JP6551598B2 - 方向性結合器 - Google Patents

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Description

この発明は、方向性結合器に関し、より特定的には、高周波信号により通信を行なう無線通信機器などに用いられる方向性結合器に関する。
方向性結合器として、主線路と、主線路に電磁気的に結合する副線路とを含み、主線路を通過する信号の電力に比例した電力の信号を副線路から出力することができるものが知られている。方向性結合器は、たとえばスマートフォンのように高周波信号によって無線通信を行なう無線通信機器において送信信号の電力のレベルを一定に保つために用いられる。具体的には、送信信号が主線路を通過するときに副線路から出力される信号を用いて、送信信号の電力が一定となるようにフィードバック制御が行なわれる。
フィードバック制御の高精度化という観点から、主線路を通過する信号の電力と副線路から出力される信号の電力との比(減衰量)である結合度の周波数特性(カップリング特性)においては、主線路を通過する信号の周波数の変化に対して結合度の変化が抑制されている(以下では「平坦」ともいう。)ことが望ましい。
主線路および副線路の各々の長さを、主線路を通過する周波数の信号の波長の4分の1程度(以下では「4分の1波長」ともいう。)とすることで、カップリング特性を平坦化できることが知られている。しかし、たとえば0.7〜2.7GHzのような高周波数帯である場合、4分の1波長は約1.4cm以上となる。小型化の要請が強い携帯型の無線通信機器で使用される方向性結合器の許容サイズは数mm程度であるため、方向性結合器の主線路および副線路の各々の長さを4分の1波長とすることは設計上困難な場合が多い。
無線通信機器の小型化を実現するため、主線路および副線路の各々の長さが4分の1波長よりも小さい方向性結合器が使用されることがある。しかし、このような方向性結合器のカップリング特性は、主線路を通過する信号の周波数が高くなるほど大きくなることが知られている。
このような問題を解決する方向性結合器として、特開2013−5076号公報(特許文献1)には、2つの副線路の間にローパスフィルタが接続されている構成が開示されている。当該ローパスフィルタは、通過する信号に位相のずれを生じさせる。ローパスフィルタのこのような作用により、方向性結合器のカップリング特性を平坦化することができる。
特開2013−5076号公報
特開2013−5076号公報(特許文献1)に開示されている方向性結合器において、ローパスフィルタはコイルを含む。コイルは、ローパスフィルタの機能の実現に必要なインダクタンスを確保するために線路を複数回巻回されて構成されるのが通常である。そのため、方向性結合器を誘電体の積層体として構成する場合、線路電極の巻回毎に誘電体層が必要となる。そのため、コイルは方向性結合器のさらなる小型化の障害になり得る。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、カップリング特性の平坦化とともに、小型化が可能な方向性結合器を提供することである。
本発明の一実施形態による方向性結合器は、所定の周波数帯域において用いられる。方向性結合器は、第1ないし第4端子と、主線路と、副線路とを備える。主線路は、第1端子と第2端子との間に接続されている。副線路は、第3端子と第4端子との間に接続されている。副線路の内部には、ローパスフィルタが形成されている。
本発明に係る方向性結合器によれば、カップリング特性の平坦化とともに、小型化が可能である。
実施の形態1に係る方向性結合器の等価回路図である。 比較例に係る方向性結合器の等価回路図である。 実施の形態1に係る方向性結合器のカップリング特性、および比較例に係る方向性結合器のカップリング特性を併せて示す図である。 実施の形態1に係る方向性結合器の外観斜視図である。 実施の形態1に係る方向性結合器の分解斜視図である。 主線路層に対応する誘電体層を重ねて示した平面図である。 実施の形態1の変形例に係る方向性結合器の等価回路図である。 実施の形態2に係る方向性結合器の分解斜視図である。 実施の形態2に係る方向性結合器のカップリング特性、および実施の形態1に係る方向性結合器1のカップリング特性を併せて示す図である。 実施の形態3に係る方向性結合器の等価回路図である。 実施の形態3に係る方向性結合器の分解斜視図である。 実施の形態3に係る方向性結合器のカップリング特性、および実施の形態1に係る方向性結合器のカップリング特性を併せて示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は原則として繰り返さない。
[実施の形態1]
図1は、実施の形態1に係る方向性結合器1の等価回路図である。方向性結合器1は、たとえば0.7〜2.7GHzにおいて通信を行なう無線通信機器において使用される。当該周波数帯で通信を行なう通信方式としては、たとえばLTE(Long Term Evolution)を挙げることができる。
図1に示されるように、方向性結合器1は、外部の機器と接続される電極(端子)P1〜P5と、主線路Mと、副線路Sとを備える。副線路Sは、コンデンサC1,C2を含む。副線路Sは、副線路S1〜S3に分割されている。副線路S1〜S3、およびコンデンサC1,C2は、ローパスフィルタLPF1を形成している。
端子P1は入力ポートとして用いられる。端子P2は出力ポートとして用いられる。端子P3はカップリングポートとして用いられる。端子P4は50Ωで終端されるターミネートポートとして用いられる。端子P5は接地電位に接続される接地ポートとして用いられる。端子P1からP2へ信号が通過すると、当該信号の電力に比例した電力の信号が端子P3から出力される。
主線路Mは、端子P1とP2との間に接続されている。副線路S1〜S3は、端子P3とP4との間に、この順に直列に接続されている。副線路S1〜S3の各々は、主線路Mに電磁気的に結合している。副線路S3と主線路Mとの結合は、副線路S1と主線路Mとの電磁気的な結合よりも弱く、副線路S2と主線路Mとの電磁気的な結合よりも強い。
副線路S1は、副線路S2およびS3の各々にも電磁気的に結合している。副線路S2は、副線路S3にも電磁気的に結合している。副線路S2とS3との電磁気的な結合は、副線路S1とS3との電磁気的な結合よりも強い。副線路S1とS3との電磁気的な結合は、副線路S1とS2との電磁気的な結合よりも強い。
コンデンサC1は、接続点J1および端子P5の間に接続されている。接続点J1は、副線路S1とS2との接続点である。コンデンサC2は、接続点J2および端子P5の間に接続されている。接続点J2は、副線路S2とS3との接続点である。コンデンサC2の容量は、コンデンサC1の容量よりも大きい。
端子P3とP4との間を流れる信号の減衰量(dB)が所定の値(たとえば3dB)低下するカットオフ周波数は、方向性結合器1が使用される周波数帯に含まれないように設定される。実施の形態1においては、カットオフ周波数は6.8GHzであり、方向性結合器1が使用される周波数帯(0.7〜2.7GHz)よりも高い周波数となっている。
方向性結合器1は、信号が端子P1からP2へ出力された場合、副線路S1〜S3の各々が主線路Mに電磁気的に結合していることから、当該信号の電力に比例した電力の信号を端子P3から出力することができる。方向性結合器1は、たとえばスマートフォンのように高周波信号によって無線通信を行なう無線通信機器において送信信号の電力のレベルを一定に保つために用いられる。具体的には、送信信号の電力が一定となるように、端子P1(入力ポート)に入力された送信信号が主線路Mを通過することにより端子P3(カップリングポート)から出力される信号を用いて、フィードバック制御が行なわれる。以下の説明において結合度は、入力ポートから入力される信号の電力とカップリングポートから出力される信号の電力との比(減衰量)である。
たとえば主線路Mを通過する周波数が0.7〜2.7GHzの間で変化する場合、フィードバック制御の高精度化という観点から、カップリング特性は平坦であることが望ましい。
主線路および副線路の各々の長さを、4分の1波長とすることでカップリング特性を平坦化することができることが知られている。しかし、たとえば送信信号の周波数帯が0.7〜2.7GHzのような高周波数帯である場合、4分の1波長は約1.4cm以上となる。小型化の要請が強いスマートフォンのような携帯型の無線通信機器で使用される方向性結合器の許容サイズは数mm程度であるため、主線路および副線路の各々の長さを4分の1波長とすることは設計上困難である。
主線路および副線路の各々の長さを4分の1波長よりも小さくすることにより、小型化を実現することができる。このような方向性結合器の一例として、図2(a)に比較例1に係る方向性結合器901の等価回路を示す。図2(a)に示されるように、方向性結合器901は、主線路MXおよび副線路SXを備える。主線路MXは、端子P1とP2との間に接続されている。副線路SXは、端子P3とP4との間に接続されている。主線路MXおよび副線路SXは電磁気的に結合している。
方向性結合器901は、主線路MXおよび副線路SXの各々の長さが4分の1波長よりも小さいため、主線路および副線路の各々の長さが4分の1波長である場合よりも小型化が可能である。しかしながら、方向性結合器901のカップリング特性は、主線路MXを通過する信号の周波数が高くなるほど大きくなることが知られている。
カップリング特性を平坦化する方法として、副線路を通過する信号の位相をずらす方法を挙げることができる。このような方向性結合器の一例として、図2(b)に比較例2に係る方向性結合器902の等価回路を示す。図2(b)に示されるように、方向性結合器902は、主線路MYと、副線路SY1,SY2と、ローパスフィルタLPFとを備える。主線路MYは、端子P1とP2との間に接続されている。副線路SY1、ローパスフィルタLPF、および副線路SY2は、端子P3とP4との間に、この順に直列に接続されている。副線路SY1およびSY2の各々は主線路MYと電磁気的に結合している。しかしながら、副線路SY1およびSY2同士は電磁気的な結合をしていない。
ローパスフィルタLPFは、コイルL1と、コンデンサC1,C2とを含む。コイルL1は、副線路SY1とSY2との間に接続されている。コンデンサC1は、接続点JY1と端子P5との間に接続されている。接続点JY1は、副線路SY1とコイルL1との接続点である。コンデンサC2は、接続点JY2と端子P5との間に接続されている。接続点JY2は、コイルL1と副線路SY2との接続点である。コイルL1は、主線路MYと電磁気的に結合していない。
ローパスフィルタLPFを通過する信号には、位相のずれが生じる。主線路MYを端子P1からP2へ信号が通過したときに、主線路MYと副線路SY1とが電磁気的に結合していることによって生じる第1Y信号は、ローパスフィルタLPFを通過しない。一方、主線路MYと副線路SY2とが電磁気的に結合していることによって生じる第2Y信号は、ローパスフィルタLPFを通過するときに位相のずれが生じる。主線路MYを端子P1からP2へ信号が通過したときに端子P3から出力される信号は、位相差がある第1Y信号と第2Y信号とが合成された信号といえる。そのため、位相差がほとんどない場合と比べて第1Y信号と第2Y信号とを合成した信号の振幅は抑制される。その結果、方向性結合器902のカップリング特性を平坦に近づけることができる。
しかし、ローパスフィルタLPFに含まれるコイルL1は、ローパスフィルタの機能を実現するために必要なインダクタンスを確保するために線路電極を複数回巻回されて構成されるのが通常である。そのため、方向性結合器902を誘電体の積層体として構成しようとする場合、線路電極の巻回毎に誘電体層が必要となる。また、ローパスフィルタLPFの機能を維持するためには、主線路MYとコイルL1とが電磁気的に結合しないように両者を十分に離して配置する必要がある。そのため、コイルL1は方向性結合器のさらなる小型化の障害になり得る。
そこで、実施の形態1に係る方向性結合器1においては、コイルL1に替えて、主線路Mに電磁気的に結合する副線路S2を用いる。主線路Mを端子P1からP2へ信号が通過したときに副線路S3と主線路Mとが電磁気的に結合する。副線路S2とS3との電磁気的な結合は、副線路S1とS3との電磁気的な結合よりも強い。副線路S2とS3との間の相互インダクタンスは、副線路S1とS3との間の相互インダクタンスおよび副線路S1とS2との間の相互インダクタンスよりも大きい。このような構成とすることにより、信号が副線路S2を通過するときに生じる位相のずれを大きくすることができる。その結果、方向性結合器1のカップリング特性を平坦化することができる。
主線路Mと副線路S1〜S3とが電磁気的に結合していることによって生じる信号を、それぞれ第1〜3信号とする。主線路Mを端子P1からP2へ信号が通過したときに端子P3から出力される信号は、第1〜3信号を合成した信号といえる。方向性結合器1において、副線路S3と主線路Mとの結合は、副線路S1と主線路Mとの電磁気的な結合よりも弱く、副線路S2と主線路Mとの電磁気的な結合よりも強い。このような構成とすることにより、副線路S2を通過して位相がずれる第3信号の振幅が第2信号の振幅よりも大きくなる。そのため、端子P3から出力される信号の振幅がより抑制される。その結果、方向性結合器1のカップリング特性をさらに平坦化することができる。
実施の形態1においては、副線路S1は、副線路S2およびS3に電磁気的に結合している。このような構成とすることにより、副線路S1〜S3によって構成される回路の合成インダクタンスは、各副線路の自己インダクタンスに加えて、各副線路が電磁気的に結合していることによる相互インダクタンスが加わった値となる。そのため、必要なインダクタンスを確保するために必要な線路長は、副線路間に電磁気的な結合がない場合と比べて短くすることができる。その結果、方向性結合器1をさらに小型化することができる。
方向性結合器1において、副線路S2とS3との電磁気的な結合は、副線路S1とS3との電磁気的な結合よりも強い。副線路S1とS3との電磁気的な結合は、副線路S1とS2との電磁気的な結合よりも強い。このような構成とすることにより、副線路S2とS3との間の相互インダクタンスは、副線路S1とS3との間の相互インダクタンスおよび副線路S1とS2との間の相互インダクタンスよりも大きくなる。その結果、第3信号が副線路S2を通過するときに生じる位相のずれを大きくすることができる。その結果、方向性結合器1のカップリング特性をさらに平坦化することができる。
なお、副線路S2とS3との間の相互インダクタンスが、副線路S1とS2との間の相互インダクタンスよりも大きいことにともない、方向性結合器のインピーダンスを特性インピーダンス(たとえば50Ω)に調整するため、コンデンサC2の容量は、コンデンサC1の容量よりも大きく設定されている。
図3は、実施の形態1に係る方向性結合器1のカップリング特性(曲線CP1)、および比較例に係る方向性結合器901のカップリング特性(曲線CPX)および方向性結合器902のカップリング特性(曲線CPY)を併せて示す図である。図3に示されるように、方向性結合器902のカップリング特性CPYは、方向性結合器901のカップリング特性CPXと比較すると周波数の上昇に伴う結合度の上昇が抑制されている。同様に、方向性結合器1のカップリング特性CP1も、方向性結合器901のカップリング特性CPXと比較すると周波数の上昇に伴う結合度の上昇が抑制されている。
方向性結合器1においては、位相をずらすために別個のコイルを備える必要がないため、コイルの巻回毎に誘電体層を形成する必要がなくなる。また、副線路S2と主線路Mとを電磁気的な結合がほとんど生じなくなるまで離す必要がない。そのため、方向性結合器1を小型化することができる。
以下では、方向性結合器1を複数の誘電体の積層体とてして構成する場合について説明する。以下では、図4のように、誘電体の積層方向(方向性結合器1の高さ方向)をZ軸方向とする。方向性結合器1の長辺(幅)方向をX軸方向とする。方向性結合器1の短辺(奥行)方向をY軸方向とする。X軸、Y軸、およびZ軸は互いに直交している。
図4は、実施の形態1に係る方向性結合器1の外観斜視図である。図4に示されるように、方向性結合器1はたとえば直方体状である。方向性結合器1の面に関して、積層方向に垂直な面を底面BFおよび上面UFとする。積層方向に平行な面のうちZX平面と平行な面を側面SF1およびSF2とする。積層方向に平行な面のうちYZ平面と平行な面を側面SF3およびSF4とする。端子P1、P3、およびP4は、上面UF、側面SF1、および底面BFに亘って設けられている。端子P2、P7、およびP8は、上面UF、側面SF2、および底面BFに亘って設けられている。端子P5は、上面UF、側面SF3、および底面BFに亘って設けられている。端子P6は、上面UF、側面SF4、および底面BFに亘って設けられている。
図5は、実施の形態1に係る方向性結合器1の分解斜視図である。図5に示されるように、方向性結合器1は、複数の誘電体層として誘電体層Lyr1〜Lyr15を備える。誘電体層Lyr1〜Lyr15は、Lyr1を底面側、Lyr15を上面側として、この順にZ軸方向に積層されている。誘電体層Lyr1には、接地電極11が形成されている。接地電極11は端子P5およびP6に接続されている。誘電体層Lyr2にはキャパシタ電極21が形成されている。誘電体層Lyr3には接地電極31および接地電極32が形成されている。接地電極31は端子P5に接続され、接地電極32は端子P6に接続されている。接地電極31は本発明の第1接地電極に対応する。接地電極32は本発明の第3接地電極に対応する。積層方向からみたときに重なっている接地電極11、キャパシタ電極21、および接地電極31は、コンデンサC1を形成する。誘電体層Lyr1〜Lyr3は本発明の第1コンデンサ層に対応する。
誘電体層Lyr4には、線路電極41および線路電極42が形成されている。線路電極41は端子P1に接続されている。線路電極42は端子P2に接続されている。誘電体層Lyr5には、線路電極51が形成されている。線路電極51および線路電極41は、ビア電極201によって接続されている。線路電極51および線路電極42は、ビア電極202によって接続されている。線路電極41、線路電極42、ビア電極201、ビア電極202、および線路電極51は、主線路Mを形成する。誘電体層Lyr4およびLyr5は本発明の主線路層に対応する。
誘電体層Lyr6には線路電極61が形成されている。線路電極61は端子P3に接続されている。線路電極61およびキャパシタ電極21はビア電極203によって接続されている。線路電極61は副線路S1に対応する。誘電体層Lyr6は本発明の第1副線路層に対応する。
誘電体層Lyr7には線路電極71および接地電極72が形成されている。接地電極72は本発明の第2接地電極に対応する。線路電極71は端子P4に接続されている。接地電極72は端子P5に接続されている。誘電体層Lyr8には線路電極81が形成されている。線路電極81および線路電極71は、ビア電極204によって接続されている。線路電極71、ビア電極204、および線路電極81は副線路S3を形成する。誘電体層Lyr7およびLyr8は本発明の第3副線路層に対応する。
誘電体層Lyr9には線路電極91が形成されている。線路電極91および線路電極61はビア電極205によって接続されている。線路電極91および線路電極81はビア電極206によって接続されている。線路電極91は副線路S2に対応する。誘電体層Lyr9は、本発明の第2副線路層に対応する。
誘電体層Lyr10には接地電極101が形成されている。接地電極101は、端子P5に接続されている。誘電体層Lyr11にはキャパシタ電極111が形成されている。キャパシタ電極111および線路電極91はビア電極207によって接続されている。誘電体層Lyr12には接地電極121が形成されている。接地電極121は端子P5に接続されている。誘電体層Lyr13にはキャパシタ電極131が形成されている。キャパシタ電極131およびキャパシタ電極111はビア電極208によって接続されている。誘電体層Lyr14には接地電極141が形成されている。接地電極141は端子P5およびP6に接続されている。接地電極141は本発明の第4接地電極に対応する。積層方向からみたときに重なっている接地電極101、キャパシタ電極111、接地電極121、キャパシタ電極131および接地電極141は、コンデンサC2を形成する。誘電体層Lyr10〜Lyr14は、本発明の第2コンデンサ層に対応する。コンデンサC2を構成するキャパシタ電極の数は、コンデンサC1を構成するキャパシタ電極の数よりも多い。そのため、コンデンサC2の容量は、コンデンサC1の容量よりも大きい。
方向性結合器1において、第1コンデンサ層(Lyr1〜Lyr3)と第2コンデンサ層(Lyr10〜Lyr14)との間に、主線路層(Lyr4およびLyr5)、第1副線路層(Lyr6)、第2副線路層(Lyr9)、および第3副線路層(Lyr7およびLyr8)とが配置されている。このような配置とすることにより、第1コンデンサ層と第2コンデンサ層との間に十分な距離がとれるため、たとえば主線路層および第1〜第3副線路層の積層順序のような設計に関する自由度を向上させることができる。
第1副線路層は主線路層と第3副線路層との間に配置されている。第3副線路層は第1副線路層と第2副線路層との間に配置されている。このような配置とすることにより、第3副線路層と主線路層との距離は、第1副線路層と主線路層との距離よりも大きく、第2副線路層と主線路層との距離よりも小さくすることができる。その結果、副線路S3と主線路Mとの電磁気的な結合は、副線路S1と主線路Mとの電磁気的な結合よりも弱く、副線路S2と主線路Mとの電磁気的な結合よりも強くすることができる。
誘電体層Lyr8とLyr9との距離D23は、誘電体層Lyr6とLyr7との距離D12よりも小さくなるように設定される。このような配置とすることで、第2副線路層と第3副線路層との距離は、第1副線路層と第3副線路層と距離よりも小さくなる。その結果、副線路S2と副線路S3との電磁気的な結合は、副線路S1と副線路S3との電磁気的な結合よりも強くすることができる。
図6は、主線路層に対応するLyr5およびLyr4を重ねて示した平面図である。図6に示されるように、主線路M(線路電極41、線路電極42、ビア電極201、ビア電極202、および線路電極51)は、端子P1から中点CPまでの第1部分MP1と、端子P2から中点CPまでの第2部分MP2とに分けられる。端子P1から中点CPまでの線路長と端子P2から中点CPまでの線路長とは等しい。第1部分には、線路電極41、ビア電極201、および線路電極51の中点CPからビア電極201までの部分が含まれる。第2部分には、線路電極42、ビア電極202、および線路電極51の中点CPからビア電極202までの部分が含まれる。
図5および図6を参照して、接地電極31(第1接地電極)および接地電極72(第2接地電極)は、複数の誘電体層の積層方向において重なっている。接地電極32(第3接地電極)および接地電極141(第4接地電極)は、積層方向において重なっている。接地電極31と接地電極72との間の距離は、接地電極32と接地電極141との距離より小さい。第1副線路層(Lyr6)、第2副線路層(Lyr9)、および第3副線路層(Lyr7およびLyr8)は、接地電極32と接地電極141との間に配置されている。接地電極31および接地電極72は、積層方向において主線路Mの第1部分MP1と重なっている。接地電極31および接地電極72は、副線路S1(線路電極61)、副線路S2(線路電極91)、および副線路S3(線路電極71、ビア電極204、および線路電極81)と重なっていない。接地電極32および接地電極141は、積層方向において主線路Mの第2部分MP2、副線路S1、副線路S2、および副線路S3と重なっている。
このような配置とすることにより、方向性結合器1のインピーダンスを特性インピーダンス(たとえば50Ω)に調整している。
以上、実施の形態1に係る方向性結合器1によれば、カップリング特性の平坦化とともに、小型化が可能である。
[変形例]
上述の実施の形態1においては、端子P3とP4との間に接続されている副線路が3つの副線路に分割されている場合について説明した。端子P3とP4との間に接続される副線路は4つ以上の副線路に分割されていてもよい。図7は、端子P3とP4との間の副線路が4つの副線路に分割されている方向性結合器1Aの等価回路図である。図7に示されるように、方向性結合器1Aは、副線路SAを備える。副線路SAは、コンデンサCA1〜CA3を含む。副線路SAは、副線路SA1〜SA4に分割されている。端子P3とP4との間に、この順に直列に接続されている。副線路SA1〜SA4の各々は、主線路Mに電磁気的に結合している。副線路SAの内部には、ローパスフィルタLPF2が形成されている。
コンデンサCA1は、接続点JA1および端子P5の間に接続されている。接続点JA1は、副線路SA1とSA2との接続点である。コンデンサCA2は、接続点JA2および端子P5の間に接続されている。接続点JA2は、副線路SA2とSA3との接続点である。コンデンサCA3は、接続点JA3および端子P5の間に接続されている。接続点JA3は、副線路SA3とSA4との接続点である。副線路SA1〜SA4およびコンデンサCA1〜CA3は、ローパスフィルタLPF2を形成している。
方向性結合器1Aによっても、カップリング特性の平坦化とともに、小型化が可能である。
[実施の形態2]
実施の形態1においては、コンデンサC2の容量がコンデンサC1の容量よりも大きい場合について説明した。コンデンサC1の容量とコンデンサC2の容量との大小関係は、方向性結合器に求められる特性インピーダンスにより異なり得る。そこで、実施の形態2では、コンデンサC2の容量がコンデンサC1の容量よりも小さい場合について説明する。実施の形態2と実施の形態1との違いは、コンデンサC2の容量がコンデンサC1の容量よりも小さい点である。すなわち、実施の形態1の図3および図5が、実施の形態2の図9および図8にそれぞれ置き換わる。それ以外の点については同様であるため、説明を繰り返さない。
図8は、実施の形態2に係る方向性結合器2の分解斜視図である。図8に示されるように、方向性結合器2は、複数の誘電体層として誘電体層Lyr21〜Lyr35を備える。誘電体層Lyr21〜Lyr35は、Lyr21を底面側、Lyr35を上面側として、この順にZ軸方向に積層されている。
誘電体層Lyr21には、接地電極211が形成されている。接地電極211は端子P5およびP6に接続されている。誘電体層Lyr22には、キャパシタ電極221が形成されている。誘電体層Lyr23には、接地電極231が形成されている。接地電極231は、端子P5に接続されている。誘電体層Lyr24には、キャパシタ電極241が形成されている。キャパシタ電極241およびキャパシタ電極221は、ビア電極351によって接続されている。誘電体層Lyr25には、接地電極251および接地電極252が形成されている。接地電極251は端子P5に接続され、接地電極252は端子P6に接続されている。接地電極251は本発明の第1接地電極に対応する。接地電極252は本発明の第3接地電極に対応する。
積層方向からみたときに重なっている接地電極211、キャパシタ電極221、接地電極231、キャパシタ電極241、および接地電極251は、コンデンサC1を形成する。誘電体層Lyr21〜Lyr25は本発明の第1コンデンサ層に対応する。
誘電体層Lyr26には、線路電極261および線路電極262が形成されている。線路電極261は、端子P1に接続されている。線路電極262は、端子P2に接続されている。誘電体層Lyr27には、線路電極271が形成されている。線路電極271および線路電極261は、ビア電極352によって接続されている。線路電極271および線路電極262は、ビア電極353によって接続されている。線路電極261、線路電極262、ビア電極352、ビア電極353、および線路電極271は、主線路Mを形成する。誘電体層Lyr26およびLyr27は本発明の主線路層に対応する。
誘電体層Lyr28には、線路電極281が形成されている。線路電極281は、端子P3に接続されている。線路電極281およびキャパシタ電極241は、ビア電極351によって接続されている。線路電極281は、副線路S1に対応する。誘電体層Lyr28は、本発明の第1副線路層に対応する。
誘電体層Lyr29には、接地電極291および線路電極292が形成されている。接地電極291は、本発明の第2接地電極に対応する。接地電極291は、端子P5に接続されている。線路電極292は、端子P4に接続されている。誘電体層Lyr30には、線路電極301が形成されている。線路電極301および線路電極292は、ビア電極355によって接続されている。線路電極292、ビア電極355、および線路電極301は副線路S3を形成する。誘電体層Lyr29およびLyr30は本発明の第3副線路層に対応する。
誘電体層Lyr31には、線路電極311が形成されている。線路電極311および線路電極281は、ビア電極354によって接続されている。線路電極311および線路電極301は、ビア電極356によって接続されている。線路電極311は、副線路S2に対応する。誘電体層Lyr31は、本発明の第2副線路層に対応する。
誘電体層Lyr32には、接地電極321が形成されている。接地電極321は、端子P5に接続されている。誘電体層Lyr33には、キャパシタ電極331が形成されている。キャパシタ電極331および線路電極311は、ビア電極357によって接続されている。誘電体層Lyr34には、接地電極341が形成されている。接地電極341は、端子P5およびP6に接続されている。接地電極341は、本発明の第4接地電極に対応する。積層方向からみたときに重なっている接地電極321、キャパシタ電極331、および接地電極341は、コンデンサC2を形成する。誘電体層Lyr32〜Lyr34は、本発明の第2コンデンサ層に対応する。コンデンサC2を構成するキャパシタ電極の数は、コンデンサC1を構成するキャパシタ電極の数よりも少ない。そのため、コンデンサC2の容量は、コンデンサC1の容量よりも小さい。
図9は、実施の形態2に係る方向性結合器2のカップリング特性CP2、および実施の形態1に係る方向性結合器1のカップリング特性CP1を併せて示す図である。方向性結合器2のカップリング特性CP2においても、方向性結合器1のカップリング特性CP1と同様に、周波数の上昇に伴う結合度の上昇が抑制されており、カップリング特性の平坦化が実現されている。
以上、方向性結合器2によっても、カップリング特性の平坦化とともに、小型化が可能である。
[実施の形態3]
実施の形態1においては、内部にローパスフィルタが形成された副線路を1つ備える方向性結合器について説明した。本発明に係る方向性結合器は、内部にローパスフィルタが形成された副線路を複数備えることができる。実施の形態3では、内部にローパスフィルタが形成された副線路を2つ備える方向性結合器について説明する。
実施の形態3と実施の形態1との違いは、方向性結合器が、内部にローパスフィルタが形成された副線路を2つ備える点である。すなわち、実施の形態1の図1、図3、および図5が、それぞれ図10、図12、および図11に置き換わる。それ以外の点については同様であるため、説明を繰り返さない。
図10は、実施の形態3に係る方向性結合器3の等価回路図である。図10に示されるように、方向性結合器3は、外部の機器と接続される電極(端子)P1〜P8と、主線路M3と、副線路S10,S20とを備える。
端子P4,P8は、カップリングポートとして用いられる。端子P3,P7は、50Ωで終端されるターミネートポートとして用いられる。端子P5,P6は、接地電位に接続される接地ポートとして用いられる。端子P1からP2へ信号が通過すると、当該信号の電力に比例した電力の信号が端子P4,P8から出力される。
主線路M3は、端子P1とP2との間に接続されている。
副線路S10は、コンデンサC11,C12を含む。副線路S10は、副線路S11〜S13に分割されている。副線路S11〜S13、およびコンデンサC1,C2は、ローパスフィルタLPF10を形成している。副線路S11〜S13は、端子P8とP7との間に、この順に直列に接続されている。コンデンサC11は、接続点J11および端子P5の間に接続されている。接続点J11は、副線路S11とS12との接続点である。コンデンサC12は、接続点J12および端子P5の間に接続されている。接続点J12は、副線路S12とS13との接続点である。
副線路S11〜S13の各々は、主線路M3に電磁気的に結合している。副線路S13と主線路M3との結合は、副線路S11と主線路M3との電磁気的な結合よりも弱く、副線路S12と主線路M3との電磁気的な結合よりも強い。
副線路S20は、コンデンサC21,C22を含む。副線路S20は、副線路S21〜S23に分割されている。副線路S21〜S23、およびコンデンサC21,C22は、ローパスフィルタLPF20を形成している。副線路S21〜S23は、端子P4とP3との間に、この順に直列に接続されている。コンデンサC21は、接続点J21および端子P6の間に接続されている。接続点J21は、副線路S21とS22との接続点である。コンデンサC22は、接続点J22および端子P6の間に接続されている。接続点J22は、副線路S22とS23との接続点である。
副線路S21〜S23の各々は、主線路M3に電磁気的に結合している。副線路S23と主線路M3との結合は、副線路S21と主線路M3との電磁気的な結合よりも弱く、副線路S22と主線路M3との電磁気的な結合よりも強い。
副線路S21は、副線路S22およびS23の各々にも電磁気的に結合している。副線路S22は、副線路S23にも電磁気的に結合している。副線路S21とS23との電磁気的な結合は、副線路S21とS22との電磁気的な結合よりも強い。
図11は、実施の形態3に係る方向性結合器3の分解斜視図である。図11に示されるように、方向性結合器3は、複数の誘電体層として誘電体層Lyr41〜Lyr54を備える。誘電体層Lyr41〜Lyr54は、Lyr41を底面側、Lyr54を上面側として、この順にZ軸方向に積層されている。
誘電体層Lyr41には、接地電極411が形成されている。接地電極411は、端子P5およびP6に接続されている。誘電体層Lyr42には、キャパシタ電極421およびキャパシタ電極422が形成されている。誘電体層Lyr43には、接地電極431および接地電極432が形成されている。接地電極431は端子P5に接続され、接地電極432は端子P6に接続されている。積層方向からみたときに重なっている接地電極411、キャパシタ電極421、および接地電極431は、コンデンサC11を形成する。同様に接地電極411、キャパシタ電極422、および接地電極432は、コンデンサC21を形成する。誘電体層Lyr41〜Lyr43は本発明の第1コンデンサ層に対応する。
誘電体層Lyr44には、線路電極441および線路電極442が形成されている。線路電極441は、端子P1に接続されている。線路電極442は、端子P2に接続されている。誘電体層Lyr45には、線路電極451が形成されている。線路電極451および線路電極441は、ビア電極543によって接続されている。線路電極451および線路電極442は、ビア電極544によって接続されている。線路電極441、線路電極442、ビア電極543、ビア電極544、および線路電極451は、主線路M3を形成する。誘電体層Lyr44およびLyr45は本発明の主線路層に対応する。
誘電体層Lyr46には、線路電極461および線路電極462が形成されている。線路電極461は、端子P8に接続されている。線路電極462は、端子P4に接続されている。
誘電体層Lyr47には、線路電極471および線路電極472が形成されている。線路電極471および線路電極461は、ビア電極545によって接続されている。線路電極471およびキャパシタ電極421は、ビア電極541によって接続されている。線路電極461、ビア電極545、および線路電極471は、副線路S11を形成している。線路電極472および線路電極462は、ビア電極546によって接続されている。線路電極472およびキャパシタ電極422は、ビア電極542によって接続されている。線路電極462、ビア電極546、および線路電極472は、副線路S21を形成している。誘電体層Lyr46およびLyr47は、本発明の第1副線路層に対応する。
誘電体層Lyr48には、線路電極481および線路電極482が形成されている。線路電極481は、端子P7に接続されている。線路電極482は、端子P3に接続されている。
誘電体層Lyr49には、線路電極491および線路電極492が形成されている。線路電極491および線路電極481は、ビア電極549によって接続されている。線路電極481、ビア電極549、および線路電極491は、副線路S13を形成している。線路電極492および線路電極482は、ビア電極550によって接続されている。線路電極482、ビア電極550、および線路電極492は、副線路S23を形成している。誘電体層Lyr48およびLyr49は、本発明の第3副線路層に対応する。
誘電体層Lyr50には、線路電極501および線路電極502が形成されている。線路電極501および線路電極471は、ビア電極547によって接続されている。線路電極501および線路電極491は、ビア電極551によって接続されている。線路電極501は、副線路S12を形成している。線路電極502および線路電極472は、ビア電極548によって接続されている。線路電極502および線路電極492は、ビア電極552によって接続されている。線路電極502は、副線路S22を形成している。誘電体層Lyr50は、本発明の第2副線路層に対応する。
誘電体層Lyr51には、接地電極511および接地電極512が形成されている。接地電極511は、端子P5に接続されている。接地電極512は、端子P6に接続されている。
誘電体層Lyr52には、キャパシタ電極521およびキャパシタ電極522が形成されている。キャパシタ電極521および線路電極501は、ビア電極553によって接続されている。キャパシタ電極522および線路電極502は、ビア電極554によって接続されている。
誘電体層Lyr53には、接地電極531が形成されている。接地電極531は、端子P5およびP6に接続されている。積層方向からみたときに重なっている接地電極511、キャパシタ電極521、および接地電極531は、コンデンサC12を形成している。同様に、接地電極512、キャパシタ電極522、および接地電極531は、コンデンサC22を形成している。誘電体層Lyr51〜Lyr53は、本発明の第2コンデンサ層に対応する。
図12は、実施の形態3に係る方向性結合器3のカップリング特性CP31,CP32、および実施の形態1に係る方向性結合器1のカップリング特性CP1を併せて示す図である。方向性結合器3のカップリング特性としては、カップリングポートが端子P4の場合(CP31)と端子P8の場合(CP32)がある。カップリング特性CP31およびCP32は、図12に示される周波数帯においてはほとんど同様に変化するため、図12においては同一の曲線で示している。方向性結合器3のカップリング特性CP31,CP32においても、方向性結合器1のカップリング特性CP1と同様に、周波数の上昇に伴う結合度の上昇が抑制されており、カップリング特性の平坦化が実現されている。
以上、方向性結合器3によっても、カップリング特性の平坦化とともに、小型化が可能である。さらに、方向性結合器3によれば、主線路を通過する信号の電力に比例した電力の信号を複数の副線路(カップリングポート)から出力することができる。
今回開示された各実施の形態は、矛盾しない範囲で適宜組み合わせて実施することも予定されている。今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,1A,2,3,901,902 方向性結合器、11,31,32,72,101,121,141,211,231,251,252,291,321,341,411,431,432,511,512,531 接地電極、21,111,131,221,241,331,421,422,521,522 キャパシタ電極、41,42,51,61,71,81,91,261,262,271,281,292,301,311,441,442,451,461,462,471,472,481,482,491,492,501,502 線路電極、201〜208,351〜357,541〜554 ビア電極、C1,C2,C11,C12,C21,C22,CA1〜CA3 コンデンサ、L1 コイル、LPF,LPF1,LPF2,LPF10,LPF20 ローパスフィルタ、Lyr1〜Lyr15,Lyr21〜Lyr35,Lyr41〜Lyr54 誘電体層、M,M3,MX,MY 主線路、P1〜P8 端子、S,S1〜S3,S10〜S13,S20〜S23,SA,SA1〜SA4,SX,SY1,SY2 副線路。

Claims (11)

  1. 所定の周波数帯域において用いられる方向性結合器であって、
    第1ないし第4端子と、
    前記第1端子と前記第2端子との間に接続されている主線路と、
    前記第3端子と前記第4端子との間に接続されている副線路とを備え、
    前記副線路の内部には、ローパスフィルタが形成され
    前記副線路は、少なくとも第1副線路、第2副線路、および第3副線路に分割されており、
    前記方向性結合器は、
    前記第1副線路と前記第2副線路との第1接続点および接地電位の間に形成されている第1コンデンサと、
    前記第2副線路と前記第3副線路との第2接続点および前記接地電位の間に形成されている第2コンデンサとをさらに備え、
    前記第1副線路、前記第2副線路、および前記第3副線路は、この順に直列に接続されており、前記第1副線路、前記第2副線路、および前記第3副線路の各々は、前記主線路と電磁気的に結合し、
    前記第1副線路、前記第2副線路、前記第3副線路、前記第1コンデンサ、および前記第2コンデンサは、前記ローパスフィルタを形成している、方向性結合器。
  2. 前記第2副線路は、前記第3副線路と電磁気的に結合している、請求項に記載の方向性結合器。
  3. 前記第1副線路は、前記第2副線路および前記第3副線路の各々と電磁気的に結合し、
    前記第2副線路と前記第3副線路との電磁気的な結合は、前記第1副線路と前記第3副線路との電磁気的な結合よりも強く、
    前記第1副線路と前記第3副線路との電磁気的な結合は、前記第1副線路と前記第2副線路との電磁気的な結合よりも強い、請求項に記載の方向性結合器。
  4. 前記第2コンデンサの容量は、前記第1コンデンサの容量と異なる、請求項に記載の方向性結合器。
  5. 前記第3副線路と前記主線路との電磁気的な結合は、前記第2副線路と前記主線路との電磁気的な結合よりも強い、請求項に記載の方向性結合器。
  6. 前記第3端子と前記第4端子との間を通過する信号の減衰量が所定の値だけ低下するカットオフ周波数は、前記所定の周波数帯域外となるように設定される、請求項に記載の方向性結合器。
  7. 前記方向性結合器は、積層された複数の誘電体層を備え、
    前記複数の誘電体層は、
    前記主線路を有する主線路層と、
    前記第1副線路を有する第1副線路層と、
    前記第2副線路を有する第2副線路層と、
    前記第3副線路を有する第3副線路層と、
    前記第1コンデンサを有する第1コンデンサ層と、
    前記第2コンデンサを有する第2コンデンサ層とを含み、
    前記第1コンデンサ層と前記第2コンデンサ層との間に、前記主線路層と、前記第1副線路層と、前記第2副線路層と、前記第3副線路層とが配置されている、請求項に記載の方向性結合器。
  8. 前記複数の誘電体層は、第1ないし第4接地電極をさらに含み、
    前記第1接地電極と前記第2接地電極とは、前記複数の誘電体層の積層方向において重なっており、
    前記第3接地電極と前記第4接地電極とは、前記複数の誘電体層の積層方向において重なっており、
    前記第1接地電極と前記第2接地電極との間の前記積層方向の距離は、前記第3接地電極と前記第4接地電極との間の前記積層方向の距離よりも小さく、
    前記主線路の、前記第1端子から前記主線路の中点までの第1部分は、前記積層方向において前記第1接地電極と前記第2接地電極との間に配置され、
    前記主線路の、前記第2端子から前記中点までの第2部分は、前記積層方向において、前記第3接地電極と前記第4接地電極との間に配置され、
    前記第1ないし第3副線路層は、前記第3接地電極と前記第4接地電極との間に配置され、
    前記第1接地電極および前記第2接地電極は、前記積層方向において前記第1部分と重なっているとともに、前記第1副線路、前記第2副線路、および前記第3副線路と重なっておらず、
    前記第3接地電極および前記第4接地電極は、前記積層方向において前記第2部分、前記第1副線路、前記第2副線路、および前記第3副線路と重なっている、請求項に記載の方向性結合器。
  9. 前記第1副線路層は、前記主線路層と前記第3副線路層との間に配置されており、
    前記第3副線路層は、前記第1副線路層と前記第2副線路層との間に配置されている、請求項に記載の方向性結合器。
  10. 前記第2副線路層と前記第3副線路層との間の距離は、前記第1副線路層と前記第3副線路層との距離より小さい、請求項に記載の方向性結合器。
  11. 第5および第6端子と、
    前記第5端子と前記第6端子との間に接続されているもう一つの副線路とをさらに備え、
    前記もう一つの副線路の内部には、もう一つのローパスフィルタが形成されている、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方向性結合器。
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