JP5911220B2 - 撮像装置及び撮像装置の制御方法 - Google Patents
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Description
ここで、防振制御装置について簡単に説明する。カメラの手振れは通常、周波数1から10Hz程度の振動である。シャッタのレリーズ時点で手振れが起きても像ブレの無い撮影を可能にするには、手振れによるカメラの振れ(角度振れ)を検出し、検出値に応じて像ブレ補正用レンズ(以下、補正レンズという)を動かす必要がある。その際、カメラ振動を正確に検出して振れによる光軸変化を補正することが要件となる。原理的には振れの角速度等の検出結果を得る振動検出部と、その演算処理結果に基づいて補正レンズを変位させる駆動制御部が搭載されることで、画像ブレが抑制される。
特許文献1には、加速度計で検出した加速度の2階積分により平行振れを求め、別に設けた角速度計の出力と共に用いて振れ補正部を駆動する技術が開示されている。
撮像装置に付設の表示装置を電子ビューファインダ(EVF)として機能させるために連続的に撮像されるEVF画像において、画像処理技術によりオートフォーカス(AF)処理で連続的なピント合わせを行う機能がある。これは、いわゆるコンティニュアス(Continuous)AF機能として知られている。この場合、撮影レンズの撮影倍率から像ブレを補正するための平行振れ補正量が算出される。カメラの平行振れ量が同じ場合でも、AF動作中は撮影倍率が時々刻々と変化するため、撮像面上にて補正すべき平行振れの補正量も撮影倍率に応じて変化することになる。ズームやフォーカスの状態から得られる撮影倍率の情報に従ってそのままに防振制御を行ったのでは、平行振れの補正量が過大となった場合、振れ補正の防振効果に影響を及ぼす虞がある。また、過剰な制御が原因で補正レンズが直ぐに制御端(可動範囲の端位置)に到達した場合、防振制御性能を低下させる虞がある。
本発明の目的は、AF動作中に生じる像倍率の急激な変化に伴う防振制御性能の低下を軽減しつつ、平行振れに対して高精度な像ブレ補正を行うことである。
図1及び図2は第1実施形態に係る防振制御装置を具備した光学装置としてカメラの構成例を示す。図1はカメラを平面からみた模式図、図2はカメラを側面からみた模式図である。図中に1点鎖線で示す軸は、カメラ101の撮像光学系の光軸102を表している。このカメラに搭載される防振システムでは、光軸102に対して矢印103p、103yで示す振れ(以下、角度振れという)、及び矢印104p、104yで示す振れ(以下、平行振れという)に対して像ブレ補正が行われる。つまり、角度振れは撮像光学系の光軸に対して直交する軸を中心とする装置の回転に伴って生じる振れであり、また平行振れは撮像光学系の光軸に対して直交する方向に沿う装置の並進に伴って生じる振れである。なお、符番の添え字pはピッチ方向を示し、yはヨー方向を示す。ピッチ方向とヨー方向は互いに直交し、また両方向とも光軸102の方向に対して直交しているものとする。
カメラ101の本体にはレリーズボタン105が設けられ、該ボタンの操作によるスイッチの開閉信号がカメラCPU(中央演算処理装置)106に送られる。本例ではレリーズボタン105の半押し状態でオン状態となる第1スイッチ(以下、SW1と記す)と、レリーズボタン105の全押し状態でオン状態となる第2スイッチ(以下、SW2と記す)をもつ2段式スイッチが設けられている。カメラCPU106はカメラ動作を制御し、像ブレ補正の制御を担当する。撮像素子107は、撮像光学系のレンズを通して得た被写体の光像を電気信号に変換して不図示の信号処理部に出力する。
角速度計108p、108yは、矢印108pa、108yaで示す角度振れを各々検出する角速度検出手段である。また加速度計109p、109yは、矢印109pa、109yaで示す平行振れを各々検出する加速度検出手段である。角速度計108p、108y、及び加速度計109p、109yの各検出信号は、カメラCPU106に入力される。
振れ補正部110は、補正レンズ111を光軸102と直交する方向、具体的には図1の矢印110yに示す方向及び図2の矢印110pの方向に駆動し、角度振れと平行振れの両方を加味した振れ補正を行う。駆動部112は、カメラCPU106からの制御指令に従って振れ補正部110を制御し、これにより振れ補正動作が行われる。なお本実施形態では、カメラCPU106が算出した補正量に基づいて補正レンズ111を光軸に垂直な面内で移動させる、いわゆる光学防振の構成を採用している。補正量に基づく補正方法については光学防振に限らず、他の形態でも構わない。例えば、撮像素子107を光軸に垂直な面内で移動させることで防振を行う方法や、撮像素子107が出力する各撮影フレームの画像の切り出し位置を変更することで振れの影響を軽減させる電子防振を用いる方法がある。また、それらを適宜に組み合わせた補正方法を用いてもよい。
図3を用いて角度振れの補正について説明する。角度振れは第1の検出手段によって検出されてカメラCPU106の制御下で振れ補正が行われる。
角速度計108pによる角速度信号は、カメラCPU106のHPF積分フィルタ301に入力される。HPF積分フィルタ301にて、HPF(高域通過フィルタ)でDC(直流)成分をカットされた信号は積分されて、角度信号に変換される。手振れの周波数帯域はほぼ1から10Hzであり、HPF積分フィルタ301のHPFは手振れの周波数帯域から十分離れた周波数成分(例えば0.1Hz以下)を遮断する1次HPF特性を有する。
HPF積分フィルタ301の出力は敏感度調整部303に入力される。その際、敏感度調整部303には、角度振れ補正係数算出部(第1の補正係数算出部)313からの情報も入力される。角度振れ補正係数算出部313は、ズーム及びフォーカス情報302を取得する。該情報は撮像光学系の駆動部に設けた検出手段により得られるレンズ位置情報であり、該情報により求まる焦点距離や撮影倍率に基づいて第1の補正係数(以下、角度振れ補正係数という)が算出されて敏感度調整部303に出力される。なお、角度振れ補正係数の算出方法については後で詳述する。角度振れ補正係数算出部313の出力が敏感度調整部303に入力されると、該調整部はHPF積分フィルタ301の出力を増幅して角度振れ補正の目標値とする。これによりレンズのフォーカスやズームなどの光学情報の変化による振れ補正部110の振れ補正ストロークに対し、カメラ像面での振れ補正敏感度の変化が補正される。敏感度調整部303で求めた角度振れの補正目標値は、加算器312に送られる。加算器312の出力は像ブレ補正量として駆動部112に送られ、振れ補正部110が駆動される。これにより画像ブレ補正が行われる。
角速度計108pの出力はHPF積分フィルタ309に入力され、HPF積分フィルタ309にて、HPFでDC成分がカットされた後、積分されて角度信号に変換される。HPF積分フィルタ309の出力は利得調整部310に入力される。この利得調整部310とHPF積分フィルタ309により、平行振れ補正を行うべき周波数帯域におけるゲイン及び位相特性を調整している。利得調整部310の出力は後述する出力補正部311により補正されて平行振れの補正目標値となり、加算器312に送られて前述した角度振れの補正目標値に加算される。平行振れの補正量と角度振れの補正量の加算結果が像ブレ補正量となる。
また、上記処理と並行して、角速度計108pの出力はHPF位相調整部304に入力され、HPF位相調整部304にて角速度計108pの出力に重畳するDC成分がカットされると共にその信号の位相調整が行われる。ここでのカットオフ周波数は、後述するHPF積分フィルタ305のHPFのカットオフ周波数と合わせており、周波数特性が一致するように調整してある。HPF位相調整部304の出力は、角速度計BPF(帯域通過フィルタ)部306に送られて、所定帯域の周波数成分が抽出される。
角速度計BPF部306及び加速度計BPF部307の各出力は、比較部308に入力される。比較部308は、利得調整部310の出力を補正する補正量(補正係数)を算出して、出力補正部311に出力する。なお、比較部308における補正量の算出方法については後述する。
出力補正部311には平行振れ補正係数算出部(第2の補正係数算出部)314の出力も入力される。ズーム及びフォーカス情報302とAF評価値315の情報は平行振れ補正係数算出部314に入力される。AF評価値315は被写体に対する撮像光学系の合焦度を示す情報である。本例では、撮像素子による撮像信号から高周波数成分を抽出することで得られるコントラストの度合いを示す情報が使用され、不図示のAF信号処理部から角度振れ補正係数算出部313及び平行振れ補正係数算出部314に出力される。平行振れ補正係数算出部314は、これらの情報により求まる撮影倍率に基づいて平行振れ補正係数を算出して出力する。平行振れ補正係数算出部314の出力は出力補正部311に入力され、求められた平行振れ補正係数に基づいて利得調整部310の出力が補正されて、平行振れ補正目標値が得られる。加算器312は平行振れ補正目標値を前述した角度振れ補正目標値に加算して駆動部112に出力する。駆動部112は振れ補正部110を駆動し、角度振れと平行振れによる画像ブレを補正する。
図4はカメラ101の角度振れ103pと平行振れ104pを示した図である。撮影レンズ内、つまり撮像光学系の主点位置における平行振れ104pの大きさをYと記し、角度振れ103pの大きさ、つまり角変位をθと記す。そして、角度振れの回転中心401pを定めた場合の回転半径402pの長さをLと記すと、これは回転中心401pから加速度計109pまでの距離に相当する。また、角速度をω、速度をV、加速度をA、角加速度をωaと記す。このとき、以下の関係式が成り立つ。
また、上式(4)の右辺第2項に関しては、ズームレンズ及びフォーカスレンズの位置情報とそれらにより得られる撮影倍率によりβ値が求まり、加速度計109pの出力の2階積分によってY値が求まる。これらの情報に応じて、図3を用いて説明したように平行振れ補正を行うことができる。
角速度計BPF部306及び加速度計BPF部307の各出力は回転半径算出部501に送られ、下式(6)を用いて回転半径算出部501は回転半径の長さLを算出する。
回転半径Lについては、(例えば、角速度計BPF部306及び加速度計BPF部307のカットオフ周波数が5Hzの場合、200ms程度に設定された)所定時間内の速度Vと角速度ωそれぞれの最大振幅のピーク値の比より算出してもよい。更に回転半径Lの更新は速度Vと角速度ωがそれぞれ算出された瞬間毎に行ってもよい。このとき、速度Vと角速度ωをそれぞれ時系列的に平均化したり、ローパスフィルタ(LPF)で高周波成分をカットすることで、回転半径を算出する際の高周波ノイズ成分を除去した回転半径が算出できる。
回転半径算出部501は、算出したL値を、静止画リミット処理部502と動画リミット処理部504に送る。静止画リミット処理部502は、静止画撮影用に設定されている上限値を用いて演算処理を行う。回転半径算出部501の出力するL値が静止画撮影用の上限値以上であれば、L値が当該上限値に固定され、また回転半径算出部501の出力するL値が静止画撮影用の上限値未満であれば、回転半径算出部501の出力するL値がそのまま出力される。
補正信号整流部503、補正信号整流部505の各出力は補正信号選択部507に送られる。補正信号選択部507には撮影モード506の情報が入力され、後述する図6及び7のフローチャートに従った補正信号の選択が行われて出力補正部311へ出力される。撮影モード506の情報とは、静止画撮影モードであるか、または動画撮影モードであるかを示す情報である。
まず、図6のS601でカメラCPU106は防振スイッチ(防振SWと記す)の状態を検出する。防振SWは不図示の操作部に設けられ、振れ補正を行う(防振SWがオン状態)か行わない(防振SWがオフ状態)かを、撮影者がカメラに指示する際に用いる操作指示手段である。防振SWがオン状態であればS602へ進み、オフ状態であれば図7のS621へ処理を進める。
S602では加速度計109pの出力及び角速度計108pの出力の取り込みが行われる。次のS603でカメラCPU106は、振れ補正が可能な状態であるか否かを判定する。例えば、電源投入時点から加速度計109pや角速度計108pの各出力が安定するまでの状態は、振れ補正が可能な状態でないと判定される。また、加速度計109pや角速度計108pの各出力が安定した後では、振れ補正が可能な状態と判定される。電源供給直後の検出値が不安定な状態では、防振性能が充分でなく、この状態で振れ補正が行われないようにするために、S603の判定処理が設けられている。なお、加速度検出信号や角速度検出信号が安定した否かについては、電源投入時点からの経過時間及び検出信号の変動量等から判断できる。判定の結果、振れ補正が可能であれば、S604に処理を進め、振れ補正が可能な状態でない場合には図7のS621へ処理を進める。
S608は動画撮影状態であるか否かの判定処理であり、動画撮影状態であれば図7のS609へ進み、そうでない場合、S610に進む。S609では動画撮影用の角度振れ補正係数と平行振れ補正係数がそれぞれ演算されて、S617に進む。各補正係数は、AF評価値315とズーム及びフォーカス情報302より演算されるが、その詳細は後述する。図6のS610ではSW2がオン状態であるか否か、即ち静止画露光を開始させる操作が行われたか否かについて判定される。SW2がオン状態であれば、図7のS611に処理を進め、SW2がオフ状態の場合、図7のS612に処理を進める。S611では、静止画撮影用の角度振れ補正係数と平行振れ補正係数がそれぞれ演算され、S617に進む。各補正係数は、SW2がオン状態となった後でAF動作が完了した後のズーム及びフォーカス情報302より演算される。
次のS618では、これまでに求めた平行振れ補正係数から式(5)の右辺第2項の計算式により平行振れ補正量が演算される。撮影倍率βが動画撮影用の撮影倍率βc1に設定された場合の平行振れ補正量を「平行振れ補正量1」とし、撮影倍率βが静止画撮影用の撮影倍率β2に設定された場合の平行振れ補正量を「平行振れ補正量2」とする。この場合、各補正量は下式から算出される。
S619で振れ補正量の合成が行われ、角度振れ補正量と平行振れ補正量が加算される。S620では振れ補正量に基づいて振れ補正部110が駆動される。一方、図6のS601やS603から図7のS621に進んだ場合、振れ補正部110の駆動を停止させる制御が行われる。S620、S621の処理が終わると、振れ補正のサブルーチンが終了し、次回のサンプリング時点まで待機した後、再び処理が開始する。
角度振れ補正係数算出部313は式(5)の右辺第1項のとおり、焦点距離fと撮影倍率βより、角度振れの補正係数「(1+β)×f」を算出する。また、平行振れ補正係数算出部314は式(5)の右辺第2項のとおり、撮影倍率βと回転半径Lより、補正係数「β×L」を算出する。これらの補正係数と角度振れ量から角度振れ補正量と平行振れ補正量が算出される。図6のS611及び615にて、静止画撮影用の角度振れ補正係数と平行振れ補正係数は、SW2がオン状態となった後でAF動作が完了後のズーム及びフォーカス情報302を用いてそれぞれ演算される。また、S616にて角度振れ補正係数はズーム及びフォーカス情報302を用いて演算され、平行振れ補正係数は0に設定される。これに対して、S609やS614では、動画撮影用の角度振れ補正係数と平行振れ補正係数が、以下のように演算される。
平行振れ補正係数算出部314は防振制御用撮影倍率βcを出力する。また角度振れ補正係数算出部313は、防振制御用撮影倍率βcに1を加算した後に、ズーム及びフォーカス情報302より求められる焦点距離fを乗算した値((1+βc)×f)を出力する。ズーム及びフォーカス情報302から求まる撮影倍率βをもとに防振制御用撮影倍率βcを算出する理由は以下の通りである。
ズーム及びフォーカス情報302はズームレンズ位置とフォーカスレンズ位置の情報を含み、撮影倍率算出部701に入力される。撮影倍率算出部701は撮影倍率βを算出し、制御用撮影倍率演算部702に送り、該演算部は防振制御に使用する撮影倍率βcを算出する。
撮影倍率算出部701の出力値は可変ゲイン部710に出力され、可変ゲイン(以下、ゲイン係数をK1と記す)が乗算される。可変ゲイン部710にて使用するゲインテーブルをグラフ化した図が図8(B)である。
図8(B)は横軸にAF評価値をとり、縦軸にゲイン係数K1をとって両者の関係を例示したグラフである。AF評価値が小さく、AFの信頼性が低い点PではK1値が1未満であり、AF評価値が大きく、AFの信頼性が高い点QではK1値が1である。線分PQは正勾配で右上がりとされる。つまり、AF評価値315に応じてK1値が設定され、AF評価値が小さく、AFの信頼性が低くなるにつれてK1値が小さくなる。K1値は点Pで最小値を示し、AF評価値がそれ以上小さくなっても一定値を示す。また、AF評価値が大きく、AFの信頼性が高くなるにつれてK1値が大きくなり、1に近づいていく。K1値は点Qで1になり、AF評価値がそれ以上大きくなっても1のままである。なお、本例では線分PQで示す特性を例示するが、これに限らず曲線または折れ線などで示す特性による設定も可能である。
可変ゲイン部710の出力値はX1として条件比較器704に送られるとともに、減算器703に正入力として送られる。減算器703の負入力には、条件比較器704の出力値が遅延器707を介して供給される。遅延器707の出力は、条件比較器704の出力に対して1周期前のサンプリングデータであり、減算器703は可変ゲイン部710の出力値から、1周期前のサンプリングデータを減算する。減算器703の出力を「diff」と記すと、これは条件比較器704に入力される。条件比較器704はdiffが予め設定されている所定値(Xと記す)よりも小さいか否かを判定する。条件比較器704は、diffが所定値X未満の場合、可変ゲイン部710の出力値である撮影倍率X1を選択してLPF(低域通過フィルタ)708に出力する。
判定基準となる所定値Xが正値に設定されているので、diffが負値であれば、条件比較器704にて撮影倍率算出部701の出力値であるX1が常に選択されることになる。よって、条件比較器704の出力値は、値が小さくなる方向へは遅れなく遷移していくが、diffが正値であって、増加方向の変化量が大きい場合には急激な変化が抑制されることになる。
LPF708は、条件比較器704の出力値を受けて高周波成分をカットし、防振制御用撮影倍率βcを敏感度調整部303や出力補正部311へ出力する。このLPF708も防振制御用撮影倍率の急激な変化を抑制する作用をもつ。
上記方法によれば、AF評価値に応じて撮影倍率に乗算するゲイン係数K1を変更することで、AFの信頼性が低いときは、防振制御用撮影倍率βcが実撮影倍率βよりも小さくなる。また、AFの信頼性が高いときは、防振制御用撮影倍率βcと実撮影倍率βとがほぼ同じになるように制御が行われる。これにより、AF動作によるフォーカス駆動中の防振制御において、被写体にピントが合っていない状態やAF確定前の動作中において、平行振れ補正の防振過補正を防止できる。したがって動画撮影中などのAF動作中も角度振れに加えて、平行振れの防振制御が実現できる。
図9(A)及び(B)は、AF動作時におけるフォーカスレンズの移動とAF評価値の変化との関係を例示する。図9(A)は、横軸に時間をとり、縦軸にAF評価値を示したグラフである。また、図9(B)は横軸に時間をとり、縦軸にフォーカスレンズの位置を示したグラフである。
図9(A)のグラフにおいて、Cに示す時点ではAF評価値がそのピーク値を超えた後、減少に転じるので、ピーク位置(合焦位置)の存在を確認することができる。図9(B)に示すように、レンズはAF評価値のピーク位置へと移動した後、山登り駆動動作を終了して微小駆動動作に移行する。一方、AF評価値のピークが無く、単調に減少している場合には、フォーカスレンズの駆動方向が合焦方向でないと判定できるので、レンズの駆動方向が反転されて山登り駆動動作が続行される。
図9(C)は防振制御用AF評価値の時間的変化を例示する。本例ではAF評価値に基づいてその信頼性が高いか低いかを複数の閾値と比較することで判定し、信頼性レベルを段階的に設定しているので、当該レベルの時間的変化は階段状となる。この信頼性レベルに応じて、図8を用いて説明したように可変ゲイン部710のK1値が変更される。図9(D)は撮影倍率の時間的変化を例示する。実線で示すグラフ線901は実撮影倍率β、つまり図8の撮影倍率算出部701の出力変化を示し、破線で示すグラフ線は防振制御用撮影倍率βc、つまり図8の制御用撮影倍率演算部702の出力変化を示す。図8で説明した方法で演算された防振制御用撮影倍率βcは、AFの信頼性が高い場合、撮影倍率βに近づくように変化し、AFの信頼性が低い場合には、撮影倍率βより小さくなるように変化する。
第1実施形態によれば、AF動作中に生じる像倍率の急激な変化に伴う防振制御性能の低下を軽減しつつ、動画撮影などでのAF動作中でも角度振れに加えて平行振れについての防振制御が可能となる。
次に本発明の第2実施形態を説明する。なお、以下では第1実施形態との相違点を説明し、第1実施形態の場合と同様の構成要素については既に使用した符号を用いることにより、それらの詳細な説明を省略する。なお、このような説明の省略の仕方は後述の第3実施形態でも同様とする。
図10(A)は第2実施形態に係る防振制御装置の角度振れ補正係数算出部313と平行振れ補正係数算出部314内における防振制御用撮影倍率の演算部を例示するブロック図である。
第2実施形態では、以下の点で第1実施形態と異なる。
まず、被写体距離算出部1001は、ズーム及びフォーカス情報302を取得して撮像装置から被写体までの距離(被写体距離)を算出する。後段の制御用被写体距離演算部1002は防振制御に使用する被写体距離(防振制御用被写体距離)を演算する。制御用被写体距離演算部1002の内部演算の構成は、図8に示す制御用撮影倍率演算部702とほぼ同様であるが、可変ゲイン部1003と減算器1004が異なる。
可変ゲイン部1003では、図8の可変ゲイン部710と異なり、図10(B)に例示するゲインテーブルに従い、AF評価値に応じてゲイン係数K1が設定される。
図10(B)は横軸にAF評価値をとり、縦軸にゲイン係数K1をとって両者の関係を例示したグラフである。AF評価値が小さく、AFの信頼性が低い点PではK1値が1より大きい。またAF評価値が大きく、AFの信頼性が高い点QではK1値が1である。線分PQは負勾配で右下がりとされる。つまり、AF評価値が小さく、AFの信頼性が低くなるにつれてK1値が大きくなり、逆にAF評価値が大きく、AFの信頼性が高くなるにつれてK1値が1に近づくように設定されている。
また減算器1004と図8の減算器703とで正負の入力が逆になっている。すなわち、可変ゲイン部1003の出力値が減算器1004の負入力とされ、遅延器707の出力値が減算器1004の正入力とされる。これは、被写体距離が小さくなる方向においては急激な変化を抑制し、被写体距離が大きくなる方向においては、変化を抑制しないように、防振制御用被写体距離を演算する必要があることによる。
第2実施形態によれば、AF評価値に応じて被写体距離に乗算するゲイン係数K1が可変設定される。つまり、AFの信頼性が低いときには、防振制御用撮影倍率βcが実撮影倍率βよりも小さくなるように制御される。また、AFの信頼性が高いときには、防振制御用撮影倍率βcが実撮影倍率βに近づくように制御される。これにより、AF動作によるフォーカス駆動中の防振制御において、被写体にピントが合っていない状態や、AF確定前のAF動作中において、平行振れ補正の防振過補正を防止できる。したがって、動画撮影中などのAF動作中でも角度振れに加えて平行振れについての防振制御が可能となる。
図11は、ズームポジションが固定されている場合に、被写体距離に対する撮影倍率の変化を示す。横軸に被写体距離をとって、縦軸に撮影倍率を示しており、カメラから被写体までの距離が短くなるにつれて撮影倍率は急激に大きくなる。第2実施形態では被写体距離の急激な変化を抑制する制御が行われるので、第1実施形態で説明した防振制御用撮影倍率βcの演算に比べて、撮影倍率の急激な変化を抑制する効果が得られる。
次に本発明の第3実施形態を説明する。
図12は、第3実施形態に係る防振制御装置にて防振制御用撮影倍率の算出処理を説明するブロック図である。図13は、揺れ状態判定部1201により演算された揺れ状態量の時間的変化を例示する図である。
防振制御装置の振れ補正部110が振れ補正のために駆動できる範囲には制限がある。このため、振れ補正部110の可動範囲内で振れ補正制御を行えば、高い振れ補正効果が得られるが、可動範囲を超えてしまうと急激に振れ補正効果が低下してしまう。これは、振れ補正部110の制御端(可動範囲の端部)に達することで、これよりも外側へは駆動できなくなってしまうからである。特に歩行時の撮影においては、体の揺れによる振動が撮像装置に伝達するため、角度揺れの振幅が大きくなる。
加えて本発明における防振制御装置は、従来までの角度振れ補正に加えて平行振れ補正を行う。よって、平行振れ補正量が大きくなると、防振のためにより大きな可動範囲を必要とするので、可動範囲が不足してしまう。また、揺れが大きく、かつ、AF動作でAF評価値のピーク値を探す際、撮影倍率が大きくなる方向にフォーカスレンズを駆動させている場合(至近側への移動)に振れ補正量が過大となり、振れ補正の防振効果に好ましくない影響を及ぼす可能性がある。
図12を用いて、揺れ状態判定部1201、ゲインテーブル1202及び可変ゲイン部1203の動作について説明する。
揺れ状態量演算を行う揺れ状態判定部1201は、角速度計108pからの角速度検出信号に基づき、揺れ状態量を求めて出力する。揺れ状態量とは、撮像装置がどのような揺れ状態にあるかを示す量である。そして、ゲインテーブル1202は、この揺れ状態量と、AF評価値の変化度合量に応じて可変ゲイン部1203に出力するゲイン(K3参照)の制御信号を生成する。
ここで、揺れ状態判定部1201の内部で行われる演算について説明する。まず、絶対値演算部1201aは、角速度計108pからの角速度検出信号の絶対値を演算する。次に、この絶対値信号は低域通過フィルタ(ローパスフィルタ:LPF)1201bに通され、角速度の絶対値の信号周波数成分のうち、設定されたカットオフ周波数を超える高周波成分が除去される。つまり、カットオフ周波数以下の低周波成分の信号が揺れ状態量を表す。
揺れ状態判定部1201は、図13(C)に示すような揺れ状態量を検出し、歩行時の撮影などのように、揺れが大きい撮影状態であるか否かについて判定する。なお、図13(C)に示すShakeLevel1からShakeLevel4は、揺れ状態量のレベルについて複数の閾値を例示する。
図13(D)は、AF信頼性について時間的変化を例示する。なお、合焦度の変化頻度量については、不図示のAF信号処理部により、被写体に対する撮像光学系の合焦度を示す情報に基づき、合焦度変化頻度量演算によって算出される。つまり、本例ではAF評価値の変化度合量を、合焦度の変化頻度量として使用する。
期間ΔTimeD1では、AF信頼性に係る変化の割合が少ないため、AF評価値の変化度合量が小さいと判定される。また、期間ΔTimeD3では、AF信頼性に係る変化の割合が比較的に多いため、AF評価値の変化度合量が大きいと判定される。期間ΔTimeD2では、AF信頼性に係る変化の割合が期間ΔTimeD3程ではないが、比較的頻繁に変化しているので、AF評価値の変化度合量がやや大きいと判定される。AF評価値の変化度合量については、所定時間内におけるAF評価値の変化率の回数をカウントする処理が行われ、カウント値が所定の閾値以上であるか否かを判定することで算出され、この場合、所定時間毎に判定される。
図12(B)は、横軸にAF評価値の変化度合量をとり、縦軸にゲイン係数K3をとって両者の関係を例示したグラフである。また、ゲインテーブル1202では、AF評価値の変化度合量に加えて、揺れ状態量も参照され、本例では、4段階の揺れ状態量の大きさに応じて異なるグラフ線1204から1207を示す。図13(C)に示すShakeLevel1からShakeLevel4と各グラフ線との対応関係は以下の通りである。
揺れ状態量のレベル ゲインテーブル
ShakeLevel1 グラフ線1204
ShakeLevel2 グラフ線1205
ShakeLevel3 グラフ線1206
ShakeLevel4 グラフ線1207
例えば、揺れ状態量が図13(C)に示すShakeLevel4の場合、グラフ線1207で示すテーブルが参照される。AF評価値が小さく、AF評価値の変化度合量が小さい範囲ではK3値が1に近く、AF評価値の変化度合量が大きい範囲ではK3値が1よりも小さい。中間領域での特性を示す線分は正勾配である。AF評価値の変化度合量が小さい範囲にてグラフ線1207の示す定数値(定線分参照)は、グラフ線1206の場合よりも小さい。つまり、当該範囲でのK3値の大小関係は、「グラフ線1207<グラフ線1206<グラフ線1205<グラフ線1204」の関係を満たす。なお、ShakeLevel1以下の場合には、グラフ線1204に示すテーブルが参照され、ShakeLevel4以上の場合には、グラフ線1207に示すテーブルが参照される。またShakeLevel1より大きくShakeLevel4より小さい場合に、線形補間値が使用される。例えば、揺れ状態量の大きさがShakeLevel2とShakeLevel3の間である場合、グラフ線1205と1206のデータを用いた線形補間によってK3値が算出される。
第3実施形態では、揺れが大きい状態であって、かつAF評価値の変化度合量が大きい状態、即ち、AF結果が安定しない状態では、ゲイン係数値を小さくすることで振れ補正量を小さくすることができる。これにより、振れ補正の制御量を弱める制御が行われる。したがって、歩行時の撮影などのように、角度揺れの振幅が大きく、かつAF動作が頻繁に発生したりAF処理にてピーク値を探している場合に、振れ補正部110が制御端に到達しないように防ぎ、防振制御性能の低下を防止できる。
106 カメラCPU
107 撮像素子
108y,108p 角速度計
109y,109p 加速度計
110 振れ補正部
112 駆動部
313 角度振れ補正係数算出部
314 平行振れ補正係数算出部
701 撮影倍率算出部
710 可変ゲイン部
1001 被写体距離算出部
1003 可変ゲイン部
1201 揺れ状態判定部
1202 ゲインテーブル
1203 可変ゲイン部
Claims (20)
- 撮像光学系のズームレンズの位置情報、フォーカスレンズの位置情報、および前記撮像光学系の合焦度を示す情報を用いて補正係数を算出し、前記算出した補正係数と、平行振れを含む振れ量を検出する検出手段で検出された振れ量とを用いて振れ補正手段の補正量を算出する補正量算出手段と、
前記補正量に従って前記振れ補正手段を制御する振れ制御手段と、
を備え、
前記補正量算出手段は、前記合焦度が低くなると前記補正係数を小さくする
ことを特徴とする防振制御装置。 - 平行振れを含む振れ量を検出する検出手段で検出された振れ量から揺れ状態量を演算する揺れ状態量演算手段と、
撮像光学系の合焦度を示す情報を取得して合焦度の変化頻度量を演算する合焦度変化頻度量演算手段と、
前記撮像光学系のズームレンズの位置情報、フォーカスレンズの位置情報、前記合焦度の情報、及び合焦度の変化頻度量を用いて補正係数を算出し、前記算出した補正係数および前記検出手段による振れ量を用いて振れ補正手段の補正量を算出する補正量算出手段と、
前記補正量に従って前記振れ補正手段を制御する振れ制御手段と、
を備え、
前記補正量算出手段は、前記合焦度の変化頻度量が大きくなると前記補正係数を小さくし、
または、前記揺れ状態量が大きくなると前記補正係数を小さくする
ことを特徴とする防振制御装置。 - 平行振れを含む装置の振れ量を検出する検出手段で検出された振れ量、撮像光学系のズームレンズの位置情報、フォーカスレンズの位置情報、および前記撮像光学系の合焦度を示す情報を用いて前記振れ補正手段の補正量を算出する補正量算出手段と、
前記補正量に従って前記振れ補正手段を制御する振れ制御手段と、
を備え、
前記補正量算出手段は、前記合焦度が低くなると前記補正量を小さくする
ことを特徴とする防振制御装置。 - 平行振れを含む装置の振れ量を検出する検出手段で検出された振れ量、撮像光学系のズームレンズの位置情報、フォーカスレンズの位置情報、および前記撮像光学系の合焦度を示す情報を用いて前記振れ補正手段の補正量を算出する補正量算出手段と、
前記補正量に従って前記振れ補正手段を制御する振れ制御手段と、
を備え、
前記補正量算出手段は、前記合焦度が低くなると前記補正量を決定するゲイン係数を小さくする
ことを特徴とする防振制御装置。 - 平行振れを含む振れ量を検出する検出手段で検出された振れ量から揺れ状態量を演算する揺れ状態量演算手段と、
撮像光学系の合焦度を示す情報を取得して合焦度の変化頻度量を演算する合焦度変化頻度量演算手段と、
前記撮像光学系のズームレンズの位置情報、フォーカスレンズの位置情報、前記合焦度の情報、及び合焦度の変化頻度量を用いて補正係数を算出し、前記算出した補正係数および前記検出手段による振れ量を用いて振れ補正手段の補正量を算出する補正量算出手段と、
前記補正量に従って前記振れ補正手段を制御する振れ制御手段と、
を備え、
前記補正量算出手段は、前記合焦度の変化頻度量が大きくなると前記補正量を小さくし、
または、前記揺れ状態量が大きくなると前記補正量を小さくする
ことを特徴とする防振制御装置。 - 平行振れを含む振れ量を検出する検出手段で検出された振れ量から揺れ状態量を演算する揺れ状態量演算手段と、
前記撮像光学系の合焦度を示す情報を取得して合焦度の変化頻度量を演算する合焦度変化頻度量演算手段と、
撮像光学系のズームレンズの位置情報、フォーカスレンズの位置情報、前記合焦度の情報、及び合焦度の変化頻度量を用いて補正係数を算出し、前記算出した補正係数および前記検出手段による振れ量を用いて振れ補正手段の補正量を算出する補正量算出手段と、
前記補正量に従って前記振れ補正手段を制御する振れ制御手段と、
を備え、
前記補正量算出手段は、前記合焦度の変化頻度量が大きくなると前記補正量を決定するゲイン係数を小さくし、
または、前記揺れ状態量が大きくなると前記補正量を決定するゲイン係数を小さくする
ことを特徴とする防振制御装置。 - 平行振れを含む振れ量を検出する検出手段による振れ量、撮像光学系のズームレンズの位置情報、フォーカスレンズの位置情報、および前記撮像光学系の合焦度を示す情報を用いて前記振れ補正手段の補正量を算出する補正量算出手段と、
前記補正量に従って前記振れ補正手段を制御する振れ制御手段と、
を備え、
前記補正量算出手段は、前記合焦度が高い場合の補正量が前記合焦度が低い場合の補正量よりも大きくなるように前記補正量を算出する
ことを特徴とする防振制御装置。 - 平行振れを含む振れ量を検出する検出手段による振れ量、撮像光学系のズームレンズの位置情報、フォーカスレンズの位置情報、および前記撮像光学系の合焦度を示す情報を用いて前記振れ補正手段の補正量を算出する補正量算出手段と、
前記補正量に従って前記振れ補正手段を制御する振れ制御手段と、
を備え、
前記補正量算出手段は、前記合焦度が高い場合の前記補正量を決定するゲイン係数が前記合焦度が低い場合の前記補正量を決定するゲイン係数よりも大きくなるように前記補正量を算出する
ことを特徴とする防振制御装置。 - 角度振れに対する補正係数を算出する第1の補正係数算出手段と、
前記平行振れに対する補正係数を算出する第2の補正係数算出手段を備え、
前記補正量算出手段は、前記角度振れを検出する第1の検出手段及び前記平行振れを検出する第2の検出手段による検出信号及び前記補正係数を用いて算出した前記角度振れ及び前記平行振れの補正量を合成して前記駆動手段に出力する
ことを特徴とする請求項1ないし8の何れか1項に記載の防振制御装置。 - 前記第1及び第2の補正係数算出手段は、前記撮像光学系のズームレンズ位置及びフォーカスレンズ位置の情報を取得して防振制御用の像倍率を演算する際、前記合焦度が低くなるにつれて前記像倍率に乗算するゲイン係数を小さくすることで前記補正係数を変更する
ことを特徴とする請求項9に記載の防振制御装置。 - 前記第1及び第2の補正係数算出手段は、前記撮像光学系のズームレンズ位置及びフォーカスレンズ位置の情報を取得して被写体までの距離を演算する際、前記合焦度が低くなるにつれて被写体までの距離に乗算するゲイン係数を大きくすることで前記補正係数を変更することを特徴とする請求項9に記載の防振制御装置。
- 前記第1及び第2の補正係数算出手段は、
動画撮影の場合、前記撮像光学系のズームレンズ位置及びフォーカスレンズ位置の情報、並びに前記撮像光学系の合焦度を示す情報を取得して前記補正係数を算出し、
静止画撮影の場合、前記合焦度を示す情報を参照することなく前記撮像光学系のズームレンズ位置及びフォーカスレンズ位置の情報から防振制御用の像倍率を演算して前記補正係数を算出することを特徴とする請求項9に記載の防振制御装置。 - 振れ補正手段を駆動することによって像ブレを補正する防振制御装置の制御方法であって、
平行振れを含む振れ量を検出する検出ステップと、
撮像光学系のズームレンズの位置情報、フォーカスレンズの位置情報、および前記撮像光学系の合焦度を示す情報を用いて補正係数を算出して、前記算出した補正係数および前記検出ステップでの前記振れ量を用いて前記振れ補正手段の補正量を算出する補正量算出ステップと、
前記補正量に従って前記振れ補正手段を制御する振れ制御ステップと、
を有し、
前記補正量算出ステップでは、前記合焦度が低くなると前記補正係数を小さくする
ことを特徴とする防振制御装置の制御方法。 - 振れ補正手段を駆動することによって像ブレを補正する防振制御装置の制御方法であって、
平行振れを含む振れ量を検出する検出ステップと、
前記振れ量から揺れ状態量を演算する揺れ状態量演算ステップと、
撮像光学系の合焦度を示す情報を取得して合焦度の変化頻度量を演算する合焦度変化頻度量演算ステップと、
前記撮像光学系のズームレンズの位置情報、フォーカスレンズの位置情報、前記合焦度の情報、及び前記合焦度の変化頻度量を用いて補正係数を算出し、前記算出した補正係数および前記検出ステップでの前記振れ量を用いて前記振れ補正手段の補正量を算出する補正量算出ステップと、
前記補正量に従って前記振れ補正手段を制御する振れ制御ステップと、
を有し、
前記補正量算出ステップでは、前記合焦度の変化頻度量が大きくなると前記補正係数を小さくし、
または、前記揺れ状態量が大きくなると前記補正係数を小さくする
ことを特徴とする防振制御装置の制御方法。 - 振れ補正手段を駆動することによって像ブレを補正する防振制御装置の制御方法であって、
平行振れを含む装置の振れ量を検出する検出ステップと、
撮像光学系のズームレンズの位置情報、フォーカスレンズの位置情報、および前記撮像光学系の合焦度を示す情報を用いて補正係数を算出して、前記算出した補正係数および前記検出ステップでの前記振れ量を用いて前記振れ補正手段の補正量を算出する補正量算出ステップと、
前記補正量に従って前記振れ補正手段を制御する振れ制御ステップと、
を有し、
前記補正量算出ステップでは、前記合焦度が低くなると前記補正量を小さくする
ことを特徴とする防振制御装置の制御方法。 - 振れ補正手段を駆動することによって像ブレを補正する防振制御装置の制御方法であって、
平行振れを含む振れ量を検出する検出ステップと、
撮像光学系のズームレンズの位置情報、フォーカスレンズの位置情報、および前記撮像光学系の合焦度を示す情報を用いて補正係数を算出して、前記算出した補正係数および前記検出ステップでの前記振れ量を用いて前記振れ補正手段の補正量を算出する補正量算出ステップと、
前記補正量に従って前記振れ補正手段を制御する振れ制御ステップと、
を有し、
前記補正量算出ステップでは、前記合焦度が低くなると前記補正量を決定するゲイン係数を小さくする
ことを特徴とする防振制御装置の制御方法。 - 振れ補正手段を駆動することによって像ブレを補正する防振制御装置の制御方法であって、
平行振れを含む振れ量を検出する検出ステップと、
前記振れ量から揺れ状態量を演算する揺れ状態量演算ステップと、
撮像光学系の合焦度を示す情報を取得して合焦度の変化頻度量を演算する合焦度変化頻度量演算ステップと、
前記撮像光学系のズームレンズの位置情報、フォーカスレンズの位置情報、前記合焦度の情報、及び前記合焦度の変化頻度量を用いて補正係数を算出し、前記算出した補正係数および前記検出ステップでの前記振れ量を用いて前記振れ補正手段の補正量を算出する補正量算出ステップと、
前記補正量に従って前記振れ補正手段を制御する振れ制御ステップと、
を有し、
前記補正量算出ステップでは、前記合焦度の変化頻度量が大きくなると前記補正量を小さくし、
または、前記揺れ状態量が大きくなると前記補正量を小さくする
ことを特徴とする防振制御装置の制御方法。 - 振れ補正手段を駆動することによって像ブレを補正する防振制御装置の制御方法であって、
平行振れを含む振れ量を検出する検出ステップと、
前記振れ量から揺れ状態量を演算する揺れ状態量演算ステップと、
撮像光学系の合焦度を示す情報を取得して合焦度の変化頻度量を演算する合焦度変化頻度量演算ステップと、
前記撮像光学系のズームレンズの位置情報、フォーカスレンズの位置情報、前記合焦度の情報、及び前記合焦度の変化頻度量を用いて補正係数を算出し、前記算出した補正係数および前記検出ステップでの前記振れ量を用いて前記振れ補正手段の補正量を算出する補正量算出ステップと、
前記補正量に従って前記振れ補正手段を制御する振れ制御ステップと、
を有し、
前記補正量算出ステップでは、前記合焦度の変化頻度量が大きくなると前記補正量を決定するゲイン係数を小さくし、
または、前記揺れ状態量が大きくなると前記補正量を決定するゲイン係数を小さくする
ことを特徴とする防振制御装置の制御方法。 - 振れ補正手段を駆動することによって像ブレを補正する防振制御装置の制御方法であって、
平行振れを含む振れ量を検出する検出ステップと、
撮像光学系のズームレンズの位置情報、フォーカスレンズの位置情報、および前記撮像光学系の合焦度を示す情報を用いて補正係数を算出して、前記算出した補正係数および前記検出ステップでの前記振れ量を用いて前記振れ補正手段の補正量を算出する補正量算出ステップと、
前記補正量に従って前記振れ補正手段を制御する振れ制御ステップと、
を有し、
前記補正量算出ステップでは、前記合焦度が高い場合の補正量が前記合焦度が低い場合の補正量よりも高くなるように前記補正量を算出する
ことを特徴とする防振制御装置の制御方法。 - 振れ補正手段を駆動することによって像ブレを補正する防振制御装置の制御方法であって、
平行振れを含む振れ量を検出する検出ステップと、
撮像光学系のズームレンズの位置情報、フォーカスレンズの位置情報、および前記撮像光学系の合焦度を示す情報を用いて補正係数を算出して、前記算出した補正係数および前記検出ステップでの前記振れ量を用いて前記振れ補正手段の補正量を算出する補正量算出ステップと、
前記補正量に従って前記振れ補正手段を制御する振れ制御ステップと、
を有し、
前記補正量算出ステップでは、前記合焦度が高い場合の前記補正量を決定するゲイン係数が前記合焦度が低い場合の前記補正量を決定するゲイン係数よりも大きくなるように前記補正量を算出する
ことを特徴とする防振制御装置の制御方法。
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