JP2019025484A - はんだ組成物および電子基板 - Google Patents
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Abstract
Description
一方で、電子機器の機能の多様化により、大型の電子部品が電子基板に搭載されるようになっている。また、大型の電子部品の中には、電極端子の面積が広い電子部品(例えば、パワートランジスタ)がある。このような電子部品では、はんだ組成物の印刷面積が広いため、大きな径のボイドが発生しやすい傾向にある。
本発明のはんだ組成物は、(A)ロジン系樹脂、(B)活性剤、(C)溶剤および(D)チクソ剤を含有するフラックス組成物と、(E)はんだ粉末とを含有し、前記(A)成分が、(A1)酸価が200mgKOH/g以上であるロジン系樹脂、および、(A2)酸価が200mgKOH/g未満であるロジン系樹脂を含有し、前記(B)成分が、(B1)有機酸を含有し、前記(C)成分が、(C1)イソボルニルシクロヘキサノールおよびセバシン酸ジイソプロピルからなる群から選択される少なくとも1種、(C2)沸点が245℃以下である溶剤、並びに、(C3)テトラエチレングリコールジメチルエーテルを含有し、前記(A1)成分の配合量が、前記フラックス組成物100質量%に対して、18質量%以下であり、前記(B1)成分の配合量が、前記フラックス組成物100質量%に対して、2質量%以下であり、前記(C3)成分の配合量が、前記フラックス組成物100質量%に対して、10質量%以上であり、前記フラックス組成物の配合量は、前記はんだ組成物100質量%に対して、10.4質量%以上11.5質量%以下であることを特徴とするものである。
本発明の電子基板は、前記はんだ組成物を用いたはんだ付け部を備えることを特徴とするものである。
すなわち、本発明のはんだ組成物においては、(C)溶剤として、(C1)イソボルニルシクロヘキサノールおよびセバシン酸ジイソプロピルのうちのいずれか1つを用いている。この(C1)成分は、高沸点であるため、はんだが溶融する前にほとんど揮発しない。そのため、溶剤の気化によるボイドの発生を抑制できる。また、(C1)成分を含有するはんだ組成物は、はんだ溶融時にもある程度の流動性を有しているため、はんだ組成物中の気体が徐々に集まりながら外部に放出できる。しかし、はんだ組成物の印刷面積が広い場合には、はんだ組成物の流動性が足りないために、はんだ溶融時に気体を外部に放出しきれずに、大きな径のボイドとして残ってしまう。このようなメカニズムにより、はんだ組成物の印刷面積が広い場合、(C1)成分を含有するはんだ組成物では、大きな径のボイドが発生してしまうものと本発明者らは推察する。
そして、本発明のはんだ組成物においては、(C)溶剤として、(C1)成分の他に、(C2)沸点が245℃以下である溶剤を併用している。(C2)成分は、比較的に低沸点であるため、はんだが溶融する前にも揮発して気体となってしまうが、この気体が、はんだ組成物中の気体を外部に押し出す作用がある。結果として、はんだ組成物の印刷面積が広い場合には、(C1)成分および(C2)成分の組み合わせにより、大きな径のボイドを十分に抑制できる。
また、本発明のはんだ組成物においては、(C)溶剤として、(C1)成分および(C2)成分の他に、(C3)テトラエチレングリコールジメチルエーテル(20℃における粘度が3.8mPa・sであり、かつ沸点が275℃である溶剤)を併用している。この(C3)成分は、(C2)成分とほぼ同様の作用を奏する。一方で、(C3)成分は、(C2)成分とは異なり、1回目のリフロー後にも、はんだ組成物中に残存しやすい。そして、2回目以降のリフローの際にも、はんだ組成物中の気体を外部に押し出す作用を奏することができる。そのため、複数回のリフロー処理が施される場合にも、ボイドの更なる巨大化を抑制できる。
さらに、本発明のはんだ組成物においては、(A)ロジン系樹脂として、(A1)酸価が200mgKOH/g以上であるロジン系樹脂、および、(A2)酸価が200mgKOH/g未満であるロジン系樹脂を併用し、かつ、(A1)成分の配合量を抑えている。本発明者らは、(C1)成分〜(C3)成分を含む溶剤組成のはんだ組成物において、(A1)成分の配合量が多くなるほど、大きな径のボイドが発生することを発見した。このメカニズムは、必ずしも明らかではないが、(A1)成分は酸価が高いため、カルボン酸成分が分解しやすく、カルボン酸成分のガスが発生してボイドが巨大化しやすいものと本発明者らは推察する。本発明のはんだ組成物においては、(A1)成分の配合量を抑えているので、ボイドの更なる巨大化を抑制できる。
一方で、はんだ組成物のスキージ付着については、本発明者らは、次のようなメカニズムによるものと推察する。曳糸性が低過ぎるはんだ組成物を用いた場合には、スキージとマスクとの間でのはんだ組成物の切れが良くなり過ぎる。そして、マスク側に引き寄せられるはずのはんだ組成物が、スキージ側に残ってしまう。そこで、本発明のはんだ組成物においては、はんだ粉末に対するフラックス組成物の比率を高めることで、曳糸性を高めて、スキージ付着を抑制できるものと本発明者らは推察する。
以上のようにして、上記本発明の効果が達成されるものと本発明者らは推察する。
まず、本実施形態に用いるフラックス組成物について説明する。本実施形態に用いるフラックス組成物は、はんだ組成物におけるはんだ粉末以外の成分であり、(A)ロジン系樹脂、(B)活性剤、(C)溶剤および(D)チクソ剤を含有するものである。
本実施形態に用いる(A)ロジン系樹脂としては、ロジン類およびロジン系変性樹脂が挙げられる。ロジン類としては、ガムロジン、ウッドロジンおよびトール油ロジンなどが挙げられる。ロジン系変性樹脂としては、不均化ロジン、重合ロジン、水素添加ロジン(完全水添ロジン、部分水添ロジン、並びに、不飽和有機酸((メタ)アクリル酸などの脂肪族の不飽和一塩基酸、フマル酸、マレイン酸などのα,β−不飽和カルボン酸などの脂肪族不飽和二塩基酸、桂皮酸などの芳香族環を有する不飽和カルボン酸など)の変性ロジンである不飽和有機酸変性ロジンの水素添加物(「水添酸変性ロジン」ともいう))およびこれらの誘導体などが挙げられる。これらのロジン系樹脂は1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
(A2)成分としては、(A)成分のうち、酸価が200mgKOH/g未満の低酸価ロジン系樹脂が挙げられる。ボイドおよびスキージ付着の抑制の観点からは、(A2)成分の酸価は、190mgKOH/g以下であることが好ましく、180mgKOH/g以下であることがより好ましい。
なお、(A)成分の酸価を調整する手段としては、ロジンの変性方法を変更すること(例えば、アクリル酸やマレイン酸により変性することで、酸価が高くなる傾向にある)などが挙げられる。
本実施形態に用いる(B)活性剤は、(B1)有機酸を含有することが必要である。また、この(B1)成分の配合量が、フラックス組成物100質量%に対して、2質量%以下であることが必要である。(B1)成分の配合量が2質量%を超える場合、はんだ組成物の印刷面積が広い場合には、大きな径のボイドを十分に抑制できない。なお、(B1)成分の配合量は、フラックス組成物100質量%に対して、1.5質量%以下であることがより好ましく、1質量%以下であることが特に好ましい。
モノカルボン酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ブチリック酸、バレリック酸、カプロン酸、エナント酸、カプリン酸、ラウリル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、ツベルクロステアリン酸、アラキジン酸、ベヘニン酸、リグノセリン酸、およびグリコール酸などが挙げられる。
ジカルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、酒石酸、およびジグリコール酸などが挙げられる。
その他の有機酸としては、ダイマー酸、トリマー酸、レブリン酸、乳酸、アクリル酸、安息香酸、サリチル酸、アニス酸、クエン酸、およびピコリン酸などが挙げられる。
本実施形態に用いる(C)溶剤は、(C1)イソボルニルシクロヘキサノールおよびセバシン酸ジイソプロピルからなる群から選択される少なくとも1種、(C2)沸点が245℃以下である溶剤、並びに、(C3)テトラエチレングリコールジメチルエーテルを含有することが必要である。(C1)成分、(C2)成分および(C3)成分を組み合わせて用いることにより、はんだ組成物の印刷面積が広い場合にも、大きな径のボイドを十分に抑制できる。
(C4)成分としては、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル(沸点:259℃)などが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。なお、括弧内に記載の粘度は、20℃における粘度である。
本実施形態に用いる(D)チクソ剤としては、硬化ひまし油、ポリアマイド類、アマイド類、カオリン、コロイダルシリカ、有機ベントナイト、およびガラスフリットなどが挙げられる。これらの中でも、ボイドの抑制の観点から、ポリアマイド類、およびアマイド類がより好ましい。ポリアマイド類またはアマイド類の市販品としては、共栄社化学社製の「ターレン」などが挙げられる。これらのチクソ剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明に用いるフラックス組成物には、(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分の他に、必要に応じて、その他の添加剤、更には、その他の樹脂を加えることができる。その他の添加剤としては、消泡剤、酸化防止剤、改質剤、つや消し剤、および発泡剤などが挙げられる。その他の樹脂としては、アクリル系樹脂などが挙げられる。
次に、本実施形態のはんだ組成物について説明する。本実施形態のはんだ組成物は、前記本実施形態のフラックス組成物と、以下説明する(E)はんだ粉末とを含有するものである。
本実施形態において、フラックス組成物の配合量は、はんだ組成物100質量%に対して、10.4質量%以上11.5質量%以下であることが必要である。フラックス組成物の配合量が10.4質量%未満(はんだ粉末の配合量が89.6質量%超)であれば、スキージ付着を抑制できない。他方、フラックス組成物の配合量が11.5質量%超であれば、チップ脇ボールを抑制できない。なお、フラックス組成物の配合量は、はんだ組成物100質量%に対して、10.4質量%以上11.2質量%以下であることがより好ましい。
本実施形態に用いる(E)はんだ粉末は、鉛フリーはんだ粉末のみからなることが好ましいが、有鉛のはんだ粉末であってもよい。このはんだ粉末におけるはんだ合金としては、スズ(Sn)を主成分とする合金が好ましい。また、この合金の第二元素としては、銀(Ag)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ビスマス(Bi)、インジウム(In)およびアンチモン(Sb)などが挙げられる。さらに、この合金には、必要に応じて他の元素(第三元素以降)を添加してもよい。他の元素としては、銅、銀、ビスマス、インジウム、アンチモン、およびアルミニウム(Al)などが挙げられる。
ここで、鉛フリーはんだ粉末とは、鉛を添加しないはんだ金属または合金の粉末のことをいう。ただし、鉛フリーはんだ粉末中に、不可避的不純物として鉛が存在することは許容されるが、この場合に、鉛の量は、300質量ppm以下であることが好ましい。
本実施形態のはんだ組成物は、上記説明したフラックス組成物と上記説明した(E)はんだ粉末とを上記所定の割合で配合し、撹拌混合することで製造できる。
次に、本実施形態の電子基板について説明する。本実施形態の電子基板は、以上説明したはんだ組成物を用いたはんだ付け部を備えることを特徴とするものである。本実施形態の電子基板は、前記はんだ組成物を用いて電子部品を電子基板(プリント配線基板など)に実装することで製造できる。
前記本実施形態のはんだ組成物は、はんだ組成物の印刷面積が広い場合でも、大きな径のボイドを十分に抑制できる。そのため、電子部品としては、電極端子の面積が広い電子部品(例えば、パワートランジスタ)を用いてもよい。また、はんだ組成物の印刷面積は、例えば、20mm2以上であってもよく、30mm2以上であってもよく、40mm2以上であってもよい。なお、印刷面積は、電子部品の電極端子の面積に対応する。
ここで用いる塗布装置としては、スクリーン印刷機、メタルマスク印刷機、ディスペンサー、およびジェットディスペンサーなどが挙げられる。
また、前記塗布装置にて塗布したはんだ組成物上に電子部品を配置し、リフロー炉により所定条件にて加熱して、前記電子部品をプリント配線基板に実装するリフロー工程により、電子部品を電子基板に実装できる。
リフロー条件は、はんだの融点に応じて適宜設定すればよい。例えば、Sn−Ag−Cu系のはんだ合金を用いる場合には、プリヒート温度を150〜200℃に設定し、プリヒート時間を60〜120秒間に設定し、ピーク温度を230〜270℃に設定すればよい。
また、本発明のはんだ組成物および電子基板は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良などは本発明に含まれるものである。
例えば、前記電子基板では、リフロー工程により、プリント配線基板と電子部品とを接着しているが、これに限定されない。例えば、リフロー工程に代えて、レーザー光を用いてはんだ組成物を加熱する工程(レーザー加熱工程)により、プリント配線基板と電子部品とを接着してもよい。この場合、レーザー光源としては、特に限定されず、金属の吸収帯に合わせた波長に応じて適宜採用できる。レーザー光源としては、例えば、固体レーザー(ルビー、ガラス、YAGなど)、半導体レーザー(GaAs、およびInGaAsPなど)、液体レーザー(色素など)、並びに、気体レーザー(He−Ne、Ar、CO2、およびエキシマーなど)が挙げられる。
((A1)成分)
ロジン系樹脂A:水添酸変性ロジン(酸価:240mgKOH/g)、商品名「パインクリスタルKE−604」、荒川化学工業社製
((A2)成分)
ロジン系樹脂B:完全水添ロジン(酸価:165mgKOH/g)、商品名「フォーラルAX」、Eastman Chemical社製
ロジン系樹脂C:重合ロジン(酸価:145mgKOH/g)、商品名「パインクリスタルKR−140」、荒川化学工業社製
((B1)成分)
有機酸A:コハク酸
有機酸B:マロン酸
((B2)成分)
活性剤:ジブロモブテンジオール
((C1)成分)
溶剤A:イソボルニルシクロヘキサノール
溶剤B:セバシン酸ジイソプロピル
((C2)成分)
溶剤C:トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(沸点:242℃、粘度:1mPa・s)
((C3)成分)
溶剤D:テトラエチレングリコールジメチルエーテル(沸点:275℃、粘度:3.8mPa・s)
((D)成分)
チクソ剤A:商品名「ターレンVA79」、共栄社化学社製
チクソ剤B:商品名「ダイヤミッドY」、日本化成社製
((E)成分)
はんだ粉末:合金組成はSn−3.0Ag−0.5Cu、粒子径分布は20〜38μm、はんだ融点は217〜220℃
ロジン系樹脂A15質量%、ロジン系樹脂B23.7質量%、有機酸A0.3質量%、有機酸B0.3質量%、活性剤1質量%、溶剤A13.6質量%、溶剤C10.8質量%、溶剤D24質量%、チクソ剤A4.8質量%およびチクソ剤B6.5質量%を容器に投入し、プラネタリーミキサーを用いて混合してフラックス組成物を得た。
その後、得られたフラックス組成物10.2質量%およびはんだ粉末89.8質量%(合計で100質量%)を容器に投入し、プラネタリーミキサーにて混合することではんだ組成物を調製した。
表1に示す組成に従い各材料を配合した以外は実施例1と同様にして、はんだ組成物を得た。
[比較例1〜5]
表1に示す組成に従い各材料を配合した以外は実施例1と同様にして、はんだ組成物を得た。
はんだ組成物の評価(パワートランジスタでの最大ボイド径、曳糸性、チップ脇ボール)を以下のような方法で行った。得られた結果を表1に示す。なお、パワートランジスタでの最大ボイド径の評価結果が悪かった場合には、場合により、曳糸性およびチップ脇ボールの評価を省略した。
(1)パワートランジスタでの最大ボイド径
パワートランジスタ(大きさ:5.5mm×6.5mm、厚み:2.3mm、ランド:スズめっき、ランドの面積:30mm2)を実装できる電極を有する基板上に、対応するパターンを有するメタルマスクを用い、はんだ組成物を印刷した。その後、はんだ組成物上にパワートランジスタを搭載して、プリヒート150〜180℃を80秒間とピーク温度240℃で溶融時間を40秒間の条件でリフロー(窒素中、酸素濃度1000ppm以下)を行い、試験基板を作製した。得られた試験基板におけるはんだ接合部を、X線検査装置(「NLX−5000」、NAGOYA ELECTRIC WORKS社製)を用いて観察した。そして、1回目リフロー後のパワートランジスタでのボイドを観察し、ボイドのうちの最大のボイドの直径を最大ボイド径(単位:mm)として測定した。
さらに、1回目リフロー後の試験基板に対し、1回目リフローと同じ条件で2回目リフローを行って、はんだ接合部を観察した。そして、2回目リフロー後のパワートランジスタでの最大ボイド径(単位:mm)を測定した。
(2)曳糸性
容器中の得られたはんだ組成物(温度25℃)を投入し、はんだ組成物を回転数10rpmで30秒間攪拌した。その後、はんだ組成物中に曳糸部を有する測定棒を、この曳糸部が全て浸漬するように、浸漬した。その後、測定棒を500mm/minの速度で引き上げ、このときに、曳糸部とはんだ組成物との間に形成される糸が切断したときの長さ(mm)を測定した。
なお、曳糸部は、先端に円錐形状の円錐部と、円柱形状の円柱部と、円柱部と測定棒とを繋ぐ連結部とを備える。そして、円錐部および円柱部の直径は10mmであり、円錐部の高さは5mmであり、円柱部の長さは9mmであり、連結部の長さは3mmであり、測定棒の直径は3mmである。また、測定棒を引き上げる装置としては、SIMAZU社製の「EZ−L」を用いた。
(3)チップ脇ボール
チップ部品(3216チップ)を搭載できる評価用基板に、120μm厚のメタルマスクを使用して、はんだ組成物を印刷し、チップ部品60個を搭載し、リフロー炉(タムラ製作所社製)ではんだ組成物を溶解させて、はんだ付けを行ったものを試験板とする。ここでのリフロー条件は、プリヒート温度が150〜180℃(60秒)で、温度220℃以上の時間が50秒間で、ピーク温度が245℃である。得られた試験板を拡大鏡にて観察し、チップ部品の脇に発生したはんだボールの数(個/チップ)を測定した。
そして、はんだボールの数(個/チップ)の結果に基づいて下記の基準に従って、チップ脇ボールを評価した。
○:チップ当たりのはんだボールの数が、2個未満である。
△:チップ当たりのはんだボールの数が、2個以上3個未満である。
×:チップ当たりのはんだボールの数が、3個以上である。
Claims (3)
- (A)ロジン系樹脂、(B)活性剤、(C)溶剤および(D)チクソ剤を含有するフラックス組成物と、(E)はんだ粉末とを含有し、
前記(A)成分が、(A1)酸価が200mgKOH/g以上であるロジン系樹脂、および、(A2)酸価が200mgKOH/g未満であるロジン系樹脂を含有し、
前記(B)成分が、(B1)有機酸を含有し、
前記(C)成分が、(C1)イソボルニルシクロヘキサノールおよびセバシン酸ジイソプロピルからなる群から選択される少なくとも1種、(C2)沸点が245℃以下である溶剤、並びに、(C3)テトラエチレングリコールジメチルエーテルを含有し、
前記(A1)成分の配合量が、前記フラックス組成物100質量%に対して、18質量%以下であり、
前記(B1)成分の配合量が、前記フラックス組成物100質量%に対して、2質量%以下であり、
前記(C3)成分の配合量が、前記フラックス組成物100質量%に対して、10質量%以上であり、
前記フラックス組成物の配合量が、前記はんだ組成物100質量%に対して、10.4質量%以上11.5質量%以下である
ことを特徴とするはんだ組成物。 - 請求項1に記載のはんだ組成物において、
前記(E)成分が、融点が210℃以上250℃以下であるはんだ粉末である
ことを特徴とするはんだ組成物。 - 請求項1または請求項2に記載のはんだ組成物を用いたはんだ付け部を備えることを特徴とする電子基板。
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