JP6569905B2 - スクリーン印刷用フラックス - Google Patents

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本発明は、スクリーン印刷用フラックスに関する。
ハンダ用フラックスは、例えばICやコンデンサ、抵抗等の電子部品をプリント基板等に実装する際に用いる材料である。近年、スマートフォンやウェアラブル端末等の電子機器の小型化が進展するにつれ高密度実装が求められるようになり、実装方法としてはフリップチップ実装(FC実装)が主流となっている。
FC実装は、ハンダ粉末とフラックスの混合物であるハンダペーストを電極上に塗布し、ハンダ金属を溶融させることによってバンプを一括形成した後、チップを裏返してそれらバンプと別の実装基板とを接合させる方法である。しかし、該方法には印刷不良や接合部内部のボイドが発生したり、バンプの高さがばらついたりする等、歩留まりが悪い問題があった。
そこで、FC実装に代わる方法として所謂ボールバンピング法が普及しつつある(非特許文献1を参照)。該方法は、基板上の電極面にフラックス体を直接スクリーン印刷してから微細なハンダボールを搭載し、ハンダ付を行う実装方法であり、生産プロセスの低コスト化、ファインピッチパターンにおける生産性、歩留まりの向上等の利点がある。
スクリーン印刷用のフラックスには、連続印刷適性と印刷後の形状保持性が必要とされる。また、印刷後の塗膜が、実装工程においてハンダボールを仮止めし続けることができる程度に粘着性を帯びていることも必要とされる。
また、ハンダ付後に生ずる残渣は通常、グリコール系溶剤や炭化水素系溶剤等のフラックス用溶剤によって除去するが、近年は安全衛生面やコスト面の問題から水や温水で除去するケースも増えている。そのため、スクリーン印刷用のフラックスにも残渣の水溶性が必要とされる場合がある。
スクリーン印刷用に特化したフラックスの従来例は、本出願人が知る限りではあるが、ハンダ粉末と混合させるフラックスと比較して相対的に少ない。例えば特許文献1にはロジンエステル等をベース樹脂とするスクリーン印刷用フラックスが開示されているが、その性能は十分でない。
河野太郎、宮内雅弘、鮫島良輔、鶴岡靖展「ものづくりの原点 科学の世界 Vol.51 マイクロ・ボールバンピング」、NIPPON STEELMONTHLY(Vol.200、2010.7)、10−13頁 特開昭60−149193号公報
本発明は、スクリーン印刷用のフラックスであって、連続印刷性、形状保持性及び仮止め力に優れ、かつ、ハンダ付後の残渣を水や温水で除去できるものの提供を主たる課題とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、(ア)溶媒として液状ポリアルキレングリコールを選択し、その中にベース樹脂として固体ポリアルキレングリコールを分散させ、更にこれを特定の会合型増粘剤で会合させること、及び(イ)アルカノールアミン及び活性剤を更に加えることにより、前記課題を解決可能なフラックスが得られることを見出した。
即ち本発明は、重量平均分子量が3000以上の固体状ポリアルキレングリコール(A)、ウレタン系会合型増粘剤(B)、液状ポリアルキレングリコール(C)、アルカノールアミン(D)及び活性剤(E)を含有するスクリーン印刷用フラックスに関する。
本発明のフラックスは、それ自体がチキソトロピック性を帯びているため、スクリーン印刷に好適である。また、スクリーン印刷時の粘度及びチキソトロピック指数の変化幅が小さいため、連続印刷性適性も良好である。また、スクリーン印刷後の形状が長時間に亘り保持され、かつハンダボールの仮止め力にも優れている。そのため、該フラックスは、特にマイクロボール・バンピング法に適している。
また、該フラックスはハンダ付性も良好であり、かつその残渣は各種有機溶剤のみならず、水や温水でも容易に洗浄除去できる。
実施例1に係るフラックスの、スクリーン印刷後の形状変化を示す写真である。 比較例1に係るフラックスの、スクリーン印刷後の形状変化を示す写真である。 ハンダ付け性及び洗浄性評価におけるリフロー温度プロファイルを示したグラフである。 実施例1に係るフラックスの、ハンダ付後の残渣の様子と、洗浄後の無残渣の様子とを示す写真である。
本発明のスクリーン印刷用フラックス(以下、単にフラックスともいう。)は、所定分子量の固体状ポリアルキレングリコール(A)(以下、(A)成分ともいう。)、ウレタン系会合型増粘剤(B)(以下、(B)成分ともいう。)、液状ポリアルキレングリコール(C)(以下、(C)成分ともいう。)、アルカノールアミン(D)(以下、(D)成分ともいう。)及び活性剤(E)(以下、(E)成分ともいう。)を含有する組成物である。
(A)成分は、重量平均分子量が3000以上の固体状のポリアルキレングリコールであれば、各種公知のものを特に制限なく使用できる。ここに「固体状」とは、該ポリアルキレングリコールが室温(25℃)で固体又は半固体であることを意味する。また、(A)成分の形状は限定されず、例えば蝋状、塊状、フレーク状及びワセリン状等が挙げられる。該ポリアルキレングリコールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリ(エチレン・プロピレン)グリコール、ポリプロピレングリコール及びポリブチレングリコール等が挙げられ、特にポリエチレングリコールが好ましい。(A)成分の重量平均分子量は、連続印刷性、形状保持性及びタッキング力等を考慮すると、3000以上10000以下であるのが好ましく、4000以上8000以下であるのが一層好ましい。(A)成分の市販品としては、例えば、「PEG#4000」、「PEG#6000」及び「PEG#8000」(以上、ライオン(株)製)等が挙げられる。
(B)成分は、(A)成分と組み合わせることにより本発明のフラックスにチキソトロピック性を発現させ、その連続印刷性及び形状保持性を両立させる為に使用する。その理由は定かでないが、恐らく(C)成分中で粒子状に分散する(A)成分の間に(B)成分が介在し、緩やかなネットワーク構造を形成しているためではないかと考えられる。
(B)成分は、各種公知のものを特に制限なく使用できる。具体的には、例えば、分子中にウレタン結合とポリエーテル鎖を有し、かつ末端に疎水基を有するウレタン変性ポリエーテルが挙げられる。(B)成分の市販品としては、例えば、「UH−420」、「UH−450」、「UH−540」、「UH−752」(以上、(株)ADEKA製)や、「SNシックナー612」、「SNシックナー621N」及び「SNシックナー660T」(以上、サンノプコ(株)製)等が挙げられる。
(C)成分は、本発明のフラックスの溶剤成分であり、液状のポリアルキレングリコールであれば各種公知のものを特に制限なく使用できる。ここに「液状」とは、該ポリアルキレングリコールが室温(25℃)で液体であることを意味する。該ポリアルキレングリコールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ(エチレン・プロピレン)グリコール及びポリブチレングリコール等が挙げられ、特にポリエチレングリコールが好ましい。(C)成分の重量平均分子量は特に限定されないが、連続印刷性、形状保持性及びタッキング力等の点より通常1000未満、好ましくは200以上800以下、一層好ましくは200以上600以下である。(C)成分の市販品としては、例えば、「PEG#200」、「PEG#400」及び「PEG#600」(以上、ライオン(株)製)等が挙げられる。
なお、前記Mw(A)とMw(C)の比率[Mw(A)/Mw(C)]が5以上であると、本発明のフラックスの連続印刷性、形状保持性、仮止め性及び水溶性のバランスが良好になる傾向にある。かかる観点より、該比率は5以上40以下、好ましく5以上20以下である。
(D)成分は、本発明のフラックスの連続印刷性及び形状保持性を損なうことなく、スクリーン印刷後の皮膜にハンダボールの仮止め力を付与する目的で用いる。具体的には、例えば、エタノールアミン、3−アミノ−1−プロパノール、2−アミノ−1−プロパノール、4−アミノ−1−ブタノール、2−アミノ−1−ブタノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、N−メチルジエタノールアミ、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパン、1,3−ビス[トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミノ]プロパン及びN,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン等が挙げられ、二種以上を併用できる。中でも仮止め力の観点より特にN,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミンが好ましい。
(E)成分は、本発明のフラックスに、電極及びハンダボールの酸化膜の除去能を付与するために使用する。具体的には、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ステアリン酸、オレイン酸及びリノール酸等の飽和又は不飽和の脂肪族一塩基酸等の飽和脂肪族モノカルボン酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、ジエチルグルタル酸、アジピン酸等の飽和脂肪族ジカルボン酸;マレイン酸、フマル酸等の不飽和脂肪族ジカルボン酸;安息香酸等の芳香族酸;ヒドロキシピバリン酸、ジメチロールプロピオン酸、クエン酸、リンゴ酸、グリセリン酸、乳酸等のヒドロキシ酸;N−ラウロイルサルコシン、N−ステアロイルサルコシン等のN−アシルアミノ酸類;trans−2,3−ジブロモ−1,4−ブテンジオール、cis−2,3−ジブロモ−1,4−ブテンジオール、1−ブロモ−2−ブタノール、1−ブロモ−2−プロパノール、3−ブロモ−1−プロパノール、3−ブロモ−1,2−プロパンジオール、1,4−ジブロモ−2−ブタノール、1,3−ジブロモ−2−プロパノール及び2,3−ジブロモ−1−プロパノール等のブロモアルコール;3−ブロモプロピオン酸、2−ブロモ吉草酸、5−ブロモ−n−吉草酸、2−ブロモイソ吉草酸、2,3−ジブロモコハク酸、2−ブロモコハク酸及び2,2−ジブロモアジピン酸等のブロモカルボン酸;;ジブロモサリチル酸等のブロモヒドロキシカルボン酸;エチルアミン臭素酸塩やジエチルアミン臭素酸塩、ジエチルアミン塩化水素酸塩及びメチルアミン臭素酸塩等のアミン系ブロモ化合物;1−ブロモ−3−メチル−1−ブテン、1,4−ジブロモブテン、1−ブロモ−1−プロペン、2,3−ジブロモプロペン、1,2−ジブロモ−1−フェニルエタン、1,2−ジブロモスチレン、4−ステアロイルオキシベンジルブロマイド、4−ステアリルオキシベンジルブロマイド、4−ステアリルベンジルブロマイド、4−ブロモメチルベンジルステアレート、4−ステアロイルアミノベンジルブロマイド、2,4−ビスブロモメチルべンジルステアレート、4−パルミトイルオキシベンジルブロマイド、4−ミリストイルオキシベンジルブロマイド、4−ラウロイルオキシべンジルブロマイド及び4−ウンデカノイルオキシベンジルブロマイド等の活性水素非含有ブロモ化合物;ピロール2−カルボン酸、ピロール2,5−ジカルボン酸、2−フランカルボン酸、2,5−フランジカルボン酸、2−チオフェンカルボン酸、2,5−チオフェンカルボン酸、ピリジン−2−カルボン酸(ピコリン酸)、及びピリジン2,6−ジカルボン酸等のヘテロ原子含有複素環型カルボン酸等が挙げられ、二種以上を併用できる。中でも、活性力が良好であり、かつ残渣の洗浄性の観点より前記飽和脂肪族ジカルボン酸が、特にコハク酸、グルタル酸及びアジピン酸からなる群より選ばれる少なくとも一種が好ましい。
本発明のフラックスの製法は特に限定されないが、例えば(A)成分〜(E)成分を混合し、加熱下に混合し、均質となるまで溶融させることにより得ることができる。また、(A)成分〜(E)成分の含有量は特に限定されないが、所期の効果のバランスを考慮すると、通常、以下の範囲であるのがよい。
(A):15〜50重量%程度、好ましくは15〜35重量%程度
(B):0.5〜3重量%程度、好ましくは1〜2重量%程度
(C):20〜60重量%程度、好ましくは20〜45重量%程度
(D):20〜40重量%程度、好ましくは25〜40重量%程度
(E):2〜15重量%程度、好ましくは2〜10重量%程度
本発明のフラックスには、本発明の効果を大きく損なわない範囲であれば、前記(A)成分以外のベース樹脂、前記(C)成分以外の溶剤、酸化防止剤、チキソトロピック剤、及び他の添加剤(防黴剤、つや消し剤等)を必要に応じて配合できる。
該ベース樹脂としては、具体的には、例えば、ガムロジン、ウッドロジン及びトール油ロジン等の原料ロジンや、該原料ロジンから得られるロジン誘導体(精製ロジン、水添ロジン、不均化ロジン、重合ロジン、ロジンエステル、不飽和カルボン酸変性ロジン等)等のロジン系ベース樹脂;エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂(ナイロン樹脂)、ポリエステル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリオレフイン樹脂、フッ素系樹脂、ABS樹脂、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、クロロプレンゴム又はナイロンゴム、ナイロン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー等の非ロジン系ベース樹脂が挙げられる。
該溶剤としては、具体的には、例えば、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ヘキシルグリコール、オクタンジオール、エチルヘキシルグリコール、ベンジルアルコール、1,3−ブタンジオール、1,4 −ブタンジオール2−(2−n−ブトキシエトキシ)エタノール、テルピネオール等のアルコール類;安息香酸ブチル、アジピン酸ジエチル、2−(2−n−ブトキシエトキシ)エチルアセテート等のエステル類;ドデカン、テトラデセン等の炭化水素類;N−メチル−2−ピロリドン等のピロリドン類;メチルプロピレングリコール、ブチルプロピレングリコール、フェニルプロピレングリコール、メチルプロピレントリグリコール等のプロピレン類等が挙げられる。
該チキソトロピック剤としては、ひまし油、硬化ひまし油、蜜ロウ、カルナバワックス等動植物系チキソトロピック剤;ステアリン酸アミド、12−ヒドロキシステアリン酸エチレンビスアミド等のアミド系チキソトロピック剤等が挙げられる
該酸化防止剤としては、例えば、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸カリウム、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム、エリソルビン酸カリウム等の2個の水酸基で置換されたラクトン環を有する化合物;マルトース、ラクトース、セロビオース、キシロース、アラビノース、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース等の単糖類又は二糖類;カテキン、ルチン、ミリセチン、クエルセチン、ケンフェロール等のフラボノイド;クルクミン、ロズマリン酸、クロロゲン酸、ヒドロキノン、3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸等のフェノール性水酸基を2個以上有する化合物;システイン、グルタチオン、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)等のチオール基を有する化合物等;フェニルイミダゾールスルホン酸、フェニルトリアゾールスルホン酸、2−ヒドロキシピリミジン、サリチル酸フェニル、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸ナトリウム等;ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサンジオール−ビス−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2,2−チオ−ジエチレンビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンアミド)、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルフォスフォネート−ジエチルエステル、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼンのヒンダードフェノール系酸化防止剤;2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,4−ジメチル−6−t−ブチル−フェノール、スチレネートフェノール、2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]−o−クレゾール等の他のフェノール系酸化防止剤;トリフェニルフォスファイト、トリエチルフォスファイト、トリラウリルトリチオフォスファエト、トリス(トリデシル)フォスファイト等のリン系酸化防止剤;ジラウリルチオジプロピオネート、ジラウリルサルファイド、2−メルカプトベンゾイミダゾール、ラウリルステアリルチオジプロピオネート等の硫黄系酸化防止剤等を例示できる。
本発明のフラックスは通常、ハンダ粉末を含まない態様で使用されるが、両者を混合しハンダペーストを調製することは勿論可能である。
以下に本発明を実施例により更に具体的に説明するが、それらによって本発明の技術的範囲限定されるものではない。また、実施例中で「部」は特に断りのない限り、「重量部」を意味する。
<フラックスの調製>
実施例1
市販の固体状ポリエチレングリコール(商品名:PEG#4000 ライオン(株)製 重量平均分子量:約4000)を25部、市販のウレタン会合型増粘剤(商品名:SNシックナー660T 三洋化成工業(株)製)を1部、市販の液状ポリエチレングリコール(商品名:PEG#400 ライオン(株)製 重量平均分子量:約400)を35部、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン(商品名:アデカカーポールMD−100 (株)ADEKA製)を31部、及びグルタル酸(東京化成工業(株)製)を5部混合し、加熱下で均質になるまで溶融させることにより、フラックスを調製した。
比較例1〜5
表1に示す原料をそれらの部数で加熱下に溶融混合させ、フラックスを調製した。
比較例6
表1に示す原料をそれらの部数で混合し、加熱溶融させようとしたが、系内に多量の不溶物が発生したため、得られたフラックスは以下の評価に供しなかった。
<連続印刷性>
(初期粘度)
実施例1のフラックスの調製直後の粘度を、市販のE型粘度計(東機産業(株)社製、VISCOMETER TV−22)を用い、室温及び回転数10rpmの条件で1分間測定することにより、初期粘度とした。値を表1に示す。
(連続印刷後の粘度)
実施例1のフラックスをメタル版上にのせ、ウレタンダブルスキージを用い、印刷速度50mm/秒、印刷タクト30秒の条件で12時間連続印刷を行った後、フラックスを回収し、その粘度を回転数10rpmで1分間、及び回転数1rpmのそれぞれで測定した(いずれも室温)。表1には回転数10rpmの値を示す。
(連続印刷後の減チキソトロピック指数)
連続印刷後の粘度値を下記式に代入し、チキソトロピック指数の減少率を算出した。値が小さいほど良好な連続印刷性であることを示す。結果を表1に示す。
チキソトロピック指数の減少率=log(1rpm、1分後の粘度)/(10rpm、1分後の粘度)
<形状安定性>
実施例1のフラックスを、JIS Z 3284−3に準拠したステンシルマスクを介して銅板上に印刷し、12時間25℃、湿度50%の雰囲気下で静置し、形状変化(印刷だれ)を以下の基準で評価した。
○:印刷形状が維持されており、輪郭も明瞭である。また、ピッチ幅が狭い場合でもフラックス同士が合体していない。
×:印刷形状の輪郭がぼやけている。また、ピッチ幅が狭い場合にフラックス同士が合体している。
<仮止め力>
JIS Z 3284−3に準拠して、以下の測定機器及び条件で実施例1のフラックスの仮止め力(単位:N)を測定した。
・測定機器
タッキネステスター TK−1((株)マルコム製)
・測定条件
温度:25℃
湿度:50%
マスク厚:200μm
加重時間:0.2秒
プローブ:降下速度−2.0mm/秒、引き上げ速度−10.0mm/秒
<ハンダ付性及び水洗浄性>
実施例1に係るフラックスを、基板上の直径0.8mmのメッキ処理されていない銅電極にスクリーン印刷した後(マスク開口率100%)、ハンダボール(直径100μm、新日鉄マテリアル製、商品名SAC305)を更に搭載し、窒素雰囲気下(酸素濃度1000ppm未満)で図3に示す温度プロファイルにてリフローした。
次いで、水100mlが入ったビーカーに上記基板を入れ、超音波洗浄機(装置名:W−13 本田電子(株)製)を用いて、25℃で1分間洗浄した。
(ハンダ付性の評価基準)
○:洗浄後にボールが脱離しなかった
×:洗浄後にボールが脱離した
(水洗浄性の評価基準)
○:フラックス残渣なし
×:フラックス残渣あり
他の実施例及び比較例のフラックスについても同様に上記評価を実施した。結果を表1及び2に示す。
ポリプロピレングリコール4000…純正化学(株)製、重量平均分子量4000
アデカノールUH−540…(株)ADEKA製 ウレタン系会合型増粘剤
PEG#600…ポリエチレングリコール、(株)ライオン製、重量平均分子量600
ポリプロピレングリコール400…純正化学(株)製、重量平均分子量400
PEG#2000…(株)ライオン製、重量平均分子量2000
KE−100…荒川化学工業(株)製 ロジンエステル

Claims (5)

  1. 重量平均分子量が3000以上の固体状ポリアルキレングリコール(A)、ウレタン系会合型増粘剤(B)、液状ポリアルキレングリコール(C)、アルカノールアミン(D)及び活性剤(E)を含有する、スクリーン印刷用フラックス。
  2. (B)成分が、分子中にウレタン結合とポリエーテル鎖を有しかつ分子末端に疎水基を有するウレタン変性ポリエーテルを含む、請求項1のフラックス。
  3. (D)成分が、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミンを含む、請求項1又は2のいずれかのフラックス。
  4. (E)成分が、飽和脂肪族ジカルボン酸を含む、請求項1〜3のいずれかのフラックス。
  5. (A)成分〜(E)成分の含有量以下の範囲である、請求項1〜4のいずれかのフラックス
    (A):15〜50重量%
    (B):0.5〜3重量%
    (C):20〜60重量%
    (D):20〜40重量%
    (E):2〜15重量%
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