JP6971444B1 - フラックス - Google Patents
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Abstract
Description
この種のはんだ付けに一般に採用されている方法は、溶融はんだにプリント基板及び電子部品を接触させてはんだ付けを行うフローソルダリング法、並びにソルダペースト、ソルダプリフォーム又はソルダボールの形態のはんだをリフロー炉で再溶融してはんだ付けを行うリフローソルダリング法である。
さらに、はんだ付けに用いるフラックスは、実際に使用するまでに長期にわたって保存することがあるため、保存時に析出しないことも求められる。
本発明者らが鋭意検討したところ、従来のフラックスは、上述のようにフローソルダリング時のプリント基板のはんだへの浸漬時間を増加させて高温で長時間の加熱を行うと、プリント基板のスルーホール等に塗布したポストフラックスが揮発等により消失してしまうこと(フラックスの枯れ)が発生し得ることがわかった。特許文献1に具体的に示されているロジンエステルを少量のみ(3.00質量%以下)含むフラックスは、フラックスの耐熱性が不足しているため、本願の比較例1及び4において後述するように、フラックスの枯れが発生してしまい、枯れの抑制の点では改善の余地があることがわかった。
以上のように、フラックスの耐熱性を向上させてはんだ付け時のフラックスの枯れの発生を抑制し、かつ保存時の析出の発生を抑制するフラックスが望まれている。
なお、本明細書において、「X〜Y」を用いて数値範囲を表す際は、その範囲は両端の数値を含むものとする。
3.5〜11質量%のロジンエステル、
0質量%超18質量%以下のロジンエステル以外のロジン系樹脂、及び
70質量%以上96.5質量%未満の溶剤
を含むことを特徴とするフラックス。
[2] フラックス全体に対して0.01〜1質量%のアミン臭化水素酸塩をさらに含むことを特徴とする[1]に記載のフラックス。
[3] 有機酸をさらに含むことを特徴とする、[1]又は[2]に記載のフラックス。
[4] フラックス全体に対して、
0.3〜2質量%の有機塩素化合物、及び
0.2〜1.5質量%の有機リン化合物
をさらに含むことを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載のフラックス。
[5] 前記有機塩素化合物が、クロレンド酸、クロレンド酸無水物、及びメチルペンタクロロオクタデカノエートからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする、[4]に記載のフラックス。
[6] 前記有機リン化合物が、2−エチルヘキシル(2−エチルヘキシル)ホスホネート、n−オクチル(n−オクチル)ホスホネート、n−デシル(n−デシル)ホスホネート、及びn−ブチル(n−ブチル)ホスホネートからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする、[4]又は[5]に記載のフラックス。
[7] フローソルダリング法に用いるための、[1]〜[6]のいずれかに記載のフラックス。
本発明において、ロジンエステルは、ロジン系樹脂の1種であり、エステル結合を有するロジンの誘導体を意味する。
本発明において、ロジン系樹脂は、ロジン、ロジンの誘導体(エステル化、重合、水添等の変性を施したロジン)、又はこれらの組み合わせを意味する。
フラックス全体に対するロジンエステルの含有量は、3.5〜11質量%であり、4.0〜11質量%が好ましく、5〜11質量%がより好ましい。ロジンエステルの含有量が3.5質量%未満であると、はんだ付け時のフラックスの枯れの発生を十分に抑制することできない。上述のように、特許文献1に具体的に示されているロジンエステルを少量のみ(3.00質量%以下)含むフラックスは、フラックスの耐熱性が不足しているため、フラックスの枯れが発生してしまう。ロジンエステルの含有量が11質量%を超えると、保存時にフラックスの析出が発生してしまう。また、ロジンエステルの含有量が4.0質量%以上であると、後述の実施例1〜9に示すように、ロジンエステルの含有量が3.5質量%以上4.0質量%未満である場合に比べて、フラックスの枯れの発生をより効果的に抑制することができる。さらに、ロジンエステルの含有量が5質量%以上であると、後述の実施例2〜16に示すように、ロジンエステルの含有量が4.0質量%以上5質量%未満である場合に比べて、フラックスの枯れの発生をより効果的に抑制することができる。ロジンエステルの含有量は、3.5質量%、3.7質量%、3.9質量%、4.0質量%、4.5質量%、5質量%、5.5質量%、6質量%、6.5質量%、7質量%、7.5質量%、8質量%、8.5質量%、9質量%、9.5質量%、10質量%、10.5質量%、又は11質量%であってもよく、これらの数値のいずれか2つの間の範囲内であってもよい。
フラックス全体に対するロジンエステル以外のロジン系樹脂の含有量は、0質量%超18質量%以下であり、1〜15質量%が好ましく、5〜13質量%がより好ましい。ロジンエステル以外のロジン系樹脂の含有量が0質量%である(ロジンエステル以外のロジン系樹脂を含まない)場合、はんだ付け時のフラックスの枯れの発生を十分に抑制することができず、また、保存時のフラックスの析出が発生してしまう。ロジンエステル以外のロジン系樹脂の含有量が18質量%超であると、はんだ付け後の残渣が多くなる。ロジンエステル以外のロジン系樹脂の含有量は、0質量%超、0.5質量%、1質量%、3質量%、5質量%、6質量%、7質量%、8質量%、10質量%、13質量%、15質量%、又は18質量%であってもよく、これらの数値のいずれか2つの間の範囲内であってもよい。
フラックス全体に対する溶剤の含有量は、70質量%以上96.5質量%未満であり、70〜95質量%が好ましく、80〜93質量%がより好ましい。溶剤の含有量が70質量%未満であると、はんだ付け後の残渣が多くなる。また、96.5質量%以上であるとフラックスとして十分な活性が得られない。溶剤の含有量は、70質量%、75質量%、80質量%、85質量%、90質量%、95質量%、96質量%、又は96.5質量%未満であってもよく、これらの数値のいずれか2つの間の範囲内であってもよい。
フラックス全体の質量に対するアミン臭化水素酸塩の含有量は、0.01〜1質量%が好ましく、0.05〜0.7質量%がより好ましく、0.10〜0.5質量%が最も好ましい。アミンハロゲン化臭化水素酸塩の含有量が上記範囲内であれば、はんだの濡れ性を向上させることができる。
フラックス全体に対する有機酸は、0.01〜7質量%が好ましく、0.1〜3質量%がより好ましい。有機酸の含有量が上記範囲内であれば、はんだの濡れ性を向上させることができる。
フラックスが有機塩素化合物を含む場合、フラックス全体に対する有機塩素化合物の含有量は、0.3〜2質量%が好ましく、0.5〜1.5質量%が好ましい。
ホスホン酸エステルは、特に限定されないが、2−エチルヘキシル(2−エチルヘキシル)ホスホネート、n−オクチル(n−オクチル)ホスホネート、n−デシル(n−デシル)ホスホネート、n−ブチル(n−ブチル)ホスホネート、又はこれらのうちの2種以上の組み合わせを使用することができる。この中でも、はんだボールの低減の観点から、2−エチルヘキシル(2−エチルヘキシル)ホスホネートが好ましい。
フェニル置換ホスフィン酸は、特に限定されないが、フェニルホスフィン酸、ジフェニルホスフィン酸、又はこれらの組み合わせを使用することができる。
フラックス全体に対する有機リン化合物の含有量は、0.2〜1.5質量%が好ましく、0.3〜1.0質量%がより好ましい。
ロジン系樹脂以外のその他の樹脂は、特に限定されないが、テルペン樹脂、変性テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、変性テルペンフェノール樹脂、スチレン樹脂、変性スチレン樹脂、キシレン樹脂、変性キシレン樹脂、又はこれらのうちの2種以上の組み合わせを使用することができる。変性テルペン樹脂は、芳香族変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂、水添芳香族変性テルペン樹脂、又はこれらのうちの2種以上の組み合わせを使用することができる。変性テルペンフェノール樹脂は、水添テルペンフェノール樹脂を使用することができる。変性スチレン樹脂は、スチレンアクリル樹脂、スチレンマレイン酸樹脂、又はこれらのうちの2種以上の組み合わせを使用することができる。変性キシレン樹脂は、フェノール変性キシレン樹脂、アルキルフェノール変性キシレン樹脂、フェノール変性レゾール型キシレン樹脂、ポリオール変性キシレン樹脂、ポリオキシエチレン付加キシレン樹脂、又はこれらのうちの2種以上の組み合わせを使用することができる。
フラックス全体の質量に対するロジン系樹脂以外のその他の樹脂の含有量は、0.2〜18質量%が好ましく、0.3〜15質量%がより好ましい。ロジン系樹脂以外のその他の樹脂の含有量が上記範囲内であれば、耐湿性を有することにより絶縁性を向上させることができる。
アミン臭化水素酸塩以外のアミンハロゲン化水素酸塩は、特に限定されないが、ステアリルアミン塩酸塩、ジエチルアニリン塩酸塩、ジエタノールアミン塩酸塩、ジメチルアミン塩酸塩、2−エチルヘキシルアミン塩酸塩、イソプロピルアミン塩酸塩、シクロヘキシルアミン塩酸塩、1,3−ジフェニルグアニジン塩酸塩、ジメチルベンジルアミン塩酸塩、ジメチルシクロヘキシルアミン塩酸塩、2−ジエチルアミノエタノール塩酸塩、ジアリルアミン塩酸塩、モノエチルアミン塩酸塩、ジエチルアミン塩酸塩、トリエチルアミン塩酸塩、ヒドラジン一塩酸塩、ヒドラジン二塩酸塩、ピリジン塩酸塩、ブチルアミン塩酸塩、へキシルアミン塩酸塩、n−オクチルアミン塩酸塩、ドデシルアミン塩酸塩、L−グルタミン酸塩酸塩、N−メチルモルホリン塩酸塩、ベタイン塩酸塩、塩化アンモニウム、2−ピペコリンヨウ化水素酸塩、シクロヘキシルアミンヨウ化水素酸塩、1,3−ジフェニルグアニジンフッ化水素酸塩、ジエチルアミンフッ化水素酸塩、2−エチルヘキシルアミンフッ化水素酸塩、シクロヘキシルアミンフッ化水素酸塩、エチルアミンフッ化水素酸塩、ロジンアミンフッ化水素酸塩、シクロヘキシルアミンテトラフルオロホウ酸塩、ジシクロヘキシルアミンテトラフルオロホウ酸塩、又はこれらのうちの2種以上の組み合わせを使用することができる。この中でも、はんだの切れ性の観点から、シクロヘキシルアミンテトラフルオロホウ酸塩が好ましい。
フラックス全体に対するアミン臭化水素酸塩以外のアミンハロゲン化水素酸塩の含有量は、0〜2質量%が好ましく、0.02〜1質量%がより好ましい。アミンハロゲン化水素酸塩の含有量が上記範囲内であれば、はんだの濡れ性を向上させることができる。
有機塩素化合物以外の有機ハロゲン化合物は、特に限定されないが、トランス−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオール、2,3−ジブロモ−1,4−ブタンジオール、2,3−ジブロモ−1−プロパノール、2,3−ジクロロ−1−プロパノール、1,1,2,2−テトラブロモエタン、2,2,2−トリブロモエタノール、ペンタブロモエタン、四臭化炭素、2,2−ビス(ブロモメチル)−1,3−プロパンジオール、meso−2,3−ジブロモこはく酸、臭化n−ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、トリアリルイソシアヌレート6臭化物、2,2−ビス[3,5−ジブロモ−4−(2,3−ジブロモプロポキシ)フェニル]プロパン、ビス[3,5−ジブロモ−4−(2,3−ジブロモプロポキシ)フェニル]スルホン、エチレンビスペンタブロモベンゼン、臭化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、又はこれらのうちの2種以上の組み合わせを使用することができる。この中でも、はんだの濡れ性の観点より、トランス−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオール、2,3−ジブロモ−1,4−ブタンジオール、又はこれらの組み合わせを使用することが好ましい。
フラックス全体に対する有機塩素化合物以外の有機ハロゲン化合物の含有量は、0〜3質量%が好ましく、0.1〜1.5質量%がより好ましい。有機ハロゲン化合物の含有量が上記範囲内であれば、はんだの濡れ性を向上させることができる。
フローソルダリング法に用いるはんだ合金の組成としては、公知のはんだ合金の組成を使用することができる。具体的には、Sn−Ag合金、Sn−Cu合金、Sn−Ag−Cu合金、Sn−In合金、Sn−Pb合金,Sn−Bi合金,Sn−Ag−Cu−Bi合金や前記合金組成にAg、Cu、In、Ni、Co、Sb、Ge、P、Fe、Zn、Ga等を更に添加した合金が挙げられる。
実施例1〜42及び比較例1〜5それぞれのフラックスについて、以下の(1)枯れの発生の評価、(2)析出の発生の評価、及び(3)総合評価を行った。また、実施例7、8、及び32それぞれのフラックスについては、以下の(4)フラックスによるはんだの広がり特性(濡れ性)の評価も行った。上記(1)〜(3)の結果を表3〜6に、上記(4)の結果を表7に示す。
銅板(縦30mm×横30mm×厚さ0.3mm)を準備し、当該銅板の表面の中央にマイクロシリンジで0.1mlのフラックス(液体状)を滴下した。滴下したフラックスは銅板の表面の全体に自然に広がるため、銅板の表面の全体にフラックスが塗布された銅板が得られる。このようにして得られた、フラックスが塗布された銅板を、恒温槽に入れ、150℃の温度で60秒間加熱を行った(予備加熱)。予備加熱後の銅板を、265℃の温度に設定したホットプレート(縦260mm×横200mm)の中央に、銅板全体が均一に加熱できるように載置した後、10秒間加熱を行った(本加熱)。そして、本加熱後の銅板の表面全体が1枚の写真(縦30mm×横30mm)に収まるように写真撮影し、銅板本来の色を際立たせるために、Windows(登録商標)フォトビューアーを使用して、コントラスト:+70、ハイライト:−60、暖かさ:−70の条件にて写真を青色処理した。青色処理後の写真(縦30mm×横30mm)を縦10個×横10個の正方形が合計100個になるよう、各領域(縦3mm×横3mm)に区分した。そして、写真上の各領域を、目視にて観察し、(i)フラックスが残存しフラックスの還元作用によって銅板の酸化が抑制され変色が見られない部分と、(ii)フラックスが消失し(枯れて)銅板が酸化して茶色に変色した部分とに分けた。そして、領域全体100個に対する、銅板の変色が見られない部分(i)の個数の割合(%)を算出し、下記の基準に沿って5段階の評価を行った。下記のランクの数値が大きいほど、フラックスの枯れの発生をより抑制できていることを意味する。
ランク1:10%未満
ランク2:10%以上30%未満
ランク3:30%以上50%未満
ランク4:50%以上80%未満
ランク5:80%以上
また、比較例1、並びに実施例1、2、12、及び3の評価に使用した写真をそれぞれ図1〜5に示す。
フラックス(液体状)10mlを透明な容器に入れ、当該容器を15℃の温度条件で15分間静置した後、当該容器内のフラックスの外観を目視で観察して、下記の表1の基準に沿って析出の発生の評価を行った。
上記(1)及び(2)の評価結果に基づいて、下記の表2の基準に沿って総合評価を行った。
JIS Z 3197に従い、はんだ及びフラックスを酸化処理銅板上に載せ、加熱して溶融した後のはんだの広がり率を測定することによってフラックスの効力を評価する。
銅板(縦30mm×横30mm×厚さ0.3mm)を準備し、当該銅板を150℃の恒温槽にて1時間加熱して、酸化処理銅板を得た。得られた酸化処理銅板の上に、はんだリング(組成:Ag3.0質量%、Cu0.5質量%、残部Sn)(直径(外径)6.5mm×内径3mm×厚さ1.7mm、0.21g)を、酸化処理銅板の中央部分が当該はんだリングの中心と一致するように載置し、酸化処理銅板とはんだリングとの積層体を得た。得られた積層体の酸化処理銅板の中央部分(はんだリングの中心)に、50μlのフラックスをマイクロシリンジにて滴下した。滴下したフラックスは、はんだリング内側の領域からはんだリング外側へあふれ出して酸化処理銅板の表面の一部(図6に示す実施例32においては、フラックスを滴下した箇所を中心にして半径 約10〜12mmの円の領域)に自然に広がるため、はんだリング表面の全体及び酸化処理銅板の表面の一部にフラックスが塗布された積層体が得られる。このようにして得られた、はんだリング表面及び酸化処理銅板の表面の一部にフラックスが塗布された積層体を、250℃の温度に設定したホットプレート(縦260mm×横200mm)の中央に、積層体全体が均一に加熱できるように載置した後、30秒間加熱を行った。実施例32の加熱後の積層体の写真を図6に示す。図6の写真からもわかるように、加熱により、酸化処理鋼板上で、はんだリングが溶融してはんだが濡れ広がる。加熱後の積層体において、酸化処理鋼板上のはんだの厚み(高さ)が最大となる部分を特定し、当該部分の酸化処理鋼板とはんだとの合計の厚み(高さ)をデジタルマイクロメーターにより測定した。得られた酸化処理鋼板とはんだとの合計の厚み(高さ)から酸化処理鋼板の厚みを差し引くことにより、はんだの高さ H(mm)を算出した。そして、JIS Z 3197に記載の下記式に基づいて、はんだの広がり率(%)を算出した。
以下の表3〜7に示す組成で実施例1〜42及び比較例1〜5のフラックスを調合した。
なお、以下の表3〜7中の各成分の数値は、フラックス全体の質量に対する各成分の質量%を表す。
特に、4.0質量%のロジンエステルを含む実施例2、6〜9、及び15のフラックスは、枯れの発生がより少なく(ランク4)、また、5〜11.0質量%のロジンエステルを含む実施例3〜5及び10〜14のフラックスは、枯れの発生が極めて少なかった(ランク5)。
一方、ロジンエステルの含有量が3.5質量%未満である比較例1及び4のフラックスは、析出が発生しなかったものの、枯れの発生が極めて多かった。
また、ロジンエステルの含有量が11質量%を超える比較例2及び5のフラックスは、枯れの発生が極めて少なかったものの、析出が発生した。
さらに、ロジンエステル以外のロジン系樹脂を含まない比較例3のフラックスは、枯れの発生が多く、かつ析出が発生した。
Claims (7)
- フラックス全体に対して、
3.5〜11質量%のロジンエステル、
0質量%超18質量%以下のロジンエステル以外のロジン系樹脂(ただし、以下のロジン変性物を除く:
ロジン又はロジン誘導体と、下記構造式(1)からなるアルカノールアミンとの反応物からなるロジン変性物であって、ロジンもしくはロジン誘導体のCOOH基と下記構造式(1)におけるNH 3−n 基とが縮合して得られるアミド結合、又はロジンもしくはロジン誘導体のCOOH基と下記構造式(1)におけるOH基とが縮合して得られるエステル結合を有するロジン変性物
式(1) NH 3−n −(R−OH) n (n≦3))、及び
70質量%以上96.5質量%未満の溶剤
を含むことを特徴とするフラックス。 - フラックス全体に対して0.01〜1質量%のアミン臭化水素酸塩をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のフラックス。
- 有機酸をさらに含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載のフラックス。
- フラックス全体に対して、
0.3〜2質量%の有機塩素化合物、及び
0.2〜1.5質量%の有機リン化合物
をさらに含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のフラックス。 - 前記有機塩素化合物が、クロレンド酸、クロレンド酸無水物、及びメチルペンタクロロオクタデカノエートからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする、請求項4に記載のフラックス。
- 前記有機リン化合物が、2−エチルヘキシル(2−エチルヘキシル)ホスホネート、n−オクチル(n−オクチル)ホスホネート、n−デシル(n−デシル)ホスホネート、及びn−ブチル(n−ブチル)ホスホネートからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする、請求項4又は5に記載のフラックス。
- フローソルダリング法に用いるための、請求項1〜6のいずれかに記載のフラックス。
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