JP6549942B2 - 配線体、配線基板、及びタッチセンサ - Google Patents

配線体、配線基板、及びタッチセンサ Download PDF

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Description

本発明は、配線体、配線基板、及びタッチセンサに関するものである。
透明な樹脂層に形成された所定パターンの凹部に導電性材料を充填した後、該導電性材料を焼結させることにより、所定パターンの導体線からなる導体層と、該導体層が埋め込まれた透明な樹脂層とを有する配線体を形成する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特表2015−501502号公報
上記技術では、導体線での光の散乱を抑えることにより導体線を視認し難くする必要があるが、特許文献1に記載されているように導体線の断面形状が矩形状になる場合、導体線の側面や角部において光が散乱することにより、導体線が視認し易くなる。
本発明が解決しようとする課題は、導体線を視認し難くすることができる配線体、配線基板、及びタッチセンサを提供することである。
[1]本発明に係る配線体は、所定のパターンを形成する線状体を備え、前記線状体は、有色の樹脂材料から構成された樹脂部と、導電性を有する材料から構成され、前記樹脂部上に形成された導体部とを備え、前記樹脂部は、前記線状体の延在方向に沿って形成された溝を有し、前記導体部の少なくとも一部は、前記溝に埋設されている。
[2]上記発明において、前記樹脂部は、前記延在方向に沿って延びる基部と、前記基部の両側から立ち上がり、前記導体部の少なくとも一部を覆う一対の立上部とを備えてもよい。
[3]上記発明において、前記立上部の先端は、前記導体部の側面の頂端に位置してもよい。
[4]上記発明において、前記立上部との前記導体部の接触面の面粗さは、前記基部との前記導体部の接触面の面粗さに対して相対的に粗くてもよい。
[5]上記発明において、前記導体部の底面は、前記基部に向かって凸状に湾曲していてもよい。
[6]上記発明において、前記樹脂部の側面は、前記樹脂部の底面側から前記樹脂部の頂面側に向かうに従って前記樹脂部の内側へ傾斜したテーパ面であってもよい。
[7]本発明に係る配線基板は、上記配線体と、前記配線体を支持する支持体とを備える。
[8]本発明に係るタッチセンサは、上記配線基板を備える。
本発明によれば、導体部の少なくとも一部が、有色の樹脂材料で構成された樹脂部に形成された溝に埋め込まれていることにより、導体部の少なくとも一部が有色の樹脂部によって覆われる。これにより、導体部での光の散乱を抑制でき、導体部を視認し難くすることができる。
本発明の一実施形態に係るタッチセンサを示す平面図である。 本発明の一実施形態に係るタッチセンサを示す分解斜視図である。 本発明の一実施形態に係る配線体を示す平面図である。 図3のIV-IV線に沿った断面図である。 (A)〜(F)は、本発明の一実施形態に係る配線体の製造方法を示す断面図である。 (A)〜(F)は、本発明の一実施形態に係る配線体の製造方法を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るタッチセンサ1を示す平面図、図2はそのタッチセンサ1を示す分解斜視図、図3は本発明の一実施形態に係る配線体4を示す平面図、図4は図3のIV-IV線に沿った断面図である。
本実施形態の第1の配線体4を備えるタッチセンサ1は、投影型の静電容量方式のタッチパネルセンサであり、例えば、表示装置(不図示)等と組み合わせて、タッチ位置を検出する機能を有する入力装置として用いられる。表示装置としては、特に限定されず、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、電子ペーパー等を用いることができる。このタッチセンサ1は、相互に対向して配置された検出電極と駆動電極(後述する電極4Aと電極9A)を有しており、この2つの電極の間には、外部回路(不図示)から所定電圧が周期的に印加されている。
このようなタッチセンサ1では、例えば、操作者の指(外部導体)がタッチセンサ1に接近すると、この外部導体とタッチセンサ1との間でコンデンサ(静電容量)が形成され、2つの電極間の電気的な状態が変化する。タッチセンサ1は、2つの電極間の電気的な変化に基づいて、操作者の操作位置を検出することができる。
図1及び図2に示すように、タッチセンサ1は、基材3と、第1の配線体4と、樹脂層8と、第2の配線体9とを備えた配線基板から構成されている。このタッチセンサ1は、上記表示装置の視認性を確保するために、全体的に透明性(透光性)を有するように構成されている。本実施形態における「タッチセンサ1」が本発明における「タッチセンサ」、「配線基板」の一例に相当する。また、本実施形態における「第1の配線体4」、「第2の配線体9」が本発明における「配線体」の一例に相当する。
基材3は、可視光線が透過可能であると共に第1の配線体4を支持する透明な基材である。こうした基材3を構成する材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド樹脂(PI)、ポリエーテルイミド樹脂(PEI)、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、液晶ポリマー(LCP)、シクロオレフィンポリマー(COP)、シリコーン樹脂(SI)、アクリル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、グリーンシート、ガラス等を例示できる。この基材3に、易接着層や光学調整層が形成されていてもよい。本実施形態における「基材3」が本発明における「支持体」の一例に相当する。
第1の配線体4は、図3に示すように、複数の検出用の電極4Aと、複数の引出線4Bと、複数の端子4Cとを有している。なお、この第1の配線体4が有する電極4Aの数は、特に限定されず、任意に設定することができる。また、第1の配線体4が有する引出線4Bの数や端子4Cの数は、電極4Aの数に応じて設定される。
それぞれの電極4Aは、第1の線状体10Aと第2の線状体10Bとを交差させて構成されており、全体として四角形を繰り返す網目形状を有している。また、それぞれの電極4Aは、図中Y方向に延在しており、複数の電極4Aは、図中X方向に並列されている。それぞれの電極4Aの長手方向一端には引出線4Bの一端が接続されている。また、各引出線4Bの他端には端子4Cが設けられている。この端子4Cが外部回路に電気的に接続される。なお、以下の説明では、必要に応じて「第1の線状体10A」及び「第2の線状体10B」を「線状体10」と総称する。
本実施形態の電極4Aでは、以下のように、線状体10を配する。第1の線状体10Aは、X方向に対して+45°傾斜した方向(以下、単に「第1の方向」との称する。)に沿って直線状に延びている。当該複数の第1の線状体10Aは、この第1の方向に対して直交する方向(以下、単に「第2の方向」とも称する。)に等ピッチPで並べられている。これに対し、第2の線状体10Bは、第2の方向に沿って直線状に延びており、当該複数の第2の線状体10Bは、第1の方向に等ピッチPで並べられている。そして、これら第1及び第2の線状体10A,10Bが互いに直交することで、四角形状の単位網目を繰り返す網目状の電極4Aが形成されている。
なお、電極4Aの構成は、特に上述に限定されない。たとえば、本実施形態では、第1の線状体10AのピッチPと第2の線状体10BのピッチPとを同一として正方形になっているが(P=P)、特にこれに限定されず、第1の線状体10AのピッチPと第2の線状体10BのピッチPとを異ならせてもよい(P≠P)。
また、本実施形態では、第1の線状体10Aの延在方向である第1の方向は、X方向に対して+45°傾斜した方向とされている。また、第2の線状体10Bの延在方向である第2の方向は、第1の方向に対して直交する方向とされている。しかしながら、この第1及び第2の方向(すなわち、X軸に対する第1の方向の角度やX軸に対する第2の方向の角度)は、任意に設定することができる。
また、上記網目状の電極4Aの単位網目の外形は、次のような幾何学模様であってもよい。すなわち、網目状の電極4Aの単位網目の形状が、正三角形、二等辺三角形、直角三角形等の三角形でもよいし、平行四辺形、台形等の四角形でもよい。また、単位網目の形状が、六角形、八角形、十二角形、二十角形等のn角形や、円、楕円、星型等でもよい。
このように、網目状の電極4Aとして、種々の図形単位を繰り返して得られる幾何学模様を、当該網目状の電極4Aの単位網目の形状として用いることができる。また、本実施形態では、線状体10は、直線状とされているが、特にこれに限定されず、たとえば、曲線状、馬蹄状、ジグザグ線状等にしてもよい。
図4に示すように、それぞれの線状体10は、当該線状体10の延在方向に対して実質的に直交する方向に沿って切断した場合の断面形状として、台形形状を有しており、基材3上に形成された樹脂部5と、この樹脂部5上に形成された導体部6とを備えている。本実施形態における第1の配線体4の網目状の電極4Aでは、平面視において、導体部6が、網目状パターンを構成していると共に、樹脂部5が、導体部6と同様の網目状パターンを構成しており、導体部6が樹脂部5上に重ね合わされている。つまり、本実施形態における第1の配線体4では、相互に隣接する線状体10の間の部分は空隙となっており、その部分に樹脂部5は介在していない。本実施形態における「樹脂部5」が本発明における「樹脂部」の一例に相当し、本実施形態における「導体部6」が本発明における「導体部」の一例に相当する。
線状体10の樹脂部5は、基材3上に設けられた基部52と、基部52の両側から上方に向かって立ち上がる一対の立上部53と、を備えている。基部52の外面と立上部53の外面とは、相互に連続的につながっており、線状体10の側面10Cを形成している。この線状体10の側面10Cは、上方に向かうに従って内側に傾斜するテーパ面を有している。
本実施形態では、一対の立上部53の間に溝5Aが形成されている。具体的には、基部52の頂面52Aと一対の立上部53の内面53Aとによって、溝5Aが画定されており、この溝5Aに導体部6が設けられている。立上部53の先端は、導体部6の側面6Bの頂端に位置しており、導体部6の側面6Bの全域を立上部53が覆っている。また、当該導体部6の頂面6Cは、一対の立上部53の間で樹脂部5から上方に向かって露出している。一方、導体部6の底面6Aは、線状体10の底面側に向かって凸状に湾曲している。
本実施形態における「溝5A」が本発明における「溝」に相当し、本実施形態における「基部52」が本発明における「基部」に相当し、本実施形態における「立上部53」が本発明における「立上部」に相当し、本実施形態における「側面10C」が本発明における「樹脂部の側面」に相当する。さらに、本実施形態における「底面6A」が本発明における「導体部の底面」に相当し、本実施形態における「側面6B」が本発明における「導体部の側面」に相当する。
なお、本実施形態における導体部6の底面6Aの面粗さは、導体部6と樹脂部5とを強固に固定する観点から、頂面6Cの面粗さに対して相対的に粗いことが好ましい。具体的には、底面6Aの面粗さRaが0.1〜3.0μm程度であるのに対し、頂面6Cの面粗さRaが0.001〜1.0μm程度となっていることが好ましく、当該頂面6Cの面粗さRaが0.001〜0.3μmであることがさらにより好ましい。
また、本実施形態における導体部6の側面6Bの面粗さは、当該側面6Bと立上部53とを強固に固定する観点から、底面6Aの面粗さに対して相対的に粗いことが好ましい。具体的には、側面6Bの面粗さRaが0.3〜3.0μm程度であるのに対し、底面6Aの面粗さRaが0.1〜3.0μm程度となっていることが好ましい。なお、このような面粗さは、JIS法(JIS B0601(2013年3月21日改正))により測定することができる。
さらに、本実施形態では、樹脂部5が、有色(本実施形態では黒色)の樹脂材料で構成されている。ここで、「有色」とは、可視光を吸収することが可能な色であり、具体的には黒色等を例示することができる。
こうした有色の樹脂部5を構成する材料としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ビニル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂等の熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂等を例示することができる。また、樹脂部5を着色する材料としては、カーボンブラック等の黒色顔料等を例示することができる。
本実施形態の導体部6は、導電性ペーストを塗布して硬化させることで形成されている。この導体部6を構成する導電性ペーストの具体例としては、導電性粉末もしくは金属塩が、バインダ樹脂、水もしくは溶剤、および各種添加剤を混合して構成される導電性ペーストを例示することができる。導電性粉末としては、銀、銅、ニッケル、スズ、ビスマス、亜鉛、インジウム、パラジウム等の金属や、グラファイト等を挙げることができる。金属塩としては、これら金属の塩を挙げることができる。また、導電性ペーストに含まれるバインダ樹脂としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ビニル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等を例示することができる。導電性ペーストに含まれる溶剤としては、α-テルピネオール、ブチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトール、1−デカノール、ブチルセルソルブ、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、テトラデカン等を例示することができる。なお、上述の導電性ペーストに代えて、バインダ樹脂を含まない導電性ペーストを用いて導体部6を構成してもよい。
なお、本実施形態において、導体部6の幅は、50nm〜1000μmであることが好ましく、500nm〜150μmであることがより好ましく、1μm〜10μmであることがさらに好ましい。また、導体部6の厚さ(高さ)は、50nm〜3000μmであることが好ましく、500nm〜450μmであることがより好ましく、500nm〜10μmであることがさらに好ましい。
図1及び図2に示すように、樹脂層8は、第1の配線体4を覆うように基材3の上に形成されている。この樹脂層8は、電極4A、引出線4B、及び端子4Cが存在しない領域、並びに、電極4Aの線状体10間の空隙の領域では、基材3上に直接積層されている。
この樹脂層8は、第1の配線体4の導体部6(図4参照)と第2の配線体9の導体部(図示省略)との間の絶縁を確保する機能を有する絶縁層である。この樹脂層8は、可視光線が透過可能な透明性(透光性)を有する材料により構成されている。こうした透明な樹脂層8を構成する材料としては、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ビニル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂等のUV硬化性樹脂、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂等を例示することができる。
図1及び図2に示すように、第2の配線体9は、複数の電極9Aと、複数の引出線9Bと、複数の端子9Cとを有している。なお、この第2の配線体9が有する電極9Aの数は、特に限定されず、任意に設定することができる。また、第2の配線体9が有する引出線9Bの数や端子9Cの数は、電極9Aの数に応じて設定される。
それぞれの電極9Aは、第1の配線体4のそれぞれの電極4Aに対して直交する方向(図中X方向)に延在しており、複数の電極4Aは、図中Y方向に並列されている。電極9Aの構成は、第1の配線体4の電極4Aと同様である。また、それぞれの電極9Aの長手方向一端には引出線9Bの一端が接続されている。また、それぞれの引出線9Bの他端には端子9Cが設けられている。この端子9Cが外部回路に電気的に接続される。
次に、本実施形態における第1の配線体4の製造方法について説明する。図5(A)〜(F)及び図6(A)〜(F)は、本実施形態における第1の配線体4の製造方法を説明するための断面図である。
まず、図5(A)〜図5(E)に示すように、第1の配線体4を製造するのに用いる凹版11を作製する。凹版11を構成する材料としては、シリコン、ニッケル、二酸化珪素等のガラス類、有機シリカ類、グラッシーカーボン、熱可塑性樹脂、光硬化性樹脂等を例示することができるところ、本実施形態では、シリコンを採用する。
凹版11の作製工程では、まず、平板12を準備する。この平板12は、たとえば、CMP(化学的機械的研磨)処理により、その両主面(少なくとも、溝13(後述)が形成される面)が鏡面仕上げされていることが好ましい。
次に、図5(A)〜図5(D)に示すように、平板12の一方の主面に溝13を形成する。まず、図5(A)に示すように、平板12の一方の主面にレジスト14を形成する。次に、図5(B)に示すように、レジスト14の溝13に対応する領域を、選択的に露光することにより開口させる。
次に、図5(C)に示すように、エッチング処理により平板12のレジスト14の無い領域に溝13を形成する。エッチング処理としては、フッ酸等を用いたウェットエッチングや、SF(六フッ化硫黄)、C(八フッ化シクロブタン)を用いたドライエッチング等を例示することができる。その後、図5(D)に示すように、溝13を形成した凹版11の一方の主面からレジスト14を除去する。
ここで、エッチング処理工程では、上記のようなエッチングを行うことにより、溝13の幅方向両側の壁部を、下方に向かうに従って内側へ傾斜したテーパ面を形成する。なお、本実施形態では、溝13の幅は、50nm〜1000μmであることが好ましく、500nm〜150μmであることがより好ましく、1μm〜10μmであることがさらに好ましい。溝13の深さとしては、50nm〜3000μmであることが好ましく、500nm〜450μmであることがより好ましく、500nm〜10μmであることがさらに好ましい。
次に、図5(E)に示すように、凹版11の一方の主面及び溝13の表面に単分子膜15を形成する。この単分子膜15は、凹版11の一方の主面及び溝13の表面の濡れ性を低下させ、導体部6を形成するための導電性材料の溶剤の接触角を増大させる機能を発揮するものである。単分子膜15を構成する材料としては、シランカップリング剤、チオール、ホスホン酸等を例示することができる。単分子膜15の形成方法としては、ディッピング法や大気中又は真空中での気相成膜法等を例示することができる。
次に、図5(F)〜図6(F)に示すように、第1の配線体4を製造する。図5(F)に示すように、溝13内に導電性材料16を充填する。導電性材料16としては、上述したような導電性ペーストを用いる。また、導電性材料16を凹版11の溝13に充填する方法としては、例えばディスペンス法、インクジェット法、スクリーン印刷法を挙げることができる。もしくはスリットコート法、バーコート法、ブレードコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スピンコート法での塗工の後に溝13以外に塗工された導電性材料16をふき取るもしくは掻き取る、吸い取る、貼り取る、洗い流す、吹き飛ばす方法を挙げることができる。導電性材料16の組成等、凹版11の形状等に応じて適宜使い分けることができる。
ここで、導電性材料16が溝13の表面の単分子膜15にはじかれる。また、導電性材料16の粘度は所定範囲に設定されている。これにより、導電性材料16と溝13の側壁13Aとの間には微小な隙間Gが生じる。
次に、図6(A)に示すように、溝13に充填した導電性材料16を加熱して焼成することにより導体部6を形成する。導電性材料16の加熱条件は、導電性材料16の組成等に応じて適宜設定することができる。
ここで、加熱処理により、導電性材料16に体積収縮が生じる。この際、導電性材料16の底面は、溝13の底面に沿って平坦になるのに対して、導電性材料16の側面及び頂面の形状は、溝13の形状に影響されない。ここで、導電性材料16の側面及び頂面には微細な凹凸形状が形成される。
次に、図6(B)に示すように、樹脂部5を形成するための樹脂材料17を凹版11上に塗布する。このような樹脂材料17としては、上述した樹脂部5を構成することが可能な着色された樹脂材料を用いる。また、樹脂材料17を凹版11上に塗布する方法としては、スクリーン印刷法、スプレーコート法、バーコート法、ディップ法、インクジェット法、を例示することができる。この塗布により、溝13内に樹脂材料17が入り込む。ここで、樹脂材料17は、導体部6と溝13の側壁13Aとの微小な隙間Gに入り込む。
次に、図6(C)に示すように、凹版11上に塗布された樹脂材料17の層の上に基材3を配置する。本工程は、樹脂材料17と基材3との間に気泡が入り込むことを抑制するために、真空下で行うことが好ましい。基材3の材料は上述したものを例示できる。
次に、樹脂材料17を硬化させる。樹脂材料17を硬化させる方法としては、紫外線、赤外線レーザ光等のエネルギ線照射、加熱、加熱冷却、乾燥等を例示することができる。その後、図6(D)に示すように、基材3、樹脂材料17及び導体部6を凹版11から離型することにより、樹脂材料17及び導体部6を基材3に追従させて凹版11から剥離させる。
次に、図6(E)に示すように、導体部6及び樹脂材料17を覆うレジスト18を形成した後に、レジスト18の導体部6の無い領域を選択的に露光することにより開口させる。ここで、樹脂材料17は、導体部6間で広がる平坦部17Aと、平坦部17Aから突出した突出部17Bとで構成されるところ、レジスト18は、突出部17Bのみを被覆するように残存させる。
次に、図6(F)に示すように、エッチング処理によりレジスト18から露出した樹脂材料17の平坦部17Aを基材3から除去し、その後、レジスト18を除去する。エッチング処理としては、フッ酸等を用いたウェットエッチング等を例示することができる。以上により、樹脂部5と導体部6とから構成される線状体10を備え、導体部6の側部と底部とを黒色の樹脂部5で覆った配線体4を得ることができる。
なお、特に図示しないが、上記工程を実行して第1の配線体4を得た後、透明な樹脂材料を、第1の配線体4を覆うように塗布する。このような樹脂材料としては、上述した樹脂層8を構成することが可能な透明な樹脂材料を用いる。
なお、樹脂層8を構成する透明な樹脂材料の粘度は、塗布時の十分な流動性を確保する観点から、1mPa・s〜10,000mPa・sであることが好ましい。また、硬化後の樹脂の貯蔵弾性率は、導体部6の耐久性の観点から、10Pa以上、10Pa以下であることが好ましい。樹脂層8の樹脂材料を塗布する方法としては、スクリーン印刷法、スプレーコート法、バーコート法、ディップ法、インクジェット法等を例示することができる。
また、特に図示しないが、樹脂層8の樹脂材料が硬化した後、樹脂層8上に第2の配線体9を形成することにより、本実施形態のタッチセンサ1を得ることができる。第2の配線体9は、第1の配線体4の形成方法と同様の方法により形成することができる。
以下、本実施形態に係る第1の配線体4の作用について説明する。図4に示すように、本実施形態に係る第1の配線体4の線状体10では、線状に延在する黒色の樹脂部5にその延在方向に沿って溝5Aが形成され、線状に延在する導体部6が、溝5Aに頂面6Cが露出した状態で埋設されている。即ち、導体部6の側面6Bが、黒色の樹脂部5の立上部53によって覆われている。このため、樹脂部5の立上部53において光が吸収され、導体部6の側面6Bにおいて光の散乱が生じない。これにより、導体部6が視認し難くなる。
また、本実施形態に係る第1の配線体4では、黒色の樹脂部5の立上部53の先端が、導体部6の側面6Bと頂面6Cとの境界(側面6Bの頂端)まで達している。このため、導体部6の側面6Bと頂面6Cとの境界において光が吸収され、該境界において光の散乱が生じない。さらに、導体部6の底面6Aの全体が黒色の樹脂部5により被覆されており、導体部6の底面6Aの全体において光の散乱が生じない。これにより、より一層、導体部6が視認し難くなる。
ここで、導体部6の材料中に黒色の着色料を添加することで光の散乱を抑えることができるが、かかる場合、導体部6の導電成分の含有率が低下することにより、極細の導体部6では導電性の確保が難しくなる。これに対して、本実施形態に係る第1の配線体4では、樹脂部5に黒色の着色料を添加することで導体部6の光の散乱を抑えたので、導体部6の導電成分の含有率を低下させることなく、極細の導体部6の導電性を確保できる。
また、本実施形態に係る第1の配線体4では、導体部6が、網目状パターンを構成し、樹脂部5が、導体部6と同様の網目状パターンを構成しており、導体部6が樹脂部5に重ね合わされている。これによって、導体部6の無い領域が有色の樹脂により塞がれることがないので、透明性(透光性)を有する第1の配線体4を得ることができ、第1の配線体4を通しての液晶画面等の視認性を確保できる。
また、本実施形態に係る第1の配線体4では、樹脂部5の立上部53との導体部6の接触面(側面6B)の面粗さが、樹脂部5基部52との導体部6の接触面(底面6A)の面粗さに対して相対的に粗くなっている。これにより、導体部6の側部と樹脂部55の立上部53との密着性を向上でき、これらの剥離を抑制できる。
また、本実施形態に係る第1の配線体4では、樹脂部5の立上部53が導体部6の側部の全域に接触している。これにより、立上部53が形成されていない場合と比較して、導体部6と樹脂部5との接触面積が増大することで、これらの剥離を抑制できる。
さらに、本実施形態に係る第1の配線体4では、導体部6の底面6Aが樹脂部5の基部52側に向かって凸状に湾曲、導体部6の側面6Bは、外側に向かって凸状に湾曲している。これにより、導体部6の底面6Aや側面6Bが平面で構成されている場合と比較して、導体部6と樹脂部5との接触面積が増大することで、これらの剥離を抑制できる。
なお、以上に説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
たとえば、タッチセンサ1から基材3を省略してもよい。この場合において、たとえば、樹脂部5の下面に剥離シートを設け、実装時に当該剥離シートを剥がして実装対象(フィルム、表面ガラス、偏光板、ディスプレイ等)に接着して実装する形態として配線体又は配線基板を構成してもよい。なお、この形態では、「樹脂部5」が本発明の「樹脂部」の一例に相当し、「実装対象」が本発明の「支持体」の一例に相当する。また、第1の配線体4を覆う樹脂層8を介して、上述の実装対象に接着して実装する形態として配線体又は配線基板を構成してもよい。
また、導体部6の全体が樹脂部5の溝5A内に収まることが必須ではなく、導体部6の頂面側の一部が、溝5A内から突出していてもよい。さらに、立上部53が導体部6の側面6Bの全体に接着することも必須ではない。
また、上述の実施形態のタッチセンサ1は、2層の導体部からなる投影型の静電容量方式のタッチパネルセンサであるが、特にこれに限定されず、1層の導体層からなる表面型(容量結合型)静電容量方式のタッチパネルセンサにも、本発明を適用することができる。
また、上述の実施形態では、配線体又は配線基板は、タッチパネルセンサに用いられるとして説明したが、特にこれに限定されない。たとえば、配線体に通電して抵抗加熱等で発熱させることにより当該配線体をヒーターとして用いてもよい。また、配線体の導体部の一部を接地することにより当該配線体を電磁遮蔽シールドとして用いてもよい。また、配線体をアンテナとして用いてもよい。この場合、配線体を実装する実装対象が本発明の「支持体」の一例に相当する。
1・・・タッチセンサ
3・・・基材
4・・・第1の配線体
4A・・・電極
4B・・・引出線
4C・・・端子
5・・・樹脂部
5A・・・溝
52・・・基部
52A・・・頂面
53・・・立上部
53A・・・内面
6・・・導体部
6A・・・底面
6B・・・側面
6C・・・頂面
8・・・樹脂層
9・・・第2の配線体
9A・・・電極
9B・・・引出線
9C・・・端子
10・・・線状体
10A・・・第1の線状体
10B・・・第2の線状体
11・・・凹版
12・・・平板
13・・・溝
14,18・・・レジスト
15・・・単分子膜
16・・・導電性材料
17・・・樹脂材料

Claims (7)

  1. 所定のパターンを形成する線状体を備え、
    前記線状体は、
    有色の樹脂材料から構成された樹脂部と、
    導電性を有する材料から構成され、前記樹脂部上に形成された導体部と
    を備え、
    前記樹脂部は、前記線状体の延在方向に沿って形成された溝を有し、
    前記導体部の少なくとも一部は、前記溝に埋設されており、
    前記樹脂部の側面は、前記樹脂部の底面側から前記樹脂部の頂面側に向かうに従って前記樹脂部の内側へ傾斜したテーパ面である配線体。
  2. 請求項1に記載の配線体であって、
    前記樹脂部は、
    前記延在方向に沿って延びる基部と、
    前記基部の両側から立ち上がり、前記導体部の少なくとも一部を覆う一対の立上部と
    を備える配線体。
  3. 請求項2に記載の配線体であって、
    前記立上部の先端は、前記導体部の側面の頂端に位置する配線体。
  4. 請求項2又は3に記載の配線体であって、
    前記立上部との前記導体部の接触面の面粗さは、前記基部との前記導体部の接触面の面粗さに対して相対的に粗い配線体。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の配線体であって、
    前記導体部の底面は、前記基部に向かって凸状に湾曲している配線体。
  6. 請求項1〜の何れか1項に記載の配線体と、
    前記配線体を支持する支持体と
    を備える配線基板。
  7. 請求項に記載の配線基板を備えるタッチセンサ。
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