JP2002280812A - 高周波カプラ - Google Patents

高周波カプラ

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JP2002280812A
JP2002280812A JP2001080844A JP2001080844A JP2002280812A JP 2002280812 A JP2002280812 A JP 2002280812A JP 2001080844 A JP2001080844 A JP 2001080844A JP 2001080844 A JP2001080844 A JP 2001080844A JP 2002280812 A JP2002280812 A JP 2002280812A
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JP2001080844A
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Koji Kamafuchi
幸司 釜淵
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Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アイソレーション特性を向上し得る高周波カ
プラを提供する。 【解決手段】 本実施形態に係る高周波カプラ20で
は、副線路SLの一端側P4が所定の終端抵抗RL に接
続されたときの副線路SLの他端側P3から見た線路イ
ンピーダンスを所定値50Ωに整合させる、インピーダ
ンス整合回路(コンデンサC11、C12)を多層基板に内
層する。これにより、副線路SLの他端側P3に接続さ
れる回路網側のインピーダンスを所定値50Ωに設定す
ることによって、両者のインピーダンス整合をとること
ができる。そのため、副線路SLに高周波結合した高周
波信号を副線路SLから回路網に無駄なく出力できるの
で、副線路SLの一端側P4に流れ出る高周波信号を少
なくすることができる。したがって、アイソレーション
特性を向上することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波カプラに関
し、例えば携帯電話機、簡易型携帯電話機、トランシー
バ等の移動体無線機器の回路部品として用いられる高周
波カプラに関するものある。
【0002】
【従来の技術】図10に携帯電話機等の移動体無線機器
の無線ユニットの回路構成を示す。デュプレクサ(DU
P)70は、アンテナ80を介して受信した電波を受信
回路50側へ振り分けるとともに、送信回路60から出
力された高周波信号をアンテナ80側へ送り出す。送信
回路60は、信号源61から出力される信号源を電圧制
御発振器(VCO)63から出力される高周波信号で変
調するミキサ62と、このミキサ62の出力中に含まれ
る不要な高周波成分および低周波分を除去するバンドパ
スフィルタ(BPF)64と、このBPF64の出力を
電力増幅するパワーアンプ(AMP)65と、このAM
P65の出力をローパスフィルタ(LPF)67側に送
るとともに、該出力の一部を自動利得調整回路(AP
C)68側に振り分ける高周波カプラ66と、高周波カ
プラ66から送られた出力に基づきAMP65の利得を
調整し、アンテナ80から放射される高周波出力を一定
範囲に保つAPC68と、高周波カプラ66からの出力
中の高調波成分(第2、第3高調波)を除去するLPF
67と、からなる。
【0003】ここで、この高周波カプラ66の等価回路
を図11に示す。高周波カプラ66は、AMP65の出
力を検出するもので、AMP65側からの信号を入力す
るP1端子と、LPF67側へ出力するP2端子と、検
出した出力をAPC68側へ出力するP3端子と、50
Ωの終端抵抗RL に接続されるP4端子とを有する。P
1端子とP2端子とは主線路MLにて接続されており、
またP3端子とP4端子とは副線路SLにて接続されて
いる。そして、主線路MLと副線路SLとは、静電容量
C0 にて高周波的に結合している。
【0004】このような高周波カプラ66においては、
入力端子であるP1端子から入力された高周波信号のう
ち、終端抵抗RL 側のP4端子に流れ込む信号を少なく
すること、即ちアイソレーションを高めることが、無線
ユニット全体の消費電力を押さえるうえで重要である。
特に、バッテリ駆動される携帯電話機では、省電力・長
時間使用等の利用者ニーズから重要視されている項目で
あり、一般に、主線路MLおよび副線路SLの長さを使
用周波数帯の1/4波長程度に設定するとその周波数帯
において高いアイソレーションを得ることができるとさ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、携帯電
話機等の移動体無線機器で主に用いられる準マイクロ波
帯の1/4波長は、25cm〜3cm程度になる。そのた
め、軽薄短小化を趨勢とする携帯電話機等の移動体無線
機器においては、それに用いる回路部品としての高周波
カプラに、1/4波長相当の主線路MLおよび副線路S
Lを内層することは現実的ではない。
【0006】本発明は、上述した課題を解決するために
なされたものであり、その目的とするところは、アイソ
レーション特性を向上し得る高周波カプラを提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の高周波カプラでは、主線路とこの主線路
に高周波結合する副線路とを多層基板に内層した高周波
カプラであって、前記副線路の一端側が所定の終端抵抗
に接続されたときの前記副線路の他端側から見た線路イ
ンピーダンスを所定値に整合させる、インピーダンス整
合回路を前記多層基板に内層することを技術的特徴とす
る。
【0008】また、請求項2の高周波カプラでは、請求
項1において、前記インピーダンス整合回路は、前記副
線路と前記副線路の接地との間に接続されるコンデンサ
であることを技術的特徴とする。
【0009】請求項1の発明では、副線路の一端側が所
定の終端抵抗に接続されたときの副線路の他端側から見
た線路インピーダンスを所定値に整合させる、インピー
ダンス整合回路を多層基板に内層する。これにより、副
線路の他端側に接続される外部回路網側のインピーダン
スを当該所定値に設定することによって、両者のインピ
ーダンス整合をとることができる。そのため、副線路に
高周波結合した高周波信号を副線路から当該外部回路網
に無駄なく出力できるので、副線路の一端側(終端抵抗
側)に流れ出る高周波信号を少なくすることができる。
【0010】請求項2の発明では、インピーダンス整合
回路は、副線路と副線路の接地との間に接続されるコン
デンサである。これにより、当該コンデンサの電極板を
多層基板の印刷パターンにより形成することで、多層基
板に容易にコンデンサを内層することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の高周波カプラの一
実施形態について図を参照して説明する。本実施形態に
係る高周波カプラ20は、図10に基づいて説明した高
周波カプラ66と同様に、携帯電話機等の移動体無線機
器に電子部品として用いられるもので、使用可能な回線
周波数は800MHz〜2.5GHzに設定されている。な
お高周波カプラ20の基本的な機能およびその利用態様
は、既に説明した高周波カプラ66と同様であるので、
その説明を省略する。
【0012】まず、高周波カプラ20の構成を図1〜図
4に基づいて説明する。図1に示すように、高周波カプ
ラ20は、主線路MLとこの主線路MLに高周波結合す
る副線路SLとを備え、副線路SLの一端(P4端子)
側が所定(例えば50Ω)の終端抵抗RL に接続された
ときの副線路SLの他端(P3端子)側から見た線路イ
ンピーダンスを所定値(例えば50Ω)に整合させる、
インピーダンス整合回路を備えるものである。なお、終
端抵抗RL は、高周波カプラ20を回路部品として用い
る外部回路網側に取り付けられるものであり、高周波カ
プラ20を構成する回路部品ではないことに留意された
い。
【0013】主線路MLの線路長は、例えば1.7mmに
設定され、副線路SLの線路長は、例えば8.8mmに設
定されている。つまり、1.8GHz帯の1/4波長であ
る14mm(誘電率εr=7.9)よりも非常に短い線路
長に設定している。また主線路MLおよび副線路SLの
線幅は、例えば100μmに設定されている。
【0014】インピーダンス整合回路は、例えば、副線
路SLと副線路SLの接地Gとの間に接続されるコンデ
ンサC11、C12により構成される。コンデンサC11は、
副線路SLの他端(P3端子)側とアースGとの間に、
またコンデンサC12は、副線路SLの一端(P4端子)
側とアースGとの間に、それぞれ接続されている。この
コンデンサC11、C12は、ともに0.8pF〜1.7p
Fの静電容量に設定されている。なお、本実施形態の高
周波カプラ20では、2つのコンデンサC11、C12を設
けているが、副線路SLの一端(P4端子)側または他
端(P3端子)側のいずれか一方に設けても良い。
【0015】図2に示すように、高周波カプラ20は、
構造的には、例えばガラスセラミック(誘電率εr=
7.9、tanδ=4.8×10-3からなる2012
(2.0mm×1.25mm)タイプの基板22、24、2
6、28、30、32、34に厚膜印刷により銀ペース
ト等を印刷してパターンを6層形成し、高さ0.95mm
程度に積層して構成され、各基板の側辺には所定の端子
となる切欠部を形成している。
【0016】即ち、図2および図3に示すように、基板
22、24、26、28、30、32、34を積層した
とき、各基板の切欠部が積層方向に一致することで積層
方向に延びる溝部を構成し、この溝部に銀ペーストを印
刷する(図2に示す格子状ハッチング箇所)ことによっ
て、入力端子(P1端子)20a、出力端子(P2端
子)20c、終端抵抗端子(P4端子)20d、検出端
子(P3端子)20fおよびアース端子(接地G端子)
20e、20bを形成している。なお、基板22、2
4、26、28、30、32、34は、ガラスセラミッ
ク以外のセラミック素材であっても良い。
【0017】図3に示すように、高周波カプラ20を構
成する各基板は、実装面側から順にアースパターン34
aを形成する基板34が位置し、その上にコンデンサC
11、C12を形成する基板32、さらに副線路SLを形成
する基板30、28、また主線路ML24を形成する基
板26がそれぞれ位置している。そして、その上にアー
スパターン24aを形成する基板24が位置し、最上層
に基板22が位置する。
【0018】即ち、上下に形成されるアースパターンに
挟まれるように、パターン26aによる主線路MLと、
パターン28a、28b、30aによる副線路SLとが
積層方向に重なって位置するように形成されている。こ
れにより、主線路MLと副線路SLとの間に生じる静電
容量C0 を介して両者は高周波的に結合している。な
お、パターン28aとパターン30aとはスルーホール
28cおよびスルーホール30bにより、またパターン
28bとパターン30aとはスルーホール28dおよび
スルーホール30cにより(図3に示す黒丸)、それぞ
れ積層方向に層間接続されている(図3に示す黒丸をつ
なぐ破線)。
【0019】また、副線路SLのパターン30aを形成
する基板30とアースパターン34aを形成する基板3
4との間に位置する基板32には、コンデンサC11、C
12のそれぞれの一方の電極パターン32a、32bを形
成し、他方の電極パターンを基板34のアースパターン
と兼用してコンデンサを構成している。即ち、コンデン
サC11は、基板32に形成されるパターン32aと基板
34に形成されるパターン34aとによって誘電体とし
ての基板32を挟んで構成され、またコンデンサC12
は、基板32に形成されるパターン32bと基板34に
形成されるパターン34aとにより誘電体としての基板
32を挟んで構成される。
【0020】なお、コンデンサC11の端子はパターン3
2aに延設される検出端子20fに、またコンデンサC
12の端子はパターン32bに延設される終端抵抗端子2
0dに接続されている。これにより、図1に示すよう
に、コンデンサC11は副線路SLのP3端子に、またコ
ンデンサC12は副線路SLのP4端子にそれぞれ接続さ
れている。
【0021】また、コンデンサC11、C12は、副線路S
Lの他端(P3端子)側にのみ形成しても良い。即ち、
図4に示す変形例の如く、コンデンサC10の一方の電極
パターン32cを基板32に形成し、これによりコンデ
ンサC11とコンデンサC12とを並列接続した場合に相当
する静電容量を持つコンデンサC10を構成しても良い。
これにより、基板32のパターン構成を簡素にすること
ができる。
【0022】次に、このように構成した高周波カプラ2
0の伝送特性等を図5〜図9に基づいて説明する。な
お、以下説明する各伝送特性等は、図3に示すパターン
構成による高周波カプラ20を試作して採取したもので
ある。また比較例に係る高周波カプラは、図3に示す基
板32およびそれに形成される電極パターン32a、3
2bを取り除いたもの、つまり基板22、24、26、
28、30、34を積層して構成したものである。
【0023】図5および図6は、高周波カプラによる挿
入損失(Ins)、反射損失(Ret)、結合度(Cpl)およびア
イソレーション(Iso)の各特性を測定した結果を示した
もので、図5は本実施形態の高周波カプラ20によるも
の、図6は比較例の高周波カプラによるものである。
【0024】なお、両図とも、横軸は周波数を示し、左
端(最低周波数)が0.5GHz、右端(最高周波数)が
3.0GHzで、0.25GHz/div.である。また、図5
(A)、図6(A) は、最上部が0dBで、挿入損失(Ins)に
ついては最下部は−5dB(0.5dB/div.)で、反射損
失(Ret)については最下部は−50dB(5dB/div.)で
ある。また図5(B) 、図6(B) は、最上部が0dB、最下
部が−100dB(10dB/div.)である。
【0025】図5(A) に示す特性図は、本実施形態に係
る高周波カプラ20の挿入損失(Ins)および反射損失
(Ret)を表すものである。即ち、挿入損失(Ins)は、入
力端子(P1端子)20aから入力され出力端子(P2
端子)20cに出力される特性をネットワークアナライ
ザによるS21で測定したものである。図5(A) から、
本高周波カプラ20では、1.85GHzを中心に0.1
dB前後に抑えられていることがわかる。また、反射損失
(Ret)は、入力端子(P1端子)20aから入力され同
入力端子(P1端子)20aに戻る特性をネットワーク
アナライザによるS11で測定したものである。図5
(A) から、本高周波カプラ20では、1.85GHzで2
7dB、全域で27dB〜34dBに抑えられていることがわ
かる。
【0026】これに対し、図6(A) には比較例の高周波
カプラによる同様の特性図が示されており、同図から比
較例の高周波カプラでは、挿入損失は1.85GHzを中
心に0.2dB前後に、また同図から反射損失は1.85
GHzで25dB、全域で24dB〜34dBになっていること
がわかる。したがって、本実施形態に係る高周波カプラ
20では、比較例による高周波カプラと比較して、挿入
損失および反射損失につき、ほぼ同様の特性を確保して
いることを確認している。
【0027】次に、図5(B) に示す特性図は、本実施形
態に係る高周波カプラ20の結合度(Cpl)およびアイソ
レーション(Iso)を表すものである。即ち、結合度(Cp
l)は、入力端子(P1端子)20aから入力され検出端
子(P3端子)20fから出力される特性をネットワー
クアナライザによるS31で測定したものである。図5
(B) から、本高周波カプラ20では、1.85GHzで−
20dB前後、また全域で−18dB〜−30dBの結合度が
得られていることがわかる。また、アイソレーション
(Iso)は、入力端子(P1端子)20aから入力され終
端抵抗端子(P4端子)20dから出力される特性をネ
ットワークアナライザによるS41で測定したものであ
る。図5(B) から、本高周波カプラ20では、1.85
GHzで46dB、全域で32dB〜60dBのアイソレーショ
ンを確保していることがわかる。
【0028】これに対し、図6(B) には比較例の高周波
カプラによる同様の特性図が示されており、同図から比
較例の高周波カプラでは、結合度(Cpl)は1.85GHz
で−19.3dB前後、また全域で−19dB〜−29dBの
結合度が得られ、また同図からアイソレーション(Iso)
は1.85GHzで31dB、全域で27dB〜38dBになっ
ていることがわかる。したがって、本実施形態に係る高
周波カプラ20では、比較例による高周波カプラと比較
して、ほぼ同様の結合度特性を維持しつつ、アイソレー
ションにおいては15dB以上改善していることを確認し
ている。つまり、上述したインピーダンス整合回路によ
って、副線路SLの線路インピーダンスをほぼ50Ωに
整合しているため、副線路SLから高周波信号を無駄な
く出力し、副線路SLの終端抵抗端子(P4端子)に流
れ出る高周波信号を少なくしていることを表している。
【0029】なお、図7では、本実施形態に係る高周波
カプラ20のアイソレーション特性と比較例の高周波カ
プラのアイソレーション特性との違いを明確にするた
め、前者を実線、後者を破線によりそれぞれ表してい
る。これにより、本実施形態に係る高周波カプラ20で
は、比較例のもの(破線)と比べそのアイソレーション
特性(実線)の改善傾向が顕著に現れていることが明確
にわかる。
【0030】ここで、副線路SLのインピーダンス特性
をスミスチャートに表して説明する。図8(A) は本実施
形態に係る高周波カプラについて測定したもの、図8
(B) は比較例に係る高周波カプラについて測定したもの
である。なお、いずれの測定も終端抵抗端子(P4端
子)に50Ωの終端抵抗を接続した状態で行い、検出端
子(P3端子)から副線路側を見たインピーダンス特性
を0.5GHz(start)〜3.0GHz(stop)の範囲でネ
ットワークアナライザによりスミスチャート上に表した
ものである。またスミスチャートの上半円部分は誘導性
領域、同下半円部分は容量性領域であり、円の中心は5
0Ωを表している。
【0031】図8(A) に示すように、本実施形態に係る
高周波カプラ20は、その副線路SLのインピーダンス
特性が1.85GHzで(47.596−j1.263
7)Ωであり、ほぼ50Ωであることがわかる(同図中
の矢印CH1)。1.91GHzにおいても(46.63
3−j2.2363)Ωである(同図中の矢印CH
2)。これにより、インピーダンス整合回路により、副
線路SLの線路インピーダンスをほぼ50Ωに整合でき
ていることをこのスミスチャートが表している。
【0032】一方、図8(B) に示すように、比較例の高
周波カプラでは、その副線路のインピーダンス特性が
1.85GHzで(47.658−j11.814)Ωで
あり、実数成分はほぼ50Ωであるものの、図8(A) の
特性に比較して容量性側に偏って位置することがわかる
(同図中の矢印CH1)。また1.91GHzにおいても
(46.154−j12.162)Ωであり、この周波
数においても容量性側に偏って位置している(同図中の
矢印CH2)。したがって、比較例のものは、本実施形
態に係る高周波カプラ20に比べて副線路の線路インピ
ーダンスが容量性に偏った傾向を持つため、その分、5
0Ωに対し整合が十分にとれていないといえる。
【0033】なお、図9には、検出端子(P3端子)か
ら入力し終端抵抗端子(P4端子)に出力される副線路
の減衰特性を測定したものが示されており、図9(A) は
本実施形態に係る高周波カプラ20によるもの、図9
(B) は比較例の高周波カプラによるものである。高周波
カプラ20では0.2dB、比較例ものでは0.16dB前
後で両者ともほぼ同様であり、インピーダンス整合回路
を副線路SLに設けてもその影響が減衰特性に表れてい
ないことを、これにより示している。
【0034】以上説明したように、本実施形態に係る高
周波カプラ20によると、副線路SLの一端側P4端子
が所定の終端抵抗RL に接続されたときの副線路SLの
他端側P3端子から見た線路インピーダンスを所定値5
0Ωに整合させる、インピーダンス整合回路(コンデン
サC11、C12)を多層基板に内層する。これにより、副
線路SLの他端側P3端子に接続される回路網側のイン
ピーダンスを所定値50Ωに設定することによって、両
者のインピーダンス整合をとることができる。そのた
め、副線路SLに高周波結合した高周波信号を副線路S
Lから当該回路網に無駄なく出力できるので、副線路S
Lの一端側P4端子に流れ出る高周波信号を少なくする
ことができる。したがって、アイソレーション特性を向
上し得る効果がある。
【0035】
【発明の効果】請求項1の発明では、副線路の一端側が
所定の終端抵抗に接続されたときの副線路の他端側から
見た線路インピーダンスを所定値に整合させる、インピ
ーダンス整合回路を多層基板に内層する。これにより、
副線路の他端側に接続される外部回路網側のインピーダ
ンスを当該所定値に設定することによって、両者のイン
ピーダンス整合をとることができる。そのため、副線路
に高周波結合した高周波信号を副線路から当該外部回路
網に無駄なく出力できるので、副線路の一端側(終端抵
抗側)に流れ出る高周波信号を少なくすることができ
る。したがって、アイソレーション特性を向上し得る効
果がある。
【0036】請求項2の発明では、インピーダンス整合
回路は、副線路と副線路の接地との間に接続されるコン
デンサである。これにより、当該コンデンサの電極板を
多層基板の印刷パターンにより形成することで、多層基
板に容易にコンデンサを内層することができる。したが
って、アイソレーション特性を容易に向上し得る効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る高周波カプラの等価
回路を示す回路図である。
【図2】本実施形態に係る高周波カプラの外観を示す斜
視図である。
【図3】本実施形態に係る高周波カプラを構成する多層
基板を各層ごとに展開して示す斜視図である。
【図4】本実施形態に係る高周波カプラの変形例を構成
する多層基板を各層ごとに展開して示す斜視図である。
【図5】本実施形態に係る高周波カプラの各伝送特性を
示す特性図で、図5(A) は、挿入損失特性および反射損
失特性を示し、図5(B) は結合度特性およびアイソレー
ション特性を示すものである。
【図6】比較例に係る高周波カプラの各伝送特性を示す
特性図で、図6(A) は、挿入損失特性および反射損失特
性を示し、図6(B) は結合度特性およびアイソレーショ
ン特性を示すものである。
【図7】本実施形態に係る高周波カプラと比較例に係る
高周波カプラとのアイソレーション特性を比較して示す
特性図である。
【図8】副線路の線路インピーダンス特性を示すスミス
チャートで、図8(A) は本実施形態に係る高周波カプラ
について測定したもの、図8(B) は比較例に係る高周波
カプラについて測定したものである。
【図9】副線路による減衰特性を示す特性図で、図9
(A) は本実施形態に係る高周波カプラについて測定した
もの、図9(B) は比較例に係る高周波カプラについて測
定したものである。
【図10】高周波カプラを用いる携帯電話機等の回路構
成を示すブロック図である。
【図11】従来例に係る高周波カプラの等価回路を示す
回路図である。
【符号の説明】
20 高周波カプラ 20a、P1 入力端子 20b、20e アース端子 20c、P4 終端抵抗端子 20d、P3 検出端子 22、24、26、28、30、32 基板(多層
基板) C10、C11、C12 コンデンサ RL 終端抵抗 ML 主線路 SL 副線路 G アース(接地)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主線路とこの主線路に高周波結合する副
    線路とを多層基板に内層した高周波カプラであって、 前記副線路の一端側が所定の終端抵抗に接続されたとき
    の前記副線路の他端側から見た線路インピーダンスを所
    定値に整合させる、インピーダンス整合回路を前記多層
    基板に内層することを特徴とする高周波カプラ。
  2. 【請求項2】 前記インピーダンス整合回路は、 前記副線路と前記副線路の接地との間に接続されるコン
    デンサであることを特徴とする請求項1記載の高周波カ
    プラ。
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