以下に、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して説明する。
<システムの構成>
図1は、一実施形態に係る情報提供システムのシステム構成の一例を示す図である。情報提供システム100は、例えば、店舗101内に設置された複数の出力装置102、店舗101の利用者103が所持する携帯端末104、1つ以上のゲートウェイ105、情報処理装置107、情報端末108、表示装置109、顧客情報管理システム120、及び位置情報提供システム130等を含む。
図1において、ゲートウェイ105、情報処理装置107、情報端末108、表示装置109、及び顧客情報管理システム120等は、店舗101内のLAN(Local Area Network)110等のネットワークに接続されている。また、位置情報提供システム130は、インターネット140等の外部のネットワークを介して、店舗101内のLAN110に接続されている。
店舗101は、例えば、PC(Personal Computer)や、PCの自作用のパーツ等を販売するパーソナルコンピュータショップ(以下、パソコンショップと呼ぶ)や、家庭用電気製品等を販売する家電量販店等、複数の利用者が利用する小売業の店舗101である。
出力装置102は、店舗101内の天井等の互いに異なる位置に設置され、出力装置102を識別するための識別情報である出力装置ID(出力装置識別情報)を含む信号(例えば、音波、近距離無線通信の電波等)を、所定の範囲内に出力する。
好ましくは、出力装置102は、出力装置102の出力装置IDを含む音波を、音声周波数帯域のうち、例えば、16kHz以上の高い周波数を用いて出力する。音波は、高い周波数ほど指向性が高く、16kHz以上の周波数は人間にはほとんど聞こえないため、出力装置ID等の情報を、所定の範囲内に送信するために好適である。
携帯端末104は、店舗101の顧客である利用者103が所持する、例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末等の端末装置である。携帯端末104は、例えば、LTE(Long Term Evolution)等の公衆無線通信の基地局、又は店舗101内に設けられた無線LANのアクセスポイント106等に接続して、位置情報提供システム130、及び顧客情報管理システム120等と通信を行うことができる。
携帯端末104は、情報提供システム100に対応するアプリケーションプログラム(以下、アプリと呼ぶ)を実行することにより、出力装置102が出力する出力装置IDを含む信号を取得する。
また、携帯端末104は、取得した信号から出力装置IDを抽出し、抽出した出力装置IDを用いて、位置情報提供システム130から出力装置IDの位置情報(例えば、緯度、経度、高度を含む三次元の位置情報)を取得する。
さらに、携帯端末104は、位置情報提供システム130から取得した位置情報と、携帯端末104を識別するための識別情報(以下、アプリIDと呼ぶ)とを含む端末情報を、顧客情報管理システム120に送信する。
携帯端末104は、上記の処理を、所定の時間間隔(例えば、15秒〜1分間隔等)で繰り返し実行する。
なお、「アプリID」は、携帯端末104で動作するアプリが、例えば、初回のインストール時等に生成するアプリ毎に固有の識別情報である。このアプリIDを用いることにより、情報提供システム100は、利用者の個人情報によらずに、利用者103や、携帯端末104を識別することができる。アプリIDは、携帯端末104(又は情報提供システム100の利用者)を識別するための端末識別情報の一例であり、例えば、携帯端末104の個体識別情報や、電話番号等を用いるものであっても良い。
ゲートウェイ105は、複数の出力装置102と所定の無線通信により通信可能であり、また、LAN110やインターネット140等のネットワークを介して、位置情報提供システム130と通信可能である。ゲートウェイ105は、複数の出力装置102と、位置情報提供システム130との間のデータの送受信を中継すると共に、必要に応じて、通信プロトコルの変換を行う。これにより、複数の出力装置102と、位置情報提供システム130は、ゲートウェイ105を介してデータの送受信が可能である。
アクセスポイント106は、携帯端末104が、LAN110に接続するときに用いられる無線LAN通信のアクセスポイントである。
位置情報提供システム130は、例えば、PC等の情報処理装置、又は複数の情報処理装置を含むシステムである。位置情報提供システム130は、複数の出力装置102が出力する出力装置IDと、各出力装置102が設置された場所を示す位置情報(三次元の位置情報)とを対応づけて記憶した出力装置情報131を管理する。
また、位置情報提供システム130は、例えば、携帯端末104から、携帯端末104が取得した出力装置IDを含む位置情報の取得要求を受付けると、取得要求に含まれる出力装置IDに対応する位置情報を、要求元の携帯端末104に提供する。
好ましくは、位置情報提供システム130は、例えば、所定の時間間隔(例えば、1時間毎)等で、各出力装置102に新たな出力装置IDを送信し、各出力装置102が出力する信号に含まれる出力装置IDを更新する。
顧客情報管理システム120は、例えば、PC等の情報処理装置、又は複数の情報処理装置を含むシステムである。顧客情報管理システム120は、店舗101、又は店舗101を含むチェーン店の利用者(顧客)103に関する様々な情報を管理する。また、顧客情報管理システム120は、例えば、情報処理装置107等の要求に応じて、管理している情報を提供する。
例えば、顧客情報管理システム120は、店舗101の携帯端末104から送信される端末情報を受付し、端末情報に含まれる携帯端末104のアプリIDと、携帯端末104の位置情報とを対応づけて位置情報A121に記憶して、管理する。
また、顧客情報管理システム120は、例えば、利用者103が、店舗101に会員登録されたときや、店舗101の従業員等によって情報が入力されたとき等に、入力された情報を、顧客情報122に記憶して、管理する。
なお、この顧客情報122には、予め定められた利用者103の属性情報が含まれる。属性情報の一例として、利用者103が、店舗101(又は、店舗101を含むチェーン店等)の有償会員であるか、無償会員であるかを示す情報等がある。例えば、店舗101がパソコンショップである場合、商品を購入した利用者103は、会費を支払って有償会員になることにより、例えば、商品の長期保証や、サポートサービス等の特典を受けることができる。
なお、属性情報は、有償会員と無償会員に限られず、例えば、3ヶ月以内に商品を購入したか否か、商品の購入金額の累計が所定の金額以上であるか否か、来店回数が所定の回数以上であるか否か、ダイレクトメールの送信の有無等、様々な情報であって良い。
さらに、顧客情報管理システム120は、例えば、利用者103の来店履歴、来店日、滞在時間、主な滞在エリア(売場)、購入履歴、購入日等の情報を、履歴情報123に記憶して、管理する。
情報処理装置107は、例えば、PC等の情報処理装置、又は複数の情報処理装置を含むシステムである。情報処理装置107は、例えば、店舗101内で出力装置102の出力装置IDを取得した各携帯端末104の位置情報を、例えば、顧客情報管理システム120から取得する。
また、情報処理装置107は、位置情報を取得した各携帯端末104の利用者103の予め定められた属性情報を取得し、属性情報に応じて異なる表示要素を用いて、店舗101の配置図に各携帯端末104の位置を、属性情報に応じた表示となるよう表示する第1の表示画面を提供する。例えば、情報処理装置107は、図2に示すような表示画面(第1の表示画面)200を、店舗101の従業員が利用する情報端末108、表示装置109等に提供し、表示させる。
図2は、一実施形態に係る情報提供システムが提供する情報の一例を示す図(1)である。図2の例では、表示画面200には、店舗101のフロアレイアウトを示す配置図201と、属性情報に応じて異なる表示要素、例えば、有償会員を示す表示要素202、及び無償会員を示す表示要素203を用いて、複数の携帯端末104の位置が表示されている。
このうち、有償会員を示す表示要素202は、表示要素202の位置にある携帯端末104の利用者の情報を提供する表示画面(第2の表示画面)を表示するための表示要素となっている。例えば、店舗101の従業員等は、図2において、複数の有償会員を示す表示要素202のうち、1つの表示要素204を選択することにより、例えば、図3に示すような表示画面(第2の表示画面)300を、情報端末108、又は表示装置109に表示させることができる。
図3は、一実施形態に係る情報処理装置が提供する情報の一例を示す図(2)である。図3の例では、表示画面300には、図2において、表示要素204の位置にある携帯端末104の利用者の情報301が表示されている。この利用者の情報301には、例えば、表示要素204の位置にある携帯端末104の利用者に関する店舗101の利用履歴の情報等が含まれる。このように、店舗101の従業員等は、図2に示す表示画面200において、有償会員を示す表示要素202を選択することにより、表示要素202が表示された場所にいる利用者103の情報301を閲覧することができる。
また、店舗101の従業員等は、図3に示す表示画面300の「戻る」ボタン302を選択することにより、例えば、図2に示すような表示画面200を、再び表示させることができる。
情報端末108は、店舗101の従業員、販売員等が利用するPC、タブレット端末、スマートフォン等の情報処理装置である。店舗101の従業員、販売員等は、情報端末108を用いて、例えば、情報提供システム100に対応する店舗101用のアプリや、汎用のウェブブラウザ等を実行し、情報処理装置107が提供する表示画面200、表示画面300等を表示することができる。
表示装置109は、店舗101の従業員、販売員等から閲覧可能な場所に設置される、例えば、デジタルサイネージ等の大型の表示装置であり、情報処理装置107が提供する表示画面200、表示画面300等を表示する。
上記のシステム構成により、店舗101等に来店した顧客(利用者103)の情報を提供する情報提供システム100において、店舗101の従業員等は、所定の属性を有する顧客(利用者103)の位置を容易に把握することができるようになる。
なお、図1に示す情報提供システム100のシステム構成は一例であり、情報提供システム100は、様々なシステム構成が可能である。
図4は一実施形態に係る情報提供システムのシステム構成の別の一例を示す図である。図4に示すように、店舗101内で出力装置102の出力装置IDを取得した携帯端末104の位置情報を記憶する位置情報A121は、位置情報提供システム130が有していても良い。この場合、情報処理装置107は、携帯端末104の位置情報を位置情報提供システム130から取得すれば良い。
また、上記の説明では、携帯端末104が、位置情報提供システム130から、出力装置IDに対応する位置情報を取得し、位置情報A121には、携帯端末104のアプリIDと、位置情報が対応づけて記憶されていた。
別の一例として、位置情報A121には、携帯端末104のアプリIDと、携帯端末104が取得した出力装置IDとが、対応づけて記憶されているものであっても良い。この場合、情報処理装置107は、出力装置IDに対応する位置情報を、位置情報提供システム130から取得すれば良い。
さらに、位置情報提供システム130は、店舗101内に設けられていても良いし、顧客情報管理システム120、又は情報処理装置107は、店舗101の外部に設けられていても良い。
(出力装置の配置の例)
ここで、出力装置102の配置の例について説明する。図5は、一実施形態に係る出力装置の配置の例を示す図である。
図5(a)は、出力装置102の配置の一例のイメージを示している。図5(a)の例では、店舗101のフロアレイアウトを示す配置図501に、各出力装置102の配置と、各出力装置102が出力する信号の到達範囲502とが示されている。
図5(a)の例では、店舗101の各売場に対応して出力装置102が設けられている。また、配置図501の基準点503、及び各出力装置102が設置された位置は、三次元の位置情報(緯度、経度、高度情報)で表されるものとする。
図5(a)の例では、携帯端末104は、出力装置102が出力する信号に含まれる出力装置IDを用いて、位置情報提供システム130から、現在の位置情報(緯度、経度、高度情報)を取得することができる。また、顧客情報管理システム120は、図5(a)に示すような、複数の領域と、各領域に設けられた出力装置102の位置情報との対応関係を予め記憶しておくことにより、携帯端末104が位置する売場を特定することができる。
図5(b)は、出力装置102の配置の別の一例のイメージを示している。図5(b)においても、店舗101のフロアレイアウトを示す配置図501に、各出力装置102の配置と、各出力装置102が出力する信号の到達範囲502とが示されている。図5(b)の例では、出力装置102が出力する信号の到達範囲502は、必ずしも、店舗101の配置図501全体をカバーしていなくても良い。
この場合、携帯端末104は、例えば、出入口に設置された出力装置102から出力される出力装置IDを用いて、位置情報提供システム130から、現在の位置情報を取得する。また、携帯端末104は、出力装置102が出力する信号の到達範囲502を出た後は、例えば、加速度センサ、地磁気センサ等のセンサを用いて、携帯端末104の移動方向、及び移動量を算出することにより、携帯端末104の位置情報を算出する。なお、センサを用いて、携帯端末104の移動量を算出する方法は、例えば、PDR(Pedestrian Dead Reckoning)として、様々な方法が知られている。
この場合、顧客情報管理システム120は、各売場の三次元の位置情報を予め記憶しておくことにより、携帯端末104が算出した位置情報を用いて、携帯端末104が位置する売場を特定することができる。
なお、ここでは、例えば、図5(a)に示すように、出力装置102が配置されているものとして、以下の説明を行う。
<ハードウェア構成>
次に、情報提供システム100に含まれる各装置のハードウェア構成について説明する。
(コンピュータのハードウェア構成)
情報処理装置107、情報端末108、表示装置109、位置情報提供システム130、及び顧客情報管理システム120は、一般的なコンピュータの構成を有する情報処理装置で構成される。ここでは、一般的なコンピュータの構成について説明する。
図6は、一実施形態に係るコンピュータのハードウェア構成例を示す図である。コンピュータ600は、例えば、CPU(Central Processing Unit)601、RAM(Random Access Memory)602、ROM(Read Only Memory)603、ストレージ部604、ネットワークI/F(Interface)605、入力部606、表示部607、外部I/F608、及びバス609等を有する。
CPU601は、ROM603やストレージ部604等に格納されたプログラムやデータをRAM602上に読み出し、処理を実行することで、コンピュータ600の各機能を実現する演算装置である。RAM602は、CPU601のワークエリア等として用いられる揮発性のメモリである。ROM603は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性のメモリである。
ストレージ部604は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)や、SSD(Solid State Drive)等の大容量記憶装置であり、OS(Operation System)、アプリケーションプログラム、各種のデータ等を記憶する。
ネットワークI/F605は、コンピュータ600を、インターネット140やLAN110等のネットワークに接続するための通信インタフェースである。
入力部606は、マウス等のポインティングデバイスや、キーボード等の入力装置であり、コンピュータ600に各操作信号を入力するために用いられる。表示部607はディスプレイ等の表示装置であり、コンピュータ600による処理結果等を表示する。
外部I/F608は、外部装置とのインタフェースである。外部装置には、例えば、記録媒体610等が含まれる。
コンピュータ600は、例えば、記録媒体610に所定のプログラムを格納し、この記録媒体610に格納されたプログラムを外部I/F608を介して、コンピュータ600にインストールすることにより、所定のプログラムが実行可能となる。
バス609は、上記の各構成要素に接続され、アドレス信号、データ信号、及び各種制御信号等を伝送する。
なお、図6に示すコンピュータ600のハードウェア構成は一例である。例えば、コンピュータ600は、入力部606、表示部607等を外部に有していても良いし、入力部606及び表示部607は、例えば、タッチパネルディスプレイ等の一体型の表示入力部等であっても良い。
(出力装置のハードウェア構成)
図7は、一実施形態に係る出力装置のハードウェア構成例を示す図である。出力装置102は、例えば、CPU701、RAM702、フラッシュROM703、無線通信部704、音波出力部705、スピーカ706、及びバス708等を有する。
また、出力装置102は、音波に代えて(又は加えて)、近距離無線通信の電波を用いて、出力装置IDを含む信号を出力する場合、近距離無線通信部707を有する。
CPU701は、フラッシュROM703等に格納されたプログラムを実行することにより、出力装置102の各機能を実現する演算装置である。RAM702は、CPU701のワークエリア等として用いられる揮発性のメモリである。フラッシュROM703は、出力装置102のプログラムや、出力装置ID等の情報等を記憶する不揮発性のメモリである。
無線通信部704は、ゲートウェイ105と無線通信を行う送受信回路やアンテナ等を含む。本実施形態では、無線通信部704は、例えば、無線LAN、Zigbee(登録商標)、又は、920MHz帯の特定省電力無線(IEEE802.15.4g)等の無線通信を用いて、ゲートウェイ105と通信を行う。
音波出力部705は、出力装置IDを含む音波信号を、スピーカ706に出力する。
なお、本実施形態では、具体的な音波によるデータ転送方法について、特に限定しないが、例えば、所定の周波数の音波に、FSK(Frequency Shift Keying)や、PSK(Phase Shift Keying)等の公知の変調をかけて、情報を伝送することができる。
或いは、音波によるデータ転送方法は、予め定められた周波数(例えば、19kHz)の信号オン/オフにより、デジタル値の「1」/「0」を表すもの等であっても良い。この場合、音波を受信した情報端末は、例えば、所定のサンプリングレートで予め定められた周波数の有無を判断することにより、音波に含まれる情報を取得することができる。
スピーカ706は、音波出力部705から入力される音波信号を音波に変換して出力する。
近距離無線通信部707は、例えば、Bluetooth(登録商標) Low Energy(以下、BLEと呼ぶ)等の近距離無線通信を行うための、無線回路、アンテナ等を含む。
バス708は、上記の各構成要素に接続され、アドレス信号、データ信号、及び各種制御信号等を伝送する。
(ゲートウェイのハードウェア構成例)
図8は、一実施形態に係るゲートウェイのハードウェア構成例を示す図である。ゲートウェイ105は、例えば、CPU801、RAM802、ROM803、無線通信部804、ネットワークI/F805、及びバス806を有する。
CPU801は、ROM803等に格納されたプログラムを実行することにより、ゲートウェイ105の各機能を実現する演算装置である。RAM802は、CPU801のワークエリア等として用いられる揮発性のメモリである。ROM803は、ゲートウェイ105のプログラム等を記憶する不揮発性のメモリである。ROM803は、例えば、フラッシュROM等の書き換え可能な不揮発性メモリであっても良い。
無線通信部804は、例えば、前述した出力装置102の無線通信部704と同じ無線通信方式により、出力装置102と無線通信を行う無線回路やアンテナ等を含む。
ネットワークI/F805は、ゲートウェイ105をLAN110等のネットワークに接続するための通信インタフェースである。
バス806は、上記の各構成要素に接続され、アドレス信号、データ信号、及び各種制御信号等を伝送する。
(情報端末のハードウェア構成)
図9は、一実施形態に係る携帯端末のハードウェア構成例を示す図である。携帯端末104は、例えば、CPU901、RAM902、ROM903、ストレージ部904、通信I/F905、表示入力部906、マイク907、センサ部908、近距離無線通信部909、及びバス910等を有する。
CPU901は、ROM903やストレージ部904等に格納されたプログラムやデータをRAM902上に読み出し、処理を実行することで、携帯端末104の各機能を実現する演算装置である。RAM902は、CPU901のワークエリア等として用いられる揮発性のメモリである。ROM903は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性のメモリである。
ストレージ部904は、例えば、HDD、SSD、フラッシュROM等のストレージ装置であり、OS、アプリケーションプログラム、及び各種データ等を記憶する。
通信I/F905は、例えば、LTE等の公衆無線通信や、無線LAN通信等の通信方式に対応した通信インタフェースである。携帯端末104は、通信I/F905を介して、インターネット140、LAN110等のネットワークに接続して、他の情報処理装置等と通信を行う。
表示入力部906は、例えば、液晶ディスプレイ等の表示素子と、タッチパネル等の入力素子とを含み、利用者による入力操作を受付けると共に、携帯端末104で実行されるプログラムによる表示画面を表示する。なお、携帯端末104は、表示部と入力部を別々に有していても良い。
マイク907は、マイクロフォン等の収音素子を含む収音装置である。マイク907は、マイクロフォン等により取得した音波を音波信号に変換し、必要に応じて所定のフォーマットの音波データに変換して出力する。
センサ部908は、例えば、加速度センサ、地磁気センサ等、携帯端末104の移動量を算出するためのデータを取得する1つ以上のセンサを含む。
近距離無線通信部909は、例えば、BLE通信等、出力装置102と同じ無線通信方式で近距離無線通信を行うための、無線回路、アンテナ等を含む。バス910は、上記の各構成要素に接続され、アドレス信号、データ信号、及び各種制御信号等を伝送する。
<機能構成>
続いて、情報提供システム100の機能構成について説明する。
図10は、一実施形態に係る情報提供システムの機能構成図である。情報提供システム100は、携帯端末104、位置情報提供システム130、顧客情報管理システム120、情報処理装置107、出力装置102、情報端末108、及び表示装置109等を含む。
(携帯端末の機能構成)
携帯端末104は、通信部1031、出力信号受信部1032、出力装置ID取得部1033、位置情報問合部1034、位置情報送信部1035、位置情報算出部1036、表示制御部1037、操作受付部1038、及び記憶部1039等を有する。なお、図1に示すインターネット140、及びLAN110等のネットワークの構成は一例であり、ネットワークの構成は任意で良いので、ここではネットワーク1070と表すものとする。
通信部1031は、携帯端末104をネットワーク1070に接続し、例えば、位置情報提供システム130、顧客情報管理システム120等と通信を行うための手段である。通信部1031は、例えば、図9の通信I/F905、及び図9のCPU901で実行されるプログラム等によって実現される。
出力信号受信部1032は、出力装置102が出力する出力装置IDを含む信号を受信する手段であり、例えば、図9のマイク907(又は近距離無線通信部909)、及び図9のCPU901で実行されるプログラム等によって実現される。
出力装置ID取得部1033は、出力信号受信部1032が受信した信号に含まれる出力装置IDを取得する手段であり、例えば、図9のCPU901で実行されるプログラム等によって実現される。
位置情報問合部1034は、出力装置ID取得部1033が取得した出力装置IDを含む位置情報の取得要求を、位置情報提供システム130に送信し、位置情報提供システム130から返信される位置情報を取得する。位置情報問合部1034は、例えば、図9のCPU901で実行されるプログラム等によって実現される。
位置情報送信部1035は、位置情報問合部1034が、位置情報提供システム130から取得した位置情報と、携帯端末104のアプリIDとを含む端末情報を、顧客情報管理システム120に送信する。
なお、出力信号受信部1032、出力装置ID取得部1033、位置情報問合部1034、及び位置情報送信部1035は、例えば、情報提供システム100を提供するベンダー等によって提供されるライブラリ1041に含まれる。
ライブラリ1041は、携帯端末104で実行される情報提供システム100用のアプリ1042から利用可能なAPI(Application Programming Interface)を有するライブラリ、又はフレームワーク等のプログラムである。ライブラリ1041は、アプリ1042を、出力信号受信部1032、出力装置ID取得部1033、位置情報問合部1034、及び位置情報送信部1035等として機能させる。
位置情報算出部1036は、例えば、図5(b)で説明したように、携帯端末104で、PDR技術による位置情報の算出を行う場合に、位置情報の算出を行う。位置情報算出部1036は、例えば、図9のセンサ部908、及び図9のCPU901で実行されるプログラム等によって実現される。
位置情報算出部1036は、携帯端末104で、PDR技術による位置情報の算出を行う場合、例えば、ライブラリ1041等によって提供されるものであっても良い。なお、ここでは、前述したように、図5(a)に示すように出力装置102が配置されており、PDR技術による位置情報の算出を行わないものとして、以下の説明を行う。
表示制御部1037は、例えば、店舗101、又は店舗101を含むチェーン店等のアプリ1042の表示画面を、表示入力部906に表示させる手段であり、例えば、図9のCPU901で実行されるプログラム(アプリ1042)によって実現される。
操作受付部1038は、例えば、表示制御部1037が、表示入力部906に表示させた表示画面に対する利用者103の入力操作を受付ける手段であり、例えば、図9のCPU901で実行されるプログラム(アプリ1042)によって実現される。
記憶部1039は、例えば、アプリ1042、ライブラリ1041等のプログラムや、アプリID等の情報を記憶する手段であり、例えば、図9のストレージ部904、及び図9のCPU901で実行されるプログラム等によって実現される。
(位置情報提供システムの機能構成)
位置情報提供システム130は、通信部1051、出力装置管理部1052、及び記憶部1053等を含む。
通信部1051は、位置情報提供システム130をネットワーク1070に接続し、例えば、携帯端末104、顧客情報管理システム120、又は情報処理装置107等と通信を行うための手段である。通信部1051は、例えば、図6のネットワークI/F605、及び図6のCPU601で実行されるプログラム等によって実現される。
出力装置管理部(出力装置管理手段)1052は、店舗101内に設置された複数の出力装置102、及び複数の出力装置102に関する情報を管理する手段であり、例えば、図6のCPU601で実行されるプログラムによって実現される。
例えば、出力装置管理部1052は、出力装置102の出力装置IDと、出力装置102が設置された場所を示す位置情報(例えば、緯度、経度、高度情報)とを対応づけて記憶した出力装置情報131を記憶部1053に記憶して、管理する。記憶部1053に記憶される出力装置情報131の例を図11(a)に示す。
図11(a)は、一実施形態に係る出力装置情報131の一例のイメージを示している。図11(a)に示すように、出力装置情報131には、1つ以上の出力装置102の出力装置IDと、出力装置102が設置された場所の位置情報(緯度、経度、高度)とが、対応づけて記憶されている。
出力装置管理部1052は、携帯端末104から、出力装置IDを含む位置情報の取得要求を受付すると、出力装置情報131から、出力装置IDに対応する位置情報を取得し、要求元の携帯端末104に提供する。
なお、出力装置情報131には、各出力装置102を管理するための管理IDや、各出力装置102と通信を行うための宛先情報等が含まれていても良い。これらの情報を用いて、出力装置管理部1052は、各出力装置102の出力装置IDを、例えば、定期的に変更するものであっても良い。
また、別の一例として、外部サーバが、各出力装置102の出力装置IDを定期的に変更し、変更された出力装置IDを、位置情報提供システム130に通知するもの等であっても良い。
記憶部1053は、出力装置情報131等の情報を記憶する手段であり、例えば、図6のストレージ部604、及び図6のCPU601で実行されるプログラム等によって実現される。
(顧客情報管理システムの機能構成)
顧客情報管理システム120は、通信部1061、位置情報管理部1062、顧客情報管理部1063、履歴情報管理部1064、及び記憶部1065等を有する。
通信部1061は、顧客情報管理システム120をネットワーク1070に接続し、例えば、携帯端末104、位置情報提供システム130、又は情報処理装置107等と通信を行うための手段である。通信部1061は、例えば、図6のネットワークI/F605、及び図6のCPU601で実行されるプログラム等によって実現される。
位置情報管理部(位置情報管理手段)1062は、携帯端末104から送信される端末情報を受付し、受付した端末情報に含まれる携帯端末104のアプリIDと、位置情報とを、記憶部1065の位置情報A121に記憶して、管理する。位置情報管理部1062は、例えば、図6のCPU601で実行されるプログラムによって実現される。
記憶部1065に記憶される位置情報A121の例を図11(b)に示す。図11(b)は、一実施形態に係る位置情報A121の一例のイメージを示している。図11(b)の例では、位置情報A121には、アプリID、日時、位置情報、領域情報等が含まれる。
アプリIDは、携帯端末104から受付した端末情報に含まれるアプリIDである。日時は、携帯端末104から端末情報を受付した日時の情報、又は端末情報に含まれる日時の情報である。位置情報は、携帯端末104から受付した端末情報に含まれる位置情報である。
領域情報は、例えば、図5(a)に示す出力装置102の配置の例において、出力装置102の位置情報(緯度、経度、高度)に対応する領域(売場、出入口等)の情報である。位置情報管理部1062は、例えば、図5(a)に示すような、出力装置102の位置情報と、領域との対応関係を予め記憶しておき、位置情報に対応する領域の情報を、領域情報に記憶する。
位置情報管理部1062は、携帯端末104から受付した端末情報に基づく携帯端末104の位置情報(以下、位置情報Aと呼ぶ)を、図11(b)に示すように、位置情報A121に累積的に記憶する。また、位置情報管理部1062は、情報処理装置107からの位置情報の取得要求に応じて、所定の時間内(例えば、1分間以内等)に更新(検知)された1つ以上の携帯端末104の位置情報(以下、位置情報aと呼ぶ)を、情報処理装置107に提供する。位置情報管理部1062が、情報処理装置107に提供する位置情報aの例を図11(c)に示す。
図11(c)は、一実施形態に係る位置情報aの一例のイメージを示している。図11(c)に示すように、位置情報a1021には、所定の時間内に検知された(位置情報A121に記憶された)アプリID毎に、位置情報と領域情報とが対応づけて記憶されている。この位置情報a1021により、情報処理装置107は、店舗101内にいる利用者103の携帯端末104の位置と、領域(売場等)を特定することができる。
顧客情報管理部(利用者情報管理手段)1063は、利用者103が、店舗101に会員登録したとき、店舗101の従業員等によって利用者103の情報が入力されたとき等に、入力された情報を、記憶部1065の顧客情報122に記憶して、管理する。顧客情報管理部1063は、例えば、図6のCPU601で実行されるプログラムによって実現される。
記憶部1065に記憶される顧客情報122の例を図12(a)に示す。図12(a)は、一実施形態に係る顧客情報122の一例のイメージを示している。図12(a)の例では、顧客情報122には、アプリID、会員ID、氏名、メールアドレス、住所、属性情報、日付、DM配送、購入商品、購入金額等の情報が含まれる。
アプリIDは、利用者103の携帯端末104を識別するための識別情報(アプリID)である。会員IDは、利用者103を識別するための識別情報である。なお、アプリIDと会員IDは、同じ情報であっても良いし、異なる情報であっても良い。
氏名は、利用者103の名前の情報である。メールアドレスは、利用者103のメールアドレスである。住所は、利用者103の住所の情報である。
属性情報は、利用者103の属性を示す情報であり、図12(a)では、一例として、有償会員(第1の属性情報の一例)と、無償会員(第2の属性情報の一例)とが示されている。なお、属性情報は、有償会員と無償会員に限られず、例えば、所定の期間内における商品購入の有無、商品の購入金額の累計が所定の金額以上か、来店回数が所定の回数以上か、ダイレクトメールを送信した顧客であるか、等の様々な情報であって良い。
日付は、例えば、利用者103へのDM(ダイレクトメール)の配送や、利用者103の商品購入等の事象が発生した日付の情報である。DM配送は、利用者103へのDMの配送の有無、及び配送したDMの種別等を示す情報である。
購入商品は、利用者103が購入した商品を特定するための商品名、商品コード等の情報である。購入金額は、購入商品の金額を示す情報である。
このように、顧客情報122には、利用者103の個人情報、利用者103の属性情報、及び利用者103に関する様々な事象に関する情報等が含まれる。また、顧客情報管理部1063は、情報処理装置107からの顧客情報の取得要求に応じて、顧客情報122の一部、又は全部を、情報処理装置107に提供する。
履歴情報管理部(履歴情報管理手段)1064は、利用者103の店舗101、又は店舗101を含むチェーン店等の利用履歴に関する情報を、記憶部1065の履歴情報123に記憶して、管理する。履歴情報管理部1064は、例えば、図6のCPU601で実行されるプログラムによって実現される。
記憶部1065に記憶される履歴情報123の例を図12(b)に示す。図12は、一実施形態に係る履歴情報123の一例のイメージを示している。図12(b)の例では、履歴情報123には、アプリID、履歴、購入商品、購入金額、領域情報、日付、滞在時間等の情報が含まれる。
アプリIDは、利用者103の携帯端末104を識別する識別情報(アプリID)である。
履歴は、例えば、来店、購入等、利用者103による店舗101の利用の種別を示す情報であり、例えば、履歴情報管理部1064によって生成される。例えば、履歴情報管理部1064は、図11(b)に示す位置情報A121に基づいて、携帯端末104のアプリIDが検知されたと判断した場合、「来店」の履歴を生成する。また、履歴情報管理部1064は、図12(a)に示す顧客情報122に基づいて、利用者103が商品を購入したと判断した場合、「購入」の履歴を生成する。
購入商品、及び購入金額の情報は、履歴情報管理部1064が、「購入」の履歴を生成した場合、図12(a)に示す顧客情報122の購入商品、及び購入金額の情報が、コピーされる。
領域情報は、利用者103が店舗101に来店した際に滞在した領域を示す情報であり、例えば、履歴情報管理部1064が、図11(b)に示す位置情報A121の領域情報に基づいて生成する。
好ましくは、履歴情報管理部1064は、図11(b)に示す位置情報A121の領域情報に記憶された領域のうち、滞在時間が長い領域から順に所定の数(例えば4つ)の領域を、履歴情報123の領域情報に記憶する。
日付は、各履歴に対応する日付の情報である。滞在時間は、各履歴に対応する、利用者103が店舗101に滞在した時間を示す情報である。
このように、履歴情報123には、利用者103毎(アプリID毎)に、利用者103の店舗101、又は店舗101を含むチェーン店等の利用履歴の情報が含まれる。また、履歴情報管理部1064は、情報処理装置107からの履歴情報の取得要求に応じて、履歴情報123の一部、又は全部を、情報処理装置107に提供する。
(情報処理装置の機能構成)
情報処理装置107は、通信部1011、位置情報取得部1012、利用者情報取得部1013、履歴情報取得部1014、顧客位置情報提供部1015、顧客情報提供部1016、表示制御部1017、操作受付部1018、及び記憶部1020を含む。
通信部1011は、情報処理装置107をネットワーク1070に接続し、例えば、携帯端末104、位置情報提供システム130、又は顧客情報管理システム120等と通信を行うための手段である。通信部1011は、例えば、図6のネットワークI/F605、及び図6のCPU601で実行されるプログラム等によって実現される。
位置情報取得部(位置情報取得手段)1012は、店舗101内に設置された出力装置102から出力される信号に含まれる出力装置IDに対応する出力装置102の位置情報と出力装置IDの受信に基づき位置情報を取得した利用者103の携帯端末104のアプリIDとにより定まる、利用者103の携帯端末104の位置情報を取得する。位置情報取得部1012は、例えば、図6のCPU601で実行されるプログラムによって実現される。
例えば、位置情報取得部1012は、位置情報提供システム130に位置情報の取得要求を送信して、位置情報提供システム130から提供される、図11(c)に示されるような位置情報a1021を取得し、記憶部1020に記憶する。
利用者情報取得部1013は、利用者103(顧客)の属性情報を含む顧客情報122の一部、又は全部を顧客情報管理システム120から取得し、取得した情報を、記憶部1020の顧客情報1022に記憶する。利用者情報取得部1013は、例えば、図6のCPU601で実行されるプログラムによって実現される。
一例として、利用者情報取得部1013は、記憶部1020に記憶した位置情報a1021に含まれる1つ以上のアプリIDを顧客情報管理システム120に送信し、送信したアプリIDに対応する顧客情報を、記憶部1020の顧客情報1022に記憶する。
別の一例として、利用者情報取得部1013は、顧客情報管理システム120が有する顧客情報122を、予め取得して、記憶部1020の顧客情報1022に記憶しておくものであっても良い。
履歴情報取得部1014は、利用者103の履歴情報123の一部、又は全部を顧客情報管理システム120から取得し、取得した情報を、記憶部1020の履歴情報1023に記憶する。履歴情報取得部1014は、例えば、図6のCPU601で実行されるプログラムによって実現される。
一例として、履歴情報取得部1014は、記憶部1020に記憶した位置情報a1021に含まれる1つ以上のアプリIDを顧客情報管理システム120に送信し、送信したアプリIDに対応する履歴情報を、記憶部1020の履歴情報1023に記憶する。
別の一例として、履歴情報取得部1014は、顧客情報管理システム120が有する履歴情報123を、予め取得して、記憶部1020の履歴情報1023に記憶しておくものであっても良い。
顧客位置情報提供部(第1の情報提供手段)1015は、位置情報が取得された携帯端末104の利用者103の属性情報と、属性情報に応じた表示要素とを用いて、店舗101の配置図に位置情報が取得された利用者103の携帯端末104の位置を表示する、例えば、図2に示すような表示画面200を、情報端末108等に提供する。顧客位置情報提供部1015は、例えば、図6のCPU601で実行されるプログラムによって実現される。
顧客情報提供部(第2の情報提供手段)1016は、図2に示す表示画面200において、有償会員を示す表示要素202が選択された場合、選択された有償会員の情報を示す、例えば、図3に示すような表示画面300を、情報端末108等に提供する。
例えば、顧客情報提供部1016は、選択された有償会員(第1の属性情報)を示す表示要素(第1の表示要素)202に対応する携帯端末104の利用者103の情報を、記憶部1020の履歴情報1023から取得する。また、顧客情報提供部1016は、取得した利用者103の履歴情報を用いて、例えば、図3に示すような表示画面(第2の表示画面)を作成し、情報端末108、表示装置109等に提供する。
表示制御部1017は、例えば、顧客位置情報提供部1015が提供する表示画面(第1の表示画面)、顧客情報提供部1016が提供する表示画面等を、情報処理装置107の表示部607等に表示させる。表示制御部1017は、例えば、図6のCPU601で実行されるプログラムによって実現される。
操作受付部1038は、例えば、表示制御部1017が、表示部607に表示させた表示画面に対する、情報処理装置107の利用者の入力操作を受付ける手段であり、例えば、図6のCPU601で実行されるプログラムによって実現される。
記憶部1020は、例えば、位置情報a1021、顧客情報1022、履歴情報1023、及びフロア情報1024等の様々な情報を記憶する手段である。記憶部1020は、例えば、図6のストレージ部604、RAM602、及び図6のCPU601で実行されるプログラム等によって実現される。
また、記憶部1020には、例えば、図12(c)に示すようなフロア情報124が、予め記憶されている。
図12(c)は、一実施形態に係るフロア情報124の一例のイメージを示している。図12(c)の例では、フロア情報124には、フロアID、画像情報、基準点座標、縮尺等の情報が含まれている。
フロアIDは、店舗101に複数のフロアがある場合等に、フロアを識別するための識別情報である。フロアIDは、フロア名等の情報であっても良い
画像情報は、例えば、図5(a)に示すような、店舗101のフロアレイアウトを示す配置図501の画像データ、又は画像データを取得するための参照情報(リンク先を示す情報)等の情報である。
基準点座標は、例えば、図5(a)に示す配置図501の基準点503の座標(緯度、経度、高度情報)である。縮尺は、配置図501の縮尺を示す情報である。
(情報端末、表示端末)
情報端末108、及び表示装置109は、例えば、ウェブブラウザや、情報提供システム100の表示用のアプリ等を用いて、情報処理装置107から提供される表示画面を、表示部607に表示する。
<処理の流れ>
続いて、情報提供システム100による情報提供方法の処理の流れについて説明する。
(情報処理装置の処理)
図13は、一実施形態に係る情報処理装置の処理の例を示すフローチャートである。情報処理装置107は、図13に示す処理を、例えば、所定の時間間隔等で繰り返し実行する。
ステップS1301において、情報処理装置107の位置情報取得部1012は、店舗101内で検知された携帯端末104の位置情報を取得する。
例えば、位置情報取得部1012は、顧客情報管理システム120に、位置情報aの取得要求を送信する。これにより、顧客情報管理システム120の位置情報管理部1062は、店舗101内に設置された出力装置102が出力する信号に含まれる出力装置IDを所定の時間内に取得した携帯端末104の位置情報(位置情報a)を情報処理装置107に送信する。
ステップS1302において、情報処理装置107の顧客位置情報提供部1015は、位置情報取得部1012が位置情報を取得した各携帯端末104の利用者103の属性情報を取得する。
例えば、顧客位置情報提供部1015は、利用者情報取得部1013が、顧客情報管理システム120から予め取得し、記憶部1020に記憶した顧客情報1022から、各携帯端末104の利用者103の属性情報を取得する。或いは、顧客位置情報提供部1015は、利用者情報取得部1013を用いて、位置情報を取得した各携帯端末104の利用者103の顧客情報を取得し、取得した顧客情報122から各携帯端末104の利用者103の属性情報を取得するものであっても良い。
ステップS1303において、情報処理装置107の顧客位置情報提供部1015は、ステップS1302で取得した属性情報に応じた表示要素を用いて、店舗101の配置図に、各携帯端末104の位置を表示する表示画面を提供する。
例えば、顧客位置情報提供部1015は、図2に示すように、有償会員を示す表示要素202と無償会員を示す表示要素203とを用いて、店舗101の配置図201に各携帯端末104の位置を表示する表示画面200を、情報端末108等に提供する。
ステップS1304において、情報処理装置107の顧客情報提供部1016は、ステップS1303で提供した表示画面において、選択可能な表示要素が選択されたかを判断する。
例えば、顧客情報提供部1016は、図2に示すような表示画面200において、選択可能な表示要素である有償会員を示す表示要素202が選択されたか否かを判断する。
例えば、表示画面200を提供された情報端末108は、有償会員を示す表示要素202が選択されると、選択された表示要素を特定するための情報を含む利用者の情報の取得要求を情報処理装置107に送信する。また、顧客情報提供部1016は、表示画面200を提供した情報端末108から利用者の情報の取得要求を受付けると、有償会員を示す表示要素202が選択されたと判断する。
選択可能な表示要素が選択されない場合、顧客情報提供部1016は、処理を終了させる。一方、選択可能な表示要素が選択された場合、顧客情報提供部1016は、処理をステップS1305に移行させる。
ステップS1305に移行すると、顧客情報提供部1016は、選択された表示要素に対応する携帯端末104の利用者103の履歴情報を取得する。
例えば、顧客情報提供部1016は、図12(b)に示すような履歴情報123から、選択された表示要素に対応するアプリIDに基づいて、履歴、購入商品、購入金額、日付、滞在時間、領域情報等の情報を取得する。
ステップS1306において、顧客情報提供部1016は、選択された表示要素に対応する携帯端末104の利用者103の、例えば、図3に示すような利用者の情報301を表示する表示画面300を作成し、情報端末108等に提供する。
ステップS1307において、顧客情報提供部1016は、例えば、図3に示すような表示画面300において、「戻る」ボタン302が選択されるのを待ち、「戻る」ボタン302が選択されると処理を終了させる。
上記の処理により、店舗101に来店した利用者(顧客)の情報を提供する情報提供システム100において、有償会員(所定の属性を有する利用者)の位置を把握することができるようになる。
(位置情報の取得処理)
続いて、情報提供システム100による位置情報の取得処理の流れについて説明する。
ステップS1401、S1402において、店舗101内に設置された複数の出力装置102−1、102−2、・・・は、自装置の出力装置IDを含む信号(測位信号)を、継続的に送信しているものとする。
ステップS1403において、携帯端末104の出力信号受信部1032は、例えば、出力装置102−1が出力する測位信号を受信し、出力装置ID取得部1033は、測位信号に含まれる出力装置IDを取得する。
ステップS1404において、携帯端末104の位置情報問合部1034は、ステップS1403で取得した出力装置IDを含む位置情報の取得要求を、位置情報提供システム130に送信する。
ステップS1405において、位置情報提供システム130の出力装置管理部1052は、位置情報の取得要求を受付けると、例えば、図11(a)に示すような出力装置情報131を用いて、取得要求に含まれる出力装置IDに対応する位置情報を特定する。また、出力装置管理部1052は、特定した位置情報(緯度、経度、高度)を、要求元の携帯端末104に返信する。
ステップS1406において、携帯端末104の位置情報送信部1035は、位置情報提供システム130から取得した位置情報と、携帯端末104のアプリIDと、時間情報と、を含む端末情報を顧客情報管理システム120に送信する。なお、端末情報に含まれる時間情報は、例えば、携帯端末104が、測位信号を受信した時間を示す情報であっても良いし、端末情報を送信する時間を示す情報等であっても良い。
ステップS1407において、顧客情報管理システム120の位置情報管理部1062は、携帯端末104から受付した端末情報に含まれるアプリID、位置情報、及び時間情報を、例えば、図11(b)に示すような位置情報A121に記憶する。
好ましくは、位置情報管理部1062は、予め記憶した位置情報と領域情報との対応関係に基づいて、位置情報に対応する領域を特定し、位置情報A121に記憶する。
情報提供システム100では、ステップS1401〜S1407に示す位置情報の更新処理1400が、店舗101内にある携帯端末104毎に、所定の時間間隔(例えば、15秒〜1分間隔等)で実行される。
ステップS1408において、情報処理装置107の位置情報取得部1012が、位置情報aの取得要求を、顧客情報管理システム120に送信する。
ステップS1409において、顧客情報管理システム120の位置情報管理部1062は、位置情報aの取得要求を受付けると、所定の時間内(例えば、1分以内)に検知された携帯端末104の位置情報を、位置情報A121から抽出する。
ステップS1410において、顧客情報管理システム120の位置情報管理部1062は、抽出された位置情報(位置情報a)を、要求元の情報処理装置107に送信する。
ステップS1411において、情報処理装置107の位置情報取得部1012は、顧客情報管理システム120から受信した位置情報aを、記憶部1020に記憶する。
上記の処理により、情報処理装置107の位置情報取得部1012は、店舗101内に設置された出力装置102の出力装置IDを、所定の時間内に取得した携帯端末104の位置情報(位置情報a)を取得することができる。
(顧客位置情報の提供処理)
図15は、一実施形態に係る顧客位置情報の提供処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、情報処理装置107の顧客位置情報提供部1015が、例えば、図2に示すような表示画面200を提供する処理の一例を示している。なお、この処理は、例えば、図13のステップS1303の処理に対応している。
ステップS1501において、情報処理装置107の顧客位置情報提供部1015は、例えば、図12(c)に示すようなフロア情報124から、店舗101のフロアレイアウトを示す配置図201の画像データを取得する。
続いて、顧客位置情報提供部1015は、店舗101内で検知された携帯端末104の各々に対して、ステップS1503〜S1506に示す処理を実行する。
例えば、ステップS1502において、変数N(Nは1以上の整数)を1に初期化する。
ステップS1503において、顧客位置情報提供部1015は、店舗101内で検知された1つ以上の携帯端末104のうち、N番目の携帯端末104のアプリIDに対応する利用者の属性情報を取得する。
例えば、図12(a)に示す顧客情報122において、N番目の携帯端末104のアプリIが「APxxx005」である場合、顧客位置情報提供部1015は、属性情報「有償会員」を取得する。
ステップS1504において、顧客位置情報提供部1015は、取得した属性情報が「有償会員」であるかを判断する。
取得した属性情報が「有償会員」である場合、顧客位置情報提供部1015は、処理をステップS1505に移行させる。一方、取得した属性情報が「有償会員」でない場合(「無償会員」である場合)、顧客位置情報提供部1015は、処理をステップS1506に移行させる。
ステップS1505に移行すると、顧客位置情報提供部1015は、配置図201のN番目のアプリIDに対応する位置に、アプリIDに対応する利用者103の情報を表示するための表示要素(第1の表示要素)を配置する。
例えば、顧客位置情報提供部1015は、図12(c)に示すフロア情報124の基準点座標、縮尺、及びN番目のアプリIDの位置情報を用いて、配置図201におけるアプリIDに対応する位置を算出し、表示要素を配置する。
一方、ステップS1506に移行すると、顧客位置情報提供部1015は、配置図201のN番目のアプリIDに対応する位置に、通常の表示要素(第2の表示要素)を配置する。
このように、情報処理装置107の顧客位置情報提供部1015は、携帯端末104の利用者103の属性情報に応じて異なる表示要素を用いて、配置図201に携帯端末104の位置を表示する。
ステップS1507において、顧客位置情報提供部1015は、Nの値が、図13のステップS1301で位置情報を取得した携帯端末104の数を示すNmaxの値に達したかを判断する。
Nの値が、Nmaxの値に達していない場合、顧客位置情報提供部1015は、処理をステップS1508に移行させる。一方、Nの値が、Nmaxの値に達している場合、顧客位置情報提供部1015は、処理をステップS1509に移行させる。
ステップS1508に移行すると、顧客位置情報提供部1015は、Nに1を加算し、処理をステップS1503に戻して、同様の処理を再び実行する。
ステップS1509に移行すると、顧客位置情報提供部1015は、作成された店舗101の配置図201を表示する表示画面200を、情報端末108、表示装置109等に提供する。
上記の処理により、顧客位置情報提供部1015は、携帯端末104の利用者103の属性情報に応じて異なる表示要素を用いて、店舗101の配置図201に、各携帯端末104の位置を表示する表示画面200を提供することができるようになる。
(別の一例)
図16は、一実施形態に係る顧客位置情報の提供処理の別の一例を示すフローチャートである。なお、図16に示す処理のうち、ステップS1501〜S1503、及びステップS1507〜S1509に示す処理は、図15に示す処理と同様なので、ここでは図15に示す処理との相違点を中心に説明を行う。
図15に示す処理において、「有償会員」、及び「無償会員」は、属性情報の一例であり、前述したように、属性情報は、例えば、所定の期間内における商品購入の有無、商品の購入金額の累計が所定の金額以上か否か、来店回数が所定の回数以上か否か、ダイレクトメールを送信した顧客であるか否か、等の様々な情報であって良い。
また、属性情報は、3つ以上の異なる属性を有していても良い。図16に示す処理は、属性情報が、3つの属性を有している場合の処理の例を示している。
ステップS1601において、情報処理装置107の顧客位置情報提供部1015は、ステップS1503で取得した属性情報が第1の属性情報(例えば、購入金額の累計が10万円以上等)であるかを判断する。
取得した属性情報が第1の属性情報である場合、顧客位置情報提供部1015は、処理をステップS1602に移行させる。一方、取得した属性情報が第1の属性情報でない場合、顧客位置情報提供部1015は、処理をステップS1603に移行させる。
ステップS1602に移行すると、顧客位置情報提供部1015は、配置図201のN番目のアプリIDに対応する位置に、第1の表示要素を配置する。
ステップS1603に移行すると、情報処理装置107の顧客位置情報提供部1015は、ステップS1503で取得した属性情報が第2の属性情報(例えば、購入金額の累計が10万円未満、2万円以上等)であるかを判断する。
取得した属性情報が第2の属性情報である場合、顧客位置情報提供部1015は、処理をステップS1604に移行させる。一方、取得した属性情報が第2の属性情報でない場合、顧客位置情報提供部1015は、処理をステップS1605に移行させる。
ステップS1604に移行すると、顧客位置情報提供部1015は、配置図201のN番目のアプリIDに対応する位置に、第2の表示要素を配置する。
一方、ステップS1605に移行すると、顧客位置情報提供部1015は、配置図201のN番目のアプリIDに対応する位置に、第3の表示要素を配置する。
このように、属性情報は、例えば、図12(a)に示す顧客情報122の「属性情報」に記憶されている情報以外に、「購入金額」、「購入商品」、「DM配送」等の情報、又は情報の組み合わせに基づいて決定される情報等であっても良い。
また、属性情報が、4つ以上の異なる属性を有している場合でも、顧客位置情報提供部1015は、同様にして、属性情報に応じて異なる表示要素を用いて、携帯端末104の位置を、配置図201に配置することが可能である。
(利用者の情報の別の一例)
図17は、一実施形態に係る利用者の情報の別の一例を示す図である。この図は、図3に示す利用者の情報301を表示する表示画面300に表示する利用者の情報の別の一例を示している。
図17(a)は、アパレルショップにおける利用者の情報のイメージを示している。図18(a)に示す利用者の情報1701に含まれる情報の種類は、図3に示す利用者の情報301と同様であるが、履歴の情報には、「DM(ダイレクトメール)」が含まれている。また、DMの履歴に対応する詳細の情報には、「キャンペーン」が含まれている。これにより、店舗101の従業員等は、利用者103が、キャンペーンのDMを発送した顧客であることを把握することができる。
図17(b)は、カーディーラーにおける利用者情報のイメージを示している。図17(b)の例では、会員IDの情報に代えて、会員名の情報が含まれている。これにより、店舗101の従業員は、利用者103の氏名を把握することができる。また、来店の履歴に対応する詳細の情報には、「試乗」、「オイル交換」、「商談」等の情報が含まれている。これにより、店舗101の従業員は、利用者103が、試乗した車種や、商談中の車種等の情報を把握することができる。
なお、上記の実施形態において、店舗101は、利用者103が来訪する施設の一例である。施設は、例えば、必ずしも販売を行わない、ショールームや、展示会場、又はパーティ会場等の施設であっても良い。