JP6878885B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Description
複合機10は、図1に示されるように、インクジェット記録方式でシート12(図2参照)に画像を記録するプリンタ部11を下部に有している。また、複合機10は、ファクシミリ機能、スキャン機能、及びコピー機能などの各種の機能を有していてもよい。複合機10は、インクジェット記録装置の一例である。プリンタ部11は、概ね直方体形状の筐体14を有している。筐体14の内部には、図2に示されるように、給送トレイ15と、排出トレイ16と、給送ローラ23と、搬送ローラ対25と、排出ローラ対27と、記録部24と、プラテン26とが配置されている。
図1に示されるように、筐体14の前面14Aで且つ左右方向9の概ね中央には、開口13が形成されている。給送トレイ15は、開口13を通じて前後方向8に挿抜される。給送トレイ15は、各々が積層された複数のシート12を支持する。排出トレイ16は、給送トレイ15の上方に配置されている。排出トレイ16は、記録部24及びプラテン26の間から排出ローラ対27によって排出されたシート12を支持する。給送ローラ23は、不図示のモータによって駆動されることによって、給送トレイ15に支持されたシート12を搬送路17へ給送する。
搬送路17は、図2に示されるように、ガイド部材18、19、記録部24、プラテン26等によって形成される空間を指す。ガイド部材18、19と、記録部24及びプラテン26とは、それぞれがプリンタ部11の内部において所定間隔で対向する。搬送路17は、給送トレイ15の後端部から上方に延びつつUターンし、記録部24に対面する位置を経由して排出トレイ16に至る経路である。搬送向きは、図2において一点鎖線の矢印で示されている。
搬送ローラ対25は、記録部24より搬送向きの上流に配置されている。搬送ローラ対25は、互いに対向する搬送ローラ25A及びピンチローラ25Bを備える。搬送ローラ25Aは、不図示のモータによって駆動される。ピンチローラ25Bは、搬送ローラ25Aの回転に伴って連れ回る。シート12は、モータの正転駆動力が伝達されて正回転する搬送ローラ25A及びピンチローラ25Bに挟持されて、搬送向きに沿って搬送される。
排出ローラ対27は、記録部24より搬送向きの下流に配置されている。排出ローラ対27は、互いに対向する排出ローラ27A及び拍車27Bを備える。排出ローラ27Aは、不図示のモータによって駆動される。拍車27Bは、排出ローラ27Aの回転に伴って連れ回る。シート12は、モータの正転駆動力が伝達されて正回転する排出ローラ27A及び拍車27Bに挟持されて、搬送向きに沿って搬送される。
記録部24及びプラテン26は、図2に示されるように、搬送向きにおける搬送ローラ対25及び排出ローラ対27の間に配置されている。より詳細には、記録部24及びプラテン26は、搬送ローラ対25より搬送向きの下流で、且つ排出ローラ対27より搬送向きの上流に配置されている。また、記録部24及びプラテン26は、上下方向7において互いに対向して配置されている。
筐体14の前面14Aで且つ左右方向9の右端部には、開口85が形成されている。筐体14は、開口85を閉塞させる閉塞位置(図1(A)に示される位置)と、開口85を開放する開放位置(図1(B)に示される位置)との間を回動可能なカバー87を有する。カバー87は、上下方向7における筐体14の下端近傍において、左右方向9に延びる回動軸線周りに回動可能に、筐体14によって支持されている。そして、開口85の奥に広がる筐体14内部の収容空間86には、カートリッジ装着部110が配置されている。
カートリッジ装着部110は、図3から図5に示されるように、カートリッジケース101と、接点106と、ロッド125と、装着センサ113と、ロック部129と、タンク103と、液面センサ55(センサの一例)とを備えている。カートリッジ装着部110には、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色に対応する4つのインクカートリッジ30が収容可能である。接点106、ロッド125、装着センサ113、タンク103、及び液面センサ55は、4つのインクカートリッジ30それぞれに対応して、4つずつ設けられている。なお、カートリッジ装着部110に収容可能なインクカートリッジ30の数は、4つに限定されない。
カートリッジケース101は、カートリッジ装着部110の筐体を構成する。カートリッジケース101は、インクカートリッジ30を収容する内部空間を有する箱形状である。カートリッジケース101の内部空間は、上端を画定する天壁141と、下端を画定する底壁142と、前後方向8の後端を画定する奥壁143と、左右方向9の両端を画定する一対の側壁144、145とで画定される。一方、前後方向8において奥壁143と対向するカートリッジケース101の前端は、カートリッジケース101の内部空間を露出させる開口112となっている。さらに、開口112は、カバー87を開放位置に配置したときに、筐体14の開口85を通じて複合機10の外部に露出される。
接点106は、図5に示されるように、カートリッジケース101の天壁141に設けられている。接点106は、天壁141からカートリッジケース101の内部空間へ向けて下方に突出している。接点106は、カートリッジ装着部110に装着されたインクカートリッジ30の後述する電極65に接する位置に配置されている。接点106は、導電性及び弾性を有する部材で構成されており、上方へ弾性的に変形可能である。接点106は、電気回路を通じて制御基板に電気的に接続されている。接点106と電極65とが接触して電気的に導通されることによって、電圧Vcが電極65に印加されたり、電極65がアースされたり、電極65に電力が供給されたりする。接点106は、IC基板に保持された情報を読み取る読取部の一例である。
ロッド125は、図5に示されるように、カートリッジケース101の奥壁143から前方へ突出している。カートリッジケース101の奥壁143において、ロッド125は、後述する接続部107より上方に設けられている。ロッド125は、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着された状態において、後述する大気連通口96を通じて大気バルブ室36に進入する。
装着センサ113は、図5に示されるように、カートリッジケース101の天壁141に設けられている。装着センサ113は、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着されているか否かを検出する。装着センサ113は、ロッド125よりも前方で且つ接点106よりも後方に位置している。本実施形態に係る装着センサ113は、左右方向9に離間した発光部及び受光部を備える。カートリッジ装着部110に装着されたインクカートリッジ30の後述する遮光板67は、発光部及び受光部の間に配置される。換言すれば、発光部及び受光部は、カートリッジ装着部110に装着されたインクカートリッジ30の遮光板67を挟んで対向配置されている。
ロック部129は、図5に示されるように、カートリッジケース101の天壁141付近で且つ開口112付近において、カートリッジケース101の左右方向9に延出されている。ロック部129は、左右方向9に沿って延びる棒状の部材である。ロック部129は、例えば、金属の円柱である。ロック部129の左右方向9の両端は、カートリッジケース101の側壁144、145に固定されている。ロック部129は、4つのインクカートリッジ30が収納可能な4つの空間に亘って左右方向9に延びている。
タンク103は、図5に示されるように、カートリッジケース101の奥壁143より後方に設けられている。タンク103は、上壁151と、前壁152と、下壁153と、後壁154と、一対の側壁144、145とで構成されている。タンク103を構成する壁のうち、少なくとも後述する液面センサ55に対面する領域は、液面センサ55から出力させる光を透過する透光性を有する。
接続部107は、管状の樹脂からなるインクニードル102(第2筒部の一例)と、ガイド部105とを備えている。インクニードル102は、第2前壁152Bから前方へ突出している。インクニードル102の突出先端には、開口116が設けられている。また、インクニードル102の内部空間は、貯留室121に連通されている。さらに、インクニードル102は、カートリッジ装着部110に装着されたインクカートリッジ30のインク供給部34(供給部の一例)に対応する位置に配置されている。
貯留室121には、図5に示されるように、回動部材50が配置されている。回動部材50は、貯留室121内に配置された不図示の支持部材によって、矢印58、59の向きに回動可能に支持されている。回動部材50は、図5の実線で示される位置及び破線で示される位置の間を回動することができる。さらに、回動部材50は、不図示の規制部材によって、実線の位置より矢印58の向きへの回動が規制される。回動部材50は、フロート51と、軸52と、アーム53と、被検出部54(被検出子の一例)とを備える。
液面センサ55は、回動部材50の被検出部54が検出位置に配置されているか否かを検出する。本実施形態に係る液面センサ55は、左右方向9に離間した発光部及び受光部を備える。液面センサ55は、発光部から出力された光が受光部で受光されたか否かに応じて異なる検出信号を出力する。すなわち、液面センサ55の具体的な構成は、装着センサ113と同様であってもよい。
インクカートリッジ30は、インクが貯留される容器である。インクカートリッジ30は、図6〜図8に示されるように、略直方体形状の筐体31を有する。筐体31は、上下方向7及び前後方向8それぞれに沿った寸法が、左右方向9に沿った寸法よりも大きい扁平形状である。なお、異なる色のインクが貯留されるインクカートリッジ30の外形形状は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。筐体31は、後壁40と、前壁41と、上壁39と、下壁42と、側壁37、38とで構成されている。筐体31を構成する壁のうちの少なくとも前壁41は、上部貯留室32及び下部貯留室33に貯留されたインクの液面を、外部から視認可能な透光性を有する。
上記の実施形態によれば、カートリッジ装着部110が凹んでできた空間(すなわち、第1前壁152A及び第2上壁151Bで囲まれた空間)にインクカートリッジ30の第1突部49が配置され、インクカートリッジ30が凹んでできた空間(すなわち、第1下壁42及び第3後壁40Cで囲まれた空間)にタンク103の第2突部119が配置される。これにより、複合機10を大型化することなく、インクカートリッジ30及びカートリッジ装着部110を適切にレイアウトすることができる。特に、第1突部49内の上部貯留室32と、第2突部119内の貯留室121とを、上下方向7から見て重なる位置に配置することによって、複合機10をサイズアップすることなく、上部貯留室32及び貯留室121のサイズを大きくすることができる。
24・・・記録部
30・・・インクカートリッジ
32・・・上部貯留室
33・・・下部貯留室
34・・・インク供給部
47・・・連通口
48・・・第1基部
49・・・第1突部
50・・・回動部材
55・・・液面センサ
64・・・IC基板
67・・・遮光板
96・・・大気連通口
103・・・タンク
106・・・接点
107・・・接続部
113・・・装着センサ
118・・・第2基部
119・・・第2突部
121・・・貯留室
124・・・大気連通ポート
125・・・ロッド
129・・・ロック部
Claims (12)
- インクが貯留された第1貯留室、上記第1貯留室を大気に連通させる第1大気連通部、及び上記第1貯留室に貯留されたインクを供給する供給部を有するカートリッジと、
上記供給部が接離可能な接続部、上記接続部に接続された上記供給部を通じて上記第1貯留室から水頭差によって供給されたインクを貯留する第2貯留室、上記接続部より下方において上記第2貯留室に貯留されたインクを流出させる流出部、及び上記第2貯留室を大気に連通させる第2大気連通部を有するカートリッジ装着部と、
上記流出部を通じて上記第2貯留室から流出したインクをノズルから吐出する記録部とを備えるインクジェット記録装置であって、
該インクジェット記録装置の使用姿勢において、
上記カートリッジは、第1基部と、鉛直方向における上記第1基部の上部から水平方向に突出する第1突部とで構成されており、且つ上記第1基部及び上記第1突部に亘って上記第1貯留室が形成されており、
上記カートリッジ装着部は、第2基部と、鉛直方向における上記第2基部の下部であって上記接続部とは別の部分として水平方向に突出する第2突部とで構成されており、且つ上記第2基部及び上記第2突部に亘って上記第2貯留室が形成されており、
上記供給部が上記接続部に接続された状態において、
上記第1基部は、水平方向から見て上記第2基部及び上記第2突部と重なり、鉛直方向から見て上記第2基部及び上記第2突部と重ならない位置に配置され、
上記第1突部は、水平方向から見て上記第2基部と重なり且つ上記第2突部と重ならず、鉛直方向から見て上記第2基部と重ならず且つ上記第2突部と重なる位置に配置されるインクジェット記録装置。 - 上記供給部は、水平方向の挿入向きの先端が開口された第1筒部を有しており、
上記接続部は、上記挿入向きと逆向きの脱抜向きの先端が開口された第2筒部を有しており、
上記第1筒部及び上記第2筒部の一方が他方に挿入されることによって、上記供給部と上記接続部とが接続される請求項1に記載のインクジェット記録装置。 - 上記第1筒部は、上記第1突部の下端より下方において、上記第1基部の上記挿入向きを向く面に設けられており、
上記第2筒部は、上記第2突部の上記脱抜向きを向く面に設けられている請求項2に記載のインクジェット記録装置。 - 上記第1突部の先端は、上記第1筒部の開口より上記挿入向きの下流に位置する請求項3に記載のインクジェット記録装置。
- 上記カートリッジは、上記第1貯留室を鉛直方向に隣接する上部貯留室及び下部貯留室に隔てる隔壁を備えており、
上記隔壁は、上記第1突部の基端より上記挿入向きの上流において、上記上部貯留室及び上記下部貯留室を連通させる連通路を有しており、
上記第1筒部は、上記下部貯留室に連通されている請求項3又は4に記載のインクジェット記録装置。 - 上記上部貯留室の容積は、上記下部貯留室の容積より大きい請求項5に記載のインクジェット記録装置。
- 上記第2突部の上端より下方における上記第2貯留室の容積は、上記下部貯留室の容積より大きい請求項5又は6に記載のインクジェット記録装置。
- 上記第1大気連通部は、
一端が上記第1突部の上端より上方において水平方向の挿入向きに開口され、他端が上記第1貯留室に連通された大気流路と、
上記大気流路を閉塞させる第1状態、及び上記大気流路を開放する第2状態の間を状態変化が可能な弁とを有しており、
上記カートリッジ装着部は、上記供給部が上記接続部に接続される際に開口から上記大気流路に進入して、上記弁を上記第1状態から上記第2状態に状態変化させるロッドを有する請求項1から7のいずれかに記載のインクジェット記録装置。 - 上記第1突部の先端は、上記大気流路の開口より上記挿入向きの下流に位置する請求項8に記載のインクジェット記録装置。
- 上記カートリッジ装着部は、
上記第2貯留室内に配置されており、上記第2貯留室に貯留されたインクの量に対応する位置に移動する被検出子と、
上記第2突部の上端より下方で且つ上記流出部より上方の境界位置よりインクの液面が高いか否かを、上記被検出子の位置に基づいて検出するセンサとを備える請求項1から9のいずれかに記載のインクジェット記録装置。 - 上記供給部が上記接続部に接続された状態において、上記第1突部内の上記第1貯留室と、上記第2突部内の上記第2貯留室とは、鉛直方向から見て重なる位置に配置される請求項1から10のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
- 上記第2突部の少なくとも一部は、上記接続部より上方に位置する請求項1から11のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
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