JPWO2010041668A1 - フラックス、導電性ペースト、接合部品及び接合部品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、基板と電子部品等との接着性を有し、接合(はんだ付け等)後に残渣の発生しないフラックス、及びこのフラックスを含有する導電性ペースト、それを用いて構成部材を接合することにより形成された、接合信頼性の高い接合部品及びその製造方法を提供することを目的とし、芳香族環の隣接する位置番号の2つの位置に2つのフェノール性水酸基を有する、又は芳香族環の1つ飛びの位置番号の2つの位置に2つのフェノール性水酸基を有する芳香族化合物を含有するフラックスを利用するものであって、上記芳香族化合物の1気圧下における融点を23℃以上とするものである。
Description
本願発明は、電子部品等とのはんだ付け等に利用されるフラックス、及びそれを含有する導電性ペースト、それを用いた接合部品並びに接合部品の製造方法に関する。
従来、部品搭載基板に対する電子部品のはんだ付けにおいては、フラックスが使用されている。このフラックスには、基板上の酸化膜を除去する目的等で、ロジン等の有機酸やハロゲン化合物等が含有されている。このようなフラックスを含有するはんだペーストを用いてはんだ付けした後に、フラックスの残渣が残ると、そのフラックス残渣が有する腐食作用により、はんだ付けされた基板が徐々に腐食される等の問題がある。そこで、はんだ付け終了後に、はんだ付けされた基板は、フラックス残渣を除去する目的で、洗浄されることが必要となる。その洗浄には、一般にフロン溶剤が使用される。ところが近年、環境汚染の観点から、脱フロン化が進められており、水で洗浄を行う水系洗浄や、はんだ付け後に洗浄を要しない固形分の少ない低残渣の無洗浄フラックスが使用されている。
しかしながら、水系洗浄の場合、洗浄に水を使用することから、洗浄に用いた水が、重金属に汚染される問題がある。また、今後さらに微細化された接続ピッチ構造を持つ半導体素子に対して、水系洗浄では洗浄性が悪いという問題があることから、洗浄を必要としない低残渣の無洗浄フラックスが多く用いられている。
しかしながら、水系洗浄の場合、洗浄に水を使用することから、洗浄に用いた水が、重金属に汚染される問題がある。また、今後さらに微細化された接続ピッチ構造を持つ半導体素子に対して、水系洗浄では洗浄性が悪いという問題があることから、洗浄を必要としない低残渣の無洗浄フラックスが多く用いられている。
また、リフロー工程が複数必要とされる電子回路装置の製造に使用されるフラックスにおいては、複数のリフロー後であっても、はんだによる接合強度が低下することなく、その接合強度が維持される必要がある。
低残渣のフラックスとして、特許文献1には、はんだ付け前には実質的にほとんど蒸発せず、はんだ付け時に、熱分解してはんだ付け面の酸化皮膜を還元除去する活性を示す溶剤を用いたはんだ付け用フラックスが開示されている。この溶剤は、はんだ付け後に徐々に揮発するような溶剤であり、この溶剤を用いることにより低残渣のフラックスとしている。
はんだペーストにおいては、ペーストの材料構成が、はんだ粉、溶剤、固形分(ロジン、活性剤等)から成るのが一般的である。特許文献1に記載されている従来の無洗浄型フラックスは、固形分を減らし、ハロゲン化物を含有させない等の工夫は成されているが、はんだ付後、必ずロジン等の樹脂成分或いは活性剤成分等の残渣が発生する恐れがある。
また、リフロー工程が複数必要とされる電子回路装置を製造する場合、使用されるはんだペーストが、はんだを溶融させなくとも接着性を有するはんだペーストであれば、リフロー工程の回数を低減でき、過度の熱ストレスを与えることなく、はんだ付けを行うことができる。従って、はんだを溶融させなくとも接着力を有するはんだペーストの開発が求められている。
本願発明は、前記課題を解決するものであり、具体的には、接着性を有し、接合(はんだ付け等)後に残渣の発生しないフラックス、及びこのフラックスを含有する導電性ペースト、それを用いて構成部材を接合することにより形成された、接合(はんだ付け等)信頼性の高い接合部品、並びに接合部品の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の通りである。
1.芳香族環の隣接する位置番号の2つの位置に、2つのフェノール性水酸基を有する、又は芳香族環の1つ飛びの位置番号の2つの位置に、2つのフェノール性水酸基を有する芳香族化合物を含有するフラックスであって、
上記芳香族化合物の1気圧下における融点が、23℃以上であることを特徴とするフラックス。
2.前記芳香族化合物の気化温度が、1気圧下で、100℃以上である上記1.に記載のフラックス。
3.前記芳香族環の隣接する位置番号の2つの位置に、2つのフェノール性水酸基を有する芳香族化合物が、下記一般式(1)で表される化合物であり、且つ、
前記芳香族環の1つ飛びの位置番号の2つの位置に、2つのフェノール性水酸基を有する芳香族化合物が、下記一般式(2)で表される化合物である上記1.又は2.に記載のフラックス。
〔前記一般式(1)及び(2)において、Rはアルキル基を表し、nは0〜4の整数を表す。〕
4.前記芳香族環の隣接する位置番号の2つの位置に、2つのフェノール性水酸基を有する芳香族化合物が、下記一般式(3)又は下記一般式(4)で表される化合物であり、且つ、
前記芳香族環の1つ飛びの位置番号の2つの位置に、2つのフェノール性水酸基を有する芳香族化合物が、下記一般式(5)で表される化合物である上記1.又は2.に記載のフラックス。
〔前記一般式(3)〜(5)において、Rはアルキル基を表し、nは0〜4の整数を表す。〕
5.前記芳香族化合物として、2種類以上の化合物を含有する上記1.乃至4.のいずれかに記載のフラックス。
6.1気圧、23℃の雰囲気下で、固体である上記1.乃至5.のいずれかに記載のフラックス。
7.上記1.乃至6.のいずれかに記載のフラックスと、導電性金属粒子と、を含有することを特徴とする導電性ペースト。
8.構成部材と他の構成部材とが、上記7.に記載の導電性ペーストを用いて接合されていることを特徴とする接合部品。
9.構成部材と他の構成部材とが接合された接合部品を製造する方法であって、
構成部材に請求項7に記載の導電性ペーストを塗布する導電性ペースト塗布工程と、
塗布された導電性ペースト上に、他の構成部材を搭載する部品搭載工程と、
を備えることを特徴とする接合部品の製造方法。
1.芳香族環の隣接する位置番号の2つの位置に、2つのフェノール性水酸基を有する、又は芳香族環の1つ飛びの位置番号の2つの位置に、2つのフェノール性水酸基を有する芳香族化合物を含有するフラックスであって、
上記芳香族化合物の1気圧下における融点が、23℃以上であることを特徴とするフラックス。
2.前記芳香族化合物の気化温度が、1気圧下で、100℃以上である上記1.に記載のフラックス。
3.前記芳香族環の隣接する位置番号の2つの位置に、2つのフェノール性水酸基を有する芳香族化合物が、下記一般式(1)で表される化合物であり、且つ、
前記芳香族環の1つ飛びの位置番号の2つの位置に、2つのフェノール性水酸基を有する芳香族化合物が、下記一般式(2)で表される化合物である上記1.又は2.に記載のフラックス。
4.前記芳香族環の隣接する位置番号の2つの位置に、2つのフェノール性水酸基を有する芳香族化合物が、下記一般式(3)又は下記一般式(4)で表される化合物であり、且つ、
前記芳香族環の1つ飛びの位置番号の2つの位置に、2つのフェノール性水酸基を有する芳香族化合物が、下記一般式(5)で表される化合物である上記1.又は2.に記載のフラックス。
5.前記芳香族化合物として、2種類以上の化合物を含有する上記1.乃至4.のいずれかに記載のフラックス。
6.1気圧、23℃の雰囲気下で、固体である上記1.乃至5.のいずれかに記載のフラックス。
7.上記1.乃至6.のいずれかに記載のフラックスと、導電性金属粒子と、を含有することを特徴とする導電性ペースト。
8.構成部材と他の構成部材とが、上記7.に記載の導電性ペーストを用いて接合されていることを特徴とする接合部品。
9.構成部材と他の構成部材とが接合された接合部品を製造する方法であって、
構成部材に請求項7に記載の導電性ペーストを塗布する導電性ペースト塗布工程と、
塗布された導電性ペースト上に、他の構成部材を搭載する部品搭載工程と、
を備えることを特徴とする接合部品の製造方法。
本発明のフラックスは、芳香族環の隣接する位置番号の2つの位置に、2つのフェノール性水酸基を有する、又は芳香族環の1つ飛びの位置番号の2つの位置に、2つのフェノール性水酸基を有する芳香族化合物を含有するフラックスであって、上記芳香族化合物の1気圧下における融点が、23℃以上であることにより、このフラックスは、還元性を有し、基板等に発生した酸化被膜を除去することができる。また、このフラックスは、接着性を有し、フラックスのみによって部品同士を固定することができる。従って、部品搭載工程及びリフロー工程が複数必要とされる接合部品(電子回路装置等)においても、導電性金属粒子(はんだ等)の溶融を行うことなく電子部品等の部品間の位置決め等を行うことができ、より少ないリフロー回数で接合(はんだ付け等)をすることができる。更に、本発明のフラックスは、前記芳香族化合物を含有することにより、基板に電子部品等の部品を接合した後のフラックスの残渣が抑制され、無洗浄フラックスとすることができる。
また、前記芳香族化合物の気化温度が、1気圧下で、100℃以上である場合には、よりフラックス残渣が、残存され難いフラックスとすることができる。
また、本発明の導電性ペーストは、本発明のフラックスを含有することにより、基板に電子部品等を接合した後に生じるフラックス残渣が抑制され、接合後の洗浄工程を不要とすることができる。
また、本発明の接合部品は、構成部材と他の構成部材とが、本発明の導電性ペーストを用いて接合されていることにより、少ないリフロー回数での接合ができるため、構成部材及び他の構成部材に対する過度の熱ストレスが軽減され、信頼性の高い接合部品を提供することができる。
また、前記芳香族化合物の気化温度が、1気圧下で、100℃以上である場合には、よりフラックス残渣が、残存され難いフラックスとすることができる。
また、本発明の導電性ペーストは、本発明のフラックスを含有することにより、基板に電子部品等を接合した後に生じるフラックス残渣が抑制され、接合後の洗浄工程を不要とすることができる。
また、本発明の接合部品は、構成部材と他の構成部材とが、本発明の導電性ペーストを用いて接合されていることにより、少ないリフロー回数での接合ができるため、構成部材及び他の構成部材に対する過度の熱ストレスが軽減され、信頼性の高い接合部品を提供することができる。
1;基板、2a,2b;ランド、3a,3b,13a,13b;導電性ペースト、4;電子部品、5a,5b;外部電極、23a,23b;導電性接合材(はんだ等)。
[1]フラックス
本発明のフラックスは、芳香族環の隣接する位置番号の2つの位置に、2つのフェノール性水酸基を有する、又は芳香族環の1つ飛びの位置番号の2つの位置に、2つのフェノール性水酸基を有する芳香族化合物(以下、単に「芳香族化合物」という。)を含有するフラックスであって、上記芳香族化合物の1気圧下における融点が、23℃以上であることを特徴とする。
本発明のフラックスは、芳香族環の隣接する位置番号の2つの位置に、2つのフェノール性水酸基を有する、又は芳香族環の1つ飛びの位置番号の2つの位置に、2つのフェノール性水酸基を有する芳香族化合物(以下、単に「芳香族化合物」という。)を含有するフラックスであって、上記芳香族化合物の1気圧下における融点が、23℃以上であることを特徴とする。
前記芳香族化合物は、芳香族環の隣接する位置番号の2つの位置に、2つのフェノール性水酸基を有する、又は芳香族環の1つ飛びの位置番号の2つの位置に、2つのフェノール性水酸基を有する。本発明のフラックスはこの芳香族化合物を含有することにより、このはんだ付けされる基板等の金属表面に形成された酸化被膜を還元し、酸化被膜を除去することができる。そして、これにより、所謂はんだの濡れ性が向上される。
また、本発明のフラックスはこの芳香族化合物を含むことにより、前記還元性を有することに加えて、接着性を有する。接着性を有するため、フラックスのみにより(溶融はんだを利用しなくとも)構成部材同士を接着することができる。
尚、前記構成部材としては、例えば、部品搭載基板、チップ搭載基板等の各種基板、電子回路モジュール、フリップチップIC、半導体チップ等の各種電子部品等が挙げられる(以下、同様)。
更に、本発明のフラックスは、この芳香族化合物を含むことにより、前記還元性及び前記接着性に加えて、接合後に残渣として極めて残存され難く、従来必要であったフラックスの洗浄工程を行う必要がない。
また、本発明のフラックスはこの芳香族化合物を含むことにより、前記還元性を有することに加えて、接着性を有する。接着性を有するため、フラックスのみにより(溶融はんだを利用しなくとも)構成部材同士を接着することができる。
尚、前記構成部材としては、例えば、部品搭載基板、チップ搭載基板等の各種基板、電子回路モジュール、フリップチップIC、半導体チップ等の各種電子部品等が挙げられる(以下、同様)。
更に、本発明のフラックスは、この芳香族化合物を含むことにより、前記還元性及び前記接着性に加えて、接合後に残渣として極めて残存され難く、従来必要であったフラックスの洗浄工程を行う必要がない。
前記芳香族化合物の1気圧下における融点は23℃以上である。通常、この融点は250℃以下である。芳香族化合物の融点が23℃以上であることにより、室温でも良好な密着力を保持することができる。この1気圧における融点は25〜230℃であることが好ましく、100〜200℃であることがより好ましく、120〜200℃であることが更に好ましい。
前記芳香族化合物における芳香族環の隣接する位置番号の2つの位置に、2つのフェノール性水酸基を有する場合のその位置番号としては、例えば、1位及び2位、2位及び3位、3位及び4位等が挙げられる。
また、上記芳香族化合物における芳香族環の1つ飛びの位置番号の2つの位置に、2つのフェノール性水酸基を有する場合のその位置番号としては、例えば、1位及び3位、2位及び4位等が挙げられる。
また、上記芳香族化合物における芳香族環の1つ飛びの位置番号の2つの位置に、2つのフェノール性水酸基を有する場合のその位置番号としては、例えば、1位及び3位、2位及び4位等が挙げられる。
前記芳香族化合物は、前記特性を有する限り、その構造は特に限定されない。前記芳香族化合物の骨格としては、例えば、ベンゼン、ナフタレン及びアセナフテン等が挙げられる。これらの骨格のうち、ベンゼン及びナフタレンが好ましい。とりわけ、下記一般式(1)〜(5)で表される化合物であることが更に好ましい。
〔前記一般式(1)〜(5)において、Rはアルキル基を表し、nは0〜4の整数を表す。〕
前記一般式(1)〜(5)のRにおけるアルキル基の炭素数としては1〜10が好ましく、より好ましくは1〜8、更に好ましくは1〜5である。このアルキル基の構造には特に限定はなく、直鎖状でもよく、側鎖(分枝状)を有していてもよい。このアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、及び2−エチルヘキシル基等が挙げられる。
また、前記一般式(1)〜(5)におけるnは、0〜2が好ましく、0又は1がより好ましい。前記一般式(1)〜(5)におけるnがn≧2の場合には、各Rは同じであってもよく異なっていてもよい。
また、前記一般式(1)〜(5)におけるnは、0〜2が好ましく、0又は1がより好ましい。前記一般式(1)〜(5)におけるnがn≧2の場合には、各Rは同じであってもよく異なっていてもよい。
即ち、好ましい化合物として、前記式(1)の化合物はnが0又は1である下記式(6)の化合物であることが好ましく、前記式(2)の化合物はnが0又は1である下記式(7)の化合物であることが好ましい。
〔前記一般式(6)〜(7)において、Rは水素原子又はアルキル基を表す。〕
更に、好ましい化合物として、前記式(3)の化合物は、nが0又は1であると共に、前記フェノール性水酸基を有さないベンゼン環に前記Rが結合された下記式(8)の化合物であることが好ましく、前記式(4)の化合物は、nが0又は1であると共に、前記フェノール性水酸基を有さないベンゼン環に前記Rが結合された下記式(9)の化合物であることが好ましく、前記式(5)の化合物は、nが0又は1であると共に、前記フェノール性水酸基を有さないベンゼン環に前記Rが結合された下記式(10)の化合物であることが好ましい。
〔前記一般式(8)〜(10)において、Rは水素原子又はアルキル基を表す。〕
このような芳香族化合物としては、具体的には、レゾルシノール、4−メチルカテコール、4−t−ブチルカテコール、3−メチルカテコール、5−メチルレソルシノール、5−t−ブチルレソルシノール、1,2−ジヒドロキシナフタレン、1,3−ジヒドロキシナフタレン、及び2,3−ジヒドロキシナフタレン等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。これらの芳香族化合物のなかでは、4−メチルカテコール及び4−t−ブチルカテコールが好ましい。これらは他の芳香族化合物に比べて、金属酸化物への還元能が強いことから好ましい。
また、前記芳香族化合物を2種併用する場合、前記芳香族化合物のなかでも、4−メチルカテコールと4−t−ブチルカテコールとを併用することが好ましい。これらを併用した場合には、他の併用に比べて、金属酸化物への還元能が強いことから好ましい。
更に、併用する場合の配合割合は特に限定されないが、4−メチルカテコールと4−t−ブチルカテコールとの合計を100モル%とした場合に、4−メチルカテコールの割合を30〜80モル%とすることが好ましい。この範囲では特に優れた還元性の効果を得ることができる。前記範囲は、更に、40〜70モル%であることがより好ましく、50〜60モル%であることが特に好ましい。
更に、併用する場合の配合割合は特に限定されないが、4−メチルカテコールと4−t−ブチルカテコールとの合計を100モル%とした場合に、4−メチルカテコールの割合を30〜80モル%とすることが好ましい。この範囲では特に優れた還元性の効果を得ることができる。前記範囲は、更に、40〜70モル%であることがより好ましく、50〜60モル%であることが特に好ましい。
また、前記芳香族化合物の気化温度は、1気圧下において、100℃以上であることが好ましい。この温度が100℃以上であることにより、接合(はんだ付け等)する際には、前記芳香族化合物は気化し、残渣が発生せず、無洗浄フラックスとすることができる。この1気圧下における気化温度は、通常、400℃以下であり、より好ましくは150℃以上であり、更に好ましくは200℃以上ある。
尚、この1気圧下における気化温度とは、1気圧の条件下で、昇温していった場合に重量の減少が観察される温度である。この気化温度は、下記方法により測定される。即ち、示差熱天秤(TG/DTA)を用い、窒素下で系内を昇温していき、フラックスの気化による重量減少(通常、試料全体の5質量%以上)が最初に観察された温度を気化温度とする。
尚、この1気圧下における気化温度とは、1気圧の条件下で、昇温していった場合に重量の減少が観察される温度である。この気化温度は、下記方法により測定される。即ち、示差熱天秤(TG/DTA)を用い、窒素下で系内を昇温していき、フラックスの気化による重量減少(通常、試料全体の5質量%以上)が最初に観察された温度を気化温度とする。
本発明のフラックスに含まれる前記芳香族化合物の量は特に限定されず、フラックスの一部として含有されてもよく、フラックスの全量を構成してもよい。即ち、例えば、フラックス全体を100質量%とした場合、前記芳香族化合物は70〜100質量%含有できる。前記芳香族化合物の含有量がこの範囲であれば、還元性及び低残渣性に優れたフラックスとすることができる。この含有量は80〜100質量%が好ましく、90〜100質量%がより好ましく、95〜100質量%が特に好ましい。
本発明のフラックスは、本発明の目的が達成される限り、前記芳香族化合物に加えて、他の成分を含有させることができる。他の成分としては、溶剤、活性剤、及びチクソトロピー性付与剤等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
前記溶剤としては、アルコール類、エステル類、エーテル類及び炭化水素類等が挙げられる。この溶剤としては、例えば、イソプロパノール、ブタノール等の1価アルコール類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール等の2価アルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジプロピルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル等のプロピレングリコールジアルキルエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類;ブチルカルビトール等のカルビトール類;乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−プロピル、乳酸イソプロピル等の乳酸エステル類;酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸n−アミル、酢酸イソアミル、プロピオン酸イソプロピル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸イソブチル等の脂肪族カルボン酸エステル類;3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル等の他のエステル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、シクロヘキサノン等のケトン類;N−ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;γ−ブチロラクトン等のラクトン類が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
本発明のフラックスでは溶剤を含有させることができる。この溶剤の配合量は特に限定されないが、芳香族化合物の合計を100質量部とした場合に、0.1〜100000質量部を用いることができ、好ましくは1〜10000質量部であり、更に好ましくは10〜1000質量部である。この溶剤の含有量によりフラックスの粘度を調製できる。即ち、フラックスの塗布方法に応じて適宜の粘度を選択でき、その粘度は上記範囲の溶剤量により調製できる。
前記活性剤としては、塩化水素酸及び臭化水素酸のアミン塩、並びに、カルボン酸及びそのアミン塩が挙げられる。この活性剤としては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン等の第1級アミン類;ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第2級アミン類;トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリイソプロピルアミン等の第3級アミン類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン類等の塩化水素酸塩および臭化水素酸塩、ならびに、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、グルタル酸、ジエチルグルタル酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、ジグリコール酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、リノール酸、オレイン酸、ステアリン酸、アラキン酸、べへニン酸、リノレン酸等の脂肪族カルボン酸;安息香酸等の芳香族酸;ヒドロキシピバリン酸、ジメチロールプロピオン酸、クエン酸、リンゴ酸、グリセリン酸、乳酸等のヒドロキシ酸、および、これらカルボン酸のアミン塩等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
前記チクソトロピー性付与剤としては、例えば、カスターワックス(硬化ひまし油)等のポリオレフィン系ワックス;m−キシリレンビスステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド;N−ブチル−N’−ステアリル尿素等の置換尿素ワックス;ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等の高分子化合物;シリカ粒子、カオリン粒子等の無機粒子が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
本発明のフラックスではチクソトロピー性付与剤を含有させることができる。このチクソトロピー性付与剤の配合量は特に限定されないが、芳香族化合物の合計を100質量部とした場合に、0.1〜30質量部を用いることができ、好ましくは0.1〜20質量部であり、更に好ましくは0.1〜10質量部である。このチクソトロピー性付与剤の含有量により構成部材同士の接着力を調製できる。
また、本発明のフラックスの性状は特に限定されず、即ち、例えば、固体であってもよく、液体(ペーストを含む、以下同様。)であってよい。このうち固体とは、1気圧且つ23℃の雰囲気下で外力の負荷の有無に係わらず流動されない状態を意味する。
また、液体とは、1気圧且つ23℃の雰囲気下で外力を加えることなく流動される状態を意味する。液体状のフラックスの場合は、例えば、1気圧且つ温度23℃おける粘度を0.001〜1000Pa・Sとすることができる。この粘度は更に0.01〜800Pa・Sとすることができ、0.1〜700Pa・Sとすることができる。
また、液体とは、1気圧且つ23℃の雰囲気下で外力を加えることなく流動される状態を意味する。液体状のフラックスの場合は、例えば、1気圧且つ温度23℃おける粘度を0.001〜1000Pa・Sとすることができる。この粘度は更に0.01〜800Pa・Sとすることができ、0.1〜700Pa・Sとすることができる。
本発明のフラックスは、前記状態のいずれであってもよく、使用状況に応じて適宜選択できる。例えば、固体状のフラックスは、細片化して目的とする部位に載置して用いることができる。また、液体状のフラックスは、スクリーン印刷などにより、目的とする部位に付着させることができ、更に、塗布により、目的とする部位に付着させることができる。
尚、本発明のフラックスは、前記芳香族化合物を含有することにより、前述のように接着性を発揮できる。この接着性は、通常、金属と金属との間に本フラックスを介在させることで生じるが、液体状のフラックスでは、より短時間で接着性が発揮される傾向にある。一方、固体状のフラックスでは、液体状のフラックスに比べるとより十分な接着性が得られるまでの時間が長い傾向にある。このため、固体状のフラックスを用いる場合には、加熱を行うことが好ましい。この加熱を行う場合の温度は前記気化温度以下で行うことが好ましく、特に気化温度よりも20〜100℃低い温度であって、且つ、融点よりも10〜50℃高い温度で行うことが好ましい。
[2]導電性ペースト
本発明の導電性ペーストは、本発明における前記フラックスと、導電性金属粒子と、を含有する。
本発明の導電性ペーストは、本発明における前記フラックスと、導電性金属粒子と、を含有する。
前記フラックスは、前述の本発明のフラックスをそのまま適用できる。本発明の導電性ペーストに含有される前記フラックスの量は特に限定されないが、前記フラックスの含有量は、前記導電性ペーストを100質量%とした場合、好ましくは0.1〜30質量%であり、より好ましくは1〜20質量%であり、更に好ましくは5〜10質量%である。前記フラックスの含有量が、上記範囲にあると、基板濡れ性に優れる導電性ペーストとすることができる。
前記導電性金属粒子は、金属同士の接合化、又は電子回路等において各部材(電子部品等)の基板への固定化等に使われる導電性の金属粒子であれば、特に限定されず、公知のはんだ粉や金、銀、銅、アルミニウム及びこれら金属を含む合金などからなる金属粉等を使用することができる。これらの中でも、低温での金属同士の接合に用いる場合は、はんだ粉が好ましい。
このはんだ粉としては、例えば、Sn−Pb、Sn−Pb−Ag、Sn−Pb−Bi、Sn−Pb−In、Sn−Pb−Sb等のみならず、無鉛系のSn−Sb系合金、Sn−Bi系合金、Sn−Ag系合金、Sn−Zn系合金(Ag、Cu、Bi、In、Ni、P等が添加されていてもよい)等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
前記導電性金属粒子の形状は、球形、不定形、いずれでも良い。また、導電性金属粒子の粒径は、通常のものであればよく、球形の場合、直径5〜200μmが好ましく、より好ましくは5〜100μmであり、更に好ましくは5〜50μmである。
また、この導電性金属粒子の含有量は、導電性ペースト全体を100質量%とした場合、好ましくは70〜99.9質量%であり、より好ましくは80〜99質量%であり、更に好ましくは90〜95質量%である。前記導電性金属粒子の含有量が、前記範囲にあると、基板濡れ性に優れる導電性ペーストとすることができる。
また、本発明の導電性ペーストにおいて、本発明の目的が達成される限り、前記芳香族化合物を含有するフラックスと、導電性金属粒子とに加えて、その他の添加剤を含有させることができる。
本発明の導電性ペーストの製造方法は、前記フラックス、及び前記はんだ粉、並びに必要に応じて添加される添加物を常法により、混練する方法が挙げられる。混練する機械としては、例えば、真空撹拌装置、混練装置、プラネタリ−ミキサー等が挙げられる。配合時の温度及び条件等は特に限定されないが、通常、5〜25℃での混練が好ましい。
[3]接合部品
本発明の接合部品は、構成部材と他の構成部材とが、本発明における前記導電性ペーストを用いて接合されている。
本発明の接合部品は、構成部材と他の構成部材とが、本発明における前記導電性ペーストを用いて接合されている。
上記構成部材及び他の構成部材は、接合により接着される部材である限り、特に限定されない。この部材(構成部材及び他の構成部材)としては、例えば、部品搭載基板、チップ搭載基板等の各種基板、電子回路モジュール、フリップチップIC、半導体チップ等の各種電子部品等が挙げられる。
本発明の接合部品は、上記構成部材どうしが、本発明の導電性ペーストに由来する導電性金属を介して接合されている。
本発明の接合部品としては、例えば、図1に示される表面実装型電子基板(以下、「実装体」という。)が挙げられる。この実装体を例として、以下に説明する。
図1に示すように、この実装体においては、部品搭載用の基板1の部品接続用導体(以下、「ランド」という。)2a,2b上に、積層セラミックコンデンサ4の外部電極5a,5bが、本発明の導電性ペーストに由来する導電性接合材(はんだ等)23a、23bを介して接合されている。
本発明の接合部品としては、例えば、図1に示される表面実装型電子基板(以下、「実装体」という。)が挙げられる。この実装体を例として、以下に説明する。
図1に示すように、この実装体においては、部品搭載用の基板1の部品接続用導体(以下、「ランド」という。)2a,2b上に、積層セラミックコンデンサ4の外部電極5a,5bが、本発明の導電性ペーストに由来する導電性接合材(はんだ等)23a、23bを介して接合されている。
前記接合部品の製造方法(本発明の導電性ペーストを使用した場合の接合方法)は、本発明の導電性ペーストを用いて、前記構成部材が接合される製造方法であれば、特に限定されない。例えば、導電性ペースト塗布工程、及び、部品搭載工程を、この順序で備える通常の製造方法が挙げられる。即ち、本発明の接合部品の製造方法は、構成部材と他の構成部材とが接合された接合部品を製造する方法であって、構成部材に本発明の導電性ペーストを塗布する導電性ペースト塗布工程と、塗布された導電性ペースト上に、他の構成部材を搭載する部品搭載工程と、を備えることを特徴とする。
本発明の接合部品の製造方法は、通常、前記部品搭載工程の後に、更に、リフロー工程を備える。また、好ましい製造方法としては、部品搭載工程とリフロー工程との間に、予備加熱工程を備える製造方法が挙げられる。
本発明の接合部品の製造方法は、通常、前記部品搭載工程の後に、更に、リフロー工程を備える。また、好ましい製造方法としては、部品搭載工程とリフロー工程との間に、予備加熱工程を備える製造方法が挙げられる。
即ち、構成部材と他の構成部材とが接合された接合部品を製造する方法であって、構成部材に本発明の導電性ペーストを塗布する導電性ペースト塗布工程と、塗布された導電性ペースト上に、他の構成部材を搭載する部品搭載工程と、前記他の構成部材が搭載された構成部材を、導電性金属粒子の溶融を行うことなく予備加熱する予備加熱工程と、を備えることを特徴とする。更に、必要に応じて、導電性金属粒子が溶融可能な粒子(例えば、はんだ粉等)の場合、前記導電性ペーストに含有される導電性金属粒子を溶融させるリフロー工程を備えることができる。
前記本発明の接合部材製造方法を、例として以下に説明する。
(1)導電性ペースト塗布工程;図2(a)に示される部品接続用導体(以下、「ランド」という。)2a、2bを有する基板1(構成部材)に、ランド2a、2b上に導電性ペースト3a、3bを印刷又は塗布する〔図2(b)参照〕。
(2)部品搭載工程;前記(1)の工程の後、導電性ペースト3a、3b上に、外部電極5a、5bを備えた電子部品4(他の構成部材)を搭載する〔図2(c)参照〕。
(3)予備加熱工程;前記(2)の工程の後、基板1(構成部材)上に、導電性ペースト3a、3bが印刷又は塗布され、電子部品4(他の構成部材)が搭載されたものを、予備加熱する。この予備加熱により、導電性ペースト13a、13bは、粘液状となり、接着力がより発現される〔図2(d)参照〕。その接着力を有する導電性ペースト13a、13bにより基板1と電子部品4とが接着状態となり、電子部品4は、導電性ペースト13a、13b上に保持される。そして、別途、前記以外の電子部品を前記基板1上に搭載をする場合は、新たに、導電性ペーストを塗布又は印刷し、その上に電子部品を搭載する。前記予備加熱前に搭載された電子部品は、前記予備加熱により、接着力が発現された導電性ペースト上に搭載されていることから、基板と電子部品とが導電性ペーストを介して接着されており、位置のずれが生じることなく、新たな電子部品を搭載することができる。更に、導電性ペースト13a、13bは、接着力を有することから、導電性金属粒子の溶融を行うことなく、基板1に搭載される部品間の位置決め等を容易に行うことができる。
(4)リフロー工程;導電性金属粒子が溶融可能な粒子の場合、前記予備加熱の後、リフロー炉等を通炉させる等により、加熱し、導電性ペースト13a、13bに含有される導電性粒子を溶融させ、接合を行う。即ち、構成部材と他の構成部材とを導電性金属により接合する。
(1)導電性ペースト塗布工程;図2(a)に示される部品接続用導体(以下、「ランド」という。)2a、2bを有する基板1(構成部材)に、ランド2a、2b上に導電性ペースト3a、3bを印刷又は塗布する〔図2(b)参照〕。
(2)部品搭載工程;前記(1)の工程の後、導電性ペースト3a、3b上に、外部電極5a、5bを備えた電子部品4(他の構成部材)を搭載する〔図2(c)参照〕。
(3)予備加熱工程;前記(2)の工程の後、基板1(構成部材)上に、導電性ペースト3a、3bが印刷又は塗布され、電子部品4(他の構成部材)が搭載されたものを、予備加熱する。この予備加熱により、導電性ペースト13a、13bは、粘液状となり、接着力がより発現される〔図2(d)参照〕。その接着力を有する導電性ペースト13a、13bにより基板1と電子部品4とが接着状態となり、電子部品4は、導電性ペースト13a、13b上に保持される。そして、別途、前記以外の電子部品を前記基板1上に搭載をする場合は、新たに、導電性ペーストを塗布又は印刷し、その上に電子部品を搭載する。前記予備加熱前に搭載された電子部品は、前記予備加熱により、接着力が発現された導電性ペースト上に搭載されていることから、基板と電子部品とが導電性ペーストを介して接着されており、位置のずれが生じることなく、新たな電子部品を搭載することができる。更に、導電性ペースト13a、13bは、接着力を有することから、導電性金属粒子の溶融を行うことなく、基板1に搭載される部品間の位置決め等を容易に行うことができる。
(4)リフロー工程;導電性金属粒子が溶融可能な粒子の場合、前記予備加熱の後、リフロー炉等を通炉させる等により、加熱し、導電性ペースト13a、13bに含有される導電性粒子を溶融させ、接合を行う。即ち、構成部材と他の構成部材とを導電性金属により接合する。
前記予備加熱工程における加熱温度は、導電性金属粒子の種類により適宜選択することができるが、好ましくは80〜200℃であり、より好ましくは100〜180℃である。この予備加熱工程における加熱温度が上記範囲内にあると、前記導電性ペーストは接着力が発現され、基板と電子部品とを接着することができる。また、予備加熱工程は、通常のリフロー炉等により行うことができる。
前記リフロー工程における加熱温度は、導電性金属粒子の種類により適宜選択することができるが、好ましくは200〜350℃であり、より好ましくは250〜300℃である。このリフロー工程における加熱温度が上記範囲内にあると、前記導電性ペーストに含有されるフラックス等は揮発し、フラックス残渣は残存され難い。また、前記導電性ペーストに含有される導電性金属粒子は溶融し、基板と電子部品とを接合することができる。
本発明の導電性ペーストは、接着力を有することから、導電性金属粒子を溶融させなくとも、基板と電子部品とを接着することができ、接合部品の製造に係るリフロー回数を少なくすることができる。即ち、例えば、電子部品が接合(はんだ付け等)されたモジュール基板(他の構成部材)を、マザー回路基板(構成部材)に接合する場合等には、まずモジュール基板に電子部品を接合した後、その接合されたモジュール基板(他の構成部材)をマザー回路基板(構成部材)に接合する必要がある。この場合、マザー回路基板に接合されるモジュール基板は、マザー回路基板へ、接合される時にも、再度リフロー炉へ通炉されることとなり、モジュール基板としては、2回目のリフローとなる。
しかし、本発明の導電性ペーストを用いた場合、まず、モジュール基板に電子部品を接着する。次に、その電子部品が接着されたモジュール基板をマザー回路基板に接着する。そして、モジュール基板が接着されたマザー回路基板をリフローへ通路させることにより、モジュール基板及びマザー基板の全ての接合を行うことができる。これにより、接合部品の製造に係るリフローは1回のみとすることができる。
即ち、この接合部品の製造方法は、本発明の導電性ペーストを用いて、構成部材と他の構成部材とが接合された接合部品を製造する方法であって、第1の構成部材に導電性ペーストを塗布する導電性第1ペースト塗布工程と、塗布された導電性ペースト上に、第2の構成部材を搭載する第1部品搭載工程と、前記第2の構成部材が搭載された第1の構成部材を、導電性金属粒子の溶融を行うことなく予備加熱して、前記第2の構成部材と前記第1の構成部材とを接着する第1予備加熱工程と、第3の構成部材に導電性ペーストを塗布する導電性第2ペースト塗布工程と、必要に応じて、塗布された導電性ペースト上に、第2の構成部材が接着された第1の構成部材を搭載する第2部品搭載工程と、前記第1の構成部材が搭載された第3の構成部材を、導電性金属粒子の溶融を行うことなく予備加熱して、前記第1の構成部材と前記第3の構成部材とを接着する第2予備加熱工程と、必要に応じて、導電性金属粒子が溶融可能な粒子の場合、前記導電性ペーストに含有される導電性金属粒子を溶融させるリフロー工程と、を備えることができる。
即ち、この接合部品の製造方法は、本発明の導電性ペーストを用いて、構成部材と他の構成部材とが接合された接合部品を製造する方法であって、第1の構成部材に導電性ペーストを塗布する導電性第1ペースト塗布工程と、塗布された導電性ペースト上に、第2の構成部材を搭載する第1部品搭載工程と、前記第2の構成部材が搭載された第1の構成部材を、導電性金属粒子の溶融を行うことなく予備加熱して、前記第2の構成部材と前記第1の構成部材とを接着する第1予備加熱工程と、第3の構成部材に導電性ペーストを塗布する導電性第2ペースト塗布工程と、必要に応じて、塗布された導電性ペースト上に、第2の構成部材が接着された第1の構成部材を搭載する第2部品搭載工程と、前記第1の構成部材が搭載された第3の構成部材を、導電性金属粒子の溶融を行うことなく予備加熱して、前記第1の構成部材と前記第3の構成部材とを接着する第2予備加熱工程と、必要に応じて、導電性金属粒子が溶融可能な粒子の場合、前記導電性ペーストに含有される導電性金属粒子を溶融させるリフロー工程と、を備えることができる。
電子基板等の接合部品への過度の熱ストレスは、基板に接合された導電性金属粒子溶融や、熱膨張等による基板や接合部へのクラック等を生じさせる恐れがある。導電性金属粒子の溶融やクラックは、ショート不良、基板と電子部品と接合強度の低下等の不具合を発生させる恐れがある。
従って、本発明の導電性ペーストを用いた場合には、過度の熱ストレスを与えることなく、接合を行うことができ、信頼性の高い接合部品を提供することができる。
従って、本発明の導電性ペーストを用いた場合には、過度の熱ストレスを与えることなく、接合を行うことができ、信頼性の高い接合部品を提供することができる。
本発明の接合部品は、本発明の導電性ペーストを用いて接合されていることから、接合後にフラックス残渣が残存され難く、接合後の接合部品を洗浄する必要がない。更に、接合において、過度の熱ストレスを軽減させることができるので、接合信頼性の高い接合部品とすることができる。
以下、本発明について、実施例を挙げて具体的に説明する。尚、本発明は、これらの実施例に何ら制約されるものではない。また、実施例中の「部」は、特に断らない限り質量基準である。また、実施例及び比較例における粘度(Pa・s)の測定は、下記方法により行った。
[粘度]
東機産業社製 E型粘度計 RE−105Hで測定した。
[粘度]
東機産業社製 E型粘度計 RE−105Hで測定した。
[1]固体状のフラックスの調製
<実施例1〜4>
表1において実施例1〜4に示す芳香族化合物を固体状のフラックスとして用いた。
<実施例1〜4>
表1において実施例1〜4に示す芳香族化合物を固体状のフラックスとして用いた。
[2]液体状フラックスの調製
<実施例5及び6>
表1において実施例5及び6に示す芳香族化合物を混合して、その混合物を100℃に加熱し、液状になるまで攪拌することにより、液体状フラックスを得た。尚、この液体状フラックスは、大気圧雰囲気下の室温において液状であり、5℃に冷却した場合でも再結晶化することはなかった。また、この液体状フラックスにおける、1気圧、23℃の雰囲気下での粘度(Pa・s)を表1に併記する。
<実施例5及び6>
表1において実施例5及び6に示す芳香族化合物を混合して、その混合物を100℃に加熱し、液状になるまで攪拌することにより、液体状フラックスを得た。尚、この液体状フラックスは、大気圧雰囲気下の室温において液状であり、5℃に冷却した場合でも再結晶化することはなかった。また、この液体状フラックスにおける、1気圧、23℃の雰囲気下での粘度(Pa・s)を表1に併記する。
<比較例1>
表1において比較例1に示す化合物と溶剤とを混合して、その混合物を100℃に加熱し、液状になるまで攪拌することにより、液体状フラックスを得た。尚、この液体状フラックスは、大気圧雰囲気下の室温において液状であり、5℃に冷却した場合でも再結晶化することはなかった。また、この液体状フラックスにおける、1気圧、23℃の雰囲気下での粘度(Pa・s)を表1に併記する。
表1において比較例1に示す化合物と溶剤とを混合して、その混合物を100℃に加熱し、液状になるまで攪拌することにより、液体状フラックスを得た。尚、この液体状フラックスは、大気圧雰囲気下の室温において液状であり、5℃に冷却した場合でも再結晶化することはなかった。また、この液体状フラックスにおける、1気圧、23℃の雰囲気下での粘度(Pa・s)を表1に併記する。
[3]フラックスの評価
実施例1〜6及び比較例1により得られたフラックスについて、下記評価を行った。結果を表2に示す。
(酸化膜(酸化銅)基板の作製)
シリコンウエハ(厚さ1mm、直径20cm)に、銅を10μmの厚さで蒸着した銅基板を作成した。その後、その銅基板を、1気圧、空気下で200℃、6時間ホットプレートに置いて加熱し、片面が完全に酸化した酸化膜(酸化銅)基板を得た。
(酸化膜(酸化スズ)基板の作製)
シリコンウエハ(厚さ1mm、直径20cm)に、スズを10μmの厚さで蒸着したスズ基板を作成した。その後、そのスズ基板を、1気圧、空気下で200℃、6時間ホットプレートに置いて加熱し、片面が完全に酸化した酸化膜(酸化スズ)基板を得た。
実施例1〜6及び比較例1により得られたフラックスについて、下記評価を行った。結果を表2に示す。
(酸化膜(酸化銅)基板の作製)
シリコンウエハ(厚さ1mm、直径20cm)に、銅を10μmの厚さで蒸着した銅基板を作成した。その後、その銅基板を、1気圧、空気下で200℃、6時間ホットプレートに置いて加熱し、片面が完全に酸化した酸化膜(酸化銅)基板を得た。
(酸化膜(酸化スズ)基板の作製)
シリコンウエハ(厚さ1mm、直径20cm)に、スズを10μmの厚さで蒸着したスズ基板を作成した。その後、そのスズ基板を、1気圧、空気下で200℃、6時間ホットプレートに置いて加熱し、片面が完全に酸化した酸化膜(酸化スズ)基板を得た。
(1)酸化膜(酸化銅)基板による固体状のフラックス(実施例1〜4)の接着性評価
固形状のフラックスを0.5g採取し、前記酸化膜(酸化銅)基板の上(酸化膜形成面)に均等に散布し、固形状のフラックスが液状になるまでホットプレート上で加熱した。そして、基板上に散布したフラックスが溶融した後、もう一枚の同じ種類の酸化膜基板を酸化膜形成面が、溶融状態のフラックスに接触するようにして重ね合わせ、2枚の酸化膜基板の酸化膜形成面を、溶融されたフラックスを介して隙間なく付着させた。付着後の2枚の酸化膜基板を、室温まで冷却し、酸化膜(酸化銅)基板が、強固に接着しているかどうか、目視にて評価した。強固に接着している場合を「○」、強固に接着していない場合を「×」として評価した。
固形状のフラックスを0.5g採取し、前記酸化膜(酸化銅)基板の上(酸化膜形成面)に均等に散布し、固形状のフラックスが液状になるまでホットプレート上で加熱した。そして、基板上に散布したフラックスが溶融した後、もう一枚の同じ種類の酸化膜基板を酸化膜形成面が、溶融状態のフラックスに接触するようにして重ね合わせ、2枚の酸化膜基板の酸化膜形成面を、溶融されたフラックスを介して隙間なく付着させた。付着後の2枚の酸化膜基板を、室温まで冷却し、酸化膜(酸化銅)基板が、強固に接着しているかどうか、目視にて評価した。強固に接着している場合を「○」、強固に接着していない場合を「×」として評価した。
(2)酸化膜(酸化スズ)基板による固体状のフラックス(実施例1〜4)の接着性評価
固形状のフラックスを0.5g採取し、酸化膜(酸化スズ)基板の上(酸化膜形成面)に均等に散布し、固形状のフラックスが液状になるまでホットプレート上で加熱した。そして、基板上に散布したフラックスが溶融した後、もう一枚の同じ種類の酸化膜基板を酸化膜形成面が、溶融状態のフラックスに接触するようにして重ね合わせ、2枚の酸化膜基板の酸化膜形成面を、溶融されたフラックスを介して隙間なく付着させた。付着後の2枚の酸化膜基板を、室温まで冷却し、酸化膜(酸化スズ)基板が、強固に接着しているかどうか、目視にて評価した。強固に接着している場合を「○」、強固に接着していない場合を「×」として評価した。
固形状のフラックスを0.5g採取し、酸化膜(酸化スズ)基板の上(酸化膜形成面)に均等に散布し、固形状のフラックスが液状になるまでホットプレート上で加熱した。そして、基板上に散布したフラックスが溶融した後、もう一枚の同じ種類の酸化膜基板を酸化膜形成面が、溶融状態のフラックスに接触するようにして重ね合わせ、2枚の酸化膜基板の酸化膜形成面を、溶融されたフラックスを介して隙間なく付着させた。付着後の2枚の酸化膜基板を、室温まで冷却し、酸化膜(酸化スズ)基板が、強固に接着しているかどうか、目視にて評価した。強固に接着している場合を「○」、強固に接着していない場合を「×」として評価した。
(3)酸化膜(酸化銅)基板による液体状のフラックス(実施例5,6及び比較例1)の接着性評価
液体状のフラックスを、前記酸化膜(酸化銅)基板の上(酸化膜形成面)に均等に塗布し、もう一枚の同じ種類の酸化膜基板を酸化膜形成面が、液体状のフラックスに接触するようにして重ね合わせ、2枚の酸化膜基板の酸化膜形成面を、液体状のフラックスを介して隙間なく付着させた。24時間経過後、酸化膜(酸化銅)基板が、強固に接着しているかどうか、目視にて評価した。強固に接着している場合を「○」、強固に接着していない場合を「×」として評価した。
液体状のフラックスを、前記酸化膜(酸化銅)基板の上(酸化膜形成面)に均等に塗布し、もう一枚の同じ種類の酸化膜基板を酸化膜形成面が、液体状のフラックスに接触するようにして重ね合わせ、2枚の酸化膜基板の酸化膜形成面を、液体状のフラックスを介して隙間なく付着させた。24時間経過後、酸化膜(酸化銅)基板が、強固に接着しているかどうか、目視にて評価した。強固に接着している場合を「○」、強固に接着していない場合を「×」として評価した。
(4)酸化膜(酸化スズ)基板による液体状のフラックス(実施例5,6及び比較例1)の接着性評価
液体状のフラックスを、前記酸化膜(酸化スズ)基板の上(酸化膜形成面)に均等に塗布し、もう一枚の同じ種類の酸化膜基板を酸化膜形成面が、液体状のフラックスに接触するようにして重ね合わせ、2枚の酸化膜基板の酸化膜形成面を、液体状のフラックスを介して隙間なく付着させた。24時間経過後、酸化膜(酸化スズ)基板が、強固に接着しているかどうか、目視にて評価した。強固に接着している場合を「○」、強固に接着していない場合を「×」として評価した。
液体状のフラックスを、前記酸化膜(酸化スズ)基板の上(酸化膜形成面)に均等に塗布し、もう一枚の同じ種類の酸化膜基板を酸化膜形成面が、液体状のフラックスに接触するようにして重ね合わせ、2枚の酸化膜基板の酸化膜形成面を、液体状のフラックスを介して隙間なく付着させた。24時間経過後、酸化膜(酸化スズ)基板が、強固に接着しているかどうか、目視にて評価した。強固に接着している場合を「○」、強固に接着していない場合を「×」として評価した。
(5)フラックスの酸化膜の還元性評価
前記接着性評価後の各基板を、ホットプレート上で加熱した。この基板は、固体状フラックス又は液体状フラックスを介して付着され、重ね合わされた2枚の酸化膜基板を有するものである。そして、還元作用が発現される温度を測定した。この還元作用が発現する温度は、酸化膜が酸化銅の場合は、その酸化膜の色が黒から赤金色に変色した温度とした。また、酸化膜が酸化スズの場合は、その酸化膜の色が紫黒から白色に変色した温度とした。
前記接着性評価後の各基板を、ホットプレート上で加熱した。この基板は、固体状フラックス又は液体状フラックスを介して付着され、重ね合わされた2枚の酸化膜基板を有するものである。そして、還元作用が発現される温度を測定した。この還元作用が発現する温度は、酸化膜が酸化銅の場合は、その酸化膜の色が黒から赤金色に変色した温度とした。また、酸化膜が酸化スズの場合は、その酸化膜の色が紫黒から白色に変色した温度とした。
(6)フラックスの残渣評価
前記接着性評価後の各基板を、窒素雰囲気下のホットプレート上に置き、はんだ溶融温度に相等する250℃で120分加熱した。この基板は、固体状フラックス又は液体状フラックスを介して付着され、重ね合わされた2枚の酸化膜基板を有するものである。そして、加熱後の酸化膜基板表面における残渣の有無について評価した。残渣の評価は、前記加熱後の酸化膜基板を目視により観察し、全くシミや焦げが観察されなかった場合を、残渣がないとして「○」と評価した。また、シミや焦げが観察された場合を、残渣があるとして「×」と評価した。
前記接着性評価後の各基板を、窒素雰囲気下のホットプレート上に置き、はんだ溶融温度に相等する250℃で120分加熱した。この基板は、固体状フラックス又は液体状フラックスを介して付着され、重ね合わされた2枚の酸化膜基板を有するものである。そして、加熱後の酸化膜基板表面における残渣の有無について評価した。残渣の評価は、前記加熱後の酸化膜基板を目視により観察し、全くシミや焦げが観察されなかった場合を、残渣がないとして「○」と評価した。また、シミや焦げが観察された場合を、残渣があるとして「×」と評価した。
表2の結果より、本発明のフラックス組成物は、金属酸化物への還元能に優れるだけではなく、基板接着性に優れ且つ、配線の絶縁性に悪影響を与える残渣をまったく発生しないため、従来のフラックス組成物にはない優れた特性を有するものである。
Claims (9)
- 芳香族環の隣接する位置番号の2つの位置に、2つのフェノール性水酸基を有する、又は芳香族環の1つ飛びの位置番号の2つの位置に、2つのフェノール性水酸基を有する芳香族化合物を含有するフラックスであって、
上記芳香族化合物の1気圧下における融点が、23℃以上であることを特徴とするフラックス。 - 前記芳香族化合物の気化温度が、1気圧下で、100℃以上である請求項1に記載のフラックス。
- 前記芳香族化合物として、2種類以上の化合物を含有する請求項1乃至4のいずれかに記載のフラックス。
- 1気圧、23℃の雰囲気下で、固体である請求項1乃至5のいずれかに記載のフラックス。
- 請求項1乃至6のいずれかに記載のフラックスと、導電性金属粒子と、を含有することを特徴とする導電性ペースト。
- 構成部材と他の構成部材とが、請求項7に記載の導電性ペーストを用いて接合されていることを特徴とする接合部品。
- 構成部材と他の構成部材とが接合された接合部品を製造する方法であって、
構成部材に請求項7に記載の導電性ペーストを塗布する導電性ペースト塗布工程と、
塗布された導電性ペースト上に、他の構成部材を搭載する部品搭載工程と、
を備えることを特徴とする接合部品の製造方法。
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