JP5505094B2 - 撮影装置 - Google Patents

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Description

本願発明は、撮影装置に関する。
従来、水中で撮影を行う際の手ブレを軽減する手段としては、水中での撮影時にストロボを発光させてシャッタ速度を高速に設定する手段や、水中での特徴的な振れの周波数を特定し、その特定された振れの周波数に基づいてブレ補正を行う手段がある。
しかしながら、例えば、図2に示すように、水中で撮影を行うときの手ブレは、陸上で撮影を行うときの手ブレと比較して大きいため、手ブレ補正機構を有するカメラであっても、その手ブレ補正機構によってブレ補正が可能な境界(ソフトリミット)を越えてしまい、ブレを補正しきれない場合があった。
また、近年、デジタルカメラによる動画撮影機能が一般化しており、水中で動画撮影を行ったときに、その影響が顕著であった。さらには、ストロボ発光が不可能な状況や、低感度で撮影したい要求があった。
特開2009−53395 特開2003−186093
本願発明の課題は、好適なブレ補正機能を有する撮影装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本願発明の第1の観点に係る撮影装置(100)は、
水中であるか否かを判断する判断部(12)と、
光学系(36,38)による像を撮影する撮影部(40)と、
前記撮影部(40)の露光条件を制御する露光制御部(14)と、
振れ検出部からの出力に基づき可動部を移動させ、像振れを補正する補正部と、
前記補正部を制御する制御部とを有し、
前記露光制御部(14)は、前記判断部(12)が水中であると判断したとき、前記判断部(12)が水中でないと判断したときより、前記撮影部(40)の露光時間を短くし、
前記制御部は、前記判断部が水中であると判断したとき、前記判断部が水中でないと判断したときより、前記可動部の移動速度に対して加える速度バイアスを強くする。
また、本願発明の第2の観点に係る撮影装置は、
水中であるか否かを判断する判断部と、
光学系による像を撮影する撮影部と、
前記撮影部の露光条件を制御する露光制御部と、
振れ検出部からの出力に基づき可動部を移動させ、像振れを補正する補正部と、
前記補正部を制御する制御部とを有し、
前記制御部は、前記判断部が水中であると判断したとき、前記振れ検出部からの出力をハイパスフィルタによってカットオフするカットオフ周波数を変更する頻度を、前記判断部が水中でないと判断したときより減少させることを特徴とする。
また、本願発明の第3の観点に係る撮影装置は、
水中であるか否かを判断する判断部と、
光学系による像を撮影する撮影部と、
前記撮影部の露光条件を制御する露光制御部と、
振れ検出部からの出力に基づき可動部を移動させ、像振れを補正する補正部と、
前記補正部を制御する制御部とを有し、
前記制御部は、前記判断部が水中であると判断したとき、前記振れ検出部からの出力をハイパスフィルタによってカットオフするカットオフ周波数を、前記判断部が水中でないと判断したときに対して変更することを特徴とする。
また、本願発明の第4の観点に係る撮影装置は、
水中であるか否かを判断する判断部と、
光学系による像を撮影する撮影部と、
前記撮影部の露光条件を制御する露光制御部と、
振れ検出部からの出力に基づき可動部を移動させ、像振れを補正する補正部と、
前記補正部を制御する制御部とを有し、
前記制御部は、前記判断部が水中であると判断したとき、前記判断部が水中でないと判断したときより、制御サンプリング周波数および制御ゲインの少なくとも一方を低下させることを特徴とする。
例えば、前記露光制御部(14)は、前記露光時間を、前記光学系(36)の焦点距離に応じて変更しても良い。
例えば、本願発明の撮影装置は、水中であるか陸上であるかを入力するための入力部(44)および水中であるか陸上であるかを検出するセンサ(32)のうち、少なくとも一方を更に有し、
前記判断部(12)は、前記入力部(44)および前記センサ(32)のうち少なくとも一方から出力された情報に基づき、水中であるか否かを判断しても良い。
例えば、前記露光制御部(14)は、前記露光時間の変更に伴い、前記撮影部(40)が像を撮影するときの絞り、ISO感度およびAEのうち少なくとも一つを変更しても良い。
例えば、本願発明の撮影装置(100)は、
振れ検出部(34)からの出力に基づき、可動部を前記光学系の光軸に直交する方向に移動させ、振れを補正する振れ補正部(38)と、
前記振れ補正部(38)を制御する振れ制御部(20)と、を更に有し、
前記振れ制御部(20)は、前記判断部(12)が水中であると判断したとき、前記判断部(12)が水中でないと判断したときより、前記可動部の移動速度に加える速度バイアスを強くしても良い。
例えば、前記振れ制御部(16,18,20)は、前記判断部(12)が水中であると判断したとき、前記振れ検出部(34)からの出力をハイパスフィルタ(16)によってカットオフするカットオフ周波数を変更する頻度を、前記判断部(12)が水中でないと判断したときより減少させても良い。
例えば、前記振れ制御部(16,18,20)は、前記判断部(12)が水中であると判断したとき、前記振れ検出部(34)からの出力をハイパスフィルタ(16)によってカットオフするカットオフ周波数を、前記判断部(12)が水中でないと判断したときに対して変更しても良く、また、高くしても良い。
例えば、前記振れ制御部(20,22,24)は、前記判断部(12)が水中であると判断したとき、前記判断部(12)が水中でないと判断したときより、制御サンプリング周波数および制御ゲインの少なくとも一方を低下させても良い。
例えば、前記振れ制御部(20,26)は、前記判断部(12)が水中であると判断したとき、前記振れ検出部(34)の出力と像面ぶれ量の関係を規定する振れ補正演算式を、前記判断部(12)が水中でないと判断したときに対して変更しても良い。
なお、上述の説明では、本願発明をわかりやすく説明するために、実施形態を示す図面の符号に対応付けて説明したが、本願発明は、これに限定されるものでない。後述の実施形態の構成を適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替させてもよい。更に、その配置について特に限定のない構成要件は、実施形態で開示した配置に限らず、その機能を達成できる位置に配置することができる。
図1は、本願発明の一実施形態に係る撮影装置の概略構成図である。 図2は、水中での手ブレと地上での手ブレとを比較するグラフである。 図3は、シャッタスピードに対するブレ角度を示すグラフである。 図4は、シャッタスピードに対する像面ブレ量を示すグラフである。 図5は、レンズの焦点距離に対する速度バイアス係数を示すグラフである。 図6は、ブレ補正レンズの目標位置に対する速度バイアス量を示すグラフである。 図7は、ブレ補正レンズの目標位置に対する圧縮部ゲインを示すグラフである。 図8は、非構図変更中であるか構図変更中であるかを判断する判断方法を示すグラフである。 図9は、HPFのカットオフ周波数の特性を示すグラフである。 図10は、時間の経過に伴いレンズ目標位置が変化することを示すグラフである。 図11Aは、制御サンプリング周波数に対する制御音の大きさを示すグラフである。 図11Bは、制御ゲインに対する制御音の大きさを示すグラフである。
第1実施形態
まず、図1に基づき、本願発明の第1実施形態に係るデジタルカメラ100について説明する。図1は、本願発明に係るデジタルカメラ100の概略構成図である。
本願発明に係るデジタルカメラ100は、CPU10、撮影環境検出部32、振れ検出部34、光学部36、振れ補正部38、撮影部40、液晶モニタ42、操作パネル44、レリーズボタン46を有する。
CPU10には、撮影環境検出部32および振れ検出部34を含む検出部や操作パネル44およびレリーズボタン46を含む外部入力部等が接続され、検出部からの検出信号や外部入力部からの外部入力信号等の入力信号が入力される。また、CPU10には、光学部36、振れ補正部38、撮影部40、液晶モニタ42等の被制御部が接続され、CPU10は、前記の入力信号等に従いこれらの被制御部の制御を行うと共にデジタルカメラ100全体の制御を行う。
撮影環境検出部32は、圧力を検出する圧力センサを含み、圧力に関する情報からデジタルカメラ100の撮影環境を検出する。撮影環境検出部32は、デジタルカメラ100の撮影環境における圧力等を検出し、撮影環境の圧力に対応する信号など、デジタルカメラ100の撮影環境に関する撮影環境信号をCPU10に出力する。
振れ検出部34は、角速度を検出する角速度検出部を含み、角速度を検出することによって、デジタルカメラ100の振れを検出する。振れ検出部34は、デジタルカメラ100の撮影時における手ブレ等による振れを検出して、検出した振れを、振れに関するブレ信号としてCPU10に出力する。
光学部36は、デジタルカメラ100の焦点距離を調整するズームレンズやフォーカスを調整するフォーカスレンズ等の光学系およびそれらを駆動するズームレンズ駆動部やフォーカスレンズ駆動部等の駆動部を有する。光学部36は、CPU10からの制御信号を受けて、上記の各駆動部を駆動させ、上記の光学系をそれぞれ光軸に沿って移動させることでデジタルカメラ100の焦点距離やフォーカス等を調整する。また、光学部36は、上記光学系の位置情報を出力するエンコーダを有しており、例えば、光学部36は、その位置情報を利用して、デジタルカメラ100の焦点距離に関する情報をCPU10に出力する。
振れ補正部38は、ブレ補正レンズやブレ補正レンズを駆動するブレ補正レンズ駆動部等を有する。振れ補正部38は、CPU10からのレンズ目標位置信号を受けて、ブレ補正レンズ駆動部を駆動させ、ブレ補正レンズを光軸に直交する平面上で移動させて手ブレを補正する。
撮影部40は、CCDやCMOS等の固体撮像素子を含み、光学部36や振れ補正部38等を通過して入力される光を、固体撮像素子によって画像信号に変換し、変換した画像信号をCPU10に出力する。撮影部40は、CPU10に制御されて撮影動作を行う。
液晶モニタ42は、CPU10に制御されて、撮影部40からの画像信号に基づくライブビューや、CPU10の記憶部に記憶された画像データ、あるいは撮影条件等を表示する。
操作パネル44には、撮影者によって操作されるスイッチ群が配置されており、例えば、撮影環境や撮影条件の設定を行うスイッチや、撮影を行う撮影モードと撮影画像を観賞する観賞モードとを切り換えるスイッチ等が配置されている。撮影者が操作パネル44を操作して入力した信号は、CPU10に出力される。
レリーズボタン46は、撮影者によって操作される押しボタンスイッチであり、デジタルカメラ100の入力部として機能する。レリーズボタン46は、半押し操作(ファーストレリーズ操作)および全押し操作(セカンドレリーズ操作)の2段階の操作が可能となっている。レリーズボタン46は、撮影者の半押し操作に対応して、CPU10に半押し信号を出力し、撮影者の全押し操作に対応して、CPU10に全押し信号を出力する。例えば、レリーズボタン46が半押し操作されると、CPU10は、半押し信号を入力して光学部36に対して制御を行うことでオートフォーカス動作を行う。また、レリーズボタン46が全押し操作されると、CPU10は、全押し信号を入力して撮影部40に対して制御を行うことで撮影動作を行う。
ここで、CPU10の構成およびその機能等についての概略を説明する。CPU10は、撮影環境判断部12、露光制御部14、ハイパスフィルタ16、カットオフ周波数制御部18、振れ補正制御部20、サンプリング周波数制御部22、ゲイン制御部24、補正演算式制御部26を有して構成される。
撮影環境判断部12には、デジタルカメラ100の撮影環境における圧力に関する信号である撮影環境信号が、撮影環境検出部32から入力される。撮影環境判断部12は、撮影環境信号を利用して、デジタルカメラ100が、水中にあるか、それとも陸上にあるかを判断する。また、撮影環境判断部12には、操作パネル44に配置される撮影環境の設定を行うスイッチからの信号が入力されており、撮影環境判断部12は、この入力信号を利用して、デジタルカメラ100が、水中にあるか、それとも陸上にあるかを判断することができる。
露光制御部14は、撮影環境判断部12が判断したデジタルカメラ100の撮影環境に関する情報や光学部36から入力されるデジタルカメラ100の焦点距離に関する情報等を用いて、撮影部40の露光時間を変更したり、維持したりする。
ハイパスフィルタ16には、デジタルカメラ100の振れに関するブレ信号が、振れ検出部34から入力される。ハイパスフィルタ16は、ブレ信号に含まれる信号のうち、カットオフ周波数より低い周波数帯域の信号を減衰させる信号処理を行い、処理後の信号を振れ補正制御部20に出力する。
カットオフ周波数制御部18は、ハイパスフィルタ16に対して、ハイパスフィルタ16のカットオフ周波数を変更するための制御信号を出力し、ハイパスフィルタ16のカットオフ周波数を変更することができる。カットオフ周波数制御部18は、撮影環境判断部12が判断したデジタルカメラ100の撮影環境に関する情報を用いて、ハイパスフィルタ16のカットオフ周波数を変更したり、維持したりすることができる。
振れ補正制御部20には、ハイパスフィルタ16で信号処理されたブレ信号が入力される。振れ補正制御部20は、ハイパスフィルタ16から入力されるブレ信号を利用して、ブレ補正レンズの目標位置に関するレンズ目標位置信号を演算し、振れ補正部38に出力する。
サンプリング周波数制御部22は、振れ補正制御部20に対して、レンズ目標位置信号を出力する頻度を変更するための制御信号を出力し、振れ補正制御部20から振れ補正部38に出力されるレンズ目標位置信号の出力頻度を変更することができる。サンプリング周波数制御部22は、撮影環境判断部12が判断したデジタルカメラ100の撮影環境に関する情報を用いて、振れ補正制御部20が出力するレンズ目標位置信号の出力頻度を変更したり、維持したりすることができる。
ゲイン制御部24は、振れ補正制御部20に対して、レンズ目標位置信号を補正するための制御信号を出力し、レンズ目標位置信号を補正することができる。ゲイン制御部24は、撮影環境判断部12が判断したデジタルカメラ100の撮影環境に関する情報を用いて、振れ補正制御部20が出力するレンズ目標位置信号の演算におけるゲインを補正したり、維持したりすることができる。
補正演算式制御部26は、振れ補正制御部20に対して、レンズ目標位置信号の補正演算式を変更するための制御信号を出力し、レンズ目標位置信号の補正演算式を変更することができる。補正演算式制御部26は、撮影環境判断部12が判断したデジタルカメラ100の撮影環境に関する情報を用いて、振れ補正制御部20が出力するレンズ目標位置信号の補正演算式を変更したり、維持したりすることができる。
次に、図1に示すデジタルカメラ100におけるブレ補正動作の一例を、図3に示すグラフに基づき説明する。なお、図3、図4および図10中に示すソフトリミットは、振れ補正部38でのブレ補正が可能な領域の境界を示す。
図3は、デジタルカメラ100での撮影時におけるシャッタスピードに対するブレ角度の大きさの傾向を示すグラフであり、水中で撮影する場合と、陸上で撮影する場合とで比較している。水中で撮影する場合と陸上で撮影する場合とでブレ角の大きさを比較すると、水中におけるブレ角の方が大きい。これは、図2に示すように、水中で撮影を行うときの手ブレは、陸上で撮影を行うときの手ブレよりも大きいからである。
例えば、図3において、シャッタスピードがT2の場合、陸上ではソフトリミットに対してブレ角が小さいが、水中ではソフトリミットに対してブレ角が大きい。この時、陸上でのブレ角はソフトリミットに対して小さいので、陸上では良好なブレ補正が可能である。しかしながら、水中においては、ブレ角がソフトリミットに対して大きいので、ソフトリミットを越えた大きさのブレ角のブレ補正ができない。
そこで、本実施形態に係るカメラ100では、水中での良好なブレ補正を提供するために、デジタルカメラ100が水中にあるときは、以下に示すようにシャッタスピードを高速にして撮影を行う。
撮影環境検出部32は、撮影環境における圧力を検出し、デジタルカメラ100が水中にある場合、デジタルカメラ100が水中にある時の圧力に関する撮影環境信号をCPU10の撮影環境判断部12に出力する。
撮影環境判断部12は、上記のデジタルカメラ100が水中にある時の圧力に関する撮影環境信号を利用して、デジタルカメラ100が水中にあることを判断する。
露光制御部14は、CPU10に入力されるレリーズボタン46の半押し操作または全押し操作による信号を受けて、デジタルカメラ100の撮影環境に関する情報を撮影環境判断部12から入力する。
露光制御部14は、環境判断部12から、デジタルカメラ100が水中にある旨の情報を入力すると、撮影部40の露光時間を変更する設定を行い、例えばシャッタスピードをT2からT1に設定する。すなわち、露光制御部14は、デジタルカメラ100が水中にある旨の情報を入力すると、シャッタスピードを高速にする。このように、デジタルカメラ100は、水中で撮影動作を行うときに、撮影部40の露光時間を短くして撮影動作を行う。
図3に示すように、シャッタスピードがT1の場合は、水中でのブレ角の大きさは、ソフトリミットよりも小さくなる。したがって、上記の実施形態のように、撮影装置が水中にあるときに、シャッタスピードを高速にして撮影動作を行うことで、水中での撮影時における好適なブレ補正を実現できる。なお、上記と反対に、デジタルカメラ100が陸上にあるときは、シャッタスピードがT2に切り替わり、撮影動作が行われる。
本実施形態のデジタルカメラ100は、上記のシャッタスピードの変更に伴い、露光制御部14は、撮影部40が像を撮影するときに、絞り、ISO感度およびAEのうち少なくとも一つを変更しても良い。本実施形態のデジタルカメラ100は、シャッタスピードの変更により撮影部40での露光時間が変化した時に、絞り、ISO感度およびAEを変更する調整が可能なので、撮影時に取得される画像の明るさ等を調整して高品質の画像取得が可能である。
次に、図1に示すデジタルカメラ100におけるブレ補正動作の他の一例を、図4に示すグラフに基づき説明する。図4に示すのは、シャッタスピードに対する像面ブレ量を示すグラフであり、レンズ焦点距離が長いTeleの場合、レンズ焦点距離が中程度にあるMiddleの場合、レンズ焦点距離が短いWideの場合の像面ブレ量が例示されている。
図4から分かるように、デジタルカメラ100では、焦点距離に応じて像面ブレ量が異なる。これは、被写体距離が無限大である場合、撮像面でのブレ量は、焦点距離に比例すると考えて良いからである。このため、図4に示すように、広角での撮影時の像面ブレ量と望遠での撮影時の像面ブレ量とを比較すると、望遠になるにつれて像面ブレ量が大きくなる。
本実施形態のデジタルカメラ100は、上記に鑑み、以下に示すように、デジタルカメラ100が水中にある場合と陸上にある場合とで、シャッタスピードの打ち切り秒時を変更するだけでなく、これに加えて、焦点距離に応じて、シャッタスピードの打ち切り秒時、すなわち、撮影時にシャッタが開口する最大時間を変更しても良い。本実施形態のデジタルカメラ100は、シャッタスピードの打ち切り秒時を調整することで、撮像面でのブレ量が大きい場合でもソフトリミットを越えない範囲で振れ補正部38のブレ補正レンズを移動させて好適なブレ補正を行うことができる。つまり、ブレ補正レンズがソフトリミットに接触することなく好適なブレ補正を行うことができる。
上記のように、光学部36は、デジタルカメラ100の焦点距離に関する情報をCPU10に出力し、CPU10の露光制御部14は、その焦点距離に関する情報を入力する。露光制御部14は、デジタルカメラ100の焦点距離に関する情報を利用して、撮影部の最大露光時間、すなわち、デジタルカメラ100のシャッタスピードの打ち切り秒時を変更する。本実施形態では、露光制御部14は、レンズ焦点距離に応じて、現在の焦点距離を、レンズ焦点距離が短いWideの場合であるか、レンズ焦点距離が中程度のMiddleの場合であるか、レンズ焦点距離が長いTeleの場合であるかの3種類に分類する。
露光制御部14が、現在のレンズ焦点距離がWideの範囲に分類されると判断すると、打ち切り秒時をT5に設定する。レンズ焦点距離がWideの範囲にあるときは、上記のように、像面ブレ量が小さいので、デジタルカメラ100は、打ち切り秒時がT5に設定された状態で、ブレ補正レンズがソフトリミットに接触することなく好適なブレ補正が可能である。
露光制御部14が、現在のレンズ焦点距離がMiddleの範囲に分類されると判断すると、打ち切り秒時をT5よりも短いT4に設定する。上記のように、レンズ焦点距離がMiddleの範囲にあるときは、レンズ焦点距離がWideの時と比較して、像面ブレ量が大きい。したがって、レンズ焦点距離がMiddleの場合、デジタルカメラ100は、打ち切り秒時をT4に設定することで、ブレ補正レンズがソフトリミットに接触することなく好適なブレ補正を行うことができる。
露光制御部14が、現在のレンズ焦点距離がTeleの範囲に分類されると判断すると、打ち切り秒時をT4よりも更に短いT3に設定する。上記のように、レンズ焦点距離がTeleの範囲にあるときは、レンズ焦点距離がMiddleの時と比較して、像面ブレ量が更に大きい。したがって、レンズ焦点距離がTeleの場合、デジタルカメラ100は、打ち切り秒時をT3に設定することで、ブレ補正レンズがソフトリミットに接触することなく好適なブレ補正を行うことができる。
このように、本実施形態のデジタルカメラ100は、レンズ焦点距離に応じて、打ち切り秒時を変更する。したがって、本実施形態のデジタルカメラ100は、レンズ焦点距離の変化に伴い撮像面でのブレ量が変化したときでも、ブレ補正レンズがソフトリミットに接触することなく好適なブレ補正を行うことができる。
上記の実施形態においては、レンズ焦点距離の分類を、Tele、MiddleおよびWideの3種類に分類したが、これに限定されない。露光制御部14は、レンズ焦点距離に応じて、打ち切り秒時を変化させるものであればよく、打ち切り秒時に対応させるレンズ焦点距離の分類数や閾値等は、適宜設定される。なお、本実施形態のデジタルカメラ100は、上述した焦点距離の場合と同様に、被写体距離に応じて、打ち切り秒時を変更してもよい。
次に、図1に示すデジタルカメラ100におけるブレ補正動作の他の一例を、図5に示すグラフに基づき説明する。図5に示すのは、レンズの焦点距離に対する速度バイアス係数を示すグラフであり、水中での速度バイアス係数と陸上での速度バイアス係数とを比較している。
速度バイアス係数は、振れ補正制御部20が振れ補正部38を制御する際に、振れ補正部38のブレ補正レンズを移動させる速度に関する係数である。速度バイアス係数が大きくなると、振れ補正制御部20は、ブレ補正レンズが制御中心に位置しやすくなるように制御を行う。例えば、振れ補正制御部20は、速度バイアス係数が大きくなると、ブレ補正レンズの速度成分のうち、ブレ補正レンズが可動範囲の中心から遠ざかる方向の成分を減少させるように制御を行う。
図5に示すように、振れ補正制御部20は、デジタルカメラ100が水中にある場合と、デジタルカメラ100が陸上にある場合とで、異なる速度バイアス係数を用いて振れ補正部38を制御する。また、デジタルカメラ100が水中にある場合の速度バイアス係数(点線)は、デジタルカメラ100が陸上にある場合における速度バイアス係数(実線)より大きい。これにより、本実施形態のデジタルカメラ100は、水中での動作時に、ブレ補正レンズの振れ補正部38の移動速度に対して加えられる速度バイアスが強くなり、ブレ補正レンズがその制御中心に位置しやすくなるように制御を行う。したがって、デジタルカメラ100は、デジタルカメラ100が水中にある時には速度バイアス係数を大きくして、ブレ角が大きくてもブレ補正レンズがソフトリミットに接触することを防止できるため、水中での大きな振れに対する好適なブレ補正が可能である。
また、図5において、デジタルカメラ100が水中にある際に、デジタルカメラ100のレンズ焦点距離がwideの範囲にある場合とレンズ焦点距離がteleの範囲にある場合とで速度バイアス係数を比較すると、レンズ焦点距離がteleの範囲にある時の速度バイアス係数が大きい。このことは、デジタルカメラ100が陸上にある場合も水中にある場合も同様であり、レンズ焦点距離がteleの時の速度バイアス係数の方が、レンズ焦点距離がwideの時の速度バイアス係数より大きい。すなわち、本実施形態のデジタルカメラ100は、同様のブレであれば、レンズ焦点距離がteleの時に、レンズ焦点距離がwideの時と比較して、振れ補正部38のブレ補正レンズがその制御中心に位置しやすくなるように移動する。図4に示すように、撮像面でのブレ量は、望遠になるにつれて大きくなると考えられるが、図5に示すような速度バイアスの設定にすることによって、ブレ補正レンズがソフトリミットに接触することをより効果的に防止できる。このように、本実施形態に係るデジタルカメラ100は、焦点距離に応じて速度バイアスを変化させることによって、ブレ量の大きさに応じた好適なブレ補正が可能である。
本実施形態のデジタルカメラ100は、図5に示すように、デジタルカメラ100が水中にある場合と陸上にある場合とで、速度バイアス係数を変更するだけでなく、これに加えて、焦点距離に応じて速度バイアス係数を変更する。これらのブレ補正を組み合わせることで、本実施形態のデジタルカメラ100は、好適なブレ補正が可能である。
なお、本実施形態においては、振れ補正制御部20は、上記の実施形態と同様に、環境判断部12からデジタルカメラ100の撮影環境に関する情報を入力し、光学部36からデジタルカメラ100の焦点距離に関する情報を入力する。すなわち振れ補正制御部20は、デジタルカメラ100が水中にある旨の情報を入力すると、速度バイアス係数を図5において点線で示すように設定し、デジタルカメラ100が陸上にある旨の情報を入力すると、速度バイアス係数を図5において実線で示すように設定する。さらに、振れ補正制御部20は、これらの撮影環境に関する情報に加えて、焦点距離に関する情報を利用して、速度バイアス係数を設定する。
図6に示すのは、ブレ補正レンズの目標位置に対する速度バイアス量を示すグラフであり、本実施形態のデジタルカメラ100は、図5に示すようにバイアス係数を設定することにより、図6に示すような速度バイアス量特性を有する。速度バイアス量は、振れ補正制御部20が振れ補正部38のブレ補正レンズを制御する際において、ブレ角から算出されたブレ補正レンズの移動速度に対して加えられる可動中心方向への速度成分である。デジタルカメラ100が水中にある時と陸上にある時とを比較すると、デジタルカメラ100が水中にある時の方が、速度バイアス量が大きくなり、振れ補正部38のブレ補正レンズの速度成分のうち、可動範囲の中心から遠ざかる方向の速度成分が減少される。また、デジタルカメラ100のレンズ焦点距離がwideの範囲にある場合とレンズ焦点距離がteleの範囲にある場合とで速度バイアス係数を比較すると、レンズ焦点距離がteleの範囲にある時の方が、速度バイアス量が大きくなり、ブレ補正レンズの速度成分のうち、可動範囲の中心から遠ざかる方向に向かう速度成分が減少される。
また、図6中の全ての実施形態において、ブレ補正レンズの目標位置が0付近の時、すなわち、ブレ補正レンズの目標位置が可動範囲の中心付近にあるときは、ブレ補正レンズがソフトリミットに接触する虞がないので、速度バイアス量が小さい。ブレ補正レンズは、ブレ補正レンズの目標位置が可動範囲の中心付近にあるときは、通常の速度またはそれに近い速度でブレ補正を行うように移動し好適にブレ補正を行う。また、ブレ補正レンズの目標位置が±1.0に近づくにつれて、すなわち、ブレ補正レンズの目標位置がソフトリミットに近づくにつれて速度バイアス量が大きくなるので、ブレ補正レンズがソフトリミットに接触することを防止することができる。したがって、本実施形態のデジタルカメラ100は、ブレ補正レンズの目標位置がソフトリミットに近づくと、振れ補正制御部20が、ブレ補正レンズを、より可動中心側に進むように速度制御を行うので、ブレ補正レンズがソフトリミットに接触することを防止でき、これにより好適なブレ補正が可能である。
次に、図1に示すデジタルカメラ100におけるブレ補正動作の他の一例を、図7に示すグラフに基づき説明する。図7は、デジタルカメラ100におけるブレ補正における位置バイアスの強さを説明したものである。図7に示すのは、ブレ補正レンズの目標位置に対する圧縮部ゲインを示すグラフであり、水中での圧縮部ゲインと陸上での圧縮部ゲインとを比較している。
圧縮部ゲインは、振れ補正制御部20が振れ補正部38のブレ補正レンズを制御する際におけるレンズ目標位置の変位量に関するゲインであり、圧縮部ゲインを小さくすると、ブレ補正レンズの変位量が圧縮される。
図7に示すように、デジタルカメラ100では、レンズ目標位置の絶対値が大きくなり、±1.0のソフトリミットに近づくと、水中での圧縮部ゲインおよび陸上での圧縮部ゲインが低くなるように、位置バイアスが設定されている。これは、上記のように、ソフトリミット付近では、ブレ補正レンズがソフトリミットに接触する虞があるので、このように、圧縮部ゲインを低くすることで、ブレ補正レンズがソフトリミットに接触することを防止するように意図したものである。
また、図7に示すように、デジタルカメラ100では、水中での圧縮部ゲインと陸上での圧縮部ゲインとを比較すると、水中での圧縮部ゲインが小さくなるように、位置バイアスが設定されている。これにより、デジタルカメラ100は、陸上のときと比較して手ブレが大きい水中での撮影においても、ブレ補正レンズがソフトリミットに接触することを防止できる。また、デジタルカメラ100は、水中での撮影時において、ブレ信号に対するブレ補正レンズの変位量を圧縮して小さくすることで、ブレ補正レンズがソフトリミット内で補正可能な補正角を擬似的に増加させ、手ブレが大きい水中での撮影においても好適にブレ補正を行うことができる。
なお、本実施形態においては、振れ補正制御部20は、上記の実施形態と同様に、環境判断部12からデジタルカメラ100の撮影環境に関する情報を入力し、圧縮部ゲインを設定する。
次に、図1に示すデジタルカメラ100におけるブレ補正動作の他の一例を、図8に示すグラフに基づき説明する。図8に示すのは、デジタルカメラ100が陸上にある場合において、デジタルカメラ100が、ブレ信号から非構図変更中であるか構図変更中であるかを判断する判断方法を示すグラフである。例えば、時間T6からT7にかけては、ハイパスフィルタ16を通過したブレ信号(以下、HPF後の角速度という)は正の値であり、振れ角速度の符号は正である。時間T6からT7にかけては、振れ角速度の符号が変わらないので、振れ角速度符号不変継続時間が加算される。その後、時間T7において、HPF後の角速度の値が正から負に変わるので、振れ角速度の符合も正から負に切り替わる。時間T7において振れ角速度の符号が変わるので、時間T6からT7にかけて加算された振れ角速度符号不変継続時間がリセットされる。また、時間T7からT8にかけては、HPF後の角速度は負の値であり、振れ角速度の符号は負である。時間T7からT8にかけて、振れ角速度の符号が変わらないので、振れ角速度符号不変継続時間が加算される。その後、時間T8において、HPF後の角速度の値が負から正に変わるので、振れ角速度の符合も負から正に切り替わる。時間T8において振れ角速度の符号が変わるので、時間T7からT8にかけて加算された振れ角速度符号不変継続時間がリセットされる。
また、図8において、時間T9からT10にかけて、HPF後の角速度は正の値であり、この間の振れ角速度の値は正である。時間T9からT10にかけては、振れ角速度の符号が変わらないので、振れ角速度符号不変継続時間が加算される。時間T10において、振れ角速度符号不変継続時間が、基準値Tthを越えると、デジタルカメラ100による取得画像の構図を変換している構図変換中であると判断する。なお、この構図変換中の判断について、上記の振れ角速度符号不変継続時間の条件に加えて、HPF後の角速度の絶対値がwthを越えていることという条件を付加しても良い。このように、デジタルカメラ100は、振れ角速度符号不変継続時間を算出し、それを基準値Tthと比較することによって、ブレ信号から非構図変更中であるか構図変更中であるかを判断する。さらに、デジタルカメラ100は、構図変換中であると判断すると、例えば、ハイパスフィルタ16のカットオフ周波数を、非構図変更中より高く設定する。ここで、ブレ信号に含まれる成分のうち、構図変更に伴う成分は、一般的に低周波数帯域である。したがって、デジタルカメラ10は、デジタルカメラ100が陸上にある場合には、構図変更中におけるハイパスフィルタ16のカットオフ周波数を、非構図変更中より高く設定することで、この低周波数帯域の変動の影響を除外して、手ブレに対する好適なブレ補正を行う。
本実施形態では、デジタルカメラ100が水中にあるときに、デジタルカメラ100が陸上にあるときよりも、基準値Tthの時間を長くする。図2に示すように、水中における手ブレには、陸上における手ブレより、低周波数帯の成分が多く含まれる。したがって、本実施形態では、デジタルカメラ100が水中にあるときに、基準値Tthの時間を長くするので、非構図変更中であるにもかかわらず、手ブレの低周波数成分によってデジタルカメラ100が誤って構図変換中であると判断することを防止できる。また、非構図変更中であるにもかかわらず構図変換中であると判断することを防止することによって、デジタルカメラ100は、デジタルカメラ100が水中にあるときは、ハイパスフィルタ16のカットオフ周波数を変更する頻度を、デジタルカメラ100が陸上にある場合より減少させる。これにより、デジタルカメラ100は、非構図変更中における手ブレの低周波数成分が、ハイパスフィルタ16のカットオフ周波数上昇により誤って除外されてしまうことを防止し、水中においても好適なブレ補正を行うことができる。
なお、本実施形態においては、CPU10は、上記の実施形態と同様に、環境判断部12からデジタルカメラ100の撮影環境に関する情報を入力し、基準値Tthを設定する。また、振れ制御部20、ハイパスフィルタ16およびカットオフ周波数制御部18は、デジタルカメラ100が水中にあるときには、基準値Tthの時間を無限大に設定すること等により、非構図変更中であるか構図変更中であるかの判断を停止してもよい。この場合も、デジタルカメラ100は、非構図変更中における手ブレの低周波数成分が、ハイパスフィルタ16のカットオフ周波数上昇により誤って除外されてしまうことを防止できる。
次に、図1に示すデジタルカメラ100におけるブレ補正動作の他の一例を、図9および図10に示すグラフに基づき説明する。図9に示すのは、ハイパスフィルタ16の動作を示すグラフであり、ハイパスフィルタ16は、ブレ波形ωを入力して、デジタルカメラ100が陸上にある場合は実線のブレ波形ω’を出力しデジタルカメラ100が水中にある場合はブレ波形ω’を出力している。ハイパスフィルタ16は、図9に示すように、振れ検出部34から入力されるブレ信号をハイパスフィルタ16で信号処理して出力している。ハイパスフィルタ16のカットオフ周波数は、ハイパスフィルタ16がカットオフ周波数制御部18からのカットオフ周波数を変更するための制御信号を入力して、設定される。
また、図10は、時間軸に対するレンズ目標位置を示すグラフであり、ハイパスフィルタ16のカットオフ周波数が高い場合のレンズ目標位置と、カットオフ周波数が低い場合のレンズ目標位置とを比較するグラフである。図10に示すカットオフ周波数が高い場合のレンズ目標位置と、カットオフ周波数が低い場合のレンズ目標位置とを比較すると、実線に示すカットオフ周波数が低い場合のレンズ目標位置はソフトリミットを越えてしまっているのに対して、点線に示すカットオフ周波数が低い場合のレンズ目標位置はソフトリミットを越えない。ハイパスフィルタ16のカットオフ周波数を高く設定することで、振れ検出部34からのブレ信号から低周波数帯域の出力が減衰され、その低周波数帯域の出力を減衰させたブレ信号を利用して振れ補正制御部20がブレ補正を制御するからである。
本実施形態では、デジタルカメラ100が水中にあるときに、ハイパスフィルタのカットオフ周波数を高く設定する。本実施形態では、水中での撮影動作時に、カットオフ周波数制御部12がハイパスフィルタ16のカットオフ周波数を高く設定することで、水中での大きな振れに対して、振れ補正制御部20が出力するレンズ目標位置を、ソフトリミットを越えない範囲にできるので好適なブレ補正ができる。
なお、本実施形態においては、カットオフ周波数制御部12は、上記の実施形態と同様に、環境判断部12からデジタルカメラ100の撮影環境に関する情報を入力し、ハイパスフィルタ16のカットオフ周波数を設定する。
次に、図1に示すデジタルカメラ100におけるブレ補正動作の他の一例を、図11Aおよび図11Bに示すグラフに基づき説明する。図11Aに示すのは、制御サンプリング周波数に対する制御音の大きさを示すグラフであり、図11Bに示すのは、制御ゲインに対する制御音の大きさを示すグラフである。
デジタルカメラ100にて動画を撮影する際に、水中では音が伝わりやすいため、振れ補正部38を駆動させるときの制御音、すなわち、ブレ補正レンズを駆動するブレ補正レンズ駆動部を制御する時の駆動音が録音されてしまう可能性がある。本実施形態では、これに鑑みて、水中での動画撮影時の音声録音品質を向上させる。
図11Aに示すように、制御サンプリング周波数が高くなると制御音が大きくなる傾向がある。そこで、本実施形態では、デジタルカメラ100を使用して水中で撮影を行う際に制御サンプリング周波数を低くする。
本実施形態では、サンプリング周波数制御部22は、環境判断部12から、デジタルカメラ100が水中にある旨の情報を入力すると、振れ補正制御部20から出力されるレンズ目標位置に関するレンズ目標位置信号の出力頻度が低くなるように振れ補正制御部20を設定する。このようにして、本実施形態では、水中での動画撮影時の音声品質を向上させることができる。
また、図11Bに示すように、制御ゲインが高くなると制御音が大きくなる傾向がある。そこで、本実施形態では、デジタルカメラ100を使用して水中で撮影を行う際に制御ゲインを低くする。
本実施形態では、ゲイン制御部24は、環境判断部12から、デジタルカメラ100が水中にある旨の情報を入力すると、振れ補正制御部20から出力されるレンズ目標位置に関するレンズ目標位置信号のゲインを低くするように振れ補正制御部20を設定する。このようにして、本実施形態では、水中での動画撮影時の音声品質を向上させることができる。
また、本実施例のデジタルカメラ100において、振れ補正制御部20は、水中では、光の屈折率が陸上とは異なるので、水中と陸上における屈折率の違いを考慮して、ブレ補正を行う。本実施例では、振れ補正制御部20は、環境判断部12から、デジタルカメラ100が水中にある旨の情報を入力すると、振れ検出部34のブレ量に関する出力と撮影部40の撮影面におけるブレ量との関係を規定する振れ補正演算式を、水中でないと判断したときに対して変更するので好適なブレ補正を行うことができる。以下に補正演算式の例を示す。
陸上では、振れ補正制御部20は、以下の数式1および2に基づき、像面ブレ量を算出する。数式1は、陸上での被写体距離が無限大であるときの像面ブレ量の演算式を示す。数式2は、陸上での被写体距離が無限大でないときの像面ブレ量の演算式を示す。
(D<∞) 像面ブレ量=f×tanθ (数式1)
(D<∞) 像面ブレ量=β×D×tanθ (数式2)
また、水中では、振れ補正制御部20は、以下の数式3および4に基づき、像面ブレ量を算出する。数式3は、水中での被写体距離が無限大であるときの像面ブレ量の演算式を示す。数式4は、水中での被写体距離が無限大でないときの像面ブレ量の演算式を示す。
(D=∞) 像面ブレ量=1.333×f×tanθ (数式3)
(D=∞) 像面ブレ量=1.333×β×D×tanθ(数式4)
なお、上記の数式1〜4において、Dは被写体距離、fは焦点距離、θはブレ量、βは横倍率である。
上記の数式1〜4に示すように、本実施例では、デジタルカメラ100が水中にあるときは、デジタルカメラ100が水中にないときの像面ブレ量の演算式に対して水の屈折率に関する定数1.333を乗算している。このように、本実施例では、デジタルカメラ100が水中にあるときに、水の屈折率を用いて、像面ブレ量の演算式を補正しているので、水中での撮影時においても好適なブレ補正を行うことができる。
なお、本願発明は、上述した実施形態に限定されない。
振れ補正部は、例えば、CCD、CMOS等の撮像素子を移動させることにより、ブレを補正するものであっても良い。
また、振れ補正部は、例えば、切出し防振、画像回復等の電子的なブレ補正手段であっても良い。
また例えば、本発明に係る撮影装置は、上述のようなデジタルカメラに限らず、例えば、動画を対象としたビデオカメラのような光学機器であっても良い。
10…CPU
20…振れ補正制御部
32…撮影環境検出部
34…振れ検出部
38…振れ補正部
40…撮影部

Claims (13)

  1. 水中であるか否かを判断する判断部と、
    光学系による像を撮影する撮影部と、
    前記撮影部の露光条件を制御する露光制御部と、
    振れ検出部からの出力に基づき可動部を移動させ、像振れを補正する補正部と、
    前記補正部を制御する制御部とを有し、
    前記露光制御部は、前記判断部が水中であると判断したとき、前記判断部が水中でないと判断したときより、前記撮影部の露光時間を短くし、
    前記制御部は、前記判断部が水中であると判断したとき、前記判断部が水中でないと判断したときより、前記可動部の移動速度に対して加える速度バイアスを強くすることを特徴とする撮影装置。
  2. 請求項1に記載された撮影装置であって、
    前記制御部は、前記判断部が水中であると判断したとき、前記振れ検出部からの出力をハイパスフィルタによってカットオフするカットオフ周波数を変更する頻度を、前記判断部が水中でないと判断したときより減少させることを特徴とする撮影装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載された撮影装置であって、
    前記制御部は、前記判断部が水中であると判断したとき、前記振れ検出部からの出力をハイパスフィルタによってカットオフするカットオフ周波数を、前記判断部が水中でないと判断したときに対して変更することを特徴とする撮影装置。
  4. 請求項1から請求項3までの何れか1項に記載された撮影装置であって、
    前記制御部は、前記判断部が水中であると判断したとき、前記判断部が水中でないと判断したときより、制御サンプリング周波数および制御ゲインの少なくとも一方を低下させることを特徴とする撮影装置。
  5. 水中であるか否かを判断する判断部と、
    光学系による像を撮影する撮影部と、
    前記撮影部の露光条件を制御する露光制御部と、
    振れ検出部からの出力に基づき可動部を移動させ、像振れを補正する補正部と、
    前記補正部を制御する制御部とを有し、
    前記制御部は、前記判断部が水中であると判断したとき、前記振れ検出部からの出力をハイパスフィルタによってカットオフするカットオフ周波数を変更する頻度を、前記判断部が水中でないと判断したときより減少させることを特徴とする撮影装置。
  6. 請求項5に記載された撮影装置であって、
    前記制御部は、前記判断部が水中であると判断したとき、前記振れ検出部からの出力をハイパスフィルタによってカットオフするカットオフ周波数を、前記判断部が水中でないと判断したときに対して変更することを特徴とする撮影装置。
  7. 請求項5又は請求項6に記載された撮影装置であって、
    前記制御部は、前記判断部が水中であると判断したとき、前記判断部が水中でないと判断したときより、制御サンプリング周波数および制御ゲインの少なくとも一方を低下させることを特徴とする撮影装置。
  8. 水中であるか否かを判断する判断部と、
    光学系による像を撮影する撮影部と、
    前記撮影部の露光条件を制御する露光制御部と、
    振れ検出部からの出力に基づき可動部を移動させ、像振れを補正する補正部と、
    前記補正部を制御する制御部とを有し、
    前記制御部は、前記判断部が水中であると判断したとき、前記振れ検出部からの出力をハイパスフィルタによってカットオフするカットオフ周波数を、前記判断部が水中でないと判断したときに対して変更することを特徴とする撮影装置。
  9. 請求項8に記載された撮影装置であって、
    前記制御部は、前記判断部が水中であると判断したとき、前記判断部が水中でないと判断したときより、制御サンプリング周波数および制御ゲインの少なくとも一方を低下させることを特徴とする撮影装置。
  10. 水中であるか否かを判断する判断部と、
    光学系による像を撮影する撮影部と、
    前記撮影部の露光条件を制御する露光制御部と、
    振れ検出部からの出力に基づき可動部を移動させ、像振れを補正する補正部と、
    前記補正部を制御する制御部とを有し、
    前記制御部は、前記判断部が水中であると判断したとき、前記判断部が水中でないと判断したときより、制御サンプリング周波数および制御ゲインの少なくとも一方を低下させることを特徴とする撮影装置。
  11. 請求項1から請求項10までの何れか1項に記載された撮影装置であって、
    前記露光制御部は、前記撮影部の露光時間を、前記光学系の焦点距離に応じて変更することを特徴とする撮影装置。
  12. 請求項1から請求項11までの何れか1項に記載された撮影装置であって、
    水中であるか陸上であるかを入力するための入力部および水中であるか陸上であるかを検出するセンサのうち、少なくとも一方を有し、
    前記判断部は、前記入力部および前記センサのうち少なくとも一方から出力された情報に基づき、水中であるか否かを判断することを特徴とする撮影装置。
  13. 請求項1から請求項12までの何れか1項に記載された撮影装置であって、
    前記制御部は、前記判断部が水中であると判断したとき、前記振れ検出部の出力と像面ぶれ量の関係を規定する振れ補正演算式を、前記判断部が水中でないと判断したときに対して変更することを特徴とする撮影装置。
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