JP6566688B2 - ゼロクロス検知回路、電源装置、及び画像形成装置 - Google Patents

ゼロクロス検知回路、電源装置、及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、交流電圧の電圧位相が零度となるタイミングを検知するゼロクロス検知回路、ゼロクロス検知回路を備えた電源装置、及び画像形成装置に関する。
従来、入力される交流電源の電圧位相が零度となるタイミングを検知するために、ゼロクロス検知回路が使用されている。図5は、従来のゼロクロス検知回路200を含む電源装置の回路構成を示す回路図である。電圧ラインLINE1の電圧が電圧ラインLINE2の電圧よりも高い場合には、ゼロクロス検知信号ZEROXはハイ(High)レベルとなる。一方、電圧ラインLINE1の電圧が電圧ラインLINE2の電圧よりも低い場合には、ゼロクロス検知信号ZEROXは、ロー(Low)レベルとなる。ゼロクロス検知回路200の回路動作により、ゼロクロス検知信号ZEROXの出力パルスの立ち上がり、立ち下がりタイミングは、入力される交流電圧の位相が零度となるゼロクロスタイミングに同期する。
ところで、一般に端子雑音対策として、ダイオードD2〜D5により構成される全波整流回路の低電圧出力側の端子VL、又は高電圧出力側の端子VHとGNDとの間に、数1000pF程度のコンデンサC3(いわゆる「Yコンデンサ」)が設けられる。これにより、電圧ラインLINE1の電圧が電圧ラインLINE2の電圧より低いにもかかわらず、トランジスタQ1がオン状態となり、ゼロクロス検知信号ZEROXがハイレベルのままとなる。その結果、入力される交流電圧の位相が零度となったにもかかわらず、ゼロクロス検知信号ZEROXが立ち下がらず、入力される交流電圧のゼロクロスタイミングと同期しないという課題が生じる。
そこで、この課題を解決するため、例えば特許文献1には、図6(a)に示すスイッチング電源回路101及びゼロクロス検知回路201が開示されている。図6(a)の回路では、ゼロクロス検知回路201は、図5のように低電圧出力側の端子VLには接続せず、電圧ラインLINE1と電圧ラインLINE2の間に接続されている。その結果、ダイオードD4によって逆バイアスされるため、コンデンサC3には電流は流れない。従って、トランジスタQ1のベース端子−エミッタ端子間に電流は流れないため、ゼロクロス検知信号ZEROXの立ち上がり、立ち下がりのタイミングがゼロクロスタイミングと同期することになる。更に、例えば特許文献1には、上述した課題を解決するため、図6(b)に示すスイッチング電源回路102及びゼロクロス検知回路202が開示されている。図6(b)では、電圧ラインLINE1から供給される交流電圧をダイオードD1とコンデンサC1で半波整流し、平滑して直流電圧Vccが生成されている。これにより、ゼロクロス検知信号ZEROXは、電圧ラインLINE1の電圧が電圧ラインLINE2の電圧より高い場合にはハイレベルとなり、電圧ラインLINE1の電圧が電圧ラインLINE2の電圧より低い場合には、ローレベルとなる。なお、上述した図5、図6の回路図の詳細な説明は後述する。
特開2009−17678号公報
しかしながら、上述した図6(a)では、ゼロクロス検知回路201を動作させるための電圧を生成するために、トランスT1に補助巻線T1hを設ける必要があり、そのため、コストが増大するという課題がある。また、図6(b)のゼロクロス検知回路202では、ダイオードD1やダイオードD7のアノード端子には、逆バイアス時に、交流電源の電圧がそのまま印加される。そのため、逆耐圧の高いダイオードを用いる必要があり、コストが増大するという課題がある。更に、図6(a)、(b)では、トランジスタQ1がオン状態のときは、コンデンサC1に蓄積された電荷が消費され、一方、トランジスタQ1がオフ状態のときには、フォトカプラPC1がオン状態となるため、コンデンサC1に蓄積された電荷が消費される。そのため、トランジスタQ1のオン・オフ状態に関係なく、コンデンサC1には十分な容量を有するコンデンサを用いる必要があり、部品のサイズが大きくなったり、コストが増大したりするという課題がある。
本発明はこのような状況のもとでなされたもので、安価な回路構成で、ゼロクロス検知を精度よく行うことを目的とする。
前述の課題を解決するために、本発明は、以下の構成を備える。
(1)交流電圧が供給される第1のラインと第2のラインに接続され、前記交流電圧の位相が零度となるタイミングを検知し、検知信号を出力するゼロクロス検知回路であって、前記検知信号を出力する出力回路と、前記出力回路に直列に接続され、供給される前記交流電圧に応じて駆動するスイッチング素子と、前記スイッチング素子を駆動するための電界効果トランジスタであってボディダイオードを備えた電界効果トランジスタと、前記出力回路及び前記スイッチング素子に並列に接続された回路であって、直列に接続されたダイオードとコンデンサとを備え、供給される前記交流電圧から前記スイッチング素子を駆動するための所定の直流電圧を生成する生成回路と、前記生成回路に並列に接続され、前記生成回路により生成される前記所定の直流電圧を所定の電圧値に制限するためのツェナーダイオードと、を有し、前記出力回路及び前記スイッチング素子は、前記生成回路のコンデンサと並列に接続されており、前記電界効果トランジスタと前記ツェナーダイオードは直列に接続されており、前記電界効果トランジスタのソース端子は、第1の抵抗に接続され、前記電界効果トランジスタのゲート端子は、前記コンデンサに接続され、前記電界効果トランジスタのドレイン端子は、前記スイッチング素子の制御端子及び前記ツェナーダイオードのカソード端子に接続され、前記ツェナーダイオードのアノード端子は、前記第2のラインに接続されており、前記出力回路は、前記スイッチング素子のオン又はオフに応じて、ハイレベル又はローレベルの前記検知信号を出力することを特徴とするゼロクロス検知回路。
(2)交流電源から所定の直流電圧を生成する電源装置であって、請求項2乃至4のいずれか1項に記載のゼロクロス検知回路を有することを特徴とする電源装置。
(3)記録材に画像形成を行う画像形成手段と、前記画像形成手段を制御するコントローラと、請求項5に記載の電源装置と、を備え、前記コントローラは、前記スイッチ手段をオン又はオフすることにより、前記ゼロクロス検知回路への電力供給又は遮断を行うことを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、安価な回路構成で、ゼロクロス検知を精度よく行うことができる。
実施例1のゼロクロス検知回路を含む回路構成を示す図 実施例1のゼロクロス検知回路の各部の電圧・電流波形を示す図 実施例2のゼロクロス検知回路を含む回路構成を示す図 実施例3の画像形成装置の模式図 従来例のゼロクロス検知回路を含む回路構成を示す図 従来例のゼロクロス検知回路を含む回路構成を示す図
まず、後述する実施例のゼロクロス検知回路との比較のために、従来のゼロクロス検知回路の構成及び動作について、図を参照して説明する。
[従来のゼロクロス検知回路の構成と動作]
図5は、従来のゼロクロス検知回路を含む電源装置の回路構成を示す回路図である。図5において、スイッチング電源回路100は、ダイオードD2、D3、D4、D5、D7、コンデンサC2、C3、C4、PWMモジュールU1、電界効果トランジスタ(以下、FETという)Q2、抵抗R4、トランスT1から構成される。また、トランスT1は、一次巻線T1p、二次巻線T1s、補助巻線T1hを有している。スイッチング電源回路100は、交流電源から交流電圧が入力される電圧ラインLINE1と電圧ラインLINE2、及びグランド電位GNDを有している。一般に、電圧ラインLINE1及び電圧ラインLINE2から入力される交流電圧は、グランド電位GNDを電圧振幅の中心とし、各々180°の位相差を持つ正弦波電圧である。
ダイオードD2、D3、D4、D5から構成されるダイオードブリッジは、電圧ラインLINE1−電圧ラインLINE2間の交流電圧を全波整流する。コンデンサC2は、ダイオードブリッジから出力された全波整流電圧を平滑し、平滑された電圧はトランスT1の一次巻線T1pを介して、FET Q2のドレイン端子に入力される。FET Q2のスイッチング制御を行うPWMモジュールU1は、抵抗R6とツェナーダイオードZD1を介して入力される電圧により起動され、FET Q2をスイッチングする。これにより、トランスT1の二次巻線T1s及び補助巻線T1hにパルス電圧が誘起される。
二次巻線T1sに誘起されたパルス電圧は、ダイオードD7によって整流され、コンデンサC4によって平滑化され、直流電圧である出力電圧Voutが出力される。一方、トランスT1の補助巻線T1hに誘起されたパルス電圧は、ダイオードD6及びコンデンサC1によって整流、平滑化されて、直流電圧Vccが生成され、生成された直流電圧Vccは、PWMモジュールU1に供給される。PWMモジュールU1は、直流電圧Vccが供給されると、上述した抵抗R6、ツェナーダイオードZD1を介して入力される電圧の使用を中止し、以後は、直流電圧Vccを用いて、制御動作を継続する。
次に、ゼロクロス検知回路200は、ダイオードD1、D6、抵抗R1、R2、R3、トランジスタQ1、フォトカプラPC1、コンデンサC1から構成される。ダイオードD1には、交流電源の一方の電圧ラインLINE1から交流電圧が入力される。トランジスタQ1のエミッタ端子は、ダイオードD2、D3、D4、D5で構成される全波整流回路の低電圧出力側の端子VLに接続されている。
電圧ラインLINE1の電圧が電圧ラインLINE2の電圧よりも高い場合には、電圧ラインLINE1→ダイオードD1→抵抗R1→トランジスタQ1のベース端子→トランジスタQ1のエミッタ端子→ダイオードD4→電圧ラインLINE2に電流が流れる。すると、トランジスタQ1はオン状態となり、フォトカプラPC1内のLEDの端子間の電位差がほぼ0Vとなり、LEDは非導通状態となって、フォトカプラPC1内のフォトトランジスタはオフ状態となる。フォトカプラPC1内のフォトトランジスタのコレクタ端子は、抵抗R5を介して出力電圧Voutにプルアップされているため、ゼロクロス検知信号ZEROXはハイ(High)レベルとなる。
一方、電圧ラインLINE1の電圧が電圧ラインLINE2の電圧よりも低い場合には、電圧ラインLINE2→ダイオードD4→抵抗R2→抵抗R1→ダイオードD1→電圧ラインLINE1の経路で、ダイオードD4とダイオードD1が逆バイアスされる。そのため、トランジスタQ1のベース端子−エミッタ端子間には電流は流れず、トランジスタQ1はオフ状態となる。すると、フォトカプラPC1内のLEDのアノード端子に抵抗R3を介して直流電圧Vccが印加され、LEDは導通状態となって発光し、これにより、フォトカプラPC1内のフォトトランジスタがオン状態となる。その結果、ゼロクロス検知信号ZEROXは、ロー(Low)レベルとなる。このように、ゼロクロス検知回路200の回路動作により、ゼロクロス検知信号ZEROXの出力パルスの立ち上がり、立ち下がりは、入力される交流電圧の位相が零度となるタイミング(以下、ゼロクロスタイミングという)に同期する。
ところで、一般に端子雑音対策として、ダイオードD2〜D5により構成される全波整流回路の低電圧出力側の端子VL、又は高電圧出力側の端子VHとGNDとの間に、数1000pF程度のコンデンサ(いわゆる「Yコンデンサ」)が設けられる。図5において、全波整流回路の低電圧出力側の端子VLに接続されているコンデンサC3が、Yコンデンサに相当する。コンデンサC3を設けることにより、ゼロクロス検知回路200の出力信号ZEROXに影響を及ぼすことが知られている。具体的には電圧ラインLINE1の電圧が電圧ラインLINE2の電圧より低い場合でも、電圧ラインLINE1→ダイオードD1→抵抗R1→トランジスタQ1のベース端子→トランジスタQ1のエミッタ端子→コンデンサC3→GNDの経路で、電流が流れる。これにより、電圧ラインLINE1の電圧が電圧ラインLINE2の電圧より低いにもかかわらず、トランジスタQ1がオン状態となり、ゼロクロス検知信号ZEROXがハイレベルのままとなる。その結果、入力される交流電圧の位相が零度となったにもかかわらず、ゼロクロス検知信号ZEROXが立ち下がらず、入力される交流電圧のゼロクロスタイミングと同期しないという課題が生じる。
[課題への対策を行ったゼロクロス検知回路(その1)]
図6(a)は、上述したゼロクロス検知信号ZEROXが交流電圧のゼロクロスタイミングと同期しないという課題を解決する、スイッチング電源回路101及びゼロクロス検知回路201の回路構成である。図6(a)と図5の回路構成の違いは、図6(a)では、ゼロクロス検知回路201を低電圧出力側の端子VLに接続せず、電圧ラインLINE1と電圧ラインLINE2の間に接続している点である。なお、図6(a)では、図5と同じ回路構成については、同じ符号を付し、説明を省略する。電圧ラインLINE1の電圧が電圧ラインLINE2の電圧よりも低い場合でも、ゼロクロス検知回路201が電圧ラインLINE2に接続されているため、ダイオードD4によって逆バイアスされる。そのため、図5の回路でZEROX信号がゼロクロスタイミングと同期しない要因となったコンデンサC3には、電流は流れない。従って、トランジスタQ1のベース端子−エミッタ端子間に電流は流れず、ゼロクロス検知信号ZEROXの立ち上がり、立ち下がりのタイミングがゼロクロスタイミングと同期することになる。
[課題への対策を行ったゼロクロス検知回路(その2)]
また、図6(b)は、上述した課題を解決するための、図6(a)とは異なるスイッチング電源回路102及びゼロクロス検知回路202の回路構成である。図6(a)と図6(b)の回路構成の違いは、次のとおりである。即ち、図6(a)に示す回路では、トランスT1の補助巻線T1hに誘起された電圧より直流電圧Vccを生成している。一方、図6(b)に示す回路では、電圧ラインLINE1から供給される交流電圧をダイオードD1とコンデンサC1で半波整流し、平滑することにより、直流電圧Vccを生成している点が、図6(a)の回路構成と異なる点である。なお、図6(b)では、図5、図6(a)と同じ回路構成については、同じ符号を付し、説明を省略する。電圧ラインLINE1の電圧が電圧ラインLINE2の電圧より高い場合には、電圧ラインLINE1→ダイオードD1→抵抗R1→コンデンサC1の経路に電流が流れて直流電圧Vccが生成される。そして、生成された直流電圧Vccは、抵抗R7を介してトランジスタQ1とフォトカプラPC1へ供給される。また、電圧ラインLINE1→ダイオードD7→抵抗R2→抵抗R3→電圧ラインLINE2の経路にも電流が流れる。すると、抵抗R3の端子間の電圧降下により、トランジスタQ1のベース端子からエミッタ端子に電流が流れ、トランジスタQ1はオン状態となる。その結果、フォトカプラPC1内のLEDは非導通状態となって、フォトカプラPC1内のフォトトランジスタはオフ状態となる。フォトカプラPC1内のフォトトランジスタのコレクタ端子は、抵抗R5を介して出力電圧Voutにプルアップされているため、ゼロクロス検知信号ZEROXはハイ(High)レベルとなる。
また、電圧ラインLINE1の電位が電圧ラインLINE2の電圧より低い場合には、ダイオードD1とダイオードD7は逆バイアスされる。これにより、電圧ラインLINE2→抵抗R3→抵抗R2→ダイオードD7と、電圧ラインLINE2→コンデンサC1→抵抗R1→ダイオードD1の経路に電流は流れず、電力消費を抑制することができる。
以上説明したように、図6(a)、(b)の回路構成では、それぞれ、ゼロクロス検知回路201、202は、低電圧出力側の端子VLに接続せず、電圧ラインLINE1と電圧ラインLINE2との間に接続する。これにより、図5のように、トランジスタQ1のベース端子からコンデンサC3を介してGNDに電流が流れ込むことがなくなる。その結果、図6(a)のゼロクロス検知回路201と図6(b)のゼロクロス検知回路202では、図5のゼロクロス検知回路200のように、ゼロクロス検知信号ZEROXが交流電圧のゼロクロスタイミングと同期しないことはなくなる。しかしながら、図6(a)、(b)に示す回路構成には、前述した課題を有している。
[スイッチング電源回路の構成]
図1は、実施例1の電源装置の構成を示す回路図であり、スイッチング電源回路103と、ゼロクロス検知回路203から構成されている。図1のスイッチング電源回路103は、ダイオードD2、D3、D4、D5、D6、D7、コンデンサC2、C3、C4、C5、PWMモジュールU1、FET Q2、抵抗R5、トランスT1から構成される。また、トランスT1は、一次巻線T1p、二次巻線T1s、補助巻線T1hを有している。スイッチング電源回路103は、第1のラインである電圧ラインLINE1、第2のラインである電圧ラインLINE2、グランド電位GNDを有している。一般に、電圧ラインLINE1、LINE2には、グランド電位GNDを電圧振幅の中心として、それぞれ180°の位相差を持つ正弦波電圧が入力(供給)される。
ダイオードD2、D3、D4、D5から構成されるダイオードブリッジは、電圧ラインLINE1−電圧ラインLINE2間の交流電圧を全波整流する。コンデンサC2は、ダイオードブリッジから出力された全波整流電圧を平滑し、平滑された電圧はトランスT1の一次巻線T1pを介して、FET Q2のドレイン端子に入力される。FET Q2のスイッチング制御を行うPWMモジュールU1は、抵抗R6とツェナーダイオードZD2を介して入力される電圧により起動され、FET Q2をスイッチングする。これにより、トランスT1の二次巻線T1s及び補助巻線T1hにパルス電圧が誘起される。
二次巻線T1sに誘起されたパルス電圧は、ダイオードD6によって整流され、コンデンサC4によって平滑化され、出力電圧Voutが出力される。一方、トランスT1の補助巻線T1hに誘起されたパルス電圧は、ダイオードD7及びコンデンサC5によって整流平滑化されて、直流電圧Vssが生成され、直流電圧Vssは、PWMモジュールU1に供給される。PWMモジュールU1は、直流電圧Vssが供給されると、上述した抵抗R6、ツェナーダイオードZD2を介して入力される電圧の使用を中止し、以後、直流電圧Vssを用いて、制御動作を継続する。
[ゼロクロス検知回路の構成]
図1に示すゼロクロス検知回路203は、ダイオードD1、ツェナーダイオードZD1、抵抗R1、R2、R3、R4、スイッチング素子であるnチャネル型のFET Q1、出力回路であるフォトカプラPC1、コンデンサC1から構成されている。生成手段であるダイオードD1、コンデンサC1で構成される整流平滑回路は、抵抗R1を介して電圧ラインLINE1から入力された交流電圧をダイオードD1が半波整流し、コンデンサC1によって平滑され、所定の電圧である直流電圧Vccが生成される。ダイオードD1と電圧ラインLINE1との間に設けられた第1の抵抗である抵抗R1は、ダイオードD1、コンデンサC1ヘの電流を制限する電流制限抵抗である。また、直列接続された抵抗R1、ダイオードD1、コンデンサC1と並列に、FET Q1の駆動を制御する制御手段として機能する、直列接続された抵抗R2、R3が、電圧ラインLINE1と電圧ラインLINE2の間に接続されている。また、制限手段であるツェナーダイオードZD1のカソード端子は、一端が電圧ラインLINE1側に接続された抵抗R1の他端とダイオードD1のアノード端子とに接続されている。また、ツェナーダイオードZD1のアノード端子は、電圧ラインLINE2と接続されている。
出力手段であるフォトカプラPC1及びFET Q1と、抵抗R4とは直列に接続され、コンデンサC1の端子間に並列に接続されている。抵抗R4の一端はコンデンサC1と接続され、抵抗R4の他端はフォトカプラPC1のLEDのアノード端子と接続されている。フォトカプラPC1のLEDのカソード端子は、FET Q1のドレイン端子(D)と接続され、FET Q1のソース端子(S)は、コンデンサC1と接続されている。また、FET Q1の制御端子であるゲート端子(G)は、抵抗R2と抵抗R3との接続点と接続されている。フォトカプラPC1のフォトトランジスタのコレクタ端子は、ゼロクロス検知信号ZEROXを出力する端子と接続されると共に、抵抗R7を介して出力電圧Voutにプルアップ接続されている。また、フォトカプラPC1のフォトトランジスタのエミッタ端子は、GNDに接続(地絡)されている。
[リレー回路]
図1に示すスイッチ手段である電磁リレーRL1(以下、リレーRL1ともいう)は、電圧ラインLINE1と抵抗R1、R2との間に配置され、ゼロクロス検知回路203を使用しないときの消費電力を削減するために設けられている。ゼロクロス検知を行う必要がないときには、リレーRL1をオープン状態にすることにより、電圧ラインLINE1からゼロクロス検知回路203への電力供給が遮断され、ゼロクロス検知回路203における電力消費がカットされる。なお、本実施例では、リレーRL1はゼロクロス検知回路203と電圧ラインLINE1との間に設けられているが、これに限定されるものではない。例えば、リレーRL1をゼロクロス検知回路203と電圧ラインLINE2との間に設けてもよいし、ゼロクロス検知回路203と電圧ラインLINE1及び電圧ラインLINE2との2箇所の間に設けてもよい。
スイッチングレギュレータであるスイッチング電源回路103の出力電圧VoutとGNDの間にはCPUが接続され、スイッチング電源回路103から電力供給されている。CPUは、スイッチング電源回路103を内蔵する電源装置を備えた、後述する画像形成装置のコントローラを指すが、例えば電源装置が有するCPUでもよい。CPUとリレーRL1は信号線を介して接続されており、CPUはリレーRL1のコイルにリレーを駆動する駆動信号RLDを出力する。CPUが出力する駆動信号RLDがハイレベルの場合には、リレーRL1の接点はオン(クローズ状態)し、電圧ラインLINE1とゼロクロス検知回路203の抵抗R1、R2とが接続される。一方、CPUが出力する駆動信号RLDがローレベルの場合には、リレーRL1の接点はオフ(オープン状態)し、電圧ラインLINE1とゼロクロス検知回路203の抵抗R1、R2との接続が遮断される。
CPUは、例えば画像形成装置の待機時や、省電力モード時など、ゼロクロス検知が必要ない場合には、駆動信号RLDをローレベルにして、リレーRL1の接点をオフにし、電圧ラインLINE1と抵抗R1、R2との接続を遮断する。その結果、電圧ラインLINE1からゼロクロス検知回路203へ電流が流れなくなるため、ゼロクロス検知回路203の電力消費が零となる。一方、例えば画像形成装置のプリント動作時や、電源オンした際のイニシャル処理時などゼロクロス検知が必要な場合には、CPUは駆動信号RLDをハイレベルにして、リレーRL1の接点をオンにする。その結果、電圧ラインLINE1と抵抗R1、R2とが接続され、ゼロクロス検知回路203は、交流電圧波形のゼロクロスタイミングと同期したゼロクロス検知信号ZEROXを出力する。
本実施例のゼロクロス検知回路203の回路構成は、次のような特徴を有する。即ち、1つ目の特徴は、ゼロクロス検知信号ZEROXを生成するフォトカプラPC1を駆動するための直流電圧VccをダイオードD1、コンデンサC1から構成される整流平滑回路で生成していることである。2つ目の特徴は、フォトカプラPC1とFET Q1が直列に接続されていることである。3つ目の特徴は、直列に接続されたダイオードD1とコンデンサC1と並列に、ツェナーダイオードZD1が接続されていることである。4つ目の特徴は、電圧ラインLINE1と抵抗R1、R2との間にリレーRL1が配置されていることである。
[ゼロクロス検知回路の動作]
次に、本実施例のゼロクロス検知回路203の動作について、図1、図2を用いて説明する。図2は、ゼロクロス検知回路203における電圧、電流波形を示した図である。図2において、(a)は、電圧ラインLINE1と電圧ラインLINE2との間に印加される交流電圧の波形(正弦波波形)を示しており、(b)はダイオードD1、コンデンサC1により生成される直流電圧Vccの電圧波形を示している。(c)は、コンデンサC1に流れる電流波形を示しており、(d)は、フォトカプラPC1のLEDに流れる電流波形を示している。また、(e)は、ダイオードD1のカソード端子の電圧を基準にしたアノード端子の電圧を示す電圧波形を示している。(e)において、時間軸よりも上側(図中、+側)は、アノード端子側の電圧がカソード端子側よりも高いことを示し、時間軸よりも下側(図中、−側)は、アノード端子側の電圧がカソード端子側よりも低い逆バイアスの状態であることを示している。なお、図2の横軸は時間(Time)を示している。
図1において、リレーRL1の接点がオンし、電圧ラインLINE1と抵抗R1、R2が接続された状態で、電圧ラインLINE1の電圧が電圧ラインLINE2の電圧よりも高い場合には、ゼロクロス検知回路203は、次のように動作する。即ち、電圧ラインLINE1→リレーRL1→抵抗R1→ダイオードD1→コンデンサC1→電圧ラインLINE2の経路に電流が流れ、ダイオードD1により整流された電圧がコンデンサC1に充電され、直流電圧Vccが生成される(図2(b)、(c))。このとき、ダイオードD1は導通状態であり、ダイオードD1のアノード端子の電圧は、カソード端子の電圧よりも、ダイオードD1の順方向電圧Vf1だけ高い(図2(e))。また、もう1つの電流経路である電圧ラインLINE1→抵抗R2→抵抗R3→電圧ラインLINE2にも電流が流れ、抵抗R3の端子間の電圧降下により、FET Q1のソース端子(S)とゲート端子(G)間に電位差が生じる。そのため、FET Q1はオンし、フォトカプラPC1内のLEDのアノード端子に抵抗R4を介して直流電圧Vccが印加され、LEDが導通状態となり、LEDに電流(図2(d)のPC1 LED電流)が流れて発光する。その結果、フォトカプラPC1内のフォトトランジスタがオンし、ゼロクロス検知信号ZEROXはローレベルとなる。
一方、電圧ラインLINE1の電圧が電圧ラインLINE2の電圧よりも低い場合には、次の2つの電流経路で、電圧ラインLINE2から電圧ラインLINE1へ電流が流れる。即ち、1つ目の電流経路は、電圧ラインLINE2→抵抗R3→抵抗R2→リレーRL1→電圧ラインLINE1であり、2つ目の電流経路は、電圧ラインLINE2→ツェナーダイオードZD1→抵抗R1→リレーRL1→電圧ラインLINE1である。このとき、FET Q1のゲート端子(G)に印加される電圧は、抵抗R3による電圧降下により、ソース端子(S)に印加される電圧よりも低くなるため、FET Q1はオフする。これにより、フォトカプラPC1内のLEDには電流は流れず非導通状態となり、LEDは発光しない。その結果、フォトカプラPC1内のフォトトランジスタはオフし、ゼロクロス検知信号ZEROXはハイレベルとなる。
このとき、抵抗R1のツェナーダイオードZD1のカソード端子に接続された端子には、電圧ラインLINE1と電圧ラインLINE2との電位差から、ツェナーダイオードZD1の順方向電圧Vf2を減じた残電位差Vmが印加される(図2(a))。また、ダイオードD1とコンデンサC1は、ツェナーダイオードZD1と並列に接続されている。ダイオードD1のアノード端子には、電圧ラインLINE2から入力される電圧からツェナーダイオードZD1の順方向電圧Vf2だけ低い電圧が印加される。一方、ダイオードD1のカソード端子には、電圧ラインLINE2から入力される電圧に、コンデンサC1に充電された電圧(電圧Vcc)だけ高い電圧が印加される。その結果、図2(e)に示すように、ダイオードD1のアノード端子は、カソード端子に比べて、コンデンサC1で平滑された直流電圧VccとツェナーダイオードZD1の順方向電圧Vf2を加算した電圧で逆バイアスされることになる。これにより、ダイオードD1は非導通状態となる。
また、電圧ラインLINE1と電圧ラインLINE2の間に設計仕様よりも高い過電圧が電圧ラインLINE1に発生した(印加された)場合には、電圧ラインLINE1→抵抗R1→ツェナーダイオードZD1→電圧ラインLINE2の経路で、電流が流れる。ところが、ツェナーダイオードZD1のツェナー電圧値により、直流電圧Vccをクランプさせるので、コンデンサC1には、高い電圧が印加されることはない。
以上説明したように、直流電圧Vccは、電圧ラインLINE1から抵抗R1を介して供給される交流電圧をダイオードD1とコンデンサC1により半波整流、平滑して生成されている。従って、トランスT1の補助巻線T1hから直流電圧Vccを供給する必要がない。また、フォトカプラPC1とFET Q1を直列に接続することにより、FET Q1がオフ状態のときには、フォトカプラPC1のLEDは非導通状態となり、電流は流れない。即ち、前述した従来例では、FET Q1とフォトカプラPC1が並列接続されているため、FET Q1がオン時もオフ時もコンデンサC1の電荷が使用される。一方、本実施例では、FET Q1がオン状態の場合だけ、コンデンサC1に充電された電荷が使用されるため、コンデンサC1の容量は、FET Q1とフォトカプラPC1が並列に接続されている従来の場合(図6)と比べて、低減することができる。
更に、ツェナーダイオードZD1は、整流平滑回路を構成するダイオードD1とコンデンサC1と並列に接続されている。そのため、電圧ラインLINE1の電位が電圧ラインLINE2の電位よりも低い場合には、抵抗R1には、次のような電圧が印加される。即ち、抵抗R1のツェナーダイオードZD1側の端子には、電圧ラインLINE1と電圧ラインLINE2間の電位差から、ツェナーダイオードZD1の順方向電圧Vf2だけ低い残電位差Vmが、抵抗R1に印加される(図2(a))。このとき、ダイオードD1とコンデンサC1はツェナーダイオードZD1と並列に接続されている。そのため、ダイオードD1のカソード端子には、アノード端子と比べて、ツェナーダイオードZD1の順方向電圧Vf2とコンデンサC1で平滑された直流電圧Vccを加えた電圧だけ高い電圧が印加された逆バイアス状態となる(図2(e))。従って、ダイオードD1は、電圧ラインLINE1との間に電流制限用の抵抗R1が配置されているため、ダイオードD1に印加される逆バイアス電圧値が抑制される。そのため、ダイオードD1の逆耐圧は、ツェナーダイオードZD1の順方向電圧Vf2とコンデンサC1で平滑された直流電圧Vccを加えた電圧値以上であればよい。
また、電圧ラインLINE1にコンデンサC1の耐圧を超える過電圧が印加された場合には、コンデンサC1に影響を及ぼす可能性がある。そのため、使用するツェナーダイオードZD1には、コンデンサC1の耐圧値に応じたツェナー電圧を有するツェナーダイオードを選択する。これにより、過電圧が印加された場合には、電圧ラインLINE1→抵抗R1→ツェナーダイオードZD1→電圧ラインLINE2の経路で電流が流れ、直流電圧VccをツェナーダイオードZD1のツェナー電圧値でクランプさせる。その結果、コンデンサC1を過電圧から保護することができる。
電圧ラインLINE1と抵抗R1、R2の間に配置されたリレーRL1は、CPUからのリレー駆動信号RLDに応じて、リレーRL1の接点をオン又はオフする。例えば、画像形成装置の待機時や、省電力モード時には、ゼロクロス検知信号に応じた制御が不要となるため、CPUからの駆動信号RLDによりリレーRL1の接点はオフ状態に設定される。その結果、電圧ラインLINE1からゼロクロス検知回路203には電流が流れなくなるので、ゼロクロス検知回路203の電力消費も零となる。このように、ゼロクロス検知が必要ない場合には、リレーRL1の接点をオフすることで電力消費をカットすることができる。
以上説明したように、本実施例によれば、安価な回路構成で、ゼロクロス検知を精度よく行うことができる。本実施例では、トランスのサイズ、コンデンサの容量、ダイオード逆耐圧を大きくする必要がないため、回路サイズを増大することなく、安価な回路構成を行うことができる。これにより、ゼロクロス信号の出力の誤動作を防ぎ、入力される交流電圧における過電圧発生時にも、コンデンサC1を保護することができる。
実施例1では、コンデンサC1に印加される電圧を抑制するために、ツェナーダイオードZD1を設け、FET Q1のゲート端子(G)とソース端子(S)間に電位差を発生させてFET Q1をオン状態にするために、分圧抵抗R2、R3を設けている。実施例2では、ツェナーダイオードZD1、分圧抵抗R2、R3の代わりに、新たにFET Q3とツェナーダイオードZD3を設け、電位差の発生と電圧抑制を行う。
[ゼロクロス検知回路の構成]
図3は、本実施例の電源装置の構成を示す回路図であり、スイッチング電源回路103と、ゼロクロス検知回路204から構成されている。なお、スイッチング電源回路103は、図1のスイッチング電源回路103の構成と同じであり、図3では、同一の符号を付し、説明を省略する。
図3に示すゼロクロス検知回路204は、ダイオードD1、ツェナーダイオードZD3、抵抗R1、R4、nチャネル型のFET Q1、FET Q3、フォトカプラPC1、コンデンサC1から構成されている。図3のゼロクロス検知回路204では、図1のゼロクロス検知回路203と比べて、抵抗R2、R3、ツェナーダイオードZD1が削除され、nチャネル型のFET Q3とツェナーダイオードZD3が追加されている。図3において、FET Q3のソース端子(S)は、抵抗R1とダイオードD1のアノード端子との接続点に接続され、ゲート端子(G)は、コンデンサC1の直流電圧Vcc側に接続されている。更に、FET Q3のドレイン端子(D)は、ツェナーダイオードZD3のカソード端子に接続されている。ツェナーダイオードZD3のアノード端子は、コンデンサC1のFET Q3のゲート端子(G)が接続されている端子とは反対側の端子、電圧ラインLINE2、及びFET Q1のソース端子(S)と接続されている。また、実施例1の図1では、電位差発生素子として分圧抵抗R2、R3を電圧ラインLINE1、LINE2との間に接続していた。本実施例では、実施例1の図1の抵抗R2は、FET Q3のボディダイオードQ3BDiに相当し、抵抗R3は、ツェナーダイオードZD3に相当する。
[ゼロクロス検知回路の動作]
本実施例の特徴は、FET Q3とツェナーダイオードZD3により、電位差発生と電圧抑制を行うことにある。実施例1では、FET Q1のゲート端子(G)とソース端子(S)間の電位差は、抵抗R3の端子間電圧によって発生させていたが、本実施例では、ツェナーダイオードZD3のツェナー電圧により発生させている。
電圧ラインLINE1の電位が電圧ラインLINE2の電位よりも高い場合には、電圧ラインLINE1→リレーRL1→抵抗R1→ボディダイオードQ3BDi→ツェナーダイオードZD3→電圧ラインLINE2の経路で、電流が流れる。このとき、FET Q1のゲート端子(G)とソース端子(S)との間には、ツェナーダイオードZD3のツェナー電圧分の電位差が生じるため、FET Q1はオンする。なお、FET Q3では、ゲート端子(G)に印加される電圧がソース端子(S)に印加される電圧よりも低いため、FET Q3はオンしない。
図3において、リレーRL1の接点がオンし、電圧ラインLINE1と抵抗R1が接続された状態で、電圧ラインLINE1の電圧が電圧ラインLINE2の電圧よりも高い場合には、ゼロクロス検知回路204は、次のように動作する。即ち、電圧ラインLINE1→リレーRL1→抵抗R1→ダイオードD1→コンデンサC1→電圧ラインLINE2の経路に電流が流れ、ダイオードD1により整流された電圧がコンデンサC1に充電され、直流電圧Vccが生成される。このとき、ダイオードD1は導通状態であり、ダイオードD1のアノード端子の電圧は、カソード端子の電圧よりも、ダイオードD1の順方向電圧Vf1だけ高い。また、もう1つの電流経路である電圧ラインLINE1→リレーRL1→抵抗R1→ボディダイオードQ3BDi→ツェナーダイオードZD3→電圧ラインLINE2の経路で、電流が流れる。このとき、FET Q1のゲート端子(G)とソース端子(S)との間には、ツェナーダイオードZD3のツェナー電圧分の電位差が生じるため、FET Q1はオンする。FET Q1がオンすることにより、フォトカプラPC1内のLEDのアノード端子に抵抗R4を介して直流電圧Vccが印加され、LEDが導通状態となり、LEDに電流が流れて発光する。その結果、フォトカプラPC1内のフォトトランジスタがオンし、ゼロクロス検知信号ZEROXはローレベルとなる。なお、FET Q3では、ゲート端子(G)に印加される電圧がソース端子(S)に印加される電圧よりも低いため、FET Q3はオンしない。
一方、電圧ラインLINE1の電位が電圧ラインLINE2の電位よりも低い場合には、次の経路で電流が流れる。即ち、電圧ラインLINE2→ツェナーダイオードZD3→FET Q3のドレイン端子→FET Q3のソース端子→抵抗R1→リレーRL1→電圧ラインLINE1の経路で電流が流れる。その結果、FET Q3のゲート端子(G)が接続されているコンデンサC1の高電位側の端子の電位は、抵抗R1が接続されているFET Q3のソース端子(S)の電位よりも高くなるため、FET Q3はオンする。
このとき、抵抗R1には,電圧ラインLINE1と電圧ラインLINE2との間の電位差から、ツェナーダイオードZD3の順方向電圧Vf3とFET Q3のオン電圧Vonを加算した電圧値(=Vf3+Von)を減じた残電位差Vmが印加される。また、直列に接続されたツェナーダイオードZD3とFET Q3と、直列に接続されたダイオードD1とコンデンサC1とは、並列に接続されている。ダイオードD1のアノード端子には、電圧ラインLINE2から入力される電圧から、ツェナーダイオードZD3の順方向電圧Vf3とFET Q3のオン電圧Vonを減算した電圧が印加される。一方、ダイオードD1のカソード端子には、電圧ラインLINE2から入力される電圧に、コンデンサC1に充電された電圧(電圧Vcc)だけ高い電圧が印加される。その結果、ダイオードD1のアノード端子は、カソード端子に比べて、コンデンサC1で平滑された直流電圧Vccと、ツェナーダイオードZD3の順方向電圧Vf3と、FET Q3のオン電圧Vonを加算した電圧で逆バイアスされることになる。
また、電圧ラインLINE1と電圧ラインLINE2の間に設計仕様よりも高い過電圧が電圧ラインLINE1に発生した(印加された)場合、次の経路で電流が流れる。即ち、電圧ラインLINE1→抵抗R1→ボディダイオードQ3BDi→ツェナーダイオードZD3→電圧ラインLINE2の経路で電流が流れる。これにより、直流電圧Vccは、ツェナーダイオードZD3のツェナー電圧値に、ボディダイオードQ3BDiの順方向電圧値を加算した電圧値でクランプされる。従って、ダイオードD1の逆耐圧は、ツェナーダイオードZD3のツェナー電圧値とボディダイオードQ3BDiの順方向電圧値を加えた電圧値以上であればよく、その結果、コンデンサC1は過電圧が印加されることはない。
以上説明したように、本実施例によれば、安価な回路構成で、ゼロクロス検知を精度よく行うことができる。本実施例においても実施例1と同様に、トランスのサイズ、コンデンサの容量、ダイオードの逆耐圧を大きくする必要がない。そのため、回路サイズも増大することなく、安価に回路構成を行うことができる。更に、上述した実施例1、2は、図1、3に示した回路構成に限定されない。即ち、回路の構成や使用する素子の置き換えは可能であり、例えば、スイッチング素子は、npn型、又はpnp型のトランジスタやpチャネル型のFET等、適切なスイッチング素子でもよい。また、ゼロクロス検知回路への電力供給を遮断する構成としてリレーRL1を用いたが、例えばトランジスタ、FET、サイリスタ、トライアック(双方向サイリスタ)等に置き換えてもよい。
実施例1、2で説明した電源装置は、例えば画像形成装置の低圧電源、即ちコントローラ(制御部)やモータ等の駆動部へ電力を供給する電源として適用可能である。以下に、実施例1、2の電源装置が適用される画像形成装置の構成を説明する。
[画像形成装置の構成]
画像形成装置の一例として、レーザビームプリンタを例にあげて説明する。図4に電子写真方式のプリンタの一例であるレーザビームプリンタの概略構成を示す。レーザビームプリンタ500は、静電潜像が形成される像担持体としての感光ドラム511、感光ドラム511を一様に帯電する帯電部517(帯電手段)、感光ドラム511に形成された静電潜像をトナーで現像する現像部512(現像手段)を備えている。そして、感光ドラム511に現像されたトナー像をカセット516から供給された記録材としてのシート(不図示)に転写部518(転写手段)によって転写して、シートに転写したトナー像を定着器514で定着してトレイ515に排出する。この感光ドラム511、帯電部517、現像部512、転写部518が画像形成部である。また、レーザビームプリンタ500は、実施例1、2で説明した電源装置550を備えている。なお、実施例1、2の電源装置550を適用可能な画像形成装置は、図4に例示したものに限定されず、例えば複数の画像形成部を備える画像形成装置であってもよい。更に、感光ドラム511上のトナー像を中間転写ベルトに転写する一次転写部と、中間転写ベルト上のトナー像をシートに転写する二次転写部を備える画像形成装置であってもよい。
レーザビームプリンタ500は、画像形成部による画像形成動作や、シートの搬送動作を制御するコントローラ520を備えており、実施例1の図1、実施例2の図3に示すCPUはコントローラ520に該当する。実施例1、2に記載の電源装置550は、感光ドラム511を回転するため、又はシートを搬送する各種ローラ等を駆動するためのモータ等の駆動部に出力電圧(例えばDC24V)の電力を供給する。また、実施例1、2に記載の電源装置550からの出力電圧を、降圧コンバータ回路を介して降圧し、例えばコントローラ520にDC3.3V等の電力を供給する。また、コントローラ520は、実施例1、2の電源装置に対して、レーザビームプリンタ500の動作状態に応じて、ゼロクロス検知信号を出力するように、リレーRL1のオン・オフを制御する駆動信号RLDを出力する。例えば、コントローラ520は、画像形成時には、ゼロクロス検知回路からゼロクロス検知信号を出力させるため、リレーRL1にハイレベルの駆動信号RLDを出力し、リレーRL1をオンし、ゼロクロス検知回路に電力供給を行う。一方、画像形成時よりも消費電力を低減させた待機状態時には、ゼロクロス検知が必要ないため、コントローラ520は、リレーRL1にローレベルの駆動信号RLDを出力して、リレーRL1をオフし、ゼロクロス検知回路への電力供給を遮断させる。これにより、画像形成装置の動作状態に応じて、ゼロクロス検知回路の消費電力を削減することができる。
以上説明したように、本実施例によれば、安価な回路構成で、ゼロクロス検知を精度よく行うことができる。
C1 コンデンサ
D1 ダイオード
LINE1、LINE2 電圧ライン
PC1 フォトカプラ
Q1 FET
R2、R3 抵抗
ZD1 ツェナーダイオード

Claims (7)

  1. 交流電圧が供給される第1のラインと第2のラインに接続され、前記交流電圧の位相が零度となるタイミングを検知し、検知信号を出力するゼロクロス検知回路であって、
    前記検知信号を出力する出力回路と、
    前記出力回路に直列に接続され、供給される前記交流電圧に応じて駆動するスイッチング素子と、
    前記スイッチング素子を駆動するための電界効果トランジスタであってボディダイオードを備えた電界効果トランジスタと、
    前記出力回路及び前記スイッチング素子に並列に接続された回路であって、直列に接続されたダイオードとコンデンサとを備え、供給される前記交流電圧から前記スイッチング素子を駆動するための所定の直流電圧を生成する生成回路と、
    前記生成回路に並列に接続され、前記生成回路により生成される前記所定の直流電圧を所定の電圧値に制限するためのツェナーダイオードと、を有し、
    前記出力回路及び前記スイッチング素子は、前記生成回路のコンデンサと並列に接続されており、
    前記電界効果トランジスタと前記ツェナーダイオードは直列に接続されており、
    前記電界効果トランジスタのソース端子は、第1の抵抗に接続され、前記電界効果トランジスタのゲート端子は、前記コンデンサに接続され、前記電界効果トランジスタのドレイン端子は、前記スイッチング素子の制御端子及び前記ツェナーダイオードのカソード端子に接続され、前記ツェナーダイオードのアノード端子は、前記第2のラインに接続されており、
    前記出力回路は、前記スイッチング素子のオン又はオフに応じて、ハイレベル又はローレベルの前記検知信号を出力することを特徴とするゼロクロス検知回路。
  2. 前記第1のラインと前記第2のラインの少なくとも一方のラインと、前記電界効果トランジスタとの接続を遮断するスイッチ手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のゼロクロス検知回路。
  3. 前記スイッチ手段は、リレー、トランジスタ、電界効果トランジスタ、サイリスタ、トライアックのいずれかを含むことを特徴とする請求項2に記載のゼロクロス検知回路。
  4. 記第1の抵抗は、一端を前記スイッチ手段に接続され、他端を前記電界効果トランジスタ及び前記生成回路に接続されていることを特徴とする請求項2又は3に記載のゼロクロス検知回路。
  5. 交流電源から所定の直流電圧を生成する電源装置であって、
    請求項2乃至のいずれか1項に記載のゼロクロス検知回路を有することを特徴とする電源装置。
  6. 記電源装置は、制御部を有し、
    前記制御部は、前記スイッチ手段をオン又はオフすることにより、前記ゼロクロス検知回路への電力供給又は遮断を行うことを特徴とする請求項に記載の電源装置。
  7. 記録材に画像形成を行う画像形成手段と、
    前記画像形成手段を制御するコントローラと、
    請求項に記載の電源装置と、
    を備え、
    前記コントローラは、前記スイッチ手段をオン又はオフすることにより、前記ゼロクロス検知回路への電力供給又は遮断を行うことを特徴とする画像形成装置。
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