JP4159843B2 - 電気掃除機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動送風機による吸込風を旋回させて塵埃を遠心分離する電気掃除機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の電気掃除機としては、吸い込んだ吸込風を上下方向を軸とした旋回流を下方に進行させて塵埃を分離した後、空気を上方に向かって反転させるいわゆる反転流式のサイクロンを用いた電気掃除機が知られている。この電気掃除機の掃除機本体の前面には、本体吸込口が開口されている。また、この掃除機本体の内部には、本体吸込口から塵埃とともに空気を吸い込む電動送風機が収容されている。
【0003】
そして、この電動送風機と本体吸込口との間には、本体吸込口から吸込風とともに吸い込んだ塵埃を旋回させて遠心分離させる塵埃分離部としての略有底円筒状のダストカップが着脱可能に取り付けられている。このダストカップは、電動送風機の駆動により本体吸気口から吸い込んだ吸込風を、このダストカップの内部へと導くために上下方向を軸とした旋回流を下方に進行させて塵埃を自重による遠心分離により落下させる。その後、吸込風は反転されて上方向かって流れて電動送風機に吸引される(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−17626号公報(第6頁、図1および図11)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記電気掃除機では、電動送風機の駆動により本体吸気口から吸い込んだ吸込風を旋回させて旋回流とした後、旋回流の進行方向と逆方向に反転させて風を電動送風機に導く反転流式のサイクロンが用いられているので、吸込効率が低下しやすいという問題を有している。
【0006】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、吸込効率が向上して集塵できる電気掃除機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の電気掃除機は、電動送風機による吸込風を旋回流として塵埃を遠心分離する塵埃分離部を通過した空気を旋回流の進行方向に沿って電動送風機へと導く風路と、塵埃分離部に設けられ、一側部から他側部に向かうに連れて徐々に遠心方向に向けて膨らむように拡径された湾曲面部と、この湾曲面部の内方に対向して設けられた壁部と、この壁部と湾曲面部との間に形成され、旋回流の旋回に対する接線方向に向けて開口した連通口と、壁部により塵埃分離部と区画され、連通口に連通して、塵埃分離部にて分離した塵埃を集塵する集塵部と、塵埃分離部に形成され連通口から集塵部へと流れた風を塵埃分離部へと還流させる還流口とを具備したものである。そして、電動送風機による吸込風を反転などさせることなく、塵埃分離部での旋回流の進行方向に沿って風が流れるとともに、塵埃分離部にて連通口から集塵部へと流れた風が塵埃分離部へと還流口により効率よく還流するため、吸込効率が向上する。また、湾曲面部の遠心方向に向けて一側部よりも膨らんだ他側部と壁部との間に形成した連通口を旋回流の旋回に対する接線方向に向けて開口させたので、この塵埃分離部での吸込風の旋回によって、この塵埃分離部にて分離した塵埃が集塵部にて確実に集塵される。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電気掃除機の一実施の形態を図1ないし図6を参照して説明する。
【0009】
図1ないし図6において、1は掃除機本体で、この掃除機本体1は、吸い込んだ吸込風を反転させずに重力により塵埃を分離する直進流式のサイクロン方式を用いており、床面を走行可能である。また、この掃除機本体1は、中空なケース体2を備えており、このケース体2の前側には、円形の本体吸込口3が側方に向けて水平に開口されている。この本体吸込口3には、可撓性を有する細長円筒状のホース体4の基端部に連通された接続管部5が水平に着脱可能に連通接続されている。さらに、このホース体4の先端には、伸縮可能な図示しない延長管を介して吸込口体としての床ブラシが着脱可能に連通接続されている。
【0010】
また、ケース体2の内部には、駆動手段としての電動部である電動送風機6が収容されている。この電動送風機6は、ケース体2内における後側上方に配設されており、吸込側をケース体2の本体吸込口3側である前側下方に向けた状態で収容されている。さらに、このケース体2内における本体吸込口3と電動送風機6との間であるこの電動送風機6の吸込側には、この電動送風機6の駆動により本体吸込口3から吸い込んだ吸込風を電動送風機6に向かって直進させながら内部で旋回させて、この吸込風とともに吸い込んだ塵埃を自重による遠心分離により落下させる集塵装置11が取り付けられている。
【0011】
そして、この集塵装置11は、本体吸込口3の基端側に気密に連通した細長円筒状の連通管12を備えている。この連通管12は、本体吸込口3に対して後側上方に向けて屈曲した状態でこの本体吸込口3に接続されており、この本体吸込口3から吸い込んだ吸込風の風路を上方へと導く。また、この連通管12の基端側は、この連通管12を介して本体吸込口3から吸い込んだ吸込風を旋回流とする、具体的には進行方向を軸として旋回させた状態で直進させる中空略円柱状の塵埃分離部10の一部を構成するサイクロン室13の先端側に気密に連通接続されている。
【0012】
このサイクロン室13は、連通管12に対して基端側を上方に向けて傾斜させた状態でこの連通管12に接続されている。また、このサイクロン室13は、連通管12よりも大きな径寸法を有しており、このサイクロン室13の中心軸が風路に対して平行に配置されている。さらに、このサイクロン室13の先端面における進行方向に対する前面視右側は、このサイクロン室13の外周面側を基端側に向けて傾斜させた傾斜面部14とされている。また、このサイクロン室13の先端面における進行方向に対する前面視左側は、このサイクロン室13の周面部に対して垂直な垂直面部15とされている。そして、この垂直面部15の上下方向における中央部に、連通管12の基端側が接続されている。
【0013】
さらに、このサイクロン室13の内部には、このサイクロン室13へと吸い込まれた吸込風を、このサイクロン室13の内周面に沿って旋回させる旋回手段としてのスパイラル翼16が収容されている。このスパイラル翼16は、サイクロン室13へと吸い込まれた吸込風を、直進成分を含む旋回風に整流させる。さらに、このスパイラル翼16は、細長円柱状の軸体17を備えており、この軸体17は、サイクロン室13の中心軸に一致した状態で、このサイクロン室13内に収容されている。また、この軸体17の外周面には、この軸体17の軸方向に沿って螺旋状であるスパイラル状に巻回し、この軸体17の径方向に向けて巻回しながら突出した羽体としてのフィン18が同心状に取り付けられている。このフィン18は、進行方向に対する前面側から見た際に、時計回りに巻回している。さらに、このフィン18の軸方向における先端縁には、サイクロン室13の内側から連通管12の基端部の上側縁に当接して連通される円弧面状の連通面部19が設けられている。
【0014】
また、サイクロン室13の基端側には、このサイクロン室13よりも径大な略円筒状の嵌合筒部21が設けられている。この嵌合筒部21は、塵埃分離部10の一部を構成する塵埃分離室23の先端側に連通接続されている。この塵埃分離室23は、細長平板体の両端部を平行になるまで湾曲させた略U字状の周面部22を有し、この周面部22の両側が閉塞されて構成されている。また、この塵埃分離室23の先端側の面には、吸込口24が開口されており、この吸込口24の開口縁には、この吸込口24の軸方向に沿って突出した円筒状の嵌合受部25が設けられている。この嵌合受部25は、サイクロン室13の嵌合筒部21に外嵌合されて気密に連通接続されている。ここで、これらサイクロン室13および塵埃分離室23により塵埃分離部10が構成される。
【0015】
さらに、塵埃分離室23は、サイクロン室13の嵌合筒部21の外径寸法よりも外径寸法および内径寸法のそれぞれが大きく、軸方向をサイクロン室13に略一致させた状態で取り付けられている。また、この塵埃分離室23の周面部22における上側の円弧状に湾曲した部分が湾曲面部26とされている。この湾曲面部26は、進行方向における前側から見た際に、左側部から右側部に向かうに連れて徐々に遠心方向に向けて膨らませて拡径させた形状に形成されている。さらに、この湾曲面部26に連続した周面部22の互いに対向した部分が一対の平板状の側面部27とされている。
【0016】
そして、これら一対の側面部27は、湾曲面部26の軸方向に沿って互いに平行に離間された状態で配設されている。また、これら一対の側面部27の下側縁には、塵埃分離室23にて分離した塵埃を落下させて集塵させる細長矩形状の塵埃分離口28が開口されている。この塵埃分離口28は、幅方向に沿った長手方向を有している。
【0017】
また、塵埃分離室23内における周面部22の湾曲面部26と塵埃分離口28との間には、この湾曲面部26に対向して円弧状に湾曲した円周面状の壁部としての円周面部31が区画形成されている。この円周面部31は、塵埃分離室23の旋回室32と集塵室51の還流室36とを区画するとともに、この集塵室51側に向けて凸となるように円弧状に形成されている。そして、この円周面部31の長手方向である周方向における両端部は、一対の側面部27よりも内側で、これら一対の側面部27の上端縁のそれぞれに対して平行に位置している。さらに、この円周面部31は、周面部22の湾曲面部26における軸方向に沿って突出しており、この湾曲面部26とにより吸込風を進行方向を軸として旋回させた状態で直進させて旋回流とする旋回部としての旋回室32を区画して構成する。
【0018】
そして、この円周面部31の周方向における右側に位置する一端部と、この一端部に対向した周面部22の右側に位置する一方の側面部27との間には、この周面部22の湾曲面部26の接線方向に向けて開口した矩形状の連通口としての排出口33が開口されている。この排出口33は、旋回室32にて旋回流とされた吸込風を排気させて、この吸込風から遠心分離された塵埃を塵埃分離室23の下方へと落下させる。
【0019】
よって、円周面部31の周方向における右側の外側面と、周面部22の右側に位置する一方の側面部27の内側面とによって排気風路34が形成される。この排気風路34は、先広に形成されており、円周面部31の外側面によって、排出口33から旋回風とともに排出された塵埃の速度が徐々に遅くなるように、下方に向けて徐々に拡開している。この結果、この排気風路34は、排出口33から下方に向けて徐々に断面積が大きくなるように構成されている。
【0020】
さらに、円周面部31の周方向における左側に位置する他端部と、この他端部に対向した周面部22の左側に位置する他方の側面部27との間には、この周面部22の湾曲面部26の接線方向に向けて開口した矩形状の還流口35が開口されている。この還流口35は、排出口33と同じ矩形状であり、この排出口33に対して旋回室32の中心軸を通過する上下方向を軸方向とした線対称な位置に設けられている。すなわち、この還流口35と排出口33とは、円周面部31の円弧面に沿った両側に配置されている。
【0021】
また、この還流口35は、排出口33から排気された旋回風を再度旋回室32へと旋回させて還流させる。すなわち、この還流口35は、排出口33から還流室36へと流れた風を旋回室32へと還流させる。したがって、これら排出口33および還流口35によって、塵埃分離室23内における円周面部31を介した外側が、排出口33から排気された旋回風を旋回させて再度旋回室32へと還流させる還流部としての還流室36となる。すなわち、この還流室36は、円周面部31を介した旋回室32の反対側の位置に区画形成されている。また、この還流室36は、塵埃分離室23の旋回室32にて遠心分離した塵埃を集塵する集塵部38の一部を構成する。
【0022】
よって、円周面部31の周方向における左側の外側面と、周面部22の左側に位置する他方の側面部27の内側面とによって還流風路37が形成される。この還流風路37は、先細に形成されており、円周面部31の外側面によって、還流口35から旋回室32へと還流される旋回風の風速が徐々に速くなるように、下方に向けて徐々に拡開している。この結果、この還流風路37は、還流口35から下方に向けて徐々に断面積が大きくなるように構成されている。
【0023】
そして、円周面部31の下端部と左側に位置する側面部27との間には、還流室36から旋回室32へと還流される旋回風から塵埃を捕捉する集塵フィルタ41が取り付けられている。この集塵フィルタ41は、矩形枠状の枠体42内にメッシュ体である網状体43が取り付けられて構成されている。さらに、この集塵フィルタ41は、周面部22の一対の側面部27に対して垂直に配設されており、塵埃分離室23の軸方向に沿って取り付けられている。
【0024】
また、塵埃分離室23の塵埃分離口28の下側には、この塵埃分離室23にて吸込風から遠心分離されて排出口33から塵埃分離口28へと落下した塵埃を集塵する中空な集塵部としての集塵室51が設けられている。この集塵室51は、排出口33に連通しており、還流室36とにより集塵部38を構成する。また、この集塵室51は、ケース体2内において塵埃分離室23の先端側を下方へと傾斜させて配設させている。したがって、この集塵室51の上端面は、基端側から先端側に向けて下方へと傾斜しており、この集塵室51の下端面である底面は、ケース体2内において水平に設置されている。そして、この集塵室51の上端面の傾斜方向である上下方向における中間部には、幅方向に沿った長手方向を有する細長矩形状の集塵口52が開口されている。この集塵口52は、塵埃分離室23の塵埃分離口28に連通接続されている。
【0025】
一方、塵埃分離室23の基端側には、この塵埃分離室23にて塵埃が分離された吸込風が通過する円状の通気口53が開口されている。この通気口53は、塵埃分離室23の周面部22の湾曲面部26と円周面部31との間の中心部に設けられている。また、この通気口53は、塵埃分離室23の吸込口24の同心状に形成されている。
【0026】
そして、この通気口53には、中空略円錐状のフィルタ体54の基端側が同心状に取り付けられている。このフィルタ体54は、通気口53から塵埃分離室23の内部側に向けて突出している。また、このフィルタ体54は、底面が開口され、周面部に径方向に沿った斜辺を有する三角形状の複数の開口部55が周方向に沿って等間隔に離間されて設けられた略円錐状の枠状体56を備えている。そして、この枠状体56の各開口部55のそれぞれには、これら各開口部55を通過する吸込風から塵埃を捕捉するメッシュ体としての網状体57が取り付けられている。
【0027】
さらに、塵埃分離室23の基端側には、この塵埃分離室23の通気口53に気密に連通された矩形筒状のフィルタ室61が設けられている。このフィルタ室61は、塵埃分離室23の最大外径寸法よりも幅寸法および高さ寸法が大きい矩形筒状に形成されている。また、このフィルタ室61は、塵埃分離室23の同心状に取り付けられている。そして、このフィルタ室61の内部には、塵埃分離室23を通過した空気を、この塵埃分離室23での旋回流の進行方向に沿って電動送風機6へと導く吸込風路58が形成されている。
【0028】
そして、この吸込風路58には、紙状のシートを幅方向に向けてジグザグに折り曲げたプリーツ状のフィルタシート62が収容されている。このフィルタシート62は、フィルタ室61内を先端側と基端側とに分割するように、このフィルタ室61内に収容されている。また、このフィルタシート62は、フィルタ室61内を軸方向に対して垂直に閉塞する。さらに、このフィルタシート62は、塵埃分離室28の通気口53を通過した吸込風が通過する際に、この吸込風中に漂う塵埃をフィルタリングにより捕捉する。
【0029】
また、フィルタ室61の上側部は、開口されて取出口63とされている。この取出口63は、フィルタ室61内のフィルタシート62を出し入れ可能にして交換可能にする。また、この取出口63は、フィルタ室61の上側部が取り除かれて、このフィルタ室61の上側部を開口させた幅方向に長手方向を有する細長矩形状に形成されている。そして、この取出口63には、この取出口63を開閉可能に気密に閉塞させる矩形平板状の蓋体64が着脱可能に取り付けられる。
【0030】
さらに、このフィルタ室61の基端側には、この塵埃分離室23の通気口53に対して同心状に形成され、この通気口53の内径寸法よりも内径寸法の小さい吸込口65が開口されている。また、このフィルタ室61の基端側には、円筒状の連通筒部66が同心状に設けられている。この連通筒部66は、フィルタ室61の幅寸法および高さ寸法のそれぞれよりも小さい外径寸法を有しており、このフィルタ室61の吸込口65の同心状に設けられている。そして、この連通筒部66には、電動送風機6の吸込側が嵌合されて、この電動送風機6の吸込側が気密に連通接続される。
【0031】
次に、上記一実施の形態の作用を説明する。
【0032】
まず、電動送風機6の駆動により、床ブラシ、延長管およびホース体4を順次介して掃除機本体1の本体吸込口3から空気とともに塵埃が吸い込まれる。
【0033】
そして、この本体吸込口3から吸い込まれた空気が吸込風となり、この吸込風は、連通管12を介してサイクロン室13へと吸い込まれる。このとき、このサイクロン室13内へと吸い込まれた吸込風は、このサイクロン室13内のスパイラル翼16によって、進行方向を軸として螺旋状に旋回された状態で直進されて旋回流となる。
【0034】
この後、この旋回流とされた吸込風は、サイクロン室13から吸込口24を介して塵埃分離室23の旋回室32内で旋回する。このとき、この旋回室32内での旋回流とされた吸込風の旋回により、この吸込風とともに旋回する塵埃が、自重による遠心分離によって、この旋回室32の外周側へと送られて、この旋回室32内の排出口33から旋回流とされた吸込風とともに還流室36へと送られる。
【0035】
そして、この還流室36へと送られた塵埃は、この塵埃自体の自重によって塵埃分離室23の塵埃分離口28を介して集塵室51内へと落下して、この集塵室51内に集塵される。
【0036】
さらに、排出口33を介して旋回室32から還流室36へと旋回した吸込風は、この還流室36の還流口35を通過して旋回室32へと還流する。このとき、この吸込風は、還流室36に取り付けられた集塵フィルタ41を通過する。そして、この集塵フィルタ41の網状体43によって還流室36から旋回室32へと還流される吸込風に漂う塵埃が捕捉される。
【0037】
また、この旋回室32内で旋回している吸込風は、この旋回室32内における中心部から、この旋回室32内のフィルタ体54の開口部55を通過しつつ直進流となる。このとき、この直進流に漂う塵埃が、フィルタ体54の開口部55に取り付けられた網状体57によって捕捉される。
【0038】
さらに、このフィルタ体54の開口部55を通過した直進流は、フィルタ室61の吸込風路58へと吸い込まれて、このフィルタ室61内のフィルタシート62を通過する。このとき、この直進流に漂う塵埃がフィルタシート62によって捕捉される。
【0039】
この後、このフィルタシート62を通過した直進流である吸込風は、フィルタ室61の吸込口65へと吸い込まれ、このフィルタ室61の連通筒部66を介して電動送風機6の吸込側へと吸い込まれる。
【0040】
上述したように、上記一実施の形態によれば、電動送風機6による吸込風を反転などさせることなく、サイクロン室13にて吸込風を進行方向を軸として螺旋状に旋回させた状態で直進させる直進流式のサイクロン方式を用いた集塵装置11にて塵埃を分離する。したがって、この集塵装置11のサイクロン室13および塵埃分離室23による分離能力を低下させずに、これらサイクロン室13および塵埃分離室23での吸込効率を向上できる。
【0041】
また、この塵埃分離室23の旋回室32にて旋回させて遠心分離させた塵埃を吸込風から分離する排出口33を、この旋回室32による吸込風を旋回させる方向に対する接線方向に向けて開口させた。この結果、この旋回室32での吸込風の旋回によって、この旋回室32にて遠心分離させた塵埃を排出口33および塵埃分離口28のそれぞれを介して集塵室51へと確実に落下させて集塵できる。よって、これら塵埃分離室23および集塵室51による吸込風からの塵埃の分離性能をより向上できる。
【0042】
さらに、旋回室32内の円周面部31を介した外側に、この円周面部31の裏面を利用して還流室36を設けるとともに、塵埃分離室23にて遠心分離された塵埃が排出される排出口33の対称な位置に還流口35を設けた。このため、旋回室32内での吸込風の旋回により遠心分離された塵埃が排出口33から還流室36へと排出されるとともに、この排出口33を介して還流室36内へと旋回する吸込風を、還流口35を介して旋回室32へと還流できる。
【0043】
したがって、塵埃分離室23の旋回室32にて遠心分離された塵埃を効率良く排出口33から排出できるとともに、集塵装置11の部品点数を増加させることなく、塵埃分離室23の排出口33から還流室36へと旋回する吸込風を旋回室32へと効率良く還流できる。よって、集塵装置11による吸込効率をより向上できる。
【0044】
また、この塵埃分離室23の還流口35よりも下側である円周面部31の下端部と側面部27との間に集塵フィルタ41を取り付けたので、この塵埃分離室23の還流室36へと吸い込まれた旋回風が還流口35を介して旋回室32へと還流する際に、この旋回風とともに旋回室32へと還流される塵埃を集塵フィルタ41の網状体43にて捕捉できる。
【0045】
このため、塵埃分離室23の排出口33から吸込風とともに排出された塵埃の旋回室32への還流を防止できる。よって、この塵埃分離室23の旋回室32にて遠心分離させた塵埃をより効率良く確実に還流室36を介して塵埃分離口28から集塵室51に集塵できる。したがって、集塵装置11による塵埃の分離効率をより向上できる。
【0046】
このとき、排出口33から還流室36へと排出された塵埃は、この還流室36へと吸い込まれた旋回風によって排出口33の対称な位置に設けた集塵フィルタ41にて捕捉される。このため、この還流室36から塵埃分離口28を介して集塵室51へと集塵させる塵埃を、この集塵室51における排出口33の下側と還流口35の下側とに分離させて集塵できる。よって、この集塵室51での実質的な塵埃の有効収容堆積を増加できる。
【0047】
さらに、塵埃分離室23の旋回室32の外周面を構成する湾曲面部26を、左側部から右側部に向かうに連れて徐々に遠心方向に向けて膨らませて拡径させた形状とした。この結果、この湾曲面部26と円周面部31とにより構成される旋回室32での旋回風に漂う塵埃に働く遠心力によって、これら塵埃が旋回風の外周側へと移動して湾曲面部26の内周面に衝突し、この湾曲面部26の内周面に寄りつつこの湾曲面部26の接線方向に沿って移動して排出口33に対面して集塵室51へと排出されて集塵される。このため、旋回風に漂う塵埃に働く慣性力を利用して、これら塵埃を集塵室51に集塵できるから、集塵装置11の集塵効率をより向上できる。
【0048】
なお、上記一実施の形態では、キャニスタ型の電気掃除機について説明したが、ポット式やアップライト型などの電気掃除機であっても対応させて用いることができる。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、塵埃分離部での旋回流の進行方向に沿って風が流れるとともに、塵埃分離部にて連通口から集塵部へと流れた風が塵埃分離部へと還流口により効率よく還流するため、吸込効率を向上でき、また、湾曲面部の遠心方向に向けて一側部よりも膨らんだ他側部と壁部との間に形成した連通口を旋回流の旋回に対する接線方向に向けて開口させたので、この塵埃分離部での吸込風の旋回によって、この塵埃分離部にて分離した塵埃を集塵部にて確実に集塵できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気掃除機の一実施の形態の一部を示す一部を切り欠いた斜視図である。
【図2】同上電気掃除機の一部を示す一部を切り欠いた斜視図である。
【図3】同上電気掃除機の一部を示す一部を切り欠いた斜視図である。
【図4】同上電気掃除機の塵埃分離部および集塵部の一部を切り欠いた分解斜視図である。
【図5】同上塵埃分離部および集塵部を示す斜視図である。
【図6】同上電気掃除機を示す説明側面図である。
【符号の説明】
1 掃除機本体
6 電動送風機
10 塵埃分離部
26 湾曲面部
31 壁部としての円周面部
33 連通口としての排出口
35 還流口
38 集塵部
58 風路としての吸込風路
Claims (2)
- 電動送風機を収容した掃除機本体と、
前記電動送風機の吸込側に位置し、この電動送風機による吸込風を旋回流として塵埃を遠心分離する塵埃分離部と、
この塵埃分離部を通過した空気を前記旋回流の進行方向に沿って前記電動送風機へと導く風路と、
前記塵埃分離部に設けられ、一側部から他側部に向かうに連れて徐々に遠心方向に向けて膨らむように拡径された湾曲面部と、
この湾曲面部の内方に対向して設けられた壁部と、
この壁部と前記湾曲面部との間に形成され、前記旋回流の旋回に対する接線方向に向けて開口した連通口と、
前記壁部により前記塵埃分離部と区画され、前記連通口に連通して、前記塵埃分離部にて分離した塵埃を集塵する集塵部と、
前記塵埃分離部に形成され前記連通口から前記集塵部へと流れた風を前記塵埃分離部へと還流させる還流口と
を具備したことを特徴とした電気掃除機。 - 壁部は、集塵部側に凸となるよう形成され、
連通口と還流口とを前記壁部の円弧に沿う両側に配置した
ことを特徴とした請求項1記載の電気掃除機。
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