JP3723549B2 - ハンダ付け用フラックス組成物、クリームハンダ組成物および電子部品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハンダ付け用フラックス組成物、クリームハンダ組成物およびこれらフラックス残さ膜を有する電子部品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子部品などの実装に用いられるフラックスとしては、スプレー方式などにより塗布して用いる液状フラックスと、フラックス組成物とハンダ粉末を混練した、いわゆるクリームハンダ組成物として用いるためのペースト状フラックスが知られている。
【0003】
当該液状フラックスは、一般的にロジン類、活性剤、溶剤などから構成され、またクリームハンダ組成物は、一般的にロジン類、溶剤、活性剤、チキソ剤、ハンダ粉末などから構成されている。
【0004】
これらの液状フラックスやクリームハンダ組成物に用いられるベース樹脂としては、上記のようにロジン類(ロジンまたはその誘導体)が一般的である。その使用理由は、ロジン骨格に起因して耐腐食性に優れるとともに、電気絶縁抵抗、誘電特性などの電気特性に優れていることにある。ところが、ロジン類は硬くて脆いため、ロジン類含有フラックスをハンダ付けした後に得られるフラックス残さ膜は、寒暖差が大きい環境下、たとえば−40℃程度の低温雰囲気下と125℃程度の高温雰囲気下とに交互に繰り返して曝される場合には、容易にクラックが発生するという問題がある。フラックス残さ膜にクラックが発生すると、クラック部に大気中の水分などが付着・浸透し、絶縁抵抗の低下、マイグレーションの発生などの重大な問題を引き起こすことになる。
【0005】
上記問題の発生を防止するため、ハンダ付け後のフラックス残さ膜を洗浄液(フロン、代替フロン、有機溶剤類)で洗浄除去したり、防湿コーティング処理するなどの手段が講じられてきた。しかし、当該洗浄液を使用することは、地球環境保護の観点からは望ましくない。また、生産コストの低減という観点からも、洗浄工程や防湿コーティング工程を必要としないフラックス残さ膜、すなわち防湿コーティングの役割も兼ね備えたフラックス残さ膜が求められている。より詳細には、優れた電気的信頼性があり、寒暖差が大きい環境下においてもクラックが発生せず、しかもハンダ付け後にハンダ表面および回路面を覆って防湿効果を発揮できるフラックス残さ膜を提供し得る、優れたフラックス組成物やクリームハンダ組成物の出現が望まれている。
【0006】
フラックス残さ膜のクラック発生を防止する目的で、ポリアミド樹脂を用いる発明が開示されているが(特許文献1参照)、ハードセグメントであるポリアミド骨格のみでは、寒暖差の大きい環境下、たとえば、−40℃と125℃との冷熱サイクルなどにおいては、クラック防止効果は不充分である。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−77377号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、寒暖差の大きい環境下でも、ハンダ付け後のフラックス残さ膜にクラックが発生せず、また、ハンダ表面および回路面を覆って防湿効果を発揮するフラックス残さ膜を形成することのできるフラックス組成物、および該フラックス残さ膜を有する電子部品を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記課題を解決すべくハンダ付け用フラックス組成物中のベース樹脂につき鋭意検討を重ねた結果、以下に特定したハンダ付け用フラックス組成物により前記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するにいたった。
【0010】
すなわち、本発明は、ポリエーテルエステルアミド樹脂1〜50重量%、溶剤20〜60重量%、活性剤0.1〜10重量%およびチキソ剤3〜10重量%からなるクリームハンダ付け用フラックス組成物に関する。さらにダイマー酸類を含有し、該ダイマー酸類が0.5〜40重量%、前記ポリエーテルエステルアミド樹脂が0.5〜50重量%であることが好ましい。ポリエーテルエステルアミド樹脂が、ガラス転移温度−40℃以下、メルトフローレート20g以下/10分のものであることが好ましい。ダイマー酸類が水添ダイマー酸であることが好ましい。また本発明は、当該クリームハンダ付け用フラックス組成物5〜20重量%およびハンダ粉末80〜95重量%からなるクリームハンダ組成物に関する。さらに本発明は、当該クリームハンダ付け用フラックス組成物またはクリームハンダ組成物を用いたハンダ付け後のフラックス残さ膜を有する電子部品に関する。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられるポリエーテルエステルアミド樹脂とは、ハードセグメントであるポリアミド骨格とソフトセグメントであるポリエーテル骨格とから構成された樹脂である。
【0012】
当該ポリアミド骨格はセバシン酸などのジカルボン酸などと、ヘキサメチレンジアミンなどのジアミンなどから構成される。ポリエーテル骨格はポリオキシエチレングリコールなどのポリオキシアルキレングリコールなどから構成される。
【0013】
当該ポリアミド骨格は、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二酸などの各種公知の直鎖ジカルボン酸;無水フタル酸、テレフタル酸、無水ハイミック酸などの各種公知の芳香族ジカルボン酸類;および重合脂肪酸からなる群より選ばれる少なくとも1種と、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどの各種公知の直鎖ジアミン;およびジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどの各種公知の分岐多価アミンからなる群より選ばれる少なくとも1種とから構成される。ポリエーテル骨格はポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコールなどのポリオキシアルキレングリコールから構成される。
【0014】
本発明で用いるポリエーテルエステルアミド樹脂としては、例えば、直鎖ジカルボン酸、直鎖ジアミンおよびポリオキシアルキレングリコールからなる縮重合体;重合脂肪酸、直鎖ジアミンおよびポリオキシアルキレングリコールからなる縮重合体などからなる各種があげられる。これらの中でも、セバシン酸、テトラメチレンジアミンおよびポリオキシエチレングリコールからなる縮重合体;重合脂肪酸、ヘキサメチレンジアミンおよびポリオキシエチレングリコールからなる縮重合体などが、フラックス組成物の諸性能が特にすぐれるため好ましい。
【0015】
当該ポリエーテルエステルアミド樹脂の分子量はとくに限定されないが、好ましくは、5000〜50000(ゲル浸透クロマトグラフィー)である。
【0016】
本発明で用いるポリエーテルエステルアミド樹脂は、冷熱サイクルにおけるクラック発生を充分に防止できるものであり、そのガラス転移点は、好ましくは−40℃以下、より好ましくは−50℃以下である。また、当該ポリエーテルエステルアミド樹脂を含有する本発明のフラックス組成物から得られるフラックス残さ膜が、ハンダ付け後のハンダ表面を充分に覆うことができるものであるため、ハンダ付け加熱時の溶融粘度が高いことが好ましい。具体的には、当該ポリエーテルエステルアミド樹脂の230℃におけるメルトフローレートが、好ましくは20g以下/10分、より好ましくは15g以下/10分である。
【0017】
本発明で用いるダイマー酸類とは、不飽和脂肪酸の二量体であるダイマー酸、および当該ダイマー酸のオレフィン性二重結合を水素化してなる水添ダイマー酸をいう。冷熱サイクルにおける加熱時のフラックス残さの変質に起因するクラック発生をより効果的に防止するために、耐熱性に優れた水添ダイマー酸を用いる方が好ましい。
【0018】
水添ダイマー酸としては、たとえば一般式(1):
【0019】
【化1】
【0020】
(式中、R1およびR2はいずれもアルキル基であり、かつR1およびR2に含有される各炭素数ならびにnおよびmとの合計が28であるとの条件を満足するものである。)で表わされる化合物および/または一般式(2):
【0021】
【化2】
【0022】
(式中、R3およびR4はいずれもアルキル基であり、かつR3およびR4に含有される各炭素数ならびにqおよびrとの合計が32であるとの条件を満足するものである。)で表わされる化合物があげられる。
【0023】
当該水添ダイマー酸としては、一般式(1)において、R1がヘキシル基、R2がオクチル基、nおよびmがいずれも7を示す化合物および/または一般式(2)において、R3がオクチル基、R4がノニル基であり、qが8、rが7を示す化合物が好ましい。
【0024】
本発明のハンダ付け用フラックス組成物におけるポリエーテルエステルアミド樹脂の含有率は、ベース樹脂として単独で用いる場合には、好ましくは1〜50重量%、より好ましくは5〜20重量%である。当該含有率が1重量%より少ないと、クラック防止効果やコーティング効果が不充分となる。また50重量%より多いと、ハンダ付け性が低下したり、フラックス組成物の粘度が高くなりすぎて、フラックスの塗布時にスプレーしにくくなるなどの不具合が生じる。またベース樹脂としてダイマー酸類を併用する場合には、フラックス組成物中のポリエーテルエステルアミド樹脂の含有率は、好ましくは0.5〜50重量%、より好ましくは1〜20重量%である。またダイマー酸類の含有率は、ベース樹脂として単独で用いる場合には、好ましくは1〜40重量%、より好ましくは5〜20重量%である。40重量%を超えると、ハンダ付けの加熱時におけるフラックス組成物の溶融粘度が低くなり、ハンダ表面を覆うことができなくなる。またベース樹脂としてポリエーテルエステルアミド樹脂を併用する場合には、ダイマー酸類の含有率は、好ましくは0.5〜40重量%、より好ましくは1〜20重量%である。
【0025】
本発明のハンダ付け用フラックス組成物は、前記ポリエーテルエステルアミド樹脂および/またはダイマー酸類、溶媒を必須成分とし、また必要に応じて活性剤やチキソ剤を含有してもよい。
【0026】
当該溶媒としては、とくに限定されないが、たとえばn−ヘキサン、イソヘキサン、n−ヘプタンなどの脂肪族系化合物;酢酸イソプロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチルなどのエステル類;メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、ジエチルケトンなどのケトン類;エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、イソブタノールなどのアルコール類;ブチルカルビトール、ヘキシルカルビトールなどのグリコールエーテル類をあげることができる。
【0027】
フラックス組成物中の当該溶媒の配合量は、好ましくは20〜60重量%、より好ましくは40〜60重量%である。当該配合量が20重量%より少ないと、フラックス組成物中の樹脂成分などを溶解できなくなる傾向があり、また60重量%を超えると、フラックス組成物の粘度が低くなりすぎて、印刷時にだれ、にじみなどの不具合を生じる傾向がある。
【0028】
本発明で使用する活性剤としては、とくに限定されないが、たとえばアミンのハロゲン化水素酸塩、有機酸類を用いることができる。アミンのハロゲン化水素酸塩の具体例としては、ジエチルアミン臭化水素酸塩、シクロヘキシルアミン臭化水素酸塩などをあげることができ、有機酸類の具体例としては、アジピン酸、ステアリン酸、安息香酸などをあげることができる。これらの活性剤を、一種単独または二種以上混合して用いることができる。
【0029】
フラックス組成物中の当該活性剤の配合量は、好ましくは0.1〜10重量%、より好ましくは1〜5重量%である。当該配合量が0.1重量%より少ないと、活性不足のためにはんだ付け不良が発生する傾向があり、また10重量%を超えると、電気絶縁性が低下する傾向がある。
【0030】
本発明で使用するチキソ剤としては、たとえば硬化ヒマシ油、密ロウ、カルナバワックス、ステアリン酸アミドなどがあげられる。
【0031】
フラックス組成物中の当該チキソ剤の配合量は、好ましくは3〜10重量%、より好ましくは4〜8重量%である。当該配合量が3重量%より少ないと、印刷時にだれ、にじみなどの不具合を生じる傾向があり、また10重量%を超えると、印刷時にかすれなどの不具合を生じる傾向がある。
【0032】
本発明のクリームハンダ組成物は、前記ポリエーテルエステルアミド樹脂および/またはダイマー酸類、溶剤、ハンダ粉末を必須成分とし、また必要に応じて活性剤やチキソ剤を含有してもよい。
【0033】
当該ハンダ粉末としては、各種公知のハンダ合金を用いることができ、その合金組成はとくに限定はされない。たとえば、ハンダ合金としては、従来公知の錫−鉛合金や、鉛フリーハンダとして開発されている錫−銀系合金、錫−亜鉛系合金などのハンダ合金組成のものを使用できる。また、ハンダ粉末の形状もとくに限定されるものではなく、真球、不定形および両者の混合など、いずれの形状のハンダ粉末も使用できる。ハンダ粉末の粒径については、とくに限定はされないが、通常、平均粒径5〜50μm程度のものを用いることが好ましい。
【0034】
本発明のクリームハンダ組成物は、クリームハンダ用フラックス組成物にハンダ粉末を混和して調製できる。当該組成物におけるハンダ粉末とクリームハンダ用フラックス組成物との混合割合については、とくに限定はされないが、ハンダ粉末とクリームハンダ用フラックス組成物の合計量を100重量%として、ハンダ粉末が80〜95重量%程度であり、クリームハンダ用フラックス組成物が5〜20重量%程度とすればよい。
【0035】
なお、本発明のハンダ付け用フラックス組成物やクリームハンダ組成物に用いられるベース樹脂としては、前記ポリエーテルエステルアミド樹脂やダイマー酸が使用されるが、これらの他に通常のハンダ付け用フラックス組成物に配合されている成分、たとえば、ガムロジン、重合ロジン、水添ロジン、不均化ロジン、その他各種ロジン誘導体や、ポリアミド樹脂(ポリエーテルエステルアミド樹脂を除く)、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、テルペン樹脂などの合成樹脂などを本発明の効果を妨げない程度に適宜に併用してもよい。
【0036】
ロジン誘導体を配合する場合、フラックス組成物中の当該ロジン誘導体の配合量は、好ましくは40重量%未満、より好ましくは10〜30重量%である。当該ロジン誘導体を配合しなくても重大な問題は発生しないが、活性不足のためにはんだ付け不良となる場合もある。また当該配合量が40重量%を超えると、フラックス残さ膜にクラックが発生しやすくなる傾向がある。また前記の任意配合成分であるポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、テルペン樹脂などの合成樹脂を配合する場合は、フラックス組成物中の当該合成樹脂の配合量は、好ましくは40重量%未満、より好ましくは20重量%未満である。当該配合量が40重量%を超えると、本発明の必須構成成分、すなわちポリエーテルエステルアミド樹脂などの配合割合が相対的に低下するため、クラック防止効果やコーティング効果が低下する傾向がある。
【0037】
【実施例】
以下に、実施例、比較例をあげて本発明を詳細に説明するが、本発明はかかる実施例に限られるものではない。
【0038】
実施例1〜3および比較例1〜2
(フラックス組成物の調製)
以下に示す材料を、それぞれ表1に示す配合にて、容器に仕込み、200℃程度に加熱溶解した後、冷却して、フラックス組成物を調製した。
ポリエーテルエステルアミド樹脂:直鎖ジアミン、重合脂肪酸およびポリオキシエチレングリコールの多反応生成物であって、ガラス転移温度−60℃、メルトフローレート10g/10分、数平均分子量(ゲル浸透クロマトグラフィー、ポリスチレン換算値)30,000のもの
ポリアミド樹脂:直鎖ジアミンおよび重合脂肪酸の反応生成物であって、ガラス転移温度−20℃、軟化点160℃、引張強さ4.5MPaのもの
水添ダイマー酸:ユニケマ社製、商品名「プリポール1010」、沸点200℃以上、凝固点5℃以下、酸価195mgKOH/g、ヨウ素価5gI/100g
水添ロジン:荒川化学工業(株)製、商品名「CRW−300」
重合ロジン:中国製重合ロジン(色調WG、酸価145、軟化点140℃)
溶剤:ヘキシルカルビトール(日本乳化剤(株)製)
活性剤1:ジエチルアミン臭化水素酸(キシダ化学(株)製)
活性剤2:アジピン酸(和光純薬工業(株)製)
チキソ剤:硬化ひまし油(豊国製油(株)製、商品名「カスターワックス」)
【0039】
(クリームハンダ組成物の調製)
ハンダ粉末(粒径20〜40μmのSn−Ag−Cu合金、96.5重量%/3重量%/0.5重量%)89重量%と上記で調製した各フラックス組成物11重量%とを容器に取り、撹拌してクリームハンダ組成物を調製した。
【0040】
(評価)
(冷熱サイクル試験)
ガラスエポキシ基板上に設けたQFPパターン上に上記で得たクリームハンダ組成物を印刷し、リフローした後、−40℃、30分間と、125℃、30分間を1サイクルとして、1000サイクルの冷熱サイクルをかけた後のフラックス残さ膜のクラック発生の有無を観察した。判定基準は以下の通りである。
【0041】
(冷熱サイクル試験)
良好(○):クラック無し
使用可能(△):クラックが観察されるが、基板面やはんだ面まで貫通していない
不良(×):クラックが基板面やはんだ面まで貫通している
【0042】
(結露試験)
結露条件下(−30℃で1時間保持後、25℃、湿度90%で1時間保持)でのマイグレーション発生の有無を観察した。マイグレーションの発生は、40倍の実体顕微鏡により観察した。
良好(○):マイグレーション発生無し
不良(×):マイグレーション発生
【0043】
(ハンダ付け性)
「JIS Z 3284 附属書10 ぬれ効力及びディウェッティング試験」に準拠。判定基準は広がり度合いの区分に従う。
良好(○):広がり度合いの区分2以上
不良(×):広がり度合いの区分3以下
各試験の結果は表1にまとめた。
【0044】
【表1】
【0045】
ポリエーテルエステルアミド樹脂が配合された実施例1のハンダ組成物は、ポリアミド樹脂が配合された比較例1と比べると、冷熱サイクル試験および結露試験の結果に優れており、かつ良好なハンダ付け性を維持していた。
【0046】
ポリエーテルエステルアミド樹脂および水添ダイマー酸が配合された実施例2と3のハンダ組成物は、冷熱サイクル試験および結露試験の結果に優れており、かつ良好なハンダ付け性を維持していた。
【0047】
しかし、ポリエーテルエステルアミド樹脂、ポリアミド樹脂および水添ダイマー酸が配合されていない比較例2のハンダ組成物は、水添ロジン、重合ロジンが配合されていても、冷熱サイクル試験および結露試験の結果に問題があった。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、寒暖の差の大きい環境下においても、ハンダ付け後のフラックス残さ膜にクラックが発生せず、また、ハンダ表面および回路面を覆って防湿効果を発揮するフラックス残さ膜を形成するフラックス組成物、および該フラックス残さを有する電子部品を提供することができる。
Claims (7)
- ポリエーテルエステルアミド樹脂1〜50重量%、溶剤20〜60重量%、活性剤0.1〜10重量%およびチキソ剤3〜10重量%からなるクリームハンダ付け用フラックス組成物。
- さらにダイマー酸類を含有し、該ダイマー酸類が0.5〜40重量%、前記ポリエーテルエステルアミド樹脂が0.5〜50重量%である請求項1記載のクリームハンダ付け用フラックス組成物。
- ポリエーテルエステルアミド樹脂が、ガラス転移温度−40℃以下、メルトフローレート20g以下/10分のものである請求項1または2記載のクリームハンダ付け用フラックス組成物。
- ダイマー酸類が水添ダイマー酸である請求項2記載のクリームハンダ付け用フラックス組成物。
- 請求項1、2、3または4記載のクリームハンダ付け用フラックス組成物5〜20重量%およびハンダ粉末80〜95重量%からなるクリームハンダ組成物。
- 請求項1、2、3または4記載のクリームハンダ付け用フラックス組成物を用いたハンダ付け後のフラックス残さ膜を有する電子部品。
- 請求項5記載のクリームハンダ組成物を用いたハンダ付け後のフラックス残さ膜を有する電子部品。
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