JP6587444B2 - 移乗支援装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被介護者の移乗を支援する移乗支援装置の技術に関する。
従来、被介護者の移乗を支援する移乗支援装置の技術は公知となっている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
特許文献1には、支持部と、一端が支持部に揺動可能に接続されるアーム部と、アーム部の他端に接続される前面保持部(身体保持部)と、アーム部を揺動させるアーム軸モータと、を具備する移乗支援装置が記載されている。
このように構成された移乗支援装置において、前面保持部によって被介護者を保持した状態で、アーム軸モータを駆動させることで、当該被介護者を任意の高さに持ち上げることができる。
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、支持部に対するアーム部の揺動角度を調整することでしか前面保持部の位置(高さ)を調整することができない。このため、前面保持部の位置を細かく調整することが困難である点で不利であった。
特開2013−90845号公報
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、容易に身体保持部の位置を細かく調整することが可能な移乗支援装置を提供することである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、移動可能な台車部と、搭乗した被介護者の身体を保持する身体保持部と、前記身体保持部を前記台車部に対して支持する支持部と、を具備し、前記支持部は、側面視において、搭乗した前記被介護者の足関節の近傍に設けられた第一揺動軸を中心として前記台車部に対して前後に揺動可能な第一揺動部と、前記身体保持部を支持すると共に、側面視において、搭乗した前記被介護者の膝関節の近傍に設けられた第二揺動軸を中心として前記第一揺動部に対して前後に揺動可能な第二揺動部と、前記第一揺動部を前記台車部に対して前後に揺動させる第一駆動源と、前記第一駆動源と独立して駆動させることが可能であり、前記第二揺動部を前記第一揺動部に対して前後に揺動させる第二駆動源と、着脱可能に設けられ、前記被介護者が着座可能な着座部と、を具備し、前記第一揺動部は、前記着座部を脱着可能に連結する着座部連結部を具備し、前記第二揺動部は、前記第一揺動部及び当該第一揺動部の前記着座部連結部に対して揺動可能であるものである。
請求項においては、前記第一揺動部及び前記第二揺動部は、左右方向幅が、前記着座部の左右方向幅よりも狭くなるように形成されるものである。
請求項においては、前記支持部は、側面視において、搭乗した前記被介護者の膝関節の近傍に設けられ、当該被介護者の膝を受ける膝受け部を具備するものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、容易に身体保持部の位置を細かく調整することができる。また、移乗支援装置に搭乗した被介護者を着座させることができ、当該被介護者の身体に加わる負担を軽減することができる。
請求項においては、被介護者が移乗支援装置に搭乗する際に、第一揺動部及び第二揺動部が邪魔になり難く、移乗作業を容易に行うことができる。
請求項においては、被介護者の身体に加わる負担を軽減することができる。
本発明の一実施形態に係る移乗支援装置の前方斜視図。 同じく、後方斜視図。 同じく、正面図。 被介護者が搭乗した状態の移乗支援装置を示した左側面図。 下腿シリンダを伸縮させる様子を示した移乗支援装置の左側面図。 大腿シリンダを伸縮させる様子を示した移乗支援装置の左側面図。 (a)着座部を取り外した移乗支援装置を示した左側面図。(b)移乗支援装置を被介護者に近づける様子を示した左側面図。 (a)被介護者を正面保持部にもたれ掛けさせる様子を示した左側面図。(b)被介護者の重心位置を前方に移動させる様子を示した左側面図。 (a)被介護者の膝を伸ばす様子を示した左側面図。(b)着座部を取り付ける様子を示した左側面図。 (a)被介護者を着座部に着座させる様子を示した左側面図。(b)下腿フレームを後方に揺動させる様子を示した左側面図。
以下では、図中の矢印に基づいて、前後方向、左右方向及び上下方向を定義して説明を行う。
まず、図1から図4までを用いて、本発明の実施の一形態に係る移乗支援装置1の概略について説明する。
移乗支援装置1は、被介護者(介護を受ける者)Pを乗せて移動することにより、当該被介護者Pの移乗(例えば、ベッドとトイレ間の移乗、ベッドと車椅子間の移乗や、移乗支援装置自体への移乗等)を支援するものである。移乗支援装置1は、主として台車部2、支持部3及び上体保持部4を具備する。また、支持部3は、主として下腿駆動機構10及び大腿駆動機構20を具備する。
台車部2は、地面(床面)上を移動することができる。台車部2の上部には、支持部3が設けられる。支持部3の上部には、上体保持部4が設けられる。上体保持部4は、移乗支援装置1に搭乗した被介護者Pの身体(特に上体)を保持することができる。
台車部2には、下腿駆動機構10の下腿フレーム11が前後に揺動可能に連結される。下腿フレーム11には、大腿駆動機構20の大腿フレーム21が前後に揺動可能に連結される。大腿フレーム21には、上体保持部4が固定される。下腿駆動機構10及び大腿駆動機構20をそれぞれ任意に駆動させることで、上体保持部4の位置(高さ、傾き等)を細かく調節することができる。
次に、図1から図4までを用いて、移乗支援装置1の各部の構成について説明する。
台車部2は、移乗支援装置1の最下部を形成するものであり、地面(床面)上を移動可能なものである。台車部2は、主として台車部本体2a、車輪2b、ステップ2c及び中央フレーム2dを具備する。
台車部本体2aは、台車部2の主たる構造体を形成するものである。台車部本体2aは、棒状の部材や板状の部材等を適宜組み合わせて形成される。台車部本体2aは、平面視略矩形状の範囲に亘るように形成される。
車輪2bは、台車部本体2aの下部に複数設けられる。これによって、台車部本体2aは車輪2bを介して地面(床面)上を任意の方向に移動することができる。
ステップ2cは、移乗支援装置1に搭乗する被介護者Pの足場を形成する平板状の部材である。ステップ2cは、板面を上下方向に向けた状態で、台車部本体2aの上部の略中央に固定される。
中央フレーム2dは、略矩形断面を有する筒状の部材である。中央フレーム2dは、長手方向を略前後方向に向けた状態で、台車部本体2aの上部の左右中央(ステップ2cの左右中央)に固定される。
支持部3は、台車部2の上部に設けられ、上体保持部4を支持すると共に、移乗支援装置1に搭乗した被介護者Pの身体を保持するものである。支持部3は、主として下腿駆動機構10、大腿駆動機構20、膝受け部30及び着座部40を具備する。
下腿駆動機構10は、支持部3の最下部を形成するものである。下腿駆動機構10は、主として下腿フレーム11及び下腿シリンダ12を具備する。
下腿フレーム11は、台車部2に対して前後に揺動可能に設けられる部分である。下腿フレーム11は、主として下腿フレーム本体11a、下部連結部11b、揺動軸11c、前部連結部11e及び着座部連結部11gを具備する。
下腿フレーム本体11aは、下腿フレーム11の主たる構造体を形成するものである。下腿フレーム本体11aは、側面視略U字状に形成された左右一対の棒状の部材により形成される。
下部連結部11bは、下腿フレーム本体11aの下部に設けられる板状の部材である。下部連結部11bは、平板状の部材の左右両端部を下方に折り曲げて形成される。下部連結部11bは、下腿フレーム本体11aの下部に適宜固定される。
揺動軸11cは、下腿フレーム本体11aと台車部2とを連結するものである。揺動軸11cは、軸線を左右方向に向けた状態で配置される。揺動軸11cは、下部連結部11bの下端部と台車部2の略中央部とを前後回動可能に連結する。これによって、下腿フレーム本体11a(下腿フレーム11)は、揺動軸11cを中心として、台車部2に対して前後に揺動することができる。
前部連結部11eは、下腿フレーム本体11aの前部に設けられる板状の部材である。前部連結部11eは、平板状の部材の左右両端部を略前方に折り曲げて形成される。前部連結部11eは、下腿フレーム本体11aの前部に適宜固定される。
着座部連結部11gは、後述する着座部40が連結される部分である。着座部連結部11gは、平板状の部材の左右両端部を略前方に折り曲げて形成される。着座部連結部11gは、下腿フレーム本体11aの後上部に適宜固定される。
下腿シリンダ12は、下腿フレーム11を台車部2に対して前後に揺動させるものである。下腿シリンダ12は、長手方向に伸縮可能なアクチュエータである。下腿シリンダ12の下端部(前端部)は、台車部2の中央フレーム2dの前端部に前後回動可能に連結される。下腿シリンダ12の上端部(後端部)は、下腿フレーム11の前部連結部11eに前後回動可能に連結される。
大腿駆動機構20は、支持部3の上下中途部を形成するものである。大腿駆動機構20は、主として大腿フレーム21及び大腿シリンダ22を具備する。
大腿フレーム21は、下腿駆動機構10(下腿フレーム11)に対して前後に揺動可能に設けられる部分である。大腿フレーム21は、主として大腿フレーム本体21a、後部連結部21c及び揺動軸21dを具備する。
大腿フレーム本体21aは、大腿フレーム21の主たる構造体を形成するものである。大腿フレーム本体21aは、側面視略U字状に形成された棒状の部材により形成される。大腿フレーム本体21aの一端部(下端部)は、略前後方向に延びるように配置される。大腿フレーム本体21aの他端部(上端部)は、後上方に向かって延びるように配置される。
後部連結部21cは、大腿フレーム本体21aの後下部に設けられる板状の部材である。後部連結部21cは、左右一対設けられる。後部連結部21cは、大腿フレーム本体21aの後部から下方に向かって延びるように、当該大腿フレーム本体21aに固定される。
揺動軸21dは、大腿フレーム本体21aと下腿駆動機構10(下腿フレーム11)とを連結するものである。揺動軸21dは、軸線を左右方向に向けた状態で配置される。揺動軸21dは、左側面視(図4参照)において、下腿フレーム11と台車部2とを連結する揺動軸11cの略上方に配置される。揺動軸21dは、大腿フレーム本体21aの中途部と、下腿フレーム本体11aの前上部とを前後回動可能に連結する。これによって、大腿フレーム本体21a(大腿フレーム21)は、揺動軸21dを中心として、下腿フレーム11に対して前後に揺動することができる。
大腿シリンダ22は、大腿フレーム21を下腿フレーム11に対して前後に揺動させるものである。大腿シリンダ22は、長手方向に伸縮可能なアクチュエータである。大腿シリンダ22の下端部は、下腿フレーム11の下部連結部11bに前後回動可能に連結される。大腿シリンダ22の上端部は、大腿フレーム21の後部連結部21cに前後回動可能に連結される。
膝受け部30は、移乗支援装置1に搭乗した被介護者Pの膝を受ける部分である。膝受け部30は、板面を略前後方向に向けた略矩形板状に形成される。膝受け部30は、下腿フレーム本体11aの前上部に左右一対設けられる。膝受け部30は、左側面視(図4参照)において、揺動軸21dの近傍(すぐ前方)に配置される。
着座部40は、移乗支援装置1に搭乗した被介護者Pが着座可能なものである。着座部40は、主として着座部本体41及び連結部42を具備する。
着座部本体41は、被介護者Pが着座する部分である。着座部本体41は、板面を略上下方向に向けた板状に形成される。着座部本体41は、適宜被介護者Pが着座しやすい形状に形成される。
連結部42は、着座部本体41を下腿フレーム11に連結するための部分である。連結部42は、平板状の部材を適宜折り曲げて形成される。連結部42は、着座部本体41の前下部に固定される。連結部42の前端部には、平板を下方に向かって折り曲げることによってフック部42aが形成される。フック部42aを下腿フレーム11の着座部連結部11gに係合させることで、着座部本体41(着座部40)を下腿フレーム11に取り付けることができる。また、フック部42aと着座部連結部11gとの係合を解除することで、着座部40を下腿フレーム11から取り外すことができる(図6参照)。
このように構成された着座部40は、下腿フレーム11に取り付けられると、左側面視(図4参照)において揺動軸11cの後上方、かつ揺動軸21dの後方に配置されることになる。
上体保持部4は、移乗支援装置1に搭乗した被介護者Pの身体(上体)を保持する部分である。上体保持部4は、主として上体フレーム4a、正面保持部4b及び側面保持部4cを具備する。
上体フレーム4aは、上体保持部4の主たる構造体を形成するものである。上体フレーム4aは、棒状の部材や板状の部材等を適宜組み合わせて形成される。上体フレーム4aは、大腿フレーム本体21a(大腿フレーム21)の上端に固定される。
正面保持部4bは、移乗支援装置1に搭乗した被介護者Pの胸部から腹部に亘る部分を保持する部分である。正面保持部4bは、板面を略前後方向に向けた板状に形成される。正面保持部4bは、上体フレーム4aの上部から下部に亘って上下方向に延びるように配置される。
側面保持部4cは、移乗支援装置1に搭乗した被介護者Pを左右両側方から保持する部分である。側面保持部4cは、板面を左右方向に向けた略矩形板状に形成される。側面保持部4cは、左右方向において正面保持部4bを挟むようにして左右一対設けられる。側面保持部4cは、上体フレーム4aから後方に向かって延びるように配置される。
このような上体保持部4において、正面保持部4bが被介護者Pの胸部から腹部に亘る部分を支持すると共に、左右の側面保持部4cが当該被介護者Pの脇の下を支持する。これによって、上体保持部4は、被介護者Pの上体(上半身)を安定して保持することができる。
このように構成された移乗支援装置1には、図4に示すように、被介護者Pが着座部40に着座した状態で搭乗することができる。具体的には、被介護者Pは、着座部40に着座し、足を台車部2のステップ2cに乗せることで、移乗支援装置1に搭乗することができる。この際、上体保持部4によって被介護者Pの上体を保持することができる。また、膝受け部30によって被介護者Pの膝を受け、当該被介護者Pの姿勢を安定させることができる。
また図3に示すように、下腿フレーム11及び大腿フレーム21の左右方向幅は、下腿フレーム11に取り付けられた着座部40の左右方向幅よりも狭くなるように形成されている。これによって、被介護者Pが当該下腿フレーム11及び大腿フレーム21を容易に跨ぐことができ、当該被介護者Pが移乗支援装置1に搭乗する際の負担を軽減することができる。
また左右の膝受け部30は、当該左右の膝受け部30の間隔(左右方向の間隔)が、当該着座部40の左右方向幅と略同一となるように配置されている。これによって、着座部40に着座した被介護者Pの膝を適切に受けることができる。
次に、図4から図6までを用いて、移乗支援装置1の各部が揺動又は移動する様子について説明する。
下腿シリンダ12及び大腿シリンダ22をそれぞれ伸縮させることで、下腿フレーム11及び大腿フレーム21をそれぞれ前後に揺動させることができる。下腿シリンダ12及び大腿シリンダ22は、図示せぬリモコン等の操作具を操作することにより、任意に伸縮させることができる。下腿シリンダ12及び大腿シリンダ22は、互いに独立して駆動させることができる。
具体的には、図5に示すように、下腿シリンダ12を伸縮させることで、下腿フレーム11を台車部2に対して前後に揺動させることができる。この場合、揺動軸11cが下腿フレーム11の揺動中心となる。大腿駆動機構20、膝受け部30及び着座部40、並びに上体保持部4は下腿フレーム11に支持されているため、下腿フレーム11が揺動すると、当該下腿フレーム11と一体的に大腿駆動機構20等も揺動する。なお、下腿シリンダ12を最大限伸張させた状態では、下腿フレーム本体11aは、その後部が略鉛直方向(略上下方向)に延びる姿勢になる(図4参照)。
ここで、左側面視(図4参照)において下腿フレーム11の揺動軸11cは、被介護者Pの足関節J1(足首にある関節(内果点))の近傍(ステップ2cの近傍)に位置する。このように、揺動軸11cを足関節J1の近傍に配置することで、下腿フレーム11を揺動させる際に、被介護者Pの身体(足関節J1)を自然に曲げたり伸ばしたりすることができる。これによって、被介護者Pの身体に加わる負担を軽減することができる。
また、図6に示すように、大腿シリンダ22を伸縮させることで、大腿フレーム21を下腿フレーム11及び台車部2に対して前後に揺動させることができる。この場合、揺動軸21dが大腿フレーム21の揺動中心となる。上体保持部4は大腿フレーム21に支持されているため、大腿フレーム21が揺動すると、当該大腿フレーム21と一体的に上体保持部4も揺動する。
ここで、左側面視(図4参照)において大腿フレーム21の揺動軸21dは、被介護者Pの膝関節J2(膝にある関節(脛骨点))の近傍(揺動軸11cの上方)に位置する。このように、揺動軸21dを膝関節J2の近傍に配置することで、大腿フレーム21を揺動させる際に、被介護者Pの身体(膝関節J2)を自然に曲げたり伸ばしたりすることができる。これによって、被介護者Pの身体に加わる負担を軽減することができる。
次に、図7から図10までを用いて、上述の如く構成された移乗支援装置1を用いた移乗作業の一例について具体的に説明する。なお、以下の説明では、便宜上、移乗支援装置1を操作する者(介助者)の図示は省略している。
図7から図10までには、移乗作業の一例として、前方を向いて便器に着座した状態の被介護者Pを、移乗支援装置1に搭乗させる様子を示している。以下、順に説明する。
まず、図7(a)に示すように、介助者は、着座部40を移乗支援装置1から取り外しておく。またこの際、介助者は、下腿シリンダ12を最大限伸長させておく。またこの際、介助者は、大腿シリンダ22の長さを調節し、正面保持部4bの鉛直方向に対する前方向への傾斜角度a1を、約45度に調節しておく。以下では、この状態の移乗支援装置1を、初期姿勢と称する。
次に、図7(b)に示すように、介助者は、移乗支援装置1を前方から被介護者Pに近づける。
次に、図8(a)に示すように、介助者は、被介護者Pの上体を正面保持部4bにもたれ掛けさせる。この際、介助者は、側面保持部4cを被介護者Pの脇の下に挿通する。このとき、正面保持部4bは傾斜角度a1だけ前方向に傾斜しているため(図7(a)参照)、被介護者Pは正面保持部4bに楽にもたれることができる。
次に、図8(b)に示すように、介助者は、下腿シリンダ12を収縮させ、下腿フレーム11を台車部2に対して角度a2だけ前方に揺動させる。角度a2は、具体的には約15度になるように調節される。このように下腿フレーム11を揺動させると、当該下腿フレーム11と共に大腿フレーム21及び上体保持部4も一体的に揺動する。このため、被介護者Pの身体全体が前方に揺動する。これによって、被介護者Pの重心位置が前方(移乗支援装置1側)に移動し、当該被介護者Pは身体を完全に移乗支援装置1に預けることができる。なお、この状態では、正面保持部4bの水平方向に対する傾斜角度a3は、約30度になる。
次に、図9(a)に示すように、介助者は、大腿シリンダ22を伸張させ、大腿フレーム21を下腿フレーム11に対して角度a4だけ前方に揺動させる。これによって、被介護者Pの膝が伸ばされると共に、被介護者Pの臀部が持ち上げられる。なお、この際の角度a4は、後述するように着座部40を下腿フレーム11に取り付ける際(図9(b)参照)に、被介護者Pの臀部が当該着座部40と干渉しない程度の角度(例えば、約20度)に調節される。この場合、正面保持部4bの水平方向に対する傾斜角度a5は、約10度(略水平)になる。
次に、図9(b)に示すように、介助者は、着座部40の連結部42を下腿フレーム11の着座部連結部11gに係合させ、当該着座部40を下腿フレーム11に取り付ける。
次に、図10(a)に示すように、介助者は、大腿シリンダ22を収縮させて、被介護者Pが着座部40に着座するまで大腿フレーム21を下腿フレーム11に対して後方に揺動させる。このように大腿フレーム21を揺動させると、当該大腿フレーム21と共に上体保持部4も一体的に揺動する。
次に、図10(b)に示すように、介助者は、下腿シリンダ12を最大限伸長させる。すなわち介助者は、角度a2(約15度)だけ、下腿フレーム11を台車部2に対して後方に揺動させる。このようにして、介助者は移乗支援装置1を初期姿勢に戻す。初期姿勢に戻った移乗支援装置1を移動させることで、被介護者Pを任意の場所に容易に移動させることができる。
このように、移乗支援装置1を用いることで、力のない介助者でも容易に被介護者Pの移乗作業を行うことができる。また、大がかりな装置等も必要ないため、室内等の限られたスペースであっても移乗作業を行うことができる。
また、移乗支援装置1が図9に示す状態にある場合には、被介護者Pの膝が伸ばされて腰がやや浮いた状態になっている。したがって、介助者は、この状態で被介護者Pのズボンの上げ下げを容易に行うこともできる。
なお、被介護者Pを移乗支援装置1から降ろす場合には、図7から図10までに示した手順とは逆の手順で移乗作業を行えば良い。
以上の如く、本実施形態に係る移乗支援装置1は、
移動可能な台車部2と、
搭乗した被介護者Pの身体を保持する上体保持部4(身体保持部)と、
上体保持部4を台車部2に対して支持する支持部3と、
を具備し、
支持部3は、
側面視において、搭乗した被介護者Pの足関節J1の近傍に設けられた揺動軸11c(第一揺動軸)を中心として台車部2に対して前後に揺動可能な下腿フレーム11(第一揺動部)と、
上体保持部4を支持すると共に、側面視において、搭乗した被介護者Pの膝関節J2の近傍に設けられた揺動軸21d(第二揺動軸)を中心として下腿フレーム11に対して前後に揺動可能な大腿フレーム21(第二揺動部)と、
下腿フレーム11を台車部2に対して前後に揺動させる下腿シリンダ12(第一駆動源)と、
下腿シリンダ12と独立して駆動させることが可能であり、大腿フレーム21を下腿フレーム11に対して前後に揺動させる大腿シリンダ22(第二駆動源)と、
を具備するものである。
このように構成することにより、容易に上体保持部4の位置を細かく調整することができる。すなわち、下腿フレーム11と大腿フレーム21とをそれぞれ任意に揺動させることで、上体保持部4の位置の細かい調整ができる。これによって、移乗作業を容易に行うことができる。また、被介護者Pの足関節J1及び膝関節J2にそれぞれ対応した揺動軸11c及び揺動軸21dを中心として、下腿フレーム11及び大腿フレーム21を揺動させることができる。これによって、下腿フレーム11及び大腿フレーム21が揺動する際に、被介護者Pの関節を自然に曲げたり伸ばしたりすることができるため、当該被介護者Pの身体に加わる負担を軽減することができる。
また、支持部3は、
着脱可能に設けられ、被介護者Pが着座可能な着座部40を具備するものである。
このように構成することにより、移乗支援装置1に搭乗した被介護者Pを着座させることができ、当該被介護者Pの身体に加わる負担を軽減することができる。また、下腿フレーム11及び大腿フレーム21を適宜揺動させることで、被介護者Pを着座部40から浮かせることができ、着座部40の着脱や移乗作業等を容易に行うことができる。
また、下腿フレーム11及び大腿フレーム21は、
左右方向幅が、着座部40の左右方向幅よりも狭くなるように形成されるものである。
このように構成することにより、被介護者Pが移乗支援装置1に搭乗する際に、下腿フレーム11及び大腿フレーム21が邪魔になり難く、移乗作業を容易に行うことができる。
また、支持部3は、
側面視において、搭乗した被介護者Pの膝関節J2の近傍に設けられ、当該被介護者Pの膝を受ける膝受け部30を具備するものである。
このように構成することにより、被介護者Pの身体に加わる負担を軽減することができる。
なお、本実施形態に係る上体保持部4は、本発明に係る身体保持部の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る揺動軸11cは、本発明に係る第一揺動軸の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る下腿フレーム11は、本発明に係る第一揺動部の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る揺動軸21dは、本発明に係る第二揺動軸の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る大腿フレーム21は、本発明に係る第二揺動部の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る下腿シリンダ12は、本発明に係る第一駆動源の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る大腿シリンダ22は、本発明に係る第二駆動源の実施の一形態である。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、本発明に係る第一揺動部及び第二揺動部の構成(形状、大きさ等)は、本実施形態に係る下腿フレーム11及び大腿フレーム21に限るものではなく、任意の形状等に適宜変更することが可能である。
また、本発明に係る第一駆動源及び第二駆動源の構成は、本実施形態に係る下腿シリンダ12及び大腿シリンダ22に限るものではない。すなわち、本発明に係る第一駆動源及び第二駆動源は、第一揺動部及び第二揺動部をそれぞれ揺動させることができるものであれば、その構成を限定するものではない。例えば、第一駆動源及び第二駆動源として、各種シリンダ(電動シリンダ、空圧シリンダ、油圧シリンダ等)やモータ等を用いることも可能である。
また、本実施形態においては、上体保持部4は被介護者Pを前方及び左右両側方から保持するものとしたが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、本発明に係る身体保持部は、被介護者Pの身体の少なくとも一部分を保持することができるものであれば、その構成(形状、大きさ、被介護者Pの保持方法等)を限定するものではない。
また、本実施形態においては、着座部40の連結部42を下腿フレーム11の着座部連結部11gに係合させることで、当該着座部40を下腿フレーム11に取り付ける構成としたが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、本発明に係る着座部は、着脱を行うための構成を限定するものではない。
また、本実施形態においては、傾斜角度a1、角度a2、傾斜角度a3、角度a4及び傾斜角度a5の値を具体的に例示して、移乗支援装置1を用いた移乗作業について説明したが、本発明はこれらの角度を限定するものではない。すなわち、これらの角度は、被介護者Pの体格や移乗作業の内容(場所や目的等)に応じて任意に調節することが可能である。
また、本実施形態において説明した移乗作業(図7から図10まで)の流れは一例であり、移乗支援装置1を用いた移乗作業は、介助者及び被介護者Pに応じて任意の方法で行うことが可能である。この際、本実施形態に係る移乗支援装置1は、下腿フレーム11及び大腿フレーム21を独立して任意に揺動させることができるため、上体保持部4の位置を細かく調整しながら移乗作業を行うことができる。
1 移乗支援装置
2 台車部
3 支持部
4 上体保持部
11 下腿フレーム
11c 揺動軸
12 下腿シリンダ
21 大腿フレーム
21d 揺動軸
22 大腿シリンダ
30 膝受け部
40 着座部

Claims (3)

  1. 移動可能な台車部と、
    搭乗した被介護者の身体を保持する身体保持部と、
    前記身体保持部を前記台車部に対して支持する支持部と、
    を具備し、
    前記支持部は、
    側面視において、搭乗した前記被介護者の足関節の近傍に設けられた第一揺動軸を中心として前記台車部に対して前後に揺動可能な第一揺動部と、
    前記身体保持部を支持すると共に、側面視において、搭乗した前記被介護者の膝関節の近傍に設けられた第二揺動軸を中心として前記第一揺動部に対して前後に揺動可能な第二揺動部と、
    前記第一揺動部を前記台車部に対して前後に揺動させる第一駆動源と、
    前記第一駆動源と独立して駆動させることが可能であり、前記第二揺動部を前記第一揺動部に対して前後に揺動させる第二駆動源と、
    着脱可能に設けられ、前記被介護者が着座可能な着座部と、
    を具備し、
    前記第一揺動部は、
    前記着座部を脱着可能に連結する着座部連結部を具備し、
    前記第二揺動部は、
    前記第一揺動部及び当該第一揺動部の前記着座部連結部に対して揺動可能である、
    乗支援装置。
  2. 前記第一揺動部及び前記第二揺動部は、
    左右方向幅が、前記着座部の左右方向幅よりも狭くなるように形成される、
    請求項1に記載の移乗支援装置。
  3. 前記支持部は、
    側面視において、搭乗した前記被介護者の膝関節の近傍に設けられ、当該被介護者の膝を受ける膝受け部を具備する、
    請求項1または請求項2に記載の移乗支援装置。
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