以下、サーバ装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
(実施の形態)
図1は、本実施の形態における情報処理システム1000のブロック図である。
情報処理システム1000は、サーバ装置1、及び店舗端末2を備える。サーバ装置1と店舗端末2とは、例えば、通信回線や、インターネット等の有線や無線のネットワーク等を介して接続されている。なお、図1においては、説明の便宜上、店舗端末2が一つである場合を例に挙げて示しているが、本実施の形態においては、店舗端末2は、二以上であってもよい。
サーバ装置1は、顧客条件格納部100、購入関連情報格納部101、購入関連情報受信部102、条件判断部103、優良顧客情報格納部104、優良顧客情報蓄積部105、ユーザ情報格納部106、来店者情報受信部107、優良顧客判断部108、及び優良顧客指定情報送信部109を備える。
店舗端末2は、来店者関連情報取得部201、来店者情報送信部202、優良顧客指定情報受信部203、優良顧客位置情報取得部204、出力部205、及び購入関連情報送信部206を備える。
サーバ装置1は、例えば、一のクレジットカード会社が運営や管理を行うサーバ装置である。サーバ装置1は、例えば、クレジットカードを利用するユーザを管理するサーバ装置であっても良く、クレジットカードの決済を行う機能を有するサーバ装置であってもよい。サーバ装置1は、例えばコンピュータ等で実現される。
顧客条件格納部100には、一以上の顧客条件情報が格納される。顧客条件情報は、店舗識別子と、優良顧客条件とを有する情報である。店舗識別子は、クレジットカードを利用可能な店舗の識別子である。優良顧客条件は、対応する店舗識別子が示す店舗における優良顧客を決定するための一以上の条件である。対応する店舗識別子とは、例えば、優良顧客条件と同じ顧客条件情報が有する店舗識別子である。
店舗識別子は、店舗名や、店舗に割り当てられたコード等である。店舗の業種等は問わない。ここでの店舗は、一の店舗であっても、複数の店舗で構成される店舗のグループであってもよい。例えば、ここでの店舗は、一のチェーン店やグループ店のうちの一店舗や、例えば、一の企業の複数の店舗のうちの一店舗であってもよい。また、店舗識別子は、複数の店舗群に共通の店舗識別子であってもよい。例えば、チェーン店やグループ店に共通した一の店舗識別子であってもよい。
優良顧客とは、一の店舗において優良と考えられる顧客である。優良顧客とは、例えば、一の店舗において優遇や優待を受ける対象となるユーザである。優良顧客は、一の店舗にとって重要な顧客と考えてもよい。優良顧客とは、例えば、一の店舗において、商品の購入金額が多いユーザや、購入回数が多いユーザや、購入開始からの期間が長いユーザや、来店回数が多いユーザ等である。優良顧客の呼び方は問わない。例えば、優良顧客を、VIP顧客や、プレミア顧客等と呼んでもよい。
優良顧客条件は、例えば、優良顧客を決定するための条件であって、後述する購入関連情報格納部101に格納される購入関連情報に関する条件である。購入関連情報については後述する。購入関連情報に関する条件とは、購入関連情報そのものについての条件であっても良く、購入関連情報を用いて取得される情報についての条件であってもよい。優良顧客条件は、例えば、ユーザの購入金額、来店回数、購入回数等のうちの少なくとも一以上についての条件である。例えば、優良顧客条件は、予め指定された期間内におけるユーザの購入金額、来店回数、購入回数等のうちの少なくとも一以上についての条件である。優良顧客条件は、この期間を指定する情報を有していても良い。
例えば、購入関連条件を用いて取得される情報は、購入関連情報に対して、集計等の予め指定された演算処理を行って得られる情報等である。例えば、購入関連情報を用いて取得される情報は、予め指定された期間内の日付と対応づけられた購入関連情報が有する購入金額の合計金額である。また、予め指定された期間内に店舗で商品を購入した回数であってもよい。また、予め指定された期間内に店舗に来店した回数であってもよい。また、予め指定された期間内における単位期間内の購入金額等であってもよい。ここでの条件は、例えば、購入関連情報または購入関連情報を用いて取得される値が満たすべき値の範囲を示す情報である。
なお、優良顧客条件は、判断対象となる一以上の購入関連情報を指定、あるいは特定可能な情報を更に有していてもよい。
顧客条件格納部100に顧客条件情報が記憶される過程は問わない。例えば、顧客条件情報は、顧客条件格納部100に予め格納されていてもよい。また、例えば、図示しない受付部等が、店舗端末2や、図示しない情報処理端末等から受信した顧客条件情報を顧客条件格納部100に蓄積してもよい。
顧客条件格納部100は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。かかることは、他の格納部についても同様である。
購入関連情報格納部101には、一のクレジットカードが利用可能な店舗におけるこのクレジットカードのユーザの購入に関する情報である購入関連情報が、この店舗の店舗識別子と、このクレジットカードのユーザのユーザ識別子とに対応づけられて格納される。なお、クレジットカードのユーザとは、例えば、クレジットカードを契約しているユーザである。
購入関連情報は、例えば、この一のクレジットカードを用いて購入された商品またはサービスに関する情報である。購入関連情報は、例えば、購入金額の情報である。購入関連情報は、例えば、購入された商品やサービスの識別子であってもよい。商品やサービスの識別子や、例えば、商品名やサービス名等である。また、購入関連情報は、店舗にユーザが来店したことを示す情報であってもよい。購入関連情報は、購入日時や来店日時の情報を有していてもよい。例えば、購入日時や来店日時の情報を、店舗にユーザが来店したことを示す情報と考えてもよい。ユーザ識別子は、ユーザが利用するクレジットカードの情報、例えば、クレジットカードのカード番号や、カード番号とセキュリティコードや、有効期限との組み合わせ等であってもよく、ユーザの氏名や、ユーザの電話番号や、メールアドレス等であってもよい。このユーザ識別子は、例えば、クレジットカードを契約しているユーザを特定可能な情報である。クレジットカードの情報は、クレジットカードに固有の情報であることが好ましい。店舗識別子については、上述した店舗識別子と同様のものが利用可能である。なお、購入関連情報は、クレジットカードを用いずに購入された商品またはサービスに関する情報を含んでいてもよい。
購入関連情報格納部101に対応づけて格納されている購入関連情報と、店舗識別子と、ユーザ識別子との組は、例えば、このユーザ識別子が示すユーザのクレジットカードの利用明細を示す情報や、クレジットカードのユーザの購入履歴の情報が有する情報であってもよい。利用明細を示す情報は、例えば、利用明細書に記載される情報や、利用明細書に記載される項目に対応した情報である。
なお、購入関連情報と、ユーザ識別子と、店舗識別子とが対応づけて格納されているということは、購入関連情報と、ユーザ識別子と、店舗識別子とを有する情報が、購入関連情報格納部101に蓄積されていることと考えてもよい。
購入関連情報格納部101に、購入関連情報と、ユーザ識別子と、店舗識別子とが対応づけて蓄積される過程は問わない。例えば、店舗端末2等が店舗における売上情報等として、商品を購入したユーザ識別子やクレジットカード番号と、購入金額と、購入日等の情報を有する情報を有している場合、サーバ装置1が、この売上情報等を、店舗端末2の端末識別子とともに、店舗端末2から受信して、この売上情報に含まれる情報や店舗識別子等から、購入関連情報と、ユーザ識別子と、店舗識別子等を適宜取得して蓄積してもよい。
また、例えば、クレジットカード決済を行う図示しない決済用のサーバ装置等が、店舗において行われたクレジットカードの決済に応じて、購入関連情報とユーザ識別子と店舗識別子とを取得するようにし、取得したこれらの情報を対応づけて、サーバ装置1に送信するようにし、これらの情報を受信したサーバ装置1の図示しない受信部等が、これらの情報を対応づけらて購入関連情報格納部101に蓄積されてもよい。あるいは、可搬性を有する記録媒体を介して、決済用のサーバ装置等からこれらの情報が蓄積されるようにしてもよい。
また、例えば、以下のようにして、購入関連情報と、ユーザ識別子と、店舗識別子とが対応づけて蓄積されるようにしてもよい。例えば、一の店舗において、ユーザのクレジットカードを用いた決済が行われる場合等に、この店舗の店舗識別子と、クレジットカード番号等のクレジットカードの情報等と、金額、即ちユーザが購入する購入金額等の情報が、店舗端末2や、店舗に設置してあるクレジットカードで決済を行うための図示しない端末から、サーバ装置1に送信されるようにする。そして、サーバ装置1は、図示しない受信部によりこれらの情報を受信し、この図示しない受信部は、受信した日時を示す情報を取得する。そして、図示しない蓄積部が、受信したクレジットカードの情報を用いて、後述するユーザ情報格納部106等からクレジットカードの情報に対応するユーザ識別子を取得し、取得したユーザ識別子と、受信した購入金額等の購入関連情報と、受信した店舗識別子と、取得した日時を示す情報とを対応づけて購入関連情報格納部101に蓄積するようにしてもよい。なお、この場合、サーバ装置1がクレジットカードの決済処理を行うようにしても良く、これらの情報を他の決済用のサーバ装置(図示せず)に送信するようにしてもよい。
ここでは一例として、購入関連情報受信部102が、購入関連情報と、ユーザ識別子と、店舗識別子と、を対応づけて購入関連情報格納部101に蓄積する場合を例に挙げて説明する。
購入関連情報受信部102は、例えば、店舗端末2から、ユーザ識別子と、店舗識別子と、購入関連情報とを受信する。そして、受信したユーザ識別子と、店舗識別子と、購入関連情報とを対応づけて購入関連情報格納部101に蓄積する。なお、ユーザ識別子の代わりに、クレジットカード番号等のクレジットカードの情報を有する情報を、店舗端末2から受信してもよく、この場合、このクレジットカードの情報から、後述するユーザ情報格納部106等からクレジットカードの情報に対応するユーザ識別子を取得し、取得したユーザ識別子と、店舗識別子と、購入関連情報とを対応づけて購入関連情報格納部101に蓄積するようにしてもよい。
購入関連情報受信部102は、通常、無線または有線の通信手段で実現される。購入関連情報受信部102は、通信デバイスを含むと考えても、含まないと考えてもよい。
条件判断部103は、一の店舗識別子と対応づけられた優良顧客条件を、顧客条件格納部100に格納されている顧客条件情報から取得する。そして、取得した優良顧客条件を、この一の店舗識別子と一のユーザ識別子とに対応づけられた購入関連情報が満たすか否かを判断する。例えば、条件判断部103は、顧客条件情報を取得する際に用いた一の店舗識別子及び一のユーザ識別子に対応づけられた購入関連情報の一部、あるいは全てを、購入関連情報格納部101から読出し、読み出した一以上の購入関連情報に、取得した顧客条件情報を満たすものがあるか否かを判断する。あるいは読み出した一以上の購入関連情報を用いて取得した情報が、優良顧客条件を満たすか否かを判断する。読み出した一以上の購入関連情報を用いて取得した情報とは、例えば、購入金額の合計や、最大値、購入回数、来店回数等であり、どのような情報を取得するかは、例えば、優良顧客条件に応じて決定される。
条件判断部103が一の店舗識別子と一のユーザ識別子とに対応づけられた購入関連情報の中から読み出される購入関連情報の一部は、例えば、優良顧客条件が有する判断対象となる購入関連情報を指定する、あるいは特定可能な情報により特定される購入関連情報である。読み出される購入関連情報の一部は、例えば、対応づけられた購入日や来店日が、予め指定された期間内である購入関連情報である。例えば、対応づけられた購入日や来店日が、先月や昨年の日付であるものや、現在との時間の差が所定の時間未満であるかこの日付である購入関連情報である。あるいは、対応づけられた購入日や来店日が、現在から最も近い日付である購入関連情報等であってもよい。
以下、顧客条件格納部100に格納されている顧客条件情報から取得した一の店舗識別子と対応づけられた優良顧客条件が、購入金額、来店回数、購入回数のいずれかについての条件である場合についてそれぞれ一例を挙げて条件判断部103が行う判断処理について説明する。具体的には、取得した優良顧客条件が、昨年度の購入金額の合計の閾値である場合、現在までの2ヶ月の間に来店した来店数の閾値である場合、現在までの6ヶ月の間に購入した回数の閾値である場合について、それぞれ一例を挙げて、説明する。ただし、これらの期間の値や、閾値は、あくまでも一例であり、実際には、任意に設定可能であるとする。なお、ここでは、説明の便宜上、条件を自然言語で示すが、条件は、自然言語に相当する一以上の関数や、メソッド名や、「if」、「then」等で示される制御構文等で構成されていてもよい。また、これらの自然言語に対応する判断処理等を行うためのアルゴリズムであってもよい。また、ここでは、説明の便宜上、店舗識別子及びユーザ識別子は、予め特定されているものとする。
(A)昨年度の購入金額の合計の閾値である場合
例えば、購入関連情報格納部101に格納されている購入関連情報が、それぞれ、購入金額と、購入日時を有しているものとし、顧客条件格納部100に格納されている顧客条件情報から取得した一の店舗識別子と対応づけられた優良顧客条件が、昨年度の購入金額の合計が10万円以上である、という条件であったとする。条件判断部103は、購入関連情報格納部101から、一の店舗識別子及び一のユーザ識別子に対応づけられた購入関連情報であって、購入日時が昨年度の日付である購入関連情報を検出する。そして、検出した購入関連情報が有する購入金額を合計を算出し、算出した合計金額が、閾値である10万円以上であるか否かを判断する。そして、10万円以上であれば、上記の一のユーザ識別子が示すユーザが、上記の一の店舗識別子が示す店舗の優良顧客であるとする判断結果を得る。
(B)現在までの2ヶ月の間に来店した来店数の閾値である場合
例えば、購入関連情報格納部101に格納されている購入関連情報が、それぞれ、来店日時を有しているものとし、顧客条件格納部100に格納されている顧客条件情報から取得した一の店舗識別子と対応づけられた優良顧客条件が、現在までの2ヶ月の間に来店した来店数が、8回以上である、という条件であったとする。条件判断部103は、購入関連情報格納部101から、一の店舗識別子及び一のユーザ識別子に対応づけられた購入関連情報であって、来店日時が現在までの2ヶ月の間の期間内の日付である購入関連情報を検出する。そして、検出した購入関連情報の数を集計し、集計した数が、閾値である8回以上であるか否かを判断する。そして、8回以上であれば、上記の一のユーザ識別子が示すユーザが、上記の一の店舗識別子が示す店舗の優良顧客であるとする判断結果を得る。
(C)現在までの6ヶ月の間に購入した回数の閾値である場合
例えば、購入関連情報格納部101に格納されている購入関連情報が、それぞれ、購入金額と、購入日時を有しているものとし、顧客条件格納部100に格納されている顧客条件情報から取得した一の店舗識別子と対応づけられた優良顧客条件が、現在までの6ヶ月の間の購入回数が4回以上である、という条件であったとする。条件判断部103は、購入関連情報格納部101から、一の店舗識別子及び一のユーザ識別子に対応づけられた購入関連情報であって、購入日時が現在までの6ヶ月の間の日付である購入関連情報を検出する。そして、検出した購入関連情報の数を集計し、集計した合計金額が、閾値である4回以上であるか否かを判断する。そして、4回以上であれば、上記の一のユーザ識別子が示すユーザが、上記の一の店舗識別子が示す店舗の優良顧客であるとする判断結果を得る。
また、上記以外の優良顧客条件として、例えば、予め指定された期間内(例えば昨年)における単位期間毎(例えば毎月毎)の購入金額が、全て予め指定された閾値以上である等の条件を用いて判断を行ってもよい。
なお、優良顧客条件は、上記の(A)−(C)等において示したような購入金額や、来店回数や、購入回数等の条件を複数有していてもよく、例えば、上記の(A)−(C)に示したような条件のうちの2以上を有していてもよい。つまり、優良顧客条件は、複数の条件を複合した条件を有していてもよい。このような場合、複数の条件を全て満たす場合にのみ、優良顧客であると判断してもよく、予め指定された数以上の条件を満たす場合に優良顧客であると判断してもよい。
なお、条件判断部103が上記の処理を行う際に利用する一の店舗識別子や、一のユーザ識別子をどのように決定してもよい。また、条件判断部103は、例えば、この店舗識別子やユーザ識別子の組み合わせを順次変更して、上記の処理を行ってもよい。条件判断部103は、例えば、上記の処理を、顧客条件格納部100に格納されている複数の店舗識別子について順次行うようにしてもよい。また、条件判断部103は、上記の処理を、購入関連情報格納部101に格納されている複数のユーザ識別子について順次行うようにしてもよい。あるいは、条件判断部103は、特定の一以上の店舗識別子についてだけ、上記の判断処理を行っても良く、特定の一以上のユーザ識別子についてだけ、上記の判断処理を行うようにしてもよい。
条件判断部103が、上記の判断処理を行う時期やトリガー等は問わない。例えば、条件判断部103は、新たな購入関連情報が購入関連情報格納部101に蓄積された場合に、この購入関連情報と対応づけられた店舗識別子と、ユーザ識別子との組について、上記の判断処理を行うようにしてもよい。あるいは、予め指定された時点、例えば、予め指定された日時や、予め指定された時間毎に、上記の判断処理を行うようにしてもよい。また、各店舗やユーザ識別子毎に対応づけられた予め指定された時点で、上記の判断処理を行うようにしてもよい。
なお、条件判断部103は、既に、後述する優良顧客情報格納部104に、対応づけて格納されているユーザ識別子と、店舗識別子との組については、上述したような優良顧客を判断する処理を行わないようにしてもよく、あるいは判断処理を行って、優良顧客情報を更新するようにしてもよい。
優良顧客情報格納部104には、一以上の優良顧客情報が格納される。優良顧客情報は、店舗識別子と、ユーザ識別子とを有する情報であって、このユーザ識別子が示すユーザが、この店舗識別子が示す店舗における優良顧客であることを示す情報である。なお、優良顧客情報は、店舗識別子と、ユーザ識別子と、このユーザ識別子が示すユーザが、この店舗識別子が示す店舗の優良顧客であることを示すフラグ等の情報とを有する情報であってもよい。また、優良顧客情報は、更に、有効期限を示す情報を有していてもよい。
優良顧客情報蓄積部105は、条件判断部103が優良顧客条件を満たすと判断した場合に、判断において用いられた一の店舗識別子と、一のユーザ識別子とを有する優良顧客情報を、優良顧客情報格納部104に蓄積する。ここでの蓄積は、例えば追記である。
なお、優良顧客情報蓄積部105は、さらに、有効期限を示す情報を含む優良顧客情報を蓄積するようにしてもよい。有効期限は、例えば、現在の日時等に応じて設定される。有効期限の長さは、例えば、優良顧客情報が有する店舗識別子や、条件判断部103が判断に用いた優良顧客条件と対応づけられて、図示しない格納部等に予め格納されている期間の長さを示す情報により決定される。また、優良顧客情報蓄積部105は、有効期限を示す情報と現在の日時から、有効期限が切れた優良顧客情報を検出し、検出した優良顧客情報を削除してもよい。ここでの削除は、優良顧客情報を無効とすることも含む概念である。
ユーザ情報格納部106には、一以上のユーザ情報が格納されている。ユーザ情報は、クレジットカードのユーザのユーザ識別子と、このユーザ識別子に対応するユーザ特定情報とを有する情報である。ユーザ特定情報は、例えば、ユーザを特定するために利用される情報であり、具体的には、ユーザを後述するユーザ関連情報を用いて特定するために利用される情報であるユーザ特定情報とを有する情報である。
ユーザ特定情報は、例えば、ユーザの顔の画像、及びユーザの顔の画像から取得された特徴点の情報の少なくとも一方とを有する情報である。なお、顔の特徴点については、顔認識技術等においては公知の技術であるため、ここでは詳細な説明は省略する。例えば、次の特許文献等を参考にされたい(特許文献2:特開2011−210030号公報(第1頁、第1図等))。
また、ユーザ特定情報は、ユーザが利用する携帯情報端末(図示せず)の識別子である携帯識別子を有する情報である。携帯識別子は、例えば、ユーザの携帯電話番号や、ユーザの携帯情報端末のメールアドレスや、携帯情報端末に割り当てられた携帯情報端末固有のコード等である。
また、ユーザ特定情報は、ユーザが利用するクレジットカードの情報(例えば、クレジットカード番号等)を有する情報である。なお、ユーザ特定情報は、例えば、ユーザが利用するクレジットカードのセキュリティコード、有効期限、契約者名、契約者の住所、電話番号等の連絡先の情報等のうちの少なくとも一以上を更に有していてもよい。
ユーザ情報は、例えば、クレジットカードの申請時等にクレジットカード会社等に提出された情報や、ユーザに発行されたクレジットカードに関連した情報に応じて蓄積される情報である。
なお、ユーザ情報は、更に、ユーザ特定情報以外の、ユーザの氏名や年齢等の、ユーザに関連した情報を有していてもよい。
来店者情報受信部107は、店舗端末2から来店者情報を、店舗端末2から受信する。来店者情報は、店舗端末2に対応する店舗の店舗識別子と、この店舗識別子が示す店舗に来店した来店者に関する情報である来店者関連情報とを有する情報である。店舗端末2に対応する店舗とは、店舗端末2が設置された店舗や、店舗端末2が利用される店舗である。来店者関連情報は、例えば、来店者を特定するために用いられる情報、具体的には、来店者のユーザ識別子を取得するために用いられる情報である。
来店者関連情報は、例えば、店舗において来店者を撮影した画像や、この画像の来店者の顔の部分を切り抜いた画像である。ここでの画像は、動画像であっても静止画像であってもよい。また、来店者関連情報は、来店者の顔の特徴点の情報であってもよい。例えば、この特徴点は、店舗端末2が、来店者を撮影した画像の、来店者の顔の部分から抽出した特徴点である。
また、来店者関連情報は、ユーザが店舗において商品やサービスの購入する際に、ユーザのクレジットカードから読み取られたクレジットカード番号等の情報を有する情報である。
また、来店者関連情報は、ユーザが利用する携帯情報端末(図示せず)から出力される携帯識別子を有する情報であってもよい。また、来店者関連情報が、優良顧客情報格納部104に格納されるユーザ識別子と同様のユーザ識別子であってもよい。なお、ユーザ識別子として、ユーザのクレジットカード番号等のクレジットカードの情報を用いる場合、来店者関連情報として受信するクレジットカード番号等のクレジットカード情報は、ユーザ識別子であると考えてもよい。
来店者情報受信部107は、通常、無線または有線の通信手段で実現される。来店者情報受信部107は、通信デバイスを含むと考えても、含まないと考えてもよい。
優良顧客判断部108は、来店者情報受信部107が受信した来店者情報を用いて、来店者情報に対応する来店者が、クレジットカードのユーザであって来店者情報が有する店舗識別子が示す店舗の優良顧客であるか否かを判断する。なお、結果的に、来店者がクレジットカードのユーザであることがわかれば、優良顧客判断部108は、クレジットカードのユーザであるか否かの判断は行わなくてもよい。例えば、優良顧客が、クレジットカードのユーザの中から選ばれる場合、優良顧客であると判断されたことをもって、クレジットカードのユーザであるという判断されたと考えてよい。また、例えば、来店者情報受信部107が受信する来店者情報が、クレジットカードのユーザの来店者情報に限られる場合、優良顧客であるか否かの判断対象となる来店者が、クレジットカードのユーザに限られることから、優良顧客判断部108は、来店者情報が示す来店者がクレジットカードユーザであるか否かを判断しなくてよい。
例えば、来店者情報受信部107が受信した来店者情報が、来店者関連情報として、ユーザ識別子を有している場合、優良顧客判断部108は、来店者情報が有する店舗識別子と、来店者情報が有する来店者関連情報であるユーザ識別子とが一致する優良顧客情報が、優良顧客情報格納部104に格納されているか否かを判断し、一致するものが格納されている場合、このユーザ識別子が示すユーザが、この店舗識別子が示す店舗の優良顧客であると判断する。一致するものが格納されていない場合、優良顧客でないと判断する。この場合の来店者関連情報であるユーザ識別子は、例えば、優良顧客情報格納部104に格納されるユーザ識別子と同様のユーザ識別子である。
また、来店者情報受信部107が受信した来店者情報が、来店者関連情報として、ユーザ識別子を有していない場合、優良顧客判断部108は、まず、来店者関連情報を用いて、この来店者関連情報に対応するユーザ識別子を、ユーザ情報格納部106に格納されているユーザ情報を用いて取得する。そして、取得したユーザ識別子と、来店者情報が有する店舗識別子を用いて、上記と同様に、優良顧客であるか否かを判断する。
以下、来店者関連情報から、ユーザ識別子を取得する処理について例を挙げて説明する。
(a)来店者関連情報が来店者を撮影した画像である場合
来店者関連情報が、来店者を撮影した画像である場合、優良顧客判断部108は、この画像から、人間の顔の画像を検出し、この顔の画像について、ユーザ情報格納部106に予め格納されている各ユーザ情報が有するユーザ特定情報であるユーザの顔の画像、またはユーザの顔の特徴点の情報を用いて、顔認識処理を順次行い、一致する顔であると判断されたユーザ特定情報と対応づけられたユーザ識別子を取得する。優良顧客判断部108は、例えば、来店者の顔の画像から、特徴点を検出し、検出した特徴点と、各ユーザ情報が有するユーザ特定情報が有するユーザの顔の画像から同様に取得した特徴点、あるいは、ユーザ特定情報が有するユーザの顔の特徴点の情報とを比較することで、一致する顔であるか否かを判断する。このような特徴点を用いて、顔認識を行う処理は、公知技術であるため、ここでは詳細な説明は省略する。また、来店者を撮影した画像から、人間の顔の画像を検出する処理は公知技術であるため、ここでは詳細な説明は省略する。また、来店者関連情報が、来店者の顔の画像である場合においては、来店者を撮影した画像から、人間の顔の画像を検出した後の処理と同様の処理を行うようにすればよい。また、来店者関連情報が、来店者の顔の特徴点の情報である場合、来店者の顔から特徴点を取得した後の処理と同様の処理を行うようにすればよい。
なお、この場合、ユーザ情報格納部106には、ユーザ情報のユーザ特定情報として、予め、一以上のユーザの顔の画像、または顔の特徴点の情報を格納しておく。
なお、上記の特徴点を用いた顔認識処理は、一例であり、本実施の形態においては、顔認識処理として他の顔認識処理を行うようにしてもよい。
(b)来店者関連情報が携帯識別子である場合
来店者関連情報が、来店者の携帯識別子である場合、優良顧客判断部108は、ユーザ情報格納部106に格納されている各ユーザ情報が有するユーザ特定情報である携帯識別子において、この来店者関連情報である携帯識別子と一致するものを検出し、検出したユーザ特定情報と対応づけられたユーザ識別子を取得する。
なお、この場合の一致は通常は完全一致であるが、部分一致であってもよい。なお、この場合、ユーザ情報格納部106には、ユーザ情報のユーザ特定情報として、予め、一以上のユーザが保有する一以上の携帯情報端末(図示せず)の携帯識別子の情報を格納しておく。
(C)来店者関連情報がクレジットカードの情報である場合
来店者関連情報が、来店者のクレジットカード番号等のクレジットカードの情報である場合、優良顧客判断部108は、ユーザ情報格納部106に格納されている各ユーザ情報が有するユーザ特定情報であるクレジットカードの情報において、この来店者関連情報であるクレジットカード番号と一致するものを検出し、検出したユーザ特定情報と対応づけられたユーザ識別子を取得する。なお、この場合の一致は通常は完全一致であるが、部分一致であってもよい。
なお、この場合、ユーザ情報格納部106には、ユーザ情報のユーザ特定情報として、予め、一以上のユーザが保有するクレジットカードの情報を格納しておく。
なお、クレジットカードの情報としては、クレジットカード番号に加えて、クレジットカードのセキュリティコード等の情報や暗証番号等も用いるようにしてもよい。
なお、優良顧客判断部108は、来店者関連情報に対応するユーザ識別子が取得できなかった場合、来店者が優良顧客でないと判断してもよい。来店者関連情報に対応するユーザ識別子が取得できない場合とは、例えば、来店者がクレジットカードのユーザでない場合等である。
なお、ユーザ識別子としてクレジットカード番号等のクレジットカード情報を用いている場合には、単に来店者関連情報であるクレジットカード情報をそのままユーザ識別子として取得すればよいことから、優良顧客判断部108は、このようにユーザ情報を用いてクレジットカード情報からユーザ識別子を取得する処理を行う必要はない。
優良顧客指定情報送信部109は、来店者情報受信部107が受信した来店者情報に対応する来店者が優良顧客であることを示す情報である優良顧客指定情報を店舗端末2に送信する。
優良顧客指定情報送信部109は、例えば、優良顧客判断部108が、優良顧客であると判断した場合に、来店者が優良顧客であることを示す情報である優良顧客指定情報を、来店者情報を送信した店舗端末2に送信する。優良顧客指定情報は、例えば、優良顧客であることを示す文字列やコード等の情報である。ここでの来店者は、来店者情報受信部107が受信した来店者情報が有する来店者関連情報に対応する来店者である。来店者情報を送信した店舗端末2は、来店者情報が有する店舗識別子や、店舗識別子の送信元を示す情報等から検出可能である。優良顧客であると判断しなかった場合は、優良顧客指定情報は送信しない。あるいは、優良顧客でないことを示す情報送信するようにしてもよい。
なお、来店者情報が、来店者関連情報として、携帯識別子やクレジットカード番号等のクレジットカード情報を有している場合、これらの情報をさらに有する優良顧客指定情報を送信してもよい。また、来店者情報が、来店者関連情報として、来店者を撮影した画像を有する場合、この画像内の優良顧客と判断された顧客の顔の領域を示す情報、例えば領域を示す複数の座標の情報を更に有する優良顧客指定情報を送信してもよい。
また、例えば、優良顧客情報格納部104に、ユーザ識別子と、優良顧客であるか否かを示す情報とを対応づけた1以上の情報が予め格納されている場合、優良顧客指定情報送信部109は、来店者情報受信部107が受信した来店者情報に対応するユーザ識別子と対応づけられた優良顧客であるか否かを示す情報を、優良顧客情報格納部104から取得して、取得した情報を、店舗端末2に送信する。この優良顧客情報格納部104に格納されている優良顧客であるか否かを示す情報のうちの、優良顧客であることを示す情報は、例えば、上述した優良顧客指定情報である。ここでの来店者情報に対応するユーザ識別子を取得する処理は、上述した優良顧客判断部108が行う処理と同様の処理であり、ここでは、優良顧客指定情報送信部109が行なうようにしてもよい。あるいは、優良顧客判断部108を、上述したような来店者情報に対応するユーザ識別子を取得するためのものとして用いるようにしてもよい。なお、優良顧客判断部108を利用しない場合、優良顧客判断部108は省略してもよい。
また、優良顧客指定情報送信部109は、優良顧客指定情報を送信する際に、更に、この優良顧客であると判断されたユーザに関する情報を優良顧客指定情報を対応づけて店舗端末2に送信してもよい。例えば、優良顧客であると判断されたユーザ識別子と対応づけられた一以上の購入関連情報の少なくとも一部や、一以上の購入関連情報を用いて取得される情報を、送信するようにしてもよい。一以上の購入関連情報の少なくとも一部とは、例えば、直近の来店日時や、購入日時である。なお、ここでの日時は、日付のみであることも含む概念である。かかることは、他の日時においても同様である。また、直近の購入商品名や、サービス名等の情報や、購入金額等の情報であってもよい。一以上の購入関連情報を用いて取得される情報とは、例えば、過去の予め指定された期間内の購入金額の合計や、購入した商品のリスト等や、訪問回数等であってもよい。また、優良顧客指定情報送信部109は、ユーザ情報格納部106に、優良顧客であるユーザのユーザ識別子と対応づけて格納されているユーザ特定情報や、ユーザの氏名等のユーザに関連した情報を取得して、優良顧客指定情報を送信する際に、店舗端末2に送信してもよい。
あるいは、図示しない格納部等に、ユーザ識別子と対応づけてユーザのポイント数の情報が格納されている場合においては、この格納部から読み出された優良顧客であると判断されたユーザのユーザ識別子と対応づけられたポイントであってもよい。ここでのポイントとは、例えば、ユーザの商品やサービスの購入回数や購入金額等に応じて蓄積されるポイントであり、例えば、商品やサービスの代金の支払いに、金銭の代わりに充当可能なものや、予め指定された商品やサービス、景品等と交換可能なものである。また、このポイントは、ユーザがポイントを利用する毎に減算される。なお、このポイントは、優良顧客情報格納部104に格納されているユーザ識別子が示す優良顧客であるユーザにのみ付与されるポイントであってもよい。
なお、優良顧客指定情報送信部109は、優良顧客判断部108が優良顧客でないと判断した場合に、優良顧客でないことを示す情報を店舗端末2に送信するようにしてもよい。
優良顧客指定情報送信部109は、通常無線または有線の通信手段で実現される。優良顧客指定情報送信部109は、通信デバイスを含むと考えても、含まないと考えてもよい。
店舗端末2は、例えば、店舗で利用されるコンピュータやタブレット端末等の情報処理端末である。店舗端末2は、店舗で利用されるレジスターやPOS端末や、クレジットカード決済用の端末等であってもよい。なお、店舗端末2は、クレジットカードを用いた決済が可能なものであってもよい。また、店舗端末2は、上述したような売上情報を、サーバ装置1に送信可能なものであってもよい。
来店者関連情報取得部201は、来店者関連情報を取得する。来店者関連情報は、店舗に来店した来店者に関する情報である。ここでの店舗とは、例えば、店舗端末2が設置されている、あるいは利用されている店舗である。来店者関連情報は、例えば、来店者を特定するために用いられる情報である。来店者関連情報は、例えば、来店者の顔に関する情報、来店者のクレジットカードの情報、及び来店者が保持する携帯情報端末が送信するこの携帯情報端末の識別子である携帯識別子の少なくとも一以上である。
来店者の顔に関する情報とは、来店者を撮影した来店者の顔を含む画像や、この画像から来店者の顔の部分を切り出した画像や、この画像等を用いて取得した来店者の顔の特徴点である。例えば、来店者関連情報取得部201は、店舗に設置されている一以上のカメラ(図示せず)が撮影した店舗内に入ってきた来店者の顔を含む画像を、来店者の顔に関する情報として取得する。ここでのカメラはデジタルスチルカメラであっても、ムービーカメラであっても良く、来店者の画像は、動画像であっても良く、静止画像であってもよい。また、この画像から、来店者の顔の部分を自動認識して切り出すことで、来店者の顔の画像を、来店者の顔に関する情報として取得してもよい。また、この来店者の顔の画像から予め指定されたアルゴリズム等を用いて取得した来店者の顔の特徴点を、来店者の顔に関する情報としてもよい。なお、一以上のカメラは、店舗内の、ユーザが入ってくる場所が撮影領域となるよう設置する。
また、来店者関連情報取得部201は、来店者が、商品やサービスを購入する際に提出したクレジットカードから、このクレジットカードの情報、例えば、クレジットカード番号を、来店者関連情報として取得してもよい。来店者関連情報取得部201は、例えば、クレジットカードから情報を読み出すカードリーダ(図示せず)等を用いて、来客者のクレジットカードから読み出されたクレジットカードの情報を取得する。ここでのカードリーダは、クレジットカードの決済の際等に、クレジットカード情報の読出しに用いられるカードリーダを兼用していてもよい。
また、来店者関連情報取得部201は、来店者が保持する携帯情報端末が送信する、この携帯情報端末の識別子である携帯識別子を取得する。例えば、店舗内に、いわゆるビーコン等の携帯情報端末が受信可能な信号を予め指定された一定の時間間隔や、不定の時間間隔で発信する発信器(図示せず)等を設ける。また、来店者の携帯情報端末が、この発信器が受信する信号を受信した場合に、携帯情報端末内の図示しない格納部等に格納されている携帯識別子を送信するようにする。また、店舗内には、携帯情報端末が送信する携帯識別子を受信する受信機(図示せず)を設け、来店者関連情報取得部201は、この受信機が受信した受信した携帯識別子を取得する。このような構成とすることにより、携帯情報端末を携帯したユーザが、店舗に入ると、この携帯情報端末は、店舗内の発信器が送信する信号を受信し、受信した信号に応じて、携帯識別子を送信し、店舗内の受信器が受信したこの携帯識別子を、来店者関連情報取得部201が取得することで、来店者の携帯識別子を取得することが可能となる。
顧客が保持する携帯情報端末とは、例えば、携帯電話や、いわゆるスマートフォン等の多機能携帯電話、タブレット型端末、ウェアラブル端末等である。
なお、携帯情報端末が屋内用のGPS等の、現在の位置情報(例えば、座標等)を取得可能な処理部を有している場合、携帯情報端末は、取得した位置情報を携帯識別子と対応づけて送信し、受信器が受信したこの位置情報と携帯識別子とを対応づけて有する情報を、来店者関連情報取得部201が取得するようにしてもよい。
来店者情報送信部202は、来店者情報を、予め指定されたサーバ装置であるサーバ装置1に送信する。来店者情報は、店舗の識別子である店舗識別子と、来店者関連情報取得部201が取得した来店者関連情報とを有する情報である。来店者情報送信部202は、例えば、来店者関連情報取得部201が取得した来店者関連情報と、図示しない格納部に予め格納されている店舗端末2が設置されている店舗の店舗識別子とを用いて来店者情報を構成して、来店者情報を送信する。ここでの店舗とは、例えば、店舗端末2が設置されている、あるいは利用されている店舗である。
優良顧客指定情報受信部203は、来店者情報送信部202が送信した来店者情報が有する来店者関連情報に対応する来店者が、クレジットカードのユーザであって、この来店者情報が有する店舗識別子が示す店舗における優良顧客である場合に、優良顧客指定情報を、サーバ装置1から受信する。優良顧客指定情報は、来店者関連情報に対応した来店者が優良顧客であることを示す情報である。優良顧客指定情報は、例えば、優良顧客であることを示す文字列やコード等の情報である。来店者情報送信部202が送信した来店者情報が有する来店者関連情報に対応する来店者が、クレジットカードのユーザであって、この来店者情報が有する店舗識別子が示す店舗における優良顧客であるか否かの判断は、例えば、上述したように、サーバ装置1の優良顧客判断部108等により行われ、優良顧客指定情報受信部203は、例えば、この判断に応じてサーバ装置1の優良顧客指定情報送信部109が送信する優良顧客指定情報を受信する。
なお、優良顧客指定情報受信部203は、サーバ装置1の優良顧客指定情報送信部109が、優良顧客指定情報と対応づけて送信する優良顧客であると判断されたユーザに関する情報を、更に受信してもよい。
また、優良顧客指定情報受信部203は、来店者が優良顧客でないことを示す情報を更に受信するようにしてもよい。
優良顧客位置情報取得部204は、優良顧客指定情報受信部203が受信した優良顧客指定情報が示す来店者の位置を示す情報である優良顧客位置情報を取得する。例えば、上述したように、来店者関連情報取得部201が取得した来店者の携帯情報端末(図示せず)が送信する来店者の携帯情報端末の位置情報のうちの、優良顧客指定情報が示す優良顧客である来店者の携帯情報端末の位置情報を取得する。
また、来店者関連情報が来店者を撮影した画像である場合において、上述したように、
優良顧客指定情報が、この来店者を撮影した画像内の優良顧客と判断された顧客の顔の領域を示す情報、例えば領域を示す複数の座標の情報を更に有する場合、優良顧客位置情報取得部204は、この顔の領域を示す情報を、優良顧客位置情報として取得してもよい。
また、来店者関連情報取得部201が、来店者を撮影した画像から、来店者の顔の部分の画像を切り出して来店者関連情報を取得した場合、優良顧客指定情報が示す優良顧客に対応する来店者関連情報の取得元となる来店者を撮影した画像の、この来店者関連情報を切り出した領域の位置を示す情報を、優良顧客位置情報として、来店者関連情報取得部201から取得してもよい。
また、店舗内に携帯識別子を受信するための受信器(図示せず)を複数設け、この受信器のうちの、優良顧客指定情報に対応する携帯識別子を受信した受信器であって、その受信強度がもっとも高い受信器の周辺のエリアを、優良顧客位置情報として取得してもよい。あるいは、複数の受信器のうちの、優良顧客指定情報に対応する携帯識別子を受信した一または二以上の受信器が設置されている位置と、各受信器の受信強度等から、優良顧客指定情報に対応する携帯識別子を送信した携帯情報端末の位置の情報を算出してもよい。かかる位置の算出処理は、例えば携帯電話の位置を検出するための処理として公知の技術であるため、ここでは説明は省略する。
また、店舗内に来店者の携帯情報端末(図示せず)に対して、固有の識別子を発信すするための発信器(図示せず)を複数設け、来店者の携帯情報端末が、1以上の発信器から識別子を受信した場合に、これらの発信器が発信する識別子の中から、最も受信強度の高いものを取得して、店舗内に設置された図示しない受信器(図示せず)に、この取得した発信器の識別子と携帯情報端末の携帯識別子とを送信し、優良顧客位置情報取得部204が、この受信器が取得した発信器識別子と対応づけられて図示しない格納部等に予め格納されているこの発信器識別子が示す発信器が配置されている位置を示す位置情報を、受信器が取得した携帯識別子が示す携帯情報端末の位置情報、即ち携帯情報端末を携帯する来店者の位置情報として取得するようにしてもよい。かかる位置の算出処理は、例えば携帯電話の位置を検出するための処理として公知の技術であるため、ここでは説明は省略する。
出力部205は、優良顧客指定情報受信部203が受信した優良顧客指定情報に応じた出力を行う。ここでの出力とは、出力とは、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、照明等の点灯、プリンタへの印字、音出力、外部の装置への送信、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。
優良顧客指定情報に応じた出力を行うということは、例えば、優良顧客指定情報に応じた情報を出力することである。優良顧客指定情報に応じた情報を出力するということは、例えば、優良顧客指定情報が有する文字列やコード等と出力することであっても良く、優良顧客指定情報に予め対応づけられた情報を出力することであってもよい。また、優良顧客指定情報を用いて作成された情報を出力することであってもよい。例えば、出力部205は、優良顧客指定情報を受信した場合に、優良顧客が来店したことを示す予め指定された文字列等を、図示しないモニタ等に表示したり、優良顧客が来店したことを示す音声を図示しないスピーカ等から出力する。あるいは、優良顧客が来店したことを示すランプを点灯してもよい。
また、出力部205は、優良顧客指定情報に応じた出力として、優良顧客指定情報受信部203が優良顧客指定情報とともに受信した、優良顧客であると判断されたユーザに関する情報の少なくとも一部を出力してもよい。例えば、優良顧客であると判断されたユーザに関する情報として、ユーザ名や、ユーザの直近の来店日時や購入日時や、ユーザが過去の予め指定された期間内に購入した購入金額や、ユーザが保有するポイント等を出力してもよい。
例えば、クレジットカードのカードリーダで読み取られたクレジットカードの情報が、来店者関連情報としてサーバ装置1に送信された結果、優良顧客指定情報受信部203が優良顧客指定情報を受信した場合、出力部205は、店舗端末2の図示しない受注画面等に、商品を購入しようとしている来店者が、優良顧客であることを示す情報や、この来店者に対して割り引き等の優遇措置を行うことを指示する予め指定された表示等を行ってもよい。
また、出力部205は、例えば、優良顧客指定情報に応じた情報を、優良顧客位置情報取得部204が取得した優良顧客位置情報が示す位置と対応づけて出力するようにしてもよい。優良顧客位置情報が示す位置と対応づけて出力するということは、優良顧客位置情報が示す位置に対応した位置に出力することと考えてもよい。例えば、優良顧客位置情報取得部204が、優良顧客位置情報として、店舗内の優良顧客の位置情報を取得した場合、店舗内の見取り図等のマップの画像上の、この位置情報が示す位置やその近傍に、優良顧客を示す情報、例えば、優良顧客を示すシンボルやアイコン等を配置した画像を表示してもよい。また、この画像の優良顧客の位置情報が示す位置に表示される優良顧客を示す情報として、優良顧客指定情報受信部203が優良顧客指定情報とともに受信した、優良顧客であると判断されたユーザに関する情報の少なくとも一部を配置した画像を表示してもよい。
また、例えば、優良顧客位置情報取得部204が、優良顧客位置情報として、カメラが撮影した、あるいは来店者関連情報取得部201が取得した来店者を撮影した画像内の、優良顧客の顔が検出された領域の位置を示す情報を受信した場合、出力部205は、来店者を撮影した画像内の、この優良顧客位置情報が示す優良顧客の顔が検出された領域やその近傍に、優良顧客であることを示す情報、例えば、優良顧客であることを示す枠等を配置した画像を表示してもよい。また、この領域内やその近傍に、上記と同様に、優良顧客指定情報受信部203が優良顧客指定情報とともに受信した、優良顧客であると判断されたユーザに関する情報の少なくとも一部を配置した画像を表示してもよい。
なお、出力部205は、優良顧客指定情報受信部203が、来店者が優良顧客でないことを示す情報を受信した場合に、この情報をモニタ等に出力するようにしてもよい。
出力部205は、モニタやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えてもよい。出力部205は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
購入関連情報送信部206は、例えば、サーバ装置1に、ユーザ識別子と、店舗識別子と、このユーザ識別子が示すユーザについてのこの店舗識別子が示す店舗における購入関連情報とを送信する。なお、ここで送信される購入関連情報と、サーバ装置1の購入関連情報格納部101に格納される購入関連情報とは同じものでなくてもよい。なお、ユーザ識別子の代わりに、このユーザ識別子が示すユーザが利用するクレジットカード番号等のクレジットカードの情報を有する情報を、送信するようにしてもよい。このユーザ識別子またはクレジットカード情報と、店舗識別子と、購入関連情報とを有する情報は、店舗における売上の情報や、決済等を行うための情報等と考えてもよい。
購入関連情報送信部206は、通常、無線または有線の通信手段で実現される。購入関連情報送信部206は、通信デバイスを含むと考えても、含まないと考えてもよい。
なお、ここでは、購入関連情報送信部206が送信する購入関連情報が、サーバ装置1の購入関連情報格納部101に格納される例について説明しているが、購入関連情報がどのようにして購入関連情報格納部101に格納されるかは問わない。購入関連情報送信部206が購入関連情報をサーバ装置1に送信しない場合、購入関連情報送信部206は省略してもよい。
なお、購入関連情報格納部101に格納される購入関連情報のうちの、店舗にユーザが来店したことを示す購入関連情報については、例えば、上記の顔に関する情報を来店者関連情報として有する来店者情報から、ユーザ識別子を取得する処理を利用することにより、取得するようにしてもよい。例えば、来店者関連情報取得部201が、上述したように、来店者関連情報として来店者の顔に関する情報を有する来店者情報を取得する。そして、来店者情報送信部202は、来店者情報を、サーバ装置1に送信する。サーバ装置1の来店者情報受信部107が来店者情報を受信すると、優良顧客判断部108は、この来店者情報が有する来店者関連情報である来店者の顔に関する情報を用いて、上記と同様に、ユーザ識別子を取得する。そして、上記と同様に、来店者情報に対応する来店者が、優良顧客であるか否かの判断処理を行う。ここで、優良顧客判断部108は、更に、ユーザが来店したことを示す情報である購入関連情報を、この来店者情報が有する店舗識別子と、来店者関連情報を用いて取得した顧客識別子と対応づけて、購入関連情報格納部101に蓄積、例えば追記する。このユーザが来店したことを示す情報である購入関連情報は、例えば、来店者情報を受信した日時や、ユーザ識別子を取得した日時や、購入者関連情報の蓄積を行う日時等の情報であってもよい。このようにして、クレジットカードのユーザのうちの一のユーザが店舗に来店したことを示す購入関連情報を、購入関連情報格納部101に蓄積することが可能となる。
また、購入関連情報格納部101に格納される店舗にユーザが来店したことを示す購入関連情報については、例えば、上記の携帯識別子を来店者関連情報として有する来店者情報から、ユーザ識別子を取得する処理を利用することにより、取得するようにしてもよい。例えば、来店者関連情報取得部201が、上述したように、来店者関連情報として来店者の携帯識別子を有する来店者情報を取得する。そして、来店者情報送信部202は、来店者情報を、サーバ装置1に送信する。サーバ装置1の来店者情報受信部107が来店者情報を受信すると、優良顧客判断部108は、この来店者情報が有する来店者関連情報である携帯識別子を用いて、上記と同様に、ユーザ識別子を取得する。そして、上記と同様に、来店者情報に対応する来店者が、優良顧客であるか否かの判断処理を行う。ここで、優良顧客判断部108は、更に、ユーザが来店したことを示す情報である購入関連情報を、この来店者情報が有する店舗識別子と、来店者関連情報を用いて取得した顧客識別子と対応づけて、購入関連情報格納部101に蓄積、例えば追記する。このユーザが来店したことを示す情報である購入関連情報は、例えば、来店者情報を受信した日時や、ユーザ識別子を取得した日時や、購入者関連情報の蓄積を行う日時等の情報であってもよい。このようにして、ユーザが店舗に来店したことを示す購入関連情報を、購入関連情報格納部101に蓄積することが可能となる。
次に、情報処理システム1000のサーバ装置1の動作の一例について図2のフローチャートを用いて説明する。なお、ここでは、顧客条件格納部100に、予め一以上の顧客条件情報が格納されている場合について説明する。
(ステップS101)条件判断部103は、優良顧客を判断を行うかタイミングであるか否かを判断する。例えば、優良顧客の判断を行う予め指定された時点(例えば、毎月10日や、毎年4月1日等)となった場合に、優良顧客を判断するタイミングであると判断する。判断を行うタイミングであると判断した場合、ステップS102に進み、その他の場合、ステップS113に進む。
(ステップS102)条件判断部102は、カウンターmに1を代入する。
(ステップS103)条件判断部102は、顧客条件格納部100に格納されている顧客条件情報の中に、m番目の顧客識別子があるか否かを判断する。ある場合、ステップS104に進み、ない場合、ステップS101に戻る。
(ステップS104)条件判断部102は、m番目の顧客識別子に対応する優良顧客条件として、m番目の顧客識別子を有する顧客条件情報が有する優良顧客条件を顧客条件格納部100から取得する。
(ステップS105)条件判断部102は、カウンターnに1を代入する。
(ステップS106)条件判断部102は、購入関連情報格納部101に購入関連情報と対応づけて格納されているユーザ識別子の中に、n番目のユーザ識別子があるか否かを判断する。ある場合、ステップS107に進み、ない場合、ステップS112に進む。
(ステップS107)条件判断部102は、m番目の店舗識別子と、n番目のユーザ識別子との組と一致する店舗識別子とユーザ識別子との組を有する優良顧客情報が、優良顧客情報格納部104に格納されているか否かを判断する。格納されていない場合、ステップS108に進み、格納されている場合、ステップS111に進む。
(ステップS108)条件判断部102は、購入関連情報格納部101から、m番目の店舗識別子と、n番目のユーザ識別子とに対応づけられた購入関連を読み出す。ここで読み出す購入関連情報は、全ての購入関連情報でなくて良く、例えば、ステップS104で取得した優良顧客条件に対応した期間内の日時と対応づけられた購入関連情報である。例えば、優良顧客条件が、過去の1年の購入関連情報に関する条件である場合、過去の1年の日付の購入関連情報を取得する。
(ステップS109)条件判断部102は、ステップS108で取得した購入関連情報が、ステップS104で取得した優良顧客条件を満たすか否かを判断する。つまり、n番目のユーザ識別子が示すユーザが、m番目の店舗における優良顧客であるか否かを判断する。例えば、ステップS108で取得した購入関連情報から算出される購入金額の合計が、優良顧客条件が示す購入金額の下限値を示す閾値以上であるか否かを判断し、閾値以上であれば、優良顧客条件を満たすと判断し、閾値未満であれば、優良顧客条件を満たさないと判断する。優良顧客条件を満たす場合、ステップS110に進み、満たさない場合、ステップS111に進む。
(ステップS110)優良顧客情報蓄積部105は、m番目の店舗識別子と、n番目のユーザ識別子とを有する優良顧客情報を優良顧客情報格納部104に蓄積する。ここでの蓄積は、例えば追記である。
(ステップS111)条件判断部102は、カウンターnの値を1インクリメントする。そして、ステップS106に戻る。
(ステップS112)条件判断部102は、カウンターmの値を1インクリメントする。そして、ステップS103に戻る。
(ステップS113)購入関連情報受信部102は、ユーザ識別子と店舗識別子と対応づけられた購入関連情報を受信したか否かを判断する。受信した場合、ステップS114に進み、受信していない場合、ステップS115に進む。
(ステップS114)購入関連情報受信部102は、ステップS113で受信した購入関連情報とユーザ識別子と店舗識別子とを対応づけて、購入関連情報格納部101に蓄積する。ここでの蓄積は、例えば追記である。そして、ステップS101に戻る。
(ステップS115)来店者情報受信部107は、来店者情報を一の店舗端末2から受信したか否かを判断する。受信した場合、ステップS116に進み、受信していない場合、ステップS101に戻る。
(ステップS116)優良顧客判断部108は、ステップS115で受信した来店者情報が有する来店者関連情報に対応するユーザ識別子を取得する処理を行う。来店者関連情報が、例えば、来店者の顔に関する情報である場合、顔認識処理を行うことで、来店者の顔と一致する顔に関する情報が、ユーザ情報格納部106に格納されているか否かを判断し、格納されている場合、この顔に関する情報と対応づけられたユーザ識別子を取得する。
(ステップS117)優良顧客判断部108は、ステップS116でユーザ識別子を取得できたか否かを判断する。取得できた場合、ステップS118に進み、取得できなかった場合、ステップS101に戻る。
(ステップS118)優良顧客判断部108は、来店者情報に対応する来店者が、来店者情報が有する店舗識別子が示す店舗の優良顧客であるか否かを判断する。具体的には、ステップS116で取得したユーザ識別子と、ステップS115で受信した来店者情報が有する店舗識別子とを有する優良顧客情報が優良顧客情報格納部104に格納されているか否かを判断し、格納されている場合、優良顧客であると判断し、格納されていない場合、優良顧客でないと判断する。優良顧客であると判断した場合、ステップS119に進み、優良顧客でないと判断した場合、ステップS101に戻る。
(ステップS119)優良顧客判断部108は、優良顧客指定情報を、来店者情報の送信先である一の店舗端末2に送信する。このとき、ステップS116で取得したユーザ識別子に関連した情報、例えば、ユーザ識別子に対応づけられた直近の購入日や、ユーザ名等の情報を、購入関連情報格納部101や、ユーザ情報格納部106等から取得して、同じ店舗端末2に送信してもよい。そして、ステップS101に戻る。
なお、図2のフローチャートにおいて、ステップS101で条件判断部103が優良顧客の判断を行うと判断した場合に、優良顧客情報格納部104に格納されている優良顧客情報を全て削除するようにしてもよい。この場合、ステップS107を省略してもよい。
また、上記においては、購入条件情報が有する全ての店舗と、購入関連情報と対応づけてられたユーザ識別子との組み合わせについて、優良顧客であるか否かの判断を行うようにしたが、例えば、ステップS113で購入関連情報を受信した場合に、この購入関連情報が有する店舗識別子と、ユーザ識別子との組についてだけ、優良顧客であるか否かの判断処理を行うようにしてもよい。この場合、カウンターnやカウンターmに関連した処理ステップは省略してもよい。
なお、図2のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
次に、情報処理システム1000の店舗端末2の動作の一例について図3のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS201)来店者関連情報取得部201は、来店者関連情報を取得したか否かを判断する。例えば、店舗に設けられた図示しないカメラが来店者を撮影した画像を取得した場合に、来店者関連情報取得部201は、この画像を来店者関連情報として取得して、来店者関連情報を取得したと判断する。また、例えば、店舗に設けられた図示しないクレジットカードのカードリーダが、クレジットカードの情報を読み出した場合に、このクレジットカード情報を来店者関連情報として取得して、来店者関連情報を取得したと判断する。また、例えば、店舗に設けられた図示しない受信部が、新たな携帯識別子を受信した場合に、この携帯識別子を来店者関連情報として取得して、来店者関連情報を取得したと判断する。取得した場合、ステップS202に進み、取得していない場合、ステップS208に進む。
(ステップS202)来店者情報送信部202は、図示しない格納部から、予め格納されている店舗識別子を読み出す。
(ステップS203)来店者情報送信部202は、ステップS201で取得した来店者関連情報と、ステップS202で読み出した店舗識別子とを有する来店者情報を、サーバ装置1に送信する。
(ステップS204)優良顧客指定情報受信部203は、優良顧客指定情報を受信したか否かを判断する。受信した場合、ステップS205に進み、受信していない場合、ステップS207に進む。
(ステップS205)優良顧客位置情報取得部204は、ステップS204で受信した優良顧客指定情報が示す来店者の位置情報である優良顧客位置情報を取得する。
(ステップS206)出力部205は、ステップS204で受信した優良顧客指定情報を出力する。例えば、優良顧客指定情報を、ステップS205で取得した優良顧客位置情報と対応づけて出力する。そして、ステップS201に戻る。
(ステップS207)優良顧客指定情報受信部203は、来店者情報を送信してから予め指定された時間が経過したか否かを判断する。つまり、いわゆるタイムアウトであるか否かの判断を行う。経過した場合、つまり、タイムアウトである場合、ステップS201に戻り、経過していない場合、ステップS204に戻る。
(ステップS208)購入関連情報送信部206は、購入関連情報を送信するタイミングであるか否かを判断する。例えば、店舗の管理者等から購入関連情報を送信する指示等を受け付けた場合に、送信するタイミングであると判断してもよい。また、来店者が、クレジットカードで商品やサービスの購入を行うために、カードリーダ等に、クレジットカード情報を読み取らせた場合に、このクレジットカードを用いて行われる購入に関する購入関連情報を送信するタイミングであると判断してもよい。送信するタイミングである場合、ステップS209に進み、タイミングでない場合、ステップS201に戻る。
(ステップS209)購入関連情報送信部206は、店舗識別子と、ユーザ識別子と対応づけて購入関連情報をサーバ装置1に送信する。送信する購入関連情報は、例えば、店舗で購入等が行われた毎に、図示しない格納部等にユーザ識別子と対応づけて蓄積しておくようにして、購入関連情報を送信する際に、適宜にこの格納部から、対応づけられたユーザ識別子とともに読み出して、店舗識別子を更に対応づけて送信するようにすればよい。そして、ステップS201に戻る。
なお、図3のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
以下、本実施の形態における情報処理システム1000の具体的な動作の一例について説明する。
(具体例1)
図4は、顧客条件格納部100に格納されている顧客条件情報を示す図である。顧客条件情報は、「店舗ID」と、「条件」という属性を有している。「店舗ID」は、店舗識別子であり、ここでは、店舗に割り当てられたコードであるとする。「条件」は、優良顧客条件である。ここでは、「条件」の属性値は、便宜上、自然言語で示しているが、この「条件」の属性値は、自然言語に相当する一以上の関数や、メソッド名や、「if」、「then」等で示される制御構文等で構成されていてもよく、これらの自然言語に対応する判断処理等を行うためのアルゴリズムであってもよい。なお、一の「店舗ID」と対応づけられた「条件」は、複数の条件を有していてもよい。
図5は、購入関連情報格納部101に格納されている購入関連情報と、店舗識別子と、ユーザ識別子とを対応づけて管理する購入関連情報管理表である。購入関連情報管理表は、「日付」、「購入情報」、「店舗ID」、及び「ユーザID」という属性を有している。「日付」は、商品やサービスの購入が行われた日時であり、ここでは日付だけを示している。「購入情報」は購入関連情報であり、ここでは、一例として、購入金額であるとする。「店舗ID」は、店舗識別子、「ユーザID」は、ユーザ識別子であり、ここでは、ユーザに割り当てられたコードであるとする。
例えば、一の店舗端末2の購入関連情報送信部206が、購入関連情報と、ユーザ識別子と、店舗識別子とを有する情報として、「日付」が「2014/11/20」で、「購入情報」である購入金額が「4,200」で、「店舗ID」が「A11458」で、「ユーザID」が「U126」である情報を送信すると、サーバ装置1の購入関連情報受信部102がこの情報を受信して、「日付」が「2014/11/20」、「購入情報」である購入金額が「4,200」、「店舗ID」が「A11458」、「ユーザID」が「U126」である情報を、購入関連情報管理表の一のレコード(行)として購入関連情報格納部101に追記する。
まず、優良顧客を判断を行う日として、予め毎月の月末が指定されていたとし、今日の日付が月末である「2014/10/31」であったとすると、条件判断部103は、優良顧客の判断を行う日付であると判断する。
条件判断部103は、まず、図4に示した顧客条件情報に、一番目の「店舗ID」があるか否かを判断する。例えば、顧客条件情報に含まれる全ての「店舗ID」を重複がないように取得して、その中に一番目の「店舗ID」があるか否かを判断する。ある場合、その「店舗ID」の属性値を取得する。ここでは取得した「店舗ID」が、「S10001」であったとする。条件判断部103は、「店舗ID」が「S10001」である顧客条件情報のレコードの「条件」の属性値である「過去6ヶ月の購入金額の合計が5万円以上」を取得する。なお、一番目の「店舗ID」が検出できない場合、優良顧客を判断する処理は終了する。
条件判断部103は、図5に示した購入関連情報管理表において、一番目の「ユーザID」があるか否かを判断する。例えば、購入関連情報管理表に含まれる全ての「ユーザID」を重複がないように取得して、その中の一番目の「ユーザID」があるか否かを判断する。ある場合、その「ユーザID」の属性値を取得する。ここでは取得した「ユーザID」が、「U101」であったとする。なお、ユーザ識別子が検出されなかった場合、次の順番の「店舗ID」について、上記以降の同様の処理を行う。
条件判断部103は、優良顧客情報格納部104に、「ユーザID」が「U101」であり、「店舗ID」が「S10001」である優良顧客情報があるか否かを判断する。ここではないと判断されたとする。なお、このような優良顧客情報が既にあると判断された場合、次の「ユーザID」について同様の処理を行う。
条件判断部103は、購入関連情報管理表のレコードの中から、「ユーザID」が「U101」であって、「店舗ID」が「S10001」であり、「日付」が、上記で取得した一番目の「店舗ID」である「S10001」に対応した条件が示す期間内、つまり過去6ヶ月以内の日付であるレコード(行)を全て検出し、検出したレコードの「購入情報」の属性値、つまり購入金額の合計を算出する。例えば、算出した合計が「64,800」(円)であったとする。条件判断部103は、この合計が、上記で取得した条件を満たすか否か、即ち、購入金額の合計が「50,000」以上であるか否かを判断する。ここでは「50,000」以上であるため、「過去6ヶ月の購入金額の合計が5万円以上」という条件を満たすと判断される。
このため、条件判断部103は、「ユーザID」が「U101」であるユーザが、「店舗ID」が「S10001」である店舗の優良顧客であると判断する。なお、条件を満たさない場合、優良顧客でないと判断される。
優良顧客情報蓄積部105は、条件判断部103が、優良顧客であると判断したため、「ユーザID」が「U101」であり、「店舗ID」が「S10001」である優良顧客情報を優良顧客情報格納部104に蓄積する。
図6は、優良顧客情報格納部104に格納されている優良顧客情報を示す図である。優良顧客情報は、「店舗ID」と、「ユーザID」という属性を有している。
そして、次の「ユーザID」についても同様の処理を行う。また、全ての「ユーザID」についての処理が終わった場合、二番目以降の「店舗ID」についても同様の処理を行う。
このようにして、顧客条件格納部100に格納されている店舗識別子と、購入関連情報格納部101に購入関連情報と対応づけて格納されているユーザ識別子との組み合わせについて優良顧客であるか否かの判断が行われ、優良顧客であると判断された場合には、優良顧客情報が優良顧客情報格納部104に蓄積される。
図7は、「店舗ID」が「S10001」である店舗A内を模式的に示した見取り図である。店舗Aには、店舗端末2が設置されているものとする。この店舗Aには、入口51と出口52とを有しており、入口51を通る人が撮影できるよう入口51に向かって動画像を撮影するカメラ50が設置されているものとする。カメラ50は、店舗端末2の来店者関連情報取得部201と有線または無線で接続されているものとする。この入口51には、入口51を通過する人を検知するセンサ(図示せず)が設けられており、カメラ50は、入口51を人が通過したことをセンサが検知した場合に、予め指定された時間だけ、画像を撮影するよう設定されているものとする。
ここで、あるユーザBが、入口51の扉を開けて、店舗Aの店内に入ってきたとすると、カメラ50は、入口51から入ってきたユーザBを撮影する。
図8は、カメラ50が入口51から入ってきたユーザBを撮影した画像を示す図(図8(a)、及び、この画像から切り出した顔の領域の画像を示す図(図8(b))である。
店舗Aの店舗端末2の来店者関連情報取得部201は、カメラ50が撮影した図8(a)に示すような動画像を取得し、取得した動画像の各フレーム画像において、顔検出処理を行って、顔の領域を検出する。そして、一のフレーム画像から、図8(b)に示すように、検出された顔の領域の画像を切り出して、来店者関連情報として取得する。なお、このとき、来店者関連情報取得部201は、切り出した顔の画像の、元の画像内における位置を示す情報は、図示しない格納部等に一時記憶しておく。
来店者情報送信部202は、図示しない格納部から、予め格納されている店舗識別子「S10001」を読み出して、この店舗識別子と、上記で取得した来店者関連情報とを有する来店者情報を、サーバ装置1に送信する。
サーバ装置1の来店者情報受信部107は、店舗Aの店舗端末2から来店者情報を受信する。優良顧客判断部108は、来店者情報に含まれる来店者関連情報である来店者の顔の画像から、この顔に対応するユーザ識別子を取得する処理を行う。
図9は、ユーザ情報格納部106に格納されているユーザ情報を示す図である。ユーザ情報は、「ユーザID」と、「特徴点」と、「携帯番号」と、「氏名」を有している。「特徴点」は、ユーザの顔の特徴点のデータであり、ここでは、特徴点のデータのファイル名であるとする。「携帯番号」は、ユーザが利用している携帯電話の電話番号であるとする。ここでの携帯電話は、いわゆるスマートフォン等の多機能携帯電話も含む概念である。「特徴点」と「携帯番号」が、ここでは、個人特定情報である。「氏名」はユーザの氏名である。なお、各レコード(列)が、それぞれユーザ情報を示している。
優良顧客判断部108は、受信した来店者情報に含まれる来店者関連情報である来店者の顔の画像から特徴点を検出する。そして、検出した特徴点と、図9に示した各ユーザ情報が有する「特徴点」の情報とを比較して、一致するものを検出する。例えば、ここでは、「特徴点101」が一致する特徴点のデータとして検出されたとすると、優良顧客判断部108は、この「特徴点101」を有するユーザ情報の「ユーザID」である「U101」を取得する。
そして、優良顧客判断部108は、「ユーザID」が、来店者関連情報を用いて取得した「ユーザID」である「U101」と一致し、「店舗ID」が、来店者情報が有する「来店者ID」である「S10001」と一致するレコード(行)が、優良顧客情報格納部104に格納されている優良顧客情報にあるか否かを判断する。ここでは、図6に示した優良顧客情報の上から一行目に、「ユーザID」が「U101」で「店舗ID」が「S10001」であるレコードが検出されることから、両者が一致するレコードがあると判断する。これにより、優良顧客判断部108は、来店者情報が示すユーザが優良顧客であると判断する。
このため、優良顧客指定情報送信部109は、来店者が優良顧客であることを示す優良顧客指定情報を、店舗Aの店舗端末2に送信する。優良顧客指定情報は、例えば、「優良顧客」という文字列であるとする。また、このとき、優良顧客指定情報送信部109は、更に、上記で検出された「ユーザID」である「U101」に対応づけられた「氏名」である「山本A男」を、ユーザ情報格納部106に格納されているユーザ情報から取得し、さらに、購入関連情報格納部101に格納されている図5に示すような購入関連情報管理表の「ユーザID」が「U101」であるレコードの中から、最も新しい「日付」の属性値である「2014/10/28」を取得する。そして、取得した「氏名」と、「日付」とを、優良顧客指定情報と対応づけて送信する。
店舗Aの店舗端末2の優良顧客指定情報受信部203は、サーバ装置1から送信される優良顧客指定情報と、「氏名」と、「日付」とを受信する。
優良顧客位置情報取得部204は、優良顧客指定情報受信部203が優良顧客指定情報を受信したため、上述したように来店者関連情報取得部201が顔の画像を取得した際に一時記憶した、切り出された顔の画像の位置を示す情報を取得する。この位置の情報は、例えば、カメラ50が撮影した画像内の領域の位置を示す情報である。
出力部205は、来店者関連情報取得部201が、顔の画像を切り出すために用いた画像を取得し、取得した画像の、優良顧客位置情報取得部204が取得した優良顧客の位置を示す情報が示す領域の近傍に、優良顧客指定情報である「優良顧客」という文字列と、優良顧客指定情報とともに優良顧客指定情報受信部203が受信した「氏名」と「日付」とを配置する。なお、これらの情報は、予め図示しない格納部等に用意されたテンプレート等に配置したうえで、画像に配置される。そして、出力部205は、配置した画像を、図示しないモニタに表示する。
図10は、出力部205による、優良顧客指定情報の表示例を示す図である。
このように優良顧客指定情報を表示することで、店舗Aの店員は、優良顧客の顔を確認することができる。
また、優良顧客指定情報ともに、ユーザの氏名や最も新しい購入日を表示することで、優良顧客に対して、適切な対応を行うことが可能となる。
なお、来店者関連情報取得部201がカメラ50から取得した動画像である画像内の各フレーム画像において、優良顧客指定情報が配置される領域内の顔と同じ顔が表示されている位置を順次検出して、検出した各フレーム画像の各領域に隣接した位置に、上記の優良顧客指定情報等を順次配置して表示することで、来店者を撮影した動画像に優良顧客指定情報を重ねて表示するようにしてもよい。
また、優良顧客指定情報が有する文字列を表示する代わりに、優良顧客の顔の領域を、予め指定された表示態様の枠等で囲うようにしてもよい。
(具体例2)
上記においては、店舗において撮影した来店者の顔の画像から、来店者が優良顧客であるか否かを判断する場合の例について説明したが、以下においては、来店者の携帯する携帯情報端末の携帯識別子から、来店者が優良顧客であるか否かを判断する例について説明する。ここでは、携帯情報端末がいわゆるスマートフォンと呼ばれる多機能携帯電話であるとし、携帯識別子が、この多機能携帯電話の電話番号であるとする。
図11は、図7に示した店舗Aと同様の店舗Aの見取り図を示す図である。ここでは、カメラ50を配置する代わりに、予め指定された情報を発信する複数の発信器60a−60lを、店舗内の天井等に配置しておく。各発信器60a−60lが発信する信号は、多機能携帯電話70が受信可能な信号であり、その出力を、信号の届く範囲が、数メートルの範囲となるように設定しておく。発信器60a−60lは、予め指定された一定または不定の時間間隔ごとに、信号を発信する。発信器60a−60lは、それぞれ異なる発信器識別子を発信しており、多機能携帯電話70は、複数の発信器60a−60lから発信される信号を受信した場合、その最も受信強度が高い信号が有する発信器識別子を取得できるものとする。また、多機能携帯電話は、発信器60a−60lが発信する信号を受信すると、その携帯電話番号と、受信した最も受信強度が高い信号から取得した発信器識別子とを、送信するものであるとする。また、店舗A内には、多機能携帯電話70が送信する情報を受信する受信器80が設置されており、この受信器80は、店舗端末2の来店者関連情報取得部201に有線または無線で接続されているものとする。なお、このような、発信器と携帯情報端末とで構成される携帯情報端末の位置検出を行う仕組みは、いわゆるビーコンと呼ばれる技術を利用したものであり、公知技術である。なお、図11の見取り図に示した発信器60a−60lは便宜上のものであり、実際の見取り図には、ここでは、発信器60a−60lは表示されていないものとする。
店舗A内に多機能携帯電話70を携帯したユーザBが入ってきたとする。ユーザBの多機能携帯電話70は、店舗内に設置されている発信器60a−60lのうちの、電波の届く範囲にある1以上の発信器から信号を受信する。多機能携帯電話70は、受信した信号のうちの最も信号強度の高い信号から、発信器識別子を取得する。つまり、最も近い位置にある発信器の発信器識別子を取得する。ここでは、例えば、発信器60iが発信する信号から、発信器60iの発信器識別子「B609」を取得する。
多機能携帯電話70は、取得した発信器識別子「B609」と、この多機能携帯電話の携帯電話番号である「090−90xx−xxx2」とを、受信器80に対して送信する。
来店者関連情報取得部201は、受信器80が受信した多機能携帯電話の携帯電話番号である「090−90xx−xxx2」を、来店者関連情報として取得する。また、受信器80が受信した発信器識別子「B609」を、図示しない格納部等に一時記憶しておく。なお、受信器識別子は、優良顧客位置情報取得部204が取得するようにしてもよい。
来店者情報送信部202は、来店者関連情報取得部201が取得した来店者関連情報である来店者の携帯電話番号「090−90xx−xxx2」と、店舗識別子「S10001」とを有する来店者情報を、サーバ装置1に送信する。
サーバ装置1の来店者情報受信部107が、来店者情報を受信すると、優良顧客判断部108は、来店者情報が有する来店者関連情報を用いて、ユーザ識別子を取得する処理を行う。ここでは、来店者関連情報が、携帯電話番号であるため、優良顧客判断部108は、図9に示したユーザ情報の「携帯番号」中に、来店者関連情報の携帯電話番号である「090−90xx−xxx2」と一致するものがあるか否かを判断する。ここでは、図9に示した一行目のレコードの「携帯番号」が一致するため、優良顧客判断部108は、このレコードの「ユーザID」の属性値「U101」を取得する。
そして、上記の具体例と同様に、優良顧客であるか否かの判断を行った結果、来店者が、優良顧客であると判断されたとする。この場合、上記具体例と同様に、優良顧客指定情報等が、店舗Aの店舗端末2に送信される。
店舗端末2の優良顧客指定情報受信部203が優良顧客指定情報を受信すると、優良顧客位置情報取得部204は、上記で受信器80が受信して来店者関連情報取得部201が一時記憶した発信器識別子「B609」を取得する。そして、図示しない格納部等に予め用意された店舗Aのフロアマップの画像におけるこの発信器識別子「B609」が示す発信器60iの位置情報、ここでは座標の情報を取得する。ここでは、例えば、予め、発信器識別子と、発信器識別子が示す発信器の配置された位置に対応するフロアマップの画像上の位置を示す座標とを、対応づけた情報を、図示しない格納部等に用意しておくことで、この情報から、検索により、発信器識別子「B609」に対応するフロアマップの画像上の座標を取得することができる。取得した座標が(x609,y609)であったとする。ただし、x609,y609は任意の値であるとする。
出力部205は、図示しない格納部等からフロアマップの画像を読出し、この画像上の、上記で取得した座標が示す位置に対して、優良顧客指定情報に対応した星形の画像と、優良顧客指定情報ともに受信した優良顧客の情報を配置した画像を表示する。
図12は、出力部205による、優良顧客指定情報の表示の変形例を示す図である。
なお、その後、ユーザBの移動に応じて、多機能携帯電話70が受信して送信する発信器識別子が変化した場合、この多機能携帯電話70に関しては、再度の優良顧客であるか否かを判断するための来店者情報の送信は行わず、その変化した発信器識別子に対応したフロアマップの画像上の位置に、優良顧客指定情報に応じた表示を行うようにしてもよい。
(具体例3)
上記においては、店舗において撮影した来店者の顔の画像から、来店者が優良顧客であるか否かを判断する場合の例について説明したが、以下においては、来店者が購入時等に提示するクレジットカードから取得したクレジットカード番号から、来店者が優良顧客であるか否かを判断する例について説明する。
例えば、店舗Aで商品を購入したユーザCが、商品を購入する際にクレジットカードを提示したとする。店舗Aでは、このクレジットカードのクレジットカード番号を、図示しないカードリーダで読み出す。そして、来店者関連情報取得部201は、カードリーダが読み出したユーザCのクレジットカード番号を、来店者関連情報として取得する。
来店者情報送信部202は、来店者関連情報取得部201が取得したユーザCのクレジットカード番号と、店舗識別子「S10001」とを有する来店者情報を、サーバ装置1に送信する。
サーバ装置1の来店者情報受信部107が、来店者情報を受信すると、優良顧客判断部108は、来店者情報が有する来店者関連情報を用いて、ユーザ識別子を取得する処理を行う。ここでは、予め、ユーザ情報格納部106には、ユーザ識別子と、ユーザのクレジットカード番号であるユーザ特定情報とを有する一以上のユーザ情報が格納されており、優良顧客判断部108は、このユーザ情報から、来店者関連情報であるクレジットカード番号と一致するクレジットカード番号であるユーザ特定情報を検出し、検出したユーザ特定情報と対応づけられたユーザ識別子を取得する。
そして、上記の具体例と同様に、取得したユーザ識別子を用いて、優良顧客であるか否かの判断を行った結果、来店者が、優良顧客であると判断されたとする。この場合、上記具体例と同様に、優良顧客指定情報等が、店舗Aの店舗端末2に送信される。
店舗端末2の優良顧客指定情報受信部203が優良顧客指定情報を受信すると、出力部205は、図示しないモニタ等に、例えば、クレジットカードを提示したユーザが優良顧客であることを示す情報等を出力する。これにより、クレジットカードを提出したユーザが優良顧客であるか否かを店舗Aの店員等が知ることができる。
以上、本実施の形態によれば、クレジットカードのユーザの購入に関連する情報を用いて、店舗毎に設定された条件に応じて、ユーザを店舗毎に優良顧客に設定することができるため、店舗を利用するユーザを適切に優良顧客として扱うことができる。
例えば、本実施の形態によれば、店舗端末2を利用する店舗においては、優良顧客情報等を管理する必要がないため、個人情報の管理等に煩わされないようにすることができる。
また、顧客にとっても、店舗毎の優良会員としての登録が自動化されるとともに、その登録された情報は、各店舗ではなくクレジットカード会社等が運営や管理を行うサーバ装置1で行うため、さまざまな店舗において優良顧客として登録されることによる個人情報の漏洩や、セキュリティの不安を解消することができる。
(変形例1)
図15は、本発明の情報処理システム1000の変形例である。図において、図1と同一符号は同一または相当する部分を示している。
上記実施の形態においては、条件判断部103が優良顧客条件を満たすと判断した場合に、優良顧客情報蓄積部105が優良顧客情報を優良顧客情報格納部104に蓄積する場合について説明したが、本発明においては、この変形例1に示すように、来店者情報受信部107が一の店舗の店舗端末2から来店者情報を受信した場合に、サーバ装置1aの条件判断部103aが、この来店者情報が有する一の店舗識別子と対応づけられた優良顧客条件を顧客条件格納部100に格納された顧客条件情報から取得し、取得した優良顧客条件を、この受信した来店者情報が有する一の店舗識別子と、この受信した来店者情報が有する来店者関連情報に対応する一のユーザ識別子とに対応づけられた購入関連情報が満たすか否かを判断し、その判断結果に応じて、優良顧客指定情報送信部109aが、受信した来店者情報が有する来店者関連情報に対応する来店者が優良顧客であることを示す優良顧客指定情報を店舗端末2に送信するようにしてもよい。
条件判断部103aは、来店者情報受信部107が受信した来店者情報が有する店舗識別子と対応づけられた優良顧客条件を顧客条件情報から取得する。そして、取得した優良顧客条件を、来店者情報受信部107が受信した来店者情報が有する店舗識別子と、来店者情報受信部107が受信した来店者情報が有する来店者関連情報に対応するユーザ識別子とに対応づけられた購入関連情報が満たすか否かを判断する。例えば、条件判断部103aは、来店者情報受信部107が来店者情報を受信した場合に、優良顧客条件を取得する処理及び購入関連情報がこの優良顧客条件を満たすか判断する処理を行なう。
来店者関連情報に対応するユーザ識別子とは、例えば、来店者関連情報が示す来店者のユーザ識別子であり、例えば、来店者関連情報を用いて取得されるユーザ識別子である。条件判断部103aは、来店者関連情報に対応するユーザ識別子を、例えば、上述した優良顧客判断部108が来店者関連情報に対応したユーザ識別子を取得する処理と同様の処理を行なうことにより取得する。
例えば、来店者情報受信部107が受信した来店者情報が、来店者関連情報として、ユーザ識別子を有している場合、条件判断部103aこのユーザ識別子を来店者関連情報に対応するユーザ識別子として取得する。
また、来店者情報受信部107が受信した来店者情報が、来店者関連情報として、ユーザ識別子を有していない場合、条件判断部103aは、まず、来店者関連情報を用いて、この来店者関連情報に対応するユーザ識別子を、ユーザ情報格納部106に格納されているユーザ情報を用いて取得する。このユーザ情報を用いてユーザ識別子を取得する処理については、優良顧客判断部108が、ユーザ情報を用いてユーザ識別子を取得する処理と同様の処理が利用可能であり、ここでは詳細な説明は省略する。
優良顧客指定情報送信部109aは、条件判断部103aが優良顧客条件を満たすと判断した場合に、来店者情報受信部107が受信した来店者情報が有する来店者関連情報に対応する来店者が優良顧客であることを示す情報である優良顧客指定情報を、店舗端末2に送信する。優良顧客指定情報や、優良顧客指定情報を送信する処理等については、上述した優良顧客指定情報送信部109と同様であるため、ここでは詳細な説明は省略する。
このような変形例においては、サーバ装置1aが来店者情報を受信した場合に、来店者情報に対応する来店者が優良顧客であるか否かを判断することができるため、予め優良顧客情報を作成しておく必要がなく、処理が軽減できるとともに、最新の購入関連情報を用いて、ユーザが優良顧客であるか否かを判断することができる。
なお、上記実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。例えば、上記実施の形態において示した一の店舗端末2が有する機能を、図示しない複数の店舗端末に分散させて設けるようにして、これらの複数の店舗端末が分散処理を行なうことにより、上記実施の形態の一の店舗端末2が有する機能を実現するようにしても良い。
また、上記実施の形態において、一の装置に存在する二以上の通信手段(購入関連情報受信部や来店者情報受信部など)は、物理的に一の媒体で実現されてもよいことは言うまでもない。
また、上記実施の形態において、各構成要素が実行する処理に関係する情報、例えば、各構成要素が受け付けたり、取得したり、選択したり、生成したり、送信したり、受信したりする情報や、各構成要素が処理で用いるしきい値や数式、アドレス等の情報等は、上記説明で明記していない場合であっても、図示しない記録媒体において、一時的に、あるいは長期にわたって保持されていてもよい。また、その図示しない記録媒体への情報の蓄積を、各構成要素、あるいは、図示しない蓄積部が行ってもよい。また、その図示しない記録媒体からの情報の読み出しを、各構成要素、あるいは、図示しない読み出し部が行ってもよい。
また、上記各実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。その実行時に、プログラム実行部は、格納部(例えば、ハードディスクやメモリ等の記録媒体)にアクセスしながらプログラムを実行してもよい。
なお、上記実施の形態におけるサーバ装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、クレジットカードを利用可能な店舗の店舗識別子と、優良顧客に決定するための一以上の条件である優良顧客条件とを有する一以上の顧客条件情報が格納される顧客条件格納部と、店舗におけるクレジットカードのユーザの購入に関する情報である購入関連情報が、店舗の店舗識別子と、クレジットカードのユーザのユーザ識別子とに対応づけられて格納される購入関連情報格納部と、店舗識別子と、ユーザ識別子とを有する情報であって、ユーザ識別子が示すユーザが、店舗識別子が示す店舗における優良顧客であることを示す情報である一以上の優良顧客情報が格納される優良顧客情報格納部と、にアクセス可能なコンピュータを、一の店舗識別子と対応づけられた優良顧客条件を顧客条件情報から取得し、取得した優良顧客条件を、一の店舗識別子と、一のユーザ識別子とに対応づけられた購入関連情報が満たすか否かを判断する条件判断部と、条件判断部が優良顧客条件を満たすと判断した場合に、一の店舗識別子と、一のユーザ識別子とを有する優良顧客情報を、優良顧客情報格納部に蓄積する優良顧客情報蓄積部と、して機能させるためのプログラムである。
また、このプログラムは、クレジットカードを利用可能な店舗の店舗識別子と、優良顧客に決定するための一以上の条件である優良顧客条件とを有する一以上の顧客条件情報が格納される顧客条件格納部と、店舗におけるクレジットカードのユーザの購入に関する情報である購入関連情報が、店舗の店舗識別子と、クレジットカードのユーザのユーザ識別子とに対応づけられて格納される購入関連情報格納部と、にアクセス可能なコンピュータを、一の店舗端末から、店舗端末に対応する店舗の店舗識別子と、店舗識別子が示す店舗に来店した来店者に関する情報である来店者関連情報とを有する来店者情報を受信する来店者情報受信部と、来店者情報受信部が受信した来店者情報が有する店舗識別子と対応づけられた優良顧客条件を顧客条件情報から取得し、取得した優良顧客条件を、来店者情報が有する店舗識別子と、来店者情報が有する来店者関連情報に対応するユーザ識別子とに対応づけられた購入関連情報が満たすか否かを判断する条件判断部と、条件判断部が優良顧客条件を満たすと判断した場合に、来店者関連情報に対応する来店者が優良顧客であることを示す情報である優良顧客指定情報を、一の店舗端末に送信する優良顧客指定情報送信部と、して機能させるためのプログラムである。
また、上記実施の形態における店舗端末を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、店舗に来店した来店者に関する情報である来店者関連情報を取得する来店者関連情報取得部と、店舗の識別子である店舗識別子と、来店者関連情報取得部が取得した来店者関連情報とを有する来店者情報を予め指定されたサーバ装置に送信する来店者情報送信部と、来店者関連情報に対応する来店者が、クレジットカードのユーザであって店舗における優良顧客である場合に、来店者が優良顧客であることを示す情報である優良顧客指定情報をサーバ装置から受信する優良顧客指定情報受信部と、優良顧客指定情報受信部が受信した優良顧客指定情報に応じた出力を行う出力部として機能させるためのプログラムである。
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信する送信ステップや、情報を受信する受信ステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。例えば、情報を取得する取得部や、情報を出力する出力部などにおけるモデムやインターフェースカードなどのハードウェアでしか実現できない機能は、上記プログラムが実現する機能には含まれない。
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
図13は、上記プログラムを実行して、上記実施の形態によるサーバ装置や店舗端末を実現するコンピュータの外観の一例を示す模式図である。上記実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されうる。
図13において、コンピュータシステム900は、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)ドライブ905を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。
図14は、コンピュータシステム900の内部構成を示す図である。図14において、コンピュータ901は、CD−ROMドライブ905に加えて、MPU(Micro Processing Unit)911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM(Random Access Memory)913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するハードディスク914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915とを備える。なお、コンピュータ901は、LANへの接続を提供する図示しないネットワークカードを含んでいてもよい。
コンピュータシステム900に、上記実施の形態によるサーバ装置や店舗端末等の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM921に記憶されて、CD−ROMドライブ905に挿入され、ハードディスク914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク914に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、CD−ROM921、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。
プログラムは、コンピュータ901に、上記実施の形態によるサーバ装置や店舗端末等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。