JP7352145B2 - ダイプレクサ - Google Patents

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Description

本開示は、ダイプレクサに関する。
特定周波数よりも高い周波数帯域(以下「ハイバンドHB」ともいう)の高周波信号を通過させるように構成されたハイパス回路と、特定周波数よりも低い周波数帯域(以下「ローバンドLB」ともいう)の高周波信号を通過させるように構成されたローパス回路とを備えるダイプレクサが、たとえば特開2016-39334号公報(特許文献1)に開示されている。
特開2016-39334号公報に開示されたダイプレクサは、複数の誘電体層が積層方向に積層されて形成される積層体を有し、この積層体の下面に、ハイパス回路とローパス回路とで共通して用いられる共通端子が配置される。積層体の内部には、共通端子から積層体の上面に向けて延在する1本のビアが設けられ、このビアにハイパス回路のキャパシタとローパス回路のインダクタとが直接的に接続されている。
特開2016-39334号公報
特開2016-39334号公報に開示されたダイプレクサにおいては、共通端子から積層体の上面に向けて延在するビアに、ハイパス回路のキャパシタが、当該キャパシタが設けられる層と同じ層で直接的に接続される。このような構成においては、特にローバンドLBとハイバンドHBとの間の帯域幅が狭い(ローバンドLBの上限周波数とハイバンドHBの下限周波数との差が小さい)場合において、ハイパス回路のリターンロス(反射損失)が適切に抑制されない場合があり、改善の余地がある。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ハイパス回路とローパス回路とを備えるダイプレクサにおいて、ハイパス回路のリターンロスを適切に抑制することである。
本開示によるダイプレクサは、複数の誘電体層が積層方向に積層されて形成されるダイプレクサであって、積層方向と直交する方向に延在する基準表面と、基準表面に設けられる共通端子と、特定周波数よりも高い周波数の信号が通過するように構成されるハイパス回路と、特定周波数よりも低い周波数の信号が通過するように構成されるローパス回路と、一方の端部が共通端子に接続される共通線路と、共通線路の他方の端部とハイパス回路とを接続する第1線路と、共通線路の他方の端部とローパス回路とを接続する第2線路とを備える。ハイパス回路は、第1線路に直結されるキャパシタを含む。第1線路は、共通線路の他方の端部が設けられる第1層から、ハイパス回路のキャパシタが設けられる第2層まで、積層方向に沿って延在する第1ビアを含む。
本開示の他の局面によるダイプレクサは、複数の誘電体層が積層方向に積層されて形成されるダイプレクサであって、積層方向と直交する方向に延在する基準表面と、基準表面に設けられる共通端子と、特定周波数よりも高い周波数の信号が通過するように構成されるハイパス回路と、特定周波数よりも低い周波数の信号が通過するように構成されるローパス回路と、共通端子とハイパス回路とを接続する第1線路と、共通端子とローパス回路とを接続する、第1線路とは異なる第2線路とを備える。ハイパス回路は、第1線路に直結されるキャパシタを含む。第1線路は、共通端子から、ハイパス回路のキャパシタが設けられる層まで、積層方向に沿って延在する第1ビアを含む。
本開示によるダイプレクサによれば、共通線路の上側の端部と、ハイパス回路のキャパシタとが、第1ビアで接続される。この第1ビアによって、共通線路の上側の端部とハイパス回路のキャパシタとの間にインダクタンス成分が追加される。これにより、ハイパス回路のマッチングが改善される。その結果、ハイパス回路のリターンロスを適切に抑制することができる。
本実施の形態に係るダイプレクサの等価回路図である。 ダイプレクサの外観斜視図である。 ダイプレクサの積層体の内部を透視した斜視図である。 ダイプレクサの内部構成を模式的に示す図である。 比較例によるダイプレクサの内部構成を模式的に示す図(その1)である。 比較例によるダイプレクサの内部構成を模式的に示す図(その2)である。 比較例のダイプレクサのハイパス回路のインピーダンスの周波数特性の一例を示すスミスチャートである。 本実施の形態に係るハイバンドのハイパス回路の特性の一例を示すスミスチャートである。 比較例のダイプレクサのハイパス回路の特性の一例を示す図である。 本実施の形態に係るダイプレクサのハイパス回路の特性の一例を示す図である。 比較例のダイプレクサのローパス回路の特性の一例を示す図である。 本実施の形態に係るダイプレクサのローパス回路の特性の一例を示す図である。 第1ビアおよび第2ビアを流れる信号を模式的に示す図である。 比較例のダイプレクサのローパス回路とハイパス回路とのアイソレーション特性を示す図である。 本実施の形態に係るダイプレクサ1のローパス回路とハイパス回路との間のアイソレーション特性を示す図である。 本変形例1に係るダイプレクサの内部構成を模式的に示す図である。 本変形例1に係る他のダイプレクサの内部構成を模式的に示す図(その1)である。 本変形例1に係る他のダイプレクサの内部構成を模式的に示す図(その2)である。
以下、実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は原則として繰り返さない。
<ダイプレクサの構成>
図1は、本実施の形態に係るダイプレクサ1の等価回路図である。ダイプレクサ1は、ハイパス回路1Hと、ローパス回路1Lとを備える。ハイパス回路1Hは、特定周波数よりも高いハイバンドHBの高周波信号を通過させるように構成される。ローパス回路1Lは、特定周波数よりも低いローバンドLBの高周波信号を通過させるように構成される。ダイプレクサ1は、たとえば、ハイバンドHBとローバンドLBとの2つの周波数帯域での通信が可能な、いわゆるデュアルバンド型の通信装置などに適用することができる。
なお、以下では、たとえば、特定周波数を2.25GHz程度として、ローバンドLBの下限周波数f11および上限周波数f12をそれぞれ0.96GHzおよび2.20GHzとし、ハイバンドHBの下限周波数f21および上限周波数f22をそれぞれ2.30GHzおよび2.69GHzとする例について説明する場合がある。
ダイプレクサ1は、ハイパス回路1Hおよびローパス回路1Lに加えて、共通端子Pcomと、共通線路101と、第1線路101Hと、第2線路101Lと、第1端子PHと、第2端子PLと、接地端子GNDとをさらに備える。
共通端子Pcomは、共通線路101の一方の端部に接続される。共通線路101の他方の端部は分岐部Pdに接続される。第1線路101Hは、分岐部Pdとハイパス回路1Hとを接続する。第2線路101Lは、分岐部Pdとローパス回路1Lとを接続する。
ローパス回路1Lは、第2線路101Lと第2端子PLとの間に接続される。ローパス回路1Lは、第2線路101Lと第2端子PLとの間で、ローバンドLBに含まれる高周波信号を通過させるように構成されるフィルタである。具体的には、ローパス回路1Lは、インダクタL1と、キャパシタC1と、インダクタL2と、キャパシタC2とを含む。インダクタL1の一方の端部は第2線路101Lに直結され、他方の端部はインダクタL2に接続されている。キャパシタC1は、インダクタL1とインダクタL2との間のノードN1と接地端子GNDとの間に接続されている。キャパシタC2およびインダクタL2は、ノードN1と第2端子PLとの間に互いに並列に接続される。ローパス回路1LのインダクタL1は、本開示の「インダクタ」に対応し得る。
なお、後述するように、共通線路101とローパス回路1LのインダクタL1とを接続する第2線路101Lには第2ビアB2が含まれ、この第2ビアB2によるインダクタンス成分が含まれる。そのため、等価回路上においては、第2線路101LをインダクタLLと表わすことができる。第2線路101LとインダクタL1とは互いに直列に接続される。そのため、ローパス回路1Lは、図1に示すように、第2線路101LのインダクタLLとローパス回路1LのインダクタL1とを合成した1つのインダクタL1Lを含んでいると捉えることができる。
ハイパス回路1Hは、第1線路101Hと第1端子PHとの間に接続される。ハイパス回路1Hは、第1線路101Hと第1端子PHとの間で、ローバンドLBに含まれる高周波信号を通過させるように構成されるフィルタである。具体的には、ハイパス回路1Hは、キャパシタC3と、インダクタL4と、キャパシタC4と、インダクタL5と、キャパシタC5とを含む。キャパシタC3の一方の端部は第1線路101Hに直結され、他方の端部はキャパシタC4に接続されている。インダクタL4は、キャパシタC3とキャパシタC4との間のノードN2と、接地端子GNDとの間に接続されている。キャパシタC4は、キャパシタC3と第1端子PHとの間に接続されている。インダクタL5およびキャパシタC5は、キャパシタC4と第1端子PHとの間のノードN3と、接地端子GNDとの間に直列に接続されている。ハイパス回路1HのキャパシタC3は、本開示の「キャパシタ」に対応し得る。
なお、後述するように、共通線路101とハイパス回路1HのキャパシタC3とを接続する第1線路101Hには第1ビアB1が含まれ、この第1ビアB1によるインダクタンス成分が含まれる。そのため、等価回路上においては、第1線路101HをインダクタL3と表わすことができる。
図2は、ダイプレクサ1の外観斜視図である。ダイプレクサ1は、複数の誘電体層を積層方向に積層することによって形成された積層体(誘電体)200を備える。以下では、複数の誘電体層の積層方向を「Z軸方向」、Z軸方向に垂直であってかつ互いに垂直な方向をそれぞれ「X軸方向」および「Y軸方向」とも称する。また、以下では、各図におけるZ軸の正方向を上側、負方向を下側として説明する。
ダイプレクサ1の積層体200は、底面201および上面202を有する。上述の共通端子Pcom、第1端子PH、第2端子PL、および接地端子GNDは、平板状に形成され、底面201に規則的に配置されたLGA(Land Grid Array)端子である。なお、図2には、接地端子GNDが複数(図2に示す例では3つ)に分けて配置される例が示されている。ダイプレクサ1の底面201は、不図示の回路基板に接続される。ダイプレクサ1の底面201は、本開示の「基準表面」に対応し得る。
図3は、ダイプレクサ1の積層体200の内部を透視した斜視図である。ダイプレクサ1においては、積層体200の内部に、図1に示される等価回路を形成する複数の電極等が形成されている。
共通線路101は、Z軸方向に延在する1本のビアによって形成される。共通線路101の下側の端部は、共通端子Pcomに接続される。共通線路101の上側の端部は、Z軸方向とは直交するXY平面に沿って延在する平板状の分岐部Pdの中央部分に接続される。
分岐部Pdは、第1線路101Hを介してハイパス回路1HのキャパシタC3に接続される。ハイパス回路1Hには、上述したように、キャパシタC3に加えて、インダクタL4、キャパシタC4、インダクタL5、およびキャパシタC5が含まれる。
また、分岐部Pdは、第2線路101Lを介してローパス回路1LのインダクタL1に接続される。ローパス回路1Lには、上述したように、インダクタL1に加えて、キャパシタC1、インダクタL2およびキャパシタC2が含まれる。
第1線路101Hは、分岐部Pdとハイパス回路1HのキャパシタC3とを接続する第1ビアB1によって形成される。第2線路101Lは、分岐部Pdとローパス回路1LのインダクタL1とを接続する第2ビアB2によって形成される。第1ビアB1と第2ビアB2とは、どちらもZ軸方向(積層方向)に延在し、互いに隣接して配置される。なお、第1ビアB1および第2ビアB2は、本開示の「第1ビア」および「第2ビア」にそれぞれ対応し得る。
図4は、ダイプレクサ1の内部構成を模式的に示す図である。図4においては、共通端子Pcomからハイパス回路1HのキャパシタC3までの回路、および共通端子Pcomからローパス回路1LのインダクタL1までの回路が示され、その他の回路は省略されている。
以下では、分岐部Pdが設けられる誘電体層を「第1層LY1」とも称し、ハイパス回路1HのキャパシタC3が設けられる誘電体層を「第2層LY2」とも称し、ローパス回路1LのインダクタL1が設けられる誘電体層を「第3層LY3」とも称する。なお、第1層LY1、第2層LY2および第3層LY3は、本開示の「第1層」、「第2層」および「第3層」にそれぞれ対応し得る。
ダイプレクサ1においては、第2層LY2の高さh2(Z軸方向における底面201から第2層LY2までの距離)、および、第3層LY3の高さh3(Z軸方向における底面201から第3層LY3までの距離)は、どちらも、第1層LY1の高さh1(Z軸方向における底面201から第1層LY1までの距離)よりも大きい。特に、本実施の形態においては、第1層LY1の高さh1は、ダイプレクサ1の積層方向の寸法Hの半分未満であり、第2層LY2の高さh2および第3層LY3の高さh3は、ダイプレクサ1の積層方向の寸法Hの半分以上である。
さらに、ダイプレクサ1においては、第2層LY2の高さh2は、第3層LY3の高さh3よりも差分Δhだけ大きい。第1ビアB1は、第1層LY1から第2層LY2までZ軸方向に沿って延在する。第2ビアB2は第1層LY1から第3層LY3までZ軸方向に沿って延在する。したがって、第1ビアB1は、第2ビアB2よりも差分Δhだけ長い。
<ダイプレクサの特性>
以上のような構成を有するダイプレクサ1の特性について説明する。
<<ハイパス回路のマッチング>>
上述の図3および図4に示すように、本実施の形態に係るダイプレクサ1においては、共通線路101の上側の端部に接続される分岐部Pdと、ハイパス回路1HのキャパシタC3とが、第1ビアB1で接続される。この第1ビアB1によるインダクタンス成分(インダクタL3)が、共通線路101とハイパス回路1HのキャパシタC3との間に追加される。これにより、ハイパス回路1Hのマッチングが改善される。
図5および図6は、比較例によるダイプレクサの内部構成を模式的に示す図である。図5および図6においても、上述の図4と同様、共通端子Pcomからハイパス回路のキャパシタCまでの回路、および共通端子Pcomからローパス回路のインダクタLまでの回路が示され、その他の回路は省略されている。
図5および図6に示す比較例においては、共通端子Pcomから積層体の上面近くまで延在する1本のビアが設けられ、このビアにハイパス回路のキャパシタCとローパス回路のインダクタLとが直接的に接続される。なお、図5には、ローパス回路のインダクタLが高層に設けられ、ハイパス回路のキャパシタCが低層に設けられる例が示される。図6には、ローパス回路のインダクタLおよびハイパス回路のキャパシタCがどちらも高層に設けられる例が示される。どちらの比較例においても、ハイパス回路のキャパシタCは、キャパシタCが設けられる層と同じ層でビアに接続される。言い換えれば、どちらの比較例においても、1本のビアからハイパス回路への経路とローパス回路への経路とに分岐される分岐部を有するが、この分岐部からハイパス回路のキャパシタCまでの経路には、ビアは存在せず、ビアによるインダクタンス成分は追加されない。
これに対し、本実施の形態に係るダイプレクサ1においては、分岐部Pdからハイパス回路1HのキャパシタC3までの経路に、Z軸方向に延在する第1ビアB1が設けられ、第1ビアB1によるインダクタンス成分(インダクタL3)が追加される。これにより、ハイパス回路1Hのマッチングが改善されるので、ハイパス回路1Hの特性が向上される。
図7は、図5の比較例によるダイプレクサのハイパス回路のインピーダンスの周波数特性の一例を示すスミスチャートである。図8は、本実施の形態に係るダイプレクサ1のハイパス回路1Hのインピーダンスの周波数特性の一例を示すスミスチャートである。スミスチャートにおいては、中心が特性インピーダンスZc(たとえば50Ω)を表し、インピーダンスが中心の特性インピーダンスZcに近いほどインピーダンスマッチングが良好であることを表す。
図7および図8において、周波数の範囲は0.5Gzh~6.5GHzの範囲である。インピーダンスZ21はハイバンドHBの下限周波数f21でのインピーダンスを表し、インピーダンスZ22はハイバンドHBの上限周波数f22でのインピーダンスを表す。また、図7および図8においては、ハイバンドHBの下限周波数f21および上限周波数f22がそれぞれ2.30GHzおよび2.69GHzである例が示される。
図から理解できるように、図7に示す比較例によるダイプレクサのハイパス回路のインピーダンスは、図8に示す本実施の形態に係るダイプレクサ1のハイパス回路のインピーダンスよりも、ハイバンドHBにおいて特性インピーダンスZcに近い値に整合されており、インピーダンスのマッチングが改善されている。この改善は、本実施の形態に係るダイプレクサ1において、分岐部Pdからハイパス回路1HのキャパシタC3までの経路に、第1ビアB1によるインダクタンス成分(インダクタL3)が追加されたことに起因するものと考えられる。
図9は、図5の比較例によるダイプレクサのハイパス回路の特性の一例を示す図である。図10は、本実施の形態に係るダイプレクサ1のハイパス回路1Hの特性の一例を示す図である。
図9および図10において、実線はハイパス回路の挿入損失の周波数特性(通過特性)を示し、一点鎖線はハイパス回路の反射損失の周波数特性(反射特性)を示す。図9および図10において、横軸は周波数(GHz)を示し、縦軸は挿入損失または反射損失を減衰量として示す。
図9および図10においては、ローバンドLBの下限周波数f11および上限周波数f12がそれぞれ0.96GHzおよび2.20GHzであり、ハイバンドHBの下限周波数f21および上限周波数f22がそれぞれ2.30GHzおよび2.69GHzである例が示される。後述の図11、図12、図14、図15についても同様である。
挿入損失とは、電子部品の或る端子に入力された電力に対する他の端子に伝達された電力の比をデシベル(dB)で表わしたものである。したがって、挿入損失が小さいほど(0に近いほど)、電子部品の内部で失われた信号の割合が小さく、信号が通過し易いことを意味する。
また、反射損失とは、電子部品の或る端子に入力された電力に対する反射電力の比をデシベル(dB)で表わしたものである。したがって、反射損失が大きいほど(0から遠いほど)、電子部品に入力された信号のうち反射された信号の割合が小さく、信号が電子部品を通過し易いことを意味する。
ハイバンドHBにおいて、図9に示す挿入損失に比べて、図10に示す挿入損失は、わずかに小さく(0に近く)なっており、挿入損失(通過特性)が改善されていることが分かる。また、ハイバンドHBにおいて、図9に示す反射損失に比べて、図10に示す反射損失は、大幅に大きく(0から遠く)なっており、反射損失(リターンロス)が大幅に改善されていることが分かる。これらの改善は、第1ビアB1によるインダクタンス成分(インダクタL3)が追加されたことによってマッチングが改善されたことに起因するものと考えられる。
なお、図9および図10に示す例においては、ローバンドLBとハイバンドHBとの間の帯域幅は、100MHz(=2.30GHz-2.20GHz)程度であり、2.2GHz前後の高周波信号に対して約4%程度に相当する、かなり狭い幅である。このようにローバンドLBとハイバンドHBとの間の帯域幅が狭い場合においても、本実施の形態によるダイプレクサ1のハイパス回路1Hにおいては、第1ビアB1によるインダクタンス成分(インダクタL3)が追加されたことによって、良好なリターンロス特性を得ることができる。
上述のように第1ビアB1によるインダクタンス成分がハイパス回路側に追加されたとしても、ローパス回路1Lの特性にはほとんど影響しない。
図11は、図5の比較例によるダイプレクサのローパス回路の特性の一例を示す図である。図12は、本実施の形態に係るダイプレクサ1のローパス回路1Lの特性の一例を示す図である。図11および図12において、実線はローパス回路の挿入損失の周波数特性(通過特性)を示し、一点鎖線はローパス回路の反射損失の周波数特性(反射特性)を示す。図11および図12において、横軸は周波数(GHz)を示し、縦軸は挿入損失または反射損失を減衰量として示す。
ローバンドLBにおいて、図11に示す挿入損失および反射損失は、図10に示す挿入損失および反射損失とほんど同じである。したがって、第1ビアB1によるインダクタンス成分がハイパス回路側に追加されたことは、ローパス回路の特性にはほとんど影響しないことが分かる。
<<ハイパス回路とローパス回路との間のアイソレーション>>
さらに、本実施の形態に係るダイプレクサ1においては、分岐部Pdとハイパス回路1HのキャパシタC3とを接続する第1ビアB1と、分岐部Pdとローパス回路1LのインダクタL1とを接続する第2ビアB2とが、互いに平行に隣接して配置されている。これにより、ハイパス回路1Hとローパス回路1Lとの間のアイソレーションが改善される。本実施の形態において、第1ビアB1と第2ビアB2との間隔は250μmである。通過帯域(上限周波数~下限周波数)が5GHz以下のフィルタの場合、第1ビアB1と第2ビアB2との間隔は500μm以下が望ましい。第1ビアB1と第2ビアB2との間隔が500μmよりも大きいと、磁気結合が得られず、有効な効果が得られないことが想定される。
図13は、ハイパス回路1Hから共通端子Pcomに向けて信号を通過させる場合に第1ビアB1および第2ビアB2を流れる信号を模式的に示す図である。ハイパス回路1Hから共通端子Pcomに向けて信号を通過させる場合、第1ビアB1には、Z軸の負方向に信号A1が流れる。この際、第2ビアB2が第1ビアB1と平行に隣接して配置されているため、第2ビアB2には、第1ビアB1との磁気結合によって発生した信号A2がZ軸の負方向に流れる。その結果、第1ビアB1から分岐部Pdを通って第2ビアB2に流れ込もうとする信号A3を、磁気結合によって発生した信号A2によって打ち消すことができる。これにより、第1ビアB1から第2ビアB2に信号が伝達され難くなり、ハイパス回路1Hとローパス回路1Lとの間のアイソレーションが向上される。
図14は、図5の比較例によるダイプレクサのローパス回路とハイパス回路とのアイソレーション特性を示す図である。図15は、本実施の形態に係るダイプレクサ1のローパス回路1Lとハイパス回路1Hとの間のアイソレーション特性を示す図である。図14および図15においては、横軸は周波数(GHz)を示し、縦軸はローパス回路1Lとハイパス回路1Hとの間のアイソレーションを示す。なお、アイソレーションは、ハイパス回路1Hの第1端子PHに入力された電力に対する、ローパス回路1Lの第2端子PLに伝達された電力の比を減衰量としてデシベル(dB)で表わされる。減衰量が大きいほど(0から遠いほど)、ハイパス回路1Hからローパス回路1Lに信号が伝達され難く、アイソレーション特性が良好であることを表す。
ローパス回路とハイパス回路との間のアイソレーションの目標ラインは15dB程度であり、アイソレーションが目標ライン(15dB)よりも大きいことが望ましい。しかしならが、図14に示す比較例においては、ハイバンドHB内に、アイソレーションが目標ライン(15dB)よりも小さくなる周波数帯域が含まれる。これに対し、図15に示すように、本実施の形態に係るダイプレクサ1においては、アイソレーションがハイバンドHB内のいずれの周波数においても目標ライン(15dB)よりも大きく、アイソレーションが改善されていることが分かる。この改善は、第1ビアB1と第2ビアB2とを互いに平行に隣接して配置したことに起因するものと考えられる。
なお、アイソレーションの改善効果は、磁気結合によって発生した信号A2と、第2ビアB2に流れ込もうとする信号A3との位相差の影響を受ける。そのため、アイソレーションを適切に改善するためには、たとえば第1ビアB1の長さを調整することで、信号A2の位相と信号A3の位相とが互いに逆になるようにしておくことが望ましい。
以上のように、本実施の形態に係るダイプレクサ1においては、共通線路101の上側の端部に接続される分岐部Pdと、ハイパス回路1HのキャパシタC3とが、第1ビアB1で接続される。この第1ビアB1によって、分岐部Pdとハイパス回路1HのキャパシタC3との間にインダクタンス成分(インダクタL3)が追加される。これにより、ハイパス回路1Hのリターンロスを適切に抑制することができる。
また、ダイプレクサ1においては、分岐部Pdとハイパス回路1HのキャパシタC3とが、比較的径が大きい第1ビアB1で接続されるため、導体損を抑制しつつインダクタンス成分を追加することができる。
また、第1ビアB1は、分岐部Pdが設けられる第1層LY1から、第1層LY1よりも高い第2層LY2まで積層方向に沿って延在し、第2層LY2でハイパス回路1HのキャパシタC3に接続される。これにより、ハイパス回路1HのキャパシタC3を、分岐部Pdよりも高い位置(接地端子GNDから離れた位置)に配置することができる。そのため、ハイパス回路1HのキャパシタC3と接地端子GNDとの間に浮遊容量を生じ難くすることができる。
さらに、分岐部Pdとローパス回路1LのインダクタL1とが、第2ビアB2で接続される。この第2ビアB2は、分岐部Pdが設けられる第1層LY1から、第1層LY1よりも高い第3層LY3まで積層方向に沿って延在し、第3層LY3でローパス回路1LのインダクタL1に接続される。これにより、ローパス回路1LのインダクタL1を、分岐部Pdよりも高い位置(接地端子GNDから離れた位置)に配置することができる。そのため、ハイパス回路1HのキャパシタC3と接地端子GNDとの間にも浮遊容量を生じ難くすることができる。
さらに、第2層LY2の高さh2は、第1層LY1の高さh1よりも差分Δhだけ大きい。すなわち、ローパス回路1LのインダクタL1よりも、ハイパス回路1HのキャパシタC3のほうが、差分Δhだけ、接地端子GNDから離れた位置に配置される。これにより、ハイパス回路1HのキャパシタC3の浮遊容量をより生じ難くすることができる。これにより、ハイバンドHBの高い領域までロスの劣化を抑制することができる。
さらに、第1層LY1の高さh1はダイプレクサ1の積層方向の寸法Hの半分未満であり、第2層LY2の高さh2および第3層LY3の高さh3はダイプレクサ1の積層方向の寸法Hの半分以上である。これにより、高さh2,h3を十分に確保してキャパシタC3およびインダクタL1の浮遊容量を生じ難くしつつ、第1ビアB1の長さを確保して第1ビアB1によるインダクタンス成分を十分に確保することができる。
さらに、第1ビアB1と第2ビアB2とが互いに平行に隣接して配置される。これにより、第1ビアB1から共通端子Pcomに向けて信号が流れる際に、第1ビアB1から分岐部Pdを通って第2ビアB2に流れ込もうとする信号を、第1ビアB1との磁気結合によって第2ビアB2に発生した信号によって打ち消すことができる。これにより、ハイパス回路1Hとローパス回路1Lとの間のアイソレーションを向上させることができる。
<変形例1>
上述の実施の形態においては、第1ビアB1が、第1層LY1から第2層LY2まで、積層方向に沿って真っ直ぐに延在する例を示した。しかしながら、第1ビアB1は、第1層LY1から第2層LY2までの途中の層でX軸方向あるいはY軸方向に分割されてもよい。
図16は、本変形例1に係るダイプレクサ1Aの内部構成を模式的に示す図である。ダイプレクサ1Aは、上述のダイプレクサ1の第1ビアB1を、第1ビアB1Aに変更したものである。その他の構成は、上述のダイプレクサ1と同じであるため、ここでの詳細な説明は繰返さない。
第1ビアB1Aは、第1分割ビアB11と、第2分割ビアB12とを含む。
第1分割ビアB11は、第1層LY1から、第1層LY1と第2層LY2との間の中間層LYmまで、積層方向に沿って延在する。中間層LYmには、Y軸方向に延在する接続板Pmが設けられている。なお、接続板Pmの延在方向は、Y軸方向でなく、Z軸方向であってもよい。
第2分割ビアB12は、中間層LYmに設けられた接続板Pmを介して第1分割ビアB11に接続され、中間層LYmから第2層LY2に向けて積層方向に沿って延在する。
このように第1ビアB1Aを分割しても、上述の実施の形態と同様に、分岐部Pdとハイパス回路1HのキャパシタC3との間に第1ビアB1Aによるインダクタンス成分が追加されるため、ハイパス回路1Hのリターンロスを適切に抑制することができる。
さらに、第1ビアB1Aを分割することによって、分岐部Pdからハイパス回路1HのキャパシタC3までの第1線路101Hの長さを調整し易くなる。そのため、分岐部Pdとハイパス回路1HのキャパシタC3との間に追加されるインダクタンス成分の値を容易に調整することができる。
図16には第1ビアB1Aが2つに分割される例が示されるが、第1ビアが3つ以上に分割されていてもよい。
図17は、本変形例1に係る他のダイプレクサ1Bの内部構成を模式的に示す図である。ダイプレクサ1Bは、上述のダイプレクサ1の第1ビアB1を、第1ビアB1Bに変更したものである。その他の構成は、上述のダイプレクサ1と同じであるため、ここでの詳細な説明は繰返さない。
第1ビアB1Bは、3つの分割ビアB13,B14,B15を含む。分割ビアB13と分割ビアB14とは、Y軸方向に延在する接続板Pm1を介して接続される。分割ビアB14と分割ビアB15とは、Y軸方向に延在する接続板Pm2を介して接続される。なお、接続板Pm1および接続板Pm2の延在方向は、Y軸方向でなく、Z軸方向であってもよい。
接続板Pm1および接続板Pm2は、第1層LY1から第2層LY2までの間に、この順に配置される。したがって、第1ビアB1Bは、第1層LY1から第2層LY2までの間で、Y軸方向の位置をずらしながら3段階でZ軸の正方向に延在する。
図18は、本変形例1に係る他のダイプレクサ1Cの内部構成を模式的に示す図である。ダイプレクサ1Cは、上述のダイプレクサ1の第1ビアB1を、第1ビアB1Cに変更したものである。その他の構成は、上述のダイプレクサ1と同じであるため、ここでの詳細な説明は繰返さない。
第1ビアB1Cは、3つの分割ビアB16,B17,B18を含む。分割ビアB16と分割ビアB17とは、Y軸方向に延在する接続板Pm3を介して接続される。分割ビアB17と分割ビアB18とは、Y軸方向に延在する接続板Pm4を介して接続される。なお、接続板Pm3および接続板Pm4の延在方向は、Y軸方向でなく、Z軸方向であってもよい。
接続板Pm4および接続板Pm3は、第1層LY1から第2層LY2までの間に、この順に配置される。したがって、第1ビアB1Cは、第1層LY1から第2層LY2までの間で、まずZ軸の正方向に延在し、次にY軸方向の位置をずらしてZ軸の負方向に延在し、最後にY軸方向の位置をずらしてZ軸の正方向に延在する。
図17あるいは図18に示すように変形しても、上述の実施の形態と同様に、分岐部Pdとハイパス回路1HのキャパシタC3との間に第1ビアB1Bあるいは第1ビアB1Cによるインダクタンス成分が追加されるため、ハイパス回路1Hのリターンロスを適切に抑制することができる。
<変形例2>
上述の実施の形態においては、第2層LY2の高さh2および第3層LY3の高さh3が、第1層LY1の高さh1よりも大きい例について説明した。
しかしながら、高さh1~h3の関係は上記のものに限定されない。たとえば、第2層LY2の高さh2および第3層LY3の高さh3の少なくとも一方が、第1層LY1の高さh1よりも小さくてもよい。ただし、この場合においても、ハイパス回路1HのキャパシタC3の浮遊容量、およびローパス回路1LのインダクタL1の浮遊容量を生じ難くする観点から、第2層LY2の高さh2および第3層LY3の高さh3を十分に確保しておくことが望ましい。
<変形例3>
上述の実施の形態においては、第1ビアB1および第2ビアB2が、共通線路101を介して共通端子Pcomに接続される例について説明した。
しかしながら、共通線路101を省略して、第1ビアB1および第2ビアB2が直接的に共通端子Pcomに接続されるように変形してもよい。すなわち、第1ビアB1は、共通端子Pcomからハイパス回路1HのキャパシタC3が設けられる第2層LY2まで、積層方向に沿って延在するようにしてもよい。第2ビアB2は、共通端子Pcomからローパス回路1LのインダクタL1が設けられる第3層LY3まで、積層方向に沿って延在するようにしてもよい。
このように変形しても、上述の実施の形態と同様に、分岐部Pdとハイパス回路1HのキャパシタC3との間に第1ビアB1によるインダクタンス成分が追加されるため、ハイパス回路1Hのリターンロスを適切に抑制することができる。
今回開示された各実施の形態は、矛盾しない範囲で適宜組み合わされて実施されることも予定されている。今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,1A ダイプレクサ、1H ハイパス回路、1L ローパス回路、101 共通線路、101H 第1線路、101L 第2線路、200 積層体、201 底面、202 上面、B1,B1A 第1ビア、B11 第1分割ビア、B12 第2分割ビア、B2 第2ビア、C1~C5 キャパシタ、GND 接地端子、L1~L5 インダクタ、PH 第1端子、PL 第2端子、Pcom 共通端子、Pd 分岐部、Pm 接続板。

Claims (5)

  1. 複数の誘電体層が積層方向に積層されて形成されるダイプレクサであって、
    前記積層方向と直交する方向に延在する基準表面と、
    前記基準表面に設けられる共通端子と、
    特定周波数よりも高い周波数の信号が通過するように構成されるハイパス回路と、
    前記特定周波数よりも低い周波数の信号が通過するように構成されるローパス回路と、
    一方の端部が前記共通端子に接続される共通線路と、
    前記共通線路の他方の端部と前記ハイパス回路とを接続する第1線路と、
    前記共通線路の前記他方の端部と前記ローパス回路とを接続する第2線路とを備え、
    前記ハイパス回路は、前記第1線路に直結されるキャパシタを含み、
    前記第1線路は、前記共通線路の前記他方の端部が設けられる第1層から、前記ハイパス回路の前記キャパシタが設けられる第2層まで、前記積層方向に沿って延在する第1ビアを含み、
    前記ローパス回路は、前記第2線路に直結されるインダクタを含み、
    前記第2線路は、前記第1層から、前記ローパス回路の前記インダクタが設けられる第3層まで、前記積層方向に沿って延在する第2ビアを含み、
    前記積層方向における前記基準表面から前記第1層までの距離は、前記ダイプレクサの前記積層方向の寸法の半分未満であり、
    前記積層方向における前記基準表面から前記第2層までの距離、および前記積層方向における前記基準表面から前記第3層までの距離は、前記ダイプレクサの前記積層方向の寸法の半分以上である、ダイプレクサ。
  2. 前記基準表面には、接地端子が設けられ、
    前記積層方向における前記基準表面から前記第2層までの距離は、前記積層方向における前記基準表面から前記第3層までの距離よりも長い、請求項記載のダイプレクサ。
  3. 前記第1ビアは、前記第2ビアと平行に隣接して配置される部分を有する、請求項またはに記載のダイプレクサ。
  4. 前記第1ビアは、
    前記第1層から、前記第1層と前記第2層との間の中間層まで、前記積層方向に沿って延在する第1分割ビアと、
    前記積層方向と直交する方向に延在する接続板を介して前記第1分割ビアに接続され、前記中間層から前記第2層に向けて前記積層方向に沿って延在する第2分割ビアとを含む、請求項またはに記載のダイプレクサ。
  5. 前記基準表面には、接地端子が設けられ、
    前記積層方向における前記基準表面から前記第2層までの距離は、前記積層方向における前記基準表面から前記第1層までの距離よりも長い、請求項に記載のダイプレクサ。
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