JP6579900B2 - 像ブレ補正装置及び方法 - Google Patents

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本発明は、像ブレ補正装置及び方法に関する。
振れを検出して、検出した振れに起因する像ブレを補正するように移動可能なレンズ、または撮像素子を駆動するブレ補正装置を備えた撮像装置や交換レンズが知られている。このような方式の手ブレ補正機能を光学式手ブレ補正という。また近年では、動画において、振れをキャンセルする方向にフレーム画像を切り出して出力する手ブレ補正機能もあり、小型・軽量の撮像装置や撮像装置付き携帯電話などに用いられている。このような方式の手ブレ補正を電子式手ブレ補正という。
ブレを検出する方式としては、角速度センサ(ジャイロセンサ)が一般的であり、検出した角速度をもとにブレをキャンセルする方向にレンズまたは撮像素子を駆動する。また近年では、撮像装置のフレームレートの高速化と画像処理の高度化により、フレーム間の画像のブレを解析し、動きベクトルを求めることでブレを検出する技術も知られている。
特許文献1には、静止画撮影前に検出した動きベクトルをもとに露光中のブレを推定し、推定したブレ量によって撮影レンズまたは撮像素子を駆動することで、被写体の動きも含めたブレ補正を行うことが開示されている。
また、特許文献2では、検出した角速度データから一定時間先のブレを予測し、撮影レンズまたは撮像素子を駆動する、または検出した動きベクトルから一定時間先のブレを予測し、画像切り出しによって防振する技術が開示されている。
一方、特許文献3では、角速度センサにより検出した撮像装置の振れから、ハイパスフィルタ(HPF)及びローパスフィルタ(LPF)から成る複数の積分器を用いて、特性の異なる複数の像振れ補正信号を生成する。そして、生成した複数の像振れ補正信号のいずれかを、LPFの特性と露光時間とに基づいて選択することが開示されている。
ここで、複数の積分器を用いた一般的な像ブレ補正装置について説明する。図4は、従来の像ブレ補正装置の構成を示すブロック図である。なお、像ブレ補正軸として、Pitch方向およびYaw方向で同じ構成となるため、片軸のみについて説明を行う。
図4において、手ブレ検出部200は、主にジャイロセンサを用いて角速度データを検出し、電圧として出力する角速度センサであり、AD変換部201は、手ブレ検出部200が出力したアナログの角速度データをデジタルデータに変換する。
HPF202は、AD変換部201により変換された角速度データから、手ブレ検出部200のオフセット成分や、温度ドリフト成分を除去する。積分部203は、HPF202から出力された角速度データを積分して角度データに変換し、乗算部204は、積分部203により得られた角度データを、像ブレ補正ユニット215に含まれる補正レンズのシフト量に変換する。乗算部204の敏感度は焦点距離毎に異なった値をしており、焦点距離が変わる度に敏感度も変更される。以降、この信号出力を第1のブレ補正量とする。
一方、オフセット算出部205は、手ブレ検出部200のオフセット成分を除去するため、A/D変換後の角速度データからオフセット値を求める。積分部206は、オフセット値が除去された角速度データを積分し、角度データに変換する。乗算部207は、乗算部204と同様の構成を有し、積分部206により得られた角度データを、補正レンズのシフト量に変換する。以降、この信号の信号出力を第2のブレ補正量とする。この第2のブレ補正量は、第1のブレ補正量と比べてHPFを介さないため、第1のブレ補正量よりも低帯域のブレを含むブレ補償が可能となる。
積分部203と積分部206では、単純に積算して積分ゲインをかける完全積分が理想特性であり、望ましい積分器であるが、実用上そのような完全積分ができる状況は少ない。これは、角速度センサのノイズであるオフセット成分が精度よく算出できる状況が少ないためである。オフセット成分が誤算出されたまま積分すると、間違ったDC成分を積分してしまうため、逆にブレ補正値を悪化させる要因となる。
このためLPFを用いた疑似積分を実施し、オフセット成分の算出状況に応じてそのLPFの帯域を変更させて上記課題の解決を図ることも考えられる。しかし、LPFを用いた疑似積分を実施する場合、LPFの通過帯域に応じた信号劣化帯域が存在し、防振性能を悪化させる要因となる。
これらの性能劣化要因に関しては、図5、図6、図7、図8に基づいて後述する。
信号選択部208は、第1のブレ補正量と、第2のブレ補正量のいずれか一方を選択する。例えば、特許文献3に記載されているように、静止画撮影前やパンニング動作のような大きなカメラワークを有する動画撮影中は、映像の見えを良くするため、帯域の狭い第1のブレ補正量を選択する。一方、静止画露光中やパンニング動作を有さない動画撮影中などは、防振効果を上げるため、広帯域の信号である第2のブレ補正量を選択する。
リミッタ部209は、信号選択部208により選択された第1または第2のブレ補正量を、補正レンズを含む像ブレ補正ユニット215の可動範囲でクランプする。PID制御部210は、リミッタ部209によりクランプされたブレ補正量から、位置検出部212により検出された補正レンズの位置を差分した信号を入力し、入力した差分信号に基づいて、補正レンズの位置を制御するための制御信号を出力する。ドライバ部211は、制御信号を電圧に変換し、像ブレ補正ユニット215を駆動するための電流を供給する。位置検出部212は、補正レンズの位置を検出し、電圧として出力する。そして、AD変換部213により、補正レンズの位置であるアナログの電圧をデジタルデータに変換している。
次に、上記構成を有する像ブレ補正装置の防振性能について、図5〜図8を参照して詳しく説明する。
図5は、防振性能を左右する積分部203及び206で用いられるLPFの内部構成例を示すブロック図であり、一例として、1次のIIRフィルタの構成を示している。
図5において、301は信号入力部、302はLPFの帯域を決定する係数乗算部である。つまり係数乗算部302の係数K1により遮断周波数が決まる。また、係数乗算部303、304はLPFの出力ゲインに相当し、LPFの場合はK2=K3である。305はフィルタの中間値である。この場合の離散系LPFの伝達関数H(z)を式(1)に示す。
H(z) = (K3+K2z-1)/(1-K1z-1) …(1)
式(1)を連続系LPFの伝達関数で表現すると、以下の式(2)のようになる。なお、τは積分ゲインを表す。
H(s) = 1/(1+τs) …(2)
連続系と離散系の変換において、双一次変換の方式をとると、係数K1、K2、K3とτとの関係は以下の式(3)により表すことができる。ただし、fcは遮断周波数、fsはサンプリング周波数、Tはサンプリング周期(T=1/fs)である。
α = T/τ = 2πfc/fs
K1 = (2-α)/(2+α) …(3)
K2 = K3 = α/(2+α)
以下、連続系LPFについて説明する。
図6は、図5に示すLPFの周波数特性を示すグラフであり、連続系LPFの伝達関数H(s)の遮断周波数fcを0.05Hzとしたときの周波数特性を示している。図6(a)はLPFの位相を示すグラフ、図6(b)はLPFのゲインを示すグラフである。横軸は両グラフとも周波数であり、0.01Hzから1000Hzの範囲を表している。
遮断周波数fc=0.05Hzでは、位相遅れが-45度、ゲインが-3dBとなり、遮断周波数より十分に大きな周波数帯域においては位相遅れが-90度、ゲインは周波数に応じて下がる特性となっている。これはLPFとしての特性であり、積分特性を表していない。
理想的な積分特性の伝達関数H’(s)は、連続系LPFとして表すと以下式(4)のようになる。
H'(s) = 1/s …(4)
また位相PとゲインGの式は以下のようになる。
P = -90 …(5)
G = -20Log(2πf)
この理想的な積分特性を表したグラフが図7である。図7(a)は位相を示すグラフ、図7(b)はゲインを示すグラフである。
図6のLPFの特性には、積分ゲインがかかっていないため、積分特性はない。これは図6と図7を比較しても明らかである。このLPFを疑似的に積分特性にするため、疑似積分ゲインをかける。LPFの伝達関数H(s)と積分特性の伝達関数H’(s)を比較して分かる通り、積分ゲインτをH(s)にかけることで疑似積分特性となる。これは前述した図5の係数乗算部303、304の出力ゲインK2、K3に積分ゲインτをかけることで実現することができる。この疑似積分の周波数特性を示したグラフが図8である。図8(a)は位相を示すグラフであり、図8(b)はゲインを示すグラフである。
特開2006−157428号公報 特開平8−262517号公報 特開2010−107785号公報
上述したとおり、角速度データを積分する際に、完全積分を実施するのが理想的であるが、オフセット算出誤差が存在するため、実用上は図8に示すようなLPFを用いた疑似積分を行う。この場合、遮断周波数より十分に大きい帯域(0.1Hz以上)においては完全積分特性にほぼ一致し、理想的な角度データ(ブレ補正量)が出力される。しかしながらその帯域よりも低い帯域においては、ゲインは理想特性より小さく、位相は-90度より進んでしまい、正確な角度データ(ブレ補正量)に変換されない。これがブレ補正の性能を悪化させている要因となる。
また、特許文献1のように角速度センサを有さず、動きベクトルのみで補正する場合、低域ノイズは小さいが、露光中のブレを全帯域予測する必要があるため、高周波のブレに関しては予測が正確にできない。
特許文献2も同様に、高周波になればなるほど予測が難しくなる。さらに角速度センサからのデータを用いた予測では、低域ノイズを含んでいるため、低域の予測も正確ではなくなるといった課題がある。
本発明は上記問題点を鑑みてなされたものであり、静止画撮影時の像ブレ補正において、より広い周波数帯域のブレに対するブレ補正効果を高めることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の像ブレ補正装置は、振れを検出してブレ信号を出力する第1のブレ検出手段から出力されたブレ信号から、第1のブレ補正量を求める第1の変換手段と、前記第1のブレ検出手段から出力されたブレ信号のうち、前記第1のブレ補正量の算出に用いた周波数帯域よりも広い周波数帯域のブレ信号に基づいて、第2のブレ補正量を求める第2の変換手段と、光像を撮像手段により光電変換して出力された映像信号に基づいて、フレーム画像間の動き量を検出する第2のブレ検出手段で検出された動き量と、前記第1及び第2のブレ補正量とを用いて、補正残り量を求める演算手段と、前記第1のブレ補正量と、前記補正残り量により補正された前記第2のブレ補正量のいずれかを選択する選択手段と、前記選択手段により選択されたブレ補正量に基づいて、ブレを補正するブレ補正手段とを有する。
本発明によれば、静止画撮影時の像ブレ補正において、より広い周波数帯域のブレに対するブレ補正効果を高めることができる。
本発明の実施の形態に係る撮像装置の機能構成を示すブロック図。 実施の形態に係る防振制御部の機能構成を示すブロック図。 実施の形態に係るブレ補正残り量演算部の構成を示すブロック図。 従来の像ブレ補正装置の機能構成を示すブロック図。 従来の像ブレ補正装置のLPFの構成を示すブロック図。 従来の像ブレ補正装置のLPFの周波数特性を示す図。 像ブレ補正装置の理想的な積分特性を示す図。 像ブレ補正装置の疑似積分特性を示す図。
以下、添付図面を参照して本発明を実施するための形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る像ブレ補正装置を含む撮像装置の機能構成を示すブロック図であり、ここでは、静止画像と動画像の撮影を行うためのデジタルカメラである。
図1において、光学系は、変倍を行うズームレンズを含むズームユニット101、絞り・シャッタユニット103、像ブレ補正ユニット105、焦点調節を行うレンズを含むフォーカスユニット107を含んで構成される。ズームユニット101は、ズーム駆動制御部102により駆動制御され、絞り・シャッタユニット103は、絞り・シャッタ駆動制御部104により駆動制御される。また、像ブレ補正ユニット105は、像ブレ補正制御部106により駆動制御され、フォーカスユニット107は、フォーカス駆動制御部108により駆動制御される。
撮像部109は、上述した光学系を通過した光像を電気信号に光電変換する。撮像部109から出力された電気信号は、撮像信号処理部110により映像信号に変換処理され、更に、用途に応じて映像信号処理部111により加工される。表示部112は、映像信号処理部111から出力された信号に基づいて、必要に応じて画像表示を行う。
電源部113は、撮像装置全体に用途に応じて電源を供給する。外部入出力端子部114は、不図示の外部装置との間で、通信信号及び映像信号を入出力する。
操作部115はシステムを操作するために用いられ、防振ON/OFFスイッチ、シャッタレリーズボタン、動画記録スイッチ、再生モード選択スイッチ、変倍スイッチを含む。
防振ON/OFFスイッチは、手ブレ補正ON/OFFを選択可能にし、防振ON/OFFスイッチにより手ブレ補正ONが選択されると、カメラシステム制御部118が像ブレ補正制御部106に防振動作を指示する。そして、これを受けた像ブレ補正制御部106は、防振OFFの指示がなされるまで防振動作を行う。
シャッタレリーズボタンは、押し込み量に応じて第1スイッチ(SW1)および第2スイッチ(SW2)が順にオンするように構成されている。シャッタレリーズボタンが約半分押し込まれたときに第1スイッチSW1がオンし、シャッタレリーズボタンが最後まで押し込まれたときに第2スイッチSW2がオンする構造となっている。第1スイッチSW1がオンされると、フォーカス駆動制御部108がフォーカスユニット107を駆動して焦点調節を行うとともに、絞り・シャッタ駆動制御部104が絞り・シャッタユニット103を駆動して適正な露光量に設定する。第2スイッチSW2がオンされると、撮像部109に露光された光像から得られた画像データが記憶部116に記憶される。
動画記録スイッチは、スイッチ押下により動画撮影が開始され、記録中に再度スイッチが押下されると記録を終了する。動画撮影中に第1スイッチSW1および第2スイッチSW2を押すことで、動画記録中の静止画撮影にも対応できる。
再生モード選択スイッチが押下されると、再生モードが選択される。なお、再生モード時には防振動作を停止する。
変倍スイッチは、ズーム変倍の指示を行うためのスイッチである。変倍スイッチによりズーム変倍の指示が行われると、カメラシステム制御部118を介して指示を受けたズーム駆動制御部102がズームユニット101を駆動して、指示されたズーム位置にズームユニット101を移動させる。それとともに、撮像部109から送られた撮像信号処理部110、映像信号処理部111にて処理された画像情報に基づいて、フォーカス駆動制御部108がフォーカスユニット107を駆動して焦点調節を行う。
記憶部116は映像情報など様々なデータを記憶する。手ブレ検出部117は、ジャイロセンサを用いて、カメラに加わる手ブレ量を角速度として検出し、電圧に変換したブレ信号を出力する角速度センサである。カメラシステム制御部118は、撮像装置全体を制御する。動きベクトル検出部119は、映像信号のフレーム画像間のブレを解析して、動きベクトルを検出する。
図2は、本実施の形態における撮像装置に含まれる像ブレ補正装置の構成を示すブロック図である。なお、像ブレ補正軸として、Pitch方向およびYaw方向で同じ構成となるため、片軸のみで説明を行う。また、図1に示す構成、及び、図4に示す従来の像ブレ補正装置の構成と重複する構成には、それぞれ同じ参照番号を付して説明を割愛し、図4と異なる構成についてのみ説明する。
図4に示す構成との違いは、第2のブレ補正量でブレ補正を実施した場合のブレ補正残り量を求めるためのブレ補正残り量演算部714が存在する点である。ブレ補正残り量演算部714は、乗算部204の出力である第1のブレ補正量と、乗算部207の出力である第2のブレ補正量と、AD変換部213の出力である補正レンズの位置を示す位置信号と、動きベクトル検出部119の出力である動きベクトルとを用いて、ブレ補正残り量を求める。
図3は、ブレ補正残り量演算部714の内部を示すブロック図である。図3において、積分部801は、静止画待機中のブレ補正残りである動きベクトルを積分することで、ブレ補正残り角度を求める。信号選択部802は、第1のブレ補正量または位置信号のいずれかを選択する。なお、いずれを選択するかの条件については、後述する。
加算器803は、積分部801の出力であるブレ補正残り角度と、信号選択部802によって選択された第1のブレ補正量または位置信号との和をとることで、カメラ全体のブレ角度を算出している。そして、差分器804において、カメラ全体のブレ角度から第2のブレ補正量を引くことで、静止画露光中に第2のブレ補正量でブレ補正を実行した場合のブレ補正残り量を求める。なお、静止画露光中は、動きベクトルは検出できないため、露光直前の動きベクトルを保持するか、露光前の動きベクトル情報から露光中の動きベクトルを予測しても良い。さらにLPF805は特定の周波数以下の帯域しか通さないものであり、ブレ補正残り量の低域成分のみを演算している。
これにより、低周波に弱く、高周波に強いジャイロセンサと、逆に低周波に強く高周波に弱い動きベクトルを合成することで、カメラ全体のブレ角度の特に低周波数成分を精度良く求める。また静止画露光中はジャイロセンサによるブレ補正量の帯域を拡大している(第2のブレ補正量)ことを考慮し、そのブレ補正量との差分をとることで、静止画露光中のブレ補正残りを求める。これにより、図2の積分部206で用いている疑似積分器の性能劣化を補償することと、オフセット算出部205のオフセット算出誤差をキャンセルすることの2つを達成する。
また信号選択部802は、静止画露光中以外は位置信号を選択し、静止画露光中は第1のブレ補正量を選択する。これは、静止画待機中は位置信号を選択することで、大きなブレが生じた場合に発生する可能性のある外乱を、位置信号と動きベクトルで相殺することができ、カメラ全体のブレ量算出の精度を上げることができることによる。さらに静止画露光中は、第1のブレ補正量を選択することで、位置信号の応答の遅れによる差分器804の差分誤差(高周波成分)を軽減することができる。静止画露光中は静止画待機中に比べ比較的ブレが小さいため、上述したような処理をする。
LPF805の役割は高周波成分をカットすることであるが、その必要性について説明する。ジャイロセンサによるブレ補正量の算出はセンサの特性上、数kHzという高サンプリングで求めることができる。一方で、動きベクトルの検出は、カメラの撮像素子のフレームレートに依存し、そのサンプリングは30Hzや60Hz程度である。
そのため、動きベクトルによるブレ補正残り角度演算では、高周波の精度は悪く、カメラ全体のブレ角度としても同様である。その高周波ノイズを有するカメラ全体のブレ角度から第2のブレ補正量を減算すると、ブレ補正残り量に動きベクトルの高周波ノイズが重畳してしまうために、LPF805でカットする。このように、本実施の形態では、高周波のブレ補正量は、特性上強みのあるジャイロセンサのみで補正し(第2のブレ補正量)、低周波のみを動きベクトルを用いて補正する。
次に、乗算部806について説明する。動きベクトルによるブレ補正残り量は超低域の信号であるため、高速シャッタではあまり効果がなく、低速シャッタの時に効果が表れる。そのためシャッタ速度が速い場合では補正ゲインを弱め、シャッタ速度が遅い場合において大きなゲインをかける。ただし低速シャッタが長すぎても、動きベクトルの予測精度が落ちてしまうため、その場合はゲインを下げる。また動きベクトル信号は、画像情報から得られる信号のため、以下の状況において信号の信頼性が落ちる可能性がある。すなわち、被写体として人や動くものが映っている場合、映像が低コントラストの場合、映像の大半に繰り返し模様(縞々模様など)が映っている場合である。
動体が映っている場合はその動体の動きを動きベクトルとして捉えてしまい、手ブレとしての動きベクトルが正しく検出されない可能性がある。低コントラストの映像に関しては、2枚の画像のパターンマッチングから動きベクトルは算出されるが、そのパターンマッチングが正しく動作しない可能性がある。繰り返し模様に関してもパターンマッチングで問題となるのは同様である。
そのため、それぞれの場合において、人や動体の大きさ、低コントラストの度合い、繰り返し模様の度合いに応じて動きベクトルの信頼度を測り、その信頼度に応じて乗算部806でかける補正ゲインGを可変とし、ブレ補正残り量のノイズを軽減させる。つまり、信頼度が高い場合には補正ゲインを大きくし、信頼度が低い場合には補正ゲインを小さくする。
このように、本実施形態によれば、性能を劣化させている低周波数帯域の信号を、画像情報である動きベクトルから作り出すことで、広い周波数帯域においてブレ補正効果を高めることができる。
なお、上記実施の形態では、像ブレ補正ユニット105に含まれる補正レンズを駆動することによりブレ補正を行う場合について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、撮像部109を駆動する構成であっても、補正レンズと撮像部109を共に駆動する構成であってもよい。
105:像ブレ補正ユニット、109:撮像部、110:撮像信号処理部、117:手ブレ検出部、119:動きベクトル検出部、202:HPF、203,206:積分部、204,207:乗算部、205:オフセット部、208:選択部、211:ドライバ部、212:位置検出部、714:ブレ残り量演算部

Claims (8)

  1. 振れを検出してブレ信号を出力する第1のブレ検出手段から出力されたブレ信号から、第1のブレ補正量を求める第1の変換手段と、
    前記第1のブレ検出手段から出力されたブレ信号のうち、前記第1のブレ補正量の算出に用いた周波数帯域よりも広い周波数帯域のブレ信号に基づいて、第2のブレ補正量を求める第2の変換手段と、
    光像を撮像手段により光電変換して出力された映像信号に基づいて、フレーム画像間の動き量を検出する第2のブレ検出手段で検出された動き量と、前記第1及び第2のブレ補正量とを用いて、補正残り量を求める演算手段と、
    前記第1のブレ補正量と、前記補正残り量により補正された前記第2のブレ補正量のいずれかを選択する選択手段と、
    前記選択手段により選択されたブレ補正量に基づいて、ブレを補正するブレ補正手段と
    を有することを特徴とする像ブレ補正装置。
  2. 前記演算手段は、前記ブレ補正手段の位置を表す位置信号を更に用いて、前記補正残り量を求めることを特徴とする請求項1に記載の像ブレ補正装置。
  3. 前記演算手段は、静止画露光中は前記動き量と前記第1及び第2のブレ補正量とを用いて前記補正残り量を演算し、静止画露光中以外は前記動き量と前記位置信号と前記第2のブレ補正量とを用いて前記補正残り量を求めることを特徴とする請求項2に記載の像ブレ補正装置。
  4. 前記演算手段は、予め決められた低周波数帯域の信号を通過させるローパスフィルタを有し、
    前記第1のブレ補正量または前記位置信号に前記動き量を加算した信号から、前記第2のブレ補正量を減算した信号を、前記ローパスフィルタにより処理することを特徴とする請求項2または3に記載の像ブレ補正装置。
  5. 前記演算手段は、補正ゲインをかける乗算手段を有し、
    前記第1のブレ補正量または前記位置信号に前記動き量を加算した信号から、前記第2のブレ補正量を減算した信号に、前記補正ゲインをかけることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の像ブレ補正装置。
  6. 前記補正ゲインは、静止画撮影のシャッタ速度に応じて変更され、前記シャッタ速度が第1のシャッタ速度の場合に、該第1のシャッタ速度よりも速い第2のシャッタ速度の場合よりも、前記補正ゲインを大きくすることを特徴とする請求項5に記載の像ブレ補正装置。
  7. 前記補正ゲインは、前記動き量の信頼度に応じて変更され、前記信頼度が第1の信頼度の場合、該第1の信頼度よりも低い第2の信頼度の場合よりも、前記ゲインを大きくすることを特徴とする請求項5に記載の像ブレ補正装置。
  8. 第1のブレ検出手段が、振れを検出してブレ信号を出力する第1のブレ検出工程と、
    第2のブレ検出手段が、光像を撮像手段により光電変換して出力された映像信号に基づいて、フレーム画像間の動き量を検出する第2のブレ検出工程と、
    第1の変換手段が、前記第1のブレ検出工程で出力されたブレ信号から、第1のブレ補正量を求める第1の変換工程と、
    第2の変換手段が、前記第1のブレ検出工程で出力されたブレ信号のうち、前記第1のブレ補正量の算出に用いた周波数帯域よりも広い周波数帯域のブレ信号に基づいて、第2のブレ補正量を求める第2の変換工程と、
    演算手段が、前記第2のブレ検出工程で検出された動き量と、前記第1及び第2のブレ補正量とを用いて、補正残り量を求める演算工程と、
    選択手段が、前記第1のブレ補正量と、前記補正残り量により補正された前記第2のブレ補正量のいずれかを選択する選択工程と、
    ブレ補正手段が、前記選択工程で選択されたブレ補正量に基づいて、ブレを補正するブレ補正工程と
    を有することを特徴とする像ブレ補正方法。
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