JP5848053B2 - ベーマイトナノロッドの製造方法、アルミナナノロッドの製造方法およびCuAlO2膜の製造方法 - Google Patents
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Description
(I)アルミニウムのカルボン酸塩またはアルミニウムのβ−ジケトン錯体と、水とを含み、かつ、アルカリ金属元素およびアルカリ土類金属元素を実質的に含まない溶液を調製する工程と、
(II)前記溶液を100〜300℃の温度で水熱処理する工程と、
を含む、ベーマイトナノロッドの製造方法を提供する。
(I)アルミニウムのカルボン酸塩またはアルミニウムのβ−ジケトン錯体と、水とを含み、かつ、アルカリ金属元素およびアルカリ土類金属元素を実質的に含まない溶液を調製する工程と、
(II)前記溶液を100〜300℃の温度で水熱処理して、ベーマイトナノロッドを形成する工程と、
(III)前記ベーマイトナノロッドを450〜700℃の温度で焼成する工程と、
を含む、γ型の結晶構造を有するアルミナナノロッドの製造方法を提供する。
(I)上記のベーマイトナノロッドの製造方法によって得られたベーマイトナノロッドと、銅化合物とを溶剤に溶解させて、前記銅化合物が前記ベーマイトナノロッドの表面に担持された前駆体を作製する工程と、
(II)前記工程(I)で得られた前駆体を基板上に塗布して、塗膜を形成する工程と、
(III)前記塗膜を1050〜1300℃の温度で焼成する工程と、
を含む、デラフォサイト構造を有するCuAlO2膜の第1の製造方法を提供する。
(I)上記のアルミナナノロッドの製造方法によって得られたアルミナナノロッドと、銅化合物とを溶剤に溶解させて、前記銅化合物が前記アルミナナノロッドの表面に担持された前駆体を作製する工程と、
(II)前記工程(I)で得られた前駆体を基板上に塗布して、塗膜を形成する工程と、
(III)前記塗膜を1050〜1300℃の温度で焼成する工程と、
を含む、デラフォサイト構造を有するCuAlO2膜の第2の製造方法を提供する。
本発明のベーマイトナノロッドおよびアルミナナノロッドの製造方法と、当該方法によって製造されるベーマイトナノロッドおよびアルミナナノロッドについて、具体的に説明する。
(I)アルミニウムのカルボン酸塩またはアルミニウムのβ−ジケトン錯体と、水とを含み、かつアルカリ金属元素およびアルカリ土類金属元素を実質的に含まない溶液を調製する工程。
(II)前記溶液を100〜300℃の温度で水熱処理する工程。
(I)アルミニウムのカルボン酸塩またはアルミニウムのβ−ジケトン錯体と、水とを含み、かつアルカリ金属元素およびアルカリ土類金属元素を実質的に含まない溶液を調製する工程。
(II)前記溶液を100〜300℃の温度で水熱処理して、ベーマイトナノロッドを形成する工程。
(III)前記ベーマイトナノロッドを450〜700℃の温度で焼成する工程。
本発明のCuAlO2膜の製造方法と、当該方法によって製造されるCuAlO2膜について、具体的に説明する。
(I)実施の形態1で説明したベーマイトナノロッドの製造方法によって得られたベーマイトナノロッドと、銅化合物とを溶剤に溶解させて、前記銅化合物が前記ベーマイトナノロッドの表面に担持された前駆体を作製する工程。
(II)前記工程(I)で得られた前駆体を基板上に塗布して、塗膜を形成する工程。
(III)前記塗膜を1050〜1300℃の温度で焼成する工程。
3.5mmolの塩基性酢酸アルミニウム(シグマアルドリッチ社製)を、70mLの蒸留水に溶解させて、反応溶液を調製した。この反応溶液をオートクレーブに入れて、200℃、12時間で水熱処理を行った。その後、オートクレーブを室温まで冷却し、反応生成物をオートクレーブから取り出した。次に、反応生成物を遠心分離器で分離して、これを繰り返し水洗した。次に、得られた物質を60℃で一晩乾燥させて、白色粉体を得た。
Al(OH)(OCOCH3)2+2H2O→Al(OH)3+2CH3COOH (1)
Al(OH)3→AlOOH+H2O (2)
実施例1で得られたベーマイトナノロッドを用いて、アルミナナノロッドを作製した。実施例1で得られたベーマイトナノロッドを、空気中で、600℃で1時間焼成することによって、白色の固体物質が得られた。
2AlOOH→Al2O3+H2O (3)
実施例1で得られたベーマイトナノロッドを用いて、CuAlO2膜を作製した。まず、0.12g(2mmol)のベーマイトナノロッドと、0.245g(2mmol)の酢酸銅(I)(シグマアルドリッチ社製)とを、2mLのピリジンに溶解させて、酢酸銅がベーマイトナノロッドの表面に担持された前駆体を作製した。図5は、この前駆体のTEM画像を示す。この画像では、粒子状のものがベーマイトナノロッドの表面に均一に担持されていることが確認できる。すなわち、酢酸銅がベーマイトナノロッドの表面に均一に担持された前駆体が作製されていることがわかる。
(2)焼成温度が600℃の場合、ベーマイトナノロッドはγ−アルミナナノロッドに変化しはじめた。同時に、CuOとγ−アルミナナノロッドとが反応して、CuAl2O4相が形成されはじめた。
(3)焼成温度が800℃の場合、CuOと、CuOとγ−アルミナナノロッドとが反応して生じたCuAl2O4相とが共に存在していた。
(4)焼成温度が1000℃の場合、CuOと、CuOとγ−アルミナナノロッドとが反応して生じたCuAl2O4相とが共に存在していた。800℃で得られた物質よりも、CuAl2O4相のピーク強度が高かった。
(5)焼成温度が1150℃の場合、X線回折では、CuAl2O4相に起因する弱いピークが少しだけ確認されたものの、前駆体の形態変換による物質は確認されず、CuAlO2の結晶が生成したことが確認された。
3.5mmolのアセチルアセトナートと70mLの蒸留水とを混合して、10分間攪拌することによって、白色沈殿を得た。これをオートクレーブに入れて、窒素雰囲気下で、200℃、12時間の水熱処理を行った。その後、オートクレーブを室温まで冷却し、反応生成物をオートクレーブから取り出した。次に、反応生成物を遠心分離器で分離して、これを繰り返し水洗した。次に、得られた物質を蒸発装置を用いて乾燥させて、白色粉体を得た。
実施例4で得られたベーマイトナノロッドを用いて、アルミナナノロッドを作製した。実施例4で得られたベーマイトナノロッドを、空気中で、600℃で5時間焼成することによって、白色の固体物質が得られた。
水熱処理の時間を変更した点以外は、実施例1と同様の方法でベーマイトナノロッドの合成を行った。本実施例では、水熱処理の時間を、10分、30分、1時間、4時間、12時間(実施例1と同じ)とした。得られたベーマイトナノロッドのTEM画像が、図12(a)〜(e)に示されている。その結果、水熱処理10分後からナノロッドが形成されていること、12時間反応させた後のナノロッドは、10分〜4時間反応させた後のナノロッドと比較すると凝集しにくいこと(より高い分散性を有すること)、が確認された。
Claims (9)
- (I)アルミニウムのカルボン酸塩またはアルミニウムのβ−ジケトン錯体と、水とを含み、かつ、アルカリ金属元素およびアルカリ土類金属元素を実質的に含まない溶液を調製する工程と、
(II)前記溶液を100〜300℃の温度で水熱処理する工程と、
を含む、ベーマイトナノロッドの製造方法。 - 前記工程(I)で調製される前記溶液が、実質的に、アルミニウムのカルボン酸塩またはアルミニウムのβ−ジケトン錯体と、水とからなる、
請求項1に記載のベーマイトナノロッドの製造方法。 - 前記工程(I)において、前記溶液が、塩基性酢酸アルミニウムまたはアルミニウムアセチルアセトナートを含む、
請求項1または2に記載のベーマイトナノロッドの製造方法。 - (I)アルミニウムのカルボン酸塩またはアルミニウムのβ−ジケトン錯体と、水とを含み、かつ、アルカリ金属元素およびアルカリ土類金属元素を実質的に含まない溶液を調製する工程と、
(II)前記溶液を100〜300℃の温度で水熱処理して、ベーマイトナノロッドを形成する工程と、
(III)前記ベーマイトナノロッドを450〜700℃の温度で焼成する工程と、
を含む、γ型の結晶構造を有するアルミナナノロッドの製造方法。 - 前記工程(I)で調製される前記溶液が、実質的に、アルミニウムのカルボン酸塩またはアルミニウムのβ−ジケトン錯体と、水とからなる、
請求項4に記載のアルミナナノロッドの製造方法。 - 前記工程(I)において、前記溶液が、塩基性酢酸アルミニウムまたはアルミニウムアセチルアセトナートを含む、
請求項4または5に記載のアルミナナノロッドの製造方法。 - (I)請求項1〜3の何れか1項に記載の方法によって得られたベーマイトナノロッドと、銅化合物とを溶剤に溶解させて、前記銅化合物が前記ベーマイトナノロッドの表面に担持された前駆体を作製する工程と、
(II)前記工程(I)で得られた前駆体を基板上に塗布して、塗膜を形成する工程と、
(III)前記塗膜を1050〜1300℃の温度で焼成する工程と、
を含む、デラフォサイト構造を有するCuAlO2膜の製造方法。 - (I)請求項4〜6の何れか1項に記載の方法によって得られたアルミナナノロッドと、銅化合物とを溶剤に溶解させて、前記銅化合物が前記アルミナナノロッドの表面に担持された前駆体を作製する工程と、
(II)前記工程(I)で得られた前駆体を基板上に塗布して、塗膜を形成する工程と、
(III)前記塗膜を1050〜1300℃の温度で焼成する工程と、
を含む、デラフォサイト構造を有するCuAlO2膜の製造方法。 - 前記銅化合物が酢酸銅(I)である、
請求項7または8に記載のCuAlO2膜の製造方法。
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JP2011161270A JP5848053B2 (ja) | 2011-07-22 | 2011-07-22 | ベーマイトナノロッドの製造方法、アルミナナノロッドの製造方法およびCuAlO2膜の製造方法 |
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JP2011161270A Active JP5848053B2 (ja) | 2011-07-22 | 2011-07-22 | ベーマイトナノロッドの製造方法、アルミナナノロッドの製造方法およびCuAlO2膜の製造方法 |
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