JP6560613B2 - パイプ式ボールペンチップの製造方法 - Google Patents
パイプ式ボールペンチップの製造方法 Download PDFInfo
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Description
図1にボール受け座形成工程の前の状態の金属製筒体2を示す。
金属製筒体2の先端外周面には、円錐面が形成される。それにより、前記金属製筒体2の先端に先細状のエッジ部21が形成される。前記金属製筒体2は、例えば、SUS304、SUS305、SUS321等のオーステナイト系ステンレス鋼により得られる。
図2にボール受け座形成工程を示し、図3に、図2のボール受け座形成工程に用いる押圧ピン5を示す。図4及び図5に、ボール受け座形成工程の後の状態を示す。
尚、本実施の形態において、採用するボールの直径は0.3mmであり、金属製筒体2の先端部の内径は0.32mmであり、押圧ピン5の第1の円柱状外面52の外径は0.305mmであり、押圧ピン5の第2の円柱状外面53の外径は0.31mmである。
(図4及び図5参照)
前記ボール受け座形成工程の後、カシメ工程が行われる(図示せず)。前記カシメ工程において、内方突出部23の前面に金属製筒体2の先端開口部からボール3を挿入配置し、その後、先細状のエッジ部21を円周状に内方に折り曲げることにより、内向きの環状突起よりなるカシメ部22が形成される。前記カシメ工程において、ボール3をカシメ部22の内周面に圧接させることにより、前記カシメ部22の内周面にボール3と同等の曲率を有する曲面状凹部が塑性変形により形成される。
図6にハンマーリング工程(ハンマーリング直前の状態)を示す。図7に前記ハンマーリング工程の後の状態を示す。前記カシメ工程の後、前記ハンマーリング工程が行われる。
図8に、本実施の形態の製造方法で得られるパイプ式ボールペンチップ1を適用したボールペン7を示す。
前記ボールペンチップ1のチップ本体は、直円筒状の金属製筒体2よりなる。前記チップ本体の先端近傍内面には、内方への押圧変形により、複数(例えば、4個)の内方突出部23(即ちボール受け座)が周方向に等間隔に形成される。また、チップ本体の先端には、先細状のエッジ部21が予め形成され、前記エッジ部21が周状に内方に押圧変形されることにより、内向きのカシメ部22が形成される。前記内方突出部23の前面と前記カシメ部22の後面との間にはボール3が回転可能に抱持される。前記内方突出部23の相互間には、中心部から径方向外方に延び且つ軸方向に貫通するインキ流通間隙が形成される。
前記スプリング73は、前部のロッド部73aと、後部のコイル部73bが一体に連設される。前記インキ流通間隙に、スプリング73のロッド部73aが挿通される。前記ロッド部73aによって、直接ボール3が前方に付勢され、それにより、ボール3がカシメ部22の内周面に密接される。
前記インキ収容筒72は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン)の押出成形により得られる、両端が開口された円筒体である。前記インキ収容筒72の内部には、インキと、該インキの消費に伴って前進する高粘度流体からなる追従体が充填される。
前記ホルダー71は合成樹脂(例えば、ポリプロピレン)の射出成形によって得られる筒状体である。前記ホルダー71は、ボールペンチップ1が取り付けられる先細状の前部と、インキ収容筒72の先端面に当接する鍔部と、インキ収容筒72の先端開口部に圧入される後部とからなる。前記ホルダー71の後部内面には、係止突起が形成され、前記係止突起にスプリング73のコイル部73bの後端が係止される。
本発明の実施の形態のパイプ式ボールペンチップの製造方法によれば、ハンマーリング工程の前に、予め各々の内方突出部23の前側基端部近傍の金属製筒体2の内面に隆起部23bを形成し、前記ハンマーリング工程で、前記各々の隆起部23bがボール3の径方向の移動を規制してなることにより、ハンマーリング工程時及び筆記時、ボール3の中心が金属製筒体2の軸心から外れることを確実に回避し、筆記時の均一なボール3の回転や均一なインキ吐出性が得られるパイプ式ボールペンチップを提供できる。
2 金属製筒体
21 エッジ部
22 カシメ部
23 内方突出部
23a 円錐状凹面
23b 隆起部
23c 曲面状凹部
4 ハンマー
5 押圧ピン
51 円錐面
52 第1の円柱状外面
53 第2の円柱状外面
54 段部
6 ポンチ
7 ボールペン
71 ホルダー
72 インキ収容筒
73 スプリング
73a ロッド部
73b コイル部
Claims (3)
- 金属製筒体の先端近傍の内周面にボール受け座用の複数の内方突出部を形成するボール受け座形成工程と、
前記ボール受け座形成工程の後、前記内方突出部の前側の金属製筒体の先端開口部にボールを挿入し、金属製筒体の先端の先細状のエッジ部を内方に円周状に折り曲げることによりカシメ部を形成するカシメ工程と、
前記カシメ工程の後、ボールをハンマーで後方に押圧し、ボールを各々の内方突出部の前面に押し付けることにより、筆記時のカシメ部内周面とボールとの前後方向の隙間を確保するハンマーリング工程とからなるパイプ式ボールペンチップの製造方法であって、
前記ハンマーリング工程の前に、予め各々の内方突出部の前側基端部近傍の金属製筒体の内面に隆起部を形成し、前記ハンマーリング工程で、前記各々の隆起部がボールの径方向の移動を規制してなることを特徴とするパイプ式ボールペンチップの製造方法。 - 前記ボール受け座形成工程において、形成される各々の内方突出部の前側基端部近傍に押圧ピンの円柱状外面を押し当てることにより、円柱状内面を有する前記隆起部を前記各々の内方突出部の前側基端部近傍に形成する請求項1記載のパイプ式ボールペンチップの製造方法。
- 前記ボール受け座形成工程において、円錐面と該円錐面の後方に連設される円柱状外面とを備えた押圧ピンを用い、前記押圧ピンの円錐面を各々の内方突出部の前面に押し当てると同時に前記円柱状外面を各々の内方突出部の前側基端部近傍に押し当てることにより、前記各々の内方突出部の前面に円錐状凹面を形成するとともに、前記各々の内方突出部の前側基端部近傍に、前記円錐状凹面に連設された円柱状内面を有する隆起部を形成する請求項1または2記載のパイプ式ボールペンチップの製造方法。
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JP2015254928A JP6560613B2 (ja) | 2015-12-25 | 2015-12-25 | パイプ式ボールペンチップの製造方法 |
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