JP4140033B2 - 高周波部品 - Google Patents

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本発明は携帯電話などの高周波回路において、不要な高周波信号を減衰させるフィルタや方向性結合器、さらには高周波スイッチを備えた高周波部品に関する。
世界の携帯電話には種々のアクセス方式があり、またそれぞれの地域において複数のアクセス方式が混在している。たとえば、現在主流となっているアクセス方式の一つとしてTDMA(Time Division Multiple Access、時分割多元接続)方式がある。このTDMA方式を採用している主な通信方式として、日本のPDC(Personal Digital Cellular)、欧州を中心としたGSM(Global System for Mobile Communications)やDCS1800(Digital Cellular System 1800)、米国を中心としたPCS(Personal Communications Service)などがある。
図12は、TDMA方式の携帯電話における高周波回路部の回路ブロック例である。
この高周波回路部は、アンテナANTと接続し、前記アンテナANTと送信回路TX、受信回路RXとの接続を切り替えるスイッチ10、このスイッチ10の送信信号の経路にパワーアンプ15、ローパスフィルタ11、方向性結合器13を有し、受信信号の経路には、帯域通過フィルタ12、ローノイズアンプ16を有する。
前記パワーアンプ15からは、送信周波数の信号(基本波)だけではなく、不要な2倍波、3倍波などの高調波がスイッチ10へ漏れてくるため、アンテナからの不要放射を防ぐため、これら高調波を減衰させるようにローパスフィルタ11が配置される。また、ローパスフィルタ11とパワーアンプ15の間には、方向性結合器13を配置し、送信パワーの一部をAPC回路14によりフィードバックして、送信パワーが所定の出力となるようにパワーアンプ15を制御している。
携帯電話などの無線通信用機器は、常にその小型・軽量化が望まれる。これに伴い、高周波回路部に使用される部品の小型化や、部品点数の削減が求められている。しかしながら、従来必要であった機能を単純に削減することは出来ないため、複数の高周波部品を一つの部品として複合化あい小型・軽量化することが行われている。
引用文献1はその一例であって、ローパスフィルタと方向性結合器を複合一体化した高周波部品が開示されている。図13は、その等価回路であって、コイルL1とグランドとの間にコンデンサC2、C3を配置し、このコイルL1と並列にコンデンサC1を接続してローパスフィルタを構成し、また前記コイルを一次コイルとし、これと磁気的に結合する二次コイルL3を設けて方向性結合器とし、これを誘電体と電極パターンからなる積層体に複合一体化している。
特開平10−154917号
特許文献1では、ローパスフィルタを構成する一次コイルL1と磁気的に結合する二次コイルL3を設けて方向性結合器を構成しているが、高周波部品が小型になるほど、前記二次コイルL3とローパスフィルタを構成する他の電極パターンとの干渉が生じ易く、前記二次コイルL3の特性インピーダンスが低下する場合があった。このため方向性結合器の方向性(ディレクティビティーとも呼ばれる)が劣化する問題や、ローパスフィルタとしての所望の高調波減衰量が得られず、また挿入損損失の劣化等の問題が生じる場合があった。
そこで本発明は、新規な回路構成のローパスフィルタと方向性結合器を備えた高周波部品を提供し、そして、限られたスペース内で干渉を極力防ぎ、電気的特性の劣化を低減する高周波部品を提供することを目的とする。
本発明は、第1のインダクタンス素子と、前記第1のインダクタンス素子と直列に接続される第2のインダクタンス素子と、前記第1及び第2のインダクタンス素子と並列接続される第1のキャパシタンス素子と、前記第1のインダクタンス素子と第2のインダクタンス素子との間からグランドに至る間に接続される第2のキャパシタンス素子とを有するローパスフィルタと、前記第1のインダクタンス素子と第3のインダクタンス素子とを結合させてなる方向性結合器を備え、前記第1のインダクタンス素子の特性インピーダンスが前記第2のインダクタンス素子の特性インピーダンスよりも低インピーダンスである高周波部品である。
本発明においては、前記第2のインダクタンス素子の前記第1のキャパシタンス素子と接続しない他端からグランドに至る間に、第3のキャパシタンス素子を接続するのが好ましい。
前記第1乃至第3のインダクタンス素子は、それぞれ伝送線路で形成し、前記第1のインダクタンス素子を構成する伝送線路の線路幅を、前記第2のインダクタンス素子を構成する伝送線路の線路幅よりも幅広とし、特性インピーダンスを異ならせるのが好ましい。前記伝送線路は、誘電体と電極パターンを有する積層体に、前記電極パターンの一部であるライン電極で形成し、前記キャパシタンス素子は、前記電極パターンの一部であるコンデンサ電極で形成するのが好ましい。
前記積層体においては、前記第2のインダクタンス素子を形成するライン電極を、第1のインダクタンス素子及び第3のインダクタンス素子を形成するライン電極と積層方向に重なり合わない様に配置するのが好ましい。
前記積層体には、前記第1乃至第3のインダクタンス素子を構成するライン電極の下側に広がりを有するグランド電極と、該グランド電極と積層方向に対向する複数のコンデンサ電極を有し、前記コンデンサ電極と前記グランド電極とで前記第2及び第3のコンデンサを形成するのが好ましい。
また、複数の誘電体層に形成された巻回するライン電極を、前記誘電体層に形成されたビアホールを介して接続して1ターン以上巻回したコイルとし、前記コイルを前記第3のインダクタンス素子とするのも好ましい。
本発明においては、高周波スイッチを構成するスイッチング素子を前記第2のインダクタンス素子と直列に接続しても良い。
本発明においては、前記第2のインダクタンス素子と直列に接続されるスイッチング素子を有するようになし、前記グランド電極とその下側の誘電体層に形成された広がりを有する他のグランド電極との間に、第4のインダクタンス素子を構成するライン電極を有し、前記ライン電極に対し、上側のグランド電極が形成された誘電体層にはビアホールが形成し、前記ビアホールを介して前記ライン電極と前記スイッチング素子を接続するのが好ましい。
本発明の高周波部品によれば、新規な回路構成のローパスフィルタと方向性結合器を備えた高周波部品を提供し、そして、限られたスペース内で干渉を極力防ぎ、電気的特性の劣化を低減するローパスフィルタと方向性結合器を複合一体化した高周波部品を提供し、これを用いた携帯電話を提供することが出来る。
本発明に係る高周波部品の実施例を以下詳細に説明する。
第1の実施例として、図1にローパスフィルタと方向性結合器とを複合一体化した高周波部品の等価回路を示す。
この高周波部品1は、第1〜第3のインダクタンス素子L1,L2、L3、第1、第2のキャパシタンス素子C1,C2を主構成とする。
この高周波部品は、前記第1のインダクタンス素子L1と直列に接続される第2のインダクタンス素子L2と、前記第1及び第2のインダクタンス素子L1,L2と並列接続される第1のキャパシタンス素子C1と、前記第1のインダクタンス素子L1と第2のインダクタンス素子L2との間からグランドに至る間に接続されるシャントコンデンサである第2のキャパシタンス素子C2とでローパスフィルタを構成し、前記第1のインダクタンス素子L1と第3のインダクタンス素子L3とを磁気結合させて方向性結合器としている。前記第3のインダクタンス素子L3の一端とグランドとの間には、第3のインダクタンス素子の特性インピーダンスと略等しい抵抗が接続される。
高周波部品の第1のポートP1から入力した高周波電力の一部は、第1のインダクタンス素子L1と第3のインダクタンス素子L3で構成された方向性結合器によって、適宜設定された結合度に応じて取り出され、第3のポートP3に現れる。また前記第1、第2のインダクタンス素子L1,L2と第1のキャパシタンス素子C1との並列共振回路は、通過すべき基本波の第2次高調波を積極的に減衰させるような共振周波数に構成され、また前記第2のキャパシタンス素子C2とともに他の高調波成分を減衰させるので、第2のポートP2には高調波成分が減衰された高周波電力が出力される。
本発明においては、ローパスフィルタを構成するインダクタンス素子を第1、第2にインダクタンス素子L1,L2に分け、前記第1のインダクタンス素子L1と第3のインダクタンス素子L3を磁気結合させている。このように構成することで、第1のインダクタンス素子L1と第2のインダクタンス素子L2とを異なる特性インピーダンスを持つように構成することが出来る。このため、高周波部品において方向性結合器のインピーダンスを容易に調整することが出来、インピーダンスの不整合による方向性の劣化を減じることが出来る。
第1〜第3のインダクタンス素子L1,L2、L3は誘電体に伝送線路で形成するのが好ましく、前記伝送線路をライン電極として、スパイラル状、コイル状、ミアンダ状のストリップラインやマイクロストリップラインで構成するのが好ましい。
第1と第3のインダクタンス素子L1,L3を構成する伝送線路を誘電体の同一面上に配置して対向配置してもよいが、好ましくは、電極パターンと誘電体層との積層体の異なる層に、巻回するコイル状のライン電極として配置する。このように構成すれば、伝送線路のライン長を短く構成できるとともに、結合量の調整も容易となる。
また、第1、第2のインダクタンス素子L1,L2を構成する伝送線路を、積層体にライン電極として形成する場合には、第1のインダクタンス素子L1を形成するライン電極と、第2のインダクタンス素子L2を形成するライン電極とを、積層方向に重なり合わない様に配置し、極力浮遊容量を生じさせない様にし、また電磁気的な干渉を生じさせないようにするのが好ましい。
前記積層体は、例えば1000℃以下で低温焼結が可能なセラミック誘電体材料からなり、厚さが10μm〜200μmのグリーンシートに、低抵抗率のAgやCu等の導伝ペーストで、インダクタンス素子やキャパシタンス素子を構成する所定の電極パターンを形成し、複数のグリーンシートを適宜一体的に積層し、焼結することにより製造することが出来る。
前記誘電体材料としては、例えばAl、Si、Srを主成分として、Ti、Bi、Cu,Mn,Na、Kを副成分とする材料や、Al、Si,Srを主成分として、Ca,Pb,Na,Kを複成分とする材料や、Al,Mg,Si,Gdを含む材料や、Al,Si、Zr,Mg含む材料が用いられ、誘電率は5〜15程度の材料を用いる。なお、セラミック誘電体材料の他に、樹脂積層基板や、樹脂とセラミック誘電体粉末を混合してなる複合材料を用いてなる積層基板を用いることも可能である。また、前記積層体をHTCC(高温同時焼成セラミック)技術を用いて、誘電体材料をAlを主体とするものとし、伝送線路等をタングステンやモリブデン等の高温で焼結可能な金属導体として構成しても良い。
第2の実施例として、図2に示す高周波部品がある。この高周波部品は、前記した図1の高周波部品とほぼ同じ構成であるが、更に第2のインダクタンスの第2のポートP2側とグランドのとの間に、第3のキャパシタンス素子C3を備える点で異なる。この第3のキャパシタンス素子C3で、ローパスフィルタの減衰量を調整したり、第2のポートP2側から見たインピーダンスを調整する。このように構成することで、実施例1のものと比べて高周波部品のインピーダンス調整が容易となる。
第3の実施例として、図3に回路ブロックとして示す高周波部品がある。この高周波部品は、ローパスフィルタ11、方向性結合器13に、更に高周波スイッチ10を複合したものである。ローパスフィルタ11及び方向性結合器13は高周波スイッチ10のアンテナANTから送信回路の信号経路に配置されるが、本回路ブロックではローパスフィルタ11及び方向性結合器13を、高周波スイッチ10の送信回路側に配置している。
ローパスフィルタ11、方向性結合器13は前記した図1、或いは図2の等価回路の構成であり、高周波スイッチ10は、例えば図4〜図6に等価回路を示す、ダイオードやトランジスタ等のスイッチング素子を主構成とするものである。なお高周波スイッチには、さらにインダクタンス素子、キャパシタンス素子等が用いられる事もある。図4〜図6で例示した高周波スイッチは、SPDTスイッチであるが、SP3T、SP4T等、他の高周波スイッチであっても良く、本発明において、高周波スイッチの構成は特に限定されるものではない。
図7は、本実施例に係る高周波部品の等価回路である。ここでは、高周波スイッチ10として図4に示すダイオードスイッチを用いた。前記高周波スイッチは、スイッチング素子(ダイオード)Dg1,Dg2と、インダクタンス素子Lg1、Lg2、キャパシタンス素子Cg1,Cg2,Cg3,Cg4、抵抗Rg1を備える。前記インダクタンス素子Lg1、Lg2は伝送線路やインダクタで構成される。高周波スイッチの送信側ポート10cは、第2のポートP2を介してローパスフィルタの第2のインダクタンス素子L2と接続される。その際に、キャパシタンス素子C3を適宜調整することで、高周波スイッチとローパスフィルタとのインピーダンス整合を容易に行うことが出来る。
第4の実施例として、ローパスフィルタ11、方向性結合器13、高周波スイッチ10を複合した他の例を示す。図8はその等価回路例であり、高周波スイッチとローパスフィルタ、方向性結合器を複合的に構成した高周波部品である。
前記高周波スイッチ10は、スイッチング素子(ダイオード)Dg1,Dg2と、インダクタンス素子Lg1、Lg2、キャパシタンス素子Cg1,Cg2,Cg3,Cg4、抵抗Rg1を備えるものであり、ポートVc1に接続されたコントロール回路からの電圧により、ダイオードDg1,Dg2をONしてANT−TX間を接続し、前記ダイオードをOFFしてANT−RX間を接続する。前記ダイオードDg2とインダクタンス素子Lg2の間には、ローパスフィルタ、方向性結合器を構成する第1及び第2のインダクタンス素子L1,L2が配置される。
前記第1及び第2のインダクタンス素子L1,L2を含み、図中破線で囲ったローパスフィルタ、方向性結結合器を構成する部分は、前記実施例2で開示した高周波部品と同一の回路構成を有する。
本発明に係る高周波部品を、低温焼結可能なセラミック誘電体材料と、Agを主体とする導電ペーストで形成される電極パターンからなる積層体として構成した。図9は、その斜視図であり、図10は前記積層体の各層の構成を示す展開図である。
高周波スイッチを構成するスイッチング素子Dg1,Dg2は、積層体に実装され、インダクタンス素子Lg1やキャパシタンス素子Cg4が、前記積層体に電極パターンで構成される。一部のインダクタンス素子Lg2、キャパシタンス素子Cg1,Cg2が、チップ部品として前記ダイオードとともに積層体に実装される。また、ローパスフィルタ、方向性結合器を構成する第1乃至第3のインダクタンス素子L1〜L3、第1乃至第3のキャパシタンス素子C1〜C3は、前記積層体に電極パターンで構成され、終端抵抗Rが前記積層体に実装される。
この積層体の内部構造について図10をもとに積層順に説明する。
まず下層の誘電体層18には、広がりを有する導体層で形成されたグランド電極GNDが形成されている。またその裏面側には、回路基板に実装するための端子電極RX、TX、ANT、Coupl、Vc1、GNDが形成されている。
誘電体層18の上には誘電体層15〜17が積層される。この誘電体層15〜17には、高周波スイッチのインダクタンス素子Lg1を構成する伝送線路がコイル状、或いはスパイラル状のライン電極として形成され、ビアホール電極(図中黒丸で表示)により接続されている。なお前記ライン電極はミアンダ状であっても良いが、ライン電極を短く構成しようとすれば、コイル状、或いはスパイラル状に巻回するように構成するのが好ましい。
誘電体層15の上には、前記インダクタンス素子Lg1のインピーダンス調整用のダミー層(誘電体層14)を介して、広がりを有する導体層で形成されたグランド電極GNDが形成された誘電体層13が積層される。高周波スイッチのインダクタンス素子Lg1(第4のインダクタンス素子)を構成するライン電極はグランド電極GNDで挟み、ローパスフィルタ、方向性結合器を構成する電極パターンとの干渉を防いでいる。
誘電体層12には高周波スイッチのキャパシタンス素子Cg4を構成する電極パターン(コンデンサ電極)が形成され、誘電体層12にはグランド電極GND形成され、誘電体層13のグランド電極GNDとで前記コンデンサ電極を挟んでいる。
誘電体層9、10にはローパスフィルタの第1乃至第3のキャパシタンス素子C1〜C3を構成するコンデンサ電極が形成され、誘電体層12のグランド電極GNDと誘電体層10のコンデンサ電極とで第2、第3のキャパシタンス素子C2、C3を形成している。また誘電体層10のコンデンサ電極と誘電体層9のコンデンサ電極とで第1のキャパシタンス素子C1を形成している。
誘電体層6〜8には第2、第3のインダクタンス素子L2,L3を構成する伝送線路がライン電極として形成され、接続線路が形成された誘電体層5を介して誘電体層4には、第1、第2のインダクタンス素子L1,L2を構成するライン電極が形成される。誘電体層4〜8を積層方向に見て、記第2のインダクタンス素子L2を形成するライン電極は、第1のインダクタンス素子L1及び第3のインダクタンス素子L3を形成するライン電極と積層方向に重なり合わないように配置されている。このように構成することで、互いの干渉を低減させ、ローパスフィルタ、方向性結合器、それぞれの特性を損ねないようにしている。そして、第1、第2のインダクタンス素子L1,L2を構成するライン電極が、平面的に分かれて形成されているので、それぞれの特性インピーダンスの調整が容易となる。なお特性インピーダンスの調整は、ライン電極の幅を変更したり、ライン電極とグランド電極の間隔を変更したりすることで容易に行うことが出来る。
方向性結合器を構成する第1のインダクタンス素子L1と第3のインダクタンス素子L3を構成するライン電極は、誘電体層介して磁気結合するように、積層方向に重なり合わせて配置される。結合量は、前記誘電体層により決まるライン電極間隔や、ライン電極が互いに対向する面積により適宜設定される。
このように構成することで、積層体内に方向性結合器、ローパスフィルタをライン電極、コンデンサ電極をコンパクトに構成することができる。
そして、誘電体層2、3には誘電体層1に形成されたチップ部品実装のためのランド電極と、前記伝送線路等との接続線路パターンが形成されている。
第2、3のインダクタンス素子L2、L3を構成する電極パターンの線路幅を0.1mmとし、第1のインダクタンス素子L1を構成する電極パターンの線路幅を0.1mm、0.12mm、0.14mmとし、第1のインダクタンス素子L1の特性インピーダンスを第2のインダクタンス素子L2の特性インピーダンスよりも、相対的に低インピーダンスとなる様にした場合の方向性の周波数特性を図11に示す。
なお方向性は次式で与えられる。本発明に係る高周波部品では、周波数帯域(806MHz〜928MHz)で、少なくとも20dB以上が要求される。
方向性=(アンテナポートANTと第3のポートP3との間のアイソレーション)−(カップリング量)
本実施例によれば、第2のインダクタンス素子L2を構成する電極パターンの線路幅を幅広(低ピンピーダンス)にするほど、前記周波数帯域における方向性が改善されるのが判る。第1のインダクタンス素子L1の線路幅は、0.14mmを超え0.16mmまで幅広化することが出来、減衰極はさらに高周波側に移動する。線路幅が0.16mmを超えると所望の方向性が得られなくとなるとともに、送信ポートTXから見たインピーダンスが低下し、挿入損失が劣化し始めるので好ましくない。
なお、前記各インダクタンス素子の線路幅は、本実施例に限定されることは無く、高周波部品が使用される周波数や、誘電体の誘電特性、積層体内における電極パターンの配置等々により適宜設定されるものである。
実施例4の高周波部品を、図12に示すTDMA方式の携帯電話における高周波回路部に用いて、携帯電話を構成した。携帯電話においては、アンテナ側のインピーダンス変動に伴い、送信電力の一部が反射電力として送信信号の経路に現れる場合があるが、本発明の高周波部品は、小型でありながら方向性などの電気的特性に優れるため、パワーアンプ15に前記反射電力が入力するのを低減し、前記パワーアンプ15の損傷を防ぐことが出来る。
本発明よれば、新規な構成の方向性結合器とローパスフィルタを備えた高周波部品を提供し、これを限られたスペース内で干渉を極力防ぎ、電気的特性の劣化を低減するとともに、これを用いた携帯電話を提供することが出来る。
本発明の一実施例に係る高周波部品の等価回路図である。 本発明の一実施例に係る他の高周波部品の等価回路図である。 本発明の一実施例に係る高周波部品の回路ブロック図である。 本発明の一実施例に係る高周波部品を構成するスイッチの等価回路である。 本発明の一実施例に係る高周波部品を構成するスイッチの等価回路である。 本発明の一実施例に係る高周波部品を構成するスイッチの等価回路である。 本発明の一実施例に係る他の高周波部品の等価回路図である。 本発明の一実施例に係る他の高周波部品の等価回路図である。 本発明の一実施例に係る高周波部品の外観斜視図である。 本発明の一実施例に係る高周波部品に用いる積層体の分解斜視図である。 本発明の一実施例に係る高周波部品の方向性の周波数特性図である。 携帯電話の高周波回路部の一例を示す回路ブロック図である。 従来のローパスフィルタを備えた方向性結語右記の等価回路である。
符号の説明
1 高周波部品
10 スイッチ
11 ローパスフィルタ
13 方向性結合器

Claims (10)

  1. 第1のインダクタンス素子と、前記第1のインダクタンス素子と直列に接続される第2のインダクタンス素子と、前記第1及び第2のインダクタンス素子と並列接続される第1のキャパシタンス素子と、前記第1のインダクタンス素子と第2のインダクタンス素子との間からグランドに至る間に接続される第2のキャパシタンス素子とを有するローパスフィルタと、前記第1のインダクタンス素子と第3のインダクタンス素子とを結合させてなる方向性結合器を備え、前記第1のインダクタンス素子の特性インピーダンスが前記第2のインダクタンス素子の特性インピーダンスよりも低インピーダンスであることを特徴とする高周波部品。
  2. 前記第2のインダクタンス素子の前記第1のキャパシタンス素子と接続しない他端からグランドに至る間に第3のキャパシタンス素子を接続したことを特徴とする請求項1に記載の高周波部品。
  3. 前記第1乃至第3のインダクタンス素子はそれぞれ伝送線路で形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の高周波部品。
  4. 前記第1のインダクタンス素子を構成する伝送線路の線路幅を、前記第2のインダクタンス素子を構成する伝送線路の線路幅よりも幅広とし、特性インピーダンスを異ならせたことを特徴とする請求項3に記載の高周波部品。
  5. 前記伝送線路は誘電体と電極パターンを有する積層体に、前記電極パターンの一部であるライン電極で形成され、前記キャパシタンス素子は、前記電極パターンの一部であるコンデンサ電極で形成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の高周波部品。
  6. 前記第2のインダクタンス素子を形成するライン電極は、第1のインダクタンス素子及び第3のインダクタンス素子を形成するライン電極と積層方向に重なり合わないことを特徴とする請求項5に記載の高周波部品。
  7. 複数の誘電体層に形成された巻回するライン電極を、前記誘電体層に形成されたビアホールを介して接続して1ターン以上巻回したコイルとし、前記コイルを前記第3のインダクタンス素子としたことを特徴とする請求項5又は6に記載の高周波部品。
  8. 前記第1乃至第3のインダクタンス素子を構成するライン電極の下側に、広がりを有するグランド電極と、該グランド電極と積層方向に対向する複数のコンデンサ電極を有し、前記コンデンサ電極と前記グランド電極とで前記第2及び第3のコンデンサを形成したことを特徴とする請求項5に記載の高周波部品。
  9. 前記第2のインダクタンス素子と直列に接続されるスイッチング素子を有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の高周波部品。
  10. 請求項1乃至9のいずれかに記載の高周波部品を、高周波回路部に用いたことを特徴とする携帯電話。
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