JP6581400B2 - 電気掃除機 - Google Patents
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Description
そのため、吸引した空気と塵埃を分離する分離性能の悪化や、旋回流の乱れによる流体音増加による騒音の増加が生じる可能性がある。
図1に、本発明に係る実施形態の電気掃除機の外観斜視図を示し、図2に、掃除機本体1から集塵装置10や吸引ホース2を取り外した状態の外観斜視図を示す。なお、上下方向、左右方向、前後方向については図1に示す方向とする。なお、左右方向は、掃除機本体1の後方から見たものである。
掃除機本体1は、吸引ホース2を介して手元ハンドル3と接続され、手元ハンドル3は延長管6を介して、塵埃などを吸込む吸口体7と接続されている。集塵装置10には、吸口体7から吸い込まれた塵埃などのごみが集塵される。
図2に示すように、掃除機本体1は、上ケース1aと下ケース1bとが組み合わされ外殻が形成されている。上ケース1aおよび下ケース1bは、軽量な樹脂材料で形成されている。下ケース1bの前部には、塵埃を含む空気が吸い込まれるホース取り付け口(本体吸気口)11が開口されている。
集塵装置10は、図2の矢印α1に示すように、掃除機本体1の前上部が後側に傾斜した状態で着脱自在に取り付けられる(図4参照)。集塵装置10は、塵埃が外筒30内に溜まった際に、図2に示す矢印α1と反対方向に移動させることで、掃除機本体1から取り外され、塵埃排出(ごみ捨て)後に矢印α1方向に移動させることで、掃除機本体1に取り付けられる。
図2に示す掃除機本体1における凹状の取っ手収納部22には、集塵装置10の後方に備えている取っ手35が収納される(図4参照)。これは、集塵装置10を掃除機本体1にセットする際の集塵装置10の位置決めのための構造となっている。
集塵装置10が掃除機本体1に取り付けられた状態では、縦断面図の図4に示すように、ホース取り付け口11から高捕塵フィルタ29に至るまで、一連の流路となっている。
電気掃除機Sの掃除機本体1において、吸口体7から掃除機本体1に吸込まれた空気は図4に示す矢印β1〜β8のように流れる。
なお、詳細は省略するが、上述の掃除機本体1に吸い込まれた空気の流路付近の各部品の接続部(接触部)にはパッキング(図示せず)が設けられ、運転中の気密が保持されている。
図4に示す電動送風機14を収納するモータケース16は、図3に示すように、掃除機本体1右側後方に配置され、左側後方にはコンセント等から電動送風機14などへ電力を供給するための電源コード23aを収納するためのコードリール23が配置されている。本実施形態では、モータケース16およびコードリール23の配置の関係上、導入管20および導入管出口12を左側に配置しているがこの限りではなく、右側に配置しても構わない。
次に、集塵装置10について図5から図12を用いて説明する。図5に集塵装置10の正面図を示し、図6に集塵装置10の左側面図を示す。また、図7に集塵装置10の背面図を示し、図8に集塵装置10の分解図を示す。図9および図10には、後述する捕塵フィルタ32、フィルタケース34の着脱を図示している。図11は、図6に示すB-B断面図を示し、図12に後述する内筒40の分解図を示す。なお、図5以降で集塵装置10を単体で説明するときは、底蓋31側を下方向とする。
集塵装置10は、概ね外筒30、内筒40、捕塵フィルタ32(図4参照)を収納するフィルタケース33、および底蓋31で形成されている。外筒30の上部にフィルタケース33、下部に底蓋31が配置されている。そして、外筒30内に外筒30と同心状に内筒40を備えている。
外筒30は、図8に示すように、上下が開口した略円筒形状を有し、側面に導入管出口12から塵埃を含む空気(気体)が流入される流入管38を備えている。流入管38の外側内面(図7では左側に位置する内面)は、外筒30の内周面30nと略接線方向で繋がるように形成されている。流入管38には、導入管12への接続部であり、導入管出口12から塵埃を含む空気が流入される開口部38aが形成されている(図7参照)。また、流入管38の開口部38aとの対面(流入管38と外筒30が接続する部分の開口)には絞り部38bを備えており、開口部38aよりも開口面積を小さくしている。
ここで、略垂直や略水平とは、形状を示すために用いたものであり、効果を奏する形状であれば厳密に垂直や水平に限るものではない。
すなわち、拡大部20dは、外筒30下部の円錐台形状部から上部の円筒形状部への塵埃流出を防止する機能を有する。
外筒30の上部に設けられるフィルタケース33は、上面部が蓋構造となっており、フィルタケース上部(上蓋)33aとフィルタケース下部33bとに分割される。フィルタケース下部33bは外筒30上部と一体に形成され、捕塵フィルタ32(図8参照)を受けるフィルタ受け部34が収納されている。また、詳細は後述するが、フィルタケース下部33bとフィルタケース上部33aは上部ヒンジ機構70により接続されている。
蓋体19は、掃除機本体1上部に設けられる回転軸部に回転自在に支持され、該回転軸部に蓋体19が開く方向に付勢されるねじりバネ(図示せず)を備えている。
換言すると、蓋体19が開いた状態では、持ち手55を引き上げることで集塵装置10が掃除機本体1から外れる。このように、蓋体19が閉じた状態では、持ち手55で掃除機本体1を持ち上げられない構造となっており、掃除機本体1を持ち上げる場合と集塵装置10を持ち上げる場合との誤動作の防止を図っている。
次に、内筒40について説明する。
図12に示すように、上部円筒41の吸気部42は、格子状の枠体(支骨)によって形成されている。本実施形態では上下方向の枠体(支骨)としているが、上下左右方向に枠体(支骨)のある格子状でも構わない。吸気部42は、外周面に亘ってメッシュ部材42aが掛け渡されている。メッシュ部材42aは被覆またはインサート成型などによって枠体(支骨)に保持されている。吸気部42にメッシュ部材42aを設けることで、上部内筒41はフィルタ機能を有し、内筒40内部への微細な塵埃の流入を抑制している。
内筒40の下部には、傘部44を備えている。傘部44は、上部内筒41と同心状に一体に略円筒状に設けられ、上面が上部内筒41に連続して軸孔44dを除いて閉塞されている。傘部44の外周面44aには第1円環状リブ44a1が設けられる。
そして、傘部44内の空間44kを内包するように傘部44の形状を小さくした内傘上部45aを有する内傘部45が設けられている。
<内傘部45>
図11(a)に示すように、内傘部45は、傘部44の下端縁の下方に外方に突出する内傘下部45bを内傘上部45aの下方に有する円筒形状としている。
第2円環状リブ45b1は、内傘部45の内傘下部45bから約4.2mm(=s4)の高さを有している。
第1円環状リブ44a1の高さや第2円環状リブ45b1の高さは、傘部44および内傘部45と外筒30の下部内周面30n1との間の距離によって適宜変更されるものである。
内傘部45内には、下方に凸状の円錐形状を有する筒体46(図11(a)参照)が設けられている。
内傘部45の上下の摺動距離は、傘部44の空間44kの高さ未満(図15参照)としている。換言すると、内傘部45の上面45a1(図11(a)参照)は、傘部44の底面44bを下方に越えないようにしている。これは、ごみ捨て時の傘部44の底面44bと内傘部45の上面45a1との間に隙間ができないようにすることで、傘部44の底面44bと内傘部45の上面45aとの間への塵埃が挟まる可能性を低減するためである。また、内傘部45は、傘部44内の空間44kを容易に摺動できる必要最小限のクリアランス(空間)を設けている。
次に、集めたごみの排出をアシストする内傘部45の摺動機構について説明する。
図11(a)に示すように、内傘部45の摺動機構は、内傘部45の内方にバネ座を形成したベース部材48を有している。ベース部材48は、圧縮ばね47の受けとなり、圧縮ばね47の下方への弾性力を、内傘部45に伝達する部材である。
図11(a)に示すように、底蓋31は、中央部が下方に突出した深さをもった皿状に形成され、中央部に突出した部分の反対側に凹みとなる窪み部31bを有している。底蓋31は皿状にすることで構造体に曲率をもたせて強度を向上させている。また、底蓋31の窪み部31bは、筒体46の底面46tの球形状の球半径(曲率)よりも大きくしており、窪み部31bの深さは、底蓋31が開状態(外筒30の底面に対して垂直状態となる開状態)(図15参照)で窪み部31bに水平になる面ができないようにしている。換言すると、窪み部31bの深さは極力浅くしている。これは、ごみ排出の際に窪み部31bに塵埃が残らないようにするためである。
また、底蓋31の底面には、クランプ受け31d側にリブ31eを設けている(図15、20参照)。換言すると、底蓋31の下部ヒンジ機構71と反対側の底面端部にリブ31eを有する。これは、底蓋31底面が床面と接する範囲を、フィルタケース上部33aの上部ヒンジ機構70側に拡大することで重心を前方に移動することができ、よりバランスを取りやすくするためである。
次に、集塵装置10内でのごみの集積作用について説明する。
ユーザが操作部4に設けられた操作ボタン5を押下して運転を開始すると、電動送風機14が作動し空気を吸口体7(図1参照)から吸い込む。前記したように、吸口体7(図1参照)で吸い込まれた塵埃などを含む空気は、図4に示すように、ホース取り付け口11から掃除機本体1内の導入管20に流入し(図4の矢印β1)、導入管20内を通って導入管出口12を介して集塵装置10に至る(図4の矢印β2)。
集塵装置10に至った塵埃などを含む空気は、図7に示す開口部38aを通過して集塵装置10内に流入する。このとき、開口部38aの下流側に設けた絞り壁30bにより、流速を増加させつつ、外筒30の内周面に向かい接線方向に流入する。絞り壁30bには、リブ30cを設けているため、絞り壁30bに衝突する流れを整流し、空気流により発生する流体音の増加を抑制する。
集塵装置10内の外筒30の接線方向に流入した塵埃などを含む空気は、図13の矢印γ1のように、旋回流となり、外筒30内で外筒30内面に沿って上部内筒41廻りを旋回する。これにより、塵埃に遠心力が働き、空気から塵埃がは分離される。塵埃などのごみは空気に比べ重いので、図13の矢印γ2のように、外筒30の内周面30nに沿って落下する。つまり、塵埃集塵部10内の上部である塵埃分離部10Aにて、空気から塵埃は分離される。塵埃が分離された空気の多くは上部内筒41に設けた吸気口42より内筒40の内部に流入する(図13の矢印γ8)。
従って、内傘部45の第2円環状リブ45b1と傘部44の第1円環状リブ44a1、外筒30の拡大部30dとを設けることにより、塵埃の舞い上がりを抑制でき、塵埃を下方に向けて圧縮することができる。
図14に底蓋31を閉じた状態の図5のA−A断面図を示し、図15に塵埃を排出する際(底蓋31が開いた状態)の図5に示すA−A断面図を示す。
以上のようなごみ排出機構において、ごみ捨て時の動作を説明する。
底蓋31は、集塵装置10に設けた取っ手35上部に備えたごみ捨てボタン35aを押下することで解除される(図15参照)。
筒体46の底面46tと窪み部31bは球状の曲率をもって接するため、底蓋31を閉じる動作で底蓋31の角度が変わっても、筒体46の底面47と窪み部31bとの接触面積を一定に保つことができ、また、曲面同士を接触させることで常に垂直方向に力が加わるため、内傘部45は傘部内44にスムーズに収まる。
ごみ捨て後、集塵装置10内に塵埃が残留した場合や捕塵フィルタ32のメンテナンスなど、集塵装置10の手入れが必要な際は、フィルタケース上部33aを開ける必要がある。フィルタケース上部33aは上部ヒンジ機構70により外筒30と接続されており、フィルタケース上部33aを略90度回動した状態で安定的に固定される。よって、フィルタケース上部33aを押さえることなく、捕塵フィルタ32の取り外し、内筒40の取り外しが可能である。また、集塵装置10から捕塵フィルタ32、および内筒40を取り外した状態において、フィルタケース上部33aを略90度回動した状態でも外筒30を床面に置いても安定的に自立する。このため、捕塵フィルタ32および内筒40の取り付け・取り外しが容易で、手入れし易く使い勝手が良い。
すなわち、本体吸気口で吸気した気体が導かれる導入管出口が形成された掃除機本体と、該掃除機本体に対して着脱自在に設けられる集塵装置と、を有し、該集塵装置は、外筒と、該外筒内の内筒と、を備え、前記外筒は前記導入管出口と前記外筒内部とを接続する流入管を備え、該流入管の下流に絞り部を備え、該絞り部に整流部を備える。これにより、導入管出口から流入管に流入した気体の流れを整流部により整流し、外筒の内周面に沿わせるような流れとなり、気体の吸込み時の損失を低減できる。
Claims (4)
- 本体吸気口で吸気した気体が導かれる導入管出口が形成された掃除機本体と、該掃除機本体に対して着脱自在に設けられる集塵装置と、を有し、
該集塵装置は、外筒と、該外筒内の内筒と、を備え、
前記外筒は前記導入管出口と前記外筒内部とを接続する流入管を備え、
該流入管の下流に絞り部を備え、該絞り部に整流部を備え、
複数並べて配置された前記整流部は、上側の前記整流部に対して下側の前記整流部が下向きに傾斜するように配置されたことを特徴とする電気掃除機。
- 本体吸気口で吸気した気体が導かれる導入管出口が形成された掃除機本体と、該掃除機本体に対して着脱自在に設けられる集塵装置と、を有し、
該集塵装置は、外筒と、該外筒内の内筒と、を備え、
前記外筒は前記導入管出口と前記外筒内部とを接続する流入管を備え、
該流入管の下流に絞り部を備え、該絞り部に整流部を備え、
前記整流部は、前記絞り部を構成する前記外筒の円弧形状に沿った絞り壁に配置され、
前記整流部は、前記気体の流れ方向の上流から下流にかけて、前記絞り壁に対する高さ又は深さが次第に大きくなることを特徴とする電気掃除機。
- 請求項1または2に記載の電気掃除機において、
前記整流部は、前記絞り部を構成する前記外筒の円弧形状に沿った絞り壁に配置されることを特徴とする電気掃除機。 - 請求項1乃至3の何れか1項に記載の電気掃除機において、
前記整流部は、断面が三角形状の複数の突部で構成されることを特徴とする電気掃除機。
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