JP5984467B2 - 像ブレ補正装置、光学機器、撮像装置、および像ブレ補正装置の制御方法 - Google Patents

像ブレ補正装置、光学機器、撮像装置、および像ブレ補正装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、手振れ等の振動による画像ブレを補正して画像の劣化を抑制する技術に関する。
手振れ等による像ブレを防ぐ防振制御装置を搭載したカメラでは、振れ検出センサで手振れを検出し、撮影レンズの一部や撮像素子を動かして像ブレを低減させる技術が知られている。しかし、至近距離での撮影(撮影倍率の高い撮影条件)では、一般的に振れ検出センサとして使用されている角速度計のみでは検出できない振動が存在する。つまりカメラの光軸に対して直交する面内での水平方向または垂直方向に加わる、いわゆる平行振れによる画像劣化も無視できない。この平行振れによる像ブレを補正する技術として、特許文献1には、加速度計で検出した加速度の2階積分により平行振れを求め、角速度計の出力と共に用いて振れ補正部を駆動する技術が開示されている。特許文献2には平行振れを、カメラから離れた場所に回転中心がある時の角度振れとみなして求める装置が開示されている。
特開平7−225405号公報 特開2010−25962号公報
従来の装置では、光の屈折率が異なる複数の環境に応じて適切な像ブレ補正が行われないため、画像の劣化が問題となる。
例えば、前記した平行振れの補正量を算出する演算には装置から被写体までの距離情報が使用され、そのために、地上での撮影を行うことを想定し、装置から被写体までの距離情報がテーブルデータとして用意される。しかし、水中では、この距離情報が水中での光の屈折率の変化により、地上に比べて25%程短くなる。従って、水中撮影等で平行振れ補正を行う際に、地上での撮影を基準とした被写体までの距離情報をそのまま使用したのでは、平行振れの補正量を正確に演算できないという問題があった。
更に、前記特許文献2の装置において回転中心と基準とする回転半径を算出する際に、角速度計の出力と加速度計の出力はBPF(帯域通過フィルタ)部でフィルタ処理が施される。BPF部の遮断周波数は地上での人の手振れ周波数のピークに合わせて設定される。しかし、水面際ではなく深く潜水した場合、水面際での揺れのような大きな揺れはなく、水の粘性により手振れ周波数帯は地上に比べて低周波側に変化する。このため、地上での手振れ周波数に合わせたBPF部で平行振れ補正の演算を行うと、平行振れ量を正確に演算できないという問題があった。
そこで、本発明の目的は、光の屈折率が異なる複数の環境に応じて画像ブレを補正して画像の劣化を抑制することである。
本発明の一実施形態の像ブレ補正装置は、光の屈折率が異なる複数の環境にて使用可能であって、装置の振れによる像ブレを補正する像ブレ補正装置であって、前記像ブレを補正する振れ補正手段と、撮像光学系の光軸に対して直交する軸を中心とする装置の回転に伴って生じる角度振れを検出する第1の振れ検出手段と、前記撮像光学系の光軸に対して直交する軸の方向に沿う装置の並進に伴って生じる平行振れを検出する第2の振れ検出手段と、前記第1および第2の振れ検出手段による検出信号から前記振れ補正手段を駆動するために用いる補正量をそれぞれ算出する補正量算出手段と、第1環境に比べて光の屈折率が大きい第2環境に移行する場合、前記補正量のうち前記角度振れの補正量に対する補正率が前記平行振れの補正量に対する補正率と同じかまたは当該補正量よりも大きくなるように、前記それぞれの補正量を変更する制御手段を備える。
本発明によれば、光の屈折率が異なる複数の環境に応じて画像ブレを補正して画像の劣化を抑制することができる。
図2から図10と併せて本発明の実施形態を説明するために、撮像装置を上面から模式的に示す図である。 撮像装置を側面から模式的に示す図である。 像ブレ補正装置の構成例を示すブロック図である。 振れの回転中心を説明する図である。 角速度検出信号と加速度検出信号の相関性を説明する図である。 水中撮影環境における補正ゲイン係数の設定例を示す図である。 像ブレ補正装置の比較部と補正上限値算出部の構成例を説明するブロック図である。 図7(A)の揺れ状態判定部の処理を説明する図である。 図7(A)のリミット処理制御部が用いる参照テーブルを例示する図である。 図7(A)の補正信号整流部の構成例を示す図である。
以下に、本発明の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1及び図2は本発明の実施形態に係る像ブレ補正装置を具備したカメラを示す平面図及び側面図である。本発明に係る像ブレ補正装置は光の屈折率が異なる複数の環境にて使用可能である。像ブレ補正装置は、デジタル一眼レフカメラやデジタルコンパクトカメラに限らず、デジタルビデオカメラや、監視カメラ、Webカメラ、携帯電話等の各種の撮像装置や光学機器に搭載できる。
図1はカメラを平面からみた場合の模式図、図2はカメラを側面からみた場合の模式図である。図中に1点鎖線で示す軸は、カメラ101の撮像光学系の光軸102を表す。カメラ101に搭載される防振システムでは、光軸102に対して矢印103p、103yで示す振れ(以下、角度振れという)、及び矢印104p、104yで示す振れ(以下、平行振れという)に対して像ブレ補正が行われる。つまり、角度振れは撮像光学系の光軸に対して直交する軸を中心とする装置の回転に伴って生じる振れである。平行振れは撮像光学系の光軸に対して直交する方向に沿う装置の並進に伴って生じる振れである。なお、符号の添え字pはピッチ方向を示し、添え字yはヨー方向を示す。ピッチ方向とヨー方向は互いに直交し、また両方向とも光軸102の方向に対して直交しているものとする。
カメラ101の本体にはレリーズボタン105が設けられ、該ボタンの操作によるスイッチの開閉信号がカメラCPU(中央演算処理装置)106に送られる。本例ではレリーズボタン105の第1ストローク(半押し)でオン状態となる第1スイッチ(以下、SW1と記す)と、レリーズボタン105の第2ストローク(全押し)でオン状態となる第2スイッチ(以下、SW2と記す)をもつ2段式スイッチが設けられている。カメラCPU106はカメラ動作を制御し、像ブレ補正の制御を行う。撮像素子107は、撮像光学系のレンズを通して結像した被写体の光像を電気信号に変換して不図示の信号処理部に出力する。
カメラ振動を検出する振れ検出手段は、角速度検出手段と加速度検出手段で構成される。
角速度計108p、108yは、矢印108pa、108yaで示す角度振れを各々検出する角速度検出手段である。また加速度計109p、109yは、矢印109pa、109yaで示す平行振れを各々検出する加速度検出手段である。角速度計108p、108y、及び加速度計109p、109yの各検出信号は、カメラCPU106に入力される。
振れ補正部110は、像ブレ補正用レンズ(以下、補正レンズという)111を移動させることで振れ補正を行う。補正レンズ111は、光軸102と直交する方向、具体的には図1の矢印110yに示す方向及び図2の矢印110pの方向に駆動され、角度振れおよび平行振れを加味した振れ補正を行う。駆動部112は、カメラCPU106からの制御指令に従って振れ補正部110を制御し、振れ補正動作を行う。なお本実施形態では、カメラCPU106が算出した補正量に基づいて補正レンズ111を光軸に垂直な面内で移動させる、いわゆる光学防振の構成を採用している。補正量に基づく補正方法については光学防振に限らず、他の形態でも構わない。例えば、撮像素子107を光軸に垂直な面内で移動させることで像ブレ補正を行う方法や、撮像素子107が出力する各撮影フレームの画像の切り出し位置を変更することで振れの影響を軽減させる電子防振を用いる方法がある。また、それらを適宜に組み合わせた補正方法を用いてもよい。
図3は、本実施形態に係る像ブレ補正制御部の構成例を示すブロック図である。図3では、カメラの鉛直方向に生じる振れ(ピッチ方向:図2の矢印103p、104pの方向)についての構成のみを示している。しかし、同様の構成はカメラの水平方向に生じる振れ(ヨー方向:図1の矢印103y、104yの方向)に対しても設けられている。これらは基本的には同じ構成であるので、以下ではピッチ方向についての構成のみを図示して説明する。なお、図3にはカメラCPU106が行う処理を機能ブロックとして示すが、不図示のメモリに記憶したプログラムをカメラCPU106が解釈して実行することで各処理が行われる。
先ず、図3を用いて角度振れの補正について説明する。角度振れは以下に説明する第1の振れ検出手段によって検出されて、カメラCPU106の制御下で振れ補正が行われる。
角速度計108pによる角速度信号は、カメラCPU106のHPF積分フィルタ301に入力される。HPF積分フィルタ301にて、HPF(高域通過フィルタ)でDC(直流)成分をカットされた信号は積分されて、角度信号に変換される。手振れの周波数帯域はほぼ1から10Hzであり、HPF積分フィルタ301のHPFは手振れの周波数帯域から十分離れた周波数成分(例えば0.1Hz以下)を遮断する1次HPF特性を有する。
HPF積分フィルタ301の出力は敏感度調整部303に入力される。敏感度調整部303は、ズーム及びフォーカス情報302を取得する。該情報は撮像光学系の駆動部に設けた検出手段により得られるレンズ位置情報である。敏感度調整部303は、レンズ位置情報とこれにより求まる焦点距離や撮影倍率に基づいてHPF積分フィルタ301の出力を増幅して補正ゲイン部314に出力する。補正ゲイン部314は撮影環境に応じて角度振れの補正量を変更する第1の変更手段であり、撮影環境判定部313とともに像ブレ補正処理を制御する。つまり、補正ゲイン部314は振れ補正量のうち角度振れの補正量に対する補正率を変更する。
撮影環境判定部313は現在の撮影環境を判定し、判定結果を示す判定信号を補正ゲイン部314に出力して第1のゲイン係数値(ゲイン係数をK1と記す)を変更する。光の屈折率が異なる複数の環境として、例えば第1環境を気体中とし、第2環境を液体中とする。本実施形態では空気中での撮影環境と水中での撮影環境を例にして説明する。撮影環境判定部313は撮影環境を水中と判定した場合、補正ゲイン部314で重み付け処理を行う。これにより、敏感度調整部303で増幅された角度信号は、水中撮影に適した角度振れ目標値(角度振れの補正目標値)の信号に補正される。本実施形態では、ユーザ操作によるカメラ本体の設定にて水中撮影モードが選択された場合、撮影環境判定部313は撮影環境を水中と判定する。その他には、水深センサを搭載したカメラの場合、該センサの出力信号を撮影環境判定部313が取得して撮影環境が水中であるか否かを判定できる。水中と地上での撮影において手振れ角度が同じ場合、水中での光の屈折率の変化により、水中における像面での振れ量が地上における像面の振れ量よりも大きくなる。このため、補正レンズ111を地上での撮影時よりも多く動かして像ブレを補正する必要がある。撮影環境判定部313は撮影環境を水中と判定した場合、補正レンズ111の角度振れ補正量に対して、補正用のゲイン係数K1(補正ゲイン部314参照)による重み付け演算を行い、地上での撮影時における角度振れ補正量と同等にする。この場合、手振れ角度が地上(空気中)と水中で同じであるとした場合、(1)式が成立する。
Figure 0005984467
(1)式は空気中での光の屈折率に対して水中での光の屈折率が約1.333倍であることに基づく。この場合、補正レンズ111の補正量は地上での補正量の約1.333倍必要になるが、その分、補正レンズ111の可動範囲と敏感度が、約1/1.333倍になってしまう。そこで、補正ゲイン部314のゲイン係数K1で敏感度調整部303の出力を約1.333倍にする重み付け処理が行われる。補正ゲイン部314の出力する角度振れの補正目標値は、加算部312に送られる。加算部312の出力は駆動部112に送られ、振れ補正部110が駆動される。これにより画像ブレ補正が行われる。なお、ここでは補正ゲイン部314のゲイン係数K1で敏感度調整部303の出力を約1.333倍にする重み付け処理を行ったが、1よりも大きければ相対屈折率より小さい値であっても構わない。具体的には、ゲイン係数値として約1.333倍にする重み付け処理で過補正とならないように、1<K1≦1.333(相対屈折率)の範囲内の任意の値で調整することができる。
次に、平行振れ補正について説明する。撮像光学系の光軸と直交する平面内にて水平方向又は垂直方向に装置に生じる平行振れは、以下に説明する第2の振れ検出手段によって検出されて、カメラCPU106の制御下で振れ補正が行われる。
角速度計108pの出力はHPF積分フィルタ309に入力され、HPF積分フィルタ309にて、HPFでDC成分がカットされた後、積分されて角度信号に変換される。HPF積分フィルタ309の出力は利得調整部310に入力される。この利得調整部310とHPF積分フィルタ309により、平行振れ補正を行うべき周波数帯域におけるゲイン及び位相特性を調整している。利得調整部310の出力は後述する出力補正部311により補正されて平行振れの補正目標値となり、補正ゲイン部315(第2のゲイン係数をK2と記す)で重み付けされた後で加算部312に送られる。補正ゲイン部315は振れ補正量のうち平行振れの補正量に対する補正率を変更する。加算部312は平行振れの補正目標値と前述した角度振れの補正目標値を加算して駆動部112に出力する。平行振れの補正量と角度振れの補正量の加算結果が像ブレ補正量となる。
また、上記処理と並行して、角速度計108pの出力はHPF位相調整部304に入力される。HPF位相調整部304は角速度計108pの出力に重畳するDC成分をカットすると共にその信号の位相調整を行う。ここでのカットオフ周波数は、後述するHPF積分フィルタ305のHPFのカットオフ周波数と合わせており、周波数特性が一致するように調整してある。HPF位相調整部304の出力は、角速度計BPF(帯域通過フィルタ)部306に送られて、所定帯域の周波数成分が抽出される。
加速度計109pの出力はHPF積分フィルタ305に入力される。HPF積分フィルタ305はHPFでDC成分をカットした後、積分により加速度検出信号から速度信号へ変換する。この時のHPFのカットオフ周波数は上述したように、HPF位相調整部304のHPFの周波数特性と合わせて設定してある。HPF積分フィルタ305の出力は加速度計BPF部307に送られて、所定帯域の周波数成分が抽出される。
角速度計BPF部306及び加速度計BPF部307の各出力は、比較部308に入力される。比較部308は、利得調整部310の出力を補正する補正量(補正係数)を算出して、出力補正部311に出力する。なお、比較部308における補正量の算出方法については後述する。
出力補正部311にはズーム及びフォーカス情報302も入力され、該情報より撮影倍率を演算する。算出された撮影倍率及び前述した補正量に基づいて利得調整部310の出力が補正される。出力補正部311の出力は、補正ゲイン部315により重み付けされた後、平行振れの補正目標値となる。補正ゲイン部315は撮影環境判定部313からの判定信号を受け取り、撮影環境に応じて平行振れの補正量を変更する第2の変更手段であり、撮影環境判定部313とともに像ブレ補正処理を制御する。補正ゲイン部315のゲイン係数K2は、撮影環境判定部313によって撮影環境に応じて変更される。すなわち、平行振れ補正においても前記角度振れ補正の場合と同様、空気中と水中での光の相対屈折率に応じた補正ゲインの乗算を行い、補正量を調整する必要がある。求められた平行振れの補正目標値は加算部312において前述した角度振れの補正目標値に加算され、駆動部112に出力される。駆動部112は振れ補正部110を駆動し、角度振れと平行振れによる画像ブレを補正する。
次に、比較部308から出力される補正量に基づく像ブレ補正量の算出方法について説明する。
図4はカメラ101の角度振れ103pと平行振れ104pを示した図である。撮影レンズ内、つまり撮像光学系の主点位置における平行振れ104pの大きさをYと記し、角度振れ103pの大きさ、つまり角変位をθと記す。そして、角度振れの回転中心401pを定めた場合の回転半径402pの長さをLと記すと、これは回転中心401pから加速度計109pまでの距離に相当する。また、角速度をω、速度をV、加速度をA、角加速度をωaと記す。このとき、以下の関係式が成り立つ。
Figure 0005984467
(2)式中のYは、加速度計109pの出力を2階積分した変位で求まり、θは角速度計108pの出力を1階積分した角度で求まるので、Yをθで割れば回転半径の長さLが求まる。また(3)式中のVは、加速度計109pの出力を1階積分した速度で求まり、ωは角速度計108pの出力から求まるので、Vをωで割れば回転半径の長さLが求まる。(4)式中のAは加速度計109pの出力から求まり、ωaは角速度計108pの出力を1階微分することで求まるので、Aをωaで割れば回転半径の長さLが求まる。いずれの方法でもL値を求めることができる。
撮像光学系の主点位置における平行振れYと、撮像光学系の振れ角度θ及び焦点距離f、撮影倍率βより撮像面に生ずるブレ量δは、下式(5)で求められる。
Figure 0005984467
上式(5)の右辺第1項のf及びβの値は、撮像光学系のズームレンズ及びフォーカスレンズの位置情報とそれらにより得られる撮影倍率や焦点距離より求まり、振れ角度θは角速度計108pの出力の1階積分より求まる。よって、これらの情報に応じて、図3を用いて説明したように角度振れ補正を行うことができる。
また、上式(5)の右辺第2項に関しては、ズームレンズ及びフォーカスレンズの位置情報とそれらにより得られる撮影倍率によりβ値が求まり、加速度計109pの出力の2階積分によってY値が求まる。これらの情報に応じて、図3を用いて説明したように平行振れ補正を行うことができる。
しかし、本実施形態では式(5)を、下式(6)のように書き直し、角度振れ量に補正ゲイン係数K1を乗算し、平行振れ量に補正ゲイン係数K2を乗算して、両者を加算して像面でのブレ量δを求める。このブレ量δに対して像ブレ補正が行われる。
Figure 0005984467
即ち、平行振れYに関しては、加速度計109pの出力から積分して求まる平行振れの変位を用いてはいない。式(2)又は式(3)又は式(4)から回転半径の長さLを求め、このL値と角速度計108pの出力の積分結果(θ)と、撮影倍率βからブレ量δの右辺第2項(補正ゲイン係数K2を除く)を算出している。
次に、補正ゲイン部314,315での各ゲイン係数K1,K2の設定処理について説明する。カメラ本体に設けられた不図示の操作部を用いたユーザ操作により、水中撮影モードが設定された場合、撮影環境判定部313は撮影環境を水中と判定する。撮影環境判定部313は補正ゲイン部のゲイン係数K1とK2を水中用の値に設定する。ゲイン係数K1の値(第1のゲイン係数値)の可変範囲は、1〜1.333倍程度に設定され、ゲイン係数K2の値(第2のゲイン係数値)の可変範囲は0〜1.333倍程度に設定されている。角度振れ補正および平行振れ補正に係る補正量にゲイン係数K1,K2がそれぞれ乗算される。水中撮影モードにおけるゲイン係数値は上記のように約1.333倍に設定され、また地上での撮影モードの場合には光の屈折率が1.000倍であるため、ゲイン係数値は1倍程度に設定される。
ところで、平行振れ補正量に関しては、角度振れ量の場合と同じように光の相対屈折率に基づいたゲイン係数で乗算を行ってしまうと、平行振れ量の誤演算が問題となる。その理由は、角速度計BPF部306と加速度計BPF部307において、遮断周波数を地上における人の手振れ周波数に設定したのでは、水中撮影には適さなくなるからである。つまり、水中における人の手振れは地上における手振れよりも低周波側となるので、設定を変更せずにフィルタ処理を施したときの出力は、角速度信号と加速度信号の相関性が低く、誤演算の原因となる。そこで、撮影モードに応じたBPF部を複数用意しておき、いくつかの周波数毎の回転半径Lの変化を検出して適当なBPF部を選択すれば、誤演算を防止できる。この場合は、補正ゲイン部のゲイン係数K1とK2を同じように相対屈折率に基づいたゲイン係数に設定できる。
ここで、空気中(第1環境)に適した周波数帯域に設定されたBPF部よりも、水中(第2環境)に適した周波数帯域に設定されたBPF部の方が、低い周波数帯域である。このため、空気中(第1環境)に適した周波数帯域に設定されたBPF部を使う場合には、水中(第2環境)に適した周波数帯域に設定されたBPF部よりもゲイン係数K2を低くする。これにより、角速度計BPF部306と加速度計BPF部307の遮断周波数を変更しない場合、撮影環境判定部313が補正ゲイン部315のゲイン係数K2をK1よりも低く調整することで平行振れ補正量が過補正にならないように防止できる。本実施形態においては、角速度計BPF部306と加速度計BPF部307の出力信号は、所定のサンプリング周期毎の時系列で相関性が判定され、相関性が閾値より低い場合にゲイン係数K2の値が1倍未満に設定される。
図5を参照して、角速度計の出力信号と加速度計の出力信号との相関性の判定方法について説明する。図5(A)に示す波形501は加速度計BPF部307の出力信号を1階積分した速度の時間的変化を例示する。図5(B)に示す波形508は角速度計BPF部306の出力に下式(7)で求まる回転半径Lを乗じて得られる速度の時間的変化を例示する。即ち、波形508は角速度計108pより求めた速度であり、波形501と次元が揃っている。
Figure 0005984467
波形508は逆算値となり、その振幅は波形501の振幅と等しくなる。但し、波形501と波形508は位相関係がずれている可能性もある。
図5(C)に示す波形509は、波形501と波形508の誤差の時間的変化を例示する。波形501と波形508の一致度を判定するために、比較部308は相関判定部308aを有する。相関判定部308aは、波形501と波形508の差から誤差を求める。その際、相関判定部308aは、波形501、波形508に対して一定周期毎にサンプリングを行い、サンプリング値を比較して相関性を判定する。図5の矢印502、503、504は各サンプリング期間を示している。各期間における波形501の最大振幅(最大値と最小値との差)を矢印505、506、507でそれぞれ示し、各期間における波形509の最大振幅を矢印510、511、512でそれぞれ示す。
サンプリング周期としては抽出周波数での周期が設定され、例えば2Hzとした場合には0.5秒となる。こうして求めた周期毎の波形501、509の最大振幅は各々平均処理される。その理由は、突発的な最大振幅の変化によって判定精度が低下しないように回避するためである。相関判定部308aは回転半径Lの検出開始と同期して波形501、508の最大振幅を算出していき、各々撮影直前まで平均処理を行う。さらにそれらの平均値の比を求めることで、波形501、508がどの程度一致しているかを判定するための一致度判定値が算出される。この一致度判定値が小さいほど、波形501と波形508がよく一致していること(相関性が高いこと)が判定される。尚、波形501、509の最大振幅の平均処理については、回転半径の検出時点から撮影開始時点までに実行する平均処理に代えて、所定期間毎の移動平均値を更新していく処理でもよい。その場合には撮影直前の更新値を用いて一致度判定値を求めることができる。一致度判定値を示す判定信号は相関判定部308aが撮影環境判定部313に出力する。
上記の判定方法により、波形501と508の相関性が低いと判定された場合、撮影環境判定部313は平行振れの誤検出を防止するために、相関性の一致度判定値に応じて重み付けゲイン係数を変更して平行振れ補正量を小さくする。
次に、重み付けゲイン係数の設定について説明する。図6は一致度判定値に対する重み付けゲイン係数の特性を例示した図である。横軸は一致度判定値を示し、縦軸は補正ゲイン部315のゲイン係数K2を示す。一致度判定値が閾値Sa未満の場合、K2はKcに設定され、閾値Sa以上かつ閾値Sb未満の場合、K2はKbに設定され、閾値Sb以上でK2はKaに設定される。Ka<Kb<Kcの関係が成り立つ。
前述した速度信号と、角速度信号に回転半径を乗算した信号との一致度判定が行われ、一致度判定値が小さい場合には相関性が高いので、1.333倍程度のゲイン係数Kcの乗算により平行振れ補正が積極的に行われる。一方、一致度判定値が大きい場合には相関性が低いので、例えば0.3倍程度の小さいゲイン係数Kaの乗算により平行振れ補正量を小さくして制御を弱める。尚、図6の例では2つの閾値を設定したが、閾値の個数は任意でよい。また、一致度判定値に応じて段階的にゲイン係数値を変更する方法に限らず、一致度判定値に応じて連続的にゲイン係数値を変化させる方法でも構わない。
次に、図7(A)のブロック図を参照して、図3の比較部308による補正量算出処理について説明する。
角速度計BPF部306及び加速度計BPF部307の各出力は回転半径算出部701に送られ、前記の式(7)を用いて回転半径算出部701が回転半径の長さLを算出する。回転半径については、所定のサンプリング周期でサンプリングした波形の振幅等から算出してもよい。回転半径の長さLの更新は、速度Vと角速度ωがそれぞれ算出された瞬間毎に行ってもよい。あるいは、速度Vと角速度ωをそれぞれ時系列的に平均化するか、またはLPF(低域通過フィルタ)で高周波成分をカットすることで、回転半径を算出する際の高周波ノイズ成分を除去できる。回転半径算出部701の出力はリミット処理部704に送られる。
また、上記処理と並行して角速度計BPF部306及び加速度計BPF部307の各出力は、補正上限値算出部319内の揺れ状態判定部702に入力される。揺れ状態判定部702は回転半径の上限値を判定するための揺れ状態信号を生成する。リミット処理制御部703は回転半径の上限値を算出してリミット処理部704を制御する。
図7(B)は、揺れ状態判定部702における揺れ状態信号の算出処理を説明するブロック図である。角速度計BPF部306の出力は、重み付けゲイン部801に入力され、設定されたゲイン係数が乗算される。重み付けゲイン部801におけるゲイン係数については、回転半径の長さLの値を、100mm付近等の実際の手振れ回転半径に近い数値に設定した場合のゲイン係数として、式(7)から算出して設定される。これは、角速度計BPF部306及び加速度計BPF部307の各出力のレベルを同等にするためである。また、角速度計と加速度計のうち、どちらの出力がセンサノイズの影響を大きく受けるかに基づいてゲイン係数を設定する方法がある。例えば、加速度計が検出する手振れ振動による加速度に対してセンサノイズの影響が大きい場合には、角速度計の出力に対して重み付けの度合いが大きくなるようにゲイン係数が設定される。これにより、センサノイズの影響をできるだけ除去して揺れ判定を行える。本実施形態では角速度計BPF部306の出力に重み付けゲイン係数を乗算する構成を例示するが、加速度計BPF部307の出力に重み付けゲイン係数を乗算する構成でもよい。あるいは角速度計BPF部306の出力と加速度計BPF部307の出力に対して各々重み付けゲイン係数を乗算する構成でもよい。
重み付けゲイン部801の出力と加速度計BPF部307の出力は加算部802に送られて加算される。加算後の信号は絶対値処理部803に送られ、その出力はLPF処理部804に送られる。
図8は揺れ状態判定部702の処理を説明する波形図である。図8(A)に示す波形901は、角速度計BPF部306の出力にゲイン係数を乗算した重み付けゲイン部801の出力を例示する。図8(A)の波形902は、加速度計BPF部307の出力を示す。
図7(B)に示す加算部802は、角速度計BPF部306の出力にゲイン係数を乗算した重み付けゲイン部801の出力と、加速度計BPF部307の出力を加算する。図8(B)に示す波形903は加算部802の出力を示す。加算部802の出力は絶対値処理部803にて絶対値変換され、図8(B)に波形904で示す信号となる。絶対値処理部803の出力値はLPF処理部804にて、LPFで高周波成分をカットされる。LPFは、例えば0.5Hz以下の低いカットオフ周波数に設定されている。図8(B)の波形904に示す信号は、LPF処理により、図8(C)の波形905の信号となる。なお、LPF処理部804に代えて、所定期間の移動平均値を演算する処理手段等を用いてよい。本実施形態では角速度計BPF部306の出力と加速度計BPF部307の出力を用いて揺れ判定を行うが、角速度計BPF部306の出力または加速度計BPF部307の出力を用いて揺れ判定を行ってもよい。この場合、角速度計BPF部306の出力または加速度計BPF部307の出力が絶対値処理部803に入力されて回転半径の上限値が算出される。
図8(C)に示す期間TA,TB,TC,TDのうち、期間TBは手振れが最も大きい状態を示す。この場合、LPF処理部804の出力値は大きな値に留まっている。これに対して期間TDでは手振れが非常に小さいので、LPF処理部804の出力値は小さな値となる。Th1から3はそれぞれ閾値を例示しており、波形905のレベルを各閾値と比較することで揺れ状態を判定することができる。
LPF処理部804の出力、即ち揺れ状態判定部702の出力は、リミット処理制御部703に入力され、回転半径の上限値を設定する信号が算出される。リミット処理制御部703は、図9に例示するテーブルを参照して回転半径の上限値を算出する。横軸は揺れ状態判定部702の出力レベルを示し、縦軸は上限値を示す。Th1から3は、図8(C)に示した各閾値であり、4つの範囲においてそれぞれ異なる特性が設定されている。Li1,Li2,Li3は、Th1,Th2,Th3にそれぞれ対応した上限値を表す。
LPF処理部804の出力値が、どの範囲内であるかに応じて、回転半径の上限値が設定される。例えば、LPF処理部804の出力値がTh1の場合、回転半径の上限値はLi1に設定される。またLPF処理部804の出力値がTh3とTh2の間に位置している場合には、Li3とLi2の間を線形補間した線分を表す1次関数式により、回転半径の上限値が算出されて設定される。なお、線分に限らず、曲線によりスムーズな補間演算を行って回転半径の上限値を算出する方法でもよい。
リミット処理制御部703の出力値と回転半径算出部701の出力値は、リミット処理部704に入力されて両者が比較される。回転半径算出部701の出力値がリミット処理制御部703の出力値以上であれば、リミット処理制御部703の出力値に制限されてこの値で固定される。また、回転半径算出部701出力値がリミット処理制御部703の出力値よりも小さい場合には、回転半径算出部701の出力値がそのまま出力される。リミット処理部704の出力値は補正信号整流部705に送られて処理され、出力補正部311に出力される。補正信号整流部705は、リミット処理制御部703の出力値に対して整流処理し、補正信号にステップ的な急激な変化が起こらないように信号処理を行う。その場合、第1の方法は、LPFで高周波成分をカットする方法である。LPFは、例えば0.5Hz以下の低いカットオフ周波数に設定される。または、所定期間の移動平均値を演算する処理手段等を用いてもよい。
また、第2の方法では、補正信号整流部705は図10に例示する構成を有しており、出力値の急激な変化を抑制する。リミット処理部704の出力値はX1として条件比較部1103に送られるとともに、減算部1101に正入力として送られる。減算部1101の負入力には、条件比較部1103の出力値が遅延部1102を介して供給される。遅延部1102の出力は、補正信号整流部705の出力値の1サンプリング周期前のデータを示し、減算部1101はリミット処理部704の出力値から、1サンプリング周期前のデータを減算する。減算部1101の出力を「diff」と記す。これは条件比較部1103に入力される。条件比較部1103はdiffの値が予め設定されている所定値(Xと記す)よりも小さいか否かを判定する。条件比較部1103は、diffの値が所定値X未満の場合、X1を選択して補正信号整流部705の出力値として出力する。
減算部1101の出力するdiffは乗算部1104に送られ、予め設定されているゲイン係数(Kdと記す)が乗算される。ここでKdの値は1未満の値であり、diffの値が大きい場合には、急激な出力変化が起こらないように設定されている。加算部1105は、乗算部1104の出力と、遅延部1102を経た1サンプリング周期前のデータを加算し、加算後の信号X2を条件比較部1103に出力する。条件比較部1103は、diffの値が所定値X以上である場合、X2を選択し、補正信号整流部705の出力値として出力する。判定基準となる所定値Xが正値に設定されているので、diffが負値であれば、条件比較部1103は常にX1を選択する。よって、補正信号整流部705の出力値は値が小さくなる方向へは遅れなく遷移していくが、diffが正値であってかつ、その増加方向の変化量が大きい場合には急激な変化が抑制されることになる。
なお、図10のゲイン係数Kdについては固定値とする方法に限らず、例えば揺れ状態判定部702の出力を用いてKdの値を変化させる可変制御の方法を採用してもよい。この場合、ゲイン係数Kdに対して参照テーブルを用意しておき、揺れ状態、即ちセンサの検出精度や回転半径の推定精度に応じてKdの値を変更することで、外乱の影響による回転半径の誤推定を防止できる。
上記の方法ではBPFに設定された1つの周波数帯域における回転半径の算出方法を説明した。これに限らず、複数の周波数帯域毎の回転半径Lの変化を検出して選択する方法により演算を行ってもよい。
本実施形態では角速度計BPF部306および加速度計BPF部307の遮断周波数を変更せずに、水中撮像モード時の補正ゲイン係数を用いて、水中での光の屈折率による補正量の調整が行われる。角速度計BPF部306および加速度計BPF部307の遮断周波数を、水中撮影モードと地上での撮影モードとで変更することにより、いくつかの周波数毎の回転半径Lの変化を検出して選択する方法でもよい。例えば、角速度計BPF部306および加速度計BPF部307の遮断周波数は、地上での撮影モード用に2Hz、5Hz、10Hzに設定され、水中での撮影モード用に0.1Hz、0.3Hz、0.7Hzに設定される。回転半径算出部701はそれぞれの周波数について、上記に説明した方法で回転半径を算出する。算出した各々の回転半径に重み付けゲイン係数を乗算した上で加算することにより回転半径が最終的に決定され、この回転半径の長さを用いて上記方法で制御が行われる。
本実施形態では、水中撮影時での近接撮影条件において、水中での光の屈折率変化により撮影倍率が変化する場合、角速度計出力と加速度計出力により揺れ状態を判定する。揺れ状態に応じて補正ゲイン係数を設定して補正量の重み付け演算を行うことで、撮影環境が水中に移行する場合でも、BPF部の遮断周波数を変えることなく平行振れ補正量を調整できる。これにより、装置の防振制御性能が向上する。
本実施形態によれば、光の屈折率が異なる複数の環境下で適切に像ブレ補正を行うことができる。水中での撮影に移行する場合、地上での被写体距離情報を用いて平行振れの補正量を算出しても平行振れの過補正による画像の劣化を防止できる。よって、水中撮影時での近接撮影条件等において、防振精度が向上し、高品位の画像が得られる。
なお、本実施形態では水中撮影時での近接撮影条件に関し、光の屈折率が異なる複数の環境として空気中と水中を取り挙げたが、特にそれらに限定されるものではない。例えば、ガラス中の物体を撮影する場合や、水以外の液体中での撮影に本発明を適用することができる。
また、本実施形態においては、デジタルカメラに用いる像ブレ補正装置として説明した。この例に限らず、本発明はデジタルビデオカメラやデジタル一眼レフカメラといった撮像装置に用いてもよいし、デジタル一眼レフや交換レンズ式のビデオカメラ用の交換レンズのような光学機器に用いてもよい。
101 カメラ
106 CPU
107 撮像素子
108y,108p 角速度計
109y,109p 加速度計
110 レンズ駆動部
111 補正レンズ
308a 相関判定部
313 撮影環境判定部
314,315 補正ゲイン部

Claims (9)

  1. 光の屈折率が異なる複数の環境にて使用可能であって、装置の振れによる像ブレを補正する像ブレ補正装置であって、
    前記像ブレを補正する振れ補正手段と、
    撮像光学系の光軸に対して直交する軸を中心とする装置の回転に伴って生じる角度振れを検出する第1の振れ検出手段と、
    前記撮像光学系の光軸に対して直交する軸の方向に沿う装置の並進に伴って生じる平行振れを検出する第2の振れ検出手段と、
    前記第1および第2の振れ検出手段による検出信号から前記振れ補正手段を駆動するために用いる補正量をそれぞれ算出する補正量算出手段と、
    第1環境に比べて光の屈折率が大きい第2環境に移行する場合、前記補正量のうち前記角度振れの補正量に対する補正率が前記平行振れの補正量に対する補正率と同じかまたは当該補正量よりも大きくなるように、前記それぞれの補正量を変更する制御手段を備えることを特徴とする像ブレ補正装置。
  2. 前記制御手段は、
    前記第1環境および第2環境を判定する判定手段と、
    前記判定手段により前記第1環境から前記第2環境への移行が判定された場合、前記角度振れの補正量に対する補正率として、前記第1環境に対する第2環境での相対屈折率に基づいて算出される第1のゲイン係数値を、前記角度振れの補正量に乗算する第1の変更手段と、
    前記判定手段により前記第1環境から前記第2環境への移行が判定された場合、前記平行振れの補正量に対する補正率として、前記第1環境に対する第2環境での相対屈折率に基づいて算出される第2のゲイン係数値を、前記平行振れの補正量に乗算する第2の変更手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の像ブレ補正装置。
  3. 前記第1のゲイン係数値は、前記第1環境に対する第2環境での相対屈折率と同じであるかまたは小さい値であることを特徴とする請求項2に記載の像ブレ補正装置。
  4. 前記補正量算出手段は、前記第1の変更手段により変更された前記角度振れの補正量および前記第2の変更手段により変更された前記平行振れの補正量を加算して、前記振れ補正手段を駆動する駆動手段に出力することを特徴とする請求項2または3に記載の像ブレ補正装置。
  5. 前記判定手段は、前記第1環境として気体中を判定し、前記第2環境として液体中を判定し、判定信号を前記第1の変更手段または前記第2の変更手段に出力して前記第1または第2のゲイン係数値を変更することを特徴とする請求項4に記載の像ブレ補正装置。
  6. 前記第1の振れ検出手段による前記角度振れの検出信号と前記第2の振れ検出手段による前記平行振れの検出信号との相関性を判定する相関判定手段を更に有し、
    前記制御手段は、前記相関判定手段の判定信号により前記第2の変更手段のゲイン係数値を変更する際、前記相関性が高いと判定される場合の前記ゲイン係数値に比べて、前記相関性が低いと判定される場合の前記ゲイン係数値を小さくすることにより、前記平行振れの補正量に対する重み付け処理を行うことを特徴とする請求項5に記載の像ブレ補正装置。
  7. 請求項1ないし6の何れか1項に記載の像ブレ補正装置を備えることを特徴とする光学機器。
  8. 請求項1ないし6の何れか1項に記載の像ブレ補正装置を備えることを特徴とする撮像装置。
  9. 光の屈折率が異なる複数の環境にて使用可能であって、装置の振れによる像ブレを振れ補正手段により補正する像ブレ補正装置の制御方法であって、
    撮像光学系の光軸に対して直交する軸を中心とする装置の回転に伴って生じる角度振れを検出する第1の振れ検出ステップと、
    前記撮像光学系の光軸に対して直交する軸の方向に沿う装置の並進に伴って生じる平行振れを検出する第2の振れ検出ステップと、
    前記第1および第2の振れ検出ステップで検出した検出信号から前記振れ補正手段を駆動するために用いる補正量をそれぞれ算出する補正量算出ステップと、
    第1環境に比べて光の屈折率が大きい第2環境に移行する場合、前記補正量のうち前記角度振れの補正量に対する補正率が前記平行振れの補正量に対する補正率と同じかまたは大きくなるように、前記それぞれの補正量を変更する制御ステップを有することを特徴とする像ブレ補正装置の制御方法。
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