JP6550162B1 - タクシー配車システム及びタクシー配車方法 - Google Patents

Abstract

【課題】タクシー配車システム及びタクシー配車方法において、運転就労者自身の都合の良い時間帯に配車依頼を受けて就労することができ、運転就労者の無駄な待機時間を減らすことを課題とする。【解決手段】顧客端末２と、運転者用端末１と、タクシー管理業者が所有する管理サーバ３と、を備えたタクシー配車システムであって、顧客端末２は、配車依頼を管理サーバ３に送信し（Ｓ１）、管理サーバ３は、顧客端末２からの配車依頼に基づいて迎車未処理情報一覧を作成し（Ｓ２）、運転者用端末１は、運転就労者がタクシー配車サービスに加盟締結し、管理サーバ３の迎車未処理情報一覧を閲覧可能で、迎車未処理情報一覧を閲覧した後に、運転就労者の意思表示として迎車希望通知を送信可能とした（Ｓ９）。【選択図】図２

Description

本発明は、運転就労者の就労時間を適切に管理し得るタクシー配車管理システム及びタクシー配車方法に関する。

従来から、タクシー管理業者が提供するアプリケーションに運転就労者が加盟締結して、顧客からのタクシー配車依頼を受けて運転就労者が迎車するタクシー配車管理システムが知られている（例えば特許文献１参照）。

特開２０１７−２０４０４２号公報

このタクシー配車管理システムは、アプリケーションのアプリ設計を簡素化してコスト低減を図っているため、他のタクシー運転就労者が安価に当該アプリケーション使用者として登録・加盟して利用できるシステムとしている。

ところで、昨今の働き方の多様性から、タクシー運転業務とは異なる他の仕事を持ちながら、自己の生活において許容可能な時間帯でタクシー運転業務に就労したい個人運転就労者の要望がある。かかる要望に応えて、タクシー営業車とは異なった白色ナンバーの車両を使用したライドシェアーの配車システムが近い将来、解禁されると考えられる。その配車システムにおいては、当該個人運転就労者は、タクシー管理業者が稼働する管理サーバのアプリケーションに加盟契約を締結し、従来のタクシーメータを用いた輸送代金でなく、ライドシェアー利用の出発地から目的到達地までの距離を事前に確定し、その距離に応じた輸送代金を顧客から貰うことが想定される。

そのような配車システムにあって、顧客端末からの迎車依頼をタクシー管理業者の管理サーバが受信した際、契約営業車両を迎車依頼地に向かわせるが、不特定場所からの迎車依頼に即応できるように、管理サーバはＧＰＳ機能を用いて多くの契約営業車両の現在位置情報を登録しておき、可能な限り迎車依頼地に近い営業車両を配車車両に決定する。このため、予想される迎車依頼地域に多くの契約営業車両が、アプリケーションを立ち上げた状態で待機しなければならず、迎車依頼の状況によっては、長時間の待機状態が余儀なくされ、いわゆる長時間の拘束時間を必要とすることになる。

このような長時間の拘束時間は、タクシー運転事業以外の仕事をも持つ個人運転就労者にとって過酷であり、安全輸送の観点でも懸念される。また、契約営業車両の端末の位置情報を、運転就労者の判断で自由に管理サーバに登録することを許可しているので、運転就労者の就労時間を制限することができない。そのため、契約営業車両の現在位置情報を管理サーバに登録している時間の全てを拘束時間すなわち、実労働時間とすると、個人運転就労者が実質的には私的な休息タイムにあるにも関わらず、迎車依頼待ちの拘束時間にあるように見せかけるといったことも起こり得て、実労働時間に見合った所定の金銭的報酬を個人運転就労者に給付するタクシー管理業者の負担も大きくなる。

本発明は、上記課題を解消するものであり、タクシー管理業者が提供するアプリケーションに運転就労者が加盟締結して、顧客からのタクシー配車依頼を受けて運転就労者が迎車するタクシー配車システムにおいて、運転就労者自身の都合の良い時間帯に配車依頼を受けて就労することができ、運転就労者の無駄な待機時間を減らすことができる、タクシー配車システム及びタクシー配車方法を提供することを目的とする。

上記目的を達成するために、本発明に係るタクシー配車システムは、ネットワークに接続可能な顧客所有の顧客端末と、ネットワークに接続可能な運転就労者が運転する車に搭載される運転者用端末と、ネットワークに接続可能で、顧客用アプリケーション及び運転者用アプリケーションを用いて前記顧客端末への配車サービスを運営するタクシー管理業者が所有する管理サーバと、を備えたタクシー配車システムであって、
前記顧客端末は、前記管理サーバからダウンロードした前記顧客用アプリケーションを用いて配車依頼及び少なくとも迎車地情報を前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバは、前記顧客端末からの配車依頼に基づいて迎車未処理情報一覧を作成し、前記迎車未処理情報一覧を閲覧した前記運転就労者により前記運転者用端末から送信される迎車希望通知を受信し、
前記運転者用端末は、前記運転就労者が前記タクシー配車サービスに加盟締結して前記管理サーバからダウンロードした前記運転者用アプリケーションを用いて前記管理サーバの前記迎車未処理情報一覧を閲覧可能で、前記迎車未処理情報一覧を閲覧した後に、前記運転就労者の意思表示として迎車希望通知を送信可能とし、前記迎車希望通知を送信したとき、その時点での自身の端末の位置情報を送信し、
前記管理サーバは、前記運転者用端末の位置情報と配車依頼のあった前記顧客端末が指 定した迎車地情報とに基づいて前記運転者用端末が迎車に適しているかを判断し、迎車決定された前記運転者用端末に迎車決定通知をし、前記運転者用端末からの迎車開始通知を受信した後に前記運転者用端末から継続的に送信される位置情報を登録し、
前記運転者用端末は、前記迎車決定通知を受けた後に前記管理サーバに迎車開始通知を送信可能となり、自身の端末の位置情報を継続的に送信する、ものである。

本発明に係るタクシー配車方法は、ネットワークに接続可能な顧客所有の顧客端末と、ネットワークに接続可能な運転就労が運転する車に搭載される運転者用端末と、ネットワークに接続可能で、顧客用アプリケーション及び運転者用アプリケーションを用いて前記顧客端末への配車サービスを運営するタクシー管理業者が所有する管理サーバと、を用いたタクシー配車方法であって、
前記顧客端末は、前記管理サーバからダウンロードした前記顧客用アプリケーションを用いて配車依頼及び少なくとも迎車地情報を前記管理サーバに送信するステップを実行し、
前記管理サーバは、前記顧客端末からの配車依頼に基づいて迎車未処理情報一覧を作成し、また、前記迎車未処理情報一覧を閲覧した前記運転就労者により前記運転者用端末から送信される迎車希望通知を受信するステップを実行し、
前記運転者用端末は、前記運転就労者が前記タクシー配車サービスに加盟締結して前記管理サーバからダウンロードした前記運転者用アプリケーションを用いて前記管理サーバの前記迎車未処理情報一覧を閲覧可能で、前記迎車未処理情報一覧を閲覧した後に、前記運転就労者の意思表示として迎車希望通知を送信し、前記迎車希望通知を送信したとき、その時点での自身の端末の位置情報を送信するステップを実行し、
前記管理サーバは、前記運転者用端末の位置情報と配車依頼のあった前記顧客端末が指 定した迎車地情報とに基づいて前記運転者用端末が迎車に適しているかを判断し、迎車決定された前記運転者用端末に迎車決定通知をし、前記運転者用端末からの迎車開始通知を受信した後に前記運転者用端末から継続的に送信される位置情報を登録するステップを実行し、
前記運転者用端末は、前記迎車決定通知を受けた後に前記管理サーバに迎車開始通知を送信可能となり、自身の端末の位置情報を継続的に送信するステップを実行する、ものである。

本発明のタクシー配車システム及びタクシー配車方法によれば、顧客端末からの配車依頼に基づいて迎車未処理情報一覧が管理サーバに作成され、運転就労者は運転者用端末により管理サーバの迎車未処理情報一覧を閲覧した後に、迎車希望を送信する。このため、運転就労者は、自由に余暇を過ごしながら、配車依頼を受けるための事前準備をすることなく、自身の都合の良い時間帯に無理することなく配車依頼を受けることができ、無駄な拘束時間を低減できる。さらには、タクシー管理業者は運転就労者の実労働時間に見合った報酬を負担するだけで済み合理的となる。

本発明の一実施形態に係るタクシー配車システムの構成図であり、同タクシー配車システムにおける管理サーバから顧客端末及び運転者用端末が顧客用アプリケーション及び運転者用アプリケーションを取得する動作を併せて示す。 同タクシー配車システムにおける顧客端末から通常配車依頼があったときの管理サーバ、運転者用端末、その他サーバとの間での処理動作を示す図。 （ａ）は同タクシー配車システムにおける管理サーバにより作成される迎車未処理情報一覧を示す図、（ｂ）は運転者用端末に表示される迎車希望返信通知の画面を示す図。 同タクシー配車システムにおける複数の運転者用端末から迎車希望返信通知が有った場合の処理動作を示す図。 同タクシー配車システムにおける複数の顧客端末から乗合配車依頼が有った場合の処理動作を示す図。 同タクシー配車システムにおいて、上記乗合配車依頼が有った場合に運転者用端末から迎車希望返信通知が有ったときの処理動作を示す図。 （ａ）は同タクシー配車システムにおける顧客端末から乗合配車依頼をするときの通知画面を示す図、（ｂ）は管理サーバにより作成される乗合配車用未配車情報一覧を示す図。 同タクシー配車システムにおける顧客端末から早い時間の配車依頼があったときの管理サーバ、運転者用端末、その他サーバとの間での処理動作を示す図。 同タクシー配車システムにおいて顧客端末での通常配車依頼時の画面の変遷例を示す図。 同タクシー配車システムにおいて顧客端末での乗合配車依頼時の画面の変遷例を示す図。

以下、本発明の一実施形態に係るタクシー配車システム及びタクシー配車方法を実施するための基本的構成について図面を参照しながら説明する。図１において、タクシー配車システム１０（本システムという）は、複数の運転就労者がタクシー配車処理に用いる運転者用端末１（１−１，１−２，１−３，１−４，１−５）と、複数の顧客所有の顧客端末２（２−１，２−２，２−３）と、タクシー配車を運営管理する管理サーバ３とを備える。顧客端末２、運転者用端末１、及び管理サーバ３は、インターネット等のネットワークに接続可能で、顧客端末２及び運転者用端末１は、衛星４を介して得られるＧＰＳ機能を持つものである。運営業者が提供するシステムに運転就労者は加盟締結することで、顧客からのタクシー配車依頼を受けることができる。本システム１０は、タクシー配車と併せて、タクシー運賃の支払いにカードレス決済も可能なものであってもよく、その場合、管理サーバ３は、中間処理会社サーバ５と接続され、さらに、中間処理会社サーバ５はカード会社サーバ６と接続される。

管理サーバ３は、本システムを主体的に運営する運営業者の傘下に有り、顧客用アプリケーション及び運転者用アプリケーションを保有している。本システムでのタクシー配車依頼に応答して迎車したい運転就労者は、運営業者のサービスに加盟締結し、管理サーバ３から運転者用アプリケーションを運転者用端末１にダウンロードする。本システムでのタクシー配車を受けたい顧客は、管理サーバ３のサイトにアクセスし、そのサイトから顧客端末２に顧客用アプリケーションをダウンロードする。管理サーバ３は、ＷＥＢサーバ３１と、ＤＢ（データベース）サーバ３２とを含み、ＤＢサーバ３２は、配車依頼がありながら迎車未処理の情報を保存し、迎車未処理情報一覧を作成する。顧客端末２には、携帯電話、スマートホン等を、運転者用端末１には、スマートホン又はタブレットを用いればよい。運転者用端末１を持つ運転就労者には、他の職務に就きながらタクシー運転業務にも就労する者が含まれる。

カード会社サーバ６は、カード決済（クレジットカード決済）を行う複数のカード会社のそれぞれの傘下に所在するものであり、顧客は予めいずれかのカード会社に加盟締結し、カードを保有しているものとする（但し、本システムでの決済処理時に顧客はカードを所持していなくてもよい）。運営業者は、複数のカード会社に加盟締結しているものとする。中間処理会社サーバ５は、顧客端末２及び管理サーバ３とカード会社サーバ６との間に介在し、管理サーバ３から受け取った顧客のカード情報との紐付をするために生成されたカード処理ＩＤ（顧客ＩＤ）を登録している。中間処理会社サーバ５は、管理サーバ３から顧客端末２に送信された顧客のカード処理ＩＤ付きの情報を顧客端末２から送信され受け取ったとき、そのカード処理ＩＤにより紐付されている顧客のカード情報をカード会社サーバ６に送る。

本システムにおいては、顧客端末２にダウンロードされた顧客用アプリケーションと、運転者用端末１にダウンロードされた運転者用アプリケーションと、管理サーバ３及び中間処理会社サーバ５に格納したプログラムとが動作して、カードレス決済が可能となる。本システムによるカードレス決済方法は、上記プログラムの動作により達成される。このカードレス決済方法は、本出願人が別途に提案している特願２０１８−３７８３７号を参照することとし、ここでの詳細説明は省略する。

上記基本的構成で成る本システムにおける、顧客用アプリケーション取得後の顧客端末２、運転者用アプリケーション取得後の運転者用端末１、及び所定のプログラムが格納された管理サーバ３による処理動作を以下に説明する。顧客端末２には、顧客の操作により、管理サーバ３から顧客用アプリケーションがダウンロードされ、その顧客端末２から顧客の個人情報（電話番号も含む）とカード情報が入力され、管理サーバ３に送信され、管理サーバ３は顧客のカード情報にカード処理ＩＤを付して中間処理会社サーバ５に登録する。管理サーバ３には、カード処理ＩＤに紐付られた顧客の個人情報が保存される。

図２は、顧客端末２から通常配車（所定時間以降の或る時間指定の配車）依頼があったときの管理サーバ３、運転者用端末１、その他サーバとの間でのカード決済を含めた処理動作を示す。ここでは、顧客が顧客端末２からタクシー運賃の代金についてカード決済を希望して配車依頼をした場合を説明する。顧客が顧客端末２（この例では顧客端末２−２から）を操作して配車依頼送信すると（Ｓ１）、それを管理サーバ３のＷＥＢサーバ３１は受信する。顧客端末２は、衛星４との通信によるＧＰＳ位置情報取得機能により位置情報を取得している（Ｓ０）。顧客は、配車依頼する際、顧客端末２に迎車希望時間、迎車地及び目的地等を入力し、管理サーバ３に送信すると、顧客端末２の位置情報が同時に送信される。顧客端末２と管理サーバ３との交信により、顧客端末２には、迎車地と目的地との距離、その輸送代金等を含む配車依頼情報が表示される。顧客端末２の画面表示の詳細は後述する。

管理サーバ３は、ＷＥＢサーバ３１で配車依頼を受信し、ＤＢサーバ３２に配車依頼を登録し、この配車依頼に基づいて“迎車未処理情報一覧”を作成登録する（Ｓ２）。管理サーバ３は、顧客端末２の情報及び配車依頼情報の輸送代金を中間処理会社サーバ５に決済与信する（Ｓ３）。中間処理会社サーバ５は、カード会社サーバ６に与信請求を行い（Ｓ４）、カード会社サーバ６は、与信結果を中間処理会社サーバ５に返信し（Ｓ５）、中間処理会社サーバ５は、管理サーバ３に与信結果を通知する（Ｓ６）。

与信結果が承認の場合、迎車希望地のエリアに契約を締結している複数の運転者用端末１にＧメールやプッシュ通知等の通信手段により一斉送信を行い配車依頼が有ったことを知らせる（Ｓ８）。この通知を受信した運転者用端末１を所有する運転就労者は、自身の運転者用端末１にダウンロードした運転者用アプリケーションを起動し、“迎車未処理情報一覧”を閲覧可能で、その一覧の中に迎車を希望する場合は、その意思表示として一覧内の依頼欄をタップすると、迎車希望返信通知画面が表示される。運転就労者が、画面内の迎車予定時間を入力し、同画面内の迎車希望返信ボタンをタップして管理サーバ３に返信する（Ｓ９）。運転者用端末１の画面表示の詳細は後述する。

かくして、運転就労者は、管理サーバ３に作成された“迎車未処理情報一覧”を運転者用端末１により閲覧した後に、適宜に迎車希望を送信することができる。従って、運転就労者は、自由に余暇を過ごしながら、迎車依頼を受けるための事前準備をすることなく、自身の都合の良い時間帯に無理することなく配車依頼を受けることができ、無駄な拘束時間を低減できる。また、利用顧客からの迎車希望に対して比較的迅速な対応も可能となる。

運転就労者が上記Ｓ９の迎車希望返信通知を送信した際に、運転者用端末１は、衛星４との通信によるＧＰＳポーリング位置情報取得機能により位置情報を取得しており（Ｓ７）、その時点での運転者用端末１のピンポイント位置情報は管理サーバ３に登録される（Ｓ１０）。管理サーバ３は、取得した運転者用端末１の位置情報と顧客端末２の位置情報とを照らし合わせて、運転者用端末１が迎車に適しているか、つまり実際に迎車が可能な範囲であるかを判断する。迎車決定された後の動作は、後述の迎車希望返信通知が複数の運転者用端末１から有った場合での動作と同等であるので、ここでの説明は省く。

図３（ａ）は、管理サーバ３により上記Ｓ２の処理で作成される“迎車未処理情報一覧”を、図３（ｂ）は、上記Ｓ９の処理における運転者用端末１に表示される迎車希望返信通知の画面を示す。運転就労者は、運転者用端末１を用いて管理サーバ３にアクセスすることで、図３（ａ）に示される“迎車未処理情報一覧”を閲覧することができる。この“迎車未処理情報一覧”の中から、運転就労者が迎車を希望する依頼欄をタップすると、図３（ｂ）に示す画面が表示され（この例では（３）がタップされた）、運転就労者が同画面の迎車依頼場所到達時刻（予定）を入力し、迎車希望返信ボタンをタップすると、迎車希望を管理サーバ３に返信することができる（上記Ｓ９）。

図４は、上記Ｓ９の迎車希望返信通知が複数の運転者用端末１から有った場合の処理動作を示す。図４において、Ｓ０からＳ１０までの動作は、図２と同等であるので、重複説明は省く。複数の運転就労者が、運転者用端末１の運転者用アプリケーションを起動し、“迎車未処理情報一覧”を閲覧後、管理サーバ３に迎車希望返信通知をしたとき（Ｓ９，Ｓ９）（この例では運転者用端末１−２，１−３から）、管理サーバ３は、顧客端末２−２に複数の迎車希望返信通知が有った旨、運転就労者の情報を含めて通知する（Ｓ１１，Ｓ１１）。運転就労者の情報には、運転就労者の顔写真、営業車両の写真、迎車実績等が含まれてもよい。顧客は、顧客端末２−２に表示される、迎車希望返信通知の有った複数の運転者用端末１−２，１−３の中から迎車を依頼する車両を決定し、その結果を管理サーバ３に通知する（Ｓ１２）。

管理サーバ３は、顧客が決定した迎車車両の運転者用端末１（ここでは１−３）に迎車決定を通知する（Ｓ１３）。運転就労者は、迎車決定された運転者用端末１−３から迎車承諾通知を管理サーバ３及び顧客端末２−２に通知する（Ｓ１４，Ｓ１５）。その後、運転就労者は、運転者用端末１−３から迎車開始通知を管理サーバ３及び顧客端末２−２に通知したうえで迎車希望地に向かい、顧客を乗車させ、目的地に到着した後、実車完了を通知する。迎車開始通知から実車完了通知の間は継続的に運転者用端末１−３の位置情報をＤＢサーバ３２に登録し続ける。

上記のように、運転者用端末１は、迎車決定通知を受けて初めて迎車開始通知を管理サーバ３に送信可能となり、その後、自身の端末の位置情報を継続的に送信し、管理サーバ３は、運転者用端末１から継続的に送信される位置情報を登録する。

ここに、管理サーバ３は、運転者用端末１からの迎車開始通知を受信した時から運転就労者が実労働時間に入ったと判断し、当該迎車での輸送業務完了により計上される売上金額、運転就労者へ給付される基準賃金、及び当該輸送業務で顧客搭乗前後の送迎時間を基に、所定額の賃金を補償し得る「残労働時間」を算出、累計し、運転就労者は「残労働時間」を取得する。「残労働時間」を取得している運転就労者の運転者用端末１は、継続して当該運転者用端末１の位置情報を管理サーバ３に送信、登録し、顧客からの配車依頼を管理サーバ３から優先的に受信可能とされている。この「残労働時間」の詳細は、後述する。

運転就労者が、実車完了通知をした後、さらに継続営業する場合、残労働開始を通知すると、運転者用端末１の位置情報が継続して登録される。運転者用端末１の継続的な位置情報登録時に、管理サーバ３は、当該運転者用端末１に配車依頼情報を送信できるようになっている。また、残労働終了通知をすると、その位置情報の登録は終了する。このように決められた通知をする操作以外での位置情報の登録を不可能としておき、位置情報が未登録状態時は、配車依頼が運転者用端末１に入らないようにしておくことにより、運転就労者の見せかけの待機はなくなる。

図５は、複数の顧客端末２から乗合配車依頼が有った場合の処理動作を示す。複数の顧客が乗合配車依頼を希望する場合、顧客端末２（この例では２−１，２−２，２−３）の顧客用アプリケーション内の乗合配車依頼画面に、乗合配車について迎車猶予時間、迎車地、目的地等を入力し、管理サーバ３に通知する（Ｓ１，Ｓ１，Ｓ１）。管理サーバ３は、受信した依頼をＤＢサーバ３２に登録する（Ｓ１２，Ｓ１２，Ｓ１２）。顧客端末２の画面表示については後述する。

管理サーバ３は、登録された複数の乗合配車依頼の中から、同一エリア内の迎車地で、かつ同一方向の目的地の依頼を、１件の配車依頼に組み合わせることができた時点で、それぞれの輸送代金を算出し、それぞれのカード決済与信を中間処理会社サーバ５、カード会社サーバ６に行う（Ｓ３，Ｓ４）。その結果が全て承認であれば（Ｓ５，Ｓ６）、管理サーバ３は、“迎車未処理情報一覧”の中に乗合配車迎車未処理情報一覧を作成、登録し、迎車エリアに在住契約を締結している全ての運転者用端末１にＧメールやプッシュ通知等の通信手段により一斉送信を行い、配車依頼が有ったことを通知する（Ｓ８）。

図６は、上記の乗合配車依頼の場合で運転者用端末１から迎車希望返信通知が有ったときの処理動作を示す。上記の配車依頼通知（Ｓ８）を受けた運転就労者は、乗合配車迎車未処理情報一覧を閲覧し、迎車を希望する場合、運転者用端末１（ここでは１−３）から迎車希望返信通知を管理サーバ３に送信する（Ｓ９）。これを受けて管理サーバ３は、運送計画を作成し、顧客端末２−１，２−２，２−３にその運送計画を通知する（Ｓ１６）。運送計画には、迎車時間、経路、輸送代金等が含まれる。顧客端末２−１，２−２，２−３は、その通知を受信後、運送計画に対する承諾通知を管理サーバ３に返信する（Ｓ１７）。管理サーバ３は、その返信通知が全て承諾の場合、運転者用端末１−３に迎車決定通知を送信する（Ｓ１３）。それを受けて運転者用端末１−３は、迎車承諾通知を管理サーバ３及び顧客端末２−１，２−２，２−３に送信する（Ｓ１４，Ｓ１５，Ｓ１５，Ｓ１５）。

図７（ａ）は、顧客端末２から上記Ｓ１の乗合配車依頼をするときの通知画面を示し、（ｂ）は管理サーバ３により作成される乗合配車迎車未処理情報一覧を示す。顧客は、図７（ａ）の乗合配車希望通知画面にて、迎車猶予時間、迎車場所、目的地を入力し、乗合配車希望通知ボタンをタップすると、管理サーバ３に乗合配車希望が通知される。その情報は、管理サーバ３に作成された、図７（ｂ）の乗合配車迎車未処理情報一覧に登録される。

図８は、顧客端末２から早い時間の配車（可及的速やかな即時配車）依頼があったときの管理サーバ３、運転者用端末１等の間での処理動作を示す。顧客端末２から早い時間の配車依頼については、運転就労者が実労働時間に入って残労働時間中にある運転者用端末１に対して優先的に配車依頼の通知を行う。顧客端末２から早い時間の配車依頼が有ったとき（Ｓ１）、顧客端末２の位置情報は管理サーバ３に登録される。残労働時間を取得し継続営業している運転就労者の運転者用端末１の位置情報は、継続して管理サーバ３のＤＢサーバ３２に登録されている（Ｓ２０，Ｓ２１）。

よって、管理サーバ３は、配車依頼の有った顧客端末２の位置近辺で継続営業している運転者用端末１を瞬時に検索することができ、迎車可能と判断される運転者用端末１が有れば、顧客端末２のカード決済与信を行う（Ｓ３，Ｓ４，Ｓ５，Ｓ６）。その結果が承認であれば、近辺で営業する運転者用端末１に配車依頼通知を行う（Ｓ８）。その後、運転者用端末１より管理サーバ３に迎車承諾通知が有れば、管理サーバ３は顧客端末２に車両決定通知をする（Ｓ１２）。その後の迎車動作は、上述と同等である。

図９は、顧客端末２における上述した通常配車依頼時の画面の変遷例を示す。顧客は、図９（ａ）に示される顧客端末２の画面に、出発地、目的地、乗合希望の有無、料金ランク等を入力・選択し、検索ボタンをタップすると、図９（ｂ）に示すように、出発地から目的地までのルートと料金が表示される。ここで、決定をタップすると、図９（ｃ）に示されるように輸送料金が表示され、車両を呼ぶ希望時間帯を選択し、登録ボタンをタップする。すると、これら情報と顧客端末２の位置情報が管理サーバ３に送信され、その配車依頼が迎車未処理情報一覧に登録される。この配車依頼は、Ｇメール等により全ての運転者用端末１に一斉送信され、以下は上述した通りである。なお、図９（ｃ）の画面において、「出来る限り早い時間希望」を選択して登録ボタンをタップすると、残労働時間に入って継続営業している運転者用端末１に配車依頼が通知される。

図１０は、顧客端末２で乗合配車依頼時の画面の変遷例を示す。顧客が乗合を希望する場合、図１０（ａ）に示される顧客端末２の画面に、乗合希望を選択し、検索ボタンをタップすると、図１０（ｂ）に示すように、迎車希望時間の範囲、乗合人数を入力する画面が表示され、それらを入力し、決定ボタンをタップすると、図１０（ｃ）に示されるような確認画面が表示され、確認の後、登録ボタンをタップする。すると、これら情報が管理サーバ３に送信され登録される。管理サーバ３は、その他の登録されている乗合配車依頼の中から出発地が近く、目的地が同じ方向の他の顧客端末２を抽出し、複数の乗合配車依頼を組み合わせる。組み合わせた後の処理は上述した通りである。

次に、運転就労者の残労働時間の算出と累計管理について説明する。本システムでは、就労時間が過剰にならないように、１回の迎車労働での実労働時間を把握する。迎車開始時に迎車開始通知をして実車が完了した時点で、実車完了通知をし、この間に要した時間を実労働時間とし、かつ目的地到着後に運転就労者の自宅までの帰宅時間も実労働時間とする。この実労働時間での売上金より所定の経費を差し引いて実収入額とする。次の式で、残労働時間が算出できる。
（実収入額）÷（地区別最低賃金）×６０分−（実労働時間＋帰宅時用実労働時間）

算出された残労働時間は、管理サーバ３で累計管理される。その残労働時間を取得している運転者端末１を所有する運転就労者が、アプリケーションを起動し、残労働開始通知をすると、継続して位置情報が管理サーバ３に登録され、早い時間の配車を希望する顧客の依頼通知を優先的に受信することができる。管理サーバ３は、残労働可能時間の累計管理を行い、運転者端末１に通知する機能をも持つ。

なお、早い時間の配車希望の場合で、残労働時間内での営業車両が存在しない場合は、通常配車依頼や所定時間以降に猶予時間を必要とする乗合配車依頼と同様に、配車依頼が有ったことを、迎車地近辺に在住契約する運転就労者が所有する全ての運転者端末１に一斉にＧメール等により通知する。この通知をして所定時間が経過しても、運転者端末１より迎車希望返信通知がされない場合は、顧客端末２に配車が不成立になった結果通知を行い、迎車未処理情報一覧から削除する。

なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られず、種々の変形が可能である。例えば、上記では、カード決済をする実施形態を示したが、必ずしもそれに限られず、ライドシェアーの運営を可能とし、運転就労者の収入額に応じた適切な労働時間の管理をすることに寄与できるように適宜の変更を加えてもよい。

１０ タクシー配車システム（本システム）
１ 運転者用端末
２ 顧客端末
３ 管理サーバ
４ 衛星
５ 中間処理会社サーバ
６ カード会社サーバ

Claims (4)

1. ネットワークに接続可能な顧客所有の顧客端末と、ネットワークに接続可能な運転就労者が運転する車に搭載される運転者用端末と、ネットワークに接続可能で、顧客用アプリケーション及び運転者用アプリケーションを用いて前記顧客端末への配車サービスを運営するタクシー管理業者が所有する管理サーバと、を備えたタクシー配車システムであって、
   前記顧客端末は、前記管理サーバからダウンロードした前記顧客用アプリケーションを用いて配車依頼及び少なくとも迎車地情報を前記管理サーバに送信し、
   前記管理サーバは、前記顧客端末からの配車依頼に基づいて迎車未処理情報一覧を作成し、前記迎車未処理情報一覧を閲覧した前記運転就労者により前記運転者用端末から送信される迎車希望通知を受信し、
   前記運転者用端末は、前記運転就労者が前記タクシー配車サービスに加盟締結して前記管理サーバからダウンロードした前記運転者用アプリケーションを用いて前記管理サーバの前記迎車未処理情報一覧を閲覧可能で、前記迎車未処理情報一覧を閲覧した後に、前記運転就労者の意思表示として迎車希望通知を送信可能とし、前記迎車希望通知を送信したとき、その時点での自身の端末の位置情報を送信し、
   前記管理サーバは、前記運転者用端末の位置情報と配車依頼のあった前記顧客端末が指 定した迎車地情報とに基づいて前記運転者用端末が迎車に適しているかを判断し、迎車決定された前記運転者用端末に迎車決定通知をし、前記運転者用端末からの迎車開始通知を受信した後に前記運転者用端末から継続的に送信される位置情報を登録し、
   前記運転者用端末は、前記迎車決定通知を受けた後に前記管理サーバに迎車開始通知を信可能となり、自身の端末の位置情報を継続的に送信する、ことを特徴とするタクシー
   配車システム。
2. 前記運転者用端末は、
   前記迎車開始通知を前記管理サーバ及び前記顧客端末に送信した後、顧客を乗車させ、目的地に到着した後に実車完了通知を前記管理サーバに送信し、前記迎車開始通知から前記実車完了通知の間、継続的に前記運転者用端末の位置情報を前記管理サーバに送信し、登録させ、さらに、
   前記実車完了通知を送信した後に前記運転就労者が継続営業する場合に、残労働開始通知を前記管理サーバに送信することができ、前記残労働開始通知を送信すると継続的に前記運転者用端末の位置情報を前記管理サーバに送信し、登録させ、
   前記管理サーバは、
   前記運転者用端末の継続的な位置情報登録時に前記運転者用端末に配車依頼情報を送信する、ことを特徴とする請求項２に記載のタクシー配車システム。
3. 前記運転者用端末は、前記運転就労者による迎車開始時に迎車開始通知を前記管理サーバに送信し、
   前記管理サーバは、前記運転者用端末からの前記迎車開始通知を受信した時から前記運転就労者が実労働時間に入ったと判断し、当該迎車での輸送業務完了により計上される売上金額、前記運転就労者へ給付される基準賃金、及び当該輸送業務における顧客搭乗前後の送迎時間を基に、所定額の賃金を補償し得る残労働時間を算出、累計し、
   残労働時間を取得している前記運転就労者の運転者用端末は、継続して当該運転者用端末の位置情報を前記管理サーバに送信、登録し、その結果、顧客からの配車依頼を前記管理サーバから優先的に受信可能とされている、ことを特徴とする請求項１又は請求項２に記載のタクシー配車システム。
4. ネットワークに接続可能な顧客所有の顧客端末と、ネットワークに接続可能な運転就労が運転する車に搭載される運転者用端末と、ネットワークに接続可能で、顧客用アプリケーション及び運転者用アプリケーションを用いて前記顧客端末への配車サービスを運営するタクシー管理業者が所有する管理サーバと、を用いたタクシー配車方法であって、
   前記顧客端末は、前記管理サーバからダウンロードした前記顧客用アプリケーションを用いて配車依頼及び少なくとも迎車地情報を前記管理サーバに送信するステップを実行し、
   前記管理サーバは、前記顧客端末からの配車依頼に基づいて迎車未処理情報一覧を作成し、また、前記迎車未処理情報一覧を閲覧した前記運転就労者により前記運転者用端末から送信される迎車希望通知を受信するステップを実行し、
   前記運転者用端末は、前記運転就労者が前記タクシー配車サービスに加盟締結して前記管理サーバからダウンロードした前記運転者用アプリケーションを用いて前記管理サーバの前記迎車未処理情報一覧を閲覧可能で、前記迎車未処理情報一覧を閲覧した後に、前記運転就労者の意思表示として迎車希望通知を送信し、前記迎車希望通知を送信したとき、その時点での自身の端末の位置情報を送信するステップを実行し、
   前記管理サーバは、前記運転者用端末の位置情報と配車依頼のあった前記顧客端末が指 定した迎車地情報とに基づいて前記運転者用端末が迎車に適しているかを判断し、迎車決定された前記運転者用端末に迎車決定通知をし、前記運転者用端末からの迎車開始通知を受信した後に前記運転者用端末から継続的に送信される位置情報を登録するステップを実行し、
   前記運転者用端末は、前記迎車決定通知を受けた後に前記管理サーバに迎車開始通知を送信可能となり、自身の端末の位置情報を継続的に送信するステップを実行する、ことを特徴とするタクシー配車方法。
   

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