JP2021023966A - ジェットディスペンサー用はんだ組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】ピエゾ式ジェットディスペンサーにおいて、サテライトや詰まりが発生しない塗付性に優れたジェットディスペンサー用はんだ組成物を提供すること。【解決手段】(A)ロジン系樹脂、(B)活性剤、(C)溶剤および(D)チクソ剤を含有するフラックス組成物と、(E)はんだ粉末と、を含有するジェットディスペンサー用はんだ組成物であって、スパイラル方式粘度測定方法を用いて、10回転/分で3分間回転させた後の粘度が30〜150Pa・sであり、引上げ速度2000mm/minの曳糸性試験で求められる値Bに対する、引上げ速度500mm/minの曳糸性試験で求められる値A(A/B)が25〜70%であり、前記値Bが35mm以上である、ジェットディスペンサー用はんだ組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、ジェットディスペンサーにより塗付するためのジェットディスペンサー用はんだ組成物に関する。
電子機器において、電子部品と配線基板とを接続する場合、はんだ組成物(いわゆるソルダペースト)が用いられている。このはんだ組成物は、はんだ粉末、ロジン系樹脂、活性剤、溶剤などを混練してペースト状にした混合物である。このはんだ組成物は、配線基板上に塗付し、その後リフロー工程を施すことで、はんだ付けができる。ここで、塗付形式としては、スクリーン印刷法などが一般的であるが、様々な塗付形式で塗付することが求められており、近年、ジェットディスペンサーにより塗付することが求められている。このようなジェットディスペンサーは、凹凸のあるキャビティ基板や、印刷が困難なフィルム基板などの塗付に有効である。
しかしながら、例えば、スクリーン印刷法用のはんだ組成物をジェットディスペンサーにより塗付しようとすると、粘度が高すぎたり、チクソ性が低すぎるために適切に塗付できないという問題があった。このような問題を解決するために、例えば、特許文献1には、ロジン系樹脂、活性剤および特定の溶剤を含有するフラックスと、はんだ粉末とを含有するジェットディスペンサー用はんだ組成物が提案されている。また、特許文献2には、ロジン系樹脂、活性剤、溶剤およびチクソ剤を含有するフラックス組成物と、はんだ粉末と、を含有し、曳糸性試験で求められる値が特定範囲に調整されたジェットディスペンサー用はんだ組成物により、十分な塗付性を有し、かつ、はんだ飛び散りを十分に抑制できることが記載されている。
特開2015−047616号公報 特許第6469623号公報
ここで、例えば、特開2001−217529に記載されているように、ジェットディスペンサーには塗付方法の異なる複数種の装置があり、中でもピエゾ式装置は、他の種類の装置と比較して高速殴打での塗付になるため、ピエゾ式装置で用いるペーストは他の仕様のジェットディスペンサー用ペーストとは別の特性が求められる。この点、特許文献2に記載のペーストをピエゾ式ジェットディスペンサーで塗付した場合は、曳糸性能が高すぎる為、塗付後にはんだ組成物がノズル口から切れず、はんだ組成物がノズル口に留まってしまい、結果としてノズルに詰まりが発生し、塗付できない。
上記事情に鑑み、本発明は、ピエゾ式ジェットディスペンサーにおいて、サテライトや詰まりが発生しない塗付性に優れたジェットディスペンサー用はんだ組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、特定の粘度を有し、且つ、曳糸性試験において、引き上げ速度500mm/minでの切断長さAが引き上げ速度2000mm/minでの切断長さBの25〜70%であり、更に、Bの値が特定値以上であることにより、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]
(A)ロジン系樹脂、(B)活性剤、(C)溶剤および(D)チクソ剤を含有するフラックス組成物と、(E)はんだ粉末と、を含有するジェットディスペンサー用はんだ組成物であって、
マルコム粘度計PCU−205を用いて、JIS Z 3284−3:2014のスパイラル方式粘度測定方法に記載された方法を用いて、10回転/分で3分間回転させた後の粘度が30〜150Pa・sであり、
前記はんだ組成物中に測定棒を浸漬し、前記測定棒を2000mm/minの速度で引き上げる曳糸性試験で求められる値Bに対する、前記測定棒を500mm/minの速度で引き上げる曳糸性試験で求められる値A(A/B)が25〜70%であり、
前記値Bが35mm以上であり、
前記曳糸性試験が、
(i)前記はんだ組成物を30秒間攪拌し、
(ii)温度25℃とした前記はんだ組成物中に曳糸部を有する測定棒を、前記曳糸部が全て浸漬するように浸漬し、
(iii)前記測定棒を500mm/min又は2000mm/minの速度で引き上げ、このときに、前記曳糸部と前記はんだ組成物との間に形成される糸が切断したときの長さ(mm)を測定する試験であり、
前記曳糸部は、先端に円錐形状の円錐部と、円柱形状の円柱部と、前記円柱部と前記測定棒とを繋ぐ連結部とを備え、
前記円錐部および前記円柱部の直径が10mmであり、前記円錐部の高さが5mmであり、前記円柱部の長さが9mmであり、前記連結部の長さが3mmである
ジェットディスペンサー用はんだ組成物。
[2]
前記値Aが10mm以上30mm未満であり、前記値Bが35〜50mmである、上記[1]に記載のジェットディスペンサー用はんだ組成物。
[3]
前記フラックス組成物中の前記(A)ロジン系樹脂の含有量が10〜50質量%、前記(B)活性剤の含有量が0.5〜10質量%、前記(C)溶剤の含有量が25〜50質量%、前記(D)チクソ剤の含有量が3〜15質量%である、上記[1]又は[2]記載のジェットディスペンサー用はんだ組成物。
[4]
前記フラックス組成物の含有量が8〜35質量%、前記(E)はんだ粉末の含有量が65〜92質量%である、上記[1]〜[3]のいずれか記載のジェットディスペンサー用はんだ組成物。
本発明のジェットディスペンサー用はんだ組成物は、ピエゾ式ジェットディスペンサーにおいて、サテライトや詰まりが発生せず、従来よりも更に優れた塗付性を実現することができる。
曳糸性試験の方法を説明するための説明図である。 曳糸性試験の方法を説明するための説明図である。 実施例1における塗付性試験の結果を示す。 実施例2における塗付性試験の結果を示す。 比較例1における塗付性試験の結果を示す。 比較例2における塗付性試験の結果を示す。 比較例4における塗付性試験の結果を示す。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
本実施形態のジェットディスペンサー用はんだ組成物(以下、単に「はんだ組成物」ともいう。)は、(A)ロジン系樹脂、(B)活性剤、(C)溶剤および(D)チクソ剤を含有するフラックス組成物と、(E)はんだ粉末と、を含有するジェットディスペンサー用はんだ組成物であって、
マルコム粘度計PCU−205を用いて、JIS Z 3284−3:2014のスパイラル方式粘度測定方法に記載された方法を用いて、10回転/分で3分間回転させた後の粘度が30〜150Pa・sであり、
前記はんだ組成物中に測定棒を浸漬し、前記測定棒を2000mm/minの速度で引き上げる曳糸性試験で求められる値Bに対する、前記測定棒を500mm/minの速度で引き上げる曳糸性試験で求められる値A(A/B)が25〜70%であり、
前記値Bが35mm以上であり、
前記曳糸性試験が、
(i)前記はんだ組成物を30秒間攪拌し、
(ii)温度25℃とした前記はんだ組成物中に曳糸部を有する測定棒を、前記曳糸部が全て浸漬するように浸漬し、
(iii)前記測定棒を500mm/min又は2000mm/minの速度で引き上げ、このときに、前記曳糸部と前記はんだ組成物との間に形成される糸が切断したときの長さ(mm)を測定する試験であり、
前記曳糸部は、先端に円錐形状の円錐部と、円柱形状の円柱部と、前記円柱部と前記測定棒とを繋ぐ連結部とを備え、
前記円錐部および前記円柱部の直径が10mmであり、前記円錐部の高さが5mmであり、前記円柱部の長さが9mmであり、前記連結部の長さが3mmである。
本実施形態においては、はんだ組成物中に測定棒を浸漬し、前記測定棒を2000mm/minの速度で引き上げる曳糸性試験で求められる値Bに対する、前記測定棒を500mm/minの速度で引き上げる曳糸性試験で求められる値A(A/B)が25〜70%である。A/Bが25%未満である場合、伸張性が低く、サテライトが発生し、70%を超える場合、伸張性が高く、詰まりが発生する。
また、本実施形態においては、はんだ組成物中に測定棒を浸漬し、前記測定棒を2000mm/minの速度で引き上げる曳糸性試験で求められる値Bが35mm以上であり、40mm以上であることがより好ましい。値Bが35mm以上であることにより、サテライトの抑制を達成できる。一方、値Bの上限値については特に限定されないが、はんだ組成物が塗付直後にノズル口から上手く切れないと、ノズル口から伸びたはんだ組成物がそのままノズル口に留まり、ノズル口を塞いでしまった結果、塗付詰まりが発生する観点から、好ましくは50mm以下であり、より好ましくは48mm以下であり、更に好ましくは46mm以下である。
上記値Aは、好ましくは10mm以上30mm未満であり、より好ましくは10〜20mmであり、更に好ましくは10〜15mmである。値Aが10mm未満である場合、サテライトが多くなる傾向にあり、30mm以上の場合、値Bとの差が小さくなり、はんだ組成物がノズルより上手く飛ばくなり、塗付詰まりが発生する傾向にある。
前記曳糸性試験は、次の方法により測定できる。すなわち、まず、図1に示すように、容器3中にはんだ組成物2を投入し、(i)はんだ組成物2を30秒間攪拌する。その後、(ii)はんだ組成物2中に曳糸部11(図2参照)を有する測定棒1を、この曳糸部11が全て浸漬するように、浸漬する。その後、(iii)測定棒1を500mm/min又は2000mm/minの速度で引き上げ、このときに、曳糸部11とはんだ組成物2との間に形成される糸が切断したときの長さ(mm)を測定する試験である。
曳糸部11は、図2に示すように、先端に円錐形状の円錐部11Aと、円柱形状の円柱部11Bと、円柱部11Bと測定棒1とを繋ぐ連結部11Cとを備えている。
また、円錐部11Aおよび円柱部11Bの直径D1は10mmであり、円錐部11Aの高さHは5mmであり、円柱部11Bの長さL1は9mmであり、連結部11Cの長さL2は3mmである。さらに、測定棒1の直径D2は3mmである。
本実施形態のジェットディスペンサー用はんだ組成物は、マルコム粘度計PCU−205を用いて、JIS Z 3284−3:2014のスパイラル方式粘度測定方法に記載された方法を用いて、10回転/分で3分間回転させた後の粘度が30〜150Pa・sであり、40〜140Pa・sであることが好ましく、45〜120Pa・sであることがより好ましい。上記方法により測定した粘度が30Pa・s未満である場合、柔らかすぎることが原因で塗付が困難となる傾向にあり、150Pa・s超である場合、硬すぎることが原因で塗付が困難となる傾向にある。
ジェットディスペンサー用はんだ組成物の曳糸性試験で求められる値A及びB、粘度およびチクソ指数を上述した範囲に調整する方法としては、以下のような方法が挙げられる。
曳糸性試験で求められる値は、ロジン系樹脂、溶剤およびチクソ剤の種類や配合量を変更することにより調整できる。
粘度およびチクソ指数は、いずれもロジン系樹脂、溶剤およびチクソ剤の種類や配合量を変更することにより調整できる。
[フラックス組成物]
本実施形態におけるフラックス組成物は、はんだ組成物における(E)はんだ粉末以外の成分であり、(A)ロジン系樹脂、(B)活性剤、(C)溶剤および(D)チクソ剤を含有するものである。
前記フラックス組成物の配合量は、はんだ組成物100質量%に対して、8質量%以上35質量%以下であることが好ましく、10質量%以上25質量%以下であることがより好ましく、12質量%以上20質量%以下であることが更に好ましい。フラックスの配合量が8質量%未満である場合(はんだ粉末の配合量が92質量%を超える場合)には、ジェットディスペンサーでの塗付性が不十分となる傾向にあり、他方、フラックスの配合量が35質量%を超える場合(はんだ粉末の配合量が65質量%未満の場合)には、得られるはんだ組成物を用いた場合に、十分なはんだ接合を形成できにくくなる傾向にある。
[(A)成分]
本実施形態における(A)ロジン系樹脂としては、例えば、ガムロジン、ウッドロジン及びトール油ロジン等の原料ロジン、並びに該原料ロジンから得られる誘導体が挙げられる。該誘導体としては、例えば、精製ロジン、水添ロジン、不均化ロジン、重合ロジン及びα,β不飽和カルボン酸変性物(アクリル化ロジン、マレイン化ロジン、フマル化ロジン等)、並びに該重合ロジンの精製物、水素化物及び不均化物、並びに該α,β不飽和カルボン酸変性物の精製物、水素化物及び不均化物等が挙げられる。
これらのロジン系樹脂は1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
また、ロジン系樹脂に加えて、テルペン樹脂、変性テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、変性テルペンフェノール樹脂、スチレン樹脂、変性スチレン樹脂、キシレン樹脂、及び変性キシレン樹脂から選択される少なくとも1種以上の樹脂をさらに含むことができる。変性テルペン樹脂としては、芳香族変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂、水添芳香族変性テルペン樹脂等を使用することができる。変性テルペンフェノール樹脂としては、水添テルペンフェノール樹脂等を使用することができる。変性スチレン樹脂としては、スチレンアクリル樹脂、スチレンマレイン酸樹脂等を使用することができる。変性キシレン樹脂としては、フェノール変性キシレン樹脂、アルキルフェノール変性キシレン樹脂、フェノール変性レゾール型キシレン樹脂、ポリオール変性キシレン樹脂、ポリオキシエチレン付加キシレン樹脂等を使用することができる。
前記(A)成分の配合量は、フラックス組成物100質量%に対して、10質量%以上50質量%以下であることが好ましく、10質量%以上40質量%以下であることがより好ましく、20質量%以上35質量%以下であることが更に好ましい。(A)成分の配合量が10質量%以上である場合、はんだ付ランドの銅箔面の酸化を防止してその表面に溶融はんだを濡れやすくする、いわゆるはんだ付け性を向上でき、はんだボールを十分に抑制できる傾向にある。一方、(A)成分の配合量が50質量%以下である場合、フラックス残さ量を十分に抑制できる傾向にある。
[(B)成分]
本実施形態における(B)活性剤としては、有機酸系活性剤、アミン系活性剤、アミンハロゲン化水素酸塩系活性剤、有機ハロゲン化合物系活性剤等を使用することができる。
有機酸系活性剤としては、アジピン酸、アゼライン酸、エイコサン二酸、クエン酸、グリコール酸、コハク酸、サリチル酸、ジグリコール酸、ジピコリン酸、ジブチルアニリンジグリコール酸、スベリン酸、セバシン酸、チオグリコール酸、テレフタル酸、ドデカン二酸、パラヒドロキシフェニル酢酸、ピコリン酸、フェニルコハク酸、フタル酸、フマル酸、マレイン酸、マロン酸、ラウリン酸、安息香酸、酒石酸、イソシアヌル酸トリス(2−カルボキシエチル)、グリシン、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ブタン酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、2,4−ジエチルグルタル酸、2−キノリンカルボン酸、3−ヒドロキシ安息香酸、リンゴ酸、p−アニス酸、ステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸等を使用することができる。
アミン系活性剤としては、脂肪族アミン、芳香族アミン、アミノアルコール、イミダゾール、ベンゾトリアゾール、アミノ酸、グアニジン、ヒドラジド等を使用することができる。脂肪族アミンの例としては、ジメチルアミン、エチルアミン、1−アミノプロパン、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、アリルアミン、n−ブチルアミン、ジエチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、N,N−ジメチルエチルアミン、イソブチルアミン、シクロヘキシルアミン等が挙げられる。芳香族アミンの例としては、アニリン、N−メチルアニリン、ジフェニルアミン、N−イソプロピルアニリン、p−イソプロピルアニリン等が挙げられる。アミノアルコールの例としては、2−アミノエタノール、2−(エチルアミノ)エタノール、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−シクロヘキシルアミン、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、N,N,N’’,N’’,N’’−ペンタキス(2−ヒドロキシプロピル)ジエチレントリアミン等が挙げられる。イミダゾールの例としては、2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイト、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4−ジアミノ−6−[2’―メチルイミダゾリル−(1’)]―エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’―ウンデシルイミダゾリル−(1’)]―エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’―エチル−4’―メチルイミダゾリル−(1’)]―エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’―メチルイミダゾリル−(1’)]―エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[1,2−a]ベンズイミダゾール、1−ドデシル−2−メチル−3−ベンジルイミダゾリウムクロライド、2−メチルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリン、2,4−ジアミノ−6−ビニル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−ビニル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−s−トリアジン、エポキシ―イミダゾールアダクト、2−メチルベンゾイミダゾール、2−オクチルベンゾイミダゾール、2−ペンチルベンゾイミダゾール、2−(1−エチルペンチル)ベンゾイミダゾール、2−ノニルベンゾイミダゾール、2−(4−チアゾリル)ベンゾイミダゾール、ベンゾイミダゾール等が挙げられる。ベンゾトリアゾールの例としては、2−(2’―ヒドロキシ−5’―メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’―ヒドロキシ−3’―tert−ブチル−5’―メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’―ヒドロキシ−3’,5’―ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’―ヒドロキシ−5’−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’―メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−tert−オクチルフェノール]、6−(2−ベンゾトリアゾリル)−4−tert−オクチル−6’−tert−ブチル−4’−メチル−2,2’−メチレンビスフェノール、1,2,3−ベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(2−エチルヘキシル)アミノメチル]ベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(2−エチルヘキシル)アミノメチル]メチルベンゾトリアゾール、2,2’―[[(メチル−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)メチル]イミノ]ビスエタノール、1,2,3−ベンゾトリアゾールナトリウム塩水溶液、1−(1’,2’―ジカルボキシエチル)ベンゾトリアゾール、1−(2,3−ジカルボキシプロピル)ベンゾトリアゾール、1−[(2−エチルヘキシルアミノ)メチル]ベンゾトリアゾール、2,6−ビス[(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)メチル]−4−メチルフェノール、5−メチルベンゾトリアゾール等が挙げられる。アミノ酸の例としては、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン塩酸塩、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン一塩酸塩、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン、β−アラニン、γ−アミノ酪酸、δ−アミノ吉草酸、ε−アミノヘキサン酸、ε−カプロラクタム、7−アミノヘプタン酸等が挙げられる。グアニジンの例としては、カルボジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、1,3−ビス(ヒドラジノカルボノエチル)−5−イソプロピルヒダントイン、セバシン酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、7,11−オクタデカジエン−1,18−ジカルボヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド等が挙げられる。ヒドラジドの例としては、ジシアンジアミド、1,3−ジフェニルグアニジン、1,3−ジ−o−トリルグアニジン等が挙げられる。
アミンハロゲン化水素酸塩系活性剤としては、アミン系活性剤として上記に示したアミン化合物のハロゲン化水素酸塩(HF、HCl、HBr又はHIの塩)を使用することができる。アミンハロゲン化水素酸塩の例としては、ステアリルアミン塩酸塩、ジエチルアニリン塩酸塩、ジエタノールアミン塩酸塩、2−エチルヘキシルアミン臭化水素酸塩、ピリジン臭化水素酸塩、イソプロピルアミン臭化水素酸塩、シクロヘキシルアミン臭化水素酸塩、ジエチルアミン臭化水素酸塩、モノエチルアミン臭化水素酸塩、1,3−ジフェニルグアニジン臭化水素酸塩、ジメチルアミン臭化水素酸塩、ジメチルアミン塩酸塩、ロジンアミン臭化水素酸塩、2−エチルヘキシルアミン塩酸塩、イソプロピルアミン塩酸塩、シクロヘキシルアミン塩酸塩、2−ピペコリン臭化水素酸塩、1,3−ジフェニルグアニジン塩酸塩、ジメチルベンジルアミン塩酸塩、ヒドラジンヒドラート臭化水素酸塩、ジメチルシクロヘキシルアミン塩酸塩、トリノニルアミン臭化水素酸塩、ジエチルアニリン臭化水素酸塩、2−ジエチルアミノエタノール臭化水素酸塩、2−ジエチルアミノエタノール塩酸塩、塩化アンモニウム、ジアリルアミン塩酸塩、ジアリルアミン臭化水素酸塩、モノエチルアミン塩酸塩、モノエチルアミン臭化水素酸塩、ジエチルアミン塩酸塩、トリエチルアミン臭化水素酸塩、トリエチルアミン塩酸塩、ヒドラジン一塩酸塩、ヒドラジン二塩酸塩、ヒドラジン一臭化水素酸塩、ヒドラジン二臭化水素酸塩、ピリジン塩酸塩、アニリン臭化水素酸塩、ブチルアミン塩酸塩、へキシルアミン塩酸塩、n−オクチルアミン塩酸塩、ドデシルアミン塩酸塩、ジメチルシクロヘキシルアミン臭化水素酸塩、エチレンジアミン二臭化水素酸塩、ロジンアミン臭化水素酸塩、2−フェニルイミダゾール臭化水素酸塩、4−ベンジルピリジン臭化水素酸塩、L−グルタミン酸塩酸塩、N−メチルモルホリン塩酸塩、ベタイン塩酸塩、2−ピペコリンヨウ化水素酸塩、シクロヘキシルアミンヨウ化水素酸塩、1,3−ジフェニルグアニジンフッ化水素酸塩、ジエチルアミンフッ化水素酸塩、2−エチルヘキシルアミンフッ化水素酸塩、シクロヘキシルアミンフッ化水素酸塩、エチルアミンフッ化水素酸塩、ロジンアミンフッ化水素酸塩、シクロヘキシルアミンテトラフルオロホウ酸塩、ジシクロヘキシルアミンテトラフルオロホウ酸塩等が挙げられる。
有機ハロゲン化合物系活性剤としては、トランスー2,3−ジブロモ−2−ブテンー1,4−ジオール、2,3−ジブロモ−1,4−ブタンジオール、2,3−ジブロモ−1−プロパノール、2,3−ジクロロ−1−プロパノール、1,1,2,2−テトラブロモエタン、2,2,2−トリブロモエタノール、ペンタブロモエタン、四臭化炭素、2,2−ビス(ブロモメチル)−1,3−プロパンジオール、meso−2,3−ジブロモこはく酸、クロロアルカン、塩素化脂肪酸エステル、臭化n−ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、トリアリルイソシアヌレート6臭化物、2,2−ビス[3,5−ジブロモ−4−(2,3−ジブロモプロポキシ)フェニル]プロパン、ビス[3,5−ジブロモ−4−(2,3−ジブロモプロポキシ)フェニル]スルホン、エチレンビスペンタブロモベンゼン、2−クロロメチルオキシラン、ヘット酸、ヘット酸無水物、臭化ビスフェノールA型エポキシ樹脂等を使用することができる。
フラックス全体の質量に対する各活性剤の含有量として、有機酸系活性剤は0〜20質量%、アミン系活性剤は0〜10質量%、アミンハロゲン化水素酸塩系活性剤と有機ハロゲン化合物系活性剤は合計で0〜20質量%がそれぞれ好ましい。
フラックス全体の質量に対する活性剤の含有量は、0.5〜10質量%が好ましい。活性剤の含有量が10質量%以下である場合、はんだ付け後のフラックス残渣の腐食、絶縁抵抗の低下等のリスクが低減する傾向にある。
[(C)成分]
本実施形態における(C)溶剤としては、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、グリコールエーテル系溶剤、テルピネオール類等が挙げられる。エステル系溶剤としては、脂肪酸アルキル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸イソトリデシル、オレイン酸メチル、オレイン酸イソブチル、ヤシ脂肪酸メチル、ラウリン酸メチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ミリスチン酸オクチルドデシル等が挙げられる。アルコール系溶剤としてはエタノール、工業用エタノール(エタノールにメタノール及び/またはイソプロピルアルコールを添加した混合溶剤)、イソプロピルアルコール、1,2−ブタンジオール、イソボルニルシクロヘキサノール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール、2,3−ジメチル−2,3−ブタンジオール、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)エタン、2−エチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2,2’−オキシビス(メチレン)ビス(2−エチル−1,3−プロパンジオール)、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール、1,2,6−トリヒドロキシヘキサン、ビス[2,2,2−トリス(ヒドロキシメチル)エチル]エーテル、1−エチニル−1−シクロヘキサノール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、エリトリトール、トレイトール、グアヤコールグリセロールエーテル、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール等が挙げられる。グリコールエーテル系溶剤としては、ヘキシルジグリコール、ジエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、2−メチルペンタン−2,4−ジオール、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、1,3−ブチレングリコール、フェニルグリコール、へキシレングリコール等が挙げられる。
フラックス全体の質量に対する溶剤の含有量は、25〜50質量%が好ましい。溶剤の 含有量が50質量%以下であれば、良好なサテライト防止効果が発揮される傾向にある 。
[(D)成分]
本実施形態における(D)チクソ剤は、特に限定されない。
前記(D1)成分としては、ワックス系チキソ剤、アマイド系チキソ剤が挙げられる。ワックス系チキソ剤としては、例えば、ヒマシ硬化油等が挙げられる。アマイド系チキソ剤としては、例えば、ラウリン酸アマイド、パルミチン酸アマイド、ステアリン酸アマイド、ベヘン酸アマイド、ヒドロキシステアリン酸アマイド、飽和脂肪酸アマイド、オレイン酸アマイド、エルカ酸アマイド、不飽和脂肪酸アマイド、p−トルエンメタンアマイド、芳香族アマイド、メチレンビスステアリン酸アマイド、エチレンビスラウリン酸アマイド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アマイド、飽和脂肪酸ビスアマイド、メチレンビスオレイン酸アマイド、不飽和脂肪酸ビスアマイド、m−キシリレンビスステアリン酸アマイド、芳香族ビスアマイド、飽和脂肪酸ポリアマイド、不飽和脂肪酸ポリアマイド、芳香族ポリアマイド、置換アマイド、メチロールステアリン酸アマイド、メチロールアマイド、脂肪酸エステルアマイド、エチレンビスステアリン酸アマイド等が挙げられる。
これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
前記(D)成分は、本発明の課題を解決し得る範囲であれば、前記(D1)成分以外の他のチクソ剤((D2)成分)を含有していてもよい。ただし、この(D2)成分を用いる場合、その配合量は、(D)成分100質量%に対して、30質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましく、10質量%以下であることが特に好ましい。
前記(D)成分の含有量は、前記フラックス組成物100質量%に対して、3質量%以上15質量%以下であることが好ましく、5質量%以上10質量%以下であることがより好ましい。(D)成分の含有量が3質量%以上である場合、十分なチクソ性が得られ、ダレを十分に抑制できる傾向にある。一方、(D)成分の含有量が15質量%を超える場合、チクソ性が高すぎて、塗付不良が生じる傾向にある。
[他の成分]
本実施形態におけるフラックス組成物には、前記(A)成分、前記(B)成分、前記(C)成分および前記(D)成分の他に、必要に応じて、その他の添加剤、更には、その他の樹脂を加えることができる。その他の添加剤としては、酸化防止剤、消泡剤、改質剤、つや消し剤、発泡剤などが挙げられる。その他の樹脂としては、アクリル系樹脂などが挙げられる。
[(E)成分]
本実施形態における(E)はんだ粉末は、特に限定されないが、公知のはんだ合金の組成を使用することができる。具体的には、Sn−Ag合金、Sn−Cu合金、Sn−Ag−Cu合金、Sn−In合金、Sn−Pb合金,Sn−Bi合金,Sn−Ag−Cu−Bi合金や前記合金組成にAg、Cu、In、Ni、Co、Sb、Ge、P、Fe、Zn、Ga、As、Bi、Pb等を更に添加した合金が挙げられる。
[はんだ組成物の製造方法]
本実施形態のジェットディスペンサー用はんだ組成物は、フラックス組成物とはんだ粉末とを所定の割合で混合し、攪拌混合することで製造できる。
[はんだ組成物を用いた接続方法]
次に、本実施形態のジェットディスペンサー用はんだ組成物を用いた、配線基板および電子部品などの電極同士の接続方法について説明する。ここでは、配線基板および電子部品の電極同士を接続する場合を例に挙げて説明する。
配線基板および電子部品の電極同士を接続する方法としては、前記配線基板上に前記はんだ組成物を塗付する塗付工程と、前記はんだ組成物上に前記電子部品を配置し、リフロー炉により所定条件にて加熱して、前記電子部品を前記配線基板に実装するリフロー工程と、を備える方法を採用できる。
塗付工程においては、前記配線基板上にジェットディスペンサーを用いて前記はんだ組成物を塗付する。
リフロー工程においては、前記はんだ組成物上に前記電子部品を配置し、リフロー炉により所定条件にて加熱する。このリフロー工程により、電子部品および配線基板の間に十分なはんだ接合を行うことができる。その結果、前記電子部品を前記配線基板に実装することができる。
リフロー条件は、はんだの融点に応じて適宜設定すればよい。例えば、Sn−Ag−Cu系のはんだ合金を用いる場合には、プリヒートを温度150〜180℃で60〜120秒行い、ピーク温度を240〜250℃に設定すればよい。
また、本実施形態のはんだ組成物を用いた接続方法は、前記接続方法に限定されるものではなく、本発明の課題を解決し得る範囲での変形、改良などは本実施形態に含まれるものである。
例えば、前記接続方法では、リフロー工程により、配線基板と電子部品とを接着しているが、これに限定されない。例えば、リフロー工程に代えて、レーザー光を用いてはんだ組成物を加熱する工程(レーザー加熱工程)により、配線基板と電子部品とを接着してもよい。この場合、レーザー光源としては、特に限定されず、金属の吸収帯に合わせた波長に応じて適宜採用できる。レーザー光源としては、例えば、固体レーザー(ルビー、ガラス、YAGなど)、半導体レーザー(GaAs、InGaAsPなど)、液体レーザー(色素など)、気体レーザー(He−Ne、Ar、CO2、エキシマーなど)が挙げられる。
[ジェットディスペンサー用装置]
本実施形態のジェットディスペンサー用はんだ組成物は、ピエゾ式ジェットディスペンサーにおいて、サテライトや詰まりが発生しない塗付性に優れたものである。
ここで、ピエゾ式とは、ピエゾ素子を駆動して素子内部のインク(液体)を微小液滴としてノズルから噴射させる電気機械変換方式あるいはピエゾ素子方式とよばれるものをいう。
また、本実施形態のジェットディスペンサー用はんだ組成物は、ピエゾ式の装置に特に好適である。
本実施形態においては、はんだ組成物を対象物に噴射させて塗付し、はんだ付けを行うことができる。
対象物であるプリント基板、特に表面実装での半田付けにおいては、静電気障害を起こす実装部品が多いので、上記の静電方式の使用は不適当であり、ピエゾ素子方式や、バブルジェット方式の使用が望ましい。静電気障害を起こさない実装部品が半田付けされる場合は、この限りではなく、いずれの方式も利用可能である。
上記ジェットディスペンサー用装置を用いたはんだ組成物の具体的な塗付方法については、例えば、特開2001−217529号公報を参照して行うことができる。
以下、本発明について実施例により具体的に説明するが、本発明は実施例に記載の内容に限定されるものではない。
実施例および比較例において用いた材料を以下に示す。
(A)ロジン系樹脂
(A−1):水添酸変性ロジン、商品名「KE−604」、荒川化学工業社製
(A−2):重合ロジン、商品名「KR−140」、荒川化学工業社製
(A−3):完全水添ロジン、商品名「フォーラルAXE」、双日社製
(B)活性剤
(B−1):2−フェニルイミダゾール
(B−2):2−メチルイミダゾール(2MZ)
(B−3):ジグリコール酸
(B−4):アゼライン酸
(B−5):グルタル酸
(B−6):セバシン酸
(B−7):ジフェニルグアニジン・HBr塩(DphG−HBr)
(B−8):ダイマー酸、商品名「TA−109」、根上工業社製
(C)溶剤
(C−1):ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、商品名「HeDG」、日本乳化剤社製
(C−2):2−メチル−2,4−ペンタンジオール、商品名「へキシレングリコール」、関東化学社製
(C−3):2−エチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール(TMP)、三菱ガス社製
(C−4):α−ターピネオール、日本テルペン化学社製
(D)チクソ剤
(D−1):チクソトールST、Elementis社製
(D−2):ヒマシ硬化油
(D−3):エチレンビスステアリン酸アマイド、商品名「スリパックスE」、日本化成社製
(D−4):エチレンビスヒドロキシステアリン酸アマイド、商品名「スリパックスH」、日本化成社製
(D−5):p−トルアミド
(D−6):ステアリン酸アミド
(E)酸化防止剤
2,2’−メチレンビス[6−(1−メチルシクロヘキシル)−p−クレゾール]
(F)はんだ粉末
Sn−3Ag−0.5Cu組成、粒径5〜15μm、千住金属工業社製
実施例および比較例における各物性の測定・評価方法は以下のとおりである。
[値A/値Bの測定]
容器中に得られたはんだ組成物を投入し、はんだ組成物を30秒間攪拌した。その後、はんだ組成物中に曳糸部を有する測定棒を、この曳糸部が全て浸漬するように浸漬した。その後、測定棒を500mm/minの速度で引き上げ、このときに、曳糸部とはんだ組成物との間に形成される糸が切断したときの長さ(mm)を測定し、これを値Aとした。また、同じように、測定棒を2000mm/minの速度で引き上げ、このときに、曳糸部とはんだ組成物との間に形成される糸が切断したときの長さ(mm)を測定し、これを値Bとした。
測定された値A及び値Bから、値Bに対する値Aの割合(A/B)を算出した。
なお、円錐部および円柱部の直径は10mmであり、円錐部の高さは5mmであり、円柱部の長さは9mmであり、連結部の長さは3mmであり、測定棒の直径は3mmである。
[粘度]
マルコム粘度計PCU−205を用いて、JIS Z 3284−3:2014のスパイラル方式粘度測定方法に記載された方法を用いて、10回転/分で3分間回転させた後の粘度を測定した。
[塗付性]
ガラスエポキシ基板のCu張積層板へジェットディスペンサーを用いてはんだ組成物を塗付した。ジェットディスペンサーとしてはピエゾ式のジェットプリンターを用い、1万ショットで連続塗付して判定した。判定は以下に従って行った。
〇:全パターン狙い位置に塗付
△:一部位置ずれが発生
×:位置ずれ、missingが発生又は多発、はんだが飛ばない
[実施例1]
ロジン系樹脂(A−1)23質量%、ロジン系樹脂(A−2)10質量%、活性剤(B−5)5質量%、活性剤(B−8)5質量%、溶剤(C−1)46質量%およびチクソ剤(D−2)6質量%、酸化防止剤5質量%をそれぞれ混合してフラックス組成物Aを得た。
その後、得られたフラックス組成物A15質量%およびはんだ粉末85質量%(合計で100質量%)を混合することで、下記表1に示す組成を有するはんだ組成物を調製した。
得られたはんだ組成物の曳糸性試験で求められる値および粘度を測定した。
また、得られたはんだ組成物を用いて塗付性の試験を行った結果、全パターン狙い位置に塗付が発生した(図3)。結果を表1に示す。
[実施例2及び比較例1〜4]
表1に示す組成に従い各材料を配合したこと以外は実施例1と同様にしてはんだ組成物を得た。また、得られたはんだ組成物について、実施例1と同様にして、曳糸性試験で求められる値、粘度を測定した。
実施例2で得られたはんだ組成物を用いて塗付性の試験を行った結果、一部位置ずれが発生した(図4)。
比較例1及び2で得られたはんだ組成物を用いて塗付性の試験を行った結果、位置ずれ、missingが発生した(図5及び6)。
比較例3で得られたはんだ組成物を用いて塗付性の試験を行った結果、詰まりが発生し、はんだが飛ばなかった。
比較例4で得られたはんだ組成物を用いて塗付性の試験を行った結果、missingが多発した(図7)。
本発明のジェットディスペンサー用はんだ組成物は、電子部品と配線基板とを接続する技術として好適に用いることができる。

Claims (4)

  1. (A)ロジン系樹脂、(B)活性剤、(C)溶剤および(D)チクソ剤を含有するフラックス組成物と、(E)はんだ粉末と、を含有するジェットディスペンサー用はんだ組成物であって、
    マルコム粘度計PCU−205を用いて、JIS Z 3284−3:2014のスパイラル方式粘度測定方法に記載された方法を用いて、10回転/分で3分間回転させた後の粘度が30〜150Pa・sであり、
    前記はんだ組成物中に測定棒を浸漬し、前記測定棒を2000mm/minの速度で引き上げる曳糸性試験で求められる値Bに対する、前記測定棒を500mm/minの速度で引き上げる曳糸性試験で求められる値A(A/B)が25〜70%であり、
    前記値Bが35mm以上であり、
    前記曳糸性試験が、
    (i)前記はんだ組成物を30秒間攪拌し、
    (ii)温度25℃とした前記はんだ組成物中に曳糸部を有する測定棒を、前記曳糸部が全て浸漬するように浸漬し、
    (iii)前記測定棒を500mm/min又は2000mm/minの速度で引き上げ、このときに、前記曳糸部と前記はんだ組成物との間に形成される糸が切断したときの長さ(mm)を測定する試験であり、
    前記曳糸部は、先端に円錐形状の円錐部と、円柱形状の円柱部と、前記円柱部と前記測定棒とを繋ぐ連結部とを備え、
    前記円錐部および前記円柱部の直径が10mmであり、前記円錐部の高さが5mmであり、前記円柱部の長さが9mmであり、前記連結部の長さが3mmである
    ジェットディスペンサー用はんだ組成物。
  2. 前記値Aが10mm以上30mm未満であり、前記値Bが35〜50mmである、請求項1に記載のジェットディスペンサー用はんだ組成物。
  3. 前記フラックス組成物中の前記(A)ロジン系樹脂の含有量が10〜50質量%、前記(B)活性剤の含有量が0.5〜10質量%、前記(C)溶剤の含有量が25〜50質量%、前記(D)チクソ剤の含有量が3〜15質量%である、請求項1又は2記載のジェットディスペンサー用はんだ組成物。
  4. 前記フラックス組成物の含有量が8〜35質量%、前記(E)はんだ粉末の含有量が65〜92質量%である、請求項1〜3のいずれか1項記載のジェットディスペンサー用はんだ組成物。
JP2019143758A 2019-08-05 2019-08-05 ジェットディスペンサー用はんだ組成物 Active JP6668586B1 (ja)

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