JPH11220312A - ローパスフィルタ内蔵カプラ - Google Patents

ローパスフィルタ内蔵カプラ

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JPH11220312A
JPH11220312A JP10034178A JP3417898A JPH11220312A JP H11220312 A JPH11220312 A JP H11220312A JP 10034178 A JP10034178 A JP 10034178A JP 3417898 A JP3417898 A JP 3417898A JP H11220312 A JPH11220312 A JP H11220312A
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JP
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coupler
pass filter
low
circuit
built
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JP10034178A
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English (en)
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Hideaki Tanaka
秀明 田中
Takeshi Ito
伊藤  剛
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Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無線機を小型且つ廉価に構成できるようにす
るローパスフィルタ内蔵カプラを提供する。 【解決手段】 ローパスフィルタを構成する絶縁基板1
6、18、20、22、24とカプラを構成する絶縁基
板14とを積層して一体にしてあるため、ローパスフィ
ルタとカプラとを別々の部品として形成するのと比較し
て、廉価且つ小型に形成できる他、ローパスフィルタ−
カプラ間の伝送損出を軽減でき無線機の小電力化を図る
ことができる。また、ローパスフィルタのインダクタン
ス回路16aと、カプラのカップルライン回路14aと
を、積層方向に対して垂直にずらし、重ならないように
配置してあるため、カプラのアイソレーションを高める
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、無線機に用いら
れる高調波をカットするローパスフィルタを、検出用カ
プラに内蔵させたローパスフィルタ内蔵カプラに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】図8に携帯電話の回路構成を示す。デュ
プレクサ80は、空中線82を介して受信した電波を受
信回路50側へ振り分けると共に、送信回路60からの
高周波信号を空中線82側へ送出する。送信回路60
は、源信号を発振器64から高周波で変調するミキサ6
2と、ミキサ62からの出力中の高周波分及び低周波分
をカットするバンドパスフィルタ66と、該バンドパス
フィルタ66の出力を増幅するパワーアンプ68と、パ
ワーアンプ68の出力をローパスフィルタ74側に送る
と共に、該出力の一部を自動利得調整回路70側に振り
分けるカプラ72と、カプラから送られた出力に基づき
パワーアンプ68の利得を調整し、空中線から放射され
る無線出力を一定範囲に保つ自動利得調整回路70と、
カプラからの出力中の高調波(第2、第3高調波)をカ
ットするローパスフィルタ74と、からなる。
【0003】ローパスフィルタ74は、非線形の増幅特
性を有するパワーアンプ68によって発生する第2、第
3高調波をカットして、無線出力中のスプレアス成分を
抑圧する。
【0004】一方、カプラ72は、パワーアンプ68の
出力を検出する。このカプラの等価回路を図9に示す。
カプラ72は、パワーアンプ側からの信号を入力するI
N端子と、ローパスフィルタ74側へ出力するOUT端
子と、検出した出力を自動利得調整回路70側へ出力す
るCOUPLED OUT端子と、50Ωの終端抵抗R
に接続された終端端子Eとを有し、IN端子とOUT端
子とは第1カップルライン72aにて接続されており、
又、COUPLED OUT端子とE端子とは、第2カ
ップルカップルライン72bにて接続されており、該第
1カップルライン72aと第2カップルカップルライン
72bとは、キャパシタンスCにて容量結合している。
ここで、カプラ72において、終端抵抗R側に流れる電
流を少なく、即ち、アイソレーションを高めることが、
携帯電話全体の消費電力を押さえる観点から必要とな
る。ここで、第1カップルライン72aを信号のλ/4
の長さに形成した際には、アイソレーションを高い値に
保てるが、携帯電話で用いられる1〜2GHz帯のλ/4
は、8〜4cmになり、小型のカプラでは、λ/4波長の
第1カップルライン72aを実現することは不可能であ
る。このため、短いカップルラインを用いつつ、アイソ
レーションを高めるために、種々の提案がなされてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、従来技術の無
線機(携帯電話)においては、ローパスフィルタ74と
カプラ72との別々の部材として構成してあるため、製
造及び組み付けにコストがかかり、無線機を小型化を阻
む原因ともなっていた。更に、ローパスフィルタ74と
カプラ72との間で伝送損失を発生させ、無線機の消費
電力を増大させていた。
【0006】本発明は、上述した課題を解決するために
なされたものであり、その目的とするところは、無線機
を小型且つ廉価に構成できるようにするローパスフィル
タ内蔵カプラを提供することにある。
【0007】また、請求項2の発明の目的は、無線機を
小型且つ廉価に構成できるようにし、また、アイソレー
ションを高め得るローパスフィルタ内蔵カプラを提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1のローパスフィ
ルタ内蔵カプラは、上記目的を達成するため、インダク
タンス回路の形成された絶縁基板と、キャパシタンス回
路の形成された絶縁基板とを積層してなるローパスフィ
ルタと、カップルライン回路の形成された絶縁基板から
なるカプラと、を積層し、前記ローパスフィルタの少な
くとも1のインダクタンス回路と、カプラのカップルラ
イン回路とを結合させることで、該ローパスフィルタを
カプラに内蔵させたことを技術的特徴とする。
【0009】また、請求項2のローパスフィルタ内蔵カ
プラは、インダクタンス回路の形成された絶縁基板と、
キャパシタンス回路の形成された絶縁基板とを積層して
なるローパスフィルタと、カップルライン回路の形成さ
れた絶縁基板からなるカプラと、を積層し、前記ローパ
スフィルタの少なくとも1のインダクタンス回路と、カ
プラのカップルライン回路とを、積層方向に対して垂直
にずらし、重ならないように結合させることで該ローパ
スフィルタをカプラに内蔵させたことを技術的特徴とす
る。
【0010】請求項1の発明では、ローパスフィルタを
カプラに内蔵させてあるため、ローパスフィルタとカプ
ラとを別々の部品として形成するのと比較して、廉価且
つ小型に形成できる他、ローパスフィルタ−カプラ間の
伝送損失を軽減でき無線機の小電力化を図ることができ
る。
【0011】請求項2の発明では、ローパスフィルタを
カプラに内蔵させてあるため、ローパスフィルタとカプ
ラとを別々の部品として形成するのと比較して、廉価且
つ小型に形成できる他、ローパスフィルタ−カプラ間の
伝送損失を軽減でき無線機の小電力化を図ることができ
る。また、ローパスフィルタのインダクタンス回路と、
カプラのカップルライン回路とを、積層方向に対して垂
直にずらし、重ならないように配置してあるため、カプ
ラのアイソレーションを高めることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施形態に係
るローパスフィルタ内蔵カプラについて図を参照して説
明する。図1は第1実施態様のローパスフィルタ内蔵カ
プラを用いる携帯電話の構成を示している。携帯電話
は、1GHz帯域を使用し、受信回路50と、送信回路6
0と、空中線82に接続されたデュプレクサ80とを有
する。デュプレクサ80は、空中線82を介して受信し
た電波を受信回路50側へ振り分けると共に、送信回路
60からの高周波信号を空中線82側へ送出する。
【0013】送信回路60は、源信号を発振器64から
高周波で変調するミキサ62と、ミキサ62からの出力
中の高周波分及び低周波分をカットするバンドパスフィ
ルタ66と、該バンドパスフィルタ66の出力を増幅す
るパワーアンプ68と、パワーアンプ68の出力中の高
調波(第2、第3高調波)をカットしデュプレクサ80
側へ送ると共に、該出力の一部を自動利得調整回路70
側へ振り分けるローパスフィルタ内蔵カプラ10と、ロ
ーパスフィルタ内蔵カプラ10から送られた出力に基づ
きパワーアンプ68の利得を調整し、空中線から放射さ
れる無線出力を一定範囲に保つ自動利得調整回路70
と、からなる。
【0014】ローパスフィルタ内蔵カプラ10は、非線
形の増幅特性を有するパワーアンプ68によって発生す
る第2、第3高調波をカットして、無線出力中のスプレ
アス成分を抑圧するローパスフィルタの機能と、パワー
アンプ68の出力を検出する検出カプラの機能とを併せ
持つ。
【0015】このローパスフィルタ内蔵カプラ10の外
観を図4(A)に示し、該ローパスフィルタ内蔵カプラ
10の各絶縁層を展開して図2に示す。図4(A)に示
すようにローパスフィルタ内蔵カプラ10は、幅3.2
mm、奥行き1.6mm、高さ1.3mmに形成されている。
ローパスフィルタ内蔵カプラの側方の凹部10a、10
b、10c、10d、10e、10f内に上下層の接続
用の配線11が配設されている。ローパスフィルタ内蔵
カプラの底面には、該配線11に接続され、ローパスフ
ィルタ内蔵カプラ10を基板(図示せず)に実装するた
めの電極パッド(図示せず)が配設されている。なお、
図2中では、ローパスフィルタ内蔵カプラの側方の凹部
10a、10b、10c、10d、10e、10f内に
充填された配線11を、図示の便宜上省略してある点に
注意されたい。
【0016】図2に示すようにローパスフィルタ内蔵カ
プラ10は、カップルライン回路14aの絶縁用の絶縁
基板12と、カプラを構成するカップルライン回路14
aの形成された絶縁基板14と、インダクタンス回路1
6aの形成された絶縁基板16と、インダクタンス回路
18a、18bの形成された絶縁基板18と、キャパシ
タンス回路20aの形成された絶縁基板20と、キャパ
シタンス回路22a、22bの形成された絶縁基板22
と、キャパシタンス回路24a、24b、24cの形成
された絶縁基板24と、キャパシタンス回路26aの形
成された絶縁基板26と、を積層してなる。上述したよ
うにローパスフィルタ内蔵カプラは、幅3.2mm、奥行
き1.6mmであるため、カップルライン回路14aの長
さは、1GHz帯のλ/4である8cmよりも非常に短くな
っている。
【0017】絶縁基板16に配設されたインダクタンス
回路16aの両端部は、バイアホール30a、30bを
介して、絶縁基板18に配設されたインダクタンス回路
18a、18bの端部に接続されている。また、該絶縁
基板16に配設されたインダクタンス回路16aの中央
部は、バイアホール30c及び絶縁基板18のバイアホ
ール30dを介して、絶縁基板20に配設されたキャパ
シタンス回路20aに接続されている。同様に、該絶縁
基板20に配設されたキャパシタンス回路20の中央部
は、バイアホール30e及び絶縁基板22のバイアホー
ル30fを介して、絶縁基板24に配設されたキャパシ
タンス回路24cに接続されている。一方、絶縁基板1
8に配設されるインダクタンス回路18a、18bのバ
イアホール接続側と反対側の端部と、絶縁基板22に配
設されるキャパシタンス回路22a、22bの端部と、
絶縁基板24に配設されるキャパシタンス回路24a、
24bの端部とは、ローパスフィルタ内蔵カプラ10の
図中の奥側に形成された凹部10d、10eに充填され
る配線(図示せず)を介して接続されている。
【0018】該ローパスフィルタ内蔵カプラ10の等価
回路を図3に示す。該ローパスフィルタ内蔵カプラは、
ローパスフィルタを構成するインダクタンスL1、L
2、及びキャパシタンスC1、C2、C3、C4、C5
と、インダクタンスL1、L2と結合しカプラを形成す
るカップルライン14aとから成る。
【0019】該カップルライン14aは、図2中に示す
カップルライン回路14aにて形成される。インダクタ
ンスL1は、インダクタンス回路16a及びインダクタ
ンス回路18aのインダクタンス分により形成され、同
様に、インダクタンスL2は、インダクタンス回路16
a及びインダクタンス回路18bのインダクタンス分に
より形成される。一方、キャパシタンスC1は、キャパ
シタンス回路24aとキャパシタンス回路26aとの間
の静電容量により形成され、同様に、キャパシタンスC
2は、キャパシタンス回路24bとキャパシタンス回路
26aとの間の静電容量により形成される。また、キャ
パシタンスC3は、キャパシタンス回路22aとキャパ
シタンス回路20aとの間の静電容量により形成され、
同様に、キャパシタンスC4は、キャパシタンス回路2
2bとキャパシタンス回路20aとの間の静電容量によ
り形成される。更に、キャパシタンスC5は、キャパシ
タンス回路24cとキャパシタンス回路26aとの間の
静電容量により形成される。
【0020】該ローパスフィルタ内蔵カプラ10は、イ
ンダクタンスL1及びキャパシタンスC1、C3側に接
続された入力ポートP1と、インダクタンスL2及びキ
ャパシタンスC4、C2側に接続された出力ポートP2
と、カップルライン14aに接続され図1を参照して上
述した出力の一部を自動利得調整回路70へ出力するた
めの検出ポートP3と、該カップルライン14aに接続
され50Ωの終端抵抗(図示せず)に接続される終端ポ
ートP4とを備える。入力ポートP1は、図2に示すロ
ーパスフィルタ内蔵カプラ10において、インダクタン
スL1及びキャパシタンスC1、C3を構成する各回路
18a、24a、22aに接続される凹部10fに対応
し、同様に、出力ポートP2は、インダクタンスL2及
びキャパシタンスC4、C2を構成する各回路18b、
22b、24bへ接続される凹部10dに対応する。ま
た、検出ポートP3は、カップルライン回路14aに接
続される凹部10cに対応し、同様に、終端ポートP4
は、カップルライン回路14aに接続される凹部10a
に対応する。なお、凸部10b、10eは、該ローパス
フィルタ内蔵カプラ10の搭載される基板側のアースへ
接続される。
【0021】次に、係るローパスフィルタ内蔵カプラの
製造方法について図4(B)を参照して説明する。図4
(B)は、図2に示す最下層の絶縁基板26を多数個
(9個)取りするセラミックグリンシートの平面図であ
る。グリンシート40の上面には、銀(又は銅)ペース
トからなり、それぞれ図2示すキャパシタンス回路26
aを形成するための回路パターン42がスクリーン印刷
により形成されている。図中で点線は、各絶縁基板を形
成する際の切断線を示しており、該点線に沿って、図4
(A)に示すローパスフィルタ内蔵カプラ10の凹部1
0a、10b、10c、10d、10e、10fを形成
するための通孔44がパンチにより打ち抜かれている。
図2中に示す各絶縁基板を形成するグリンシートを7層
積層し、通孔44の内壁面に銀ペーストをスクリーン印
刷法で印刷した後、図4(B)中の点線に沿って切断す
る。その後、該絶縁基板を構成するグリンシート及び回
路を形成する銀ペーストを同時焼成することで、図4
(A)に示すローパスフィルタ内蔵カプラを完成する。
【0022】引き続き、本実施形態のローパスフィルタ
内蔵カプラ10の電気特性をシュミレーションした結果
について説明する。本実施形態のローパスフィルタ内蔵
カプラ10は、カップルライン回路14aがλ/4より
もかなり短いため、図2中に示すようローパスフィルタ
を一部を構成する絶縁基板16上のインダクタンス回路
16aと、カプラを構成する絶縁基板14上のカップル
ライン回路14aとを、積層方向に対して垂直にずら
し、重ならないように配置することで、カプラのアイソ
レーションを高めてある。この絶縁基板16上のインダ
クタンス回路16aと、カップルライン回路14aとの
位置関係を図10(A)の説明図に示す。
【0023】ここで、比較のためインダクタンス回路と
カップルライン回路とが重なるようにローパスフィルタ
内蔵カプラを構成した場合をシュミレーションした。即
ち、図5に示すように、比較例のローパスフィルタ内蔵
カプラ110においては、ローパスフィルタを一部を構
成する絶縁基板116上のインダクタンス回路116a
と、カプラを構成する絶縁基板114上のカップルライ
ン回路114aとを、積層方向に対して重なるように配
置してある。この絶縁基板116上のインダクタンス回
路116aと、カップルライン回路114aとの位置関
係を図10(B)の説明図に示す。他の絶縁基板18、
20、22、24、26に関しては、図2を参照したロ
ーパスフィルタ内蔵カプラ10と全く同様に構成してあ
る。
【0024】図6は、図2に示す本実施形態のローパス
フィルタ内蔵カプラ10の減衰特性をシュミレーション
した結果のグラフである。図中のグラフの縦軸は減衰値
(dB) を示し、最上部が0dBで、最下部が−50dBで、
1目盛りが5dBである。一方、横軸は周波数を示し、左
端(最低周波数)が0.1GHz、右端(最高周波数)が
4.1GHz、1目盛りが0.4GHzである。
【0025】図6中の上側のグラフは、ローパスフィル
タ内蔵カプラのローパスフィルタとしての特性を示して
いる。S21で指示した曲線は、入力ポートP1から入
力され出力ポートP2に出力される特性、即ち、ローパ
スフィルタの高周波減衰特性を示している。このローパ
スフィルタは、1GHz帯を使用する携帯電話に用いられ
るため、該携帯電話の第2高調波(約2GHz)を50dB
以上減衰させ、第3高調波(約3GHz)を30dB以上減
衰させる。一方、S11で指示した曲線は、入力ポート
P1から入力され該入力ポートP1に戻る特性、即ち、
ローパスフィルタの反射特性を示す。このローパスフィ
ルタ内蔵カプラは、1GHz帯での反射を−30dB程度に
している。
【0026】図6中の下側のグラフは、ローパスフィル
タ内蔵カプラのカプラとしての特性を示している。S3
1で指示された曲線は、入力ポートP1から入力され検
出ポートP3から出力される、即ち、図1中に示すロー
パスフィルタ内蔵カプラ10から自動利得調整回路70
へ出力される検出出力を示している。一方、S41で指
示された曲線は、入力ポートP1から入力され終端ポー
トP4から出力されるアイソレーションを示している。
このローパスフィルタ内蔵カプラは、使用される1GHz
帯でのアイソレーションを−25dB以上確保している。
【0027】引き続き、図7中のグラフを参照し、図5
に示すインダクタンス回路116aとカップルライン回
路114aとが重なるように構成したローパスフィルタ
内蔵カプラ110の特性について説明する。該比較例の
ローパスフィルタ内蔵カプラ110のローパスフィルタ
としての特性は、該特性を関する図7中の上側のグラフ
中の曲線S21、S11に示すように、図6の上側のグ
ラフに示す本実施形態のローパスフィルタ内蔵カプラ1
0と同様な特性を備える。
【0028】一方、該比較例のローパスフィルタ内蔵カ
プラ110のカプラとしての特性は、該特性を示す図7
中の下側のグラフ中の曲線S31(検出出力)に関し
て、図6の上側のグラフに示す本実施形態のローパスフ
ィルタ内蔵カプラ10と同様である。一方、アイソレー
ションを示す曲線S41に関しては、使用される1GHz
帯で−20dB程度と、大幅に劣化している。
【0029】ここで、該ローパスフィルタ内蔵カプラの
使用される周波数において、図2に示す本実施形態のロ
ーパスフィルタ内蔵カプラ10のアイソレーションは、
25.7dBであったのに対し、図5に示す比較例のロー
パスフィルタ内蔵カプラ110は、20.6dBであっ
た。なお、本実施形態のローパスフィルタ内蔵カプラ1
0におけるインダクタンス回路16aとカップルライン
回路14aとのカップリングは、16.6dBであり、比
較例のインダクタンス回路116aとカップルライン回
路114aとのカップリングは、13.2dBであった。
本実施形態のローパスフィルタ内蔵カプラにおいては、
ローパスフィルタを一部を構成する絶縁基板16上のイ
ンダクタンス回路16aと、カプラを構成する絶縁基板
14上のカップルライン回路14aとを、積層方向に対
して垂直にずらし、重ならないように配置することで、
カプラのアイソレーションを高めつつ、必要なカップリ
ングを確保している。
【0030】図2中に示す絶縁基板14上のカップルラ
イン回路14aの線幅Wを調整することでアイソレーシ
ョン及びカップリングを調整できる。例えば、線幅Wを
100μmにした際には、カップリングが16.3dB
で、アイソレーションが26.1dBである。線幅Wを1
50μmへ広げた際には、カップリングが15.5dB
で、アイソレーションが25.5dBになる。線幅Wを2
00μmに設定した際には、カップリングが15.4dB
で、アイソレーションが25.0dBである。線幅Wを2
50μmに広げた際には、カップリングが15.2dB
で、アイソレーションが24.6dBである。
【0031】なお、カップルライン回路14aを載置す
る絶縁基板14の厚みHを厚くすることでは、アイソレ
ーションを高めることはできない。例えば、絶縁基板1
4の厚みHを0.1mmにした際に、カップリングは1
3.5dBであり、アイソレーション25.4dBである。
ここで、絶縁基板14の厚みHを0.3mmまで厚くして
も、カップリングは15.9と変化するが、アイソレー
ション25.3dBとほとんど変わらない。
【0032】本実施形態のローパスフィルタ内蔵カプラ
10は、ローパスフィルタを構成する絶縁基板16、1
8、20、22、24とカプラを構成する絶縁基板14
とを積層して一体化し、絶縁基板16上のインダクタン
ス回路16aと絶縁基板14上のカップルライン回路1
4aとをカップリングさせることでローパスフィルタ内
蔵カプラを実現している。このため、ローパスフィルタ
とカプラとを別々の部品として形成するのと比較して、
廉価且つ小型に形成できる他、ローパスフィルタ−カプ
ラ間の伝送損失を軽減でき無線機の小電力化を図ること
が可能となる。また、ローパスフィルタのインダクタン
ス回路16aと、カプラのカップルライン回路14aと
を、積層方向に対して垂直にずらし、重ならないように
配置してあるため、図6の下側のグラフに示すようにカ
プラのアイソレーションを高めることができる。
【0033】なお、この実施形態では、本発明のローパ
スフィルタ内蔵カプラを携帯電話に適用する例を挙げた
が、本発明のローパスフィルタ内蔵カプラは、携帯電話
に限らず種々の無線機に用い得ることは言うまでもな
い。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、ローパ
スフィルタをカプラに内蔵させてあるため、ローパスフ
ィルタとカプラとを別々の部品として形成するのと比較
して、廉価且つ小型に形成できる他、ローパスフィルタ
−カプラ間の伝送損失を軽減でき無線機の小電力化を図
ることが可能になる。また、ローパスフィルタののイン
ダクタンス回路と、カプラのカップルライン回路とを、
積層方向に対して垂直にずらし、重ならないように配置
してあるため、カプラのアイソレーションを高め、無線
機の小電力化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るローパスフィルタ
内蔵カプラを用いる携帯電話の回路構成を示すブロック
図である。
【図2】第1実施形態に係るローパスフィルタ内蔵カプ
ラを構成する各絶縁基板を展開して示す斜視図である。
【図3】第1実施形態に係るローパスフィルタ内蔵カプ
ラの等価回路の回路図である。
【図4】図4(A)は第1実施形態に係るローパスフィ
ルタ内蔵カプラの外観を示す斜視図であり、図4(B)
は、ローパスフィルタ内蔵カプラを構成するグリーンシ
ートの平面図である。
【図5】比較例のローパスフィルタ内蔵カプラを構成す
る絶縁基板を展開して示す斜視図である。
【図6】第1実施形態に係るローパスフィルタ内蔵カプ
ラの電気特性を示すグラフである。
【図7】比較例のローパスフィルタ内蔵カプラの電気特
性を示すグラフである。
【図8】ローパスフィルタ及びカプラの用いられる従来
技術に係る携帯電話の回路構成を示すブロック図であ
る。
【図9】図8に示すカプラの等価回路を示す回路図であ
る。
【図10】図10(A)は、インダクタンス回路カップ
ルライン回路とを、積層方向に対して垂直にずらした際
の位置関係を示す説明図であり、図10(B)は、イン
ダクタンス回路カップルライン回路とを、積層方向に対
して重なった際の位置関係を示す説明図である。
【符号の説明】
10 ローパスフィルタ内蔵カプラ 12 絶縁基板 14 絶縁基板 14a カップルライン回路 16 絶縁基板 16a インダクタンス回路 18 絶縁基板 18a、18b インダクタンス回路 20 絶縁基板 20a キャパシタンス回路 22 絶縁基板 22a、22b キャパシタンス回路 24 絶縁基板 24a、24b、24c キャパシタンス回路 26 絶縁基板 26a グランド
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H03H 7/075 H01F 15/00 D H04B 1/40 H01G 4/40 321A

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インダクタンス回路の形成された絶縁基
    板と、キャパシタンス回路の形成された絶縁基板とを積
    層してなるローパスフィルタと、 カップルライン回路の形成された絶縁基板からなるカプ
    ラと、を積層し、 前記ローパスフィルタの少なくとも1のインダクタンス
    回路と、カプラのカップルライン回路とを結合させるこ
    とで、該ローパスフィルタをカプラに内蔵させたことを
    特徴とするローパスフィルタ内蔵カプラ。
  2. 【請求項2】 インダクタンス回路の形成された絶縁基
    板と、キャパシタンス回路の形成された絶縁基板とを積
    層してなるローパスフィルタと、 カップルライン回路の形成された絶縁基板からなるカプ
    ラと、を積層し、 前記ローパスフィルタの少なくとも1のインダクタンス
    回路と、カプラのカップルライン回路とを、積層方向に
    対して垂直にずらし、重ならないように結合させること
    で該ローパスフィルタをカプラに内蔵させたことを特徴
    とするローパスフィルタ内蔵カプラ。
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