JP5916674B2 - ジェットディスペンサー用はんだ組成物 - Google Patents

ジェットディスペンサー用はんだ組成物 Download PDF

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Description

本発明は、ジェットディスペンサーにより塗布するためのはんだ組成物に関する。
電子機器において、電子部品と配線基板とを接続する場合、いわゆるソルダペーストが用いられている。このソルダペーストは、はんだ粉末、ロジン系樹脂、活性剤、溶剤などを混練してペースト状にした混合物である。このソルダペーストは、配線基板上に塗布し、その後リフロー工程を施すことで、はんだバンプを形成できる。ここで、塗布形式としては、スクリーン印刷法などが一般的であるが、様々な塗布形式で塗布することが求められており、近年、ジェットディスペンサーにより塗布することが求められている(例えば、特許文献1)。
特開2009−245990号公報
しかしながら、スクリーン印刷法用のはんだ組成物をジェットディスペンサーにより塗布しようとすると、粘度が高すぎたり、チクソ性が低すぎるために適切に塗布できないという問題があった。
一方で、粘度およびチクソ性を適切な範囲に調整するために、溶剤やチクソ剤の配合量を多くすることも考えられる。しかし、このようにすると、ジェットディスペンサーでの塗布時にはんだ飛び散りが多く発生してしまう。また、ジェットディスペンサーのシリンジ内での保管中に、フラックスとはんだ粉末とが分離するというフラックス分離の問題もある。このように、ジェットディスペンサーによりはんだ組成物を塗布する場合に、十分な塗布性を確保しつつ、はんだ飛び散りおよびフラックス分離を十分に抑制することは、非常に困難であった。
そこで、本発明は、ジェットディスペンサーにより塗布する場合に、十分な塗布性を有し、かつ、はんだ飛び散りおよびフラックス分離を十分に抑制できるジェットディスペンサー用はんだ組成物を提供することを目的とする。
本発明のジェットディスペンサー用はんだ組成物は、(A)ロジン系樹脂、(B)活性剤、(C)溶剤およびチクソ剤を含有するフラックスと、(D)はんだ粉末とを含有し、前記フラックスの含有量は、当該はんだ組成物100質量%に対して、14質量%以上25質量%以下であり、前記(A)ロジン系樹脂の含有量は、前記フラックス100質量%に対して、25質量%以上50質量%以下であり、前記(B)活性剤の含有量は、前記フラックス100質量%に対して、0.1質量%以上8質量%以下であり、前記(C)溶剤の含有量は、前記フラックス100質量%に対して、30質量%以上60質量%以下であり、前記チクソ剤の含有量は、前記フラックス100質量%に対して、5質量%以上25質量%以下であり、前記(C)溶剤は、(C1)ヘキシルジグリコールを含有し、かつ、(C2)炭素数8〜12のジカルボン酸と炭素数4〜12のアルコールとのエステル化合物、および、(C3)ガムテレピン油から誘導されたアルコール類からなる群から選択される少なくとも1種を含有し、前記(C1)成分の含有量は、前記(C1)成分、前記(C2)成分および前記(C3)成分の合計量100質量%に対して、20質量%以上75質量%以下であることを特徴とするものである。
本発明のジェットディスペンサー用はんだ組成物においては、前記(C)溶剤として、不可避的なものを除き、前記(C1)成分、前記(C2)成分および前記(C3)成分以外の溶剤を含有しないことが好ましい。
本発明のジェットディスペンサー用はんだ組成物においては、当該はんだ組成物の35℃における粘度が15.1mPa・s以上19.2mPa・s以下であり、当該はんだ組成物のチクソ指数が、0.73以上0.79以下であることが好ましい。
本発明のジェットディスペンサー用はんだ組成物においては、前記(C)溶剤は、温度25℃にてE型粘度計で測定した粘度が、6mPa・s以上12mPa・s以下であり、かつ、JIS K 2241の記載に準拠した方法により測定した表面張力が、28mN/m以上であるものであることが好ましい。
なお、本発明のジェットディスペンサー用はんだ組成物が、ジェットディスペンサーにより塗布する場合に、十分な塗布性を有し、かつ、はんだ飛び散りおよびフラックス分離を十分に抑制できる理由は必ずしも定かではないが、本発明者らは以下のように推察する。
すなわち、はんだ組成物の粘度およびチクソ性を適切な範囲に調整するために(粘度をより低く、チクソ性をより高くするために)、溶剤やチクソ剤の配合量を多くした場合には、はんだ組成物の凝集力が不十分となる。このように、はんだ組成物の凝集力が不十分となるために、ジェットディスペンサーでの塗布時にはんだ飛び散りや、フラックス分離が発生するものと本発明者らは推察する。これに対し、本発明においては、(C2)成分や(C3)成分により、はんだ組成物の凝集力を高めている。これにより、はんだ飛び散りおよびフラックス分離を十分に抑制できる。一方で、(C)溶剤が(C2)成分や(C3)成分のみでは、チクソ性を十分に高くできず、また、粘度を十分に低くできないという問題がある。しかし、本発明においては、(C)溶剤として(C2)成分や(C3)成分だけでなく、(C1)成分を用いている。この(C1)成分により、粘度を低くするとともに、チクソ性を高くできる。そして、(C2)成分や(C3)成分と(C1)成分とを組み合わせて用いる場合には、粘度を十分に低くしてチクソ性を十分に高くするという効果と、はんだ飛び散りおよびフラックス分離を十分に抑制できるという効果とを、両立できる。このようにして、(C2)成分や(C3)成分と(C1)成分とを組み合わせて用いることで、十分な塗布性を確保しつつ、はんだ飛び散りおよびフラックス分離を十分に抑制できるものと本発明者らは推察する。
本発明によれば、ジェットディスペンサーにより塗布する場合に、十分な塗布性を有し、かつ、はんだ飛び散りおよびフラックス分離を十分に抑制できるジェットディスペンサー用はんだ組成物を提供できる。
本発明のジェットディスペンサー用はんだ組成物は、以下説明するフラックスと、以下説明する(D)はんだ粉末とを含有するものである。
[フラックス]
本発明のジェットディスペンサー用はんだ組成物に用いるフラックスは、はんだ組成物における前記(D)成分以外の成分であり、(A)ロジン系樹脂、(B)活性剤および(C)溶剤を含有するものである。
前記フラックスの含有量は、はんだ組成物100質量%に対して、10質量%以上25質量%以下であることが好ましく、12質量%以上20質量%以下であることがより好ましく、14質量%以上18質量%以下であることが特に好ましい。フラックスの含有量が10質量%未満の場合(はんだ粉末の含有量が90質量%を超える場合)には、ジェットディスペンサーでの塗布性が不十分となる傾向にあり、他方、フラックスの含有量が25質量%を超える場合(はんだ粉末の含有量が75質量%未満の場合)には、得られるはんだ組成物を用いた場合に、十分なはんだ接合を形成できにくくなる傾向にある。
[(A)成分]
本発明に用いる(A)ロジン系樹脂としては、ロジン類およびロジン系変性樹脂が挙げられる。ロジン類としては、ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン、不均化ロジン、重合ロジン、水素添加ロジンおよびこれらの誘導体などが挙げられる。ロジン系変性樹脂としては、ディールス・アルダー反応の反応成分となり得る前記ロジン類の不飽和有機酸変性樹脂((メタ)アクリル酸などの脂肪族の不飽和一塩基酸、フマル酸、マレイン酸等のα,β−不飽和カルボン酸などの脂肪族不飽和二塩基酸、桂皮酸などの芳香族環を有する不飽和カルボン酸等の変性樹脂)およびこれらの変性物などのアビエチン酸、並びに、これらの変性物を主成分とするものなどが挙げられる。これらのロジン系樹脂は1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
前記(A)成分の含有量は、フラックス100質量%に対して、25質量%以上50質量%以下であることが好ましく、30質量%以上40質量%以下であることがより好ましい。(A)成分の含有量が前記下限未満では、はんだ付ランドの銅箔面の酸化を防止してその表面に溶融はんだを濡れやすくする、いわゆるはんだ付性が低下し、はんだボールが生じやすくなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、フラックス残さ量が多くなる傾向にある。
[(B)成分]
本発明に用いる(B)活性剤としては、有機酸、非解離性のハロゲン化化合物からなる非解離型活性剤、アミン系活性剤などが挙げられる。これらの活性剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
前記有機酸としては、モノカルボン酸、ジカルボン酸などの他に、その他の有機酸が挙げられる。
モノカルボン酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ブチリック酸、バレリック酸、カプロン酸、エナント酸、カプリン酸、ラウリル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、ツベルクロステアリン酸、アラキジン酸、ベヘニン酸、リグノセリン酸、グリコール酸などが挙げられる。
ジカルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、酒石酸、ジグリコール酸などが挙げられる。
その他の有機酸としては、ダイマー酸、レブリン酸、乳酸、アクリル酸、安息香酸、サリチル酸、アニス酸、クエン酸、ピコリン酸などが挙げられる。
前記非解離性のハロゲン化化合物からなる非解離型活性剤としては、ハロゲン原子が共有結合により結合した非塩系の有機化合物が挙げられる。このハロゲン化化合物としては、塩素化物、臭素化物、フッ化物のように塩素、臭素、フッ素の各単独元素の共有結合による化合物でもよいが、塩素、臭素およびフッ素の任意の2つまたは全部のそれぞれの共有結合を有する化合物でもよい。これらの化合物は、水性溶媒に対する溶解性を向上させるために、例えばハロゲン化アルコールやハロゲン化カルボキシルのように水酸基やカルボキシル基などの極性基を有することが好ましい。ハロゲン化アルコールとしては、例えば2,3−ジブロモプロパノール、2,3−ジブロモブタンジオール、トランス−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオール(TDBD)、1,4−ジブロモ−2−ブタノール、トリブロモネオペンチルアルコールなどの臭素化アルコール、1,3−ジクロロ−2−プロパノール、1,4−ジクロロ−2−ブタノールなどの塩素化アルコール、3−フルオロカテコールなどのフッ素化アルコール、その他これらに類する化合物が挙げられる。ハロゲン化カルボキシルとしては、2−ヨード安息香酸、3−ヨード安息香酸、2−ヨードプロピオン酸、5−ヨードサリチル酸、5−ヨードアントラニル酸などのヨウ化カルボキシル、2−クロロ安息香酸、3−クロロプロピオン酸などの塩化カルボキシル、2,3−ジブロモプロピオン酸、2,3−ジブロモコハク酸、2−ブロモ安息香酸などの臭素化カルボキシル、その他これらに類する化合物が挙げられる。
前記アミン系活性剤としては、アミン類(エチレンジアミンなどのポリアミンなど)、アミン塩類(トリメチロールアミン、シクロヘキシルアミン、ジエチルアミンなどのアミンやアミノアルコールなどの有機酸塩や無機酸塩(塩酸、硫酸、臭化水素酸など))、アミノ酸類(グリシン、アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、バリンなど)、アミド系化合物などが挙げられる。具体的には、ジフェニルグアニジン臭化水素酸塩、シクロヘキシルアミン臭化水素酸塩、ジエチルアミン塩(塩酸塩、コハク酸塩、アジピン酸塩、セバシン酸塩など)、トリエタノールアミン、モノエタノールアミン、これらのアミンの臭化水素酸塩などが挙げられる。
前記(B)成分の含有量としては、フラックス100質量%に対して、0.1質量%以上8質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上5質量%以下であることがより好ましい。活性剤の含有量が前記下限未満では、はんだボールが生じやすくなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、フラックスの絶縁性が低下する傾向にある。
[(C)成分]
本発明に用いる(C)溶剤は、(C1)ヘキシルジグリコールを含有し、かつ、(C2)炭素数8〜12のジカルボン酸と炭素数4〜12のアルコールとのエステル化合物、および、(C3)ガムテレピン油から誘導されたアルコール類からなる群から選択される少なくとも1種を含有するものである。
前記(C)溶剤においては、ジェットディスペンサーでの塗布性の観点から、温度25℃にてE型粘度計で測定した粘度が、6mPa・s以上12mPa・s以下(より好ましくは7mPa・s以上11mPa・s以下)であり、かつ、JIS K 2241の記載に準拠した方法により測定した表面張力が、28mN/m以上(より好ましくは、28.5mN/m以上30mN/m以下)であることが好ましい。なお、表面張力は、JIS K 2241の記載に準拠した方法(表面張力計(KRUSS社製の「K100」)を用いて、リング法により測定する方法)により測定できる。
前記(C1)ヘキシルジグリコールとしては、適宜公知のものを用いることができる。
前記(C2)エステル化合物は、炭素数8〜12のジカルボン酸と炭素数4〜12のアルコールとのエステル化合物である。これらの中でも、炭素数8〜10のジカルボン酸と炭素数6〜10のアルコールとのエステル化合物がより好ましく、炭素数10のジカルボン酸と炭素数8のアルコールとのエステル化合物が特に好ましい。具体的には、セバシン酸ビス(2−エチルへキシル)(DOS)、アゼライン酸ビス(2−エチルヘキシル)などが挙げられる。
前記(C3)ガムテレピン油から誘導されたアルコール類としては、適宜公知のものを用いることができる。具体的には、ターピネオールなどが挙げられる。
前記(C)溶剤は、本発明の効果に影響のない範囲であれば、前記(C1)成分、前記(C2)成分および前記(C3)成分以外の他の溶剤を含有していてもよい。ただし、この他の溶剤は、添加剤などに含まれる不可避的なもの以外は含有しないことが好ましい。
前記(C)成分の含有量は、フラックス100質量%に対して、30質量%以上60質量%以下であることが好ましく、35質量%以上50質量%以下であることがより好ましい。(C)成分の含有量が前記下限未満では、はんだ組成物の粘度およびチクソ性を適切な範囲に調整し難い傾向にあり、他方、前記上限を超えると、はんだ組成物の溶融時に残るフラックスの残さ中に溶剤が残存し、フラックスの残さが粘着性を有し、空気中を漂う埃や粉塵などが付着してしまうことで漏電の不具合を生じる恐れがある。
また、前記(C1)成分の含有量は、前記(C1)成分、前記(C2)成分および前記(C3)成分の合計量100質量%に対して、20質量%以上80質量%以下であることが好ましく、40質量%以上75質量%以下であることがより好ましく、50質量%以上70質量%以下であることが特に好ましい。前記(C1)成分の含有量が前記下限未満では、はんだ組成物のチクソ性が不足する傾向にあり、他方、前記上限を超えると、はんだ飛び散りの抑制効果が不足する傾向にある。
本発明に用いるフラックスには、前記(A)成分、前記(B)成分および前記(C)成分の他に、必要に応じて、チクソ剤やその他の添加剤、更には、その他の樹脂を加えることができる。その他の添加剤としては、酸化防止剤、消泡剤、改質剤、つや消し剤、発泡剤などが挙げられる。その他の樹脂としては、アクリル系樹脂などが挙げられる。
本発明に用いるチクソ剤としては、硬化ひまし油、アミド類、カオリン、コロイダルシリカ、有機ベントナイト、ガラスフリットなどが挙げられる。これらのチクソ剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
前記チクソ剤の含有量は、前記フラックス100質量%に対して、5質量%以上25質量%以下であることが好ましく、10質量%以上20質量%以下であることがより好ましい。含有量が前記下限未満では、チクソ性が得られず、ダレが生じやすくなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、チクソ性が高すぎて、塗布不良となりやすい傾向にある。
[(D)はんだ粉末]
本発明に用いる(D)はんだ粉末は、無鉛のはんだ粉末のみからなることが好ましいが、有鉛のはんだ粉末であってもよい。このはんだ粉末におけるはんだ合金としては、スズを主成分とする合金が好ましい。また、この合金の第二元素としては、銀、銅、亜鉛、ビスマス、アンチモンなどが挙げられる。さらに、この合金には、必要に応じて他の元素(第三元素以降)を添加してもよい。他の元素としては、銅、銀、ビスマス、アンチモン、アルミニウム、インジウムなどが挙げられる。
無鉛のはんだ粉末としては、具体的には、Sn/Ag、Sn/Ag/Cu、Sn/Cu、Sn/Ag/Bi、Sn/Bi、Sn/Ag/Cu/Bi、Sn/Sbや、Sn/Zn/Bi、Sn/Zn、Sn/Zn/Al、Sn/Ag/Bi/In、Sn/Ag/Cu/Bi/In/Sb、In/Agなどが挙げられる。
前記はんだ粉末の平均粒子径は、1μm以上40μm以下であることが好ましく、10μm以上35μm以下であることがより好ましく、15μm以上25μm以下であることが特に好ましい。平均粒子径が上記範囲内であれば、はんだ付けランドのピッチの狭くなってきている最近のプリント配線基板にも対応できる。なお、平均粒子径は、動的光散乱式の粒子径測定装置により測定できる。
次に、本発明のはんだ組成物を用いた、配線基板および電子部品などの電極同士の接続方法について説明する。ここでは、配線基板および電子部品の電極同士を接続する場合を例に挙げて説明する。
このように配線基板および電子部品の電極同士を接続する方法としては、前記配線基板上に前記はんだ組成物を塗布する塗布工程と、前記はんだ組成物上に前記電子部品を配置し、リフロー炉により所定条件にて加熱して、前記電子部品を前記配線基板に実装するリフロー工程と、を備える方法を採用できる。
塗布工程においては、前記配線基板上に前記はんだ組成物を塗布する。
ここで用いる塗布装置としては、ジェットディスペンサーである。前記本発明のはんだ組成物は、塗布性が優れており、このようなジェットディスペンサーで良好に塗布できる。
リフロー工程においては、前記はんだ組成物上に前記電子部品を配置し、リフロー炉により所定条件にて加熱する。このリフロー工程により、電子部品および配線基板の間に十分なはんだ接合を行うことができる。その結果、前記電子部品を前記配線基板に実装することができる。
リフロー条件は、はんだの融点に応じて適宜設定すればよい。例えば、Sn−Au−Cu系のはんだ合金を用いる場合には、プリヒートを温度150〜180℃で60〜120秒行い、ピーク温度を240〜250℃に設定すればよい。
また、本発明のはんだ組成物を用いた接続方法は、前記接続方法に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良などは本発明に含まれるものである。
例えば、前記接続方法では、リフロー工程により、配線基板と電子部品とを接着しているが、これに限定されない。例えば、リフロー工程に代えて、レーザー光を用いてはんだ組成物を加熱する工程(レーザー加熱工程)により、配線基板と電子部品とを接着してもよい。この場合、レーザー光源としては、特に限定されず、金属の吸収帯に合わせた波長に応じて適宜採用できる。レーザー光源としては、例えば、固体レーザー(ルビー、ガラス、YAGなど)、半導体レーザー(GaAs、InGaAsPなど)、液体レーザー(色素など)、気体レーザー(He−Ne、Ar、CO、エキシマーなど)が挙げられる。
次に、本発明を実施例および比較例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。なお、実施例および比較例にて用いた材料を以下に示す。
((A)成分)
ロジン系樹脂:水添酸変性ロジン、商品名「KE−604」、荒川化学工業社製
((B)成分)
活性剤:コハク酸
((C1)成分)
溶剤A:ヘキシルジグリコール
((C2)成分)
溶剤B:セバシン酸ビス(2−エチルへキシル)
((C3)成分)
溶剤C:商品名「ターピネオールC」、日本テルペン化学社製
((C)成分)
溶剤D:フェニルジグリコール
溶剤E:ジエチレングリコールジブチルエーテル
溶剤F:ジプロピレングリコールモノメチルエーテル
((D)成分)
はんだ粉末:平均粒子径17μm、はんだ融点217℃、はんだ組成Sn/Ag/Cu
(その他の成分)
チクソ剤:水添ヒマシ油、商品名「ヒマ硬」、KFトレーディング社製
酸化防止剤:ヒンダートフェノール、商品名「イルガノックス245」、チバ・ジャパン社製
[実施例1]
ロジン系樹脂36.8質量部、チクソ剤8質量%、酸化防止剤2.7質量部、活性剤3.15質量部、溶剤A25質量部および溶剤B24.35質量部をそれぞれ容器に投入し、マントルヒーターにて160℃に加熱しつつ、混練機(プラネタリーミキサー)にて混合してフラックスを得た。
その後、得られたフラックス16質量%およびはんだ粉末84質量%(合計で100質量%)を容器に投入し、混練機(プラネタリーミキサー)にて混合することで、下記表1に示す組成を有するはんだ組成物を調製した。
[実施例2〜3および比較例1〜6]
表1に示す組成に従い各材料を配合した以外は実施例1と同様にしてはんだ組成物を得た。
<はんだ組成物の評価>
はんだ組成物の性能(粘度、チクソ指数、塗布精度、塗布形状、はんだ飛び散り、フラックス分離)を以下のような方法で評価または測定した。得られた結果を表1に示す。
また、フラックス中の溶剤の粘度および表面張力を以下のような方法で測定した。得られた結果を表1に示す。
(1)粘度試験
JIS Z3284付随書6に準拠し、E型粘度計により測定を行った。回転数を10rpm、温度を35℃にして、粘度値η(単位:mPa・s)を読み取った。
また、上記と同様にして、回転数を30rpmに調整した場合の粘度値(30rpm粘度)と、回転数を3rpmに調整した場合の粘度値(3rpm粘度)とを読み取った。そして、下記式に基づいて、チクソ指数を算出した。
チクソ指数=log[(3rpm粘度)/(30rpm粘度)]
(2)塗布精度、(3)塗布形状、および(4)はんだ飛び散り
直径0.26mmφのノズルを有するジェットディスペンサーを用い、ノズル先端から基板までの距離を2mmで、1点あたりの塗布時間を0.09秒間に設定して、基板(大きさ:50mm×50mm、厚み:0.5mm)上の50mm×15mmの範囲内に等間隔で100点の吐出(25点×4列)を行って試験基板を得た。
得られた試験基板を目視にて観察し、以下の基準に従って、塗布精度を評価した。
○:吐出物の直線性が良好である。
×:吐出物の直線性が乱れている。
得られた試験基板を顕微鏡(倍率:20倍)にて観察し、以下の基準に従って、塗布形状を評価した。
○:吐出物の形状が良好(概ね円形)である。
×:吐出物の形状が楕円形であるか、または吐出物にツノ立ちがある。
上記の試験基板を20枚作製する(試験基板1枚につき、100点の吐出物があるので、合計2000点の吐出物がある)。そして、得られた試験基板20枚について、吐出物から離れて存在する直径70μm以上の凝集粉をはんだ飛び散りとし、その個数をカウントした。
(5)フラックス分離
はんだ組成物を充填した10mLシリンジを、温度10℃の冷蔵庫内に立てて保存する。そして、フラックスが分離しているか否かを目視で観察して、以下の基準に従って、フラックス分離を評価した。
○:25日を経てもフラックスが分離しなかった。
×:25日以内にフラックスが分離した。
(6)フラックス中の溶剤の粘度および表面張力
フラックス中の溶剤の粘度を、E型粘度計により測定した。具体的には、回転数を10rpm、温度を25℃にして、粘度値η(単位:mPa・s)を読み取った。
また、フラックス中の溶剤の表面張力(単位:mN/m)を、JIS K 2241の記載に準拠した方法(表面張力計(KRUSS社製の「K100」)を用いて、リング法により測定する方法)により、測定した。
Figure 0005916674
表1に示す結果からも明らかなように、本発明のはんだ組成物を用いた場合(実施例1〜3)には、塗布精度および塗布形状が良好であり、かつ、はんだ飛び散りおよびフラックス分離が十分に抑制されていることが確認された。このことから、本発明のはんだ組成物は、十分な塗布性を有し、かつ、はんだ飛び散りおよびフラックス分離を十分に抑制できることが確認された。
一方で、本発明における(C1)成分および(C2)成分の少なくともいずれか一方を含有しないはんだ組成物を用いた場合(比較例1〜6)には、十分な塗布性、並びに、はんだ飛び散りおよびフラックス分離の十分な抑制の全てを同時に達成できないことが分かった。
本発明のジェットディスペンサー用はんだ組成物は、電子部品と配線基板とを接続する技術として好適に用いることができる。

Claims (4)

  1. (A)ロジン系樹脂、(B)活性剤、(C)溶剤およびチクソ剤を含有するフラックスと、(D)はんだ粉末とを含有し、
    前記フラックスの含有量は、当該はんだ組成物100質量%に対して、14質量%以上25質量%以下であり、
    前記(A)ロジン系樹脂の含有量は、前記フラックス100質量%に対して、25質量%以上50質量%以下であり、
    前記(B)活性剤の含有量は、前記フラックス100質量%に対して、0.1質量%以上8質量%以下であり、
    前記(C)溶剤の含有量は、前記フラックス100質量%に対して、30質量%以上60質量%以下であり、
    前記チクソ剤の含有量は、前記フラックス100質量%に対して、5質量%以上25質量%以下であり、
    前記(C)溶剤は、
    (C1)ヘキシルジグリコールを含有し、かつ、
    (C2)炭素数8〜12のジカルボン酸と炭素数4〜12のアルコールとのエステル化合物、および、(C3)ガムテレピン油から誘導されたアルコール類からなる群から選択される少なくとも1種を含有し、
    前記(C1)成分の含有量は、前記(C1)成分、前記(C2)成分および前記(C3)成分の合計量100質量%に対して、20質量%以上75質量%以下である
    ことを特徴とするジェットディスペンサー用はんだ組成物。
  2. 請求項1に記載のジェットディスペンサー用はんだ組成物において、
    前記(C)溶剤として、不可避的なものを除き、前記(C1)成分、前記(C2)成分および前記(C3)成分以外の溶剤を含有しない
    ことを特徴とするジェットディスペンサー用はんだ組成物。
  3. 請求項1または請求項2に記載のジェットディスペンサー用はんだ組成物において、
    当該はんだ組成物の35℃における粘度が15.1mPa・s以上19.2mPa・s以下であり、
    当該はんだ組成物のチクソ指数が、0.73以上0.79以下である
    ことを特徴とするジェットディスペンサー用はんだ組成物。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のジェットディスペンサー用はんだ組成物において、
    前記(C)溶剤は、
    温度25℃にてE型粘度計で測定した粘度が、6mPa・s以上12mPa・s以下であり、かつ、
    JIS K 2241の記載に準拠した方法により測定した表面張力が、28mN/m以上であるものである
    ことを特徴とするジェットディスペンサー用はんだ組成物。
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