JP5691598B2 - フラックスおよび電気的接続構造の形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、フラックスおよびフラックスを用いた電気的接続構造の形成方法に関する。
従来、部品搭載基板に対する電子部品のはんだ付けにおいては、フラックスが使用されている。はんだ付けした後に、フラックスの残渣が残ると、そのフラックス残渣が有する腐食作用により、はんだ付けされた基板が徐々に腐食される等の問題がある。そこで、通常、はんだ付け終了後に、はんだ付けされた基板は、フラックス残渣を除去する目的で、有機溶剤で洗浄されることが必要となる。ところで近年、環境汚染の観点から、有機溶剤での洗浄を必要としないフラックス(無洗浄型フラックス)が求められている。
無洗浄型フラックスとして、特許文献1には、はんだ付け前には実質的にほとんど蒸発せず、はんだ付け時に、熱分解してはんだ付け面の酸化皮膜を還元除去する活性を示す溶剤としてベンジルアルコール等を用いたはんだ付け用フラックスが開示されている。ベンジルアルコールは、はんだ付け後に徐々に揮発するような溶剤であり、この溶剤を用いることにより無洗浄フラックスとしている。
特開平8−112692号公報
本発明は、電気的接続構造を形成する際、有機系の絶縁膜への影響が少ないフラックスを提供することを目的とする。
本発明は、以下の通りである。
<1>アルカノールアミン、脂肪族カルボン酸およびこれらの塩(以下、「特定塩」ともいう)から選ばれる少なくとも1種以上を含有するフラックスであって、アルカノールアミン、脂肪族カルボン酸及び前記塩の合計含有割合がフラックス全量の80質量%以上であることを特徴とするフラックス。
<2>少なくとも、アルカノールアミンと、脂肪族カルボン酸とを混合して得られるフラックスであって、前記混合の際に用いる全成分のうち、前記アルカノールアミンと前記脂肪族カルボン酸の合計使用割合が、全成分の80質量%以上であることを特徴とするフラックス。
<3>前記フラックスのpKaが11以下である前記<1>又は<2>のフラックス。
<4>工程1:電気的接続が可能な溶融性導電部を有する基板に、前記溶融性導電部を、前記<1>〜前記<3>に記載のフラックスにより被覆する工程、
工程2:前記フラックスを介して、前記溶融性導電部と、電気的接続が可能な導電部を有する別の基板の、前記溶融性導電部とを対向させるように配置する工程、工程3:加熱処理により前記溶融性導電部をリフローさせて、溶融性導電部を介して、前記基板と前記別の基板とを電気的に接続させる工程、を有する電気的接続構造の形成方法。
本発明のフラックスを用いることにより、電気的接続構造を形成する際、有機系の絶縁膜への影響が少ないフラックスを提供することができる。
本発明の電気的接続構造の形成方法の一例を模式的に示した図。
1.フラックス
本発明のフラックスは、アルカノールアミン、脂肪族カルボン酸およびアルカノールアミンと特定塩から選ばれる少なくとも1種以上を含有するフラックスであって、アルカノールアミン、脂肪族カルボン酸および特定塩の合計含有割合がフラックス全量の80質量%以上であることを特徴とする。
なおフラックスとは、大気下(大気圧下、酸素存在下)で、電気的接続構造、特に金属同士を接合する場合に用いられるはんだや低融点金属などのろう材と共に用いられる融剤である。フラックスは接合面の酸化物などの異物を除去し、さらに接合部材との界面張力を低減することにより、ろう材の広がり性を向上させ、接合面の金属の酸化を防止することを目的に用いられるものである。
また、本発明のフラックスは、少なくとも、アルカノールアミンと、脂肪族カルボン酸とを混合して得られるフラックスである。アルカノールアミンと脂肪族カルボン酸とを混合することにより、アルカノールアミンと脂肪族カルボン酸により特定塩が形成され、アルカノールアミン、脂肪族カルボン酸および特定塩から選ばれる少なくとも1種以上を含有するフラックスとなる。
また、前記混合の際用いる全成分のうち、前記アルカノールアミンと前記脂肪族カルボン酸の合計使用割合が、全成分の80質量%以上とすることで、アルカノールアミン、脂肪族カルボン酸および特定塩の合計含有割合がフラックス全量の80質量%以上となるフラックスとなる。
よって、本発明のフラックスとしては、以下の(i)〜(vii)が挙げられる。
(i)アルカノールアミン、脂肪族カルボン酸および特定塩を含むフラックス。
(ii)アルカノールアミンおよび脂肪族カルボン酸を含むフラックス。
(iii)アルカノールアミンおよび特定塩を含むフラックス。
(iv)脂肪族カルボン酸および特定塩を含むフラックス。
(v)特定塩を含むフラックス。
(vi)アルカノールアミンを含むフラックス。
(vii)脂肪族カルボン酸を含むフラックス。
アルカノールアミン、脂肪族カルボン酸および特定塩は、熱により揮発や分解をするため、例えば、電気的接続構造の形成において、溶融性導電部をリフローする際、リフロー時の加熱により、揮発や分解し、フラックスの残渣を少なくすることができる。
さらに、アルカノールアミン、脂肪族カルボン酸および特定塩は、水などにより容易に除去することができるため、水での洗浄により取り除くことができる。
よって、アルカノールアミン、脂肪族カルボン酸および特定塩の合計含有割合がフラックス全量の80質量%以上であるフラックスは、無洗浄型フラックスとなる。
また、前記特定塩は、フラックスの粘度を向上に寄与することができるため、例えば、電気的接続構造の形成において、溶融性導電部をリフローする際、基板と対向する基板との動きを制止し、基板と対向する基板とのズレを防ぐことができる。また、フラックスは粘度を有することで、溶融性導電部をしっかり被覆でき、その結果、溶融性導電部をリフローする際、溶融性導電部は大気に触れることなく電気的接合が行える。このため、本発明のフラックスとして、好ましくは、前記(i)〜(v)のフラックスである。
また、ポリイミドやノボラック樹脂などの有機成分を主成分とする有機系の絶縁膜は、アルカノールアミン、脂肪族カルボン酸および特定塩に対して比較的耐性があるため、本発明のフラックスは有機系の絶縁膜への影響が少ないフラックスとなる。特に、有機系の絶縁膜は、脂肪族カルボン酸および特定塩に対して影響を受けにくいため、本発明のフラックスとして、より好ましくは、前記(iv)および(v)のフラックスである。
本発明のフラックスのpKa(23℃、1気圧下)は、好ましくは11以下、より好ましくは5〜11、さらに好ましくは8〜11である。pKaは、酸性側に傾きすぎると、十分に特定塩が形成されていないため、フラックスの粘度が向上しないおそれがある。一方、塩基性側に傾きすぎると、溶融性導電部をリフローする際、有機系の絶縁膜に影響を与えるおそれがある。
フラックスのpKaは、フラックスを調整する際のアルカノールアミンおよび脂肪族カルボン酸の使用量により適宜調整することができる。
1−1.アルカノールアミン
アルカノールアミンは、アンモニアの水素原子が脂肪族アルコールのアルキル基で置換された化合物である。アルカノールアミンとしては、アンモニアの水素原子の1つが脂肪族アルコールのアルキル基で置換された化合物(モノ脂肪族アルコールアミン)、例えば、モノメタノールアミン、モノエタノールアミン、モノ(n−プロパノール)アミン、モノ(イソプロパノール)アミン、モノ(n−ヘキサノール)アミン、モノ(フェニルプロパノール)アミン、ジメチル−n−プロパノールアミン等の化合物;
アンモニアの水素原子の2つが脂肪族アルコールのアルキル基で置換された化合物(ジ脂肪族アルコールアミン)、例えば、ジメタノールアミン、ジエタノールアミン、ジ(n−プロパノール)アミン、ジ(イソプロパノール)アミン、ジ(n−ヘキサノール)アミン、ジ(フェニルプロパノール)アミン、メチルジエタノールアミン等の化合物;
アンモニアの水素原子の3つが脂肪族アルコールのアルキル基で置換された化合物(ジ脂肪族アルコールアミン)、例えば、トリメタノールアミン、トリエタノールアミン、トリ(n−プロパノール)アミン、トリ(イソプロパノール)アミン、トリ(n−ヘキサノール)アミン、トリ(フェニルプロパノール)アミン等の化合物;が挙げられる。
これらアルカノールアミンのうち、低温で分解若しくは揮発できることから、モノ脂肪族アルコールアミンおよびジ脂肪族アルコールアミンが好ましく、汎用性の点から、モノメタノールアミン、モノエタノールアミン、ジメタノールアミンおよびジエタノールアミンが好ましい。
フラックス中に含まれるアルカノールアミンの含有割合は、通常、5〜40質量%であり、フラックスのpKa・粘度、アルカノールアミンの種類、脂肪族カルボン酸の種類・含有割合などを基準に適宜選択する。
1−2.脂肪族カルボン酸
脂肪族カルボン酸とは、特開2004−300284号公報、特開2006−083068号公報および特開2009−084395号公報に記載の化合物など、モノカルボン酸、ジカルボン酸等の多価カルボン酸が挙げられる。モノカルボン酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、イソブタン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチル酸、パルミチン酸、イソステアリン酸およびステアリン酸などのアルカンモノカルボン酸;
アクリル酸、メタクリル酸、オレイン酸、リノール酸等のアルケンモノカルボン酸;
が挙げられる。
ジカルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、レパルギン酸、およびセバシン酸等のアルカンジカルボン酸;
ドデセニルコハク酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、およびグルタコン酸等のアルケンジカルボン酸;
フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸およびナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸;
が挙げられる。
これら脂肪族カルボン酸のうち、低温で分解若しくは揮発できることから、モノカルボン酸およびアルカンジカルボン酸が好ましく、アルカノールアミンと良好に特定塩を形成しやすいことから、モノカルボン酸がさらに好ましく、還元性の点からギ酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、イソブタン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチル酸、パルミチン酸、イソステアリン酸およびステアリン酸などのアルカンモノカルボン酸がより好ましい。
フラックス中に含まれる脂肪族カルボン酸の含有割合は、通常、40〜90質量%であり、フラックスのpKa・粘度、脂肪族カルボン酸の種類、アルカノールアミンの種類・含有割合などを基準に適宜選択する。
1−3.特定塩
特定塩とは、前記「1−1.アルカノールアミン」および前記「1−2.脂肪族カルボン酸」から形成される塩を示す。
1−4.その他の成分
本発明のフラックスは、有機系の絶縁膜への影響を与えない範囲でその他の成分を用いることができる。その他の成分としては、溶剤、活性剤およびチクソトロピー性付与剤を挙げられる。
溶剤は、フラックスの粘度を調整し、複数の接合部材を接合でき、接合部材との界面張力を下げるために用いられるものである。溶剤としては、特開2010−179360号公報に記載の溶剤を挙げられる。具体的には、水、イソプロパノールおよびブタノール等の1価アルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオールおよびヘキサンジオール等の2価アルコール類、エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコールモノアルキルエーテル類、プロピレングリコールジアルキルエーテル類、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、カルビトール類、乳酸エステル類、脂肪族カルボン酸エステル類、エステル類、芳香族炭化水素類、ケトン類並びにラクトン類が挙げられる。
これらのなかでも、容易に揮発できる、より詳しくは、沸点が半田リフロー温度以下(通常、大気圧における沸点が260℃以下)の溶媒が好ましい。さらに、アルカノールアミンや脂肪族カルボン酸との混和性の点から、水、1価アルコール類および2価アルコール類が好ましく、より好ましくは、1価アルコール類である。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
前記活性剤は、フラックスの還元性を向上させる目的で用いられるものであり、特開2010−179360号公報に記載の活性剤が挙げられる。
また前記チクソトロピー性付与剤は、フラックスにチクソトロピー性を付与する目的で用いられるものであり、特開2010−179360号公報に記載のチクソトロピー性付与剤が挙げられる。
2.電気的接続構造の形成方法
本発明の電気的接続構造の形成方法は、
工程1:電気的接続が可能な溶融性導電部を有する基板に、前記溶融性導電部を本発明のフラックスにより被覆する工程、
工程2:前記フラックスを介して、前記溶融性導電部と、電気的接続が可能な導電部を有する別の基板の、前記溶融性導電部とを対向させるように配置する工程、
工程3:加熱処理により前記溶融性導電部をリフローさせて、溶融性導電部を介して、前記基板と前記別の基板とを電気的に接続させる工程、を有する。
2−1.工程1
以下、各工程の詳細について、図1の模式図にて示す。
工程1では、電気的接続が可能な溶融性導電部11を有する基板12に、溶融性導電部11を本発明のフラックス13により被覆する工程である。
溶融性導電部11は、例えば、Sn−Pb、Sn−Pb−Ag、Sn−Pb−Bi、Sn−Pb−In、Sn−Pb−Sb等のみならず、無鉛系のSn−Sb系合金、Sn−Bi系合金、Sn−Ag系合金、Sn−Zn系合金(Ag、Cu、Bi、In、Ni、P等が添加されていてもよい)等が挙げられる。
基板12は、前記溶融性導電部11と電気的に接続している配線(図示せず)と絶縁層(図示せず)を有している基板などが挙げられる。前記絶縁層としては、例えば、有機成分を主成分として含有する層が挙げられ;具体的には、感光性材料から形成される感光性樹脂層、絶縁性材料から形成される絶縁性樹脂層、感光性絶縁樹脂材料から形成される感光性絶縁樹脂層などが挙げられ;より具体的には、特許3812654号、特開2007−314695号公報、特開2008−107458号公報、特開2006−189788号公報、国際公開第2009/072492号パンフレット、特開2001−033965号公報などに記載の樹脂層が挙げられる。
前記絶縁層としては、その他、半導体ウエハ、ガラス基板、樹脂基板などの基材を挙げることもできる。つまり、前記絶縁層としては、部品搭載基板、チップ搭載基板等の各種基板、電子回路モジュール、フリップチップIC、半導体チップ等の各種電子部品等が挙げられる。
溶融性導電部11をフラックス13により被覆する方法としては、フラックス13を、例えば、スピンコート法、ナイフコーターによる塗布方法、ロールコータによる塗布方法、ドクターブレードによる塗布方法、カーテンコータによる塗布方法、ダイコータによる塗布方法、ワイヤーコータによる塗布方法、スクリーン印刷装置によるスクリーン印刷法、インクジェット法により塗布する方法が挙げられる。
フラックス13を塗布した後、必要に応じて、フラックス13中に含まれる溶剤などを揮発させて粘度を上げ別の基板21との仮止め性を向上させる目的で、または、フラックス13の還元性を向上させる目的で、加熱処理を行っても良い。
2−2.工程2
工程2は、前記フラックス13を解して、前記溶融性導電部11と、電気的接続が可能な導電部を有する別の基板21の、前記溶融性導電部11と対向させるように配置する工程である。
基板21は、電気的接続が可能な部22を有しており、工程3のリフロー後の溶融性導電部31を介して、基板12の配線と接続する。
基板21としては、電気的接続が可能な部22と電気的に接続している配線(図示せず)と絶縁層(図示せず)を有している基板などが挙げられる。基板21の絶縁層としては基板12の絶縁層と同じく、有機成分を主成分として含有する層、半導体ウエハ、ガラス基板、樹脂基板などが挙げられる。
前記溶融性導電部11と対向させるように配置した後、フラックス13の粘度をコントロールすることにより、基板12と基板21がずれ動かないように、つまり、工程3のリフロー時に基板12と基板21との配置がずれないように仮止めを行う。
2−3.工程3
工程3は、加熱処理により前記溶融性導電部11をリフローさせて、リフロー後の溶融性導電部31を介して、前記基板12と前記別の基板21とを電気的に接続させる工程である。
前記リフローにおける加熱温度は、通常、80〜300℃であり、好ましくは100〜270℃であり、前記溶融性導電部11の溶融温度や、本発明のフラックスの種類により適宜選択される。加熱温度を高温で行う場合は、フラックスは揮発や分解されやすくなり、フラックス残渣の洗浄をなくす若しくは少なくすることができる、一方、溶融性導電部11が酸化されやすくなる。加熱温度を低温で行う場合、溶融性導電部11の酸化はされにくくなるが、フラックスは分解や揮発がされなくなり、フラックス残渣の洗浄を多く行う必要がある。
リフロー後、フラックス残渣がある場合、溶剤により洗浄しフラックス残渣を除去してもよい。洗浄に用いる溶剤としては、前記「1−3.その他の成分」に記載の溶剤を挙げられる。
以下、本発明について、実施例を挙げて具体的に説明する。尚、本発明は、これらの実験例に何ら制約されるものではない。また、実施例中の「部」は、特に断らない限り質量基準である。
〔1〕フラックスの準備
[実施例1〜4および比較例1]
下記表1に示す成分を混合することにより、実施例1〜4および比較例1のフラックスを作成した。
Figure 0005691598
〔2〕評価
実施例1〜4および比較例1のフラックスについて、下記評価を行った。結果を表2に示す。
〔2−1〕.フラックス性評価
酸化銅基板上にハンダボール(直径80μm)を乗せて、前記ハンダボールを被覆するように、フラックスを5cc塗布した。次いで、窒素雰囲気下でリフロー炉にて、プレベークを180℃5分加熱後、220℃以上で1分加熱した。加熱後のはんだ広がり率をJIS規格のZ3197のはんだ広がり率の測定に準拠して測定した。なお、評価基準は以下の通りである。
「A」:はんだ広がり率80%以上
「B」:はんだ広がり率80%未満
〔2−2〕有機膜へのダメージ
〔2−2−1〕.フェノール系樹脂へのダメージ評価
フェノール性水酸基を有する重合体を含有する感光性組成物(商品名「JSR ELPAC WPR5100」、JSR(株)社製)から得られた塗膜(膜厚20μm)を有する基板上に、フラックスを5cc塗布し、前記フラックス塗布面上に、ガラス基板を重ね合わせた。この重ね合わせた基板を窒素雰囲気下でリフロー炉にて、プレベークを180℃5分加熱後、220℃以上で1分加熱した。加熱後の前記感光性組成物から得られた塗膜のダメージの有無を目視にて観察した。なお、評価基準は以下の通りである。
「A」:塗膜の変色なし。
「B」:塗膜の変色あり。
〔2−2−2〕.ポリイミド系樹脂へのダメージ評価
ポリイミド系基板(商品名「カプトン」、東レデュポン社製)上に、フラックスを5cc塗布し、前記フラックス塗布面上に、ガラス基板を重ね合わせた。この重ね合わせた基板を窒素雰囲気下でリフロー炉にて、プレベークを180℃5分加熱後、220℃以上で1分加熱した。加熱後の前記感光性組成物から得られた塗膜のダメージの有無を目視にて観察した。なお、評価基準は以下の通りである。
「A」:塗膜の溶解なし。
「B」:塗膜の溶解あり。
〔2−3〕.無洗浄性
前記「〔2−1〕.フラックス性評価」の評価後の基板を、電子顕微鏡にて観察した。なお、評価基準は以下の通りである。
「A」:フラックスの残渣なし。
「B」:フラックスの残渣あり。
〔2−4〕.仮止め性
前記『2−1.フェノール系樹脂へのダメージ評価』の評価後の基板を目視にて観察した。なお、評価基準は以下の通りである。
「A」:塗膜とガラス基板とにズレなし。
「B」:塗膜とガラス基板とにズレあり。
Figure 0005691598

Claims (3)

  1. 少なくとも、アルカノールアミンと、脂肪族カルボン酸とを混合して得られるフラックスであって、前記混合の際に用いる全成分のうち、前記アルカノールアミンの使用割合が全成分の15〜25質量であり、かつ、前記アルカノールアミンと前記脂肪族カルボン酸の合計使用割合が、全成分の80質量%以上であることを特徴とするフラックス。
  2. 前記フラックスのpKaが11以下である請求項1のフラックス。
  3. 工程1:電気的接続が可能な溶融性導電部を有する基板に、前記溶融性導電部を請求項1又は請求項2のフラックスにより被覆する工程、
    工程2:前記フラックスを介して、前記溶融性導電部と、電気的接続が可能な導電部を有する別の基板の、前記溶融性導電部とを対向させるように配置する工程、
    工程3:加熱処理により前記溶融性導電部をリフローさせて、溶融性導電部を介して、前記基板と前記別の基板とを電気的に接続させる工程、を有する電気的接続構造の形成方法。
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