JP6187680B2 - ボールねじ - Google Patents

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Description

この発明は、タングを有する循環部品(ボール戻し路を形成する部品)を備えたボールねじに関する。
ボールねじは、ねじ軸と、ナットと、複数のボールとを有する。前記ねじ軸は前記ナットを貫通し、前記ねじ軸の外周面に形成された螺旋溝と前記ナットの内周面に形成された螺旋溝とにより、前記ボールが負荷状態で転動する転動路が形成されている。前記ナットは、前記ボールを前記転動路の終点から始点に戻すボール戻し路を備えている。前記ボールは、前記転動路と前記ボール戻し路とからなる循環経路内に配置されている。前記循環経路を循環する前記ボールを介して、前記ナットと前記ねじ軸とが相対移動する。
ボール戻し路を形成する部品(循環部品)としては、ナットの外周面から内周面に貫通する穴に脚部を入れて使用される部品(金属製リターンチューブと、ボールの移動方向を示すラインに沿って分割された二個の分割体からなる合成樹脂製循環部品)と、ナットの軸方向に貫通する穴と連通させて使用されるエンドデフレクタが例示できる。
これらの部品は、転動路の終点ではボールを転動路からボール戻し路内へ掬い上げ、始点ではボールをボール戻し路から転動路に導くためのタングを有する。これらの部品が取り付けられた状態で、タングの端面は少なくともねじ軸の螺旋溝と対向する。つまり、タングの端面は、ねじ軸の螺旋溝と、その最も深い位置(以下、「溝底」と称する。)で対向する溝底対向ラインを有する。
金属製のリターンチューブを有するボールねじの従来例を図5に示す。この図は、ボールねじのリターンチューブ40が配置されている部分を、ねじ軸1およびナット2の螺旋溝11,21(ボール3の転動路31)に沿って切断した部分断面図である。ナット2の外周面に平坦部2aが形成され、平坦部2aから内周面に貫通する貫通穴22が形成されている。
リターンチューブ40の脚部の先端は、チューブ断面円の周方向で半分以上の範囲が、チューブ軸方向に垂直なベースラインに沿った端面410であり、それ以外の部分が、ベースラインから舌状に突出するタング420である。リターンチューブ40の脚部がナット2の貫通穴21に挿入され、タング420が転動路31内に配置され、タング420の端面Mがねじ軸1の螺旋溝11と対向している。転動路31内のボール3は、タング420に衝突してすくい上げられて、リターンチューブ40内に導かれる。
図6に示す従来のボールねじにおいて、タング420の端面が有する溝底対向ラインLは、ねじ軸の溝底110をなす円と同心の円C10に沿った円弧である。つまり、従来のボールねじでは、タング420の溝底対向ラインLとねじ軸の溝底110との隙間Sが、タング420の先端側から基端側まで同じになっている。
なお、図6では、リターンチューブ40の厚さが、タング420が形成されている部分だけ厚く表示されている。図6から分かるように、タング420の先端部(ボール3を案内する側の角部)420aでは、リターンチューブ40の内周面と溝底対向ラインLとのなす角度が鋭角であり、基端部420bでは、リターンチューブ40の外周面と溝底対向ラインLとのなす角度が鈍角である。
このような従来の溝底対向ラインLの設定方法では、隙間Sが小さいほど、溝底対向ラインLの曲率半径が小さいためタング420を長く形成できるが、タング420の先端部(鋭角部)420aの厚さは薄くなる。隙間Sが大きいほど、溝底対向ラインLの曲率半径が大きいため、タング420の先端部(鋭角部)420aを厚くできるが、隙間Sを大きくするとタング420の長さは短くなる。
図7は、隙間Sが図6よりも大きい場合を図6と同様に示している。
タング420が長いほど、ボール3を滑らかにボール戻し路45へ向かわせることができる。つまり、従来のタング420の溝底対向ラインLの設定方法(溝底対向ラインLをねじ軸の溝底110をなす円と同心の円に沿わせる方法)においては、ボール3を滑らかにボール戻し路45へ向かわせるためには隙間Sを小さくした方がよい。しかし、隙間Sが大きいほど、タング420からボール戻し路45に向かう際にボール3が隙間Sに入り易い。
一方、ボール3がタング420に衝突してタング420が変形した場合、図6(b)と図7(b)との比較から分かるように、隙間Sが小さい場合(図6)の方が、タング420の先端部(鋭角部)420aが溝底110に接触し易い。隙間Sが大きい場合(図7)では、タング420がかなり大きく変形しない限り、タング420の先端部(鋭角部)420aは溝底110に接触しない。
特に、合成樹脂製の循環部品は、金属製の循環部品と比較して機械的強度が低いため、隙間Sを小さくし過ぎるとタングに損傷が生じるおそれがある。なお、隙間Sが小さい場合でも、タングの基端部(鈍角部)は、ボールのタングへの衝突時にねじ軸の溝底に接触しにくい。
特許文献1には、ボールねじに関し、循環部品(ボール戻し路を形成する部品)のタングの損傷を防止することを目的として、ねじ軸の溝底とタングとの最小隙間をボールの直径の1%〜15%の範囲内にすることが記載されている。特許文献1に記載されたボールねじでも、タングの溝底対向ラインは、従来の方法と同様に、ねじ軸の溝底をなす円と同心の円に沿わせている。
特許文献2には、ボールねじに関し、エンドデフレクタのタングに対する早期損傷の抑制を目的として、タングの先端部(鋭角部)に形成する丸みの曲率半径Rを、ボールの直径Dwとの関係でR/Dw≧0.015を満たすものとすることが記載されている。
特開2007−107613号公報 特開2004−278551号公報
上述のように、従来のタングの溝底対向ラインの設定方法(溝底対向ラインをねじ軸の溝底をなす円と同心の円に沿わせる方法)では、ボールを滑らかにボール戻し路へ向かわせることと、タングの先端部がねじ軸の溝底に接触しにくくタングの先端部の機械的強度が高いことが両立しない。
この発明の課題は、タングを有する循環部品(ボール戻し路を形成する部品)を備えたボールねじにおいて、タングの溝底対向ラインを適切に設定することにより、ボールが滑らかにボール戻し路へ向かうことと、タングの先端部がねじ軸の溝底に接触しにくくタングの先端部の機械的強度が高いことを両立することである。
上記課題を解決するために、この発明の一態様のボールねじは、下記の構成要件(1) 〜(4) を有する。
(1) ねじ軸と、ナットと、複数のボールとを有する。前記ねじ軸は前記ナットを貫通し、前記ねじ軸の外周面に形成された螺旋溝と前記ナットの内周面に形成された螺旋溝とにより、前記ボールが負荷状態で転動する転動路が形成されている。前記ナットは、前記ボールを前記転動路の終点から始点に戻すボール戻し路を備えている。前記ボールは、前記転動路と前記ボール戻し路とからなる循環経路内に配置されている。前記循環経路を循環する前記ボールを介して、前記ナットと前記ねじ軸とが相対移動する。
(2) 前記ボール戻し路を形成する部品は、前記ボールを前記ボール戻し路内へ掬い上げるタングを有する。
(3) 前記タングの端面(少なくとも前記ねじ軸の螺旋溝と対向する面)は、前記ねじ軸の螺旋溝の最も深い位置である溝底での断面で、前記溝底をなす円と隙間を介して対向する溝底対向ラインを有する。
(4) 前記溝底対向ラインは、前記タングの先端側から基端側に向けて前記隙間が小さくなるように設けられている。
この発明によれば、タングを有する循環部品を備えたボールねじであって、ボールが滑らかにボール戻し路へ向かうことと、タングの先端部がねじ軸の溝底に接触しにくくタングの先端部の機械的強度が高いことが両立されたボールねじが提供される。
第一実施形態のボールねじを構成するリターンチューブと、ボールと、ねじ軸の螺旋溝の最も深い位置(溝底)との関係を示す図である。 実施形態のボールねじを構成するボール戻し路形成部品のタングと、ねじ軸の溝底との関係を説明する、溝底での断面図であって、ボール戻し路形成部品の厚さが、タングが形成されている部分だけ厚く表示されている。 第二実施形態のボールねじを構成するエンドデフレクタと、ボールと、ねじ軸の螺旋溝の最も深い位置(溝底)との関係を示す図である。 第三実施形態のボールねじを構成する合成樹脂製循環部品と、エンドデフレクタと、ボールと、ねじ軸の螺旋溝の最も深い位置(溝底)との関係を示す図である。 ボールねじの従来例を示す断面図である。 従来例のボールねじを構成するボール戻し路形成部品のタングと、ねじ軸の溝底との関係を説明する図であって、リターンチューブの厚さが、タングが形成されている部分だけ厚く表示されている。 従来例のボールねじを構成するボール戻し路形成部品のタングと、ねじ軸の溝底との関係を説明する図であって、リターンチューブの厚さが、タングが形成されている部分だけ厚く表示されている。 隙間Sa,Sbと試験方法を説明する図であって、ボール戻し路形成部品のタングとねじ軸の溝底での断面を示す。 接触面圧比と隙間比(Sa/Sb)との関係を示すグラフである。
以下、この発明の実施形態について説明するが、この発明は以下の実施形態に限定されない。
[第一実施形態]
この実施形態のボールねじは、図5に示す従来のボールねじと同じねじ軸1、ナット2、およびボール3と、図6のリターンチューブ40とタングの端面形状のみが異なるリターンチューブ4を有する。
図1および図2に示すように、リターンチューブ4のタング42の端面は、ねじ軸の螺旋溝の最も深い位置(溝底)110をなす円と、隙間Sを介して対向する溝底対向ラインLを有する。この溝底対向ラインLは、ねじ軸の溝底110をなす円と中心が異なる円C1に沿った円弧であり、図2(a)に示すように、タング42の先端部42a側から基端部42b側に向けて隙間Sが小さくなるように設けられている。また、タング42の先端部42a側での隙間Sが、適切な寸法(基端42b側より大きいが、ボール3が入り込みにくい寸法)に設定されている。
よって、この実施形態のボールねじによれば、ボール3がタング42に衝突してタング42が変形した場合に、例えば、図2(b)に示す状態となる。つまり、図6(b)および図7(b)に示す状態と比較して、タング42の基端部(鈍角部)42b側におけるタング42の溝底対向ラインLとねじ軸の溝底110との距離が小さくなる。
また、タング42の先端部(鋭角部)42a側での隙間Sが適切な寸法に設定されているため、ボール3を滑らかにボール戻し路45へ向かわせつつ、ねじ軸の溝底110にタング42の先端部42aを接触しにくくすることができる。
また、万が一、ねじ軸の溝底110にタング42が接触した場合には、タング42の先端部42aだけでなく基端部42bでも接触することにより、溝底対向ラインLとねじ軸の溝底110とが、一点のみでの接触でなく線接触となり易い。そのため、図6(b)および図7(b)に示す状態と比較して、タング42の先端部42aに生じる応力が緩和できる。
したがって、この実施形態のボールねじは、リターンチューブ4のタング42の溝底対向ラインLが適切に設定されていることで、ボール3が滑らかにボール戻し路45へ向かうことと、タング42の先端部42aがねじ軸の溝底110に接触しにくく、タング42の先端部42aの機械的強度が高いことが両立されたものになっている。
[第二実施形態]
この実施形態のボールねじは、図3に示すように、ボール戻し路45を形成する部品として、合成樹脂製のエンドデフレクタ4Aを有する。エンドデフレクタ4Aのタング42とねじ軸の溝底110とは、図2に示す関係を有する。
つまり、タング42の溝底対向ラインLは、ねじ軸の溝底110をなす円と中心が異なる円C1に沿った円弧であり、図2(a)に示すように、タング42の先端部42a側から基端部42b側に向けて隙間Sが小さくなるように設けられている。また、タング42の先端部42a側での隙間Sが、適切な寸法(基端42b側より大きいが、ボール3が入り込みにくい寸法)に設定されている。
よって、この実施形態のボールねじによれば、ボール3がタング42に衝突してタング42が変形した場合に、例えば、図2(b)に示す状態となる。つまり、図6(b)および図7(b)に示す状態と比較して、タング42の基端部(鈍角部)42b側におけるタング42の溝底対向ラインLとねじ軸の溝底110との距離が小さくなる。
また、タング42の先端部(鋭角部)42a側での隙間Sが適切な寸法に設定されているため、ボール3を滑らかにボール戻し路45へ向かわせつつ、ねじ軸の溝底110にタング42の先端部42aを接触しにくくすることができる。
また、万が一、ねじ軸の溝底110にタング42が接触した場合には、タング42の先端部42aだけでなく基端部42bでも接触することにより、溝底対向ラインLとねじ軸の溝底110とが、一点のみでの接触でなく線接触となり易い。そのため、図6(b)および図7(b)に示す状態と比較して、タング42の先端部42aに生じる応力が緩和できる。
したがって、この実施形態のボールねじは、エンドデフレクタ4Aのタング42の溝底対向ラインLが適切に設定されていることで、ボール3が滑らかにボール戻し路45へ向かうことと、タング42の先端部42aがねじ軸の溝底110に接触しにくく、タング42の先端部42aの機械的強度が高いことが両立されたものになっている。
[第三実施形態]
この実施形態のボールねじは、図4に示すように、ボール戻し路45を形成する部品として、合成樹脂製の循環部品4Bを有する。合成樹脂製の循環部品4Bは、ボールの移動方向を示すラインに沿って分割された二個の分割体からなる。各分割体が合成樹脂の射出成形により形成され、これらの分割体を結合することで循環部品4Bが組み立てられている。循環部品4Bのタング42とねじ軸の溝底110とは、図2に示す関係を有する。
つまり、タング42の溝底対向ラインLは、ねじ軸の溝底110をなす円と中心が異なる円C1に沿った円弧であり、図2(a)に示すように、タング42の先端部42a側から基端部42b側に向けて隙間Sが小さくなるように設けられている。また、タング42の先端部42a側での隙間Sが、適切な寸法(基端42b側より大きいが、ボール3が入り込みにくい寸法)に設定されている。
よって、この実施形態のボールねじによれば、ボール3がタング42に衝突してタング42が変形した場合に、例えば、図2(b)に示す状態となる。つまり、図6(b)および図7(b)に示す状態と比較して、タング42の基端部(鈍角部)42b側におけるタング42の溝底対向ラインLとねじ軸の溝底110との距離が小さくなる。
また、タング42の先端部(鋭角部)42a側での隙間Sが適切な寸法に設定されているため、ボール3を滑らかにボール戻し路45へ向かわせつつ、ねじ軸の溝底110にタング42の先端部42aを接触しにくくすることができる。
また、万が一、ねじ軸の溝底110にタング42が接触した場合には、タング42の先端部42aだけでなく基端部42bでも接触することにより、溝底対向ラインLとねじ軸の溝底110とが、一点のみでの接触でなく線接触となり易い。そのため、図6(b)および図7(b)に示す状態と比較して、タング42の先端部42aに生じる応力が緩和できる。
したがって、この実施形態のボールねじは、合成樹脂製循環部品4Bのタング42の溝底対向ラインLが適切に設定されていることで、ボール3が滑らかにボール戻し路45へ向かうことと、タング42の先端部42aがねじ軸の溝底110に接触しにくく、タング42の先端部42aの機械的強度が高いことが両立されたものになっている。
つまり、上記各実施形態のタングの溝底対向ラインの設定方法によれば、タングの先端部の機械的強度を低下させることなく、ねじ軸とタングとの接触するリスクを低減し、ボールねじの作動性や音響特性を向上させることが可能となる。
[この発明の一態様のボールねじの作用についての説明]
この発明の一態様のボールねじでは、タングの溝底対向ラインが、タングの先端側から基端側に向けて前記隙間(タングの溝底対向ラインと、ねじ軸の螺旋溝の最も深い位置である溝底をなす円と、の間に形成される隙間)が小さくなるように設けられている。そのため、ボールがタングに衝突してタングが変形した場合に、この態様のボールねじでは、前記隙間が一定になるように前記溝底対向ラインを設けたボールねじと比較して、タングの基端側におけるタングの端面とねじ軸の溝底との距離が小さくなる。
よって、この態様のボールねじでは、タングの先端側での前記隙間を適切な寸法(基端側より大きいが、ボールが入り込みにくい寸法)に設定することで、ボールを滑らかにボール戻し路へ向かわせつつ、ねじ軸の溝底にタングの先端部を接触しにくくすることができる。
また、この態様のボールねじでは、万が一、ねじ軸の溝底にタングが接触した場合に、タングの先端部だけでなく基端部側でも接触する可能性がある。よって、前記溝底対向ラインと前記ねじ軸の溝底とが、一点のみでの接触でなく複数点による接触または線接触となり易いため、タングの先端部(鋭角部)に生じる応力が緩和できる。
この態様のボールねじは、前記溝底対向ラインが、前記ねじ軸の溝底をなす円と中心が異なる円に沿った円弧である構成をとることができる。
また、前記ボール戻し路を形成する部品が合成樹脂製であると、金属製である場合と比較して機械的強度が低いため、この態様のボールねじとすることが好適である。
この態様のボールねじは、前記溝底の断面円の中心と前記溝底対向ラインの前記溝底から最も遠い点との距離(Sa)の、前記溝底の断面円の中心と前記溝底対向ラインの前記溝底に最も近い点との距離(Sb)に対する比(Sa/Sb)が、下記の(1) 式を満たすことが好ましい。
1.2≦Sa/Sb≦2.6…(1)
[(1)式について]
タング42の溝底対向ラインLが異なる多数のリターンチューブ4を用意した。これらのリターンチューブ4のタング42は、図8に示す隙間Saと隙間Sbとの比(Sa/Sb)が様々な値になる。図8は図2(a)の拡大鏡面図に相当する。
隙間Saは、タング42の先端部42aでの隙間であり、図8に示す断面で、ねじ軸の溝底100の断面円の中心と溝底対向ラインLの溝底110から最も遠い点との距離である。隙間Sbは、タング42の基端部42bでの隙間であり、図8に示す断面で、溝底100の断面円の中心と溝底対向ラインLの溝底110に最も近い点との距離である。
各リターンチューブ4を組み込んだボールねじを用い、タング42を、図8に示す力Fでねじ軸の溝底110に押し付け、その際にタング42の溝底対向面に生じる接触部の面積Aを求めた。さらに、Sa/Sb=1.6の場合の面積Aを1とした比を算出した。この比は接触面圧比に相当する。得られた接触面圧比と隙間比(Sa/Sb)との関係を図9にグラフで示す。
図9のグラフから、隙間比(Sa/Sb)が1.2以上2.6以下の範囲を満たすことで、接触面圧比が1.5以下になり、1.3以上2.2以下の範囲を満たすことで、接触面圧比が1.4以下になることが分かる。
つまり、隙間比(Sa/Sb)が1.2以上2.6以下の範囲を満たすように、タング42の溝底対向ラインLを設定することにより、タング42をねじ軸の溝底110に押し付けた時に生じる接触面圧が低く押えられて、タング42の先端部42aに損傷が生じにくくすることができる。また、隙間比(Sa/Sb)が1.3以上2.2以下の範囲を満たすように、タング42の溝底対向ラインLを設定すれば、タング42の先端部42aに損傷が生じにくくできる効果がより大きくなる。
1 ねじ軸
11 ねじ軸の螺旋溝
110 ねじ軸の溝底(螺旋溝の最も深い位置)
2 ナット
2a ナット外周面の平坦部
21 ナットの螺旋溝
22 貫通穴(リターンチューブの取付穴)
3 ボール
31 ボールの転動路
4 リターンチューブ(ボール戻し路を形成する部品)
40 リターンチューブ
4A エンドデフレクタ(ボール戻し路を形成する部品)
4B 合成樹脂製の循環部品(ボール戻し路を形成する部品)
41 リターンチューブの脚部の端面
410 リターンチューブの脚部の端面
42 ボール戻し路を形成する部品のタング
42a タングの先端部
42b 基端部
420 リターンチューブのタング
45 ボール戻し路
C1 ねじ軸の溝底をなす円と中心が異なる円
C10 ねじ軸の溝底をなす円と中心が同じ円
L タングの端面が有する溝底対向ライン
M タングの端面
S タングの溝底対向ラインとねじ軸の溝底をなす円との隙間

Claims (4)

  1. ねじ軸と、ナットと、複数のボールとを有し、
    前記ねじ軸は前記ナットを貫通し、
    前記ねじ軸の外周面に形成された螺旋溝と前記ナットの内周面に形成された螺旋溝とにより、前記ボールが負荷状態で転動する転動路が形成され、
    前記ナットは、前記ボールを前記転動路の終点から始点に戻すボール戻し路を備え、
    前記ボールは、前記転動路と前記ボール戻し路とからなる循環経路内に配置され、
    前記ボール戻し路を形成する部品は、前記ボールを前記ボール戻し路内へ掬い上げるタングを有し、
    前記タングの端面は、前記ねじ軸の螺旋溝の最も深い位置である溝底での断面で、前記溝底をなす円と隙間を介して対向する溝底対向ラインを有し、
    前記溝底対向ラインは、前記タングの先端側から基端側に向けて前記隙間が小さくなるように設けられ、
    前記循環経路を循環する前記ボールを介して、前記ナットと前記ねじ軸とが相対移動するボールねじ。
  2. 前記溝底対向ラインは、前記ねじ軸の溝底をなす円と中心が異なる円に沿った円弧である請求項1記載のボールねじ。
  3. 前記ボール戻し路を形成する部品が合成樹脂製である請求項1または2記載のボールねじ。
  4. 前記溝底の断面円の中心と前記溝底対向ラインの前記溝底から最も遠い点との距離(Sa)の、前記溝底の断面円の中心と前記溝底対向ラインの前記溝底に最も近い点との距離(Sb)に対する比(Sa/Sb)が、下記の(1) 式を満たす請求項1〜3のいずれか1項に記載のボールねじ。
    1.2≦Sa/Sb≦2.6…(1)
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