JP6583680B2 - 水洗大便器 - Google Patents
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また、便器本体の後部における収納空間の上部開口には、カバーが着脱可能に装着されており、このカバーには、便座及び便蓋が回動可能に取り付けられるヒンジ部が設けられている。
また、収納室の前側の便器本体の上面には、便座及び便蓋が回動可能に取り付けられるヒンジ部が設けられている。
また、上述した従来の水洗大便器においては、便座及び便蓋のヒンジ部の汚れを長期間放置し続けると、便座及び便蓋の回動機能も損なわれる可能性もあるという問題がある。
さらに、近年では、水洗大便器の機能性や清掃性を高めつつ、便蓋が便器本体の便座を覆った状態で、便器本体のスカート部と便蓋との構造的な外観の一体性を高めることにより、いかに水洗大便器の外観の意匠性を向上させるかについても要請された課題となっている。
このように構成された本発明においては、スカート部が、ボウル部よりも後方且つ上方の上端部における左右方向の中間部において下方に向かって凹状に切り欠いた切欠き部を形成し、この切欠き部の内側には、便蓋の回動軸が回動可能に取り付けられるヒンジ部が設けられているため、ヒンジ部がスカート部の外側に設けられているものに比べて、ヒンジ部やその周辺部分に汚れが溜まり難くすることができる。したがって、便蓋の回動軸やヒンジ部の機能性や清掃性を高めることができる。また、便蓋の回動軸が、スカート部の切欠き部の内側のヒンジ部に回動可能に取り付けられていることにより、便蓋がボウル部を覆った状態では、スカート部と便蓋との構造的な外観の一体性を高めることができ、意匠性を向上させることもできる。
このように構成された本発明においては、ヒンジ部の位置が前後方向に調整可能にスカート部の切欠き部の内側に設けられているヒンジ部により、スカート部及び便蓋の前後方向の設置スペースに応じて、ヒンジ部の前後方向の位置を適宜調整して位置決めすることができる。したがって、水洗大便器を設置スペースに設置する際に、施工負担を軽減することができる。
このように構成された本発明においては、機能部の一部が切欠き部に配置されていることにより、この機能部の一部について施工したり、メンテナンスしたりする際に、切欠き部から機能部の一部に容易にアクセスすることができる。したがって、施工性やメンテナンス性を高めることができる。
このように構成された本発明においては、便蓋がボウル部を上方から覆うと共に、スカート部を上方から覆うように構成されていることにより、便蓋がボウル部及びスカート部のそれぞれを同時に覆うことができると共に、ボウル部及びスカート部のそれぞれについて上方から確実に保護することができる。また、便蓋がスカート部を覆った状態では、スカート部と便蓋との構造的な外観の一体性を高めることができ、意匠性を向上させることもできる。
まず、図1は、本発明の一実施形態による水洗大便器を示す斜視図であり、便蓋を閉鎖した状態を示し、図2は、本発明の一実施形態による水洗大便器を示す斜視図であり、便器本体に対して便座及び便蓋を上方位置まで回動させた状態を示す。
また、図3は、図1に示す本発明の一実施形態による水洗大便器における左右方向の中央断面を左側から見た断面図であり、図4は、図2に示す本発明の一実施形態による水洗大便器における左右方向の中央断面を右側から見た断面図である。
また、図3及び図4に示すように、機能部8は、便器本体2の後方上部に配置されて、使用者の局部を洗浄する衛生洗浄部として機能する衛生洗浄系機能部10と、この衛生洗浄系機能部10に近接して配置されて、便器本体2への給水機能に関与する給水系機能部12とを備えている。
図2〜図5に示すように、便器本体2は、汚物を受けるボウル部14と、このボウル部14の上縁に設けられたリム部16と、ボウル部14の下方に入口部18aが接続されて、ボウル部14内の汚物を排出する排水路である排水トラップ管路18と、ボウル部14及び排水トラップ管路18のそれぞれに対して側方から覆うように設けられたスカート部20(詳細は後述する)とを備えている。
一方、給水系機能部12の給水路(図示せず)は、その上流側が給水源である水道(図示せず)に接続されており、貯水タンク(図示せず)の上流側の給水路には、定流量弁(図示せず)、電磁弁(図示せず)、貯水タンク(図示せず)への給水とリム吐水口22への吐水とを切り替える切替弁(図示せず)等が設けられている。また、給水系機能部12には、これら以外にも、電磁弁(図示せず)の開閉操作、切替弁(図示せず)の切替操作、及び、加圧ポンプ(図示せず)の回転数や作動時間等を制御するコントローラ(図示せず)等が設けられている。
図6は、本発明の一実施形態による水洗大便器の便器本体の背面図である。
図1〜図6に示すように、便器本体2のスカート部20は、ボウル部14よりも後方側の側面20aが衛生洗浄系機能部10の左右方向の両側を覆うようにリム部16の上面16aよりも上方に突出して且つ内側に窄まるように形成されており、衛生洗浄系機能部10の最上面10aは、スカート部20の上部に配置されている。そして、衛生洗浄系機能部10の上方には、カバー部材32が上方から取り外し可能に取り付けられている。
これにより、衛生洗浄系機能部10の側面と、これに対向するスカート部20の内側側面との間に隙間がなくなり、この隙間から汚れが付着することを防ぐことができ、清掃性を高めることができるようになっている。
また、衛生洗浄系機能部10の側面と、これに対向するスカート部20の内側側面との間に隙間がなくなることにより、スカート部20の外側が被水した場合であっても、隙間から衛生洗浄系機能部10内に水が浸入することを防ぐこともできるようになっている。
さらに、衛生洗浄系機能部10の最上面10aがスカート部20の上部に配置されていると共に、衛生洗浄系機能部10の上方にはカバー部材32が上方から取り外し可能に取り付けられていることにより、例えば、衛生洗浄系機能部10の局部洗浄装置30やその他の機器についてメンテナンス等を行う際に、衛生洗浄系機能部10に対して上方側(使用者側)からアクセスしやすくなるため、メンテナンス性を高めることができるようになっている。
また、ボウル部14よりも後方側のスカート部20の側面20aが衛生洗浄系機能部10の左右方向の両側を覆うようにリム部16の上面16aよりも上方に突出して且つ内側に窄まるように形成されていることにより、ボウル部14、リム部16及びスカート部20の構造的な外観の一体性を高めることができ、意匠性を向上させることもできるようになっている。
また、図5に示すように、リム部16の外縁部の下面16bは、便器本体2の製造工程において、スカート部20の上面の水平部20b及び突出部20dの双方に接着されるようになっている。これにより、リム部16をスカート部20の上面に対して確実に接着して固定することができるようになっている。また、リム部16とスカート部20との接着部分を目立たなくすることができるため、リム部16とスカート部20との構造的な一体性を高めることができ、意匠性を向上させることもできるようになっている。
また、図3及び図5に示すように、リム吐水口22付近のリム部16の上面16a付近及びこの付近よりも後方側における左右両側のスカート部20の上面の突出部20dは、リム吐水口22付近のリム部16の上面16a付近から後方側に向かって徐々に上方に突出するように形成されており、リム吐水口22から後方に向けて洗浄水Wが吐水された際に、この吐水された洗浄水Wがリム部14の後方側領域において外側に飛び出すことを抑制することができるようになっている。
また、図2〜図4に示すように、リム部16の後方側領域R1の上面の高さ位置P1は、使用状態のノズル本体38の先端部38aがボウル部14の上縁の高さ位置P2と同一の高さ位置付近で水没しないように、リム部16の前方側領域F1の上面の高さ位置P3と同一高さ位置に設定されている。
なお、リム部16の後方側領域R1の上面の高さ位置P1については、リム部16の前方側領域F1の上面の高さ位置P3よりも高い高さ位置に設定されていてもよい。
これにより、使用状態の局部洗浄装置30のノズル装置28のノズル本体38について、その先端部38aがボウル部14の上縁の高さ位置P2と同一の高さ位置付近で水没することなく、ボウル部14の上方の所定位置まで伸長させやすくすることができるようになっている。
また、使用状態の局部洗浄装置30のノズル装置28のノズル本体38がボウル部14内で水没することによって局部洗浄装置30のノズル装置28に故障や不具合が発生することを防ぐことができるようになっている。
ここで、図7は、本発明の一実施形態による水洗大便器に便器補助部材を取り付けた状態の斜視図である。
図7に示すように、便器補助部材40については、従来のものと同様であるため、詳細な説明については省略するが、水洗大便器1の製品出荷時に水洗大便器1のスカート部20の周囲に装着される梱包部材の一部である内装材であり、段ボール紙等によって形成されている。
例えば、まず、水洗大便器1を所定の設置場所に設置する作業を行う前に、図7に示すように、便器補助部材40の底面開口部40aの中に便器本体2のスカート部20の下方部分から挿入されることにより、便器補助部材40の底面開口部40aの開口断面積よりも大きい断面積を有するスカート部20の外周面の上下方向の中間部Mが、便器補助部材40の底面開口部40aによって保持される。
そして、水洗大便器1を所定の設置場所に設置する際には、水洗大便器1の前後の各施工者が、便器補助部材40の両側に一対ずつ設けられた前側手掛け部40b及び後側手掛け部40cのそれぞれに手を掛けて持ち上げて移動することにより、便器補助部材40と水洗大便器1を所定の設置位置まで容易に持ち運びすることができるようになっている。
さらに、便座4によって、衛生洗浄系機能部10の上方のカバー部材32の上面及びリム部16の上面16aを隠蔽して目立たなくすることができ、意匠性を向上させることもできるようになっている。
さらに、図1及び図6に示すように、便蓋6がスカート部20を覆った状態では、スカート部20と便蓋6との構造的な外観の一体性を高めることができ、意匠性を向上させることもできるようになっている。
図3、図4、図6及び図8に示すように、便器本体2のスカート部20は、ボウル部14及びリム部16よりも後方且つ上方の上端部における左右方向の中間部において下方に向かって凹状に切り欠いた切欠き部42を形成している。
なお、図8に示すように、切欠き部42には、通常、切欠き部42の内部を隠蔽するための化粧パネル44が取り付けられているが、図3、図4及び図6に示す切欠き部42については、化粧パネル44を取り外した状態を示している。
また、図3、図4、図6及び図8に示すように、切欠き部42の内側には、便座4及び便蓋6のそれぞれの回動軸46,48が回動可能にそれぞれ取り付けられるヒンジ部である軸受フレーム50が設けられている。これにより、便座4及び便蓋6の各回動軸46,48やこれらのヒンジ部である軸受フレーム50がスカート部20の切欠き部42の外側に露出して設けられているものに比べて、軸受フレーム50やその周辺の便座4及び便蓋6の各回動軸46,48に汚れが溜まり難くすることができるようになっており、便座4及び便蓋6の各回動軸46,48の機能性や清掃性を高めることができるようになっている。
さらに、便蓋6の回動軸48が、スカート部20の切欠き部42の内側の軸受フレーム50に回動可能に取り付けられていることにより、便蓋6がボウル部14及び便座4を覆った状態では、スカート部20と便蓋6との構造的な外観の一体性を高めることができ、意匠性を向上させることもできるようになっている。
これにより、水洗大便器1を設置場所に設置する際に、便器本体2のスカート部20及び便蓋6の前後方向の設置スペースに応じて、軸受フレーム50の前後方向の位置、並びに、便座4及び便蓋6の各回動軸46,48の前後方向の位置を適宜調整して位置決めすることができ、施工負担を軽減することができるようになっている。
まず、上述した本発明の一実施形態による水洗大便器1によれば、便器本体2のスカート部20が、ボウル部14及びリム部16よりも後方且つ上方の上端部における左右方向の中間部において下方に向かって凹状に切り欠いた切欠き部42を形成し、この切欠き部42の内側には、便座4及び便蓋6のそれぞれの回動軸46,48が回動可能にそれぞれ取り付けられるヒンジ部である軸受フレーム50が設けられているため、便座4及び便蓋6の各回動軸46,48やこれらのヒンジ部である軸受フレーム50がスカート部20の切欠き部42の外側に露出して設けられているものに比べて、軸受フレーム50やその周辺の便座4及び便蓋6の各回動軸46,48に汚れが溜まり難くすることができる。したがって、便座4及び便蓋6の各回動軸46,48の機能性や清掃性を高めることができる。
また、便蓋6の回動軸48が、スカート部20の切欠き部42の内側の軸受フレーム50に回動可能に取り付けられていることにより、便蓋6がボウル部14及び便座4を覆った状態では、スカート部20と便蓋6との構造的な外観の一体性を高めることができ、意匠性を向上させることもできる。
また、便蓋6がスカート部20を覆った状態では、スカート部20と便蓋6との構造的な外観の一体性を高めることができ、意匠性を向上させることもできる。
2 便器本体
4 便座
6 便蓋
8 機能部
10 衛生洗浄系機能部
10a 衛生洗浄系機能部の最上面
12 給水系機能部
14 ボウル部
16 リム部
16a リム部の上面
16b リム部の外縁部の下面
18 排水トラップ管路(排水路)
18a 入口部
18b 上昇管路
18c 頂部
18d 下降管路
20 スカート部
20a ボウル部よりも後方側のスカート部の側面
20b スカート部の上面の水平部
20c スカート部の上面の水平部の後端
20d スカート部の上面の突出部
22 リム吐水口
24 導水路
26 ジェット吐水口
28 ノズル装置
30 局部洗浄装置
32 カバー部材
34 シール部材
36 待機状態のノズル本体
38 使用状態のノズル本体
38a 使用状態のノズル本体の先端部
40 便器補助部材
40a 底面開口部
40b 前側手掛け部
40c 後側手掛け部
42 便器本体のスカート部の切欠き部
44 化粧パネル
46 便座の回動軸
48 便蓋の回動軸
50 軸受フレーム(ヒンジ部)
52 ベースプレート
54 換気ダクト
56 照明装置
A1 便器本体のスカート部の外側表面積
A2 便蓋の外側表面積
A3 便器本体のスカート部の外側表面積及び便蓋の外側表面積の総面積
F1 リム部の前方側領域
M スカート部の外周面における上下方向の中間部
P1 リム部の後方側領域の上面の高さ位置
P2 ボウル部の上縁の高さ位置
P3 リム部の前方側領域の上面の高さ位置
R1 リム部の後方側領域
Claims (4)
- 給水源から供給される洗浄水によって洗浄されて汚物を排出する水洗大便器であって、
ボウル部と、
このボウル部の後方に設けられた機能部と、
上記ボウル部の下方に入口部が接続されて、上記ボウル部内の汚物を排出する排水路と、
上記ボウル部、上記機能部、及び上記排水路のそれぞれについて側方から覆うように設けられたスカート部と、
このスカート部に対して回動可能に設けられて上記ボウル部を上方から覆う便蓋と、を有し、
上記スカート部は、上記ボウル部よりも後方且つ上方の上端部における左右方向の中間部において下方に向かって凹状に切り欠いた切欠き部を形成し、この切欠き部の内側には、上記便蓋の回動軸が回動可能に取り付けられるヒンジ部が設けられていることを特徴とする水洗大便器。 - 上記ヒンジ部は、その位置が前後方向に調整可能に上記切欠き部の内側に設けられている請求項1記載の水洗大便器。
- 上記切欠き部には、上記機能部の一部が配置されている請求項1又は2に記載の水洗大便器。
- 上記便蓋は、上記ボウル部を上方から覆うと共に、上記スカート部を上方から覆うように構成されている請求項1記載の水洗大便器。
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