JP2005040257A - 集塵装置およびその集塵装置を備えた電気掃除機 - Google Patents

集塵装置およびその集塵装置を備えた電気掃除機 Download PDF

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定男 福島
Sadamoto Kodera
定基 小寺
Tomio Tanigawa
富夫 谷川
Takaya Azumi
喬哉 安積
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Abstract

【課題】簡素な構成で効果的に塵埃を分離することができる電気掃除機の集塵装置を提供することを目的とする。
【解決手段】瞬間分離部を構成する経路部5により気流中の粗ゴミが分離され、遠心分離部を構成する経路部7により気流中の細かいゴミが分離されるので、効率の良い集塵効果を得ることができるという効果を得る。また、経路部7の気流により、経路部5から吹き出る気流が整流されるので、経路部5の塵埃分離効果がより高くなり、より集塵効果を向上することができるという効果も得る。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、集塵モータが発生する吸引力により吸気口から流入させた気流に含まれている塵埃を分離する集塵装置およびその集塵装置を備えた電気掃除機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、集塵モータが発生する吸引力により吸気口から流入させた気流に含まれている塵埃を分離する集塵装置としては、例えば、いわゆるサイクロン式の集塵装置(特許文献1参照)や、分離した塵埃を圧縮する圧縮式の集塵装置(特許文献2参照)などが提案されていた。
【0003】
【特許文献1】
特公昭62−50141号公報
【特許文献2】
実公昭54−11745号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1の装置の場合には、気流から塵埃を除去するために必要となる経路が長くなり、装置が大きくなるという問題があった。また、特許文献2の装置の場合には、圧縮の機構が必要となり、装置が大がかりになるという問題があった。
【0005】
本発明はこのような課題を解決するために、簡素な構成で効果的に塵埃を分離することができる電気掃除機の集塵装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、集塵モータが発生する吸引力により吸気口から流入させた気流に含まれている塵埃を分離する集塵装置において、上記吸気口から流入させた気流を増速させながら略円周状の経路を通過させ、その出口にて気流を膨張させて集塵室へ導く瞬間分離部と、上記瞬間分離部から出た気流を略円周状の経路へ導き、当該経路を循環させてより細かい塵埃を分離するための遠心分離部と、上記遠心分離部の略中央部に設けられ、気流を集塵モータへ導く通路を備え、上記遠心分離部は、上記瞬間分離部の経路の内側に配置されるとともに、上記遠心分離部の上記経路の出口は、上記瞬間分離部の経路の出口と合流して上記集塵室へ至るようにしたものである。
【0007】
また、前記通路の前記遠心分離部側の開口部には、メッシュ部材が設けられているものである。
【0008】
また、前記遠心分離部の出口には、前記集塵室へ延びる板部材が設けられているものである。また、前記板部材は、前記通路の前記遠心分離部側の開口部の表面の接線方向の延長上に整列されているものである。
【0009】
また、前記遠心分離部の出口側の経路は、前記瞬間分離部の出口側の経路へ連絡するようにされている。
また、集塵モータが発生する吸引力により吸気口から流入させた気流に含まれている塵埃を分離する集塵装置であって、上記吸気口から流入させた気流を増速させながら略円周状の経路を通過させ、その出口にて気流を膨張させて集塵室へ導く瞬間分離部と、上記瞬間分離部から出た気流を略円周状の経路へ導き、当該経路を循環させてより細かい塵埃を分離するための遠心分離部と、上記遠心分離部の略中央部に設けられ、気流を集塵モータへ導く通路を有し、上記遠心分離部は、上記瞬間分離部の経路の内側に配置されるとともに、上記遠心分離部の上記経路の出口は、上記瞬間分離部の経路の出口と合流して上記集塵室へ至るようにした集塵装置を備えた電気掃除機である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0011】
図1および図2は、本発明の一実施例にかかる集塵装置の概略構成を示している。
【0012】
図において、集塵装置1は、その上部が分離部に形成されるとともに、下部が集塵部に形成されており、集塵部の下側には、図示しない集塵モータが配置していて、集塵装置1の内部の空気を吸引している。
【0013】
分離部において、適宜な位置に形成されている吸気口2から吸い込まれた気流は、ケース3と、ケース3の内側に設けられた案内部材4により形成されている経路部5に沿って流れる。
【0014】
この経路部5は、瞬間分離部を構成するものであり、吸気口2から流入させた気流を絞りながら略円周状の経路を通過させるようになっており、案内部材4の端部4aは、広い空間となる集塵室6へと開いている。
【0015】
経路部5の内側には、遠心分離部を構成する経路部7が設けられている。この経路部7は、中央に円筒状のメッシュ部材8が配置されるとともに、下側には、案内部材9が配設されており、その経路が維持される。また、案内部材9は、案内部材4と連結されており、案内部材4と案内部材9とは、同一の半径の円周を構成する態様に形成されている。すなわち、案内部材4と案内部材9は、遠心分離部の外周壁を構成する。
【0016】
また、案内部材9には、板部材10が連結されている。この板部材は、鉛直方向に延び、その表面位置は、メッシュ部材8の接平面方向の延長方向に揃えられるように配置されている。
【0017】
また、集塵室6の背面には、メッシュ部材8を通り抜けた気流を下側の集塵モータへと案内するための案内経路11が形成されており、最下部には、気流中の微細な塵埃を除去するための微細塵捕集フィルタ12が設けられている。
【0018】
以上の構成で、集塵モータによる吸引力が作用すると、集塵装置1には、吸気口2から空気が吸い込まれ、経路部5、集塵室6、経路部7、メッシュ部材8、および案内経路11を順に通過して、集塵モータへと至る気流の通路が形成される。
【0019】
ここで、経路部5においては、吸気口2から流入させた気流が絞られながら、増速されつつ略円周状の経路を通過し、経路部5の出口へ至り、当該出口で気流は膨張し、集塵室6へと流れる。このとき、気流に含まれている粗い塵埃が気流より脱落して集塵室6へ蓄積される。
【0020】
集塵室6へ流れた気流は、板部材10に衝突してその勢いを減らした状態で、板部材10を迂回し、経路部7へ至る。それとともに、経路部5の出口から吹き出た気流の一部は、経路部7へ流れる。
【0021】
経路部7では、気流はその経路上を巡回するので、気流に含まれる細かい塵埃は遠心分離効果が与えられて、経路部7の外側の部材(案内部材4および案内部材9)へ衝突し、経路部7の出口へ吹き飛ばされる。それにより、経路部7で分離された塵埃は、集塵室6へ蓄積される。また、この経路部7を流れる気流により、経路部5から吹き出る気流が整流されるので、経路部5の塵埃分離効果がより高められている。
【0022】
経路部7を流れる気流は、さらに、メッシュ部材8を通って案内経路11へ流れ、微細塵捕集フィルタ12を通過して集塵モータへと至る。このとき、微細塵捕集フィルタ12により、気流に含まれているごく小さい塵が分離され、正常な空気のみが集塵モータへと送られる。
【0023】
このようにして、本実施例では、瞬間分離部を構成する経路部5により気流中の粗ゴミが分離され、遠心分離部を構成する経路部7により気流中の細かいゴミが分離されるので、効率の良い集塵効果を得ることができる。
【0024】
また、気流の経路を短くすることができるので、集塵装置1の吸い込み効率を向上することができる。
【0025】
また、経路部7の気流により、経路部5から吹き出る気流が整流されるので、経路部5の塵埃分離効果がより高くなり、より集塵効果を向上することができる。
【0026】
また、経路部7に設けた板部材10により、経路部7へ入り込む気流の整流が行われるので、経路部7に流れる気流の抵抗が低減され、この集塵装置1の吸い込み効率を向上することができる。
【0027】
図3は、本発明の他の実施例にかかる集塵装置の概略構成を示している。なお、同図において、図1,2と同一部分および相当する部分には同一符号を付して、その説明を省略する。
【0028】
この実施例では、瞬間分離部を形成する経路部5を形成する案内部材4’が、上述した実施例よりも経路部5の手前の部分で切れている。それにより、遠心分離部を形成する経路部7を循環する気流の一部が、経路部5を通過する気流と、より手前の位置で合流するので、前者の気流による後者の気流の整流効果が大きく、それにより、経路部5から吹き出た気流のうち、経路部7へと流れる成分を減少することができるので、遠心分離部においてより効率の良い塵埃分離が可能となる。
【0029】
また、経路部7の気流と経路部5の気流とがより強く合流するので、分離室6から経路部7へと流れる気流に含まれる塵埃が経路部5,7へと戻るような事態を抑制することができ、より効率の良い塵埃分離が可能となる。
【0030】
なお、上述した2つの実施例では、吸気口2から吸い込まれた気流は、案内経路11を通って集塵モータへ案内される構成としたが、集塵室6の底板の一部に、フィルタ部材が取り付けられた開口部を設け、この開口部から集塵室6の気流の一部を集塵モータへ案内する構成とすることもできる。その場合、集塵室6に蓄積される塵埃を開口部に集めて圧縮し、堆積された塵埃の体積を小さくすることができる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、瞬間分離部を構成する経路部により気流中の粗ゴミが分離され、遠心分離部を構成する経路部により気流中の細かいゴミが分離されるので、効率の良い集塵効果を得ることができるという効果を得る。また、遠心分離部を構成する経路部の気流により、瞬間分離部を構成する経路部から吹き出る気流が整流されるので、瞬間分離部の塵埃分離効果がより高くなり、より集塵効果を向上することができるという効果も得る。また、気流の経路を短くすることができるので、集塵装置の吸い込み効率を向上することができるという効果も得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる集塵装置の概略構成を示した概略構成図。
【図2】図1のA−A’断面概略図。
【図3】本発明の一実施例にかかる集塵装置の概略構成を示した概略構成図。
【符号の説明】
1 集塵装置
2 吸気口
3 ケース
4、4’,9 案内部材
5,7 経路部
8 メッシュ部材
10 板部材
11 案内経路
12 微細塵捕集フィルタ

Claims (6)

  1. 集塵モータが発生する吸引力により吸気口から流入させた気流に含まれている塵埃を分離する集塵装置において、
    上記吸気口から流入させた気流を増速させながら略円周状の経路を通過させ、その出口にて気流を膨張させて集塵室へ導く瞬間分離部と、
    上記瞬間分離部から出た気流を略円周状の経路へ導き、当該経路を循環させてより細かい塵埃を分離するための遠心分離部と、
    上記遠心分離部の略中央部に設けられ、気流を集塵モータへ導く通路を備え、
    上記遠心分離部は、上記瞬間分離部の経路の内側に配置されるとともに、上記遠心分離部の上記経路の出口は、上記瞬間分離部の経路の出口と合流して上記集塵室へ至ることを特徴とする電気掃除機の集塵装置。
  2. 前記通路の前記遠心分離部側の開口部には、メッシュ部材が設けられていることを特徴とする請求項1記載の電気掃除機の集塵装置。
  3. 前記遠心分離部の出口には、前記集塵室へ延びる板部材が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の電気掃除機の集塵装置。
  4. 前記板部材は、前記通路の前記遠心分離部側の開口部の表面の接線方向の延長上に整列されていることを特徴とする請求項3記載の電気掃除機の集塵装置。
  5. 前記遠心分離部の出口側の経路は、前記瞬間分離部の出口側の経路へ連絡することを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3または請求項4記載の電気掃除機の集塵装置。
  6. 集塵モータが発生する吸引力により吸気口から流入させた気流に含まれている塵埃を分離する集塵装置であって、上記吸気口から流入させた気流を増速させながら略円周状の経路を通過させ、その出口にて気流を膨張させて集塵室へ導く瞬間分離部と、上記瞬間分離部から出た気流を略円周状の経路へ導き、当該経路を循環させてより細かい塵埃を分離するための遠心分離部と、上記遠心分離部の略中央部に設けられ、気流を集塵モータへ導く通路を有し、上記遠心分離部は、上記瞬間分離部の経路の内側に配置されるとともに、上記遠心分離部の上記経路の出口は、上記瞬間分離部の経路の出口と合流して上記集塵室へ至るようにした集塵装置を備えた電気掃除機。
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