JP7014992B1 - ソルダペーストおよび電子装置の製造方法 - Google Patents

ソルダペーストおよび電子装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高温マイグレーション耐性に優れたソルダペーストを提供する。【解決手段】本発明のソルダペーストは、フラックス組成物と、はんだ粉末と、を含む、ソルダペーストであって、所定の作製手順に従って当該ソルダペーストから得られたフラックス残渣について、所定の測定条件に基づいてレオメータを用いて測定した、100℃における貯蔵弾性率をG'100、損失弾性率をG''100としたとき、G100'およびG''100が、G'100>G''100を満たすように構成されるものである。【選択図】なし

Description

本発明は、ソルダペーストおよび電子装置の製造方法に関する。
これまでソルダペーストについて様々な開発がなされてきた。この種の技術として、例えば、特許文献1に記載の技術が知られている。特許文献1には、軟化点が90℃以下のロジン系樹脂を含むソルダペーストが記載されている。
特開2018-140429公報
しかしながら、本発明者が検討した結果、上記特許文献1に記載のソルダペーストにおいて、高温マイグレーションの点で改善の余地があることが判明した。
近年、デバイスの高主力化に伴って、デバイス稼働時の温度も100℃以上の高温になってきている
本発明者は、上記開発事情を踏まえて検討したところ、ソルダペーストをリフロー処理した後に残存するフラックス残渣に対して、デバイスの稼働時に生じる高温の熱履歴が長時間に亘って加わると、フラックス残渣中に溶出した錫イオンなどが、陰極へ移動して析出して、高温マイグレーションが起き、その結果、絶縁不良が発生する恐れがあることを見出した。
このような知見に基づきさらに鋭意研究したところ、ソルダペースト中のフラックス残渣の粘弾特性を適切に制御することによって、高温マイグレーションを抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、
フラックス組成物と、はんだ粉末と、を含む、ソルダペーストであって、
前記フラックス組成物が、ベース樹脂、活性剤、溶剤、およびチキソ剤を含み、
前記ベース樹脂が、ロジン系樹脂を含み、
下記の作製手順に従って当該ソルダペーストから得られたフラックス残渣について、下記の測定条件に基づいてレオメータを用いて測定した、100℃における貯蔵弾性率をG'100、損失弾性率をG''100としたとき、
G' 100 およびG''100が、G'100>G''100を満たすように構成されており
下記の測定条件に基づいてレオメータを用いて測定した、下記作製手順に従って当該ソルダペーストから得られたフラックス残渣における140℃における貯蔵弾性率および損失弾性率から求められる、140℃の位相角をδ 140 とし、100℃における貯蔵弾性率および損失弾性率から求められる、100℃の位相角をδ 100 としたとき、δ 140 が1°以上45°未満であり、かつ、δ 140 およびδ 100 が、0.1≦δ 140 /δ 100 ≦3.0を満たすように構成される、
ソルダペーストが提供される。
<フラックス残渣の作製手順>
1.底面が45mm×45mm、高さが5mm、厚み:0.3mmの銅製トレイを2つ準備する。
2.一方の前記銅製トレイの底面上に、他方の前記銅製トレイの開口が一方の開口に対向するように重ねて、テープで固定し、高さが約10mmの銅製ボックスを準備する。
3.当該ソルダペーストを、5g採取し、サンプルとする。このサンプルを、一方の前記銅製トレイの内側の底面上に、前記底面の80%の面積を被覆するように広げる。
4.前記サンプル入りの前記銅製ボックスに対して、リフロー炉を用いて、大気下で、下記の温度プロファイルA~Eのリフロー処置を施す。
(温度プロファイルA~E)
A.室温25℃から150℃まで、1.9℃/secの昇温速度で加熱する。
B.150℃~180℃温度域で、80sec保持する。
C.220℃まで、1.2℃/secの昇温速度で加熱する。
D.220℃以上を40sec保持し、ピーク温度は240℃で加熱する。
E.その後、室温25℃まで冷却する。
5.リフロー処理後、一方の前記銅製トレイの底面上に残存するフラックス残渣を採取する。
<測定条件>
測定装置:レオメータ
測定温度:20℃~180℃
ジオメトリー(上側):25mmφ、ステンレス製、パラレルプレート
プレート(下側):60mmφ
モード:5℃/min
ひずみ:1%
周波数:10Hz
ギャップ:0.2mm
また本発明によれば、
上記のソルダペーストを、電子回路基板のはんだ付け部位に印刷する工程と、
前記はんだ付け部位に電子部品を実装する工程と、
前記はんだ付け部位の周囲に密閉構造が存在する状態で、前記ソルダペースト中のはんだ粉末が溶融する温度まで前記はんだ付け部位を加熱して前記電子部品および前記電子回路基板を接合する工程と、
を含む、電子装置の製造方法が提供される。
本発明によれば、高温マイグレーション耐性に優れたソルダペースト、およびそれを用いた電子装置の製造方法が提供される。
フラックス残渣の作製方法を説明するための図である。 高温マイグレーション試験を説明するための図である。 フラックス残渣作製時の標準リフロープロファイルを示す。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。また、図は概略図であり、実際の寸法比率とは一致していない。
本実施形態のソルダペーストの概要を説明する。
本実施形態のソルダペーストは、フラックス組成物と、はんだ粉末と、を含み、
下記の作製手順に従ってソルダペーストから得られたフラックス残渣について、下記の測定条件に基づいてレオメータを用いて測定した、100℃における貯蔵弾性率をG'100、損失弾性率をG''100としたとき、
G' 100 およびG''100が、G'100>G''100を満たすように構成される。
<フラックス残渣の作製手順>
1.底面が43~45mm×43~45mm、高さが5~7mm、厚み:0.2~0.4mmの銅製トレイを2つ準備する。
2.一方の銅製トレイの底面上に、他方の銅製トレイの開口が一方の開口に対向するように重ねて、テープで固定し、高さが10~14mmの銅製ボックスを準備する。
3.当該ソルダペーストを、約5g採取し、サンプルとする。このサンプルを、一方の銅製トレイの底面上に、底面の約80%の面積を被覆するように広げる。
4.前記サンプル入りの銅製ボックスに対して、リフロー炉(千住金属工業社製、SNR-825)を用いて、大気下で、下記の温度プロファイルA~Eのリフロー処置を施す。
(温度プロファイルA~E)
A.室温25℃から150℃まで、1.9℃/secの昇温速度で加熱する。
B.150℃~180℃温度域で、80sec保持する。
C.220℃まで、1.2℃/secの昇温速度で加熱する。
D.220℃以上を40sec保持し、ピーク温度は240℃で加熱する。
E.その後、室温25℃まで冷却する。
5.リフロー処理後、一方の前記銅製トレイの底面上に残存するフラックス残渣を採取する。
<測定条件>
測定装置:レオメータ(マルバーン・パナリティカル社製、KINEXUS 1b+)
測定温度:20℃~180℃
ジオメトリー(上側):25mmφ、ステンレス製、パラレルプレート
プレート(下側):60mmφ
モード:5℃/min
ひずみ:1%
周波数:10Hz
ギャップ:0.2mm
近年の高出力デバイスでは、発熱部品の周囲の温度が100℃以上となることもある。通常、100℃以上の発熱部品の周囲は、常湿よりも湿度が低くなることから、イオンマイグレーションが発生し難い環境条件と考えられていたが、低湿度環境下でも、高出力デバイスにてイオンマイグレーションが発生し得る事が本発明者によって確認された。
しかしながら、一般的なイオンマイグレーション試験は、温度85℃、湿度85%の条件下で実施されているため、上記の実情に対応しているとは言いがたい。
そこで、本発明者は、100℃以上の温度環境下にて金属イオンのマイグレーションを評価する高温マイグレーション試験を新たに考案した。高温マイグレーション試験では、湿度が20%以下の低湿度環境や、湿度が85%以上の高湿度環境などの環境条件を採用できる。
本発明者の知見によれば、ソルダペースト中のフラックス残渣の粘弾特性を適切に制御することによって、高温マイグレーションを抑制できることが見出された。また、更に厳しい高湿度環境下においても、高温マイグレーションを抑制することが可能であることも判明した。
フラックス残渣の粘弾特性は、上記の作製手順で得られたフラックス残渣について、上記の下測定条件に基づいてレオメータを用いて測定した、100℃における貯蔵弾性率をG'100と、損失弾性率をG''100とを指標として用いることにより、安定的に評価することが可能である。
そして、フラックス残渣がG' 100 およびG''100が、G'100>G''100を満たすようにソルダペーストを構成することによって、高温マイグレーションを抑制できることが判明した。
詳細なメカニズムは定かではないが、100℃における貯蔵弾性を損失弾性率よりも大きくすることにより、高温時における変形を抑制し、流動性が低い状態のフラックス残渣を実現できるため、錫イオンなどの金属イオンの高温マイグレーションを抑制できると、考えられる。
上記フラックス残渣の作製手順において、温度プロファイルは、上記(温度プロファイルA~E)を採用するが、必要に応じて、図3の標準リフロープロファイルに準じて設定してもよい。温度プロファイル中の温度は、ワーク温度を指す。
リフロー処置は、ヒータを用いて、熱風循環させる方式を採用してもよい。
また、上記フラックス残渣の作製手順において、サンプル量は、約5gであればよく、4.5~5.5gを許容できる。銅製トレイ上に広げる面積は、約80%としてもよいが、約60%以上であれば、フラックス残渣を採取可能な量を取得できる。
なお、銅製トレイは、厚み0.2~0.4mmの銅板を折り曲げて作成してもよい。
上記の測定条件に基づいてレオメータを用いて測定した、100℃における貯蔵弾性率および損失弾性率から求められる、100℃の位相角をδ100とし、140℃における貯蔵弾性率および損失弾性率から求められる、140℃の位相角をδ140とする。
δ140の下限は、例えば、1°以上、好ましくは2°以上、より好ましくは3°以上である。
一方、δ140の上限は、例えば、45°未満、好ましくは44°以下、より好ましくは30°以下である。これにより、高温マイグレーション耐性を向上できる。
δ140およびδ100は、0.1≦δ140/δ100≦3.0を満たすように構成されてもよい。
δ140/δ100の下限は、例えば、0.1以上、好ましくは0.15以上、より好ましくは0.2以上である。
一方、δ140/δ100の上限は、例えば、3.0以下、好ましくは2.5以下、より好ましくは2.0以下である。
上記の数値範囲内とすることにより、高温マイグレーション耐性を向上できる。
上記のレオメータを用いて、25℃におけるソルダペーストの粘度を測定し、ずり速度が6sec-1のときの粘度をη1、ずり速度が1.8sec-1のときの粘度をη2、ずり速度が18sec-1のときの粘度をη3とする。
粘度η1の下限は、例えば、5Pa・s以上、好ましくは20Pa・s以上、より好ましくは50Pa・s以上である。
一方、粘度η1の上限は、例えば、400Pa・s以下、好ましくは300Pa・s以下、より好ましくは280Pa・s以下である。
上記の数値範囲内とすることにより、ソルダペーストの印刷特性を向上できる。
Log(η2/η3)で求められるチキソ比の下限は、例えば、0.3以上、好ましくは0.4以上、より好ましくは0.5以上である。
一方、上記チキソ比の上限は、例えば、1.8以下、好ましくは1.5以下、より好ましくは1.0以下である。
上記の数値範囲内とすることにより、ソルダペーストの印刷特性を向上できる。
本実施形態では、たとえばソルダペースト中に含まれる各成分の種類や配合量、ソルダペーストの調製方法等を適切に選択することにより、上記100℃や140℃の貯蔵弾性率、損失弾性率、位相角、粘度η1およびチキソ比を制御することが可能である。これらの中でも、たとえば、高軟化点の第一ロジン系樹脂を用いること、高軟化点の第一ロジン系樹脂の含有量を適切に調整すること、低軟化点の第三ロジン系樹脂を使用しないこと、溶剤および/または活性剤の含有量を適切に調整すること等が、上記100℃や140℃の貯蔵弾性率、損失弾性率、位相角、粘度η1およびチキソ比を所望の数値範囲とするための要素として挙げられる。
本実施形態のソルダペーストは、電子回路基板と電子部品と接合するために用いることができるが、とくに、電子回路基板と電子部品とで構成される密閉構造の周囲で、これらを接合するために用いてもよい。密閉構造中にフラックス残渣が残存する場合でも、高温マイグレーションを抑制することが可能である。
以下、本実施形態のソルダペーストの構成を詳述する。
ソルダペーストは、フラックス組成物と、はんだ粉と、を含む。
フラックス組成物は、活性剤、ベース樹脂、チキソ剤、および溶剤からなる群から選ばれる一又は二以上を含むように構成されてもよい。
(活性剤)
フラックス組成物は、金属酸化物を除去する特性を有する、活性剤を含んでもよい。
活性剤を含むことによって、はんだ接合プロセス時のはんだ濡れ性を高めることが可能である。
活性剤の具体例として、例えば、有機酸、アミン類、ハロゲン系活性剤、リン系活性剤等が挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの活性剤は、詳細なメカニズムは定かではないが、金属酸化物を還元し、金属との塩を形成することによって、はんだ及びはんだ付け対象の金属表面の金属酸化膜を除去できると考えられる。
フラックス組成物100重量%中の活性剤の含有量は、例えば、0~30重量%であってもよいし、1~20重量%であってもよい。
なお、本明細書中、「~」は、特に明示しない限り、上限値と下限値を含むことを表す。
有機酸としては、モノカルボン酸、ジカルボン酸、ジカルボン酸の無水物、オキシ酸等が挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
有機酸の具体例の一例としては、例えば、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、エイコサン二酸、クエン酸、グリコール酸、コハク酸、サリチル酸、ジグリコール酸、ジピコリン酸、ジブチルアニリンジグリコール酸、スベリン酸、セバシン酸、チオグリコール酸、テレフタル酸、ドデカン二酸、パラヒドロキシフェニル酢酸、ピコリン酸、フェニルコハク酸、フタル酸、フマル酸、マレイン酸、マロン酸、ラウリン酸、安息香酸、酒石酸、イソシアヌル酸トリス(2-カルボキシエチル)、グリシン、1,3-シクロヘキサンジカルボン酸、2,2-ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、2,2-ビス(ヒドロキシメチル)ブタン酸、2,3-ジヒドロキシ安息香酸、2,4-ジエチルグルタル酸、2-キノリンカルボン酸、3-ヒドロキシ安息香酸、リンゴ酸、p-アニス酸、ステアリン酸、12-ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等が挙げられる。
この中でも、低残渣性の観点から、有機酸は、炭素数が11以下の有機酸を含んでもよい。
炭素数が11以下の有機酸としては、例えば、グリコール酸(炭素数2)、チオグリコール酸(炭素数2)、グリシン(炭素数2)、マロン酸(炭素数3)、フマル酸(炭素数4)、マレイン酸(炭素数4)、コハク酸(炭素数4)、ジグリコール酸(炭素数4)、酒石酸(炭素数4)、リンゴ酸(炭素数4)、グルタル酸(炭素数5)、2,2-ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸(炭素数5)、アジピン酸(炭素数6)、クエン酸(炭素数6)、ピコリン酸(炭素数6)、安息香酸(炭素数7)、2,2-ビス(ヒドロキシメチル)ブタン酸(炭素数6)、サリチル酸(炭素数7)、ジピコリン酸(炭素数7)、2,3-ジヒドロキシ安息香酸(炭素数7)、3-ヒドロキシ安息香酸(炭素数7)、スベリン酸(炭素数8)、フタル酸(炭素数8)、イソフタル酸(炭素数8)、テレフタル酸(炭素数8)、パラヒドロキシフェニル酢酸(炭素数8)、1,3-シクロヘキサンジカルボン酸(炭素数8)、p-アニス酸(炭素数8)、アゼライン酸(炭素数9)、2,4-ジエチルグルタル酸(炭素数9)、セバシン酸(炭素数10)、フェニルコハク酸(炭素数10)、2-キノリンカルボン酸(炭素数10)、4-tert-ブチル安息香酸(炭素数11)等が挙げられる。
また、有機酸としては、例えば、ダイマー酸、トリマー酸、ダイマー酸に水素を添加した水添物である水添ダイマー酸、トリマー酸に水素を添加した水添物である水添トリマー酸が挙げられる。
フラックス組成物100重量%中の有機酸の含有量は、例えば、0~25重量%であってもよいし、1~20重量%であってもよい。上記上限値以下とすることにより、フラックス残渣の粘弾特性を好適なものとすることができる。
アミン類としては、例えば、モノエタノールアミン、ジフェニルグアニジン、エチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、2-メチルイミダゾール、2-ウンデシルイミダゾール、2-ヘプタデシルイミダゾール、1,2-ジメチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、2-フェニル-4-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾール、1-シアノエチル-2-エチル-4-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイト、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4-ジアミノ-6-[2′-メチルイミダゾリル-(1′)]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2′-ウンデシルイミダゾリル-(1′)]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2′-エチル-4′-メチルイミダゾリル-(1′)]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2′-メチルイミダゾリル-(1′)]-エチル-s-トリアジンイソシアヌル酸付加物、2-フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール、2-フェニル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[1,2-a]ベンズイミダゾール、1-ドデシル-2-メチル-3-ベンジルイミダゾリウムクロライド、2-メチルイミダゾリン、2-フェニルイミダゾリン、2,4-ジアミノ-6-ビニル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-ビニル-s-トリアジンイソシアヌル酸付加物、2,4-ジアミノ-6-メタクリロイルオキシエチル-s-トリアジン、エポキシ-イミダゾールアダクト、2-メチルベンゾイミダゾール、2-オクチルベンゾイミダゾール、2-ペンチルベンゾイミダゾール、2-(1-エチルペンチル)ベンゾイミダゾール、2-ノニルベンゾイミダゾール、2-(4-チアゾリル)ベンゾイミダゾール、ベンゾイミダゾール、2-(2′-ヒドロキシ-5′-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2′-ヒドロキシ-3′-tert-ブチル-5′-メチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(2′-ヒドロキシ-3′,5′-ジ-tert-アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2′-ヒドロキシ-5′-tert-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2′-メチレンビス[6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-tert-オクチルフェノール]、6-(2-ベンゾトリアゾリル)-4-tert-オクチル-6′-tert-ブチル-4′-メチル-2,2′-メチレンビスフェノール、1,2,3-ベンゾトリアゾール、1-[N,N-ビス(2-エチルヘキシル)アミノメチル]ベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、1-[N,N-ビス(2-エチルヘキシル)アミノメチル]メチルベンゾトリアゾール、2,2′-[[(メチル-1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)メチル]イミノ]ビスエタノール、1-(1′,2′-ジカルボキシエチル)ベンゾトリアゾール、1-(2,3-ジカルボキシプロピル)ベンゾトリアゾール、1-[(2-エチルヘキシルアミノ)メチル]ベンゾトリアゾール、2,6-ビス[(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)メチル]-4-メチルフェノール、5-メチルベンゾトリアゾール、5-フェニルテトラゾール等が挙げられる。
フラックス組成物100重量%中のアミン類の含有量は、例えば、0~15重量%であってもよいし、0.1~10重量%であってもよい。
ハロゲン系活性剤としては、有機ハロゲン化合物類またはアミンハロゲン化水素酸塩類等が挙げられる。
有機ハロゲン化合物類としては、例えば、trans-2,3-ジブロモ-1,4-ブテンジオール、トリアリルイソシアヌレート6臭化物、1-ブロモ-2-ブタノール、1-ブロモ-2-プロパノール、3-ブロモ-1-プロパノール、3-ブロモ-1,2-プロパンジオール、1,4-ジブロモ-2-ブタノール、1,3-ジブロモ-2-プロパノール、2,3-ジブロモ-1-プロパノール、2,3-ジブロモ-1,4-ブタンジオール、2,3-ジブロモ-2-ブテン-1,4-ジオール等が挙げられる。
その他の有機ハロゲン化合物としては、例えば、有機クロロ化合物であるクロロアルカン、塩素化脂肪酸エステル、ヘット酸、ヘット酸無水物等が挙げられる。さらに有機フルオロ化合物であるフッ素系界面活性剤、パーフルオロアルキル基を有する界面活性剤、ポリテトラフルオロエチレン等が挙げられる。
アミンハロゲン化水素酸塩類としては、例えば、ヨウ化水素酸(HI)、臭化水素酸(HBr)、塩化水素酸(HCl)、フッ化水素酸(HF)等のハロゲン化水素酸と、アニリン、ジフェニルグアニジン、ジエチルアミン、イソプロピルアミン等のアミン化合物とを組合せた塩が挙げられる。
また、アミンハロゲン化水素酸塩類同等物として、テトラフルオロホウ酸(HBF)と、アミン化合物とを組合せた塩も用いることができる。
アミンハロゲン化水素酸塩類の例としては、ステアリルアミン塩酸塩、ジエチルアニリン塩酸塩、ジエタノールアミン塩酸塩、2-エチルヘキシルアミン臭化水素酸塩、ピリジン臭化水素酸塩、イソプロピルアミン臭化水素酸塩、シクロヘキシルアミン臭化水素酸塩、ジエチルアミン臭化水素酸塩、モノエチルアミン臭化水素酸塩、1,3-ジフェニルグアニジン臭化水素酸塩、ジメチルアミン臭化水素酸塩、ジメチルアミン塩酸塩、ロジンアミン臭化水素酸塩、2-エチルヘキシルアミン塩酸塩、イソプロピルアミン塩酸塩、シクロヘキシルアミン塩酸塩、2-ピペコリン臭化水素酸塩、1,3-ジフェニルグアニジン塩酸塩、ジメチルベンジルアミン塩酸塩、ヒドラジンヒドラート臭化水素酸塩、ジメチルシクロヘキシルアミン塩酸塩、トリノニルアミン臭化水素酸塩、ジエチルアニリン臭化水素酸塩、2-ジエチルアミノエタノール臭化水素酸塩、2-ジエチルアミノエタノール塩酸塩、塩化アンモニウム、ジアリルアミン塩酸塩、ジアリルアミン臭化水素酸塩、モノエチルアミン塩酸塩、モノエチルアミン臭化水素酸塩、ジエチルアミン塩酸塩、トリエチルアミン臭化水素酸塩、トリエチルアミン塩酸塩、ヒドラジン一塩酸塩、ヒドラジン二塩酸塩、ヒドラジン一臭化水素酸塩、ヒドラジン二臭化水素酸塩、ピリジン塩酸塩、アニリン臭化水素酸塩、ブチルアミン塩酸塩、へキシルアミン塩酸塩、n-オクチルアミン塩酸塩、ドデシルアミン塩酸塩、ジメチルシクロヘキシルアミン臭化水素酸塩、エチレンジアミン二臭化水素酸塩、ロジンアミン臭化水素酸塩、2-フェニルイミダゾール臭化水素酸塩、4-ベンジルピリジン臭化水素酸塩、L-グルタミン酸塩酸塩、N-メチルモルホリン塩酸塩、ベタイン塩酸塩、2-ピペコリンヨウ化水素酸塩、シクロヘキシルアミンヨウ化水素酸塩、1,3-ジフェニルグアニジンフッ化水素酸塩、ジエチルアミンフッ化水素酸塩、2-エチルヘキシルアミンフッ化水素酸塩、シクロヘキシルアミンフッ化水素酸塩、エチルアミンフッ化水素酸塩、ロジンアミンフッ化水素酸塩、シクロヘキシルアミンテトラフルオロホウ酸塩、及びジシクロヘキシルアミンテトラフルオロホウ酸塩等が挙げられる。
フラックス組成物100重量%中のハロゲン系活性剤の含有量は、例えば、0~10重量%であってもよいし、0.1~5重量%であってもよい。
フラックス組成物100重量%中の有機ハロゲン化合物類の含有量は、例えば、0~10重量%であってもよいし、0.1~5重量%であってもよい。
フラックス組成物100重量%中のアミンハロゲン化水素酸塩類の含有量は、例えば、0~5重量%であってもよいし、0.1~3重量%であってもよい。
リン系活性剤としては、例えば、ホスホン酸エステル、フェニル置換ホスフィン酸ホスホン酸類、燐酸エステル類等が挙げられる。
ホスホン酸エステルとしては、例えば、2-エチルヘキシル(2-エチルヘキシル)ホスホネート、n-オクチル(n-オクチル)ホスホネート、n-デシル(n-デシル)ホスホネート、及びn-ブチル(n-ブチル)ホスホネートが挙げられる。
フェニル置換ホスフィン酸としては、例えば、フェニルホスフィン酸、及びジフェニルホスフィン酸が挙げられる。
フラックス組成物100重量%中のリン系活性剤の含有量は、例えば、0~10重量%であってもよいし、0.1~5重量%であってもよい。
(ベース樹脂)
フラックス組成物は、ベース樹脂を含んでもよい。
ベース樹脂としては、例えば、ロジン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、フェノキシ樹脂、ビニルエーテル系樹脂、テルペン樹脂、変性テルペン樹脂(例えば、芳香族変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂、水添芳香族変性テルペン樹脂等)、テルペンフェノール樹脂、変性テルペンフェノール樹脂(例えば、水添テルペンフェノール樹脂等)、スチレン樹脂、変性スチレン樹脂(例えば、スチレンアクリル樹脂、スチレンマレイン樹脂等)、キシレン樹脂、変性キシレン樹脂(例えば、フェノール変性キシレン樹脂、アルキルフェノール変性キシレン樹脂、フェノール変性レゾール型キシレン樹脂、ポリオール変性キシレン樹脂、ポリオキシエチレン付加キシレン樹脂等)等が挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、本明細書中、「(メタ)アクリル系樹脂」とは、メタクリル系樹脂及びアクリル系樹脂を包含する概念をいう。
これらの中でも、ベース樹脂は、ロジン系樹脂を含んでもよい。
ロジン系樹脂としては、例えば、ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン等の原料ロジン、原料ロジンから得られる誘導体が挙げられる。誘導体としては、例えば、精製ロジン、水添ロジン、不均化ロジン、重合ロジン、及びα,β不飽和カルボン酸変性物(アクリル化ロジン)、マレイン化ロジン、フマル化ロジン等、並びに重合ロジンの精製物、水素化物及び不均化物、並びにα,β不飽和カルボン酸変性物の精製物、水素化物、不均化物等が挙げられる。これらのロジン系樹脂は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられる。
フラックス組成物100重量%中のベース樹脂の含有量は、例えば、0~50重量%でもよく、10~49重量%でもよく、15~48重量%でもよい。ベース樹脂の含有量を上記15重量%以上とすることにより、フラックス残渣の粘弾特性を好適なものとすることができる。
フラックス組成物は、軟化点が135℃以上の第一ロジン系樹脂を含むことが好ましい。第一ロジン系樹脂の軟化点は、好ましくは138℃以上、より好ましくは140℃以上である。
必要に応じて、フラックス組成物は、軟化点が120℃以上135℃未満の第二ロジン系樹脂を含んでもよい。
なお、フラックス組成物は、軟化点が90℃以下の第三ロジン系樹脂を含まないことが好ましい。
第一ロジン系樹脂を含むこと、および/または第二ロジン系樹脂を含むか第三ロジン系樹脂を含まない構成とすることにより、フラックス残渣の粘弾特性を好適なものとすることができる。
なお、軟化点は、JIS K 2207:1996の軟化点試験方法(環球法)に準拠して測定できる。
フラックス組成物100重量%中の第一ロジン系樹脂の含有量は、例えば、1~50重量%でもよく、3~30重量%でもよく、5~30重量%でもよい。上記下限値以上とすることにより、フラックス残渣の粘弾特性を好適なものとすることができる。上記上限値以下とすることにより、ソルダペーストの印刷特性が低下することを抑制できる。
全ロジン系樹脂100重量%中の第一ロジン系樹脂の含有量は、例えば、3~100重量%でもよく、10~90重量%でもよく、12~80重量%でもよい。上記下限値以上とすることにより、フラックス残渣の粘弾特性を好適なものとすることができる。
(溶剤)
フラックス組成物は、溶剤を含んでもよい。
溶剤は、25℃環境下、固形または液状の溶剤を用いることができる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
固形溶剤としては、例えば、アルコール系固形溶剤やフェノール系固形溶剤等が用いられる。
これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
アルコール系固形溶剤は、分子内に1個または2個以上のヒドロキシ基を有する固形溶剤であればよく、2個または3個以上の複数のヒドロキシ基を有する多価アルコール系固形溶剤が好ましい。
多価アルコール系固形溶剤の具体例としては、例えば、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、2,5-ジメチル-2,5-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等が挙げられる。
フェノール系固形溶剤は、分子内に1個または2個以上のフェノール基を有する固形溶剤であればよく、フェノール基のベンゼン環には、1または2個以上のヒドロキシ基が結合してもよい。
液状溶剤は、例えば、アルコール系溶剤、グリコールエーテル系溶剤、テルピネオール類、炭化水素類、エステル類、水等などが用いられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。この中でも、液状溶剤として、アルコール系溶剤及びグリコールエーテル系溶剤の少なくとも一方を用いてもよい。
アルコール系溶剤としては、例えば、イソプロピルアルコール、1,2-ブタンジオール、イソボルニルシクロヘキサノール、2,4-ジエチル-1,5-ペンタンジオール、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール、2,5-ジメチル-2,5-ヘキサンジオール、2,5-ジメチル-3-ヘキシン-2,5-ジオール、2,3-ジメチル-2,3-ブタンジオール、1,1,1-トリス(ヒドロキシメチル)エタン、2-エチル-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオール、2,2'-オキシビス(メチレン)ビス(2-エチル-1,3-プロパンジオール)、2,2-ビス(ヒドロキシメチル)-1,3-プロパンジオール、1,2,6-トリヒドロキシヘキサン、ビス[2,2,2-トリス(ヒドロキシメチル)エチル]エーテル、1-エチニル-1-シクロヘキサノール、1,4-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、エリトリトール、トレイトール、グアヤコールグリセロールエーテル、3,6-ジメチル-4-オクチン-3,6-ジオール、2,4,7,9-テトラメチル-5-デシン-4,7-ジオール等が挙げられる。
グリコールエーテル系溶剤としては、例えば、ヘキシルジグリコール、ジエチレングリコールモノ-2-エチルヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、2-メチルペンタン-2,4-ジオール、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられる。
フラックス組成物100重量%中の溶剤の含有量は、例えば、0~65重量%でもよく、1~50重量%でもよく、5~40重量%でもよい。上記上限値以下とすることにより、フラックス残渣の粘弾特性を好適なものとすることができる。
フラックス組成物100重量%中の液状溶剤の含有量は、例えば、0~65重量%でもよく、1~50重量%でもよく、5~40重量%でもよい。
(チキソ剤)
フラックス組成物は、チキソ剤を含んでもよい。
チキソ剤としては、例えば、ワックス系チキソ剤、アマイド系チキソ剤、ソルビトール系チキソ剤等が挙げられる。
ワックス系チキソ剤としては、例えば、ヒマシ硬化油等が挙げられる。
マイド系チキソ剤としては、モノアミド、ビスアミド、ポリアミドが挙げられる。例えば、ラウリン酸アマイド、パルミチン酸アマイド、ステアリン酸アマイド、ベヘン酸アマイド、ヒドロキシステアリン酸アマイド、飽和脂肪酸アマイド、オレイン酸アマイド、エルカ酸アマイド、不飽和脂肪酸アマイド、p-トルエンメタンアマイド、芳香族アマイド、メチレンビスステアリン酸アマイド、エチレンビスラウリン酸アマイド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アマイド、飽和脂肪酸ビスアマイド、メチレンビスオレイン酸アマイド、不飽和脂肪酸ビスアマイド、m-キシリレンビスステアリン酸アマイド、芳香族ビスアマイド、脂肪族ポリアマイド(飽和脂肪酸ポリアマイド、不飽和脂肪酸ポリアマイド)、芳香族ポリアマイド、置換アマイド、メチロールステアリン酸アマイド、メチロールアマイド、脂肪酸エステルアマイド、環状アミドオリゴマー、非環状アミドオリゴマー等が挙げられる。
フラックス組成物100重量%中のチキソ剤の含有量は、例えば、0~20重量%でもよく、1~15重量%でもよい。
(添加剤)
フラックス組成物は、本発明の効果を損なわない限り、フラックスに通常添加される添加剤を含んでもよい。
添加剤としては、例えば、酸化防止剤、防錆剤、消泡剤、つや消し剤、界面活性剤、着色剤等が挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
例えば、酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤等が挙げられる。
はんだ粉末は、Sn単体、または、Sn-Ag系、Sn-Cu系、Sn-Ag-Cu系、Sn-Bi系、Sn-In系等、あるいは、これらの合金にPb、Sb、Bi、In、Cu、Zn、As、Ag、Cd、Fe、Ni、Co、Au、Ge、P等を添加したはんだ粉体で構成されてもよい。
はんだ粉末は、JIS Z 3284:2014に準拠して粒度分布測定試験で測定される所定の粒度分布を有してもよい。
はんだ粉末は、例えば、粒子径が2~150μmの範囲にある粉末の質量分率が80%以上、好ましくは粒子径が5~75μmの範囲にある粉末の質量分率が80%以上、より好ましくは粒子径が5~45μmの範囲にある粉末の質量分率が80%以上となるように構成されてもよい。
JIS Z 3284:2017に準拠して粒度分布測定試験により、はんだ粉末は、粒度分布におうじて、タイプ1~タイプ8に分類できる。
本実施形態では、この中でも、タイプ2~タイプ7のはんだ粉末が好ましく、タイプ3~タイプ6のはんだ粉末がより好ましい。
タイプ3では、粒子径が25~45μmの範囲にある粉末の質量分率が80%以上を満たす。
タイプ4では、粒子径が20~38μmの範囲にある粉末の質量分率が80%以上を満たす。
タイプ5では、粒子径が15~25μmの範囲にある粉末の質量分率が80%以上を満たす。
タイプ6では、粒子径が5~15μmの範囲にある粉末の質量分率が80%以上を満たす。
はんだ粉末及びフラックス組成物を含むソルダペースト100重量%中のフラックス組成物の含有量は、例えば、7~30重量%、好ましくは8~25重量%、より好ましくは10~20重量%である。
フラックス組成物及びソルダペーストの製造方法に限定はなく、原料を同時に又は順次、任意の方法で混合することにより製造することができる。
フラックス組成物の製造は、最終的にフラックス組成物の全成分が混合されればよく、溶剤に他の成分を順次混合してもよいし、他の成分を混合したものを溶剤に添加してもよいし、溶剤と他の全成分を同時に混合してもよい。
また、ソルダペーストの製造は、必ずしも、フラックス組成物を予め調製して、これをはんだ粉末と混合する必要はなく、最終的にフラックス組成物の全成分、はんだ粉末及び必要に応じてソルダペーストに添加される添加剤とが混合されるのであれば混合の順番は問わず、フラックス組成物の成分の一部とはんだ粉末とを混合した後、フラックス組成物の残りの成分を添加するなどしてもよい。
本実施形態のソルダペーストは、一例として、半導体装置などの電子装置の製造方法に用いることができる。
電子装置の製造方法は、上記のソルダペーストを電極に塗布する工程と、例えば、リードフレームやプリント配線基板などの基板と半導体素子とを加熱処理して、溶融したはんだを介してこれらを接合する工程とを含んでもよい。
電子装置の製造方法の一例は、上記のソルダペーストを、電子回路基板のはんだ付け部位に印刷する工程と、はんだ付け部位に電子部品を実装する工程と、はんだ付け部位の周囲に密閉構造が存在する状態で、ソルダペースト中のはんだ粉末が溶融する温度まではんだ付け部位を加熱して電子部品および電子回路基板を接合する工程と、を含んでもよい。
電子部品は、パワー半導体などの高出力デバイスが用いられてもよい。
ソルダペーストの印刷方法として、スクリーン印刷、フィルム印刷等が挙げられ、ジェットディスペンス以外の方法を用いて印刷してもよい。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することができる。また、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
以下、参考形態の例を付記する。
1. フラックス組成物と、はんだ粉末と、を含む、ソルダペーストであって、
下記の作製手順に従って当該ソルダペーストから得られたフラックス残渣について、下記の測定条件に基づいてレオメータを用いて測定した、100℃における貯蔵弾性率をG' 100 、損失弾性率をG'' 100 としたとき、
100 'およびG'' 100 が、G' 100 >G'' 100 を満たすように構成される、
ソルダペースト。
<フラックス残渣の作製手順>
1.底面が45mm×45mm、高さが5mm、厚み:0.3mmの銅製トレイを2つ準備する。
2.一方の前記銅製トレイの底面上に、他方の前記銅製トレイの開口が一方の開口に対向するように重ねて、テープで固定し、高さが約10mmの銅製ボックスを準備する。
3.当該ソルダペーストを、5g採取し、サンプルとする。このサンプルを、一方の前記銅製トレイの底面上に、底面の80%の面積を被覆するように広げる。
4.前記サンプル入りの前記銅製ボックスに対して、リフロー炉を用いて、大気下で、下記の温度プロファイルA~Eのリフロー処置を施す。
(温度プロファイルA~E)
A.室温25℃から150℃まで、1.9℃/secの昇温速度で加熱する。
B.150℃~180℃温度域で、80sec保持する。
C.220℃まで、1.2℃/secの昇温速度で加熱する。
D.220℃以上を40sec保持し、ピーク温度は240℃で加熱する。
E.その後、室温25℃まで冷却する。
5.リフロー処理後、一方の前記銅製トレイの底面上に残存するフラックス残渣を採取する。
<測定条件>
測定装置:レオメータ
測定温度:20℃~180℃
ジオメトリー(上側):25mmφ、ステンレス製、パラレルプレート
プレート(下側):60mmφ
モード:5℃/min
ひずみ:1%
周波数:10Hz
ギャップ:0.2mm
2. 1.に記載のソルダペーストであって、
上記の測定条件に基づいてレオメータを用いて測定した、140℃における貯蔵弾性率および損失弾性率から求められる、140℃の位相角をδ 140 としたとき、δ 140 が1°以上45°未満である、ソルダペースト。
3. 2.に記載のソルダペーストであって、
上記の測定条件に基づいてレオメータを用いて測定した、100℃における貯蔵弾性率および損失弾性率から求められる、100℃の位相角をδ 100 としたとき、δ 140 およびδ 100 が、0.1≦δ 140 /δ 100 ≦3.0を満たすように構成される、ソルダペースト。
4. 1.~3.のいずれか一つに記載のソルダペーストであって、
前記フラックス組成物が、軟化点が135℃以上のロジン系樹脂を含む、ソルダペースト。
5. 1.~4.のいずれか一つに記載のソルダペーストであって、
前記フラックス組成物の含有量が、当該ソルダペーストの100重量%中、7重量%以上20重量%以下である、ソルダペースト。
6. 1.~5.のいずれか一つに記載のソルダペーストであって、
上記のレオメータを用いて、ずり速度:6sec -1 、25℃の条件で測定したときの粘度η1が、5Pa・s以上400Pa・s以下である、ソルダペースト。
7. 1.~6.のいずれか一つに記載のソルダペーストであって、
上記のレオメータを用いて、25℃における当該ソルダペーストの粘度を測定し、ずり速度が1.8sec -1 のときの粘度をη2、ずり速度が18sec -1 のときの粘度をη3としたとき、Log(η2/η3)で求められるチキソ比が、0.3以上1.8以下である、ソルダペースト。
8. 1.~7.のいずれか一つに記載のソルダペーストであって、
電子回路基板と電子部品とで構成される密閉構造の周囲で、これらを接合するために用いる、ソルダペースト。
9. 1.~8.のいずれか一つに記載のソルダペーストであって、
前記フラックス組成物が、活性剤、ベース樹脂、チキソ剤、および溶剤からなる群から選ばれる一又は二以上を含む、ソルダペースト。
10. 9.に記載のソルダペーストであって、
前記活性剤が、有機酸、アミン類、ハロゲン系活性剤、及びリン系活性剤からなる群から選ばれる一または二以上を含む、ソルダペースト。
11. 1.~10.のいずれか一つに記載のソルダペーストであって、
前記はんだ粉末は、粒子径が2~150μmの範囲にある粉末の質量分率が80%以上である、ソルダペースト。
12. 1.~11.のいずれか一つに記載のソルダペーストを、電子回路基板のはんだ付け部位に印刷する工程と、
前記はんだ付け部位に電子部品を実装する工程と、
前記はんだ付け部位の周囲に密閉構造が存在する状態で、前記ソルダペースト中のはんだ粉末が溶融する温度まで前記はんだ付け部位を加熱して前記電子部品および前記電子回路基板を接合する工程と、
を含む、電子装置の製造方法。
以下、本発明について実施例を参照して詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例の記載に何ら限定されるものではない。
以下、表1中の原料成分の情報を示す。
(ベース樹脂)
・ロジン系樹脂1:アクリル酸変性水添ロジン(軟化点:131℃、荒川化学工業社製、KE-604)
・ロジン系樹脂2:水添ロジン(軟化点:74℃、EASTMAN CHEMICAL社製、FORAL AX-E)
・ロジン系樹脂3:重合ロジン(軟化点:141℃、荒川化学工業社製、KR-140)
なお、ロジン系樹脂の軟化点は、JIS K 2207:1996の軟化点試験方法(環球法)に準拠して測定し、2回の測定値の平均値(小数点第一位の値を四捨五入)とした。
・アクリル系樹脂1:アクリル樹脂
(活性剤)
・有機酸1:ダイマー酸
・有機酸2:アジピン酸
・有機酸3:アゼライン酸
・アミン類1:2-フェニル-4-メチルイミダゾール(略称:2P4MZ)
・アミンハロゲン化水素酸塩類1:ジフェニルグアニジン臭化水素酸塩
・有機ハロゲン化合物1:2,3-ジブロモ-2-ブテン-1,4-ジオール
(溶剤)
・溶剤1:グリコールエーテル系溶剤(ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル)
(チキソ剤)
・チキソ剤1:ポリアミド
(添加剤)
・酸化防止剤1:ヒンダードフェノール系酸化防止剤
(はんだ粉末)
・はんだ粉末1:はんだ粉末(SEC305:Sn-3.0Ag-0.5Cu、タイプ4、千住金属工業社製)
<ソルダペーストの調製>
下記表1に示す配合割合で、原料成分を混合することにより、フラックス組成物を得た。
その後、得られたフラックス組成物11.5重量%およびはんだ粉末88.5重量%を混合し、ソルダペースト得た。
Figure 0007014992000001
得られたソルダペーストについて、以下の評価項目について評価を行った。
<貯蔵弾性率、損失弾性率の測定>
下記の作製手順に従ってソルダペーストからフラックス残渣を採取した。
(フラックス残渣の作製手順)
1.図1に示すように、底面が45mm×45mm、高さが5mm、厚み:0.3mmの銅製トレイ12,14を2つ準備した。
2.一方の銅製トレイ12の底面上に、他方の銅製トレイ14の開口が一方の開口に対向するように重ねて、テープで固定し、高さが10mmの銅製ボックス10を準備した。
3.得られたソルダペーストを、5g採取し、サンプルとする。このサンプルを、一方の銅製トレイ12の内側の底面上に、底面の80%の面積を被覆するように広げた。
4.サンプル入りの銅製ボックス10に対して、リフロー炉(千住金属工業社製、SNR-825)を用いて、大気下で、下記の温度プロファイルA~Eのリフロー処置を施した。
(温度プロファイルA~E)
A.室温25℃から150℃まで、1.9℃/secの昇温速度で加熱する。
B.150℃~180℃温度域で、80sec保持する。
C.220℃まで、1.2℃/secの昇温速度で加熱する。
D.220℃以上を40sec保持し、ピーク温度は240℃で加熱する。
E.その後、室温25℃まで冷却する。
5.リフロー処理後、一方の銅製トレイ12の底面上に残存するフラックス残渣を採取した。
得られたフラックス残渣について、下記の測定条件に基づいてレオメータを用いて、25℃~180℃における貯蔵弾性率を測定した。
(測定条件)
測定装置:レオメータ(マルバーン・パナリティカル社製、KINEXUS 1b+)
測定温度:20℃~180℃
ジオメトリー(上側):25mmφ、ステンレス製、パラレルプレート
プレート(下側):60mmφ
モード:5℃/min
ひずみ:1%
周波数:10Hz
ギャップ:0.2mm
上記レオメータを用いて測定した、100℃における貯蔵弾性率をG'100、損失弾性率をG''100、140℃における貯蔵弾性率をG'140、損失弾性率をG''140とした。
tanδ=G'/G''の関係式に基づいて、G'100およびG''100から求められる100℃における位相角をδ100、G'140およびG''140から求められる140℃における位相角をδ140とした。結果を表1に示す。
<粘度の測定>
上記のレオメータを用いて、25℃におけるソルダペーストの粘度を測定し、ずり速度が6sec-1のときの粘度をη1、ずり速度が1.8sec-1のときの粘度をη2、ずり速度が18sec-1のときの粘度をη3とし、η1、η2、η3を求めた。また、Log(η2/η3)で求められるチキソ比を算出した。結果を表1に示す
<高温マイグレーション試験>
得られたソルダペーストを、実プロセスを模して、プリント基板上に印刷し、240℃のリフロー処理を施した。続いて、印刷部分の周辺に残存するフラックス残渣を洗浄し、除去した。
続いて、高温マイグレーション試験を、図2に示す評価用装置を用いて、次のようにして行った。
図2に示す評価用装置は、基板と、基板上に設けられた銅電極30と、銅電極30上に設けられた錫を含むはんだ50とを備える。
上記(フラックス残渣の作製手順)で採取したフラックス残渣22を、微細間隔で隣接配置された銅電極30の離間部に充填し、充填したフラックス残渣22が基板及びはんだ50により密閉されるようにガラスカバー60を配置した。
銅電極30の間に10Vの定電圧を印可し、評価用装置を105℃の温度環境中に保管した。
その後、銅電極30の離間部におけるフラックス残渣22に金属マイグレーションについて観察した(高温マイグレーション試験)。
離間部におけるフラックス残渣22中に灰色樹状の析出が確認できた場合、はんだ中に含まれる錫がマイグレーションしたと判断した。
高温マイグレーション試験を3回実施し、各試験における析出の有無を確認した。
表1中、3回中3回とも析出が確認されない場合を○、3回中1回析出が確認された場合を△、3回中2回以上析出が確認された場合を×と表記する。
各実施例のソルダペーストは、各比較例のソルダペーストと比べて、高温マイグレーション試験における析出が抑制されていたため、高温マイグレーション耐性に優れる結果を示した。
10 銅製ボックス
12 銅製トレイ
14 銅製トレイ
20 ソルダペースト
22 フラックス残渣
30 銅電極
50 はんだ
60 ガラスカバー

Claims (9)

  1. フラックス組成物と、はんだ粉末と、を含む、ソルダペーストであって、
    前記フラックス組成物が、ベース樹脂、活性剤、溶剤、およびチキソ剤を含み、
    前記ベース樹脂が、ロジン系樹脂を含み、
    下記の作製手順に従って当該ソルダペーストから得られたフラックス残渣について、下記の測定条件に基づいてレオメータを用いて測定した、100℃における貯蔵弾性率をG'100、損失弾性率をG''100としたとき、
    G' 100およびG''100が、G'100>G''100を満たすように構成されており
    下記の測定条件に基づいてレオメータを用いて測定した、下記作製手順に従って当該ソルダペーストから得られたフラックス残渣における140℃における貯蔵弾性率および損失弾性率から求められる、140℃の位相角をδ 140 とし、100℃における貯蔵弾性率および損失弾性率から求められる、100℃の位相角をδ 100 としたとき、δ 140 が1°以上45°未満であり、かつ、δ 140 およびδ 100 が、0.1≦δ 140 /δ 100 ≦3.0を満たすように構成される、
    ソルダペースト。
    <フラックス残渣の作製手順>
    1.底面が45mm×45mm、高さが5mm、厚み:0.3mmの銅製トレイを2つ準備する。
    2.一方の前記銅製トレイの底面上に、他方の前記銅製トレイの開口が一方の開口に対向するように重ねて、テープで固定し、高さが約10mmの銅製ボックスを準備する。
    3.当該ソルダペーストを、5g採取し、サンプルとする。このサンプルを、一方の前記銅製トレイの内側の底面上に、前記底面の80%の面積を被覆するように広げる。
    4.前記サンプル入りの前記銅製ボックスに対して、リフロー炉を用いて、大気下で、下記の温度プロファイルA~Eのリフロー処置を施す。
    (温度プロファイルA~E)
    A.室温25℃から150℃まで、1.9℃/secの昇温速度で加熱する。
    B.150℃~180℃温度域で、80sec保持する。
    C.220℃まで、1.2℃/secの昇温速度で加熱する。
    D.220℃以上を40sec保持し、ピーク温度は240℃で加熱する。
    E.その後、室温25℃まで冷却する。
    5.リフロー処理後、一方の前記銅製トレイの底面上に残存するフラックス残渣を採取する。
    <測定条件>
    測定装置:レオメータ
    測定温度:20℃~180℃
    ジオメトリー(上側):25mmφ、ステンレス製、パラレルプレート
    プレート(下側):60mmφ
    モード:5℃/min
    ひずみ:1%
    周波数:10Hz
    ギャップ:0.2mm
  2. 請求項1に記載のソルダペーストであって、
    前記フラックス組成物が、軟化点が135℃以上のロジン系樹脂を含む、ソルダペースト。
  3. 請求項1または2に記載のソルダペーストであって、
    前記フラックス組成物の含有量が、当該ソルダペーストの100重量%中、7重量%以上20重量%以下である、ソルダペースト。
  4. 請求項1~のいずれか一項に記載のソルダペーストであって、
    上記のレオメータを用いて、当該ソルダペーストについて、ずり速度:6sec-1、25℃の条件で測定したときの粘度η1が、5Pa・s以上400Pa・s以下である、ソルダペースト。
  5. 請求項1~のいずれか一項に記載のソルダペーストであって、
    上記のレオメータを用いて、25℃における当該ソルダペーストの粘度を測定し、ずり速度が1.8sec-1のときの粘度をη2、ずり速度が18sec-1のときの粘度をη3としたとき、Log(η2/η3)で求められるチキソ比が、0.3以上1.8以下である、ソルダペースト。
  6. 請求項1~のいずれか一項に記載のソルダペーストであって、
    電子回路基板と電子部品とで構成される密閉構造の周囲で、これらを接合するために用いる、ソルダペースト。
  7. 請求項1~6のいずれか一項に記載のソルダペーストであって、
    前記活性剤が、有機酸、アミン類、ハロゲン系活性剤、及びリン系活性剤からなる群から選ばれる一または二以上を含む、ソルダペースト。
  8. 請求項1~のいずれか一項に記載のソルダペーストであって、
    前記はんだ粉末は、粒子径が2~150μmの範囲にある粉末の質量分率が80%以上である、ソルダペースト。
  9. 請求項1~のいずれか一項に記載のソルダペーストを、電子回路基板のはんだ付け部位に印刷する工程と、
    前記はんだ付け部位に電子部品を実装する工程と、
    前記はんだ付け部位の周囲に密閉構造が存在する状態で、前記ソルダペースト中のはんだ粉末が溶融する温度まで前記はんだ付け部位を加熱して前記電子部品および前記電子回路基板を接合する工程と、
    を含む、電子装置の製造方法。
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