JP2011049957A - 撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】専用の素子や使用者による操作に委ねることなく、撮像装置の使用環境の変化を判定する。
【解決手段】光屈折率の異なる少なくとも2つの環境下で使用可能な撮像装置であって、撮像手段よりの画像信号から動きベクトルデータを検出する動きベクトル検出手段と、撮像装置に加わる振れを検出する振れ検出手段と、動きベクトルデータに基づいて振れ検出手段のゲイン補正値を変更するゲイン補正値変更手段(S508)と、ゲイン補正値の変更に応じて振れ補正量を算出する振れ補正量算出手段と、振れ補正量算出手段の出力に基づいて補正レンズを駆動して撮像手段上での振れを補正して像振れを補正する像振れ補正手段と、ゲイン補正値の変化率から補正レンズの屈折率の変化を算出し、撮像装置が使用されている環境の変化を判定する判定手段(S510〜S513)とを有する。
【選択図】図5
【解決手段】光屈折率の異なる少なくとも2つの環境下で使用可能な撮像装置であって、撮像手段よりの画像信号から動きベクトルデータを検出する動きベクトル検出手段と、撮像装置に加わる振れを検出する振れ検出手段と、動きベクトルデータに基づいて振れ検出手段のゲイン補正値を変更するゲイン補正値変更手段(S508)と、ゲイン補正値の変更に応じて振れ補正量を算出する振れ補正量算出手段と、振れ補正量算出手段の出力に基づいて補正レンズを駆動して撮像手段上での振れを補正して像振れを補正する像振れ補正手段と、ゲイン補正値の変化率から補正レンズの屈折率の変化を算出し、撮像装置が使用されている環境の変化を判定する判定手段(S510〜S513)とを有する。
【選択図】図5
Description
本発明は、像振れ補正機能を有する撮像装置に関するものである。
スチルカメラ、ビデオカメラに代表される撮像装置において、外部から加わった振れによる像振れを補正する方式として、光学式や撮像式等がある。前者は、光学系である補正レンズを光軸と直交する方向(振れを抑制する方向)に駆動して像振れ補正を行う方式であり、後者は、撮像素子を光軸と直交する方向に駆動して像振れ補正を行う方式である。
これらの方式は、振れの度合いを検出するセンサからの信号に対して、A/D変換してデジタル信号処理を行い、上記振れを抑制するための信号を算出する。そして、その信号をD/A変換して補正レンズ(以下、シフトレンズとも記す)もしくは撮像素子を光軸と直交する方向に駆動して像振れ補正を行うものである。
上記D/A変換、デジタル信号処理およびD/A変換を行う装置としては、マイクロコンピュータが使用されており、マイクロコンピュータ内の演算は複数の所定周波数を遮断するフィルタを用いて行われる。
ここで、振れの度合いの検出には角速度センサがよく使用されており、この角速度センサは圧電素子等の振動材を一定周波数で振動させ、回転運動成分により発生するコリオリ力による力を電圧に変換して角速度情報を得ている。その一方で、携帯電話などに付いている超小型・軽量な撮像装置などは、角速度センサを使用することなく、撮像部から取り込んだ直近の2つの画像ずれから動きベクトルを検出していることが多い。
従来では、画像のずれから動きベクトルを検出してその動きベクトルデータから振れ検出部のゲイン補正値を変更するもの(特許文献1)がある。そして、それぞれゲイン補正値を最適な値に調整することで、像振れ補正機能の効果を高めるようにしている。なお、ゲインを補正するとは角速度センサの出力信号の振幅を変化させることであり、ゲイン補正値(ゲインに掛ける変化量)を変更する必要があるのは、ズーム倍率変更時と屈折率変更時である。
上記ゲイン補正値を変更する場合、その変更のタイミングの一例として、周辺状況として屈折率が変化した場合がある。屈折率の変化はそのままシフトレンズの敏感度に影響を与える。なお、敏感度とは、所定量の振れに対してその振れによる像振れを補正するために必要となる重み付け定数である。敏感度の逆数としてゲイン補正値が与えられる。
屈折率の変化として、例えば空気中の屈折率1.0に対する水中の屈折率は1.3/1.0である。そのため、空気中に対する水中のゲイン補正値は1.3となる。
しかしながら、従来では、上記のような状況の変化(空気中⇔水中)を捉えてゲイン補正値を変更するためには、別途専用のセンサを設ける、もしくは、ユーザーに水中釦等のユーザーインターフェースを操作してもらう必要があった。
(本発明の目的)
本発明の目的は、専用の素子や使用者による操作に委ねることなく、撮像装置の使用環境の変化を判定することのできる、像振れ補正機能を有する撮像装置を提供しようとするものである。
本発明の目的は、専用の素子や使用者による操作に委ねることなく、撮像装置の使用環境の変化を判定することのできる、像振れ補正機能を有する撮像装置を提供しようとするものである。
上記目的を達成するために、本発明の撮像装置は、光屈折率の異なる少なくとも2つの環境下で使用可能な撮像装置であって、撮像手段よりの画像信号から動きベクトルデータを検出する動きベクトル検出手段と、前記撮像装置に加わる振れを検出する振れ検出手段と、前記動きベクトルデータに基づいて前記振れ検出手段のゲイン補正値を変更するゲイン補正値変更手段と、前記ゲイン補正値の変更に応じて振れ補正量を算出する振れ補正量算出手段と、前記振れ補正量算出手段の出力に基づいて補正レンズを駆動して前記撮像手段上での前記振れを補正して像振れを補正する像振れ補正手段と、前記ゲイン補正値の変化率から前記補正レンズの屈折率の変化を算出し、前記撮像装置が使用されている前記環境の変化を判定する判定手段とを有することを特徴とするものである。
本発明によれば、専用の素子や使用者による操作に委ねることなく、撮像装置の使用環境の変化を判定することができる。
本発明を実施するための形態は、以下の実施例に示す通りである。
図1は本発明の一実施例に係る撮像装置の回路構成を示すブロック図である。図1において、101はズームユニットであり、変倍を行うズームレンズを含む。102はズームユニット101を駆動制御するズーム駆動制御部、103は光軸と直交する方向に移動可能な像振れ補正光学系としてのシフトレンズである。104はシフトレンズ103を駆動制御するシフトレンズ駆動制御部であり、省電力時には電源供給が停止される。
105は絞り・シャッタユニット、106は絞り・シャッタユニット105を駆動制御する絞り・シャッタ駆動制御部である。107はフォーカスユニットであり、ピント調節を行うレンズを含む。108はフォーカスユニット107を駆動制御するフォーカス駆動制御部である。109は撮像素子を具備する撮像部であり、各レンズ群を通ってきた光像を電気信号に変換する。110は撮像部109から出力された電気信号を映像信号に変換処理する撮像信号処理部、111は撮像信号処理部110から出力された映像信号を用途に応じて加工する映像信号処理部である。112は映像信号処理部111から出力された信号に基づいて、必要に応じて画像表示を行う表示部である。
114は撮像装置に加わる振れの度合いを検出する振れ検出部、113は撮像部109および表示部112の動作・表示を制御する表示制御部、115はシステム全体に用途に応じて電源を供給する電源部である。116は外部との間で通信信号及び映像信号を入出力する外部入出力端子部、117はシステムを操作するための操作部である。118は映像情報など様々なデータを記憶する記憶部、119は撮像装置周辺の音を検出する音検出部である。120はシステム全体を制御する制御部である。ホワイトバランスの制御はシステム全体の制御に含まれる。
次に、上記の構成を持つ撮像装置の動作について説明する。
操作部117は、押し込み量に応じて第1スイッチ(以下、スイッチSW1)および第2スイッチ(以下、スイッチSW2)が順にオンするように構成されたシャッタレリーズ釦を含んでいる。このシャッタレリーズ釦が約半分押し込まれるとスイッチSW1がオンし、シャッタレリーズ釦が最後まで押し込まれるとスイッチSW2がオンする構造となっている。
上記スイッチSW1がオンされると、フォーカス駆動制御部108がフォーカスユニット107を駆動してピント調節を行うとともに、絞り・シャッタ駆動制御部106が絞り・シャッタユニット105を駆動して適正な露光量に設定する。さらに、スイッチSW2がオンされると、撮像部109に露光された光像から得られた画像データが記憶部118に記憶される。このとき、操作部117より像振れ補正機能オンの指示があれば、制御部120はシフトレンズ駆動制御部104に像振れ補正動作を指示し、これを受けたシフトレンズ駆動制御部104が、像振れ補正機能オフの指示がなされるまで、像振れ補正動作を行う。
また、操作部117が一定時間操作されなかった場合、制御部120は省電力のためにディスプレイの電源を遮断する指示を出す。
また、この撮像装置では、静止画撮影モードと動画撮影モードとのうちの一方を操作部117より選択可能であり、それぞれのモードにおいて各アクチュエータ制御部の動作条件を変更することができる。
なお、操作部117に含まれるズームスイッチよりズームレンズによる変倍の指示があると、制御部120を介して指示を受けたズーム駆動制御部102がズームユニット101を駆動して、指示されたズーム位置にズームレンズを移動する。それとともに、撮像部109から送られた各信号処理部110,111にて処理された画像情報に基づいて、フォーカス駆動制御部108がフォーカスユニット107を駆動してピント調節を行う。
図2は、上記振れ検出部114、制御部120およびシフトレンズ駆動制御部104内の構成を示ブロック図である。
114aは縦方向の振れを検出する振れ検出部であり、通常姿勢の撮像装置の垂直(ピッチ)方向の振れを検出する。114bは横(ヨー)方向の振れを検出する振れ検出部であり、通常姿勢の撮像装置の水平方向の振れを検出する。振れ検出部114aと振れ検出部114bとにより振れ検出部114が構成される。
211a,211bはそれぞれ防振制御部であり、振れ検出部114aと振れ検出部114bからのピッチ方向、ヨー方向の振れ信号からシフトレンズ103の駆動目標位置を決定し、シフトレンズ103の位置制御を行う。
301a,301bはそれぞれの方向(ピッチ、ヨー方向)におけるフィードバック制御手段としてのPID部であり、駆動目標位置とシフトレンズ103の実位置を示す位置信号との偏差から制御量を求め、位置指令信号を出力する。302a,302bはそれぞれドライブ部であり、PID部301a,301bから送られた位置指令信号に基づき、シフトレンズ103を駆動する。303a,303bはそれぞれ位置検出部であり、シフトレンズ103のそれぞれの方向の位置を検出する。
次に、シフトレンズ駆動制御部104によるシフトレンズ103の位置制御について説明する。
シフトレンズ103の位置制御では、振れ検出部114a,114bからの撮像装置の振れを示す振れ信号に基づいて、それぞれの方向にシフトレンズ103を駆動させる。シフトレンズ103には磁石が付けられており、この磁石の磁場を位置検出部303a,303bで検出し、シフトレンズ103の実位置を示す位置信号がPID部301a,301bへそれぞれ送られる。
PID部301a,301bは、これらの位置信号が、防振制御部211a,211bから送られる駆動目標位置にそれぞれ収束するようなフィードバック制御を行う。このとき、PID部301a,301bでは比例制御(P制御)、積分制御(I制御)、及び微分制御(D制御)を選択的に組み合わせたPID制御が行われる。これによって、撮像装置に手振れなどの振れが発生しても像振れを抑制できる。
図3は、防振制御部211(図2に示す防振制御部211a,211b)の詳細な構成を示すブロック図である。
201はA/D変換部であり、振れ検出部114にて検出された振れ信号であるアナログデータをデジタルデータに変換する。202はデジタルハイパスフィルタであり、所定の高周波数帯域を通過させるフィルタである。203はA/D変換部であり、撮像信号処理部110にて検出された振れ情報であるアナログデータをデジタルデータに変換する。
204は動きベクトル算出部であり、予め記憶してある直近(1フレーム前)の画像情報と現在の画像情報を比較することで、画像の振れ(ずれ)情報を抽出して、そこから動きベクトルを算出する。このとき対象となる画像情報としては、画像全体であっても画像の一部でもよい。また、画像を幾つかのエリアに分割して、その分割された小エリアでそれぞれ画像情報を比較し、それぞれ動きベクトルを算出し、その中から最適な動きベクトルを算出してもよい。以上のように、動きベクトルの算出方法としては一つに限定されない。
205はデジタルハイパスフィルタであり、所定の高周波数帯域を通過させるフィルタである。206はゲイン補正値変更部であり、振れ検出部114と撮像信号処理部110のそれぞれにて検出された振れ信号からゲイン補正値を変更する。なお、振れ検出部114からの振れ信号は屈折率に影響を受けていない信号であり、撮像信号処理部110からの振れ信号は屈折率に影響を受けている信号である。このときのゲイン補正値の変更方法としては、動きベクトルのスカラ(振れ残り量)がゼロに収束するように変更を行う。207はゲイン補正値乗算部であり、ゲイン補正値変更部206で算出されたゲイン補正値をデジタルハイパスフィルタ202の出力である振れ信号に乗算する。なお、元となるゲイン補正値はカメラの調整時(空気中)に決定され、記憶部118(RAM)に保存されている。
208はデジタルローパスフィルタである。振れ検出部104にて検出されたデータが角速度であり、シフトレンズ駆動制御部104が角度信号としてシフトレンズ103を駆動制御する場合、積分器となる。209は振れ補正量算出部であり、検出された振れ信号に対して符号反転を行い、ズーム駆動制御部102からのズーム位置情報とフォーカス駆動制御部108からのフォーカス情報を反映した、振れ補正量を算出する。
屈折率算出部210は、動きベクトル算出部204により算出された振れの動きベクトルと、その動きベクトルに対してゲイン補正値変更部206によりゲイン補正値を変更した結果、再度動きベクトル算出部204により算出された動きベクトルとを比較する。そして、ゲイン補正値の変化率を算出する。このゲイン補正値の変化率は、ズーム駆動制御部102からのズーム位置情報とフォーカス駆動制御部108からのフォーカス情報に変化がない場合、そのまま環境(撮像装置の使用環境)の変化である屈折率の変化となる。なお、屈折率の変化はゲイン補正値の変更として使用される。また、屈折率の変化を表示部112に表示し、撮影者に知らせるようにしても良い。
図4(a)〜(f)は、撮像装置の環境が空気中から水中に変化したときである。そして、図4(a),(c),(e)において、X軸に時間軸、Y軸にシフトレンズ位置を、(b),(d),(f)はX軸に時間軸、Y軸に撮像素子面での振れ残り量を、それぞれ示したときの波形図である。
図4(a),(b)は、空気中の場合を表現している。そして、(a)は撮像装置に与えられている振れがY軸のシフトレンズ位置として表現されている。シフトレンズ103は検出された振れを補正するように駆動するため、(b)の撮像素子面での振れ残り量を見ると、低域成分の振れ残りはわずかに見られるが、高域成分の振れはほとんど見られない状態となっている。低域成分の振れ残りの程度は、振れ検出部114のノイズ、及びデジタルハイパスフィルタ202のカットオフ周波数に依存する。
図4(c),(d)は、水中のゲイン補正値変更前(ゲイン補正値は空気中の値のまま)の場合を表現している。そして、(c)は撮像装置に与えられている振れがY軸のシフトレンズ位置として表現されているが、空気中の図4(a)と比較して、水中は水流の影響で低域成分が大きくなる。また、また撮像装置にかかる浮力の影響で高域成分が小さくなる傾向を反映した表現となっている。シフトレンズ103は検出された振れを補正するように駆動しようとするが、敏感度が空気中と水中では異なるため、ゲイン補正値を変更する前ではその分の振れ残りが発生する。さらに水中では低域成分が大きくなるため、デジタルハイパスフィルタ202のカットオフ周波数が図4(b)と同じままであると、低域成分の振れ残りが大きくなる。そのため、(d)の撮像素子面での振れ残り量を見ると、低域成分と高域成分の振れ残りが見られる状態となっている。
図4(e),(f)は、水中のゲイン補正値変更後の場合を表現している。(e)のシフトレンズ位置の低域成分、(f)の撮像素子面での振れ残り量の低域成分は、デジタルハイパスフィルタ202のカットオフ周波数を最適な値に設定することにより小さくすることができる。また、動きベクトルのスカラ(大きさ)である振れ残り量が、所定値以内になるようにシフトレンズ103を繰り返し制御し、最終的には環境に応じた最適なゲイン補正値を設定することができる。その結果、敏感度の変化に対応して振れ残りを殆どなくすことができる。そのため、(f)の撮像素子面での振れ残り量を見ると、図4(b)と同じく殆ど振れ残りがない状態となっている。
次に、算出された動きベクトルに対して、そのスカラである振れ残り量が、所定値以内になるようなシフトレンズ103の繰り返し制御を行い、そのときのゲイン補正値の変化率を求める動作について、図3を用いて、図5のフローチャートにしたがって説明する。
なお、この図5の動作、つまりゲイン補正値変更のためのサンプリング開始動作のトリガーとして、システム制御部120におけるホワイトバランスの変化、つまり所定レベル以上、赤みが加わったことが用いられる。あるいは、音検出部119における音の変化、つまり音が所定レベル以上、小さくなったことが用いられる。ここでのトリガーとは、水中モードに“切り替わっていないが、図5の動作を行い続ける”ことの無駄を排除する役目を持たせている。
ステップS501よりゲイン補正値変更のためのサンプリングを開始し、先ず、ステップS502では、撮像信号処理部110からの画像情報をA/D変換部203によりアナログデータからデジタルデータに変換された値を取得する。そして、次のステップS503にて、上記ステップS502で取得した画像情報を保存する。動きベクトルの算出には予め記憶してある前回サンプリング時の画像情報が必要となり、今回サンプリング時において保存した画像情報が次回サンプリング時に使用される。
次のステップS504では、前回サンプリング時に上記ステップS503で取得してあった画像情報と今回サンプリング時の画像情報を比較し、画像の振れ(ずれ)情報を抽出して、そこから動きベクトルを算出する。そして、次のステップS505にて、デジタルハイパスフィルタ205によりデジタルハイパスフィルタ演算を行う。これは所定の高周波数帯域を通過させるフィルタにより行う。例として、図4で示したように、水中に入ったときは低域成分が多くなり、振れ残りが多く発生することになり、屈折率の変化から振れ残りが発生しているのかの判定がつかなくなる。そのため、所定の高周波数帯域を通過させることにより対応するようにしている。
次のステップS506では、今回サンプリング時のゲイン補正値を保存する。そして、次のステップS507にて、動きベクトルのスカラ(振れ残り量)が所定値以内か所定値外かを判定し、所定値外の場合はステップS508へ進み、ゲイン補正値を変更する。その後はステップS502に戻り、ゲイン補正値変更後毎の動きベクトルのスカラの観察を繰り返す制御を行う。なお、「ゲイン補正値を変更する」とは、例えば空気中のゲイン補正値が×1であったとすると、水中では×1.3になる。ここで、動きベクトルのスカラ(大きさ)は、もし振れ検出部114で全て振れ補正できていればゼロになる。しかし、大気中から水中のように屈折率が異なる場所に出入りすると、振れ検出部114で検出する振れと画像での振れに差異がでてくる。例えば、空気中で撮像装置に10の振れが加わると、画像上でも10だけ振れる。そこで、振れ検出部114で10の振れを検出して、振れ補正機能によって10の振れを補正している。しかし、水中では、屈折率の影響で撮像装置に10の振れが加わっても画像上では13の振れとして現れる。ここで振れ補正機能が10しか補正しないと3の振れ残りが起こるため、この振れ残りをベクトルで検出する。そして、その振れ残りを解消すべく、振れ検出部114が10の振れを検出しても、あたかも13の振れが加わったかのように振れ検出部114のゲインを調整し、画像での振れを補正する。このゲインの調整が済むと振れ残り量(動きベクトルの絶対値)が小さくなるので、ステップS507で所定値以内となり、ゲイン補正値を決定する。
その後、上記ステップS507にて動きベクトルのスカラが所定値以内になったことを判定するとステップS509へ進み、そのときのゲイン補正値を決定する。そして、次のステップS510にて、上記ステップS506で保存した変更前のゲイン補正値と上記ステップS509で決定された変更後の補正ゲイン値とから、ゲイン補正値の変化率を算出する。なお、この変化率が屈折率に相当し、この変化率が屈折率算出部210により屈折率として算出され、屈折率より水中に相当する値かどうかを判定することになる。
次のステップS511では、上記ステップS510で算出されたゲイン補正値の変化率が一定値以内か一定値外かを判定し、補正ゲイン値の変化率が一定値以内であった場合はステップS512へ進み、水中でないと判定する。その場合、水中でないにもかかわらずゲイン補正値が変更されているため、ステップS506にて保存されたゲイン補正値、即ち空気中のゲイン補正値に戻す。なお、上記の一定値は、前述したように空気中の屈折率は1.0であり、水中の屈折率は1.3/1.0であるので、これを基に設定する。そして、次のステップS514にて、ゲイン補正値変更のためのサンプリングを終了する。
また、上記ステップS511にて補正ゲイン値の変化率が一定値外であると判定した場合はステップS513へ進み、水中であると判定する。そして、次のステップS514にて、ゲイン補正値変更のためのサンプリングを終了する。
上記実施例によれば、従来の技術とは逆転した発想をもとに、動きベクトルデータの変化に応じてゲイン補正値を変更することにより、そのゲイン補正値の変化から、屈折率の変化を算出する。そして、撮像装置の周辺状況(使用環境)の変化を判定するようにしている。
これを実現するために、本実施例の撮像装置は光屈折率の異なる少なくとも2つの環境下で使用可能な撮像装置である。そして、撮像手段(撮像部109)よりの画像信号から動きベクトルデータを検出する動きベクトル検出手段(動きベクトル算出部204、図5のステップS504の動作を行う部分)を有する。さらに、振れを検出する振れ検出手段(振れ検出部114)を有する。さらに、動きベクトルデータに基づいて振れ検出手段のゲイン補正値を変更するゲイン補正値変更手段(図5のステップS508の動作を行う部分)を有する。さらに、ゲイン補正値の変更に応じて振れ補正量を算出する振れ補正量算出手段(振れ補正量算出部209)を有する。さらに、振れ補正量算出手段の出力に基づいて補正レンズ(シフトレンズ103)を駆動して撮像手段上での振れを補正して像振れを補正する像振れ補正手段(シフトレンズ駆動制御部104)を有する。さらに、ゲイン補正値の変化率から補正レンズの屈折率の変化を算出し、撮像装置が使用されている環境の変化を判定する判定手段(図5のステップS510〜S513の動作を行う部分)とを有する。
上記判定手段は、屈折率の変化値に基づいて、空気中から水中、もしくは水中から空気中への使用環境の変化を判定するものである。
また、撮像装置は、撮像手段よりの画像信号からホワイトバランスを算出するホワイトバランス算出手段を有し、ゲイン補正値変更手段が、ホワイトバランスの値が所定値に切り替わったことにより、ゲイン補正値の変更を開始する。また、撮像装置は、外部の音を検出する音検出手段を有し、ゲイン補正値変更手段が、音検出手段により検出された音が所定レベル以下になったことにより、ゲイン補正値の変更を開始する。
これにより、専用の素子や使用者による操作に委ねることなく、撮像装置の使用環境の変化を判定することができる。つまり、専用の素子(センサ)を必要とすることなく、撮像装置が空気中から水中に入った、または水中から空気中へ出たときのような周辺状況の変化を判定することができる。
103 シフトレンズ(補正レンズ)
207 ゲイン補正値乗算部
207 ゲイン補正値乗算部
Claims (4)
- 光屈折率の異なる少なくとも2つの環境下で使用可能な撮像装置であって、
撮像手段よりの画像信号から動きベクトルデータを検出する動きベクトル検出手段と、
前記撮像装置に加わる振れを検出する振れ検出手段と、
前記動きベクトルデータに基づいて前記振れ検出手段のゲイン補正値を変更するゲイン補正値変更手段と、
前記ゲイン補正値の変更に応じて振れ補正量を算出する振れ補正量算出手段と、
前記振れ補正量算出手段の出力に基づいて補正レンズを駆動して前記撮像手段上での前記振れを補正して像振れを補正する像振れ補正手段と、
前記ゲイン補正値の変化率から前記補正レンズの屈折率の変化を算出し、前記撮像装置が使用されている前記環境の変化を判定する判定手段とを有することを特徴とする撮像装置。 - 前記光屈折率の異なる少なくとも2つの環境は、水中と空気中を含み、
前記判定手段は、前記屈折率の変化率に基づいて、空気中から水中、もしくは水中から空気中への環境の変化を判定することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。 - 前記撮像手段よりの画像信号からホワイトバランスを算出するホワイトバランス算出手段を有し、
前記ゲイン補正値変更手段は、前記ホワイトバランスの値が所定値に切り替わったことにより、前記ゲイン補正値の変更を開始することを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。 - 外部の音を検出する音検出手段を有し、
前記ゲイン補正値変更手段は、前記音検出手段により検出された音が所定レベル以下になったことにより、前記ゲイン補正値の変更を開始することを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
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JP2013218111A (ja) * | 2012-04-09 | 2013-10-24 | Canon Inc | 像ブレ補正装置、光学機器、撮像装置、および像ブレ補正装置の制御方法 |
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- 2009-08-28 JP JP2009198191A patent/JP2011049957A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013218111A (ja) * | 2012-04-09 | 2013-10-24 | Canon Inc | 像ブレ補正装置、光学機器、撮像装置、および像ブレ補正装置の制御方法 |
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