JP6558956B2 - インクカートリッジ、およびインクジェット記録装置 - Google Patents

インクカートリッジ、およびインクジェット記録装置 Download PDF

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本発明は、インクを貯留可能なインクカートリッジ、およびインクカートリッジから供給されるインクを用いて記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録ヘッドに用いられるインクとして、着色材に顔料を用いたインクが実用化されている。しかし、顔料は、染料のような溶解系ではなく分散系であるため、インクを貯留したインクカートリッジの中で顔料粒子が沈降することが知られている。
例えば、インクカートリッジがインクジェット記録装置に装着されたまま長期間放置された場合、そのインクカートリッジに貯留されているインクには顔料粒子の沈降が生じる。そのため、インクカートリッジに貯留されたインクには、その底部から上部に向かって顔料粒子の濃度勾配が生じる。その結果、インクカートリッジの底部には、顔料濃度が高く、過度に濃い色の層が形成される一方、インクカートリッジの上部には、顔料濃度が低く、過度に色が薄い層が形成される。
ここでインクカートリッジの底部からインクを導出させる構成において、長期間、一定の姿勢(底部を鉛直方向下方に向けた状態)でインクカートリッジが保管されていた場合を考える。この場合、インクカートリッジの底部から導出したインクを記録ヘッドに供給すると、顔料濃度の高い層を形成しているインクが最初に供給されて、過度に濃い色の画像が記録されることとなる。つまり、インクカートリッジの使用初期に記録された記録画像と、使用後期に記録された記録画像との間には、目視でも認識される程度の濃度差を生じる可能性がある。このような現象は、色の濃淡を用いてカラー画像を記録するカラー記録において、特に顕著となる。
このような課題を解決する方法として、特許文献1には、インクカートリッジの底部に、インクカートリッジ内のインクを導出する接続部を設け、その接続部に鉛直方向上方に延出する管を設けた構成が開示されている。この管には鉛直方向の複数位置でそれぞれインクカートリッジ内に連通する複数のインク流入口が設けられており、鉛直方向下方に位置するインク流入口は他のインク流入口に比べて流入抵抗が大きくなっている。
これにより、インクカートリッジ内で顔料濃度の高い位置、および低い位置から、それぞれ流入抵抗の比に応じた量のインクを管内に流入させ、その管で混合したインクを管の下端に形成した導出口より導出させる構成が記載されている。
また、カートリッジの使用初期に形成される画像と使用後期に形成される画像との間に生じる濃度差を解消するための他の技術を備えた液体噴射装置が、特許文献2に開示されている。この特許文献2に開示の液体噴射装置は、液体貯留空間内の液体を循環路に引き込み、循環路から液体貯留空間に戻すことによって攪拌を行い、カートリッジ内のインクの濃度の均一化を図るものとなっている。
特開2005−007855号公報 特願2006−102971号公報
上記のように、特許文献1に記載のインクカートリッジは、管に設けられた複数の流入口から流入抵抗の比に応じた量のインクを取り出して混合している。しかし、インクカートリッジに貯留されているインクの顔料濃度勾配は保管期間、保管姿勢、およびインクの種類などによって異なるため流入口付近の顔料濃度は一定ではない。そのため、インクカートリッジ内が、ある顔料濃度勾配以下であれば効果的だが、顔料濃度勾配の大きさによっては、混合後のインクに顔料濃度差が生じ、それが記録画像の濃度差となって現れる可能性がある。
また、特許文献2に記載のインクカートリッジは、循環手段によりインクカートリッジ内のインクを循環させて攪拌を行うため、インク使用前に循環手段の駆動が必要となる。従って、循環手段を駆動している間は記録動作を行なうことができず、記録待ち時間が発生するため、攪拌時間の短縮が求められていた。
本発明は、インクカートリッジの使用初期と使用後期とで記録画像に生じる濃度差を低減できると共に、循環攪拌による記録待ち時間を短縮することが可能なインクジェット記録装置およびこれに用いるインクカートリッジの提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は以下の構成を有する。
本発明の第1の形態は、インクを収納するインク収納室が形成された筐体と、前記筐体の外部に位置する空間と前記インク収納室とを連通させる連通部と、を備えたインクカートリッジであって、前記連通部は、前記筐体の外面に形成された連通口と、一端が前記連通口に連通する合流流路と、一端が前記合流流路に連通すると共に他端が前記インク収納室に連通する分岐流路と、を備え、前記分岐流路は、前記インク収納室における下層領域に連通する少なくとも一つの第1の分岐流路と、前記下層領域より重力方向上方の上層領域に連通する少なくとも一つの第2の分岐流路と、を備え、前記インク収納室から前記外部へとインクを流動させるインク供給時には、前記第1の分岐流路および前記第2の分岐流路から流出したインクが前記合流流路で合流され、前記第1の分岐流路におけるインク流量をQ1、前記第2の分岐流路におけるインク流路をQ2としたときに、前記第1の分岐流路におけるインク流量と前記第2の分岐流路におけるインク流量との比率(Q1/Q2)は、前記インク供給時の方が、前記外部から前記インク収納室へとインクを流動させるインク逆流時よりも小さいことを特徴とする。
本発明の第2の形態は、記録ヘッドと、前記記録ヘッドへとインクを供給するインクカートリッジとを有し、前記記録ヘッドからインクを吐出させて記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置であって、前記インクカートリッジと前記記録ヘッドとの間のインクの流通を可能とするインク流通部と、前記インク流通部から前記インクカートリッジへとインクを逆流させるインク逆流手段と、を備え、前記インクカートリッジは、インクを収納するインク収納室が形成された筐体と、前記インク流通部と前記インク収納室とを連通させる連通部と、を備え、前記連通部は、前記筐体の外面に形成された連通口と、一端が前記連通口に連通する合流流路と、一端が前記合流流路に連通すると共に他端が前記インク収納室に連通する分岐流路と、を備え前記分岐流路は、前記インク収納室における下層領域に連通する少なくとも一つの第1分岐流路と、前記インク収納室において前記下層領域より重力方向上方に存在する上層領域に連通する少なくとも一つの第2の分岐流路と、を備え、前記インク収納室から外部へとインクを流動させるインク供給時には、前記第1の分岐流路および前記第2の分岐流路から流出したインクが前記合流流路で合流され、前記第1の分岐流路におけるインク流量をQ1、前記第2の分岐流路におけるインク流路をQ2としたときに、前記第1の分岐流路におけるインク流量と前記第2の分岐流路におけるインク流量との比率(Q1/Q2)は、前記インク供給時の方が、前記外部から前記インク収納室へとインクを流動させるインク逆流時よりも小さいことを特徴とする。
本発明によれば、インクカートリッジの使用初期と使用後期とで記録画像に生じる濃度差を低減することができると共に、攪拌による記録待ち時間を短縮することが可能になる。
本発明の実施形態におけるインクジェット記録装置の概略構成を示す図である。 実施形態におけるインクカートリッジの外観を示す斜視図である。 図2に示すインクカートリッジに備えられている基板の外観を示す図である。 図2に示すインクカートリッジの分解斜視図である。 インクカートリッジの内部構成を示す断面図である。 インクカートリッジの内部構成を示す断面図である。 図1の記録ヘッドユニットを詳細に示す要部拡大斜視図である。 カートリッジ装着ユニットの構成を示す斜視図である。 図8のIX−IX線断面を模式的に示す一部縦断面図である。 (a)は図8のXa−Xa線断面を模式的に示す一部縦断面図、(b)はインク逆流手段を示す断面図である。 図10(b)に示す柔軟部材が反転した状態を模式的に示す縦断面図である。 第2の実施形態におけるカートリッジ装着ユニットの筐体の内部構成を示す平面図である。 図12に示すE部の拡大斜視図である。
以下、本発明に係るインクカートリッジおよびインクジェット記録装置の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下の各実施形態は、本発明を実施するための好適な一例を示すものであり、本発明はこれらの構成に限定されるものではない。
[第1の実施形態]
1.インクジェット記録装置
図1は、インクジェット記録装置100の全体構成を概略的に示す図である。図1に示す記録装置本体(以下、「装置本体」ともいう)30には、インク収納容器としてのインクカートリッジ1が着脱可能に搭載されるようになっている。装置本体30は、キャリッジ31、記録ヘッド32、サブタンク51(図8、9、11参照)、搬送手段(搬送手段)34、制御部35および入出力部36などを備える。また、ここでは特に図示しないが、記録装置本体30は、インクカートリッジの着脱、交換作業などにおいて開閉させることが可能な外装カバー、記録媒体を積載するための給送カセット、給送カセットから搬送手段34へと記録媒体を給送する給送手段などを備える。さらに記録装置本体30は、記録済みの記録媒体を保持する不図示の排出トレイおよび種々の入力操作を行う操作部などを備える。また、記録装置本体30は、入出力部36を介して、コンピュータやデジタルカメラ、メモリカードなどの外部装置(不図示)と接続可能に構成されている。
制御部35は、記録装置本体30の全体的な制御、インクカートリッジ1との情報通信の制御、入出力部36を介して外部装置から入力される情報の解析、処理、および入出力部36への情報の出力などを実行する。例えば、制御部35は、キャリッジ31、記録ヘッド32、搬送手段34、給送手段、および後述の減圧手段としてのポンプユニット300などの各駆動部の動作を制御する。また制御部35はインクカートリッジ1に設けられた記憶手段としての記憶素子5(図3B)からインク色、初期インク充填量、インク消費量などのカートリッジ固有の情報を読み出す制御および記憶素子5にインク消費量などの情報を書き込む制御を行う。さらに制御部35は、外部装置から入出力部36を介して入力される記録指令や画像データなどの情報の解析・処理、およびインク残量などの情報を入出力部36に出力する処理を行う。
キャリッジ31に設けられた装着部としてのサブタンク51は、シアン(C)、ブラック(Bk)、マゼンタ(M)およびイエロー(Ye)のインクをそれぞれ収納するインクカートリッジ1C、1Bk、1M、1Yeを着脱可能に装着できるよう構成されている。インクカートリッジ1Bkは、他の3つのインクカートリッジ1C、1M、1Yeよりも幅広で大容量に構成されている。また、記録ヘッド32は、シアン(C)、ブラック(Bk)、マゼンタ(M)およびイエロー(Ye)のインクをそれぞれ吐出するための吐出部を備え、インクカートリッジ1から供給される各色のインクを各吐出部の各吐出口から吐出できるように構成されている。
このようなキャリッジ31に対して使用者がインクカートリッジ1の着脱や交換を行う場合には、まず使用者が、キャリッジ31や搬送手段34などを覆っている外装カバー(不図示)を開状態にする。外装カバーの開状態が記録装置本体によって検出されると、キャリッジ31がカートリッジ交換位置(不図示)へ移動する。使用者は、カートリッジ交換位置にあるキャリッジ31に装着されているヘッドユニット38に対し、インクカートリッジ1の装着(図7参照)または取り出し(図8参照)を行うことができる。なお、このヘッドユニット38は、後述のカートリッジ装着ユニット50と記録ヘッド32とから構成されている(図9参照)。
インクカートリッジ1の着脱や交換が行われた後、使用者が外装カバーを閉状態にすると、その閉状態が不図示の外装センサによって検出される。閉状態が検出されると、記録装置本体30の制御部35は、キャリッジ31に装着されているインクカートリッジ1の記憶素子5からインク色情報を読み出す。制御部35は、読み出したインク色情報に基づいて、全ての色(本実施形態では4色)のインクカートリッジ1がキャリッジ31に装着されているかどうかを判定する。キャリッジ31に装着されていない色のインクカートリッジ1が存在すると判定された場合、制御部35は、操作部の表示パネルや外部装置の表示部にエラーメッセージを表示させるために、操作部や外部装置に対してエラー表示を実行させるための指令を出力する。一方、キャリッジ31に全ての色のインクカートリッジが装着されていると判定された場合、インクジェット記録装置100は記録可能状態となる。
外部装置あるいは操作部から制御部35に記録指令が入力されると、制御部35は、記録装置が記録可能状態になっているか否かを判定する。記録可能状態になっている場合には、給送手段(不図示)が給送カセット(不図示)に積載された記録媒体Pを1枚ずつピックアップし、ピックアップした記録媒体Pを搬送手段34に向けて給送する。搬送手段34は、記録媒体Pの下面を支持するプラテン、および記録媒体を間欠的に搬送することが可能な搬送ローラ、搬送ローラを回転駆動する駆動手段などを備えており、給送手段より給送された記録媒体Pを排出トレイ(不図示)へ向けて搬送する。搬送手段34による記録媒体Pの間欠的な搬送動作において、搬送動作と搬送動作との間の搬送停止期間に、キャリッジ31は、記録媒体Pの搬送方向と交差する(本実施形態では直交する)X軸方向に沿って記録媒体P上を移動する。キャリッジ31の移動中に記録ヘッド32から記録媒体Pに向けてインクが吐出されると、記録媒体上に画像が形成される。以上のように、キャリッジの移動および記録ヘッドのインク吐出と、記録媒体の搬送との繰り返しにより、記録媒体上に画像が形成されていく。
1−1.ヘッドユニット
次に、インクジェット記録装置100のキャリッジ31に搭載されるヘッドユニット38の構成をより詳細に説明する。
図9は本実施形態におけるヘッドユニット38の構成を示す一部縦断面図である。ヘッドユニット38は、インクを吐出可能な吐出口32aを形成した記録ヘッド32と、インクカートリッジ1が着脱可能に装着され、かつインクカートリッジ1から導出されたインクを記録ヘッド32へ供給可能なカートリッジ装着ユニット50と、を備える。カートリッジ装着ユニット50は、インクカートリッジ1を装着可能とする装着部としてのサブタンク51と、このサブタンク51および記録ヘッド32を保持する保持部60と、サブタンク51と保持部60との間に設けられた柔軟部材70と、を備える。サブタンク51には、後述のインクカートリッジ1の前面2c1に形成されたカートリッジ側インターフェース部1A(図2参照)が着脱可能に接続される装置本体側インターフェース部50Aが設けられている。
装置本体側インターフェース部50Aは、インク供給管52、開封ピン53、位置決めピン54を備え、それらは、カートリッジ側インターフェース部1Aの管挿入口8、大気連通孔7、位置決め穴6に対し、それぞれ挿脱可能となっている。また、サブタンク51には、インクカートリッジ1からインク供給管52を介して流入して来たインクを貯留するジョイント室56と、このジョイント室56に連通するインク室57が形成されている。このジョイント室56は、サブタンク51の下方部と保持部60とにより形成され、インク室57は保持部60上に密接・固定された気液不透過性の柔軟部材70により形成されている。
また、保持部60はジョイント室56内のインクを記録ヘッド32へと供給するインク流路61と、柔軟部材70によってインク室57と画成された減圧室62と、この減圧室62と外部空間とを連通させる減圧流路63とを有している。柔軟部材70は、減圧室62内の圧力によって変形する柔軟部70aを有している。この柔軟部70aは、減圧室62の圧力が一定値以上である場合には、図9および図10に示すように、上方に突出した状態となり、減圧室62の圧力が一定値未満である場合(減圧状態である場合)には、図11に示すように下方に突出した状態となる。なお、減圧流路63の端部に形成された開口部は、図10(b)に示すように、減圧手段における吸引パッド320によって開放可能に被覆されるようになっている。なお、以上の構成を有するサブタンク51および保持部60により、インクカートリッジ1と記録ヘッド32との間のインクの流通を可能とするインク流通部が構成されている。
また、本実施形態では、ヘッドユニット38がキャリッジ31に対して取り外し可能に搭載される構造を採用している。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、記録ヘッド32とカートリッジ装着ユニット50とがキャリッジ31に対して個別に取り外し可能に搭載される形態をとることも可能である。また、カートリッジ装着ユニット50がキャリッジ31と一体化されており、記録ヘッド32だけがキャリッジ31に取り外し可能に搭載される形態とすることも可能である。さらには、記録ヘッド32とカートリッジ装着ユニット50の双方がキャリッジ31に一体化されている形態であってもよい。要は、キャリッジ31は、記録ヘッド32を着脱可能あるいは固定的に搭載可能であり、かつインクカートリッジ1が着脱可能なように構成を備えていればよい。
2.インクカートリッジ
次に、図1に示すインクジェット記録装置100において使用可能なインクカートリッジの一例について、図2ないし図5Aおよび図5Bを用いて説明する。本実施形態で使用される4つのインクカートリッジ1C、1Bk、1M、1Yeは、収納するインクの種類、カートリッジ幅(1Bkの幅が、1C、1M、1Yeの幅よりも広い)、および識別部9が異なる以外は同様の基本構成を有している。従って以下では、代表してインクカートリッジ1Mの構成について説明する。
図2は本発明の第1の実施形態におけるインクカートリッジ1Mの外観を示す斜視図である。図3は図2インクカートリッジ1に備えられている基板3の外観を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。図4は図2のインクカートリッジの分解斜視図である。図5(a),(b)は、図2のインクカートリッジの内部構成を示す断面図であり、(a)は図2のVa−Va線断面図、(b)は図2のVb−Vb線断面図である。なお、インクカートリッジでは、装着部に装着されたとき、すなわち使用状態におけるインクカートリッジ1の向き(姿勢)、によって上下左右および上面、底面、正面、背面、側面などが定義される。
2−1.筐体
図2に示すように、インク収納容器としてのインクカートリッジ1は、インク収納室11を有する直方体形状の筐体2を備えている。この筐体2は、上壁2a、底壁2b、前壁2c、背壁2d、左壁2eを含む第1筐体部材40と、右壁2fを構成する第2筐体部材41とを含む構成となっている。第2筐体部材41は、第1筐体部材40の上壁2a、前壁2c、背壁2d、左壁2eの端部によって形成された開口部を塞ぐ蓋部材として機能する。インク収納室11は、第1筐体部材40の内壁面と、この第1筐体部材40の内壁面に密着された可撓性部材12とによって構成される空間であり、この空間内にインクが収納される。なお、本実施形態において可撓性部材12は、柔軟性および気液不透過性を有するシートによって構成されている。また、この筐体2において、前述の上壁2a、底壁2b、前壁2c、背壁2d、左壁2e、右壁2fの外面を、それぞれ、上面2a1、底面2b1、前面2c1、背面2d1、左面2e1、右面2f1と称す。
図2において、X軸方向は、インクカートリッジ1の幅方向であり、キャリッジ31に搭載されたインクカートリッジ1の移動方向(キャリッジ31の移動方向)でもある。Y軸方向は、インクカートリッジ1の奥行き方向であり、カートリッジの着脱方向でもある。Z軸方向は、インクカートリッジの上下方向(重力方向)であり、X軸方向およびY軸方向に直交する方向である。また、θx方向はX軸を回転中心軸とする回転方向であり、θy方向はY軸を回転中心軸とする回転方向であり、θz方向はZ軸を回転中心軸とする回転方向である。
なお、本実施形態では、直方体形状の筐体2を採用しているため、X軸方向は左面2e1および右面2f1に直交し、Y軸方向は前面2c1および背面2d1に直交し、Z軸方向は上面2a1および下面(底面)2b1に直交することになる。
ただし、後述する通り、本実施形態で適用可能な筐体2の形状は直方体形状に限られるものではなく、例えば、筐体2を構成する面の全部あるいは一部が曲面あるいは傾斜面で構成されていてもよい。筐体2を構成する面の全部あるいは一部が曲面あるいは傾斜面で構成されている場合、これらの面にX軸、Y軸、Z軸が直交するとは限らない。
2−2.カートリッジ側インターフェース部
図2、図4および図5に示すように、筐体2の前面2c1には、前述の装置本体側インターフェース部50Aに着脱可能に接続されるカートリッジ側インターフェース部1Aが設けられている。カートリッジ側インターフェース部1Aは、電気接点4が設けられた基板3、位置決め部としての位置決め穴6、大気連通部としての大気連通孔7、連通口としての管挿入口8、および識別部9などを含む構成となっている。電気接点4、位置決め穴6、大気連通孔7、管挿入口8および識別部9は、それぞれ、前述の装置本体側インターフェース部50Aにおける電気接点(電気接続部)55、位置決めピン54、開封ピン53、インク供給管52、識別部材65に接続される。
以下、カートリッジ側インターフェース部1Aを中心にインクカートリッジ1の構成について説明する。図2、図4および図5に示すように、筐体2の前面2c1に設けられた管挿入口8は、重力方向(上下方向)において筐体2の上壁2aより下方に、所定の距離間隔を介して配置されており、本実施形態では、底壁2bの近傍に配置されている。この管挿入口8は筐体2の下方部に形成された連通路(連通部)22の一端部に挿入されたシール部材19の開口部によって形成されている。シール部材19は、円筒状をなす弾性体(例えばゴム)によって形成されており、連通流路22の一端部に挿入・固定されており、その一端部には前述の管挿入口8を形成する開口部が形成されている。
シール部材19の奥側(管挿入口8よりもインク収納室11に近い側)の端部には弾性的に開閉可能なスリット19aが設けられており、インク供給管52が挿入されていない状態ではスリット19aは閉じた状態となっている。シール部材19のスリット19aが閉じた状態にあるとき連通流路22は遮断された状態にあり、管挿入口8とインク収納室11とは非連通状態になっている。また、インク供給管52が連通流路22に挿入されると、シール部材19のスリット19aはインク供給管52によって押し広げられて開口し、インク供給管52とインク収納室11との連通が確保される。このとき、インクの漏れ出しが生じないように、シール部材19の内周面がインク供給管52の外周面に弾性的に密接する。このようにして連通流路22とインク供給管52とが接続されることにより、インク収納室11内のインクがインク供給管52に供給可能な状態となる。
インクカートリッジ1を、装置本体30に搭載されているヘッドユニット38のサブタンク51に装着する場合、インクカートリッジ1の管挿入口8には、装置本体側インターフェース部50Aのインク供給管52が挿入される。このため、インクカートリッジ1は、筐体2の前面2c1に沿った方向(X軸方向およびZ軸方向)への移動が規制される。つまり、管挿入口8は、インクカートリッジ1の前面2c1の面方向の位置ずれを抑制する役割も担う。なお、本実施形態では、連結部として常時開口している管挿入口を採用しているが、連結部は常時開口している構成に限定されない。すなわち、連結部は、インク供給管52が挿入可能なように構成されていればよく、インク供給管52が挿入される前の状態において開口している必要はない。
図5(a)は、サブタンク51に装着される前のインクカートリッジ1の状態、すなわち、未使用状態のインクカートリッジ1を示している。この未使用状態において、封止部材としての封止フィルム18は、管挿入口8を密封するように管挿入口8の周囲部に密着・固定されている。このため封止フィルム18は、物流時等のカートリッジ使用前においてインク収納室11からのインク漏れを防止するインク漏れ防止手段として機能する。封止フィルム18は、インクカートリッジ1を装着する際、インク供給管52が穿通することによって開封される。
電気接点4を備えた基板3は、筐体2の前面2c1の、管挿入口8よりも上面2a1に近い位置(上方位置)に設けられている。図3に示すように、基板3の表面には複数(図では5個)の電気接点4が設けられ、基板3の裏面には記憶素子5が設けられている。電気接点4と記憶素子5とは、基板に設けられた貫通孔を介して配線で接続されている。
記憶素子5は、情報記憶部(メモリ部)と制御回路とを備えたICチップである。情報記憶部には、カートリッジ1の固有情報が記憶されている。カートリッジ1の固有情報としては、例えば、インク収納室11に収納されるインクの色に関する情報やインクの初期充填量に関する情報、インク収納室から外部に供給されたインクの消費量に関する情報、カートリッジの製造日に関する情報などが挙げられる。情報記憶部(メモリ部)の構成は特に制限されるものではなく、例えば、EEPROMやFeRAM等、種々の形態が適用可能である。一方、制御回路は、記録装置本体30の制御部35から送られてきた情報を解析し、情報記憶部に情報を書き込み、情報記憶部から情報を読み出し、制御部35へ情報を出力することが可能なように構成されている。例えば、制御回路は、制御部35から送られてきたインク消費量情報やインク色情報などを解析し、また、これらインク消費量情報やインク色情報などを情報記憶部に書き込むことができる。また、制御回路は、情報記憶部に格納されているインク色情報やインク消費量情報など読み出し、そして、読み出した情報を制御部35へ出力することもできる。
カートリッジ1に設けられたカートリッジ側の電気接点(電気接続部)4は、本体側の電気接点(電気接続部)55と電気的に接続可能であり、図3(a)に示すように電気接点4の一部が電気接点55との当接位置4aとなる。基板3の表面には電気接点4が複数個設けられている。複数の電気接点4には、例えば、記録装置本体からクロック信号が入力される接点、インク消費量等のデータが入出力される接点、記憶素子を動作させる電源が記録装置本体から供給される接点、グランドに接続される接点などが含まれる。なお、図3(a)では電気接点4の個数が5個の場合を示したが、電気接点の個数は5個に限られるものではなく、必要に応じて適宜増減可能である。
本実施形態では、電気接点4は、カートリッジ装着方向(Y軸方向)に沿って電気接点55に対向可能な位置に配置されていればよい。従って、電気接点4をカートリッジ装着方向(Y軸方向)と交差する面(例えば、カートリッジ装着方向と交差する基板3の一面)に配置することが望ましい。カートリッジ側の電気接点4が本体側の電気接点55に接続されることにより、インクカートリッジ1の記憶素子5と記録装置本体30の制御部35とが電気的に接続された状態となる。これにより、制御部35は、記憶素子5に記憶されている情報(例えば、上記のカートリッジ固有情報)を読み出すことが可能となる。同様に、制御部35は記憶素子5に情報(例えば、記録動作によって消費されるインク量に関する情報)を書き込むことが可能になる。
2−3.インク収納室
次に、インク収納室11の構成を中心にインクカートリッジ1の内部構成について説明する。図4は、図2のインクカートリッジ1の分解斜視図である。インク収納室11は、筐体2の第1筐体部材40の内壁面と、この第1筐体部材40の内壁面の端縁に密着された可撓性部材12(柔軟性のあるシート)と、によって形成される内部空間にインクを収納する部屋である。
インク収納室11の内部には、インク収納室11内に負圧を発生させる負圧発生部材としての負圧発生ばね13と、第1筐体部材40の内壁面よりも小形の矩形形状をなす板状部材14とが配置されている。負圧発生ばね13の一端は第1筐体部材40の左壁2eの内面2e2に係合し、負圧発生ばね13の他端は板状部材14に係合している。負圧発生ばね13は、板状部材14を介して可撓性部材12をインク収納室が拡張する方向に付勢することで、インク収納室11内を一定の負圧の範囲に維持する。
インクカートリッジ1から外部空間へのインク供給、すなわち記録装置本体30へのインク供給によってインク収納室11内のインクが減少した場合、インク収納室11内の容積が一定であれば、インク収納室11内の負圧は著しく上昇する。しかし、本実施形態では、インク収納室11内のインクが減少すると、それに伴って負圧発生ばね13が縮み、板状部材14がインク収納室11の内容積を縮小させる方向に移動するため、負圧の著しい上昇は抑制され、一定の負圧を維持することができる。
なお、インク収納室11と第2筐体部材41との間の空間(非インク収納空間)は、インクカートリッジ1の左壁2eに設けられた多孔質フィルタ15、大気連通路16および大気連通孔7(図6(a)参照)を介して、インクカートリッジ1の外部空間と連通している。詳しくは、インクカートリッジ1の右壁2fには蛇行状の溝からなる大気連通路16が設けられており、この溝の一端は上記非インク収納空間に連通し、且つ他端は大気連通孔7に連通している。そして、この蛇行状の溝を覆うようにラベル25が左壁2eの外面に貼付されており、ラベル25により覆われた溝が上記非インク収納空間S1(図5(b)参照)と大気連通孔7とを連通させる大気連通路として機能する。したがって、板状部材14がインク収納室11の内容積を縮小する方向に移動しようとすると、インク収納室11と第2筐体部材41との間の空間(非インク収納空間)には大気開口26から大気連通路16を介して大気が取り込まれる。
2−4.インクの供給およびインク供給流路
装置本体30のサブタンク51に装着されたインクカートリッジ1では、インク収納室11内のインクが記録ヘッド32のインク吐出動作によって消費されると、板状部材14が負圧発生ばね13に抗して移動する。インクの消費が進み、板状部材14の移動によってインク収納室11内の負圧がさらに高まり、負圧が多孔質フィルタ15のメニスカス力以上に達すると、大気連通路16から多孔質フィルタ15を通過してインク収納室11内に空気が導入される。これ以降は、インクが供給された分だけ大気連通路16から大気がインク収納室11内に導入されるので、インク収納室11の負圧は一定範囲内に維持され、負圧が必要以上に高まることがない。このように、本実施形態では、インク供給動作の途中から大気がインク収納室11内に入り込むように構成されているため、インク収納室11内に貯留されているインクの殆どを使い切ることが可能となる。
ここで、図6の(a)、(b)を用いて本実施形態のインクカートリッジ1と外部の空間とを連通させる連通部としての連通流路22の構成について説明する。なお、図6(a)はインクカートリッジ1の管挿入口(連通口)8にインク供給管52が挿入された状態を示す図であり、図6(b)は図6(a)に示した管挿入口8の近傍を拡大して示す拡大図(図6(a)のb部拡大図)である。
本実施形態における連通流路22は、筐体2の前面2c1に形成された管挿入口(連通口)8に連通する合流流路200と、この合流流路200に一端部が連通すると共に他端部がインク収納室11に連通する分岐流路を備える。本実施形態では、分岐流路として、第1の分岐流路210と第2の分岐流路220の2つの分岐流路が設けられている。また、第2の分岐流路220とインク収納室11とを連通させる開口部221は、第1の分岐流路210の他端部とインク収納室11とを連通させる開口部211より、重力方向(上下方向)において上方に位置している。また、第2の分岐流路220は開口部222において合流流路200に連通し、第1の分岐流路210は開口部212において合流流路200に連通している。本実施形態における連通流路22は、第一筺体部材40と一体に形成された略溝形状の開口した一面を可撓性部材で封止することで形成されているが、流路形成の方法は本実施形態に限定されない。
本実施形態において、第1の分岐流路210と第2の分岐流路220はいずれも合流流路200と同一の断面形状および断面積を有している。また、第1の分岐流路210の中心軸線と合流流路200の中心軸線とのなす角度αは、第2の分岐流路220の中心軸線と合流流路200の中心軸線とのなす角度βより大きくなるように設定されている。本実施形態では、角度αは約180度に設定されており、角度βは約90度に設定されている。但し、この角度αおよびβは、本実施形態に限定されるものではなく、角度αおよびβは±90度かつ、α>βの範囲で設定可能である。角度αは、170度以上190度以下とすることが好ましく、特に180度とすることが好ましい。また、角度βは、80度以上100度以下とすることが好ましく、特に90度とすることが好ましい。
上記構成を有するインクカートリッジ1が装置本体30のサブタンク51に装着されると、インクカートリッジ1内に貯留されているインクは第1、第2の分岐流路210、220から合流流路200へと流出する。合流流路200に流入したインクは、管挿入口8からシール部材19に挿入されたインク供給管52へと流出した後、サブタンク51のジョイント室56に流入し、記録ヘッド32へと供給される。
ところで、サブタンク51に装着された状態でインクカートリッジ1が長期間放置された場合、もしくはインクカートリッジ1がサブタンク51に装着される以前に、同様の姿勢で長期間放置された場合、インク収納室11のインクの色材は徐々に沈降する。本実施形態では、インクに使用する色材として顔料が使用されているため、顔料粒子がインク収納室11内で沈降する。従って、本実施形態では、インク収納室11内のインクには、その下部から上部へと顔料粒子の濃度勾配が生じる。すなわち、インク収納室11の底面11aの近傍の下層領域には、顔料濃度(色材濃度)が高く過度に色の濃い高濃度のインク層が形成され、下層領域より重力方向上方に位置する上層領域には顔料濃度が低く過度に色の薄い低濃度のインク層が形成される。
本実施形態では、第1の分岐流路210が、インク収納室11の底面11aの近傍に位置する開口部211でインク収納室11と連通しているため、第1の分岐流路210は顔料濃度が高い高濃度のインクが存在する下層領域と連通する。また、第2の分岐流路220は開口部211より高い位置にある開口部221でインク収納室11と連通しているため、第2の分岐流路220は顔料濃度がより低い低濃度のインクが存在する上層領域と連通する。従って、第2の分岐流路220からは低濃度のインクが、第1の分岐流路210からは高濃度のインクが、合流流路200へとそれぞれ流入する。なお、第1の分岐流路210から合流流路200へと流入するインクの流量と、第2の分岐流路220から合流流路200へと流入するインクの流量との比率は、第1の分岐流路210の流動抵抗と第2の分岐流路220の流動抵抗との比率に応じた値になる。この後、合流流路200を通過したインクは、インク供給管52を経てサブタンク51のジョイント室56へと流入し、インク流路61を経て記録ヘッド32に供給される。
このように本実施形態では、インク収納室11内の低濃度インクと高濃度インクとが、ある一定の流量比率で合流流路200に流入し、その後、記録ヘッド32へと供給するまでの過程において混合される。そのため、インクカートリッジ1が一定の姿勢で長期間放置されていた場合にも、使用時には一定の顔料濃度のインクを安定して供給することが可能となる。
2−5.インクカートリッジ内のインクの攪拌
次に、上記インクカートリッジ1が装着された本実施形態におけるインクジェット記録装置100により実行されるインクカートリッジ1内のインクの攪拌動作を説明する。前述のように、インクカートリッジ1が同様の姿勢のまま長期間放置された場合、インクの色材(顔料インクでは、顔料粒子)が沈降し、インクに色材の濃度勾配が生じる。この際、沈降した色材が流動し易い状態にあれば、上述のように、第1、第2の分岐流路210、220から取り出したインクを合流させることで安定した濃度のインクを記録ヘッド32へと供給することができる。しかし、インクカートリッジ1が同一の姿勢のまま長期に亘って放置され続けた場合、インク収納室11の底面11aに色材が溜まって濃度が印字品位に影響を与える可能性がある。
そこで本実施形態では、サブタンク51に装着されたインクカートリッジ1が長期間放置された場合など所定の使用条件にある場合には、装置本体30からインク収納室11内にインクを逆流させてインク収納室11内のインクを攪拌する逆流攪拌動作を行う。以下、この逆流攪拌動作を、図1、図6、図9ないし図11を用いて説明する。
本実施形態において実行される逆流攪拌動作には、カートリッジ装着ユニット50に形成される減圧室62の圧力を変化させ、柔軟部材70の柔軟部70aを変形・反転させる減圧手段が用いられる。この減圧手段は、図10(b)に示すように、給送装置330の側面に設けられた吸引パッド320と、吸引パッド320に接続されたチューブ310と、チューブ310に接続されたポンプユニット300とを備える。
ここで、上記減圧手段を用いて実行される本実施形態における逆流攪拌動作を詳細に説明する。図9は逆流攪拌動作の開始前および終了後における柔軟部材70の状態(初期状態)を示す縦断面図(図8のIX−IX線断面図)である。また、図10(a)は図8の一部縦断正面図(図8のXa−Xa線断面図)、同図(b)は図9の部分拡大図、図11は逆流攪拌動作中の柔軟部材70の状態(反転状態)を示す縦断面図である。
逆流攪拌動作を行なう場合には、まず、ヘッドユニット38をキャリッジ31と共に主走査方向(X軸方向)へと移動させ、図10(b)に示すように、減圧口64の周囲に吸引パッド320を当接させる。これにより、減圧口64の周囲と吸引パッド320とは気密性が保たれた状態で接触し、ポンプユニット300と減圧流路63とが吸引パッド320およびチューブ310を介して接続される。接続後は、減圧室62をポンプユニット300で減圧することにより、柔軟部材70の柔軟部70aが減圧室62側に引っ張られ、柔軟部70aは下方へと反転する。その結果、減圧室62の急激な容積変化が生じ、その変化した容積に相当する体積のインクが、インクカートリッジ1からジョイント室56に導入される。その後、ポンプユニット300を大気開放すると、下方へと反転している柔軟部70aは、柔軟部材70の弾性復元力によって初期状態(上方に突出した状態)に戻る。これにより、インク室57およびジョイント室56には、急激な容積変化(減少)が生じ、変化した容積に相当する体積のインクがインク供給管52を介してインクカートリッジ1に戻される。
図6(b)は、この逆流攪拌動作時にインクカートリッジ1に戻されたインクがインク収納室11へと流入する状態を示している。図6(b)に示すように、インク供給管52から逆流してきたインクは、合流流路200を通過した後、開口部212を経て、第1の分岐流路210に流入する一方、開口部222を経て、第2の分岐流路220にも流入する。前述のように本実施形態では、第1の分岐流路210の中心軸線と合流流路200の中心軸線とのなす角度が約180度に設定されており、合流流路200と第1の分岐流路210とからなる流路は連続したほぼ直線的な流路を構成している。このため、合流流路200から第1の分岐流路210へとインクが流れる際の流路抵抗は比較的小さなものとなり、インクは第1の分岐流路をスムーズに通過してインク収納室の下層領域に流入する。
これに対し、合流流路200の中心軸線と第2の分岐流路220の中心軸線とのなす角度は、前述のように約90度に設定されている。すなわち、合流流路200と第2の分岐流路220とからなる流路は屈曲した流路となっている。このため、合流流路200を通過したインクは、合流流路200と同一直線上に配置されている第1の分岐流路210へは流れ易いが、合流流路200に対して垂直方向に配置されている第2の分岐流路220へは流れ難い。よって、分岐流路210におけるインク流量(Q1)と、第2の分岐流路220におけるインク流量(Q2)との比率(Q1/Q2)は、インクの供給時とインク逆流時とで異なる値となる。すなわち、インク供給時における前記比率(Q1/Q2)は、インク逆流時における前記比率(Q1/Q2)よりも小さな値となるように構成されているため、下層領域に存在している顔料粒子などの色材を効果的に攪拌することができる。これにより、逆流攪拌動作を短時間で完了することができ、記録動作の待機時間を短縮することが可能となる。Q1及びQ2で示されるインク流量は、共に同じ時間(単位時間)あたりの流量のことである。本実施形態では、一回の逆流攪拌動作で濃度の濃いインク層の顔料粒子をより多く巻き上げ、下層領域に存在するインクの顔料濃度を低下させることができるため、記録待ち時間を最小限に抑えることができる。
次に、逆流攪拌動作の要否および攪拌動作回数の決定方法について説明する。
逆流攪拌動作の要否および攪拌動作回数は、インクカートリッジ1の記憶素子5に記憶されている情報に基いて制御部35が決定する。記憶素子5に記憶されている情報としては、インクカートリッジの製造日、インクの種類、前回の逆流攪拌動作を行った日、インク収納室へのインク注入量、およびインク残量などがあり、それらの中の一つ以上の情報から逆流攪拌動作の要否と攪拌動作回数の決定を行う。例えば、サブタンク51に新しいインクカートリッジ1が装着された場合の製造日からの経過時間、インクの種類、インク収納室11へのインク注入量、インク注入時間(例えば年月日)などに基いて必要な逆流攪拌動作回数を決定する。製造日からの経過時間が長く、インク収納室11へのインク注入量が多く、色材が沈降し易いインクほど、逆流攪拌動作回数を多くする。但し、未使用のインクカートリッジ1は、保管姿勢や温湿度等の保管環境が不明である。このため、未使用のインクカートリッジ1のインクの種類やインク流量などの組合せが、インクに急峻な濃度勾配を生じさせる組合せであるときには、経過時間に拘りなく、インクを十分に攪拌できるだけの回数を設定することが望ましい。
また、インクカートリッジ1が使用途中である場合、前回逆流攪拌を行った日からの経過時間と、インクの種類、インク残量から攪拌動作回数の判断を行う。経過時間が長く、インク残量が多く、沈降し易いインクほど多くの攪拌動作を行う。
このように、記憶素子5に記憶された情報に基づいて逆流攪拌動作の実施に関する条件を決定することで、必要最小限の攪拌動作を設定でき、記録までの攪拌動作による待ち時間を短縮することが可能となる。
また、本実施形態では、図10(a)に示すように、4つのインクカートリッジ1それぞれに対応して設けられた4つの減圧室62を、1つの減圧流路63に集結させ、4つの減圧室62を同時に減圧するようになっている。すなわち、カートリッジ装着ユニット50の側壁に、1つの減圧流路63に連通する1つの減圧口64を設け、1つの吸引パッド320を含む1つの減圧手段を用いて4つの減圧室62を同時に減圧するようになっている。これによれば、減圧手段の単純化およびコスト低減を図ることが可能になる。また、本実施形態のように、複数(4つ)のインクカートリッジ1が同一の工程で逆流攪拌される構成では、全てのインクカートリッジ内のインクを良好な状態に保つためには、最も攪拌動作を必要とするインクカートリッジに合わせて攪拌動作を行うことが望ましい。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について図12および図13を参照しつつ説明する。この第2の実施形態では、インク収納室11の下層領域に連通する第1の分岐流路210と、インク収納室11の上層領域に連通する第2の分岐流路220とを以下のように構成している。なお、その他の構成は上記第1の実施形態と同様であり、上記実施形態と同一もしくは相当部分には図12において同一符号を付してある。
図12はこの第2の実施形態における筐体2の第1筐体部材40の内部構造を示す斜視図であり、図13は図12におけるE部の拡大斜視図であり、主に筐体の合流流路200と第1の分岐流路210と第2の分岐流路220などを示している。
この第2の実施形態では、第1、第2の分岐流路210、220に連通する合流流路200の端部に分岐口405が形成されており、分岐口405は、第1の分岐流路210に連通する下側取出口407と、上側取出口406とに分岐している。下側取出口407はスリット状に形成されており、その重力方向(上下方向)と直交する方向(X軸方向)の幅は、重力方向(Z軸方向)の幅より広く形成されている。インク室はX軸方向に幅を有しているため、沈降したインクの色材(顔料粒子)もインク収納室11の底面11aの幅方向全体に分布する。従って、所定の流路断面積を定める場合、本実施形態のように、下側取出口407をインク収納室11のX軸方向における幅を長くすることで、インク収納室11の底面11aの幅方向にインクを広く流すことができる。このため、インク収納室11の底面11aに溜まったインクを効率よく攪拌することができる。また、上側取出口406および分岐口405のX軸方向における幅も、下側取出口407と同等の幅に形成することが望ましい。
[他の実施形態]
上記各実施形態では、複数(4つ)のインクカートリッジを、1つの減圧手段によって同時に減圧するよう構成したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、複数のインクカートリッジそれぞれに対応して独立した複数の減圧手段を設け、各インクカートリッジに対し、独立して逆流攪拌動作を行うようにしてもよい。
さらに、複数のインクカートリッジを複数のグループに区分し、グループ毎に別個に逆流攪拌動作を行うようにしてもよい。この場合、複数のグループそれぞれに対応して複数の減圧手段を用意してもよいし、単一の減圧手段と各グループとの連通を弁などの切り替え手段を用いて切り換えるようにしてもよい。
上記各実施形態では、前記第1の分岐流路におけるインク流量と前記第2の分岐流路におけるインク流量との比率が、インク供給時よりも、インク逆流時の方が小さくなるよう合流流路に対する各分岐流路の配置(角度)を設定している。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、他の構成によって同様の機能を達成することも可能である。例えば、第2の分岐流路と合流流路との間に開閉可能な一方向弁を設け、インク供給時には弁が開いて合流流路へのインクの供給を可能とし、逆流攪拌動作時には弁が閉じて合流流路から第2の分岐流路へと流出するインクの一部または全部を遮断するよう構成する。これによれば、第1の分岐流路のインク流量(Q1)と第2の分岐流路のインク流量(Q2)との比率(Q1/Q2)を、インク供給時の方が逆流攪拌動作時より小さくなるようにすることができる。特に、逆流攪拌動作時において第2の分岐流路へのインクの流入を弁によって全て遮断するようにすれば、合流流路からのインクが全て第1の分岐流路に流入することとなり、インクカートリッジの下層領域に対する攪拌動作をより強力に行うことができる。
また、上記各実施形態では、各インクカートリッジの合流流路に対し、第1の分岐流路と第2の分岐流路を、それぞれ一本ずつ設けた場合を示したが、第1の分岐流路と第2の分岐流路のいずれか一方または双方を、複数の流路によって構成してもよい。
1 インクカートリッジ
2 筐体
5 記憶手段
8 管挿入口
11 インク収納室
22 連通路
51 サブタンク
60 保持部
64 減圧口
100 インクジェット記録装置
200 合流流路
210 第1の分岐流路
220 第2の分岐流路
300 ポンプユニット
310 チューブ
320 吸引パッド
340 減圧手段
P 記録媒体
α 合流流路の中心軸線と第1の分岐流路の中心軸線とのなす角度
β 合流流路の中心軸線と第2の分岐流路の中心軸線とのなす角度

Claims (15)

  1. インクを収納するインク収納室が形成された筐体と、
    前記筐体の外部に位置する空間と前記インク収納室とを連通させる連通部と、を備え、前記連通部は、前記筐体の外面に形成された連通口と、一端が前記連通口に連通する合流流路と、一端が前記合流流路に連通すると共に他端が前記インク収納室に連通する分岐流路と、を備え
    前記分岐流路は、前記インク収納室における下層領域に連通する少なくとも一つの第1の分岐流路と、
    前記下層領域より重力方向上方の上層領域に連通する少なくとも一つの第2の分岐流路と、を備え、
    前記インク収納室から前記外部へとインクを流動させるインク供給時には、前記第1の分岐流路および前記第2の分岐流路から流出したインクが前記合流流路で合流され、
    前記第1の分岐流路におけるインク流量をQ1、前記第2の分岐流路におけるインク流量をQ2としたときに、
    前記第1の分岐流路におけるインク流量と前記第2の分岐流路におけるインク流量との比率(Q1/Q2)は、前記インク供給時の方が、前記外部から前記インク収納室へとインクを流動させるインク逆流時よりも小さいことを特徴とするインクカートリッジ。
  2. 前記インク収納室の前記下層領域には、前記インクにおける色材の沈降によって、前記上層領域より色材濃度が高いインクが存在する請求項1に記載のインクカートリッジ。
  3. 前記インク供給時には、前記下層領域から前記第1の分岐流路へと流出する高濃度のインクと、前記上層領域から前記第2の分岐流路へと流出する低濃度のインクとが前記合流流路に流入した後、前記連通口から前記筐体の外部へ供給される請求項1または2に記載のインクカートリッジ。
  4. 前記合流流路の中心軸線と前記第1の分岐流路の中心軸線とのなす角度は、前記合流流路の中心軸線と前記第2の分岐流路の中心軸線とのなす角度より大きい請求項1ないし3のいずれか一項に記載のインクカートリッジ。
  5. 前記合流流路の中心軸線と前記第1の分岐流路の中心軸線とのなす角度は170度以上190度以下である請求項4に記載のインクカートリッジ。
  6. 前記合流流路の中心軸線と前記第2の分岐流路の中心軸線とのなす角度は、80度以上100度以下である請求項5に記載のインクカートリッジ。
  7. 前記連通口は、インクを吐出可能な記録ヘッドに対してインクを供給するためのインク流通部と接続可能である請求項1ないし6のいずれか一項に記載のインクカートリッジ。
  8. 前記下層領域と連通する流路は、重力方向における幅より重力方向と直交する方向における幅の方が広く形成されている請求項1ないし7のいずれか一項に記載のインクカートリッジ。
  9. 記録ヘッドと、前記記録ヘッドへとインクを供給するインクカートリッジとを有し、前記記録ヘッドからインクを吐出させて記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置であって、
    前記インクカートリッジと前記記録ヘッドとの間のインクの流通を可能とするインク流通部と、
    前記インク流通部から前記インクカートリッジへとインクを逆流させるインク逆流手段と、を備え、
    前記インクカートリッジは、
    インクを収納するインク収納室が形成された筐体と、
    前記インク流通部と前記インク収納室とを連通させる連通部と、を備え、
    前記連通部は、前記筐体の外面に形成された連通口と、一端が前記連通口に連通する合流流路と、一端が前記合流流路に連通すると共に他端が前記インク収納室に連通する分岐流路と、を備え、
    前記分岐流路は、前記インク収納室における下層領域に連通する少なくとも一つの第1分岐流路と、前記インク収納室において前記下層領域より重力方向上方に存在する上層領域に連通する少なくとも一つの第2の分岐流路と、を備え、
    前記インク収納室から外部へとインクを流動させるインク供給時には、前記第1の分岐流路および前記第2の分岐流路から流出したインクが前記合流流路で合流され、
    前記第1の分岐流路におけるインク流量をQ1、前記第2の分岐流路におけるインク流路をQ2としたときに、
    前記第1の分岐流路におけるインク流量と前記第2の分岐流路におけるインク流量との比率(Q1/Q2)は、前記インク供給時の方が、前記外部から前記インク収納室へとインクを流動させるインク逆流時よりも小さいことを特徴とするインクジェット記録装置。
  10. 前記インク逆流手段は、前記インク流通部の圧力を、前記インク収納室の圧力より高めることにより、前記インク流通部から前記インク収納室へとインクを逆流させる請求項9に記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記インクカートリッジは、前記インク逆流手段の動作を決定する情報を記憶する記憶手段を有する請求項9または10に記載のインクジェット記録装置。
  12. 前記インク逆流手段の動作は、前記記憶手段に記憶されたインク注入時間、インクの種類、前回のインクの逆流を行った日、インク注入量、インク残量のいずれか1つ以上の情報に基づいて決定される請求項11に記載のインクジェット記録装置。
  13. 前記インク流通部は、複数の前記インクカートリッジが着脱可能であり、
    前記インク逆流手段は、前記インク流通部から前記インク収納室へのインクの逆流を前記複数のインクカートリッジの全てに対して同一の工程で行う請求項10ないし12のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  14. 前記インク逆流手段は、前記複数のインクカートリッジの中でインクの逆流を必要とするインクカートリッジが1つでも存在する場合には、前記複数のインクカートリッジの全てに対して前記インクの逆流を行う請求項13に記載のインクジェット記録装置。
  15. 前記インク流通部および前記インク逆流手段を構成するカートリッジ装着ユニットを有し、前記カートリッジ装着ユニットには、前記インク収納室を減圧させる減圧手段と前記インク逆流手段とを接続させることが可能な減圧口が設けられている請求項9ないし14のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
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