JP6573747B2 - レーダ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、移動物体を検出するレーダ技術に関し、特に、加速度運動する移動物体を検出するレーダ技術に関する。
従来のレーダ技術においては、外部空間にパルス状のレーダ波(電磁波)が繰り返し放射され、その外部空間に存在する物体から反射レーダ波を受信し検波することによって時系列の受信信号が生成される。また、信号対雑音電力比(SNR)の改善のために、一定の時間区間内のそれら受信信号を時間領域または周波数領域で積分することが行われていた。しかしながら、観測対象となる物体すなわち目標(ターゲット)の移動速度の変化によるドップラ周波数の変化が生じた場合、SNRが劣化するという問題があった。特許文献1(特開2001−133544号公報)には、そのような問題を解決するための技術が開示されている。
特許文献1に開示されているレーダ装置は、各パルスヒットに対応する受信信号データを2組のデータセットに分割するデータ分割手段と、それら2組のデータセットの一方を高速フーリエ変換する第1のFFT手段と、それら2組のデータセットの他方を高速フーリエ変換する第2のFFT手段と、第1のFFT手段の出力の複素共役に第2のFFT手段の出力を乗算する複素乗算手段と、この複素乗算手段の複数回分の出力を同一のドップラ周波数成分について加算すなわちコヒーレント積分する複素加算手段とを備えている。
特開2001−133544号公報(たとえば、図2及び段落0035〜0046,特に段落0044)
特許文献1に開示されているレーダ装置では、第1及び第2のFFT手段の出力の2つのドップラスペクトルにおける各周波数成分の位相が、観測対象の速度にかかわらず、全てのパルスヒットについて一定値をとるとの想定下でコヒーレント積分が行われている。しかしながら、観測対象の速度変化(加速度運動)によりパルスヒット間で各周波数成分の位相は変わりうる。したがって、観測対象の加速度が小さい場合でなければ、コヒーレント積分が実行されてもSNRの十分な改善を期待することができない。
上記に鑑みて本発明の目的は、加速度運動する目標に対しても高SNRを実現することができるレーダ装置を提供することである。
本発明の一態様によるレーダ装置は、外部空間に存在する目標で反射されたレーダ送信波を受信する受信アンテナと、前記受信アンテナの出力を基に受信信号を生成し、連続する複数の時間区間の各々で前記受信信号をサンプリングすることにより前記複数の時間区間の受信信号波形をそれぞれ表す複数のディジタル受信信号を生成する受信器と、前記複数のディジタル受信信号の各々から、奇数番目サンプル値の系列からなる第1のディジタル受信信号と偶数番目サンプル値の系列からなる第2のディジタル受信信号とを分離する信号分離部と、前記複数の時間区間の各々について、前記第1のディジタル受信信号及び前記第2のディジタル受信信号のうちの一方の複素共役と、前記第1のディジタル受信信号及び前記第2のディジタル受信信号のうちの他方とを乗算することにより、前記複数の時間区間にそれぞれ対応する複数の乗算信号を生成する複素乗算部と、前記複数の乗算信号を複数の周波数領域信号にそれぞれ変換する領域変換部と、前記複数の周波数領域信号を積分することで合成信号を生成する信号合成部とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、加速度が大きい目標に対しても高SNRの合成信号を生成することができる。したがって、精度の高い目標検出を行うことが可能である。
本発明に係る実施の形態1であるレーダ装置の概略構成を示すブロック図である。 CPI(Coherent Processing Interval)とディジタル受信信号との間の関係を概略的に示す図である。 実施の形態1に係る信号処理の手順の一例を概略的に示すフローチャートである。 実施の形態1における信号処理部のハードウェア構成例を概略的に示すブロック図である。 本発明に係る実施の形態2であるレーダ装置の概略構成を示すブロック図である。 実施の形態2に係る信号処理の手順の一例を概略的に示すフローチャートである。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る種々の実施の形態について詳細に説明する。なお、図面全体において同一符号を付された構成要素は、同一構成及び同一機能を有するものとする。
実施の形態1.
図1は、本発明に係る実施の形態1であるレーダ装置1の概略構成を示すブロック図である。図1に示されるようにレーダ装置1は、RF(高周波)帯域の一連のパルス変調波からなるレーダ送信波TWを外部空間に放射する信号送信部10と、当該外部空間に存在する目標Tgtで反射されたレーダ送信波(反射波)を受信する信号受信部20と、この信号受信部20の出力にディジタル信号処理を施して目標Tgtを検出する信号処理部30とを備えている。
信号送信部10は、各々が周波数変調または位相変調された複数の高周波パルスをパルス変調波として連続的に出力する送信器11と、これらパルス変調波からなるレーダ送信波TWを外部空間に放射する送信アンテナ12とを有する。また、送信器11は、受信信号の復調に必要な信号及び情報を信号受信部20に供給する。
信号受信部20は、目標Tgtから反射波を受信する受信アンテナ22と、受信アンテナ22の高周波出力を処理してディジタル受信信号s[q,n]を生成する受信器21とを有する。
具体的には、受信器21は、受信アンテナ22の高周波出力を周波数変換することでRF帯域よりも低い周波数帯域のアナログ信号を生成し、このアナログ信号に位相検波処理を施すことにより同相成分及び直交成分からなるアナログ受信信号s(t)(tは時間)を生成する。そして、受信器21は、A/D変換器を使用して当該アナログ受信信号s(t)をサンプリングすることにより、受信信号波形を表す離散時間信号すなわちディジタル受信信号s[q,n]を生成する。ここで、qは、ディジタル受信信号s[q,n]を時間軸上で分割するために設定された時間区間であるCPI(Coherent Processing Interval)を特定する番号(以下「CPI番号」という。)である。CPI番号qは、0,1,…,Q−1(Qは正整数)のうちのいずれかの整数値をとる。また、nは、1CPI内のサンプリング番号である。サンプリング数をN(Nは正の偶数)で表すとき、サンプリング番号nは、0,1,2,…,N−1のうちのいずれかの整数値をとる。
図2は、CPIとディジタル受信信号s[q,n]との間の関係を概略的に示す図である。図2に示されるように、ディジタル受信信号s[q,n]は、1CPI内にNパルス分のサンプル値(信号値)の系列を含む。たとえば、q番目のCPIには、サンプル値s[q,1],s[q,2],…,s[q,N−1]の系列が存在する。
アナログ受信信号s(t)は、たとえば、次式(1)に示されるように複素信号として表現可能である。
Figure 0006573747
ここで、tは時間、Bは振幅、jは虚数単位、fは送信周波数、cは光の速度、R(t)は目標Tgtと信号受信部20との間の距離である。時間tが小さな値であるとき、距離R(t)は近似的に次式(2)で表現される。
Figure 0006573747
r=R(t=0)とするとき、式(2)は、次式(3)で表現することができる。
Figure 0006573747
ここで、vは、信号受信部20に対する目標Tgtの相対速度であり、aは、信号受信部20に対する目標Tgtの相対加速度である。
したがって、q=0の場合、ディジタル受信信号s[q=0,n]=s[n]は、近似的に次式(4)で表現される。
Figure 0006573747
ここで、Δtはサンプリング周期、A[n]は時刻t=nΔtにおける振幅である。以下、説明の便宜上、振幅A[n]は、時刻に依らずに一定値Aであるものとする。
図1に示されるように信号処理部30は、信号分離部31、複素乗算部32、一時記憶メモリ33、領域変換部34、一時記憶メモリ35、信号合成部(インコヒーレント積分部)36及び目標検出部37を備えて構成されている。以下、図3を参照しつつ、信号処理部30の機能及び動作について説明する。図3は、信号処理部30における信号処理の手順の一例を概略的に示すフローチャートである。
上述したように信号送信部10は、一連のパルス変調波からなるレーダ送信波TWを外部空間に放射する。信号受信部20は、当該外部空間に存在する目標Tgtからの反射波を受信し、ディジタル受信信号s[q,n]を生成する。信号処理部30は、ディジタル受信信号s[q,n]に対してディジタル信号処理を実行する。
図3を参照すると、先ず、信号処理部30においてCPI番号qが初期値(=0)に設定される(ステップST13)。信号分離部31は、入力されたディジタル受信信号s[q=0,n]から、奇数番目サンプル値の系列からなる第1のディジタル受信信号s[q,m](=s[q,2m+1])と、偶数番目サンプル値の系列からなる第2のディジタル受信信号s[q,m](=s[q,2m])とを分離する(ステップST14)。ここで、mは、0,1,…,N/2−1の範囲内の整数である。q=0の場合の第2のディジタル受信信号s[m](=s[0,m])は、次式(5)で表現される。
Figure 0006573747
一方、q=0の場合の第1のディジタル受信信号s[m](=s[0,m])は、次式(6)で表現される。
Figure 0006573747
次に、複素乗算部32は、第1のディジタル受信信号s[q,m]及び第2のディジタル受信信号s[q,m]のうちの一方の複素共役を算出する(ステップST15)。次いで、複素乗算部32は、第1のディジタル受信信号s[q,m]及び第2のディジタル受信信号s[q,m]のうちの他方に当該複素共役を乗算して乗算信号soe[q,m]を算出する(ステップST16)。乗算信号soe[q,m]は、一時記憶メモリ33に記憶される。
q=0の場合、複素乗算部32は、たとえば次式(7)に示すように第2のディジタル受信信号s[m]の複素共役を複素共役信号s [m]として算出することができる(ステップST15)。
Figure 0006573747
また、q=0の場合、複素乗算部32は、次式(8)に示すように、第1のディジタル受信信号s[m]に複素共役信号s [m]を乗算して乗算信号soe[m]を算出することができる(ステップST16)。
Figure 0006573747
次に、領域変換部34は、一時記憶メモリ33からN/2個の乗算信号soe[q,0],soe[q,1],…,soe[q,N/2−1]を読み出し、これら乗算信号soe[q,0]〜soe[q,N/2−1]に対して離散フーリエ変換などの直交変換を施すことにより、N/2個の周波数領域信号Soe[q,0]〜Soe[q,N/2−1]を生成する(ステップST17)。具体的には、領域変換部34は、次式(9)に従い、乗算信号soe[q,0]〜soe[q,N/2−1]にN/2点の離散フーリエ変換を施すことにより、周波数領域信号Soe[q,0]〜Soe[q,N/2−1]を生成することができる。
Figure 0006573747
離散フーリエ変換としては、信号処理の技術分野で広く採用されている高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform)を使用することが望ましい。q=0の場合、領域変換部34は、上式(8)で示される乗算信号soe[0]〜soe[N/2−1]に離散フーリエ変換を施すことにより、次式(10)で示される周波数領域信号Soe[k](k=0,1,…,N/2−1)を生成することができる。
Figure 0006573747
一時記憶メモリ35は、領域変換部34から出力された周波数領域信号Soe[q,0]〜Soe[q,N/2−1]を記憶する(ステップST18)。CPI番号qが上限値Q−1に到達していない場合(ステップST19のNOの場合)、CPI番号qが1だけインクリメントされる(ステップST20)。その後、当該CPI番号qについて、ステップST14〜ST19が実行される。
ステップST19でCPI番号qが上限値Q−1に到達したと判定されたとき(ステップST19のYESの場合)、一時記憶メモリ35は、Q個のCPI分の周波数領域信号Soe[0,0]〜Soe[0,N/2−1],Soe[1,0]〜Soe[1,N/2−1],…,Soe[Q−1,0]〜Soe[Q−1,N/2−1]を蓄積している。この場合に、信号合成部36は、Q個のCPI分の周波数領域信号{Soe[q,k]}(q=0〜Q−1;k=0〜N/2−1)を一時記憶メモリ35から読み出し、当該周波数領域信号{Soe[q,k]}に対してCPI方向(q方向)のインコヒーレント積分を実行して合成信号SNCINT[k]を生成する(ステップST21)。ここで、インコヒーレント積分とは、複素信号の絶対値または電力(絶対値の二乗)を位相を含まない状態で積分することである。
本実施の形態では、CPI間隔TはNΔtであり、CPIの個数はQである。q番目のCPIにおける周波数領域信号Soe[q,k]は、加速度aの存在により相対速度がa×q×Tだけ変化することを考慮すれば、次式(11)で表現することが可能である。
Figure 0006573747
式(11)中、m,qに関係のない位相項はexp(jθ)として表現されている。式(11)の導出方法は以下のとおりである。先ず、上式(3)を時間で微分することで、次式(11.1)が導出される。
Figure 0006573747
q番目のCPIの開始時刻はt=qTであるから、t=qTを式(11.1)に代入することで、次式(11.2)が導出される。
Figure 0006573747
式(11.2)のv[q]で上式(10)のvを置き換えることで、式(11)を導出することができる。式(11)中のθは、次式(11.3)で与えられる。
Figure 0006573747
信号合成部36は、次式(12.1)または(12.2)に従い、周波数領域信号{Soe[q,k]}の絶対値または電力を積分する(インコヒーレント積分する)ことで合成信号SNCINT[k]を生成することができる(ステップST21)。
Figure 0006573747

Figure 0006573747
周波数領域信号Soe[q,k]は、上式(10),(11)に示したように、加速度aとCPI番号qとに依存する信号である。それ故、周波数領域信号Soe[q,k]の絶対値または電力(絶対値の二乗)の分布は、加速度aと周波数との関係を示すスペクトル(以下「加速度スペクトル」という。)として表現される。信号合成部36は、このような加速度スペクトルを長時間Q×CPIに亘って積分することにより、高SNRの合成信号SNCINT[k]を生成することができる。
加速度スペクトルのピーク位置でのkをkとすれば、上式(10),(11)の右辺の絶対値を最大にする位置が当該ピーク位置となることから、次式(13)が成立する。
Figure 0006573747
式(13)が成立する場合の加速度aをaとすれば、加速度aは、次式(14)で表現される。
Figure 0006573747
よって、加速度分解能Δaは、次式(15)で表すことができる。
Figure 0006573747
次に、目標検出部37は、上記合成信号SNCINT[k]に基づいて目標検出処理を実行する(ステップST22)。目標検出処理としては、レーダ技術分野で広く採用されているCFAR(Constant False Alarm Ratio)技術を使用すればよい。CFARは、たとえば、以下の非特許文献に開示されている。
非特許文献:Chen, V. C., "Time-Frequency transforms for Radar Imaging and Signal Analysis", ISBN-10: 1580532888, 1 January 2002.
上記した信号処理部30のハードウェア構成は、たとえば、DSP(Digital Signal Processor),ASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはFPGA(Field−Programmable Gate Array)などの半導体集積回路を有するプロセッサで実現されればよい。あるいは、信号処理部30のハードウェア構成は、メモリから読み出されたソフトウェアまたはファームウェアのプログラムコード(命令群)を実行する、CPU(Central Processing Unit)またはGPU(Graphics Processing Unit)などの演算装置を含むプロセッサで実現されてもよい。前記半導体集積回路と前記演算装置との組合せを有するプロセッサで信号処理部30のハードウェア構成を実現することも可能である。
図4は、信号処理部30の機能を実現するハードウェア構成例である信号処理装置40を概略的に示すブロック図である。信号処理装置40は、プロセッサ41、メモリ42、入力インタフェース部43、出力インタフェース部44及び信号路45を含んで構成されている。信号路45は、プロセッサ41、メモリ42、入力インタフェース部43及び出力インタフェース部44を相互に接続するためのバスである。入力インタフェース部43は、信号受信部20から入力されたディジタル受信信号s[q,n]を信号路45を介してプロセッサ41に転送する機能を有する。プロセッサ41は、転送されたディジタル受信信号s[q,n]に上記ディジタル信号処理を施す。プロセッサ41は、上記目標検出処理の結果を示すデータを、信号路45及び出力インタフェース部44を介して外部機器(たとえば、表示装置)に出力することができる。
メモリ42は、本実施の形態のレーダ装置1の機能を実現するための各種プログラムを記憶するプログラムメモリ、プロセッサ41が上記ディジタル信号処理を実行する際に使用されるワークメモリ、及び、当該ディジタル信号処理で使用されるデータが展開されるメモリを含む。図1に示した一時記憶メモリ33,35は、メモリ42により実現可能である。メモリ42としては、ROM(Read Only Memory)及びSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)などの半導体メモリが使用されればよい。
なお、図4の例では、プロセッサ41の個数は1つであるが、これに限定されるものではない。互いに連携して動作する複数個のプロセッサを用いて信号処理部30のハードウェア構成が実現されてもよい。
以上に説明したように実施の形態1のレーダ装置1では、信号合成部36が上記加速度スペクトルを積分区間Q×CPIに亘ってインコヒーレント積分することにより合成信号SNCINT[k]を生成する(ステップST21)。このため、加速度運動する目標Tgtに対しても高SNRの合成信号SNCINT[k]を生成することができる。したがって、精度の高い目標検出を行うことが可能である。しかも、複雑な演算アルゴリズムを使用せずに高SNRの合成信号SNCINT[k]を生成することができる。このため、短い演算時間あるいは低い処理負荷で高SNRの合成信号SNCINT[k]を生成することが可能である。
ところで、上記のとおり、特許文献1に開示されている従来のレーダ装置は、各パルスヒットに対応する受信信号データを2組のデータセットに分割するデータ分割手段と、それら2組のデータセットの一方を高速フーリエ変換する第1のFFT手段と、それら2組のデータセットの他方を高速フーリエ変換する第2のFFT手段と、第1のFFT手段の出力の複素共役に第2のFFT手段の出力を乗算する複素乗算手段と、この複素乗算手段の複数回分の出力を同一のドップラ周波数成分についてコヒーレント積分する複素加算手段とを備えている。
このように特許文献1に開示されている従来のレーダ装置は、各パルスヒットについて2組のデータセットを周波数領域で乗算し、その乗算結果の複数回分を同一のドップラ周波数成分についてコヒーレント積分している。この従来のレーダ装置では、第1及び第2のFFT手段の出力の2つのドップラスペクトルにおける各周波数成分の位相が、観測対象の速度にかかわらず、全てのパルスヒットについて一定値をとるとの想定下でコヒーレント積分が行われている。しかしながら、目標の加速度運動によりパルスヒット間で各周波数成分の位相は変わり得る。また、目標が加速度運動すると、パルスヒット間で目標のドップラセルの移動が生じ得るにも関わらず、そのような目標のドップラセルの移動が考慮されずにコヒーレント積分が行われている。したがって、当該従来のレーダ装置では、加速度の大きい目標に対してはSNRの十分な改善を期待することができないという課題がある。ここで、「目標のドップラセル」とは、受信信号のドップラスペクトルにおいて振幅のピークを示す周波数帯域(周波数セル)をいう。受信信号のドップラスペクトルに目標からの反射波が反映されているとき、他の周波数帯域の振幅よりも大きなピーク振幅を有する周波数帯域が現れる。このようなピーク振幅を有する周波数帯域が、目標のドップラセルである。
これに対し、本実施の形態のレーダ装置1では、第1のディジタル受信信号s[q,m]及び第2のディジタル受信信号s[q,m]のうちの一方の複素共役とその他方とを時間領域で乗算することで乗算信号soe[q,m]が算出され(ステップST14〜ST16)、乗算信号soe[q,0]〜soe[q,N/2−1]が周波数領域信号Soe[q,0]〜Soe[q,N/2−1]に変換される(ステップST17)。そして、周波数領域信号Soe[q,0]〜Soe[q,N/2−1]の加速度スペクトルをインコヒーレント積分することで合成信号SNCINT[k]が生成される(ステップST21)。このため、従来のレーダ装置と比べると、加速度運動する目標Tgtに対しても高SNRの合成信号SNCINT[k]を生成することができる。
実施の形態2.
次に、本発明に係る実施の形態2について説明する。図5は、本発明に係る実施の形態2であるレーダ装置1Aの概略構成を示すブロック図である。図5に示されるようにこのレーダ装置1Aは、レーダ送信波TWを外部空間に放射する信号送信部10と、当該外部空間に存在する目標Tgtで反射されたレーダ送信波(反射波)を受信する信号受信部20と、この信号受信部20の出力にディジタル信号処理を施して目標Tgtを検出する信号処理部30Aとを備えている。
本実施の形態の信号処理部30Aは、信号分離部31、複素乗算部32、一時記憶メモリ33、領域変換部34、一時記憶メモリ35、信号合成部(コヒーレント積分部)36A及び目標検出部37を備えて構成されている。本実施の形態のレーダ装置1Aの構成は、上記実施の形態1の信号合成部(インコヒーレント積分部)36に代えて図5の信号合成部(コヒーレント積分部)36Aを有する点を除いて、上記実施の形態1のレーダ装置1の構成と同じである。
以下、図6を参照しつつ、本実施の形態の信号処理部30Aの機能及び動作について説明する。図6は、信号処理部30Aにおける信号処理の手順の一例を概略的に示すフローチャートである。
図6を参照すると、図3に示した手順と同様に、ステップST13〜ST20が実行される。ステップST19でCPI番号qが上限値Q−1に到達したと判定されたとき(ステップST19のYESの場合)、信号合成部36Aは、Q個のCPI分の周波数領域信号{Soe[q,k]}(q=0〜Q−1;k=0〜N/2−1)を一時記憶メモリ35から読み出し、当該周波数領域信号{Soe[q,k]}に対して、フーリエ変換によるコヒーレント積分を実行して合成信号SSoe[h,k]を生成する(ステップST21A)。ここで、コヒーレント積分とは、複素信号の位相を保持したままこれら複素信号を積分することをいう。なお、加速度aが零の場合、上式(4)は正弦波を示す。レーダ技術では、正弦波の信号に対するコヒーレント積分方法としてフーリエ変換が用いられる。
信号合成部36Aは、次式(16)に従い、CPI方向(q方向)についてフーリエ変換によるコヒーレント積分を実行することができる。
Figure 0006573747
ここで、hは、0,1,…,Q−1ののうちのいずれかの整数値を示す。
合成信号SSoe[h,k]の絶対値または電力の分布のピーク位置でのk,hをそれぞれk,hとすれば、次式(17.1),(17.2)が成立する。
Figure 0006573747

Figure 0006573747
式(17.1)が成立する場合のk方向の加速度aをaとし、式(17.2)が成立する場合のh方向の加速度aをaとすれば、加速度a,aは、次式(18.1),(18.2)で表現される。
Figure 0006573747

Figure 0006573747
よって、k方向の加速度分解能Δa及びh方向の加速度分解能Δaは、次式(19.1),(19.2)で表すことができる。
Figure 0006573747

Figure 0006573747
次に、目標検出部37は、上記合成信号SSoe[h,k]に基づいて目標検出処理を実行する(ステップST22)。目標検出処理としては、レーダ技術分野で広く採用されているCFAR技術を使用すればよい。
以上に説明したように実施の形態2のレーダ装置1Aでは、信号合成部36Aが、加速度aと周波数との関係を示す周波数領域信号Soe[q,k]を積分区間Q×CPIに亘ってコヒーレント積分することにより合成信号SSoe[h,k]を生成する(ステップST21A)。このため、加速度運動する目標Tgtに対しても高SNRの合成信号SSoe[h,k]を生成することができる。したがって、精度の高い目標検出を行うことが可能である。しかも、複雑な演算アルゴリズムを使用せずに高SNRの合成信号SSoe[h,k]を生成することができる。このため、短い演算時間あるいは低い処理負荷で高SNRの合成信号SSoe[h,k]を生成することが可能である。
また、本実施の形態では、k方向の加速度分解能Δaのみならず、h方向の加速度分解能Δaも得られることから、実施の形態1と比べると目標検出精度が向上し、より小さな目標Tgtを検出することができる。
上記した信号処理部30Aのハードウェア構成は、たとえば、DSP,ASICまたはFPGAなどの半導体集積回路を有するプロセッサで実現されればよい。あるいは、信号処理部30Aのハードウェア構成は、メモリから読み出されたソフトウェアまたはファームウェアのプログラムコード(命令群)を実行する、CPUまたはGPUなどの演算装置を含むプロセッサで実現されてもよい。前記半導体集積回路と前記演算装置との組合せを有するプロセッサで信号処理部30Aのハードウェア構成を実現することも可能である。上記実施の形態1の場合と同様に、図4に示した信号処理装置40を用いて信号処理部30Aのハードウェア構成を実現することができる。
以上、図面を参照して本発明に係る種々の実施の形態について述べたが、これら実施の形態は本発明の例示であり、これら実施の形態以外の様々な形態を採用することもできる。
なお、本発明の範囲内において、上記実施の形態1,2の自由な組み合わせ、各実施の形態の任意の構成要素の変形、または各実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
本発明に係るレーダ装置は、加速度運動する目標に対して精度の高い目標検出性能を有しているので、当該レーダ装置に対して相対的に移動する移動目標を探知するレーダシステムに利用されることが好適である。また、本発明に係るレーダ装置は、地上に設置された状態、あるいは、航空機、人工衛星、車両もしくは船舶などの移動体に搭載された状態で使用可能である。
1,1A レーダ装置、10 信号送信部、11 送信器、12 送信アンテナ、20 信号受信部、21 受信器、22 受信アンテナ、30,30A 信号処理部、31 信号分離部、32 複素乗算部、33,35 一時記憶メモリ、34 領域変換部、36 信号合成部(インコヒーレント積分部)、36A 信号合成部(コヒーレント積分部)、37 目標検出部、40 信号処理装置、41 プロセッサ、42 メモリ、43 入力インタフェース部、44 出力インタフェース部、45 信号路、Tgt 目標(ターゲット)、TW レーダ送信波。

Claims (5)

  1. 外部空間に存在する目標で反射されたレーダ送信波を受信する受信アンテナと、
    前記受信アンテナの出力を基に受信信号を生成し、連続する複数の時間区間の各々で前記受信信号をサンプリングすることにより前記複数の時間区間の受信信号波形をそれぞれ表す複数のディジタル受信信号を生成する受信器と、
    前記複数のディジタル受信信号の各々から、奇数番目サンプル値の系列からなる第1のディジタル受信信号と偶数番目サンプル値の系列からなる第2のディジタル受信信号とを分離する信号分離部と、
    前記複数の時間区間の各々について、前記第1のディジタル受信信号及び前記第2のディジタル受信信号のうちの一方の複素共役と、前記第1のディジタル受信信号及び前記第2のディジタル受信信号のうちの他方とを乗算することにより、前記複数の時間区間にそれぞれ対応する複数の乗算信号を生成する複素乗算部と、
    前記複数の乗算信号を複数の周波数領域信号にそれぞれ変換する領域変換部と、
    前記複数の周波数領域信号を積分することで合成信号を生成する信号合成部と
    を備えることを特徴とするレーダ装置。
  2. 請求項1記載のレーダ装置であって、前記信号合成部は、前記複数の周波数領域信号の絶対値または電力を積分することで前記合成信号を生成するインコヒーレント積分部からなることを特徴とするレーダ装置。
  3. 請求項1記載のレーダ装置であって、前記信号合成部は、前記複数の周波数領域信号に対してフーリエ変換によるコヒーレント積分を実行することで前記合成信号を生成するコヒーレント積分部からなることを特徴とするレーダ装置。
  4. 請求項1記載のレーダ装置であって、前記合成信号に基づいて前記目標を検出する目標検出部を更に備えることを特徴とするレーダ装置。
  5. 請求項1記載のレーダ装置であって、前記レーダ送信波を前記外部空間に放射する信号送信部を更に備えることを特徴とするレーダ装置。
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