JP5195486B2 - フラックス、はんだペースト及び接合部品 - Google Patents

フラックス、はんだペースト及び接合部品 Download PDF

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Description

本願発明は、電子部品等とのはんだ付けに利用されるフラックス、及びそれを含有するはんだペースト、並びにそれを用いた接合部品に関する。
従来、部品搭載基板に対する電子部品のはんだ付けにおいては、フラックスが使用されている。このフラックスには、基板上の酸化膜を除去する目的等で、ロジン等の有機酸やハロゲン化合物等が含有されている。このようなフラックスを含有するはんだペーストを用いてはんだ付けした後に、フラックスの残渣が残ると、そのフラックス残渣が有する腐食作用により、はんだ付けされた基板が徐々に腐食される等の問題がある。そこで、はんだ付け終了後に、はんだ付けされた基板は、フラックス残渣を除去する目的で、洗浄されることが必要となる。その洗浄には、一般にフロン溶剤が使用される。ところが近年、環境汚染の観点から、脱フロン化が進められており、水で洗浄を行う水系洗浄や、はんだ付け後に洗浄を要しない固形分の少ない低残渣の無洗浄フラックスが使用されている。
しかしながら、水系洗浄の場合、洗浄に水を使用することから、洗浄に用いた水が、重金属に汚染される問題がある。また、今後さらに微細化された接続ピッチ構造を持つ半導体素子に対して、水系洗浄では洗浄性が悪いという問題があることから、洗浄を必要としない低残渣の無洗浄フラックスが多く用いられている。
低残渣のフラックスとして、特許文献1には、はんだ付け前には実質的にほとんど蒸発せず、はんだ付け時に、熱分解してはんだ付け面の酸化皮膜を還元除去する活性を示す溶剤を用いたはんだ付け用フラックスが開示されている。この溶剤は、はんだ付け後に徐々に揮発するような溶剤であり、この溶剤を用いることにより低残渣のフラックスとしている。
特開平8−112692号公報
はんだペーストにおいては、ペーストの材料構成が、はんだ粉、溶剤、固形分(ロジン、活性剤等)から成るのが一般的である。特許文献1に記載されている従来の無洗浄型フラックスは、固形分を減らし、ハロゲン化物を含有させない等の工夫は成されているが、はんだ付後、必ずロジン等の樹脂成分或いは活性剤成分等の残渣が発生する恐れがある。
本願発明は、前記課題を解決するものであり、具体的には、はんだ付け後に残渣の発生しないフラックス、及びこのフラックスを含有するはんだペースト、及び、それを用いて構成部材を接合することにより形成された、はんだ付け信頼性の高い接合部品を提供することを目的とする。
1.アルデヒド基を有する芳香族アルデヒド化合物、及び/又は2つ以上のアルデヒド基を有する脂肪族アルデヒド化合物を含有し、他の成分として、溶剤、活性剤、又はチクソトロピー性付与剤を含有でき、
前記芳香族アルデヒド化合物の沸点が、1気圧下で、50℃〜180℃であり、
前記脂肪族アルデヒド化合物の沸点が、1気圧下で、50℃〜100℃であり、
フラックス全体を100質量%とした場合、前記芳香族アルデヒド化合物及び前記脂肪族アルデヒド化合物の合計量は70〜100質量%であることを特徴とするフラックス。
2.上記1.に記載のフラックスと、はんだ粉と、を含有することを特徴とするはんだペースト。
3.構成部材と他の構成部材とが、上記.に記載のはんだペーストを用いてはんだ付けされていることを特徴とする接合部品。
本発明のフラックスは、アルデヒド基を有する芳香族アルデヒド化合物、及び/又は2つ以上のアルデヒド基を有する脂肪族アルデヒド化合物を含有することにより、このフラックスは、還元性を有し、基板等に発生した酸化被膜を除去することができる。また、本発明のフラックスは、基板に電子部品等をはんだ付けした後のフラックスの残渣が抑制され、無洗浄フラックスとすることができる。
また、前記芳香族アルデヒド化合物の沸点が、1気圧下で、50℃〜180℃である場合には、よりフラックス残渣が、残存され難いフラックスとすることができる。
また、前記脂肪族アルデヒド化合物の沸点が、1気圧下で、50℃〜100℃である場合には、よりフラックス残渣が、残存され難いフラックスとすることができる。
また、本発明のはんだペーストは、本発明のフラックスを含有することにより、基板に電子部品等をはんだ付けした後に、フラックス残渣が抑制され、はんだ付け後の洗浄工程を不要とすることができる。
また、本発明の接合部品は、少なくとも一部の構成部材どうしが、本発明のはんだペーストを用いてはんだ付けされていることにより、接合信頼性の高い接合部品とすることができる。
本発明に係る接合部品の部分断面図である。 本発明に係るフラックスを含有するはんだペーストを用いた接合部品の製造方法を示す部分断面図である。
[1]フラックス
本発明のフラックスは、アルデヒド基を有する芳香族アルデヒド化合物(以下、単に「芳香族化合物」という。)、及び/又は2つ以上のアルデヒド基を有する脂肪族アルデヒド化合物(以下、単に「脂肪族化合物」という。)を含有し、他の成分として、溶剤、活性剤、又はチクソトロピー性付与剤を含有でき、
芳香族化合物の沸点が、1気圧下で、50℃〜180℃であり、
脂肪族化合物の沸点が、1気圧下で、50℃〜100℃であり、
フラックス全体を100質量%とした場合、芳香族化合物及び脂肪族化合物の合計量は70〜100質量%であることを特徴とする。
前記芳香族化合物は、アルデヒド基を有する。また、前記脂肪族化合物は、2つ以上のアルデヒド基を有する。本発明のフラックスは、この芳香族化合物及び/又はこの脂肪族化合物を含有することにより、このはんだ付けされる基板等の金属表面に形成された酸化被膜を還元し、酸化被膜を除去することができる。そして、これにより、所謂はんだの濡れ性が向上される。
更に、本発明のフラックスはこの芳香族化合物及び/又はこの脂肪族化合物を含むことにより、前記還元性に加えて、利用後に残渣として極めて残存され難く、従来必要であったフラックスの洗浄工程を行う必要がない。また、これらの化合物を併用すれば各々の長所が相乗的に得られる。
前記芳香族化合物は、前記特性を有する限り、その構造は特に限定されない。芳香族化合物の骨格としては、ベンゼン、ナフタレン、又はアセナフテン等であることが好ましく、ベンゼンであることがより好ましい。とりわけ、下記一般式(1)で表される化合物であることが更に好ましい。
Figure 0005195486
〔一般式(1)におけるRは、単結合又は2価の炭化水素基を表す。〕
前記一般式(1)のRが単結合の場合としては、ベンズアルデヒドである。
前記一般式(1)のRにおける2価の炭化水素基の炭素数としては、1〜10が好ましく、より好ましくは1〜8であり、更に好ましくは1〜5である。この炭化水素基の構造は特に限定はないが、好ましくは直鎖状又は分岐状であり、より好ましくは直鎖状である。また、この炭化水素基は、飽和炭化水素基でも不飽和炭化水素基でも構わないが、好ましくは不飽和炭化水素基であり、より好ましくはエチレン系二重結合を有する不飽和炭化水素基である。この炭化水素基としては、例えば、ビニレン基、ビニルエチレン基、プロペニレン基、ブチニレン基等が挙げられる。
前記一般式(1)のRにおける2価の炭化水素基の場合としては、具体的には、桂皮アルデヒド、アミルシンナムアルデヒド、ブチルシンナムアルデヒド、シンナムアルデヒド、ジヒドロシンナムアルデヒド、ヘキシルシンナムアルデヒド、メトキシシンナムアルデヒド、2−p−トリルプロピオンアルデヒド等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。これらの芳香族化合物のなかでは、桂皮アルデヒドが好ましい。これらの芳香族化合物は、他の芳香族化合物に比べて、残渣を低減することができる。
前記脂肪族化合物は、前記特性を有する限り、その構造は特に限定されないが、下記一般式(2)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0005195486
〔一般式(2)におけるRは、単結合又は2価の炭化水素基を表す。〕
前記一般式(2)のRが単結合の場合としては、グリオキサールである。
前記一般式(2)のRにおける2価の炭化水素基の炭素数としては、1〜10が好ましく、より好ましくは1〜8であり、更に好ましくは1〜5である。この炭化水素基の構造は特に限定はないが、好ましくは直鎖状又は分岐状であり、より好ましくは直鎖状である。また、この炭化水素基は、飽和炭化水素基でも不飽和炭化水素基でも構わないが、好ましくは飽和炭化水素基である。この炭化水素基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基等のアルキレン基が挙げられる。
前記一般式(2)のRにおける2価の炭化水素基の場合としては、具体的には、グルタルジアルデヒド、グリオキサール、ブタンジアルデヒド、ブテンジアルデヒド、アジプアルデヒド及びオクタンジアルデヒド等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。これらの脂肪族化合物のなかでは、グルタルジアルデヒド及びグリオキサールが好ましい。これらの脂肪族化合物は、他の脂肪族化合物に比べて、低温でのフラックス効果(還元性及び基板濡れ性等)を発現することができる
また、前記芳香族化合物の1気圧下における沸点は、50℃〜180℃である。この温度が50℃以上であることにより、ハンダ付けする際には、前記芳香族化合物は気化し、残渣が発生せず、無洗浄フラックスとすることができる。この1気圧下における沸点は、より好ましくは80℃〜180℃であり、更に好ましくは130℃〜180℃ある。
また、前記脂肪族化合物の1気圧下における沸点は、50℃〜100℃である。この温度が50℃以上であることにより、ハンダ付けする際には、前記脂肪族化合物は気化するため、残渣が発生せず、無洗浄フラックスとすることができる。この1気圧下における沸点は、より好ましくは0℃〜190℃であり、更に好ましくは15℃〜190℃ある。
本発明のフラックスに含まれる前記芳香族化合物及び前記脂肪族化合は、フラックスの一部として含有されてもよく、フラックスの全量を構成してもよい。フラックス全体を100質量%とした場合、前記芳香族化合物及び前記脂肪族化合の合計量は70〜100質量%である。含有量がこの範囲であれば、還元性及び低残渣性に優れたフラックスとすることができる。含有量は80〜100質量%が好ましく、90〜100質量%がより好ましく、95〜100質量%が特に好ましい。
本発明のフラックスは、本発明の目的が達成される限り、前記芳香族化合物及び前記脂肪族化合物に加えて、その他成分を含有できる。他の成分としては、溶剤、活性剤、チクソトロピー性付与剤等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
前記溶剤としては、水及び有機溶剤が挙げられる。この有機溶剤としては、例えば、イソプロパノール、ブタノール等の1価アルコール類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール等の2価アルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジプロピルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル等のプロピレングリコールジアルキルエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類;ブチルカルビトール等のカルビトール類;乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−プロピル、乳酸イソプロピル等の乳酸エステル類;酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸n−アミル、酢酸イソアミル、プロピオン酸イソプロピル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸イソブチル等の脂肪族カルボン酸エステル類;3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル等の他のエステル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、シクロヘキサノン等のケトン類;N−ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;γ−ブチロラクン等のラクトン類が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
本発明のフラックスでは、溶剤を含有することができ、この溶剤の含有量によりフラックスの粘度を調製できる。即ち、フラックスの塗布方法に応じて適宜の粘度を選択でき、その粘度は上記範囲の溶剤量により調製できる。
この溶剤の配合量は特に限定されないが、芳香族化合物及び脂肪族化合物の合計を100質量部とした場合に、0.1〜100000質量部を用いることができ、好ましくは1〜10000質量部であり、更に好ましくは10〜1000質量部である。
前記活性剤としては、塩化水素酸及び臭化水素酸のアミン塩、並びに、カルボン酸及びそのアミン塩が挙げられる。この活性剤としては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン等の第1級アミン類;ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第2級アミン類;トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリイソプロピルアミン等の第3級アミン類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン類等の塩化水素酸塩及び臭化水素酸塩、並びに、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、グルタル酸、ジエチルグルタル酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、ジグリコール酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、リノール酸、オレイン酸、ステアリン酸、アラキン酸、べへニン酸、リノレン酸等の脂肪族カルボン酸;安息香酸等の芳香族酸;ヒドロキシピバリン酸、ジメチロールプロピオン酸、クエン酸、リンゴ酸、グリセリン酸、乳酸等のヒドロキシ酸、及び、これらカルボン酸のアミン塩等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
前記チクソトロピー性付与剤としては、例えば、カスターワックス(硬化ひまし油)等のポリオレフィン系ワックス;m−キシリレンビスステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド;N−ブチル−N’−ステアリル尿素等の置換尿素ワックス;ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等の高分子化合物;シリカ粒子、カオリン粒子等の無機粒子が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
本発明のフラックスでは、チクソトロピー性付与剤を含有することができる。
このチクソトロピー性付与剤の配合量は特に限定されないが、芳香族化合物及び脂肪族化合物の合計を100質量部とした場合に、0.1〜30質量部を用いることができ、好ましくは0.1〜20質量部であり、更に好ましくは0.1〜10質量部である。
[2]はんだペースト
本発明のはんだペーストは、本発明における前記フラックスと、はんだ粉と、を含有する。
前記フラックスは、前述の本発明のフラックスをそのまま適用できる。本発明のはんだペーストに含有される前記フラックスの量は特に限定されないが、前記フラックスの含有量は、前記はんだペースト全体を100質量%とした場合、好ましくは0.1〜30質量%であり、より好ましくは1〜20質量%であり、更に好ましくは5〜10質量%である。前記フラックスの含有量が、上記範囲にあると、基板濡れ性に優れるはんだペーストとすることができる。
前記はんだ粉は、金属同士の接合化、又は電子回路等において各部材の基板への固定化等に使われる合金の粉であれば、特に限定されず、公知のはんだ粉を使用することができる。このはんだ粉としては、例えば、Sn−Pb、Sn−Pb−Ag、Sn−Pb−Bi、Sn−Pb−In、Sn−Pb−Sb等のみならず、無鉛系のSn−Sb系合金、Sn−Bi系合金、Sn−Ag系合金、Sn−Zn系合金(Ag、Cu、Bi、In、Ni、P等が添加されていてもよい)等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
前記はんだ粉の形状は、球形、不定形、いずれでも良い。また、はんだ粉の粒径は、通常のものであればよく、球形の場合、直径5〜200μmが好ましく、より好ましくは5〜100μmであり、更に好ましくは5〜50μmである。
また、このはんだ粉の含有量は、はんだペースト全体を100質量%とした場合、好ましくは70〜99.9質量%であり、より好ましくは80〜99質量%であり、更に好ましくは90〜95質量%である。前記はんだ粉の含有量が、前記範囲にあると、基板濡れ性に優れるはんだペーストとすることができる。
また、本発明のはんだペーストにおいて、本発明の目的が達成される限り、前記芳香族化合物及び/又は前記脂肪族化合物を含有するフラックスと、はんだ粉と、に加えて、接着性樹脂及び無機フィラー等の添加剤を含有させることができる。
前記接着性樹脂は、熱や光により接着性が発現される樹脂であれば特に限定されない。例えば、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリアセタール、等の熱可塑性樹;エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、熱硬化性ポリエステル樹脂、等の熱硬化性樹脂:エポキシ樹脂、オキセタン樹脂等の光硬化性樹脂等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
本発明のはんだペーストでは、接着性樹脂を含有させることにより、はんだのクラックを防止することができる。前記接着性樹脂を含む場合、その含有量は、前記フラックスと前記はんだ粉との合計を100質量部とした場合に、好ましくは0.1〜200質量部であり、より好ましくは10〜100質量部であり、更に好ましくは10〜80質量部である。
前記無機フィラーとしては、シリカ、アルミナなどの無機酸化物等が挙げられる。
本発明のはんだペーストでは、無機フィラーを含有させることにより、はんだの強度を上げることができる。
本発明のはんだペーストの製造方法は、前記フラックス、及び前記はんだ粉、並びに必要に応じて添加される添加物を常法により、混練する方法が挙げられる。混練する機械としては、例えば、真空撹拌装置、混練装置、プラネタリ−ミキサー等が挙げられる。配合時の温度及び条件等は特に限定されないが、通常、5〜25℃での混練が好ましい。
[3]接合部品
本発明の接合部品は、構成部材と他の構成部材とが、本発明における前記はんだペーストを用いてはんだ付けされている。
上記構成部材及び他の構成部材は、はんだ付けにより接着される部材である限り、特に限定されない。この部材としては、例えば、部品搭載基板、チップ搭載基板等の各種基板、電子回路モジュール、フリップチップIC、半導体チップ等の各種電子部品等が挙げられる。
本発明の接合部材は、上記構成部材どうしが、本発明のはんだペーストに由来するはんだを介して接合されている。
本発明の接合部品としては、例えば、図1に示される表面実装型電子基板(以下、「実装体」という。)が挙げられる。この実装体を例として、以下に説明する。
図1に示すように、この実装体においては、部品搭載用の基板1の部品接続用導体(以下、「ランド」という。)2a,2b上に、積層セラミックコンデンサ4の外部電極5a,5bが、本発明のはんだペースト3a、3bに由来するはんだ13a、13bを介して接合されている。
本発明の接合部品の製造方法(本発明のはんだペーストを使用した場合のはんだ付け方法)は、本発明のはんだペーストを用いて、前記構成部材がはんだ付けされる製造方法であれば、特に限定されない。例えば、はんだペースト塗布工程、部品搭載工程、リフロー工程を、この順序で備える通常の製造方法が挙げられる。
前記の製造方法を、例として以下に説明する。
(1)はんだペースト塗布工程;図2(a)に示される部品接続用導体(以下、「ランド」という。)2a、2bを有する基板1に、ランド2a、2b上にはんだペースト3a、3bを印刷又は塗布する〔図2(b)参照〕。
(2)部品搭載工程;前記(1)の工程の後、はんだペースト3a、3b上に、外部電極5a、5bを備えた電子部品4を搭載する〔図2(c)参照〕。
(3)リフロー工程;前記予備加熱の後、リフロー炉等を通炉させる等により、加熱し、はんだペースト3a、3bに含有されるはんだを溶融させ、はんだ付けを行う。
前記リフロー工程における加熱温度は、特に限定さないが、好ましくは80〜200℃であり、より好ましくは100〜180℃である。このリフロー工程における加熱温度が上記範囲内にあると、前記はんだペーストに含有されるはんだ粉は溶融する。そして、基板と電子部品とを接合することができる。また、前記はんだペーストに含有されるフラックス等は揮発し、フラックス残渣は残存され難い。
本発明の接合部品は、本発明のはんだペーストを用いてはんだ付けされていることから、はんだ付け後にフラックス残渣が残存され難い。従って、はんだ付け後の接合部品を洗浄する必要がなく、接合信頼性の高い接合部品とすることができる。
以下、本発明について、実施例を挙げて具体的に説明する。尚、本発明は、これらの実施例に何ら制約されるものではない。また、実施例中の「部」は、特に断らない限り質量基準である。
[1]固体状のフラックスの調製
<実施例1〜4>
表1に示す化合物100部をフラックスとして用いた。
Figure 0005195486
尚、実施例5のグルタルジアルデヒド及びグリオキサールは水溶液として配合。
[2]液体状フラックスの調製
<実施例5>
表1に示すグルタルジアルデヒドの25質量%水溶液200g(グルタルジアルデヒド50g)、及びグリオキサールの40質量%水溶液125g(グリオキサール50g)を混合して実施例5の液体状フラックスを得た。
<比較例1>
表1に示す化合物を、表1に示す配合量により混合して、その混合物を100℃に加熱し、液状になるまで攪拌することにより、液体状フラックスを得た。
[3]フラックスの評価
実施例1〜5及び比較例1により得られたフラックスについて、下記評価を行った。結果を表2に示す。
〔酸化膜(酸化銅)基板の作製〕
シリコンウエハ(厚さ1mm、直径20cm)に、銅を10μmの厚さで蒸着した銅基板を作成した。その後、その銅基板を、1気圧、空気下で200℃、6時間ホットプレートに置いて加熱し、片面が完全に酸化した酸化膜(酸化銅)基板を得た。
〔酸化膜(酸化スズ)基板の作製〕
シリコンウエハ(厚さ1mm、直径20cm)に、スズを10μmの厚さで蒸着したスズ基板を作成した。その後、そのスズ基板を、1気圧、空気下で200℃、6時間ホットプレートに置いて加熱し、片面が完全に酸化した酸化膜(酸化スズ)基板を得た。
(1)酸化膜(酸化銅)基板におけるフラックスの酸化膜還元性評価
実施例1〜5及び比較例1のフラックスを、酸化膜(酸化銅)基板の上(酸化膜形成面)に均等に塗布し、もう一枚の同じ種類の酸化膜基板を酸化膜形成面が、フラックスに接触するようにして重ね合わせ、隙間なく付着させた。この張り合わせ基板をホットプレート上で加熱し、還元作用が発現する温度を測定した。還元作用が発現する温度は、酸化銅の場合は黒から赤金色へ、に変色する温度を測定した。また、実施例5のフラックスに関しては、フラックスを、酸化膜形成面に均等に塗布した後、これを120℃に加熱し水分を除去した後の還元作用を評価した。
(2)酸化膜(酸化スズ)基板におけるフラックスの酸化膜還元性評価
実施例1〜5及び比較例1のフラックスを、酸化膜(酸化スズ)基板の上(酸化膜形成面)に均等に塗布し、もう一枚の同じ種類の酸化膜基板を酸化膜形成面が、フラックスに接触するようにして重ね合わせ、隙間なく付着させた。この張り合わせ基板をホットプレート上で加熱し、還元作用が発現する温度を測定した。還元作用が発現する温度は、酸化膜が酸化スズの場合は、その酸化膜の色が紫黒から白色へ、変色する温度を測定した。また、実施例5のフラックスに関しては、フラックスを、酸化膜形成面に均等に塗布した後、これを120℃に加熱し水分を除去した後の還元作用を評価した。
(3)フラックスの残渣評価
前記還元性評価後の基板を、窒素雰囲気下、ホットプレート上に置き、120分、ハンダ溶融温度に相等する250℃で加熱を行い、加熱後の酸化膜基板表面における残渣の有無について評価した。
残渣の評価は、前記加熱後の酸化膜基板を目視により観察し、全くシミや焦げが観察されなかった場合を、残渣がないとして「○」と評価し、シミや焦げが観察された場合を、残渣があるとして「×」と評価した。
Figure 0005195486
1;基板、2a,2b;ランド、3a,3b;はんだペート、4;電子部品、5a,5b;外部電極、13a,13b;はんだ。

Claims (3)

  1. アルデヒド基を有する芳香族アルデヒド化合物、及び/又は2つ以上のアルデヒド基を有する脂肪族アルデヒド化合物を含有し、他の成分として、溶剤、活性剤、又はチクソトロピー性付与剤を含有でき、
    前記芳香族アルデヒド化合物の沸点が、1気圧下で、50℃〜180℃であり、
    前記脂肪族アルデヒド化合物の沸点が、1気圧下で、50℃〜100℃であり、
    フラックス全体を100質量%とした場合、前記芳香族アルデヒド化合物及び前記脂肪族アルデヒド化合物の合計量は70〜100質量%であることを特徴とするフラックス。
  2. 請求項1に記載のフラックスと、はんだ粉と、を含有することを特徴とするはんだペースト。
  3. 構成部材と他の構成部材とが、請求項に記載のはんだペーストを用いてはんだ付けされていることを特徴とする接合部品。
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