JP2017146626A - 像振れ補正装置および像振れ補正方法、撮像装置、並びに光学機器 - Google Patents

像振れ補正装置および像振れ補正方法、撮像装置、並びに光学機器 Download PDF

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Abstract

【課題】像振れ補正装置において像振れ補正の精度を高めること。
【解決手段】撮像装置は、角度振れを検出するための角速度計108pと平行振れを検出するための加速度計109pを備える。CPU106は、振れ検出信号に基づいて像振れ補正量を算出する。振れ補正部110は、算出された像振れ補正量に応じて補正部材を駆動して像振れを補正する。撮影倍率算出部307は、撮影レンズの撮影倍率を算出して信号切り替え部308に出力する。信号切り替え部308は撮影倍率の大きさに応じて、積分フィルタ305の出力と、HPF306の出力を切り替える。CPU106は補正用フィルタの低周波帯域の追従性を変化させて像振れ補正量を算出して像振れ補正を行う。
【選択図】 図3

Description

本発明は、手振れ等による像振れを補正する像振れ補正装置及び撮像装置に関し、特にマクロ撮影時の像振れを円滑に補正する技術に関するものである。
像振れ補正装置を搭載したカメラでは、像振れの無い撮影を可能にするために、手振れ等によるカメラの角度振れを検出し、検出値に応じて像振れ補正用レンズ(以下、補正レンズという)を駆動する。その際、カメラ振動を正確に検出して振れによる光軸変化を補正することが要件となる。角速度等の検出結果を得る振動検出部(角速度計等)と、演算処理結果に基づいて補正部材(補正レンズ等)を駆動させる駆動制御部により、画像振れが抑制される。
ところで、至近距離での撮影(撮影倍率の高い撮影条件)の場合、角速度計のみでは検出できない振れがある。これは、カメラの光軸に対して平行な方向または垂直な方向に加わる、いわゆる平行振れであり、その影響による像劣化も無視できない。例えば、マクロ撮影にて被写体に20cm程度まで接近して撮影する条件や、カメラから1m程度離れた被写体に対して撮像光学系の焦点距離が非常に大きい(例えば400mm)条件下では、積極的に平行振れを検出して補正を行う必要がある。
特許文献1では、加速度計により平行振れを検出し、加速度計の二階積分から平行振れを求め、別に設けた角速度計の出力と併せて振れ補正部を駆動する技術が開示されている。この場合、加速度計の出力は外乱ノイズや温度変化等の環境の変化の影響を受け易く、二階積分により不安定要因はさらに拡大されるので、平行振れの高精度な補正が難しい。また、特許文献2では、平行振れをカメラから離れた場所に回転中心がある時の角度振れとみなして求める技術が開示されている。角速度計と加速度計の各出力から角度振れの回転半径を用いた補正値と角度を求め、振れ補正が行われる。外乱の影響を受けにくい周波数帯域に限定して回転中心を求めることで、加速度計の不安定要因による補正への影響を軽減できる。
特開平7−225405号公報 特開2010−25962号公報
一般的に、像振れ補正に使用するフィルタのカットオフ周波数を低く設定し、周波数帯域を広くすれば、撮影者の体の揺れ等に対する低周波成分の振れ補正が可能になり、性能が向上する。しかしながら、フィルタの低周波側の周波数帯域を拡大すると、別の問題が生じ得る。つまり、補正部材の可動範囲は有限であるため、補正部材の位置が可動範囲の限界に到達してしまう結果、逆に性能を劣化させる可能性がある。
また、特許文献2に開示された、回転半径を用いる平行振れ補正では、低周波帯域での補正を正確に行うことが難しいという問題がある。回転半径については、所定の周波数帯域での回転半径を特定して算出され、抽出する周波数は主に1Hzから10Hzの間で設定される。よって、1Hz以下の振れに対して、回転半径を正確に求められない場合も起こり得る。また、演算で求めた回転半径よりも、1Hz以下の振れにおける実際の回転半径が小さい場合、1Hz以下の低周波帯域での補正おいては実際の平行振れと異なる余計な振れ補正が行われる可能性もある。上記条件の場合、フィルタの低周波側の周波数帯域を拡大することに伴う過補正によって、像振れ補正性能が低下することが懸念される。
本発明は、像振れ補正装置において像振れ補正の精度を高めることを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る装置は像振れ補正装置であって、撮像光学系の撮影倍率を算出するとともに、前記撮像光学系の光軸に対して垂直な方向の平行振れを検出する振れ検出手段の出力する振れ検出信号を用いて、平行振れ補正量を算出する演算手段と、平行振れ補正が行われる周波数帯域を選択するフィルタと、前記フィルタにて選択された平行振れ補正周波数帯域の平行振れ補正量に従って平行振れを補正する振れ補正手段を制御する制御手段と、を備える。前記演算手段は、前記撮影倍率が閾値より大きい場合、前記平行振れ補正周波数帯域の低周波帯域を狭くし、前記撮影倍率が前記閾値以下である場合、前記平行振れ補正周波数帯域の低周波帯域を広げる。
本発明によれば、像振れ補正装置において像振れ補正の精度を高めることができる。
本発明に係る像振れ補正装置を搭載したカメラの上面図である。 本発明に係る像振れ補正装置を搭載したカメラの側面図である。 本発明の第1実施形態に係る像振れ補正装置のブロック図である。 本発明における振れの回転中心の説明図である。 本発明の第1実施形態に係る像振れ補正装置を説明するためのブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る振れ補正量算出を説明する波形図である。 本発明の第1実施形態に係るフィルタゲイン特性の説明図である。 本発明の第1実施形態に係る像振れ補正装置の動作を説明するフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る像振れ補正装置のブロック図である。 本発明の第3実施形態に係る像振れ補正装置のブロック図である。
本発明の各実施形態について、添付図面を参照して説明する。本発明は、デジタル一眼レフカメラに装着される交換レンズやレンズ鏡筒のような光学機器、デジタルビデオカメラ、監視カメラ、Webカメラ等の撮影装置、携帯電話やタブレット端末等の撮影装置を具備する電子機器に適用できる。
[第1実施形態]
図1及び図2は本発明の第1実施形態に係る像振れ補正装置を具備した撮像装置を示す平面図及び側面図である。撮像装置に搭載される像振れ補正装置は、光軸102に対して矢印103p、103yで示す振れ(以下、角度振れという)、及び矢印104p、104yで示す振れ(以下、平行振れという)に対して像振れ補正を行う。
撮像装置101はレリーズボタンによる操作スイッチ(レリーズSW)105を備え、カメラCPU(中央演算処理装置)106は制御プログラムを実行して像振れ補正等の各種処理を行う。撮像素子107は撮像光学系により結像する被写体光を光電変換する。
角速度検出手段(以下、角速度計という)108p、108yは各々、矢印108pa、108ya回りの角度振れを検出する。角度振れは、撮像光学系の光軸に対して直交する軸回りの振れであり、光軸に直交する第1の軸回り方向をピッチ方向pとし、光軸および第1の軸に直交する第2の軸回り方向をヨー方向yとする。また、加速度検出手段(以下、加速度計という)109p、109yは各々、矢印109pa、109yaで示す平行振れを検出する。この平行振れは、撮像光学系の光軸に対して垂直な方向の振れであり、矢印109paが縦方向、矢印109yaが横方向をそれぞれ表す。
レンズ駆動部110は、補正レンズ111を図1、図2の矢印110y、110pの方向へ自在に駆動して、角度振れと平行振れの両方を加味した像振れ補正を行う。角速度計108p、108y、及び加速度計109p、109yの各出力は、カメラCPU106に入力される。カメラCPU106はそれらの出力に基づいてレンズ駆動部110を制御することで像振れ補正を行う。
本実施形態は、像振れ補正手段として、算出された補正量に基づいて補正レンズ111を、光軸に垂直な面内で移動させる、いわゆる光学防振を採用している。しかし、補正量に基づいた補正方法は光学防振に限らない。例えば、撮像素子を光軸に垂直な面内で移動させることで像振れ補正を行う形態や、撮像素子が出力する各撮影フレームの画像切り出し位置を変更することで振れの影響を軽減させる電子防振の形態でもよい。あるいは、それらの組み合わせで補正を行うことによっても本発明の目的を達成できる。
図3は、本発明の第1実施形態に係る像振れ補正装置を示すブロック図である。カメラCPU106内の構成要素については機能ブロックとして示す。図3では、カメラの鉛直方向に生じる振れ(ピッチ方向:図2の矢印103p、104p方向)に関する構成のみを示す。同様の構成はカメラの水平方向に生じる振れ(ヨー方向:図1の矢印103y、104y方向)にも設けられている。これらは基本的には同じ構成であるので、以下では、ピッチ方向に関する構成のみを図示して説明する。
まず、角度振れ検出信号に基づいて第1の像振れ補正量を演算する第1演算部(301、303、315参照)を説明する。
角速度計108pは角度振れ検出信号として角速度信号をカメラCPU106に出力する。角速度信号はHPF積分フィルタ301に入力され、HPF(ハイパスフィルタ)でDC(直流)成分をカットされた後に積分され、角度信号に変換される。
補正用の角度算出フィルタは、下式(1)の左辺に示すように積分器(式(1)の左辺「1/s」)とHPF(式(1)の左辺「Ts/(Ts+1)」)を組み合わせたフィルタである。これは、下式(1)の右辺に示すように、時定数Tのローパスフィルタ(LPF)に時定数Tを乗算した式と同じになる。
Figure 2017146626
式(1)の左辺にてTはHPFの時定数を表し、式(1)の右辺にてTはLPFの時定数を表す。したがって、角度算出フィルタにはHPFが含まれており、角度算出フィルタの前段に別のHPFを接続すると、角速度計108pの出力から角度算出までのフィルタについては、2次のHPFが構成されることになる。
HPF積分フィルタ301の出力は敏感度調整部303に入力される。敏感度調整部303には、ズームレンズおよびフォーカスレンズの位置情報302が入力される。位置情報302は、レンズ鏡筒に設けた不図示の位置検出部により既知の検出方法で取得される。敏感度調整部303は、ズームレンズおよびフォーカスレンズの位置情報302から求まる焦点距離と撮影倍率に基づいて、HPF積分フィルタ301の出力を増幅し、補正量(以下、振れ補正量1という)を算出する。振れ補正量1は信号切り替え部315に入力される。ここで、撮影倍率とは、レンズを通して写した被写体像の大きさ(撮像面上の像の大きさ)と、被写体の実際の大きさとの比率をいう。
次に、角度振れ検出信号に基づいて第2の像振れ補正量を演算する第2演算部(304ないし309、315参照)を説明する。
角速度計108pの出力は、基準値減算部304にも入力される。基準値減算部304は、角速度計108pのオフセット成分を算出し、算出したオフセット成分を角速度から減算して積分フィルタ305に出力する。基準値減算部304は、角速度計108pの出力のオフセット基準値を算出する。このオフセット基準値は、角速度計108pの出力に検出ノイズとして付加される角速度オフセット成分である。例えば、HPF通過後の角速度や、角速度を微分した角加速度の振幅が所定の閾値より小さいときの角速度計108pの出力値を取得しておく。それをカットオフ周波数が非常に小さく設定されたLPFによって滑らかにつなげていく方法等でDC成分である角速度オフセットが算出される。算出されたオフセット基準値は、角速度計108pの電源がOFFとなるまで保持される。
積分フィルタ305の出力は、信号切り替え部308とHPF306に入力される。HPF306は低周波数成分をカットし、信号切り替え部308へ出力する。信号切り替え部308は、撮影倍率算出部307から撮影倍率を取得する。撮影倍率算出部307は、ズームレンズおよびフォーカスレンズの位置情報302を取得して撮影倍率を算出する。信号切り替え部308は撮影倍率を閾値と比較し、撮影倍率の大きさに応じて、積分フィルタ305の出力、またはHPF306の出力を選択し、敏感度調整部309に出力する。撮影倍率が閾値を超える場合に選択されるHPF306の出力は、補正用の角度算出フィルタの周波数帯域を変更する前の第1の補正量に相当する。また、撮影倍率が閾値以下の場合に選択される積分フィルタ305の出力は、周波数帯域を変更した後の第2の補正量に相当する。
角度算出フィルタにHPF306が含まれる場合、上述したように角速度計108pの出力から角度算出までのフィルタが2次のHPFの構成となる。このため、手振れの低波帯域(〜1Hz)では大きく位相も進んでしまい、像振れ効果が低下することになる。
また、パンニングやチルティング動作等において、2次のHPFを含んだフィルタ特性の影響を受けることになる。パンニング等の大きな揺れが生じた場合、大きな振幅の低周波数成分が減衰され、その影響で、例えばパンニング終了時にはパンニング方向とは逆方向の信号が生じる(いわゆる揺り戻し現象)。この信号はその後、ゆっくりとゼロに収束していくが、この信号に基づいて像振れ補正を行った場合、実際の撮像装置の振れとは異なる信号によって補正量が演算される。よって、手振れ補正の精度が低下する可能性がある。
従って、HPF306を含まないフィルタ構成にした方が、像振れ補正上は好ましいが、この場合、低周波帯域でのゲインが大きくなる。これにより、限られた像振れ補正部材の可動範囲において補正範囲が不足する場合、適切な像振れ補正が難しくなる場合がある。また、撮影倍率が小さいときに比べて、撮影倍率が大きいときには、像振れ補正量が大きくなる。このため、撮影倍率が大きいときに補正範囲が不足する可能性がある。そこで、信号切り替え部308は、撮影倍率を予め設定された所定の閾値と比較する。撮影倍率が閾値以下である場合、積分フィルタ305の出力を用いて振れ補正量を演算することで像振れ補正効果が向上する。また、撮影倍率が閾値よりも大きい場合には、HPF306の出力を用いて振れ補正量を演算することで補正部材が可動範囲を超えることなく適切な像振れ補正が行われる。
以下に平行振れ補正処理と、撮影倍率が大きい場合に像振れ補正量が大きくなる理由について説明する。
敏感度調整部309は、角度振れおよび平行振れを考慮した像振れ補正量への変換処理を行う。角速度計108pの出力はHPF位相調整フィルタ(以下、HPF位相調整部という)310に入力される。HPF位相調整部310は、角速度計108pの出力に重畳されるDC成分をカットすると共に、その信号の位相調整を行う。ここでのカットオフ周波数は後述するHPF積分フィルタ311のHPFのカットオフ周波数と合わせており、周波数特性が一致するように調整してある。HPF位相調整部310の出力については、角速度計BPF(バンドパスフィルタ)部312で所定帯域の周波数成分のみが抽出される。
加速度計109aは平行振れの検出信号を出力する。加速度計109pの出力はHPF積分フィルタ311に入力され、該フィルタを構成するHPFがDC成分をカットした後、積分フィルタが速度信号に変換する。この時のHPFのカットオフ周波数は上述したように、HPF位相調整部310のHPFの周波数特性に合わせて設定してある。HPF積分フィルタ311の出力については、加速度計BPF部313で所定帯域の周波数成分のみが抽出される。
角速度計BPF部312及び加速度計BPF部313の各出力は、比較部314に入力され、敏感度調整部309に対して設定する補正量(補正係数)が算出される。比較部314における補正量算出処理については後述する。
敏感度調整部309は、ズームレンズおよびフォーカスレンズの位置情報302と信号切り替え部308の出力を取得する。敏感度調整部309は、ズームレンズおよびフォーカスレンズの位置情報302により求まる焦点距離および撮影倍率と、比較部314からの補正係数に基づいて信号切り替え部308の出力を増幅する。敏感度調整部309は補正量(以下、振れ補正量2という)を演算し、信号切り替え部315に出力する。
次に、比較部314から出力される補正係数の算出処理、および敏感度調整部309での振れ補正量算出処理について説明する。
図4はカメラに加わる角度振れ103pと平行振れ104pを示した図である。撮像装置101の撮影レンズ内にて、撮像光学系の主点位置における平行振れ104pの大きさをYとし、角度振れ103pの大きさをθとする。回転中心O(401p)を定めた場合の回転半径L(402p)との関係は、下式で表される。
[数2式]
Y=L×θ ・・・・・・・・・(2)
V=L×ω ・・・・・・・・・(3)
A=L×ωa ・・・・・・・・・(4)
ωは角速度、ωaは角加速度、Vは速度、Aは加速度である。回転半径L(402p)は、回転中心401pから加速度計109pまでの距離である。
式(2)では、加速度計109pの出力を二階積分した変位Yと、角速度計108pの出力を一階積分した角度θから、回転半径Lの値が算出される。式(3)では、加速度計109pの出力を一階積分した速度Vと、角速度計108pの出力より求めた角速度ωから、回転半径Lの値が算出される。式(4)では、加速度計109pの出力より求めた加速度Aと、角速度計108pの出力を一階微分した角加速度ωaから、回転半径Lの値が算出される。いずれの方法でも回転半径Lを求めることができる。
撮像光学系の主点位置における平行振れYと、撮像光学系の振れ角度θ、及び撮像光学系の焦点距離fと撮影倍率βより、撮像面に生ずる振れδは、下式(5)で求められる。
[数3式]
δ=(1+β)×f×θ+β×Y ・・・・・・・・・(5)
式(5)の右辺第1項のf、βは、撮像光学系のズームレンズおよびフォーカスレンズの位置と、それらより得られる撮影倍率や焦点距離から求まる。また振れ角度θは角速度計108pの積分結果より求まる。よって、図3を用いて説明したように角度振れ補正を行うことができる。また、式(5)の右辺第2項に関しては、加速度計109pの二階積分値であるYと、ズームおよびフォーカス位置により得られる撮影倍率βから求まるので、それらの情報に応じて平行振れ補正を行うことができる。
しかし、本実施形態においては、式(5)を下式(6)の様に書き直した振れδに対して像振れ補正を行う。
[数4式]
δ=(1+β)×f×θ+β×L×θ =((1+β)×f+β×L)×θ ・・・・(6)
即ち、平行振れに関しては、加速度計109pより直接求まる平行振れ変位Yを用いることなく、回転半径Lとθとの積を用いる。上式(2)、式(3)、または式(4)で求まる回転半径Lと、角速度計108pの出力の積分結果(θ)と、焦点距離fおよび撮影倍率βから、振れδを算出して像振れ補正が行われる。
図5は、図3に示す比較部314における補正量(補正係数)算出処理を表したブロック図である。
比較部314の回転半径算出部501は、角速度計BPF部312及び加速度計BPF部313の各出力を取得し、下式(7)を用いて回転半径Lを算出する。
[数5式]
L=V/ω ・・・・・・・・・(7)
回転半径Lは、所定の時間(サンプリング時間)間隔でサンプリングした波形の振幅等から算出してもよい。更に、回転半径Lの更新タイミングについては、算出された瞬間毎に行ってもよいし、時系列的な平均化処理やLPFで高周波成分をカットする処理を行ってもよい。
算出後の回転半径Lは、リミット処理部502で設定されている上限値を用いて演算処理される。リミット処理部502は、回転半径算出部501の出力値が上限値以上である場合、出力値を上限値に固定し、出力値が上限値未満である場合、出力値をそのまま出力する。リミット処理部502の出力値は補正信号整流部503にて処理される。補正信号整流部503は、リミット処理部502の出力値をそれぞれ整流し、補正信号にステップ的な急激な変化が起こらないように信号処理を行う。例えば、LPFで高周波成分をカットすることで信号の整流が行われる。LPFのカットオフ周波数は、例えば0.5Hz以下の低い周波数に設定される。または、所定期間の移動平均を演算する演算部等が設けられる。補正信号整流部503の出力は、平行振れの像振れ補正に使用される最終的な回転半径を示す信号として敏感度調整部309へ出力される。
敏感度調整部309が出力する像振れ補正信号は信号切り替え部315(図3参照)に入力される。信号切り替え部315には、敏感度調整部303の出力と、レリーズSW(スイッチ)105の出力が同時に入力され、レリーズSW105の状態に応じて、敏感度調整部303の出力、または敏感度調整部309の出力を選択して駆動部112に出力する。敏感度調整部309からの像振れ補正信号は、信号切り替え部308で撮影倍率が所定の閾値以下の場合、HPF処理なしの補正値を示す。HPF処理なしの場合、算出された補正値は角速度計108pの出力ノイズ成分の影響によるオフセットを含んでいる。以下では、HPF処理を行わない構成の場合、オフセットを含んだ補正値を、どのように像振れ補正に用いるのかを説明する。
図6は、撮像中および撮像中以外の期間での振れ補正処理を説明する波形図である。波形601は敏感度調整部309が算出した振れ補正量2の時間的変化を示す。波形602は敏感度調整部303が算出した振れ補正量1の時間的変化を示す。振れ補正量2についてはHPFを設けていないため、波形601に示すように電源投入時点でのゼロ付近から時間経過につれて次第に離れていく。例えば、期間604にて角速度計のオフセット温度ドリフトが生じている場合、時間経過につれて、温度ドリフト影響でゼロ中心から離れた振れ補正量2が算出されることになる。
図7は、角度算出フィルタの周波数−ゲイン特性を示す。グラフ線701は積分フィルタのみ(上記式(1)の1/sに相当)の特性を示す。グラフ線702は角度算出に用いる積分およびHPFのフィルタ特性を示す。グラフ線702では低周波帯域で平坦な特性となり、角度出力には角速度のオフセット分のゲイン特性が残ることになる。よって、図6の期間604における、角速度計の温度ドリフト影響によって角速度オフセットが大きくなるにつれて、振れ補正量2はゼロ中心から離れていく。
波形602に示す振れ補正量1は、積分フィルタ(積分およびHPF)にHPF306を加味して算出されるため、グラフ線702の特性にHPF306の特性が加わった、グラフ線703に示す特性となる。グラフ線703では、低周波領域でゲインが下がっていることから分かるように、角速度計108pの出力に含まれるオフセット成分を除去することができ、ゼロ中心で角度が算出されることになる。但し、HPF306を使用するため、揺り戻し現象により、パンニングやチルティング等の大きな振れの直後における像振れ補正効果が弱まってしまう。
よって、振れ補正量1よりも振れ補正量2を用いて像振れ補正を行う方が、適切な補正効果が得られる。しかし、振れ補正量2の場合、図7にグラフ線702で示すフィルタ特性となっているため、低周波領域でゲインが減衰せずに平坦なゲイン特性となる。つまり角速度のオフセット成分を含みながら振れ補正量2が演算される。よって、常に波形601の信号に基づいて像振れ補正を行っていると、角速度オフセットの温度ドリフトにより、振れ補正量2のオフセットも大きくなってしまう。時間経過につれて補正部材の可動範囲が不足した場合、可動端で制御不能になる可能性がある。
そこで本実施形態では、撮像中であるか否かを検出し、撮像期間中には図6の波形603に示す信号を用いて像振れ補正を行う。また、撮像期間以外の期間、例えば、撮像前の準備期間におけるEVF表示中やAF(自動焦点調節)/AE(自動露出)動作中等では、図6の波形602に示す信号を用いて像振れ補正が行われる。これにより、撮像期間中には、低周波領域まで拡大したフィルタ特性によって像振れ補正効果が向上する。また、撮像期間以外においても、ある程度の像振れ補正効果を確保できる。よってAF/AE動作の精度が向上し、撮影者のフレーミング動作のし易さ等が向上する。
図6にて撮像期間は、撮像開始時刻605から撮像終了時刻606までの期間である。撮像期間中に波形602で示す信号に従って像振れ補正を行ってしまうと、パンニング直後等の場合、HPF306の影響により揺り戻し現象が発生することがある。この場合、実際の手振れとは異なる像振れ補正が行われると、像振れ補正効果が低下する。本実施形態では、撮像開始時刻605のタイミングで、波形601と波形602の差分をオフセットとして算出する処理が行われる。波形601からオフセットを減算した波形603で示す信号を撮像期間中に使用する。撮像終了時刻606で撮像処理が終了すると、波形603に対して一定速度で波形602に戻す信号が加算される。加算処理は波形603が波形602と一致するまで行われる。
以上の処理により、撮像中には、HPF306を使用しないフィルタ構成で演算された補正量に従って像振れ補正が実行される。よって、パンニングやチルティング直後の揺り戻し現象がなく、フィルタ特性を低周波領域まで拡大することで像振れ補正効果が向上する。
また、平行振れ補正に係わる上記補正係数(式(6)および(7)参照)については、振れ補正量2だけに使用している。これは、補正部材の可動範囲が限られており、常に平行振れ補正を行っていると、振れ補正用の可動範囲を超えてしまうことに依る。像振れ補正効果を高めたいのは、静止画撮影中である。これに加えて、撮影前の状態においてAF動作中のようにフォーカス動作が確定していない状態も頻繁に起こり得る。そこで、AF動作中等での撮影倍率βの誤演算を防止するために、撮像期間のみに適切な像振れ補正効果が得られるようにする。すなわち、撮像期間中に使用する振れ補正量2のみにおいて、平行振れ補正に係わる補正係数(L)が角度θにかかっている。
補正部材の可動範囲は限られており、撮影倍率βが大きい場合、式(6)に示すように、振れδが大きくなるので、振れ補正量も大きくなる。HPF306を用いないフィルタ構成の場合、低周波帯域での補正ゲインが大きくなるので低周波追従性が大きくなる。そのため、撮像中のみの制御でも振れ補正量がすぐに可動範囲を超える可能性がある。また、回転半径Lを用いる平行振れ補正処理では、低周波帯域での像振れ補正を正確に行うことが難しい。回転半径Lは、ある周波数帯域を特定して算出されたものであり、例えば、設定周波数は主に、1Hzから10Hzの間である。よって、1Hz以下の振れにおいては回転半径Lが正確に算出されていない場合も起こり得る。設定した回転半径よりも、1Hz以下の振れに係る回転半径が小さい場合、1Hz以下の低周波帯域において実際の平行振れとは異なる像振れ補正が行われる可能性がある。
そこで、本実施形態では、撮影倍率が閾値より大きい場合、可動範囲内で像振れ補正を行い、かつ低周波帯域での誤制御を防止するため、HPF306を含むフィルタ特性での像振れ補正制御に切り替える。信号切り替え部308は、積分フィルタ305の出力または積分フィルタおよびHPF306を通した出力を、撮影倍率の大きさに応じて選択して敏感度調整部309に出力する。
次に図8のフローチャートを参照して、本実施形態の像振れ補正処理について説明する。本処理はカメラの主電源オンで開始し、一定のサンプリング周期でカメラCPU106が実行する。
S801で像振れ補正サブルーチンが開始すると、まずS802では、角速度計108と加速度計109の各出力を取り込む処理が行われる。次のS803は、像振れ補正が可能な状態であるか否かの判定処理である。像振れ補正が可能な状態である場合、S804へ進み、また像振れ補正が可能でない状態の場合、S817へ処理を進める。S803の判定処理では、電源投入時点から角速度計108pや加速度計109pの出力が安定するまでの間、像振れ補正が可能な状態でないと判定される。ある時間が経過し、角速度計108や加速度計109の出力が安定した場合、像振れ補正が可能な状態であると判定される。これにより、電源投入直後に出力値が不安定な状態で像振れ補正を行うことによる性能低下を防止できる。
S804では、角速度計108pの出力(角速度)からHPF積分フィルタ301が角度(以下、角度1と記す)を演算する。S805では、敏感度調整部303がズームレンズおよびフォーカスレンズの位置情報302から求まる焦点距離や撮影倍率に基づいて角度1を増幅し、振れ補正量1を演算する。S806では、基準値減算部304および積分フィルタ305により角度(以下、角度2と記す)が算出される。S807でHPF306により、角度2にHPF処理を施したHPF付角度2が算出される。
次にS808で、角速度計108と加速度計109の各出力に基づいて、比較部314は回転半径Lを演算する。S809で撮影倍率算出部307は、ズームレンズおよびフォーカスレンズの位置情報302を取得し、撮影倍率βを算出する。
S810で信号切り替え部308は、撮影倍率βが所定の閾値Threshよりも大きいか否かを判定する。撮影倍率βが閾値Threshよりも大きい場合、S811に処理を進める。S811で信号切り替え部308が、HPF306の出力であるHPF付角度2を選択し、敏感度調整部309は式(6)から振れ補正量2を演算する。S810で、撮影倍率βが閾値Thresh以下の場合、S812に処理を進める。S812で信号切り替え部308は、積分フィルタ305の出力である角度2を選択し、敏感度調整部309は式(6)から振れ補正量2を演算する。
S813では、レリーズSW105の信号に基づいて撮像中か否かが判定される。判定の結果、撮像中の場合、S814に進み、信号切り替え部315は振れ補正量2を選択し、駆動部112に出力する。この場合、図6の波形603に示す信号を用いて像振れ補正が行われる。また、S813で、撮像中でないと判定された場合には、S815に進み、信号切り替え部315は振れ補正量1を選択し、駆動部112に出力する。図6の波形602に示す信号を用いて像振れ補正が行われる。
次にS816で駆動部112は、像振れ補正目標値に基づいて補正レンズを駆動する。S817では、S803で像振れ補正が可能でないときに駆動部112が補正レンズの駆動を停止させる。
以上で像振れ補正サブルーチンを終了し、次回のサンプリング周期が到来するまで待ち処理となる。
本実施形態では、撮影倍率βの大きさに応じて、HPF306を含むフィルタ構成とするか、またはHPF306を含まないフィルタ構成とするかを選択して像振れ補正を行う。これにより、補正部材の限られた可動範囲内で角度振れと平行振れに対する高精度な像振れ補正を実現できる。
[第2実施形態]
次に本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態において第1実施形態と同様の構成要素については既に使用した符号を用いることでそれらの詳細な説明を省略し、主に相違点を説明する。このような説明の省略については後述の実施形態でも同じである。
図9は第2実施形態に係る撮像装置101の撮像部の構成と、カメラCPU106で実行される像振れ補正処理の機能ブロックを示す。
図3と図9の構成上の相違点は以下の通りである。
・図9では、図2のHPF306と、信号切り替え部308が削除されていること。
・図3では敏感度調整部309へ信号切り替え部308の出力が入力されていたが、図9では撮影倍率算出部307の出力がフィルタテーブル901に入力されること。およびフィルタテーブル901の出力は積分フィルタ305に基準値減算部304の出力とともに入力され、積分フィルタ305の出力が敏感度調整部309へ送られること。
第1実施形態では、HPF306を設け、撮影倍率βの大きさに応じてHPF付角度2またはHPF処理なしの角度2が選択されて、振れ補正量が演算される。第2実施形態ではHPFを設けず、撮影倍率βの大きさに応じて積分フィルタ305のカットオフ周波数fcを設定するフィルタテーブル901を設ける。フィルタテーブル901からのカットオフ周波数fcを積分フィルタ305に設定することで、角度を算出して像振れ補正量を演算する処理が行われる。
フィルタテーブル901は、撮影倍率βが大きくなるにつれてカットオフ周波数fcを段階的または連続的に大きくする設定を行う。これにより、撮影倍率βが大きくなったとき、補正部材が可動範囲をすぐに超えてしまい、補正不能により適切な補正効果が得られなくなることを防止できる。さらには、第1実施形態のように、所定の撮影倍率を境として、HPFの使用の有無を決定するのではなく、本実施形態の場合、撮影倍率の大きさに合わせて徐々に変更される周波数帯域が設定される。よって、撮影倍率に応じて適切な像振れ補正を行うことが可能となる。また、HPF306や信号切り替え部308を設ける必要がないので、処理回路や処理プログラムの大規模化を回避しつつ、精度のよい像振れ補正を行える。
図9ではHPF306を設けず、積分フィルタ305のみで補正用のフィルタを構成している。これに限らず、第1実施形態のようにHPF306を設けたフィルタ構成として、HPF306のカットオフ周波数fcをフィルタテーブル901で設定する形態でもよい。この場合も角度算出および像振れ補正量の演算処理において、撮影倍率の大きさに合わせて徐々に周波数帯域を変更し、撮影倍率に応じて適切な像振れ補正を行うことが可能である。
本実施形態によれば、撮影倍率の大きさに応じて補正用フィルタのカットオフ周波数を変更して像振れ補正を行うことで、補正部材の限られた可動範囲内で角度振れと平行振れに対する高精度な像振れ補正を実現できる。
[第3実施形態]
次に本発明の第3実施形態を説明する。
図10は第3実施形態に係る撮像装置101の撮像部の構成と、カメラCPU106が実行する像振れ補正処理の機能ブロックを示す。本実施形態においては、第1実施形態や第2実施形態と異なり、加速度計109の代わりに、撮像素子107の出力する画像信号から動きベクトルを算出して像振れ補正を行う。
撮像素子107は被写体からの反射光を電気信号に光電変換することで画像信号を出力する。撮像素子107の出力する画像信号は、撮影画像取り込み部1001に入力され、設定したフレームレート毎にデジタル信号に変換される。デジタル信号に変換された画像情報は、動きベクトル検出部1002に入力される。ここで、予め記憶されている1フレーム前の画像と、現在の画像、つまり時間的に連続する2つの画像を比較することで、画像同士の相対的なズレ情報から動きベクトルが算出される。抽出する画像情報としては、画像全体の情報でもよいし、画像の一部でもよい。また、画像をいくつかのエリアに分割して、分割されたエリアにてそれぞれの画像情報を比較して動きベクトルを算出し、その中から最適な動きベクトルを選択する処理を行ってもよい。本実施形態の適用上、動きベクトルの算出処理については限定されない。
動きベクトル検出部1002が出力する動きベクトルは、像面角速度変換部1003に送られ、フレームレート当りの振れピクセル量σ(即ち振れピクセル速度)とセルピッチαから、下式(8)より角速度ω相当の値に変換される。
[数6式]
ω = (σ×α)/((1+β)×f) ・・・・・・・・・(8)
振れピクセル速度σは、角度振れ量だけでなく平行振れ量等の他の振れ要因も含んでいるが、ここでは動きベクトル検出部1002で検出される画像のずれを、角度振れ量のみによると見做して像振れ補正を行うことにする。
像面角速度変換部1003からの振れ角速度はゲイン(係数をKpと記す)部1004に入力される。ゲインテーブル1006により設定されるゲイン係数Kpが振れ角速度に乗算された後、積分フィルタ1005はフィルタテーブル1007により設定されたカットオフ周波数fcに従ってフィルタリング処理された信号を演算する。ゲインテーブル1006とフィルタテーブル1007には、撮影倍率算出部307からの撮影倍率βがそれぞれ入力される。ゲインテーブル1006は、撮影倍率βの値が大きくなるにつれてゲイン係数Kpを大きくすることで、平行振れ補正効果を高める。なお、ゲイン係数Kpの値は1より小さい値に設定されており、撮影倍率βの値が小さいときは過補正を防止するために、より小さな値に設定される。また、フィルタテーブル1007は、撮影倍率βの値が大きくなるにつれて積分フィルタ1005のカットオフ周波数fcを大きくする。即ち撮影倍率βが大きいときには低周波帯域での像振れ補正効果が弱まることになる。しかし、ゲインテーブル1006によりゲイン係数Kpを大きく設定していることにより、特に1乃至10Hzの範囲での像振れ補正効果が大幅に向上する。
なお、第1実施形態の場合と同様に、HPF306を用いたフィルタ構成にして、HPF306のカットオフ周波数fcをフィルタテーブル1007で設定して、角度算出および像振れ補正量の演算を行ってもよい。この場合、撮影倍率βの大きさに合わせて徐々に周波数帯域が変更されるので、撮影倍率に応じて適切な像振れ補正を行える。
本実施形態によれば、撮像素子107の出力する撮影画像信号から動きベクトルを算出して像振れ補正を行う。撮影倍率の大きさに応じて補正用フィルタのカットオフ周波数を変更することにより、補正部材の限られた可動範囲内で角度振れと平行振れに対する高精度な像振れ補正を実現できる。
101 撮像装置
106 CPU
107 撮像素子
108y,108p 角速度計
109y,109p 加速度計
110 レンズ駆動部
111 振れ補正部

Claims (9)

  1. 像振れ補正装置であって、
    撮像光学系の撮影倍率を算出するとともに、前記撮像光学系の光軸に対して垂直な方向の平行振れを検出する振れ検出手段の出力する振れ検出信号を用いて、平行振れ補正量を算出する演算手段と、
    平行振れ補正が行われる周波数帯域を選択するフィルタと、
    前記フィルタにて選択された平行振れ補正周波数帯域の平行振れ補正量に従って平行振れを補正する振れ補正手段を制御する制御手段と、を備え、
    前記演算手段は、前記撮影倍率が閾値より大きい場合、前記平行振れ補正周波数帯域の低周波帯域を狭くし、前記撮影倍率が前記閾値以下である場合、前記平行振れ補正周波数帯域の低周波帯域を広げることを特徴とする像振れ補正装置。
  2. 前記振れ検出手段は、回転振れを検出しており、
    前記演算手段は、前記振れ検出手段の出力する振れ検出信号を用いて、回転振れ補正量を算出しており、
    前記振れ補正手段は、前記演算手段が算出した回転振れ補正量に従って回転振れを補正することを特徴とする請求項1に記載の像振れ補正装置。
  3. 前記演算手段は、前記撮影倍率が前記閾値より大きい場合、ハイパスフィルタを含む前記フィルタを使用し、前記撮影倍率が前記閾値以下である場合、前記ハイパスフィルタを含まない前記フィルタを使用することを特徴とする請求項1に記載の像振れ補正装置。
  4. 前記演算手段は、前記撮影倍率が前記閾値より大きい場合、前記フィルタのカットオフ周波数を大きく設定し、前記撮影倍率が前記閾値以下である場合、前記フィルタのカットオフ周波数を小さく設定することを特徴とする請求項1に記載の像振れ補正装置。
  5. 前記演算手段は、前記撮影倍率が前記閾値より大きい場合、ゲイン係数を所定値よりも大きくし、前記撮影倍率が前記閾値以下である場合、前記ゲイン係数を前記所定値よりも小さくすることを特徴とする請求項1に記載の像振れ補正装置。
  6. 前記振れ検出手段は、動きベクトル検出手段であることを特徴とする請求項1に記載の像振れ補正装置。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の像振れ補正装置を有する撮像装置。
  8. 請求項1から6のいずれか1項に記載の像振れ補正装置を有する光学機器。
  9. 像振れ補正方法であって、
    撮像光学系の光軸に対して垂直な方向の平行振れを検出する振れ検出工程と、
    前記撮像光学系の撮影倍率を算出するとともに、前記振れ検出工程にて検出される振れ検出信号を用いて平行振れ補正量を算出する演算工程と、
    平行振れ補正が行われる周波数帯域を選択する選択工程と、
    前記選択工程にて選択された平行振れ補正周波数帯域の平行振れ補正量に従って平行振れを補正する像振れ補正工程と、を備え、
    前記演算工程は、前記撮影倍率が閾値より大きい場合、前記平行振れ補正周波数帯域の低周波帯域を狭くし、前記撮影倍率が前記閾値以下である場合、前記平行振れ補正周波数帯域の低周波帯域を広げることを特徴とする像振れ補正方法。
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