JP6568014B2 - 竿体の継合構造の改善 - Google Patents

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Description

本発明は、竿体の継合構造の改善に関する。本発明は、より具体的には、小径竿体を大径竿体に対して伸長状態に保持する竿体の継合構造の改善に関する。また、本発明は、かかる改善された継合構造で継合される竿体を備える物品に関する。
竿体同士を継合して用いる物品として、振出式の釣竿や傘が知られている。振出式の釣竿は、特開2010−193786号公報(特許文献1)に開示されているように、小径竿体と、当該小径竿体をその内部に収容可能な大径竿体とを備えている。釣竿を使用しないときには、保管や運搬の便宜のために、小径竿体は大径竿体の内部に収容されている。使用時には、小径竿体の基端の外周面が大径竿体の先端の内周面に圧接されるまで小径竿体が引き出される。所定の継合位置まで小径竿体を引き出すことにより、小径竿体は大径竿体から伸長した伸長状態に保持される。
従来の振出式の釣竿においては、小径竿体の基端の外周面全体が大径竿体の先端の内周面全体に圧接されるので、当該小径竿体の外周面と大径竿体の内周面とが固着してしまうおそれがある。よって、振出式釣竿の小径竿体の外周面と大径竿体の内周面との固着を防止する技術が望まれている。
上述した特許文献1及び特開平6−205626号公報(特許文献2)及びにおいては、小径竿体の外周面に多数の突起を形成することにより、固着の発生を抑制することが記載されている。
特開2008−220265号公報(特許文献3)は、小径竿体が引き出されすぎたときに固着が起こりやすいという課題を指摘している。特許文献3が提案している釣竿においては、小径竿体の外周面及び大径竿体の内周面に円周溝が形成されており、いずれか一方に弾性的に径変化が可能なCリングが配設されている。この振出式の釣竿においては、小径竿体が大径竿体の継合位置まで移動したときに、小径竿体のCリングが大径竿体の円周溝に弾性的に嵌まり込んで音及び振動を生じさせる。このようにして小径竿体が適切な位置まで引き出されたことを音や振動を用いて使用者に知らしめることにより、小径竿体が引き出されすぎないようにしている。
特開2010−193786号公報 特開平6−205626号公報 特開2008−220265号公報
従来の竿体の継合構造においては、小径竿体の余分な引き出しを防止することができず、ひいてはその余分な引き出しによって引き起こされる小径竿体と大径竿体との固着を防止することができない。特許文献1及び特許文献2の釣竿においては、小径竿体が基端に向かって拡径するテーパ面を有することで、小径竿体が大径竿体から抜け出さないようにしている。この構造においては、小径竿体が適切な位置を超えて引き出された場合には小径竿体の外周面と大径竿体の内周面との間に大きな摩擦力が発生し、その結果、固着が起こってしまう。特許文献1及び特許文献2においては、小径竿体の余分な引き出しを防止するための構造が何ら開示されていない。
特許文献3に記載の継合構造においては、使用者に小径竿体の適切な引きだし位置を知らしめることはできるが、小径竿体の余分な引きだしを防止する機構は設けられていない。
本発明の目的の一つは、小径竿体と大径竿体との継合構造において、当該小径竿体と当該大径竿体との固着を抑制することである。本発明のこれら以外の目的は、本明細書全体を参照することにより明らかとなる。
本発明の一実施形態に係る物品は、小径竿体と、前記小径竿体をその内部に収容可能な大径竿体と、を備える。本発明の一実施形態において、この小径竿体は、細長い形状の第1の本体と、前記第1の本体の基端に形成された前記第1の本体よりも大きな外径を有する第1の大径部と、前記第1の大径部よりも先端側にあり、前記第1の本体の外径よりも大きく且つ前記第1の大径部の外径よりも小さな外径を有する第2の大径部と、を有する。本発明の一実施形態において、当該大径竿体は、細長い形状の第2の本体と、前記第2の本体の先端に形成された前記第2の本体の内径よりも小さな内径を有する小径部と、を有し、前記小径竿体をその内部に収容可能に構成される。
本発明の一実施形態において、前記大径竿体は、前記小径竿体が継合位置にあるときに前記第1の大径部の外周面と当接する第1の突起と、前記小径竿体が前記継合位置にあるときに前記第2の大径部の外周面と当接する第2の突起と、を有する。当該実施形態において、前記小径部は、前記小径竿体が継合位置にあるときに、その基端が前記第1の大径部の先端に当接するように構成される。
本発明の他の実施形態において、前記大径竿体は、前記小径竿体が継合位置にあるときに前記第1の大径部の外周面と当接する第1の突起を有し、前記小径竿体は、前記小径竿体が前記継合位置にあるときに前記小径部の内周面と当接する第2の突起を有する。当該実施形態において、前記小径部は、前記小径竿体が継合位置にあるときに、その基端が前記第1の大径部の先端に当接するように構成される。
これらの実施形態にかかる物品においては、小径竿体が継合位置まで引き出されたときに大径竿体の小径部の基端が小径竿体の基端に形成された第1の大径部の先端に当接することにより、当該小径竿体が継合位置よりも引き出されないようにしている。よって、小径竿体が適切な継合位置よりも余分に引き出されることを防止できる。また、小径竿体の外周面は大径竿体の内周面全体ではなく、大径竿体に形成された第1の突起及び第2の突起において接しているため、小径竿体と大径竿体との間で固着が発生しない。また、当該小径竿体は、軸方向に離間して配置された第1の突起及び第2の突起により支持されているので、引き出し時に小径竿体が大径竿体の軸方向に対して傾くことを防止することができる。これにより、小径竿体をスムースに引き出すことができる。
本発明の一実施形態において、前記小径竿体は、前記継合位置よりも前記大径竿体の内方にある場合には、その中心軸を通る断面視において、前記第1の大径部の外表面と前記第1の突起とが当接している第2当接位置及び前記第2の大径部の外表面と前記第2の突起とが当接している第3当接位置の2箇所でのみ、前記大径竿体と当接している。当該実施形態によれば、小径竿体を大径竿体から引き出す際に、当該小径竿体の外周面と大径竿体の内周面とは第2当接位置及び第3当接位置以外では接しないので、小径竿体と大径竿体との間の固着を抑制することができる。
本発明は、小径竿体と大径竿体とを有し、これらが互いに継合される物品に幅広く用いられ得る。本発明を適用可能な物品には、釣竿及び釣用の玉網が含まれる。
本発明の実施形態によって、小径竿体と大径竿体との継合構造において、当該小径竿体と当該大径竿体との固着を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る釣竿を示す側面図。 本発明の一実施形態に釣竿の竿体同士の継合構造を模式的に示す部分断面図。 本発明の一実施形態に釣竿の竿体同士の継合構造を模式的に示す部分断面図。 本発明の一実施形態に釣竿の竿体同士の継合構造を模式的に示す部分断面図。図4においては、小径竿体が伸長状態にある。 図2のA−A線に沿って大径竿体を切断した断面を示す断面図。 図2のB−B線に沿って大径竿体を切断した断面を示す断面図。 他の実施形態に係る大径竿体の断面を示す断面図。 他の実施形態に係る大径竿体の断面を示す断面図。 他の実施形態に係る大径竿体の断面を示す断面図。 本発明の一実施形態に釣竿の竿体同士の継合構造を模式的に示す部分断面図。
以下、適宜図面を参照し、本発明の様々な実施形態を説明する。なお、各図面において共通する構成要素に対しては同一の参照符号が付されている。各図面は、説明の便宜上、必ずしも正確な縮尺で記載されているとは限らない点に留意されたい。
図1は、本発明の一実施形態に係る振出式の釣竿を示す側面図である。図示のように、本発明の一実施形態に係る釣竿1は、元竿体10と、2本の中竿体11,12と、穂先竿体13とを備える。元竿体10には、リールシート50が設けられる。各竿体には、リールシート50に装着したリール51から放出される釣糸を案内する釣糸ガイド55及びトップガイド56が所定間隔をおいて設けられる。
釣竿1の不使用時には、中竿体11は元竿体10に収容され、中竿体12は中竿体11に収容され、穂先竿体13は中竿体12に収容可される。使用時には、図1に示すように、各竿体が伸長状態に保持される。具体的には、中竿体11を元竿体10から所定の継合位置まで引き出し、中竿体12を中竿体11から所定の継合位置まで引き出し、穂先竿体13を中竿体12から所定の継合位置まで引き出すことで、図1に示す使用状態の釣竿1が得られる。
元竿体10、中竿体11,12、及び穂先竿体13は、例えば、炭素繊維に合成樹脂を含浸したプリプレグシートを用いて常法に従って形成され得る。プリプレグシートから竿体を形成する場合には、まず、複数枚のプリプレグシートをマンドレルに巻回する。次に、マンドレルに巻回されたプリプレグシートをテープで緊縛し、このマンドレル上に緊縛されたプリプレグシートを当該マンドレルとともに焼成する。この焼成によってプリプレグシートが硬化され、中空の管状の形状を有する基体が得られる。次に、この基体からマンドレルを取り外した後、当該基体を所定の長さに裁断し、裁断された基体に研磨や塗装といった仕上げ加工を行うことで竿体が得られる。穂先竿体13は、他の竿体を収容しないため、中実のソリッド体であってもよいし、中空の管状体と中実のソリッド体とが組み合わされたものであってもよい。
次に、図2ないし図6を参照して、釣竿1の中竿体11と中竿体12との継合構造を説明する。これらの図においては、中竿体11と中竿体12との継合構造を例に説明するが、この説明は他の竿体同士の継合構造(例えば、元竿体10と中竿体11との継合構造)にも基本的に等しく当てはまる。本明細書においては、中竿体11が中竿体12よりも大きな径を有するので、中竿体11を大径竿体11といい、中竿体12を小径竿体12ということがある。図2ないし図4は、釣竿1の大径竿体11と小径竿体12との継合構造を模式的に示す部分断面図である。図2では、小径竿体12が大径竿体11と継合されるまで引き出されていない。図3では、図2に示した位置よりも、小径竿体12が引き出されている。図4では、小径竿体12が継合位置まで引き出されている。
これらの図に示されているように、小径竿体12は、細長い円筒形状の本体12aと、当該本体12aの基端に形成された第1の第1の大径部12bと、この第1の第1の大径部12bの先端側に形成された第2の大径部12cと、を備える。この第1の大径部12bは、図示のように、本体12aよりも大きな外径を有するように構成される。また、第2の大径部12cは、本体12aの外径よりも大きく且つ第1の大径部12bの外径よりも小さな外径を有するように構成される。第1の大径部12b及び第2の大径部12cは、本体12aの基端部を本体12aよりも肉厚に形成し、この肉厚に形成された部分の外表面を研削することにより得られる。肉厚部の外表面の研削は、例えばセンターレス加工により行われる。
大径竿体11は、細長い円筒形状の本体11aと、本体11aの先端に形成された小径部11bと、第1の突起11cと、第2の突起11dと、を備える。小径部11bは、本体11aの内径よりも小さな内径を有するように構成される。小径部11bは、先端が小径のマンドレルを用い、当該小径の部分にプリプレグシートを多く巻回することにより形成することができる。小径部11bは、その内径が小径竿体12の第1の大径部12の外径よりも小さくなるように形成される。これにより、後述するように、小径竿体12を所定の継合位置まで引き出したときに、当該小径部11bによって小径竿体12が当該継合位置よりも先まで引き出されることを防止できる。
本発明の一実施形態において、本体11aは、全長にわたってほぼ同一の内径及び外径を有する円筒形状に形成される。この大径竿体11の本体11aは、小径竿体12の本体12aの外径、第1の大径部12bの外径、及び第2の大径部12cの外径のいずれよりも大きな内径を有する。これにより、大径竿体11の内部に小径竿体12を収容することができる。
本発明の一実施形態において、第1の突起11cは、本体11aの内周面に形成される。第1の突起11cは、小径竿体12の第1の大径部12bが軸方向において第1の突起11cと対向する位置にあるときに、図3及び図4に示されているように、当該第1の大径部12bの外周面に圧接される高さを有するように形成される。すなわち、第1の突起11cは、第1の大径部12bと接していないときに、その内方端同士の間隔(図5のd1a)が第1の大径部12bの外径よりも小さくなるように形成される。小径竿体12が引き出されて第1の大径部12bが軸方向において第1の突起11cと対向する位置に来ると、第1の突起11cは、図3及び図4に示すように第1の大径部12bの外周面に押されて弾性変形する。これにより、第1の大径部12bが軸方向において第1の突起11cと対向する位置にあるときに、第1の突起11cは、第1の大径部12bの外周面に圧接される。第1の突起11cが第1の大径部12bに圧接されることにより、小径竿体12の節落ちが防止される。本発明の一実施形態において、第1の突起11cは、その内方端同士の間隔(図5のd1a)が第2の大径部12cの外径よりも大きくなるように形成される。これにより、第1の突起11cは、第2の大径部12c及び本体12aには圧接されないので、小径竿体12が継合位置の近くまで引き出されたとき以外は、小径竿体12を大径竿体11に対して軸方向にスムースに移動させることができる。
本発明の一実施形態において、第2の突起11dは、小径部11bの内周面に形成される。第2の突起11dは、小径竿体12の第2の大径部12cが軸方向において第2の突起11dと対向する位置にあるときに、図3及び図4に示されているように、当該第2の大径部12cの外周面に圧接される高さを有するように形成される。すなわち、第2の突起11dは、第2の大径部12cと接していないときに、その内方端同士の間隔(図6のd1b)が第2の大径部12cの外径よりも小さくなるように形成される。小径竿体12が引き出されて第2の大径部12cが軸方向において第2の突起11dと対向する位置に来ると、第2の突起11dは、図3及び図4に示すように第2の大径部12cの外周面に押されて弾性変形する。これにより、第2の大径部12cが軸方向において第2の突起11dと対向する位置にあるときに、第2の突起11dは、第2の大径部12cの外周面に圧接される。第1の突起11cが第1の大径部12bに圧接されることに加え、第2の突起11dが第2の大径部12cに圧接されることにより、小径竿体12がさらに節落ちしにくくなる。本発明の一実施形態において、第2の突起11dは、その内方端同士の間隔(図5のd1b)が本体12aの外径よりも大きくなるように形成される。これにより、第2の突起11dは、本体12aには圧接されないので、小径竿体12が継合位置の近くまで引き出されたとき以外は、小径竿体12を大径竿体11に対して軸方向にスムースに移動させることができる。
第1の突起11c及び第2の突起11dは、様々な方法で本体11aの内周面及び小径部11bの内周面にそれぞれ形成することができる。例えば、その表面に第1の突起11c及び第2の突起11dに対応する形状の凹部が形成されたマンドレルを用いて大径竿体11を成形することにより、本体11aと一体に第1の突起11cを形成するとともに小径部11bと一体に第2の突起11dを形成することができる。より具体的には、表面に凹部が形成されたマンドレルにプリプレグシートを巻回することにより、当該マンドレルの凹部にプリプレグシートの強化繊維及びマトリックス樹脂が入りこむ。このようにしてマンドレルに巻回されたプリプレグシートを焼成することにより、第1の突起11c及び第2の突起11dを有する大径竿体11を成形することができる。一実施形態において、第1の突起11c及び第2の突起11dは、半球形状に形成される。一実施形態において、第1の突起11c及び第2の突起11dは、少なくともその先端が半球形状に形成される。第1の突起11cは本体11aと別体に形成されてもよい。このように別体として形成された第1の突起11cは、接着により本体11aの内周面に取り付けられ得る。第2の突起11dは、小径部11bと別体に形成されてもよい。このように別体として形成された第2の突起11dは、接着により小径部11bの内周面に取り付けられ得る。本発明に適用可能な第1の突起11c及び第2の突起11dの形成方法及び形状は、本明細書で明示されるものに限られない。
本発明の一実施形態において、第1の突起11cは、図5の断面図に示すように、本体11aの内周面の上端及び下端の2箇所に形成される。しかしながら、第1の突起11cの数及び配置は図5に示した実施例には限られず、適宜変更可能である。例えば、図7に示すように、本体11aの内周面に4つの第1の突起11cを設けても良い。この4つの第1の突起11cの各々は、隣り合う突起11cから本体11aの軸周りに90°回転した位置に配置されている。また、図8に示すように、第1の突起11cは、本体11aの内周面の所定の円弧領域と接し、その露出面が平面11eとなるように設けられてもよい。この平面11eは、例えばフライス加工により形成された平面を有するマンドレルを利用して成形され得る。図8に示す第1の突起11cは、第1の大径部12bと接していないときに、その向かい合う平面11e同士の間隔(図8のd2)が第1の大径部12bの外径よりも小さくなるように形成される。また、図9に示すように、第1の突起11cは、本体11aの内周面の全域にわたって設けられてもよい。図9に示す第1の突起11cは、第1の大径部12bと接していないときに、その内径(図9のd3)が第1の大径部12bの外径よりも小さくなるように形成される。図5及び図7ないし図9に示した例以外にも、第1の突起11cの数、形状及び配置は適宜変更され得る。これと同様に、第2の突起11dの数、形状及び配置も様々に変更され得る。例えば、第2の突起11dは、図7に示すように90°間隔で4つ配置されてもよく、図8に示すようにその露出面が平面となるように形成されてもよく、また、図9に示すように全周にわたって設けられても良い。
次に、小径竿体12を大径竿体11から引き出す工程について説明する。釣竿1を使用していないときには、小径竿体12は、大径竿体11の最深部まで押し込まれている。引き出しを開始した後しばらくは、小径竿体12は、その外周面が図2に示すように大径竿体11の内周面に圧接されていない状態で引き出される。このとき、小径竿体12は、ほぼ自由に(大径竿体11からの抵抗が少ない状態で)軸方向へ移動することができる。
小径竿体12を図2の位置からさらに引き出すと、図3に示すように、大径竿体11の第1の突起11cが軸方向において小径竿体12の第1の大径部12bの外周面と対向する位置へ配置され、また、第2の突起11dが軸方向において小径竿体12の第2の大径部12cの外周面と対向する位置へ配置される。このとき、第1の突起11cは第1の大径部12bの外周面に圧接され、また、第2の突起11dは第2の大径部12cの外周面に圧接されるので、小径竿体12を引き出す際に第1の突起11c及び第2の突起11dから小径竿体12に対して抵抗力が作用する。使用者は、この抵抗力を感じつつ、小径竿体12をさらに引き出すことができる。
小径竿体12は、図3に示す位置からさらに図4に示す継合位置まで引き出される。図4においては、小径竿体12の第1の大径部12bの先端が大径竿体11の小径部11bの基端に当接している。このように、小径竿体12が継合位置まで引き出されると、係止部11bによって小径竿体12のさらなる引き出しが規制される。図4に示されている継合位置においては、第1の突起11cが第1の大径部12bの外周面に圧接している。第1の突起11cは、小径竿体12が図4に示されている継合位置にあるときに、第1の大径部12bの先端から第1の突起11cまでの距離L1が、第1の大径部12bの軸方向の幅L2よりも小さくなるように構成及び配置される。また、第2の突起11dは、小径竿体12が図4に示されている継合位置にあるときに、第2の大径部12cの基端から第2の突起11dまでの距離L3が、第2の大径部12cの軸方向の幅L4よりも小さくなるように構成及び配置される。
上述した実施形態によれば、小径竿体12を大径竿体11から引き出すときに、当該小径竿体12は大径竿体11と第1の突起11c及び第2の突起11dを介して2点で接しているため、小径竿体12の外表面と大径竿体11の内周面との間で固着を起こすことなく、小径竿体12を引き出すことができる。また、小径竿体12を大径竿体11から引き出すときに、当該小径竿体12は、第1の突起11c及び第2の突起11dにより軸方向の2点で支持されているので、引き出し時に当該小径竿体12が大径竿体11の軸方向に対して傾くことを防止することができる。さらに、小径竿体12が所定の継合位置まで引き出されると、大径竿体11の小径部11bによって小径竿体12のさらなる引き出しが規制されるので、小径竿体12を適切な継合位置よりも引き出し過ぎることが防止される。
上述した実施形態は、本発明を振出式の釣竿に適用した例である。本発明は、振出式の釣竿に限られず、小径の竿体を大径の竿体から引き出し、この両者を継合させて使用する任意の物品に適用可能である。振出式の釣竿は、このような物品の一例である。これ以外に、傘にも本発明を適用することが可能である。傘の柄は、公知のように、複数の竿体を継ぎ合わせて構成されることがある。この複数の竿体は、振出式の釣竿と同様に、使用しないときには大径の竿体の内部に小径の竿体が収容されており、使用時には、小径の竿体を大径の竿体から引き出し、両者を継合させて使用される。このような傘の例が特開平4−242603号公報に開示されている。本発明は、特開平4−242603号公報に記載されている竿体(同公報では、「竿体」の代わりに「軸」という用語を用いている。特に、実施例では、「第1の軸11」、「第2の軸12」、「第3の軸13」、「第4の軸14」という用語を用いている。)に適用することが可能である。また、本発明は、玉網の柄にも適用することが可能である。玉網の柄は、公知のように、複数の竿体を継ぎ合わせて構成されることがある。このような玉網の例が特開2012−044938号公報に開示されている。
本明細書で説明された各構成要素の寸法、材料、及び配置は、実施形態中で明示的に説明されたものに限定されず、この各構成要素は、本発明の範囲に含まれうる任意の寸法、材料、及び配置を有するように変形することができる。また、本明細書において明示的に説明していない構成要素を、説明した実施形態に付加することもできるし、各実施形態において説明した構成要素の一部を省略することもできる。例えば、大径竿体11の本体11aは、先端に向かって縮径するように構成されてもよい。また、図10に示すように、第2の突起11dに代えて、小径竿体12の第2の大径部12cの外表面に第3の突起12dを設けてもよい。第3の突起12dは、大径竿体11の小径部11bが軸方向において第3の突起12dと対向する位置にあるときに、当該小径部11bの内周面に圧接される高さを有するように形成される。この図10に示した実施形態においても、小径竿体12を大径竿体11から引き出すときに、小径竿体12の外表面と大径竿体11の内周面との間で固着を起こすことなく、小径竿体12を引き出すことができる。また、小径竿体12は、第1の突起11c及び第3の突起12dにより軸方向の2点で支持されているので、引き出し時に当該小径竿体12が大径竿体11の軸方向に対して傾くことを防止することができる。さらに、小径竿体12が所定の継合位置まで引き出されると、大径竿体11の小径部11bによって小径竿体12のさらなる引き出しが規制されるので、小径竿体12を適切な継合位置よりも引き出し過ぎることが防止される。
1 釣竿
10 元竿体
11 中竿体(大径竿体)
11a 本体
11b 小径部
11c 第1の突起
11d 第2の突起
12 中竿体(小径竿体)
12a 本体
12b 第1の大径部
12c 第2の大径部
12d 第3の突起

Claims (8)

  1. 細長い形状の第1の本体と、前記第1の本体の基端に形成された前記第1の本体よりも大きな外径を有する第1の大径部と、前記第1の大径部よりも先端側にあり、前記第1の本体の外径よりも大きく且つ前記第1の大径部の外径よりも小さな外径を有する第2の大径部と、を有する小径竿体と、
    細長い形状の第2の本体と、前記第2の本体の先端に形成された前記第2の本体の内径よりも小さな内径を有する小径部と、を有し、前記小径竿体をその内部に収容可能に構成された大径竿体と、を備え、
    前記大径竿体は、前記小径竿体が継合位置にあるときに前記第1の大径部の外周面と当接する第1の突起と、前記小径竿体が前記継合位置にあるときに前記第2の大径部の外周面と当接する第2の突起と、を有し、
    前記小径部は、前記小径竿体が継合位置にあるときに、その基端が前記第1の大径部の先端に当接するように構成されている、物品。
  2. 前記第2の本体は、前記第1の大径部の外径よりも大きな内径を有する、請求項1に記載の物品。
  3. 前記第1の突起は前記第2の本体の内周面に設けられ、前記第2の突起は前記小径部の内周面に設けられる、請求項1又は請求項2に記載の物品。
  4. 前記小径部と前記第1の大径部とが当接する第1当接位置から前記第1の突起までの距離が、前記第1の大径部の外周面の前記小径竿体の軸方向の幅よりも小さい、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の物品。
  5. 前記小径竿体は、前記小径竿体の軸方向において前記第1の突起が前記第1の大径部と対向する位置にあり、前記小径竿体の軸方向において前記第2の突起が前記第2の大径部と対向する位置にあるときに、その中心軸を通る断面視において、前記第1の大径部の外表面と前記第1の突起とが当接している第2当接位置及び前記第2の大径部の外表面と前記第2の突起とが当接している第3当接位置の2箇所でのみ、前記大径竿体と当接している、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の物品。
  6. 細長い形状の第1の本体と、前記第1の本体の基端に形成された前記第1の本体よりも大きな外径を有する第1の大径部と、前記第1の大径部よりも先端側にあり、前記第1の本体の外径よりも大きく且つ前記第1の大径部の外径よりも小さな外径を有する第2の大径部と、を有する小径竿体と、
    細長い形状の第2の本体と、前記第2の本体の先端に形成された前記第2の本体の内径よりも小さな内径を有する小径部と、を有し、前記小径竿体をその内部に収容可能に構成された大径竿体と、を備え、
    前記大径竿体は、前記小径竿体が継合位置にあるときに前記第1の大径部の外周面と当接する第1の突起を有し、
    前記小径竿体は、前記小径竿体が前記継合位置にあるときに前記小径部の内周面と当接する第2の突起を有し、
    前記小径部は、前記小径竿体が継合位置にあるときに、その基端が前記第1の大径部の先端に当接するように構成されている、物品。
  7. 細長い形状の第1の本体と、前記第1の本体の基端に形成された前記第1の本体よりも大きな外径を有する第1の大径部と、前記第1の大径部よりも先端側にあり、前記第1の本体の外径よりも大きく且つ前記第1の大径部の外径よりも小さな外径を有する第2の大径部と、を有する小径竿体と、
    細長い形状の第2の本体と、前記第2の本体の先端に形成された前記第2の本体の内径よりも小さな内径を有する小径部と、を有し、前記小径竿体をその内部に収容可能に構成された大径竿体と、を備え、
    前記大径竿体は、前記小径竿体が継合位置にあるときに前記第1の大径部の外周面と当接する第1の突起と、前記小径竿体が前記継合位置にあるときに前記第2の大径部の外周面と当接する第2の突起と、を有し、
    前記小径部は、前記小径竿体が継合位置にあるときに、その基端が前記第1の大径部の先端に当接するように構成されている、釣竿。
  8. 細長い形状の第1の本体と、前記第1の本体の基端に形成された前記第1の本体よりも大きな外径を有する第1の大径部と、前記第1の大径部よりも先端側にあり、前記第1の本体の外径よりも大きく且つ前記第1の大径部の外径よりも小さな外径を有する第2の大径部と、を有する小径竿体と、
    細長い形状の第2の本体と、前記第2の本体の先端に形成された前記第2の本体の内径よりも小さな内径を有する小径部と、を有し、前記小径竿体をその内部に収容可能に構成された大径竿体と、を備え、
    前記大径竿体は、前記小径竿体が継合位置にあるときに前記第1の大径部の外周面と当接する第1の突起を有し、
    前記小径竿体は、前記小径竿体が前記継合位置にあるときに前記小径部の内周面と当接する第2の突起を有し、
    前記小径部は、前記小径竿体が継合位置にあるときに、その基端が前記第1の大径部の先端に当接するように構成されている、釣竿。
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