JP6551232B2 - 多層積層フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、層間の屈折率差および各層の厚みによって特定の波長帯の光を選択的に反射させた多層積層フィルムに関する。
光の干渉を利用した多層積層フィルムは、金属光沢調を持つもの(特許文献1、特許文献2)や、近赤外線反射機能(特許文献3)を持つもの、偏光反射特性を備えた偏光反射フィルム、ダイクロイックフィルター、単色フィルター等が知られている。これらは異なる屈折率を持つ2種類の樹脂を交互に積層することにより干渉反射機能を持つようになるが、反射率を高めるためには、屈折率が大きく異なる樹脂を選択する必要があった。例えば、特許文献4では、屈折率の高い層にポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(以下、PEN)を使用している。PENは二軸配向させることによって非常に高い屈折率を示す一方で、厚み方向に劈開しやすくなるという欠点を有している。フィルムを引き裂いたり、表面に薄く傷を入れてテープで剥離を行うと、劈開による層間剥離が生じやすいことが品質上問題となる。層間密着性を改善するためには隣り合う層の組成を近づけることが効果的であるが、ポリエステルAがPENの場合は、ポリエステルBの組成を80モル%以上PENとしなければ層間剥離が生じてしまうため、コストが割高となってしまう問題があった(特許文献5)。
また、本発明の多層積層フィルムの中でも近赤外線反射機能を持つ熱線反射フィルムは、その特性上自動車や建材の窓ガラスや太陽電池モジュールなど太陽の輻射熱を遮蔽する用途に用いられる。屋外における10年以上の耐用年数が要求されることから、高い耐加水分解性が要求されているが、従来の熱線反射フィルムは耐加水分解性が不十分であった。
特許第4515682号公報 特許第4804193号公報 特許第4534637号公報 特表平9−506837号公報 特許04056350号公報
本発明の目的は、これら従来の欠点を解消せしめA層とB層とを交互に積層させた多層積層フィルムにおいて、一方の層を構成する樹脂にPENを用いたときの層間密着性を改善し、かつフィルムの耐久性を大幅に改善することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の構成をとる。すなわち、
[I]主たる繰り返し単位がエチレン−2,6−ナフタレートであるポリエステルAからなるA層と、主たる繰返し単位がエチレンテレフタレートからなる、A層を構成するポリエステルの屈折率よりも低い屈折率を有するポリエステルBからなるB層とを、交互に少なくとも201層以上積層させた多層積層フィルムであり、ポリエステルAが以下の要件を満たすことを特徴とする多層積層フィルム。
(1)カルボン酸末端基量が5eq/t以上20eq/t以下。
(2)リン酸アルカリ金属塩を、1.3mol/ton以上3.0mol/ton以下、かつ、リン酸をリン酸アルカリ金属塩に対して0.4倍以上1.5倍以下のモル比で含有する。
(3)固有粘度が0.55以上0.63以下。
[II]波長850nmから1400nmの範囲における平均反射率が60%以上であり、波長400nmから700nmの可視光領域における平均反射率が少なくとも30%未満であることを特徴とする[I]に記載の多層積層フィルム。
[III]引裂強度が4N/mm以上であることを特徴とする[I]または[II]に記載の多層積層フィルム。
[IV]ポリエステルBが以下の要件を満たすことを特徴とする[I]〜[III]のいずれかに記載の多層積層フィルム。
(1)カルボン酸末端基量が5eq/ton以上20eq/ton以下。
(2)リン酸アルカリ金属塩を、1.3mol/ton以上3.0mol/ton以下、かつ、リン酸をリン酸アルカリ金属塩に対して0.4倍以上1.5倍以下のモル比で含有する。
[V]ポリエステルAが、リン酸、リン酸アルカリ金属塩以外のリン化合物を0.01mol/ton以上50mol/ton以下含有することを特徴とする[I]〜[IV]のいずれかに記載の多層積層フィルム。
[VI]ポリエステルAが、共重合成分として3官能以上の架橋成分を0.01〜1.0mol%含有していることを特徴とする[I]〜[V]のいずれかに記載の多層積層フィルム。
[VII]ポリエステルAが、Na、Li、Kの少なくとも1種から選ばれるアルカリ金属化合物、Mg、Ca、Mn、Coの少なくとも1種から選ばれる2価の金属化合物、およびSb、Ti、Geの少なくとも1種からから選ばれる重合触媒能を有する金属化合物を、金属元素の合計量で30ppm以上500ppm以下、および、リン化合物をリン元素換算で30ppm以上150ppm以下含有することを特徴とする[I]〜[VI]のいずれかに記載の多層積層フィルム。
[VIII]ポリエステルBがエチレン−2,6−ナフタレートを含んでいないことを特徴とする[I]〜[VII]のいずれかに記載の多層積層フィルム。
[IX]フィルム表面に1mmのクロスカットを100個入れ、ニチバン社製セロハンテープをその上に貼り付け100kPaの応力を加えた後、90度方向に10mm/秒の速度で剥離した際に剥離が生じないことを特徴とすることを特徴とする[I]〜[VIII]のいずれかに記載の多層積層フィルム。
[X]温度125℃、相対湿度100%RH、24時間の条件下にて処理を行ったときのフィルム表面に1mmのクロスカットを100個入れ、ニチバン社製セロハンテープをその上に貼り付け100kPaの応力を加えた後、90度方向に10mm/秒の速度で剥離した際に剥離が生じないことを特徴とすることを特徴とする[I]〜[IX]のいずれかに記載の多層積層フィルム。
[XI]温度125℃、相対湿度100%RH、24時間の条件下にて処理を行ったときのフィルムの破断伸度が50%以上であることを特徴とする[I]〜[X]のいずれかに記載の多層積層フィルム。
[XII]ポリエステルAがジカルボン酸成分としてナフタレンジカルボン酸残基を90モル%以上、ジオール成分としてエチレングリコール残基を50モル%以上含む樹脂組成物であり、A層中に構成成分として炭素数が4以上のジオール、ジカルボン酸、脂肪族ジオールのうち少なくとも1以上の残基を含む樹脂Cを含むことを特徴とすることを特徴とする[I]〜[XI]のいずれかに記載の多層積層フィルム。
[XIII]前記樹脂Cがポリブチレンテレフタレートおよび/またはポリブチレンテレフタレートとの共重合体であることを特徴とすることを特徴とする[I]〜[XII]のいずれかに記載の多層積層フィルム。
[XIV]ヤング率が最大となる方向におけるヤング率が10GPa以下であることを特徴とする[I]〜[XIII]のいずれかに記載の多層積層フィルム。
本発明によって、透明性かつ広帯域近赤外線反射機能を持ち、層間密着性、屋外耐久性に優れた多層積層フィルム得ることができる。
本発明の積層フィルムの層厚みの分布の一例を示す説明図である。
本発明の多層積層フィルムは、主たる繰り返し単位がエチレン−2,6−ナフタレートであるポリエステルAからなるA層と、主たる繰返し単位がエチレンテレフタレートからなる、A層を構成するポリエステルの屈折率よりも低い屈折率を有するポリエステルBからなるB層とを、交互に少なくとも201層以上積層させた多層積層フィルムである。ここで「主たる」繰り返し単位とは、すべてのジカルボン酸成分およびジオール成分の繰り返し単位の内、それぞれ50モル%以上であることを表す。
ポリエステルBは、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸、ジオール成分としてエチレングリコールを主たる繰り返し単位とするポリエチレンテレフタレートからなる。ここで主たるとは、ジカルボン酸およびジオールがそれぞれ75モル%以上テレフタル酸およびエチレングリコールで構成されていることを指す。ポリエステルBはホモポリエステルであっても共重合ポリエステルであっても良い。ここで、共重合ポリエステルの芳香族ジカルボン酸として、例えば、イソフタル酸、フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4′−ジフェニルジカルボン酸、4,4′−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4′−ジフェニルスルホンジカルボン酸などを挙げることができる。脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ダイマー酸、ドデカンジオン酸、シクロヘキサンジカルボン酸とそれらのエステル誘導体などが挙げられる。
また、ジオール成分としては、例えば、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリアルキレングリコール、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、イソソルベート、スピログリコールなどを挙げることができる。中でもエチレングリコールが好ましく用いられる。これらのジオール成分は1種のみ用いてもよく、2種以上併用してもよい。
特に好ましいポリエステルBとして、少なくともシクロヘキサンジメタノールを含んでなるポリエステルであることが好ましい。シクロヘキサンジメタノールを含んでなるポリエステルとは、シクロヘキサンジメタノールを共重合したコポリエステル、またはホモポリエステル、またはそれらをブレンドしたポリエステルのことを言う。シクロヘキサンジメタノールを含んでなるポリエステルは、ポリエチレンナフタレートとガラス転移温度の差が小さいため、成形時に過延伸になりにくく、かつ層間剥離もしにくいために好ましい。シクロヘキサンジメタノールを含んでなるポリエステルは、より好ましくは、シクロヘキサンジメタノールの共重合量が15mol%以上60mol%以下であるエチレンテレフタレート重縮合体である。このようにすることにより、高い反射性能を有しながら、特に加熱や経時による光学的特性の変化が小さく、層間での剥離も生じにくくなる。シクロヘキサンジメタノールの共重合量が15mol%以上60mol%以下であるエチレンテレフタレート重縮合体は、ポリエチレンナフタレートと非常に強く接着する。また、そのシクロヘキサンジメタノール基は幾何異性体としてシス体あるいはトランス体があり、また配座異性体としてイス型あるいはボート型もあるので、ポリエチレンテレフタレートと共延伸しても配向結晶化しにくく、高反射率で、熱履歴による光学特性の変化もさらに少なく、製膜時のやぶれも生じにくいものである。
また、本発明の多層積層フィルムにおいては、ポリエステルBは非晶性ポリエステルであることも好ましい。ここでいう、非晶性とは、融解熱量が5J/g以下であることをいう。ポリエステルBが非晶性の場合、フィルムの製造における延伸、熱処理工程において容易にA層とB層の間に屈折率差を設けることができる。
また、本発明の多層積層フィルムにおいては、ポリエステルBは、エチレン−2,6−ナフタレートを含んでいないことが好ましい。エチレン−2,6−ナフタレートを含んでいると耐引裂性が低下し、ひいては層間密着性も低下するため好ましくない。
本発明の多層積層フィルムのA層を構成するポリエステルAにB層を構成するポリエステルBを少量成分として混合、及び、または、B層を構成するポリエステルBにA層を構成するポリエステルAを少量成分として混合することも好ましい。このようにA層とB層どちらか一方、または両方に互いの樹脂を混合することによって、高精度の積層、層間密着性の向上、製膜時の延伸性の向上の効果が得られる。混合の割合としては5重量%〜30重量%の範囲が好ましいが、層間の屈折率差も近似してくるため、反射率は低下する傾向にあるため15重量%以下であることがより好ましい。
本発明のポリエステルAは、カルボン酸末端基量が5eq/ton以上20/ton以下であり、また、リン酸アルカリ金属塩を、1.3mol/ton以上3.0mol/ton以下、かつ、リン酸をリン酸アルカリ金属塩に対して0.4倍以上1.5倍以下のモル比で含有している。
ポリエステルAのカルボン酸末端基量、リン酸アルカリ金属塩、リン酸の含有量が上記の範囲を満たしていると、層間の密着性が向上し、3.5N/mmの剥離力に対して層間の剥離が生じないようになる。この3.5N/mmの剥離力とは、ニチバン製のセロテープ(登録商標)をポリエステルフィルムに圧着させた後に速度500mm/minで剥離させたときの剥離強度を表している。また、ポリエステルAのカルボン酸末端基量、リン酸アルカリ金属塩、リン酸の含有量が上記の範囲を満たしていると、ポリエステルAの耐久性が飛躍的に向上する。
ポリエステルの加水分解においては、分子のカルボン酸末端などに由来する遊離プロトンの存在がエステルの加水分解を促進することが知られている。リン酸アルカリ金属塩、リン酸を特定比率で添加することにより、加水分解の原因となるプロトンに対し緩衝効果を発現し、プロトンの遊離を抑制し、加水分解を抑制することができる。本発明のポリエステル樹脂組成物は、リン酸アルカリ金属塩を1.3mol/ton以上3.0mol/ton以下含有していることが耐加水分解性の点から必要であり、さらには1.5mol/ton以上2.0mol/ton以下であることが好ましい。リン酸アルカリ金属塩の含有量が1.3mol/ton未満の場合、長期における耐加水分解性が不足することがある。また、リン酸アルカリ金属塩の含有量が3.0mol/tonを越えると、異物化しやすくなる。本発明におけるリン酸アルカリ金属塩としては、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、リン酸二水素リチウム、リン酸水素二リチウム、リン酸三リチウムが挙げられ、中でも、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウムが長期の耐加水分解性の点から好ましい。
本発明におけるリン酸の含有量は、リン酸アルカリ金属塩に対して、モル比で0.4倍以上1.5倍以下であることが長期の耐加水分解性の点から必要であり、さらには0.5倍以上1.4倍以下であることが好ましく、0.8倍以上1.4倍以下であることがより好ましい。0.4倍未満あるいは1.5倍より大きいとポリエステル組成物中のプロトンに対して緩衝効果を発揮することができず、長期の耐加水分解性が低下する。生成物の耐加水分解性を間接的に低下させやすい。
また、本発明のポリエステルAの固有粘度は0.55以上0.63以下である。ポリエステルAの固有粘度が0.63以下であるとA層のせん断破壊が抑えられ、結果として層間剥離が生じにくくなる。固有粘度が0.55未満であると溶融粘度が低下して積層精度が悪化するため好ましくない。層間剥離と積層精度の両立の面で0.58以上0.62以下の範囲が好ましい。
本発明の多層積層フィルムにおいては、波長850nmから1400nmの範囲における平均反射率が60%以上であり、波長400nmから700nmの可視光領域における平均反射率が少なくとも30%未満であることが好ましい。
波長400nmから700nmの帯域での反射率が30%以上である場合、透明性が損なわれるほかに反射光または透過光が着色するために、建物等の窓部材のように高い透明性が求められる用途において好ましくない。そこで、波長400〜700nmでの平均反射率はより好ましくは20%以下である。これにより、可視光の反射に伴う反射光および透過光の着色を抑制でき、高い透明性が求められる用途に好適なフィルムとなるものである。また、波長850nmから1400nmの範囲における平均反射率は60%以上であることが好ましく、より好ましくは80%以上である。波長850nmから1400nmの範囲における平均反射率が高いほど近赤外線を反射するため、太陽輻射熱を遮蔽する用途(熱線反射用途)へ好適となる。
特定の波長を反射して、特定の波長を透過するための手法は、A層とB層それぞれの厚みを近赤外線反射波長の1/4の光学厚みとする方法(λ/4構成)が一般的に用いられている。このλ/4構成を用いると、1次の波長を反射し、2次(1次の波長の1/2波長)の波長を透過する。よって800nm〜1200nmを反射するように多層積層フィルムの層厚みを設計すれば、400nm〜700nmの可視光を透過する近赤外線反射多層積層フィルムを得ることができる。
また、1次の波長Xは以下の式より求められる。
X=(na×da)/(nb×db) (1)
naはA層の面内屈折率、daはA層の層厚み、
nbはB層の面内屈折率、dbはB層の層厚み
(本願において、面内屈折率は単純に屈折率ともいう)。
波長400〜700nmでの平均反射率を30%未満とする方法としては、式(1)の1次の反射波長が波長400〜700nmの範囲に入らないような層厚み分布にすること、λ/4構成の3次の反射波長が400nm以上とならない層厚み分布にすること、λ/4構成の光学厚み比Xを1.0に近づけることが挙げられる。また、他に2次以降の波長の反射を減衰させる方法として、等価膜理論が用いられる。高屈折率層と低屈折率層が複数層組み合わさった層(ここでは等価膜と呼ぶ)は、実質的に高屈折率層と低屈折率層の光学的に中間的な性質を示すことから、中屈折率層とみなすことができる。例えば、A層とB層の積層体ABABAB・・・を(ABA)(BAB)・・・のように3層を1層と見なし、その3層の層厚みを調整することで、2次以降の波長の反射は、屈折率差が近づくため低くすることができる(この等価膜理論に基づいた層構成を等価膜構成と呼ぶ)。この等価膜構成の5次の反射波長が400nm以上とならない層厚み分布にすることが好ましい。より具体的には、A層とB層の光学厚みを(1A7B1A)(1B7A1B)(1A7B1A)(1B7A1B)・・・とする(ここで、7Bの7はB層の光学厚みが隣接するA層の光学厚みの7倍であることを意味し、7Aの7はA層の光学厚みが隣接するB層の光学厚みの7倍であることを意味し、1Aと1Bで表されるA層とB層は等しい光学厚みである)ことが最も効果的な等価膜構成である。また、他の方法として多層積層フィルム表面にAR(反射防止)処理を施すことが挙げられる。
望ましい波長範囲における反射率を調整する方法は、A層とB層の面内屈折率差、積層数、層厚み分布、製膜条件(例えば延伸倍率、延伸速度、延伸温度、熱処理温度、熱処理時間)の調整等が挙げられる。A層を、ポリエステルの中で最も屈折率の高いポリエチレンナフタレートとし、B層を非晶性ポリエステルを主たる成分とする樹脂を用いてなることが好ましい。反射率が高くなり積層数が少なく済むことから、A層とB層の面内屈折率差は0.02以上が好ましく、より好ましくは0.04以上、さらに好ましくは0.08以上である。この面内屈折率差の達成方法としては、少なくとも一つの熱可塑性樹脂が結晶性であり、かつ少なくとも一つの熱可塑性樹脂が非晶性もしくは前記の結晶性熱可塑性樹脂の融点よりも30℃以上低い融点を備えたものであることである。この場合、フィルムの製造における延伸、熱処理工程において容易に屈折率差を設けることが可能となる。
本発明の多層積層フィルムは、引裂強度が4N/mm以上であることが好ましい。引裂強度と層間密着性には相関があり、引裂強度が4N/mmである場合に、テープ剥離などに対して層間剥離が生じないようになる。特に、ポリエステルAの主たる繰り返し単位がエチレン−2,6−ナフタレートであるPENは、分子構造上、面方向に高度に配向しており、面に垂直な方向の結合力が乏しい。そのため、面に垂直な方向の結合力が乏しいことから、せん断応力が衝撃的にかかると層状に剥離しやすい問題があり、ひいては層間剥離が生じやすい。本発明ではポリエステルAのカルボン酸末端基量を5eq/t以上20eq/t以下とし、また、リン酸アルカリ金属塩を、1.3mol/ton以上3.0mol/ton以下、かつ、リン酸をリン酸アルカリ金属塩に対して0.4倍以上1.5倍以下のモル比で含有する構成をとることにより、B層の密着性が大幅に向上し、かつ引裂強度が向上する。
本発明のポリエステルBは、カルボン酸末端基量が5eq/t以上20eq/t以下であり、また、リン酸アルカリ金属塩を、1.3mol/ton以上3.0mol/ton以下、かつ、リン酸をリン酸アルカリ金属塩に対して0.4倍以上1.5倍以下のモル比で含有していることが好ましい。このような構成にすると、A層とB層の層間密着性がより向上し、5N/mmの剥離力に対して層間の剥離が生じないようになる。この5N/mmの剥離力とは、住友スリーエム(株)スコッチテープ(登録商標)をゴムローラーで圧着させた後に速度500mm/minで90°剥離させたときの剥離強度を表している。また、ポリエステルBの加水分解も抑制されることから、高温高湿試験後の密着性がかなり改善される。ポリエステルBは、層間密着性を低下させないという観点から、エチレン−2,6−ナフタレートを含んでいないことが好ましい。ただし、エチレン−2,6−ナフタレートを含む場合であっても、上記の構成とすることにより層間密着性の低下を抑制することができる。
本発明のポリエステルAは、リン酸、リン酸アルカリ金属塩以外のリン化合物を0.01mol/ton以上50mol/ton以下含有することが好ましい。リン酸、リン酸アルカリ金属塩によりポリエステル中のプロトンを抑制しながら耐熱安定剤としてリン酸、リン酸アルカリ金属塩外のリン化合物を併用することで、耐久性をさらに向上することができる。0.01mol/ton未満では耐久性の改善の程度を高くすることができず、50mol/ton以上ではポリエステル樹脂の機械物性の低下や、ブリードアウトをおこしやすい。また、製造の観点においても重合触媒が失活し、重合反応が遅延、カルボン酸末端量(COOH末端基とも言う)が増加するため、生成物の耐加水分解性を間接的に低下させやすく、好ましくない。併用するリン化合物としてはリン酸、亜リン酸由来のOH末端、あるいはこれらの金属塩を有さないものであればよく、リン酸トリメチル、トリエチルホスホノアセテート、ジメチルフェニルフォスフォネート、テトラキス(2,4−tert−ブチルフェニル)(1,1−ビフェニル)−4,4‘−ジイルビスホスホナイト、テトラキス(2,4−tert−ブチルフェニル−5−メチル)(1,1−ビフェニル)−4,4‘−ジイルビスホスホナイト、ビス(4−メチル−2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(2,4−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、4,4−イソプロピリデン−ジ−フェノール−ジ−ホスファイト−ジ−アルキル(C=12〜16)などが例示される。
本発明のポリエステルAは、共重合成分として3官能以上の架橋成分を0.01〜1.0mol%含有していることが好ましい。これらの成分を含有することにより成形後の湿熱条件下での伸度、形状を維持される。多官能成分としては、トリメリット酸トリメチル、トリメリット酸、ピロメリット酸、ブタンテトラカルボン酸や、長鎖脂肪族カルボン酸を3量体化したトリマー酸などの多価カルボン酸及びその無水物やエステル、グリセリン、ペンタエリスリトールなどの多価アルコール、クエン酸などの多価ヒドロキシカルボン酸及びその無水物やエステルなどを挙げることができ、特に3官能の共重合成分であることが伸度保持率、重合時のゲル異物抑制の点から好ましい。添加量としてはカルボン酸成分、グリコール成分いずれかのうち1.0mol%以下であることが好ましい。1.0mol%より大きいとゲル化異物が生成したり、重縮合中に粘性が急激に上昇し、チップ化が困難になることがあり好ましくない。さらに好ましい添加量は0.1mol%以上0.5mol%以下である。
このような3官能以上の共重合成分の添加方法としては、多価カルボン酸エステルおよび多価アルコール成分の場合はエステル交換反応前、多価カルボン酸の場合はエチレングリコールの溶液、またはスラリーとして重合反応前に添加することがハンドリング性、ゲル化異物低減の点から好ましい。
本発明のポリエステルAは、Na、Li、Kの少なくとも1種から選ばれるアルカリ金属化合物、Mg、Ca、Mn、Coの少なくとも1種から選ばれる2価の金属化合物、およびSb、Ti、Geの少なくとも1種からから選ばれる重合触媒能を有する金属化合物を、金属元素の合計量で30ppm以上500ppm以下、および、リン化合物をリン元素換算で30ppm以上150ppm以下含有することが好ましい。金属元素の合計量で30ppm以上500ppm以下、および、リン化合物をリン元素換算で30ppm以上150ppm以下であるとカルボン酸基の量を5eq/ton以上20eq/ton以下に調整しやすく、層間密着性と耐熱性の点から好ましい。
本発明の多層積層フィルムは、フィルム表面に1mmのクロスカットを100個入れ、ニチバン社製セロハンテープをその上に貼り付け100kPaの応力を加えた後、90度方向に10mm/秒の速度で剥離した際に剥離が生じないことが好ましい。セロハンテープの剥離において層間剥離が生じると、フィルムは実用上使用することができない。フィルム表面に1mmのクロスカットを100個入れ、ニチバン社製セロハンテープをその上に貼り付け100kPaの応力を加えた後、90度方向に10mm/秒の速度で剥離した際に剥離が生じなくさせるには、ポリエステルAは、カルボン酸末端基量が5eq/ton以上20eq/ton以下であり、また、リン酸アルカリ金属塩を、1.3mol/ton以上3.0mol/ton以下、かつ、リン酸をリン酸アルカリ金属塩に対して0.4倍以上1.5倍以下のモル比で含有しており、固有粘度が0.55以上0.63以下である。このようにすることにより、A層とB層の層間密着性が増すためである。また、ポリエステルBが、カルボン酸末端基量が5以上20eq/ton以下であり、また、リン酸アルカリ金属塩を、1.3mol/ton以上3.0mol/ton以下、かつ、リン酸をリン酸アルカリ金属塩に対して0.4倍以上1.5倍以下のモル比で含有することにより、さらにA層とB層の層間密着性が増すため、温度125℃、相対湿度100%RH、24時間の条件下にて処理を行ったときにも、ほとんど剥離が生じないようになる。
本発明の多層積層フィルムは、ポリエステルAが、温度125℃、相対湿度100%RHの条件下にて24時間処理を行ったときに、フィルムの破断伸度が50%以上であることが好ましい。このような特性を持つことにより、高温下での伸度の低下が少ないため、例えば建材窓貼り用途、太陽電池のバックシートとして用いた場合にも、取り外し時のフィルム破れ等が生じない。
本発明のポリエステルAは、ジカルボン酸成分としてナフタレンジカルボン酸残基を80モル%以上、ジオール成分としてエチレングリコール残基を50モル%以上含む樹脂組成物であり、A層中に構成成分として炭素数が4以上のジオール、ジカルボン酸、脂肪族ジオールのうち少なくとも1以上の残基を含む樹脂Cを含んでいることが好ましい。ジオールおよび脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタジオール、ジエチレングリコール、ポリ(トリメチレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリアルキレングリコール、2,2−ビス(4’−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、イソソルベート、1,4−シクロヘキサンジメタノール、スピログリコール、およびこれらのエステル形成性誘導体などが挙げられる。ジカルボン酸成分としては、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸(1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸)、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルスルホンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、シクロヘキサンジカルボン酸とそれらのエステル形成性誘導体などが挙げられる。樹脂Cは2種類以上の組み合わせであってもよく、例えばジオール成分として1,4−ブタンジオールおよびポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ジカルボン酸としてテレフタル酸を少なくとも含有している形態も好ましい。樹脂Cとしては炭素数が4以上のジオールを用いることが特に好ましく、ジオール成分として1,4−ブタンジオール、ジカルボン酸としてテレフタル酸を用いたポリブチレンテレフタレート(PBTとも示す)が好ましい。更にジオール成分としてポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール等の非晶性の成分を共重合させることも好ましい。
また、樹脂Cは、ガラス転移点(以下Tgとも記す)が20℃以下であることが好ましい。このような構成とすることで、常温において樹脂Cが柔軟化するため層の界面での剥離がより起こり難くなる。樹脂Cのガラス転移点を20℃以下とするためには、ガラス転移点が20℃以下の樹脂を用いるか、樹脂Cに結晶性の低い成分を共重合することで達成でき、具体的には脂肪族ポリエーテルおよび/または脂肪族ポリエステルを共重合することで達成できる。脂肪族ポリエーテルとしては、ポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(トリメチレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体、ポリ(プロピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加重合体、エチレンオキシドとテトラヒドロフランの共重合体グリコールなどが挙げられる。また、脂肪族ポリエステルとしては、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリエナントラクトン、ポリカプリロラクトン、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンアジペートなどが挙げられる。これらの中でも特にポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加物を用いることが好ましい。ガラス転移点に下限はないものの、耐熱性の観点から−50℃以上が実用範囲となる。
また、前記樹脂CがPBTおよび/またはPBTとの共重合体であると、樹脂Cとして他の樹脂を用いた場合よりも樹脂Aとの相溶性に優れる為に内部ヘイズを小さくすることができ、かつ層間密着性にも優れた積層フィルムとすることが出来る。
上記の条件を満たすための樹脂の組合せの一例として、本発明の多層積層フィルムでは、主たる繰り返し単位がエチレン−2,6−ナフタレートであるポリエステル樹脂Aと、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸、ジオール成分としてエチレングリコールおよび1,4-シクロヘキサンジメタノールからの重合により得られるポリエステルを含むポリエステル樹脂B、ポリブチレンテレフタレートを含む樹脂Cで構成される。通常、結晶性ポリエステル樹脂AからなるA層と、非晶性ポリエステル樹脂BからなるB層との積層体は、A層とB層との密着性が十分でなく、例えばJIS K5400に基づく付着性試験を行った場合においても剥離が起こりやすい。A層とB層のような樹脂の剥離は、これまで結晶性ポリエステル樹脂Aの高い屈折率やヤング率、Tg、表面エネルギー、SP値が非晶性ポリエステル樹脂Bと乖離しているためであると考えられていたが、本発明者らはポリエステル樹脂Aの単膜について調査を重ね、ポリエステル樹脂Aの引裂き強度がPET等の他のポリエステルに比べ低くなっていることに着目し、ポリエステル樹脂Aの引裂き強度を向上させることで積層フィルムの密着性を大きく向上させられることを発見した。更に樹脂Cをポリエステル樹脂Aに少量添加することで引裂き強度が向上することを見出し、樹脂Cを添加することで積層フィルムの層間密着性が改良することを見出した。これまで積層フィルムの密着性を向上する為の手法としては、A層にB層の成分を含有させたり、B層にA層の成分を含有させたり、架橋剤を含有させるといった方法等があったが、これらによるとA層とB層の屈折率差が小さくなり反射率が低下することや、積層フィルムの内部ヘイズが増加し白い面状となってしまうという問題があった。これに対して、樹脂Cを結晶性ポリエステル樹脂Aに少量添加する手法によれば、屈折率をほぼ変化させず、内部へイズの増加も抑えることが可能となる。結晶性ポリエステル樹脂Aの単膜の引裂き強度は樹脂Cを少量(例えば1重量%)添加することで向上するが、これはA層中に分散した樹脂Cのポリマー相が引裂きの抵抗となることで引裂き強度が向上しているものと考えられる。
本発明の多層積層フィルムの厚みは、20μm〜300μmであることが好ましい。20μm未満であると、フィルムの腰が弱くハンドリング性が悪くなる場合がある。また、300μm以上であると、フィルムの腰が強すぎて成形性が悪くなる場合がある。
本発明の多層積層フィルムは、フィルムの表面に易接着層、ハードコート層、耐磨耗性層、傷防止層、反射防止層、色補正層、紫外線吸収層、熱線吸収層、印刷層、ガスバリア層、粘着層などの機能性層が形成されることが好ましい。
本発明の多層積層フィルムを用いた成形品や窓部材は、貼着圧力のもとラミネート加工することが一般的であり、加熱加圧成形が好ましい方法である。本発明の多層積層フィルムを用いた成形品及び窓部材としては、フィルムや硬い透明支持体とのラミネートが挙げられる。成形品に用いうる支持体としては、例えば、樹脂製の支持体、金属やガラスやセラミックによる支持体等があげられる。支持体の表面としては平面であっても曲面であっても良く、任意の形状をとりうる。樹脂の例を挙げてみると、ポリカーボネート、環状ポリオレフィン、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ABS、トリアセチルセルロース等が挙げられる。支持体は透明であることが好ましく、支持体の厚みは0.5mm〜5mmであることが好ましい。ラミネートに用いる接着剤としては、酢酸ビニル樹脂系、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体系、エチレン・酢酸ビニル共重合体系、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルエーテル、ニトリルゴム系、スチレン・ブダジエンゴム系、天然ゴム系、クロロプレンゴム系、ポリアミド系、エポキシ樹脂系、ポリウレタン系、アクリル樹脂系、セルロース系、ポリ塩化ビニル、ポリアクリル酸エステル、ポリイソブチレン等が挙げられる。また、これら接着剤には、粘着性調整剤、可塑剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、着色剤、架橋剤等を添加しても良い。接着剤によって、支持体と多層積層フィルムの密着性、成形品の意匠性、耐久性、耐候性、耐衝撃性等の機能を高めることができる。意匠性を高める方法として、着色剤があり、アゾ系顔料、多環式系顔料、レーキ系顔料、ニトロ系顔料、ニトロソ系顔料、アニリンブラック、アルカリブルー、フタロシアニン系顔料、シアニン系顔料、アゾ系染料、アントラキノン系染料、キノフタロン系染料、メチン系染料、縮合多環系染料、反応染料、カチオン染料、六ホウ化ランタン、インジウムスズ酸化物、アンチモンスズ酸化物、セシウムタングステン酸化物等が挙げられる。接着剤層の厚みは10μm〜1mmであることが好ましい。成形方法としては、ロールラミネート、押出ラミネート、ホットメルトラミネート、サーマルラミネート、プレスラミネート、真空ラミネート、オートクレーブラミネート等がある。ロールラミネートとは、多層積層フィルムとフィルム又は支持体の間に接着剤を塗布し積層したのち、2本のロール間に成形品を通し成形する方法である。押出ラミネートとは、溶融状態の多層積層フィルム及び接着剤、それぞれをダイからフィルム状に押し出してフィルム又は、支持体に積層し、2本のロール間に成形品を通し成形する方法である。ホットメルトラミネートとは、熱で溶かした接着剤を塗布することで、多層積層フィルムとフィルム又は支持体を積層する成形方法である。サーマルラミネートとは、多層積層フィルムと接着剤とフィルム又は支持体を加熱ロールで加熱しつつ圧着して積層する成形方法である。プレスラミネートとは、多層積層フィルムと接着剤とフィルムまたは支持体を加熱し、プレス機にて圧着して積層する成形方法である。真空ラミネートとは、多層積層フィルムと接着剤とフィルムまたは支持体を加熱後、装置内を真空状態にし、プレスして積層する成形方法である。オートクレーブラミネートとは、多層積層フィルムと接着剤とフィルムまたは支持体を加熱後、装置内をガス等で加圧して積層する成形方法である。
本発明の多層積層フィルムを製造する具体的な態様の例を以下に記す。
本発明の多層積層フィルムにおける200層以上の積層構造は、次のような方法で作製することができる。A層に対応する押出機AとB層に対応する押出機Bの2台からポリエステル樹脂が供給され、それぞれの流路からのポリマーが、公知の積層装置であるマルチマニホールドタイプのフィードブロックとスクエアミキサーを用いる方法、もしくは、コームタイプのフィードブロックのみを用いることにより200層以上に積層し、次いでその溶融体をT型口金等を用いてシート状に溶融押出し、その後、キャスティングドラム上で冷却固化して未延伸フィルムを得る方法が挙げられる。A層とB層の積層精度を高める方法としては、特開2007−307893号公報、特許第4691910号公報、特許第4816419号公報に記載されている方法が好ましい。また必要であれば、A層に用いるポリエステルとB層に用いるポリエステルを乾燥することも好ましい。
続いて、この未延伸フィルムに二軸延伸及び熱処理を施す。延伸方法としては、公知の逐次二軸延伸法、もしくは同時二軸延伸法で二軸延伸されていることが好ましい。公知の逐次二軸延伸法とは、長手方向に延伸した後に幅方向に延伸する方法、幅方向に延伸した後に長手方向に延伸する方法で行えばよく、長手方向の延伸、幅方向の延伸を複数回組み合わせて行なってもよい。
一般的には二軸延伸はA層またはB層のどちらか高い方のガラス転移点の温度以上〜50℃以下の範囲にて延伸を行い、熱処理は、延伸温度より高く、A層またはB層のどちらか高い方の融点より低い温度で行う。
以下に、A層にポリエチレンナフタレート、B層にシクロヘキサンジメタノール成分33mol%を共重合したポリエチレンテレフタレートを用いて逐次二軸延伸または同時二軸延伸及び、熱処理を行う場合について説明する。これは一例であり、本発明は、かかる例によって得られる物のみに限定して解釈されるものではない。逐次二軸延伸を行う場合は、冷却ロール上にキャストされた未延伸フィルムを、縦延伸機にて100℃以上170℃以下、厚みムラの観点から好ましくは110℃以上150℃以下にて、2倍以上6倍以下、好ましくは3倍以上4倍以下の条件にて縦延伸機ロール間の速度変化を利用して延伸を行う。
このようにして得られた一軸延伸されたフィルムに、必要に応じてコロナ処理やフレーム処理、プラズマ処理などの表面処理を施した後、易滑性、易接着性、帯電防止性などの機能をインラインコーティングにより付与してもよい。
続いて横延伸機にて100℃以上170℃以下、好ましくは110℃以上150℃以下にて、2倍以上6倍以下、好ましくは3倍以上4倍以下の条件にて延伸を行う。幅方向の延伸方法は、公知のテンター法を利用する。すなわち、フィルムの両端をクリップで把持しながら搬送して、フィルム両端のクリップ間隔を広げることで幅方向に延伸する。
同時二軸延伸を行なう場合について説明する。冷却ロール上にキャストされた未延伸フィルムを、同時二軸テンターへ導き、フィルムの両端をクリップで把持しながら搬送して、長手方向と幅方向に同時および/または段階的に延伸する。長手方向の延伸は、テンターのクリップ間の距離を広げることで、また、幅方向はクリップが走行するレールの間隔を広げることで達成される。本発明における延伸・熱処理を施すテンタークリップは、リニアモータ方式で駆動することが好ましい。その他、パンタグラフ方式、スクリュー方式などがあるが、中でもリニアモータ方式は、個々のクリップの自由度が高いため延伸倍率を自由に変更できる点で優れている。延伸温度、延伸倍率は、逐次二軸延伸の条件と類似している。すなわち、延伸温度は100℃以上150℃以下、延伸倍率は面積倍率として4〜36倍が、好ましくは9〜16倍が用いられる。
続いて熱処理機にて熱処理を行う。熱処理は横延伸機(テンター)内で行うのが一般的である。横延伸後に温度160℃以上240℃以下、リラックス0%以上10%以下、好ましくは0%以上5%以下にて熱処理を行う。リラックスは幅方向のみ、長手方向のみ、又は幅方向・長手方向両方に行なっても良い。
本発明の多層積層フィルムにおいては、延伸後の熱処理温度を少なくとも一つの熱可塑性樹脂の融点以下であり、かつ残る熱可塑性樹脂の少なくとも一つの融点以上とすることが好ましい。この場合、一方の熱可塑性樹脂は高い配向状態を保持する一方、他方の熱可塑性樹脂の配向は緩和されるために、容易にこれらの樹脂の屈折率差を設けることができる。
以下、本発明の多層積層フィルムを具体的な実施例をあげて説明する。なお、以下に具体的に例示したポリエステル樹脂以外の熱可塑性樹脂を用いた場合でも下記実施例を含めた本明細書の記載を参酌すれば、同様にして本発明の多層積層フィルムを得ることができる。
[物性の測定方法ならびに効果の評価方法]
物性値の評価方法ならびに効果の評価方法は次の通りである。
(1)平均反射率
日立製作所製 分光光度計(U−4100 Spectrophotomater)に付属の12°正反射付属装置P/N134−0104を取り付け、入射角度φ=12度における波長250〜2600nmの絶対反射率を測定した。測定条件:スリットは2nm(可視)/自動制御(赤外)とし、ゲインは2と設定し、走査速度を600nm/分とした。サンプルをフィルム幅中央部から5cm×5cmで切り出し測定した。これらの結果から、波長400nm〜700nm、波長850nm〜1400nmの波長範囲のうち最も平均反射率が高くなるように選んだ300nmの範囲の平均反射率を求めた。
(2)ポリエステルの融解熱量、ガラス転移点
使用したポリエステル樹脂からサンプル質量5mgを採取し、示差走査熱量分析計(DSC)セイコーインスツルメント(株)製EXSTAR DSC6220を用い、JIS−K−7122(1987年)に従って測定、算出した。測定は25℃から290℃まで5℃/minで昇温しこのときの融点±20℃の範囲におけるベースラインからの積分値を融解熱量とした。また、ここでの融点とは、DSCのベースラインからの差異が最大となる点とした。ここで、融解熱量が20J/g以上の樹脂を結晶性樹脂、5J/g以下である樹脂を非晶性樹脂とした。
(3)層厚みの算出方法・積層数
多層積層フィルム中のフィルムの各層の層厚みおよび積層数は、ミクロトームを用いて断面を切り出したサンプルについて、透過型電子顕微鏡(TEM)観察により求めた。透過型電子顕微鏡H−7100FA型((株)日立製作所製)を用い、加速電圧100kVの条件でフィルムの断面を4000〜100000倍に拡大観察し、断面写真を撮影、層構成および各層厚みを測定した。尚、コントラストを高く得るために、公知のRuOやOsOなどを使用した染色技術を用いた。4万倍のTEM写真画像を、画像処理ソフトImage−Pro Plus ver.4(販売元 プラネトロン(株))を用いて、このファイルを開き、画像解析を行った。画像解析処理は、垂直シックプロファイルモードで、厚み方向位置と幅方向の2本のライン間で挟まれた領域の平均明るさとの関係を、数値データとして読み取った。表計算ソフト(Excel2000)を用いて、位置(nm)と明るさのデータに対してサンプリングステップ2(間引き2)でデータ採用した後に、4点移動平均の数値処理を施した。さらに、この得られた周期的に明るさが変化するデータを微分し、VBA(ビジュアル・ベーシック・フォア・アプリケーションズ)プログラムにより、その微分曲線の極大値と極小値を読み込み、隣り合うこれらの間隔を1層の層厚みとして層厚みを算出した。この操作を写真毎に行い、全ての層の層厚みを算出した。
(4)面内屈折率
多層積層フィルムと同様の条件で厚み100μmのキャスティングフィルム(未延伸フィルム)を作成し、アッベ屈折率計 (株)アタゴ製 NAR−4T、光源としてナトリウムD線を用いた。フィルムの幅方向中心からサンプリングを行い、製膜方向(MD)、製膜方向に対する垂直方向(幅方向、TD)の屈折率を測定し、面内屈折率(MD+TD)/2を求めた。
(5)固有粘度(IV)
o−クロロフェノール溶媒を用い、25℃で測定した。
(6)ポリマー中のリン量の定量
理学電機(株)製蛍光X線分析装置(型番:3270)を用いて測定した。
(7)ポリマー中のアルカリ金属量の定量
原子吸光分析法(日立製作所製:偏光ゼーマン原子吸光光度計180−8。フレーム:アセチレン−空気)にて定量を行った。
(8)カルボン酸末端量(COOH末端基量)
Mauliceの方法によって測定した。(文献M.J.Maulice,F.Huizinga.Anal.Chim.Acta,22363(1960))
(9)引裂強度
東洋精機製軽荷重引裂き試験機で測定した。試験片寸法は63.5mm×50mmで、MD方向とTD方向をそれぞれn数3で測定して、平均値(MD+TD)/2を求めた。引裂強度(N/mm)は、得られた引裂力(N)をフィルム厚み(mm)で除した値で表す。
(10)密着性および高温高湿試験後の密着性
フィルム表面に1mmのクロスカットを100個入れ、ニチバン(株)製セロテープ(登録商標)「No405」をその上に貼り付け、1.5kg/cmの荷重でゴムローラーで押し付けた後、90°方向に剥離させた。剥離方向はMD方向とTD方向にそれぞれ3回ずつ行い、その時マス目からフィルムが剥離せずに残存していた数の平均値を残存数とし、残存数により4段階評価(A:100、B:50〜99、C:0〜49、)した。このときの剥離力は3.5N/mmである。また、○のサンプルについてはより密着力の強いスリーエム(株)製スコッチテープ(登録商標)「超透明タイプS」を同様の方法にて評価し、残存した個数が100の場合の評価をSとした。このときの剥離力は5N/mmである。一般的にBが用途によっては使用できる、Aがほとんどの用途に使用できる、Sがあらゆる用途に使用できることを表す。
また、高温加湿器にて125℃、100%RH、24時間処理後、室温下に24時間放置し、同様の密着性試験を行った。評価基準は上記と同じである。
(11)耐久性
多層積層フィルムを用いて、高温加湿器にて125℃、100%RH、24時間処理後のフィルム破断伸度を測定した。フィルムの伸度は、ASTM−d882に規定された方法に従って、インストロンタイプの引張試験機を用いて、下記条件にて測定した。
測定装置:オリエンテック(株)製フィルム強伸度測定装置
“テンシロンAMF/RTA−100”
試料サイズ:幅10mm×試長間100mm
引張速度:200mm/分
測定環境:23℃、65%RH
伸度保持率50%以上を合格とした。
(12)ヤング率
多層積層フィルムを長さ150mm×幅10mmの短冊形に切り出し、サンプルとした。引張試験機(オリエンテック製テンシロンUCT−100)を用いて、初期引張チャック間距離50mmとし、引張速度を300mm/分として引張試験を行った。測定は室温23℃、相対湿度65%の雰囲気にて実施し、得られた荷重−歪曲線からヤング率を求めた。なお、測定は長手方向および幅方向についてそれぞれ5回ずつ行い、それらの平均値から求めた。
(13)ガラス転移温度
ポリエステル樹脂A、Bからサンプル質量5gを採取し、示差走査熱量分析計(DSC) セイコー電子工業(株)製ロボットDSC−RDC220を用い、JIS−K−7122(1987年)に従って測定、算出した。溶融して吐出後、すぐに10℃以下の冷水で冷却した樹脂試料を、25℃から290℃まで20℃/minで昇温した。このとき、結晶化ピークが見える前の変曲点をガラス転移温度とした。
(14)金属元素およびリン酸の含有量
ポリマー中に含まれる金属元素の総量(Na、Li、Kの少なくとも1種から選ばれるアルカリ金属化合物、Mg、Ca、Mn、Coの少なくとも1種から選ばれる2価の金属元素、およびSb、Ti、Geの少なくとも1種からから選ばれる金属元素)は、ICP発光分光分析法(高周波誘導結合プラズマ発光分光分析法:ICP−AES、ICP−OES)により行った。試料は、凍結冷凍粉砕にて粉末状にして100℃で乾燥処理したものを用いた。測定の直前に、60%硝酸と40%フッ化水素を用いてマイクロ波分解により試料を溶解し、更に純水で適当な濃度に希釈して、ICP発光分光分析に供した。マイクロ波分解は、マイルストーンゼネラル株式会社製のマイクロ波試料前処理装置ETHOS1、TFM高圧分解容器HPV−100を用いて行った。ICP発光分光分析は、バリアンテクノロジーズジャパンリミテッド製のICP発光分光分析装置VISTA−PROを用いて行った。
また、上記の方法にて得た溶液にアセトニトリルで希釈し、沈下したポリマーを遠心分離機にて分離して上澄み液を得た。これを島津製原子吸光分光光度計SPCA−6210を用いてリン酸含有量を測定した。
(PEN1の製造方法)
第一工程として、ナフタレンジカルボン酸ジメチル100重量部、エチレングリコール51.2重量部、酢酸マグネシウム0.06重量部、三酸化アンチモン0.03重量部を180℃、窒素雰囲気下で溶融後、攪拌しながら230℃まで3時間かけて昇温し、メタノールを留出させ、エステル交換反応を終了した。第二工程として、エステル交換反応終了後、トリエチルホスホノアセテート0.004重量部(0.2mol/ton相当)を添加し、5分後、リン酸0.019重量部(1.9mol/ton相当)とリン酸二水素ナトリウム2水和物0.027重量部(1.7mol/ton相当)をエチレングリコール0.5重量部に溶解したエチレングリコール溶液(pH5.0)を添加した。第三工程として、重合反応を最終到達温度285℃、真空度0.1Torrで行い、固有粘度0.52、COOH末端基18eq/tonのポリエチレンナフタレートを得た。第四工程として、得られたポリエチレンナフタレートを160℃で6時間乾燥、結晶化させたのち、230℃、真空度0.3Torrにて固相重合を行い、固有粘度0.63、COOH末端基12.8eq/tonのポリエチレンナフタレート(以下PENと呼ぶこともある)1を得た。
(PET1の製造方法)
第一工程の仕込み組成を、テレフタル酸ジメチル100重量部、エチレングリコール64.5重量部、酢酸マグネシウム0.06重量部、三酸化アンチモン0.03重量部とした以外はPEN1の製造方法と同様にしてPET1を作成した。
(PETG1の製造方法)
第一工程の仕込み組成を、テレフタル酸ジメチル100重量部、1,4−シクロヘキサンジメタノール64.5重量部、酢酸マグネシウム0.06重量部、三酸化アンチモン0.03重量部とした以外はPEN1の製造方法と同様にしてPETG1を作成した。
(実施例1)
ポリエステルAにPEN1、ポリエステルBにシクロヘキサンジメタノールが33mol%共重合されたPET(以下PETGと呼ぶ。品番:GN001、イーストマンケミカル製)を用いた。DSCよりポリエステルの融解熱量を測定した結果、PEN1は結晶性ポリエステル、PETGは非晶ポリエステルであった。ポリエステルAおよびポリエステルBを、それぞれ、押出機にて290℃で溶融させ、FSSタイプのリーフディスクフィルタを5枚介した後、ギヤポンプおよびフィルタを介した後、201層のフィードブロックにて合流させた。合流したポリエステルAおよびBは、フィードブロック内にて各層の厚みが表面側から反対表面側までほぼ一定となるようにし、ポリエステルAが101層、ポリエステルBが100層からなる厚み方向に交互に積層された構造とした。各層の厚みの調整は、フィードブロック内の各層の流路に設けた微細スリット(加工精度0.01mmにて形成)の形状により調整した。なお、両表層部分はポリエステルAとなるようにした。ここで隣接するA層とB層の厚み比(A層厚み/B層厚み)が1.1になるように、フィードブロックの形状および吐出量にて調整した。
次いで、このようにして得られた計201層からなる積層体を、Tダイに供給し、シート状に成形した後、ワイヤーで8kVの静電印可電圧をかけながら、表面温度25℃に保たれたキャスティングドラム上で急冷固化し、未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムを、縦延伸温度130℃、延伸倍率3.3倍で縦延伸を行い、その後一旦冷却した。つづいて、この一軸延伸フィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施し、基材フィルムの濡れ張力を55mN/mとし、その処理面に(ガラス転移温度が18℃のポリエステル樹脂)/(ガラス転移温度が82℃のポリエステル樹脂)/数平均粒子径100nmのシリカ粒子からなる積層形成膜塗液を塗布し、透明・易滑・易接着層を形成した。
この一軸延伸フィルムをテンターに導き、両端部をクリップで把持するテンターに導き140℃、3.5倍横延伸した後、10秒間230℃で熱処理及び3%の幅方向リラックスを実施し、厚み17μmの多層積層フィルムを得た。
得られたフィルムは表1に示すとおり、層間密着性に優れていた。
(実施例2)
ギアポンプにて、フィルムの厚膜層を除いた光学厚みの比がポリエステルA/ポリエステルB=1になるように計量しながら、スリット数301個のスリットプレートを2枚用いた構成である601層積層装置にて合流させて、厚み方向に交互に601層積層された積層体とした。積層体とする方法は、特開2007−307893号公報〔0053〕〜〔0056〕段の記載に従って行った。なお、A層同士を重ね合わせて形成する層があるため、スリットプレート内の間隙数は、602個となる。また、波長1200nm以下の反射帯域をポリマー多層積層とし、かつ波長850nm以上1200nm以下の平均反射率が60%以上とするために、以下の工程を経て得られた積層フィルムの層厚み分布が図1のごときになるように設計されたスリット設計されたものである。あとは実施例1と同様にして、厚み125μmの二軸延伸フィルムを得た。得られたフィルムは表1に示すとおり、波長850nm〜1400nmの平均反射率に優れ、また可視光領域の透過性に優れていた。
(実施例3)
リン酸二水素ナトリウムをリン酸二水素カリウムに変更する以外はPEN1の製造方法と同様にしてPEN2を作成し、実施例2と同様にして二軸延伸フィルムを得た。得られたフィルムは表1に示すとおり、実施例2とほぼ同等の性能を示した。
(実施例4)
固相重合の時間を調整して固有粘度0.60、COOH末端基17.4eq/tonとした以外はPEN1の製造方法と同様にしてPEN3を作成し、実施例2と同様にして二軸延伸フィルムを得た。得られたフィルムは表1に示すとおり、実施例2よりも層間密着力に優れていた。
(実施例5、6)
リン酸とリン酸二水素ナトリウムの添加量と混合比を変更する以外はPEN3の製造方法と同様にしてPEN4および5を作成し、実施例1と同様にして二軸延伸フィルムを得た。得られたフィルムは表1に示すとおり、実施例4と同等の性能を示した。
(実施例7)
トリエチルホスホノアセテートを添加しなかった以外はPEN3の製造方法と同様にしてPEN6を作成し、実施例2と同様にして二軸延伸フィルムを得た。得られたフィルムは表1に示すとおり、実施例4とほぼ同等の性能を示したがわずかに耐久性が低下していた。
(実施例8)
第二工程においてトリメリット酸トリメチルを0.3mol%添加した以外はPEN3の製造方法と同様にしてPEN7を作成し、実施例2と同様にして二軸延伸フィルムを得た。得られたフィルムは表1に示すとおり、実施例4よりもわずかに耐久性が優れていた。
(実施例9)
ポリエステルBに、PETGを85重量%とPET1を15重量%混合させたものを使用した以外は実施例2と同様にして二軸延伸フィルムを得た。得られたフィルムは表1に示すとおり、実施例4と比べて層間密着力は向上していたが、平均反射率は低下していた。
(実施例10)
ポリエステルAに、PEN3を85重量%とPET1を15重量%混合させたものを使用した以外は実施例2と同様にして二軸延伸フィルムを得た。得られたフィルムは表1に示すとおり、実施例4と比べて層間密着力は向上していたが、平均反射率は低下していた。
(実施例11)
ポリエステルBにPETG1を使用した以外は、実施例2と同様にして二軸延伸フィルムを得た。得られたフィルムは表1に示すとおり、実施例4と比べて非常に優れた層間密着性と耐久性を示した。
(実施例12)
樹脂Cとして、Tg45℃のPBT(品番:トレコン1200S、東レ製)を用いた。ポリエステルAに、PEN1を99重量%と樹脂Cを1重量%混合させたものを使用した以外は実施例2と同様にして二軸延伸フィルムを得た。得られたフィルムは表1に示すとおり、実施例2と比べて非常に優れた層間密着性を示した。
(実施例13)
樹脂Cとして、Tg−20℃のPBTとポリエーテルの共重合体(表中において共重合PBTと記す。品番:ハイトレル5557、東レデュポン製)を用いた以外は実施例12と同様にして二軸延伸フィルムを得た。得られたフィルムは表1に示すとおり、実施例12と比べて非常に優れた層間密着性を示した。
(実施例14)
樹脂Cの混合量を3重量%に変更した以外は実施例12と同様にして積層フィルムを得た。得られたフィルムは表1に示すとおり、実施例12と比べて非常に優れた層間密着性を示した。
(実施例15)
ポリエステルBとして融点を持たない非晶性樹脂でありガラス転移温度103℃の2,6−ナフタレンジカルボン酸スピログリコール25mol%、テレフタル酸25mol%、エチレングリコール50mol%を共重合した共重合PEN(共重合PEN)を用いた。 実施例2と同様の方法にして得られた未延伸フィルムを、120℃に設定したロール群で加熱した後、フィルム長手方向に135℃に設定されたロールで3.0倍に延伸し、その後一旦冷却した。 この一軸延伸フィルムをテンターに導き、115℃の熱風で予熱後、135℃の温度でフィルム幅方向に3.0倍延伸し、二軸延伸フィルムをフィルムロールとして得た。さらに、二軸延伸フィルムを120℃に設定したロール群で加熱した後、フィルム長手方向に160℃に設定されたロールで3.0倍に延伸した。このようにして得られたフィルムは、表1に示すとおりの物性を示すものであり、長手方向に高いヤング率を示すものであり、偏光反射特性を示した。
(比較例1)
固相重合の時間を調整して固有粘度0.65、COOH末端基15.6eq/tonとした以外はPEN1の製造方法と同様にしてPEN8を作成し、実施例2と同様にして二軸延伸フィルムを得た。得られたフィルムは表1に示すとおり、実施例2よりも層間密着力が悪化していた。
(比較例2)
ポリエステルAにPET1を使用した。未延伸フィルムを、90℃、延伸倍率3.3倍で縦延伸を行い、両端部をクリップで把持するテンターに導き100℃、3.5倍横延伸した後一旦冷却した。つづいて、この一軸延伸フィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施し、基材フィルムの濡れ張力を55mN/mとし、その処理面に(ガラス転移温度が18℃のポリエステル樹脂)/(ガラス転移温度が82℃のポリエステル樹脂)/数平均粒子径100nmのシリカ粒子からなる積層形成膜塗液を塗布し、透明・易滑・易接着層を形成した。10秒間230℃で熱処理及び3%の幅方向リラックスを実施し、厚み125μmの多層積層フィルムを得た。層間密着性は問題ないものの、A層とB層の屈折率差不足により平均反射率が不足しており、また、耐久性も不充分であった。
(比較例3)
リン酸二水素ナトリウムおよびリン酸を添加しなかった以外は、PEN3の製造方法と同様にしてPEN9を作成し、実施例1と同様にして二軸延伸フィルムを得た。得られたフィルムは表1に示すとおり、層間密着性が不十分であり、また緩衝効果を発現しないために湿熱処理前後のCOOH末端基増加量が大きくなる傾向にあり、耐久性が不十分であった。
(比較例4)
リン酸二水素ナトリウム添加量を多く添加した以外は、PEN3の製造方法と同様にしてPEN10を作成し、実施例1と同様にして二軸延伸フィルムを得た。リン酸二水素ナトリウム添加量を多くしたために重合中にリン酸二水素ナトリウムが異物化した。その結果、異物化したリン酸二水素ナトリウムが機能せず、層間密着性が悪化し、耐久性も不十分であった。
(比較例5)
固相重合後のCOOH末端基量21eq/tonとした以外は、PEN3の製造方法と同様にしてPEN11を作成し、実施例2と同様にして二軸延伸フィルムを得た。得られたフィルムは表1に示すとおり、層間密着性が不十分であり、またCOOH末端基が大きいために、耐久性が不十分であった。
Figure 0006551232
Figure 0006551232
表中、「金属元素含有量」は、以下の金属元素(Na、Li、K、Mg、Ca、Mn、Co、Sb、Ti、Ge)含有量の合計量を表す。
本発明は、層間剥離がなく、透明性と近赤外線領域の波長帯帯域の反射率に優れ、かつ屋外耐久性に優れた熱線反射フィルムに関するものである。

Claims (13)

  1. 主たる繰り返し単位がエチレン−2,6−ナフタレートであるポリエステルAからなるA層と、主たる繰返し単位がエチレンテレフタレートからなる、A層を構成するポリエステルの屈折率よりも低い屈折率を有するポリエステルBからなるB層とを、交互に少なくとも201層以上積層させた多層積層フィルムであり、ポリエステルAが以下の要件を満たすことを特徴とする多層積層フィルム。
    (1)カルボン酸末端基量が5eq/ton以上20eq/ton以下。
    (2)リン酸アルカリ金属塩を、1.3mol/ton以上3.0mol/ton以下、かつ、リン酸をリン酸アルカリ金属塩に対して0.4倍以上1.5倍以下のモル比で含有する。
    (3)固有粘度が0.55以上0.63以下。
  2. 波長850nmから1400nmの範囲における平均反射率が60%以上であり、波長400nmから700nmの可視光領域における平均反射率が少なくとも30%未満であることを特徴とする請求項1に記載の多層積層フィルム。
  3. 引裂強度が4N/mm以上であることを特徴とする請求項1に記載の多層積層フィルム
  4. ポリエステルAが、リン酸、リン酸アルカリ金属塩以外のリン化合物を0.01mol/ton以上50mol/ton以下含有することを特徴とする請求項1に記載の多層積層フィルム。
  5. ポリエステルAが、共重合成分として3官能以上の架橋成分を0.01〜1.0mol%含有していることを特徴とする請求項1に記載の多層積層フィルム。
  6. ポリエステルAが、Na、Li、Kの少なくとも1種から選ばれるアルカリ金属化合物、Mg、Ca、Mn、Coの少なくとも1種から選ばれる2価の金属化合物、およびSb、Ti、Geの少なくとも1種からから選ばれる金属化合物を、金属元素の合計量で30ppm以上500ppm以下、および、リン化合物をリン元素換算で30ppm以上150ppm以下含有することを特徴とする請求項1に記載の多層積層フィルム。
  7. ポリエステルBがエチレン−2,6−ナフタレートを含んでいないことを特徴とする請求項1に記載の多層積層フィルム。
  8. フィルム表面に1mmのクロスカットを100個入れ、ニチバン社製セロハンテープをその上に貼り付け100kPaの応力を加えた後、90度方向に10mm/秒の速度で剥離した際に剥離が生じないことを特徴とすることを特徴とする請求項1に記載の多層積層フィルム。
  9. 温度125℃、相対湿度100%RH、24時間の条件下にて処理を行ったときのフィルム表面に1mmのクロスカットを100個入れ、ニチバン社製セロハンテープをその上に貼り付け100kPaの応力を加えた後、90度方向に10mm/秒の速度で剥離した際に剥離が生じないことを特徴とすることを特徴とする請求項1に記載の多層積層フィルム。
  10. 温度125℃、相対湿度100%RH、24時間の条件下にて処理を行ったときのフィルムの破断伸度が50%以上であることを特徴とする請求項1に記載の多層積層フィルム。
  11. ポリエステルAがジカルボン酸成分としてナフタレンジカルボン酸残基を80モル%以上、ジオール成分としてエチレングリコール残基を50モル%以上含む樹脂組成物であり、A層中に構成成分として炭素数が4以上のジオール、ジカルボン酸、脂肪族ジオールのうち少なくとも1以上の残基を含む樹脂Cを含むことを特徴とすることを特徴とする請求項1に記載の多層積層フィルム。
  12. 前記樹脂Cがポリブチレンテレフタレートおよび/またはポリブチレンテレフタレートとの共重合体であることを特徴とすることを特徴とする請求項11に記載の多層積層フィルム。
  13. ヤング率が最大となる方向におけるヤング率が10GPa以下であることを特徴とする請求項1に記載の多層積層フィルム。
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