JP2018051580A - ジェットディスペンサー用はんだ組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のジェットディスペンサー用はんだ組成物は、(A)ロジン系樹脂、(B)活性剤、(C)溶剤および(D)チクソ剤を含有するフラックス組成物と、(E)はんだ粉末とを含有し、当該はんだ組成物中に測定棒を浸漬し、前記測定棒を500mm/minの速度で引き上げる曳糸性試験で求められる値が、42mm以上であることを特徴とするものである。
【選択図】なし
Description
このような問題を解決するために、例えば、ロジン系樹脂、活性剤および特定の溶剤を含有するフラックスと、はんだ粉末とを含有するジェットディスペンサー用はんだ組成物が提案されている。そして、このはんだ組成物では、特定の溶剤として、(C1)ヘキシルジグリコールを含有し、かつ、(C2)炭素数8〜12のジカルボン酸と炭素数4〜12のアルコールとのエステル化合物、および、(C3)ガムテレピン油から誘導されたアルコール類からなる群から選択される少なくとも1種を含有している(特許文献1参照)。
すなわち、本発明のジェットディスペンサー用はんだ組成物は、(A)ロジン系樹脂、(B)活性剤、(C)溶剤および(D)チクソ剤を含有するフラックス組成物と、(E)はんだ粉末とを含有し、当該はんだ組成物中に測定棒を浸漬し、前記測定棒を500mm/minの速度で引き上げる曳糸性試験で求められる値が、42mm以上であることを特徴とするものである。
本発明のジェットディスペンサー用はんだ組成物においては、当該はんだ組成物のE型粘度計により測定した35℃における粘度が、5Pa・s以上30Pa・s以下であり、当該はんだ組成物のE型粘度計により測定したチクソ指数が、0.60以上0.90以下であることが好ましい。
本発明のジェットディスペンサー用はんだ組成物においては、前記(C)成分が、(C1)ジエチレングリコールモノヘキシルエーテルを含有し、かつ、(C2)炭素数8〜12のジカルボン酸と炭素数4〜12のアルコールとのエステル化合物、および、ガムテレピン油から誘導されたアルコール類からなる群から選択される少なくとも1種を含有することが好ましい。
本発明のジェットディスペンサー用はんだ組成物においては、前記(D)成分が、(D1)アマイド系チクソ剤を含有することが好ましい。
また、はんだ飛び散りをより確実に抑制するという観点から、曳糸性試験で求められる値は、45mm以上であることが好ましい。なお、曳糸性試験で求められる値の上限は、特に限定されないが、例えば100mm以下である。
曳糸部11は、図2に示すように、先端に円錐形状の円錐部11Aと、円柱形状の円柱部11Bと、円柱部11Bと測定棒1とを繋ぐ連結部11Cとを備えている。
また、円錐部11Aおよび円柱部11Bの直径D1は10mmであり、円錐部11Aの高さHは5mmであり、円柱部11Bの長さL1は9mmであり、連結部11Cの長さL2は3mmである。さらに、測定棒1の直径D2は3mmである。
5Pa・s以上30Pa・s以下であることが好ましく、10Pa・s以上25Pa・s以下であることがより好ましい。粘度が前記範囲内であれば、ジェットディスペンサーにより塗布する場合において、十分な塗布性を維持できる。
また、本発明においては、はんだ組成物のE型粘度計により測定したチクソ指数が、0.60以上0.90以下であることが好ましく、0.65以上0.85以下であることがより好ましい。チクソ指数が前記範囲内であれば、ジェットディスペンサーにより塗布する場合において、十分な塗布性を維持できる。
粘度およびチクソ指数は、JIS Z3284付属書6に準拠して、E型粘度計により測定できる。
曳糸性試験で求められる値は、ロジン系樹脂、溶剤およびチクソ剤の種類や配合量を変更することにより調整できる。例えば、ロジン系樹脂として、重合ロジンなどを用いると、曳糸性試験で求められる値が低くなる傾向にある。チクソ剤として、グリセリンエステル系チクソ剤、またはベンジリデンソルビトール系チクソ剤を用いると、曳糸性試験で求められる値が低くなる傾向にある。
粘度およびチクソ指数は、いずれもロジン系樹脂、溶剤およびチクソ剤の種類や配合量を変更することにより調整できる。
本発明に用いるフラックス組成物は、はんだ組成物における前記(E)成分以外の成分であり、(A)ロジン系樹脂、(B)活性剤、(C)溶剤および(D)チクソ剤を含有するものである。
本発明に用いる(A)ロジン系樹脂としては、ロジン類およびロジン系変性樹脂が挙げられる。ロジン類としては、ガムロジン、ウッドロジンおよびトール油ロジンなどが挙げられる。ロジン系変性樹脂としては、不均化ロジン、重合ロジン、水素添加ロジン(完全水添ロジン、部分水添ロジン、並びに、不飽和有機酸((メタ)アクリル酸などの脂肪族の不飽和一塩基酸、フマル酸、マレイン酸などのα,β−不飽和カルボン酸などの脂肪族不飽和二塩基酸、桂皮酸などの芳香族環を有する不飽和カルボン酸など)の変性ロジンである不飽和有機酸変性ロジンの水素添加物(「水添酸変性ロジン」ともいう))およびこれらの誘導体などが挙げられる。これらのロジン系樹脂は1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
前記(A)成分は、本発明の目的に影響のない範囲であれば、前記(A1)成分および前記(A2)成分以外の他のロジン系樹脂((A3)成分)を含有していてもよい。ただし、この(A3)成分を用いる場合、その配合量は、(A)成分100質量%に対して、30質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましく、10質量%以下であることが特に好ましい。
なお、重合ロジンについては、はんだ組成物の曳糸性試験で求められる値が低下しやすい傾向にあるので、使用しないことが好ましい。
本発明に用いる(B)活性剤としては、有機酸、非解離性のハロゲン化化合物からなる非解離型活性剤、アミン系活性剤などが挙げられる。これらの活性剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
前記有機酸としては、モノカルボン酸、ジカルボン酸などの他に、その他の有機酸が挙げられる。
モノカルボン酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ブチリック酸、バレリック酸、カプロン酸、エナント酸、カプリン酸、ラウリル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、ツベルクロステアリン酸、アラキジン酸、ベヘニン酸、リグノセリン酸、グリコール酸などが挙げられる。
ジカルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、酒石酸、ジグリコール酸などが挙げられる。
その他の有機酸としては、ダイマー酸、レブリン酸、乳酸、アクリル酸、安息香酸、サリチル酸、アニス酸、クエン酸、ピコリン酸などが挙げられる。
本発明に用いる(C)溶剤としては、以下説明する(C1)成分および(C2)成分を組み合わせて用いることが好ましい。
前記(C1)成分は、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテルであり、適宜公知のものを用いることができる。
前記エステル化合物の中でも、炭素数8〜10のジカルボン酸と炭素数6〜10のアルコールとのエステル化合物がより好ましく、炭素数10のジカルボン酸と炭素数8のアルコールとのエステル化合物が特に好ましい。具体的には、セバシン酸ビス(2−エチルへキシル)(DOS)、アゼライン酸ビス(2−エチルヘキシル)などが挙げられる。
前記アルコール類としては、適宜公知のものを用いることができる。具体的には、α,β,γ−ターピネオールなどが挙げられる。
前記(C)溶剤は、本発明の目的に影響のない範囲であれば、前記(C1)成分および前記(C2)成分以外の他の溶剤を含有していてもよい。ただし、この他の溶剤を用いる場合、その配合量は、(C)成分100質量%に対して、30質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましく、10質量%以下であることが特に好ましい。
また、前記(C1)成分の配合量は、前記(C1)成分および前記(C2)成分の合計量100質量%に対して、20質量%以上80質量%以下であることが好ましく、30質量%以上70質量%以下であることがより好ましく、40質量%以上60質量%以下であることが特に好ましい。(C1)成分の配合量が前記下限以上であれば、はんだ組成物のチクソ性を確保できる。他方、(C1)成分の配合量が前記上限以下であれば、はんだ飛び散りの抑制効果を確保できる。
本発明に用いる(D)チクソ剤は、(D1)アマイド系チクソ剤を含有することが好ましい。この(D1)成分によれば、はんだ組成物の降伏値の上昇を抑えつつ、粘性やチクソ性を向上できる傾向にある。
前記(D1)成分としては、N,N’−ヘキサメチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、N,N’−エチレンビスステアリン酸アミド、N,N’−エチレンビスカプリン酸アミド、N,N’−エチレンビスラウリン酸アミド、N,N’−エチレンビスベヘン酸アミド、N,N’−ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド、N,N’−ヘキサメチレンビスベヘン酸アミド、N,N’−ジステアリルアジピン酸アミド、N,N’−ジステアリルセバシン酸アミド、N,N’−エチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−エチレンビスエルカ酸アミド、N,N’−ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミド、N,N’−m−キシリレンビスステアリン酸アミド、N,N’−m−キシリレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、および、N,N’−ジステアリルイソフタル酸アミドなどが挙げられる。これらの中でも、はんだ組成物の降伏値の観点から、N,N’−ヘキサメチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、N,N’−エチレンビスステアリン酸アミドが好ましい。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
前記(D)成分は、本発明の目的に影響のない範囲であれば、前記(D1)成分以外の他のチクソ剤((D2)成分)を含有していてもよい。ただし、この(D2)成分を用いる場合、その配合量は、(D)成分100質量%に対して、30質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましく、10質量%以下であることが特に好ましい。
前記(D2)成分としては、グリセリンエステル系チクソ剤(硬化ひまし油など)、無機系チクソ剤(カオリン、コロイダルシリカ、有機ベントナイト、ガラスフリットなど)が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
なお、グリセリンエステル系チクソ剤またはベンジリデンソルビトール系チクソ剤については、はんだ組成物の曳糸性試験で求められる値が低下しやすい傾向にあるので、使用しないことが好ましい。
本発明に用いるフラックス組成物には、前記(A)成分、前記(B)成分、前記(C)成分および前記(D)成分の他に、必要に応じて、その他の添加剤、更には、その他の樹脂を加えることができる。その他の添加剤としては、酸化防止剤、消泡剤、改質剤、つや消し剤、発泡剤などが挙げられる。その他の樹脂としては、アクリル系樹脂などが挙げられる。
本発明に用いる(E)はんだ粉末は、無鉛のはんだ粉末のみからなることが好ましいが、有鉛のはんだ粉末であってもよい。このはんだ粉末におけるはんだ合金としては、スズを主成分とする合金が好ましい。また、この合金の第二元素としては、銀、銅、亜鉛、ビスマス、アンチモンなどが挙げられる。さらに、この合金には、必要に応じて他の元素(第三元素以降)を添加してもよい。他の元素としては、銅、銀、ビスマス、アンチモン、アルミニウム、インジウムなどが挙げられる。
無鉛のはんだ粉末としては、具体的には、Sn/Ag、Sn/Ag/Cu、Sn/Cu、Sn/Ag/Bi、Sn/Bi、Sn/Ag/Cu/Bi、Sn/Sbや、Sn/Zn/Bi、Sn/Zn、Sn/Zn/Al、Sn/Ag/Bi/In、Sn/Ag/Cu/Bi/In/Sb、In/Agなどが挙げられる。
本発明のジェットディスペンサー用はんだ組成物は、上記説明したフラックス組成物と上記説明した(E)はんだ粉末とを上記所定の割合で配合し、撹拌混合することで製造できる。
次に、本発明のジェットディスペンサー用はんだ組成物を用いた、配線基板および電子部品などの電極同士の接続方法について説明する。ここでは、配線基板および電子部品の電極同士を接続する場合を例に挙げて説明する。
このように配線基板および電子部品の電極同士を接続する方法としては、前記配線基板上に前記はんだ組成物を塗布する塗布工程と、前記はんだ組成物上に前記電子部品を配置し、リフロー炉により所定条件にて加熱して、前記電子部品を前記配線基板に実装するリフロー工程と、を備える方法を採用できる。
ここで用いる塗布装置は、図3に示すようなジェットディスペンサー4である。ジェットディスペンサー4は、シリンジ41と、ノズル42と、ニードル43と、バルブ44とを備えている。ジェットディスペンサー4によりはんだ組成物が吐出される場合、先ず、シリンジ41からはんだ組成物が供給され、ノズル42にはんだ組成物が充填される。そして、バルブ44によりニードル43が図3の下方向に押され、ノズル42中のはんだ組成物が吐出される。
前記本発明のジェットディスペンサー用はんだ組成物は、塗布性が優れており、このようなジェットディスペンサーで良好に塗布できる。
リフロー条件は、はんだの融点に応じて適宜設定すればよい。例えば、Sn−Au−Cu系のはんだ合金を用いる場合には、プリヒートを温度150〜180℃で60〜120秒行い、ピーク温度を240〜250℃に設定すればよい。
例えば、前記接続方法では、リフロー工程により、配線基板と電子部品とを接着しているが、これに限定されない。例えば、リフロー工程に代えて、レーザー光を用いてはんだ組成物を加熱する工程(レーザー加熱工程)により、配線基板と電子部品とを接着してもよい。この場合、レーザー光源としては、特に限定されず、金属の吸収帯に合わせた波長に応じて適宜採用できる。レーザー光源としては、例えば、固体レーザー(ルビー、ガラス、YAGなど)、半導体レーザー(GaAs、InGaAsPなど)、液体レーザー(色素など)、気体レーザー(He−Ne、Ar、CO2、エキシマーなど)が挙げられる。
((A1)成分)
ロジン系樹脂A:水添酸変性ロジン、商品名「KE−604」、荒川化学工業社製
((A2)成分)
ロジン系樹脂B:完全水添ロジン、商品名「フォーラルAX」、双日社製
((A3)成分)
ロジン系樹脂C:重合ロジン、商品名「中国重合ロジン140」、荒川化学工業社製
((B)成分)
活性剤A:コハク酸
活性剤B:グルタル酸
活性剤C:ダイマー酸、商品名「UNIDYME14」、アリゾナケミカル社製
((C1)成分)
溶剤A:ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、日本乳化剤社製
((C2)成分)
溶剤B:α,β,γ−ターピネオール、商品名「ターピネオールC」、日本テルペン化学社製
((C3)成分)
溶剤C:オクタンジオール
((D1)成分)
チクソ剤A:N,N’−ヘキサメチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、商品名「スリパックスZHH」、日本化成社製
チクソ剤B:高級脂肪酸ポリアマイド、商品名「ターレンATX−1146」、共栄社化学社製
((D2)成分)
チクソ剤C:水添ヒマシ油、商品名「ヒマ硬」、KFトレーディング社製
((E)成分)
はんだ粉末:平均粒子径18μm、はんだ融点216〜220℃、はんだ組成Sn/Ag/Cu
(その他の成分)
酸化防止剤:商品名「イルガノックス245」、BASF社製
ロジン系樹脂A36質量%、ロジン系樹脂B6.5質量%、チクソ剤A7質量%、酸化防止剤4質量%、活性剤A1質量%、活性剤B3質量%、活性剤C5質量%、溶剤A11質量%および溶剤B26.5質量%をそれぞれ容器に投入し、マントルヒーターにて160℃に加熱しつつ、混練機(プラネタリーミキサー)にて混合してフラックス組成物を得た。
その後、得られたフラックス組成物17質量%およびはんだ粉末83質量%(合計で100質量%)を容器に投入し、混練機(プラネタリーミキサー)にて混合することで、下記表1に示す組成を有するはんだ組成物を調製した。
そして、得られたはんだ組成物の曳糸性試験で求められる値を測定した。具体的には、容器中の得られたはんだ組成物を投入し、はんだ組成物を回転数10rpmで30秒間攪拌した。その後、はんだ組成物中に曳糸部を有する測定棒を、この曳糸部が全て浸漬するように、浸漬した。その後、測定棒を500mm/minの速度で引き上げ、このときに、曳糸部とはんだ組成物との間に形成される糸が切断したときの長さ(mm)を測定した。得られた結果を表1に示す。
なお、円錐部および円柱部の直径は10mmであり、円錐部の高さは5mmであり、円柱部の長さは9mmであり、連結部の長さは3mmであり、測定棒の直径は3mmである。また、測定棒を引き上げる装置としては、SIMAZU社製の「EZ−L」を用いた。
また、得られたはんだ組成物について、JIS Z3284付属書6に準拠し、E型粘度計により測定を行った。回転数を10rpm、温度を35℃にして、粘度値η(単位:mPa・s)を読み取った。また、上記と同様にして、回転数を30rpmに調整した場合の粘度値(30rpm粘度)と、回転数を3rpmに調整した場合の粘度値(3rpm粘度)とを読み取った。そして、下記式に基づいて、チクソ指数を算出した。得られた結果を表1に示す。
チクソ指数=log[(3rpm粘度)/(30rpm粘度)]
表1に示す組成に従い各材料を配合した以外は実施例1と同様にしてはんだ組成物を得た。
また、得られたはんだ組成物について、実施例1と同様にして、曳糸性試験で求められる値、粘度およびチクソ指数を測定した。
はんだ組成物の性能(塗布形状、はんだ飛び散り)を以下のような方法で評価または測定した。得られた結果を表1に示す。
(1)塗布形状および(2)はんだ飛び散り(サテライト)
40gのはんだ組成物が充填された10mLシリンジ、および、直径0.26mmφのノズルを有するジェットディスペンサーを用い、ノズル先端から基板までの距離を1.5mmで、1点あたりの塗布時間を0.09秒間に設定して、基板(材質:アルミニウム、大きさ:150mm×150mm、厚み:0.5mm)上の100mm×100mmの範囲内に等間隔で10000点の吐出(100点×100列)を行って試験基板を得た。
そして、得られた試験基板を目視にて観察し、以下の基準に従って、塗布形状を評価した。
○:塗布形状が円状である。
×:塗布形状が楕円状であるか、糸引きがある。
さらに、はんだ飛び散りについては、得られた試験基板について、吐出物から離れて存在する直径70μm以上の凝集粉をはんだ飛び散りとし、その個数(10000ショットあたりの個数)をカウントした。
一方で、はんだ組成物の曳糸性試験で求められる値が42mm未満の場合(比較例1〜4)には、はんだ飛び散りが十分に抑制できず、また塗布形状が悪い場合もあることが分かった。
Claims (6)
- (A)ロジン系樹脂、(B)活性剤、(C)溶剤および(D)チクソ剤を含有するフラックス組成物と、(E)はんだ粉末とを含有し、
当該はんだ組成物中に測定棒を浸漬し、前記測定棒を500mm/minの速度で引き上げる曳糸性試験で求められる値が、42mm以上である
ことを特徴とするジェットディスペンサー用はんだ組成物。 - 請求項1に記載のジェットディスペンサー用はんだ組成物において、
前記曳糸性試験が、
(i)当該はんだ組成物を回転数10rpmで30秒間攪拌し、
(ii)当該はんだ組成物(温度25℃)中に曳糸部を有する測定棒を、前記曳糸部が全て浸漬するように、浸漬し、
(iii)前記測定棒を500mm/minの速度で引き上げ、このときに、前記曳糸部と当該はんだ組成物との間に形成される糸が切断したときの長さ(mm)を測定する試験であり、
前記曳糸部は、先端に円錐形状の円錐部と、円柱形状の円柱部と、前記円柱部と前記測定棒とを繋ぐ連結部とを備え、
前記円錐部および前記円柱部の直径が10mmであり、前記円錐部の高さが5mmであり、前記円柱部の長さが9mmであり、前記連結部の長さが3mmである
ことを特徴とするジェットディスペンサー用はんだ組成物。 - 請求項1または請求項2に記載のジェットディスペンサー用はんだ組成物において、
当該はんだ組成物のE型粘度計により測定した35℃における粘度が、5Pa・s以上30Pa・s以下であり、
当該はんだ組成物のE型粘度計により測定したチクソ指数が、0.60以上0.90以下である
ことを特徴とするジェットディスペンサー用はんだ組成物。 - 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のジェットディスペンサー用はんだ組成物において、
前記(A)成分が、(A1)不飽和有機酸変性ロジンの水素添加物と、(A2)完全水添ロジンとを含有する
ことを特徴とするジェットディスペンサー用はんだ組成物。 - 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のジェットディスペンサー用はんだ組成物において、
前記(C)成分が、
(C1)ジエチレングリコールモノヘキシルエーテルを含有し、かつ、
(C2)炭素数8〜12のジカルボン酸と炭素数4〜12のアルコールとのエステル化合物、および、ガムテレピン油から誘導されたアルコール類からなる群から選択される少なくとも1種を含有する
ことを特徴とするジェットディスペンサー用はんだ組成物。 - 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のジェットディスペンサー用はんだ組成物において、
前記(D)成分が、(D1)アマイド系チクソ剤を含有する
ことを特徴とするジェットディスペンサー用はんだ組成物。
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