JP2020107586A - 配線体、配線板、及びタッチセンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】接続配線体の剥離の発生を抑制することができる配線体を提供する。【解決手段】配線体3は、第1の樹脂部41と、第1の樹脂部41上に設けられた第1の導体部43と、第1の導体部43を覆うように、第1の樹脂部41に積層されたオーバコート6と、を備え、第1の樹脂部41は、オーバコート6から露出した第1の露出領域415を有し、第1の導体部43は、第1の露出領域415上に設けられた第1の端子46を含み、第1の露出領域415は、オーバコート6及び第1の端子46から露出した第1の露出面415aを有し、オーバコート6は、第1の樹脂部41と接触する第1の主面62と、第1の主面62とは反対側の第2の主面63と、を有しており、第1の露出面415aの面粗さは、第2の主面63の面粗さよりも粗い。【選択図】図4

Description

本発明は、配線体、配線板、及びタッチセンサに関するものである。
樹脂部上に設けられた端子を有する配線体と、基材上に設けられた接続端子を有するFPC(フレキシブルプリント基板)と、配線体の端子とFPCの接続端子を接続する異方導電性フィルム(ACF)と、を備えたタッチセンサが知られている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2017/188236号
上記のタッチセンサにおいて、配線体とFPCとの密着性が不十分な場合、FPCを湾曲させる際に生じる応力により、FPC(接続配線体)が配線体から剥離してしまうおそれがあるという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、接続配線体の剥離の発生を抑制することができる配線体、配線板、及びタッチセンサを提供することである。
[1]本発明に係る配線体は、第1の支持絶縁層と、前記第1の支持絶縁層上に設けられた第1の導体部と、前記第1の導体部を覆うように、前記第1の支持絶縁層に積層された被覆絶縁層と、を備え、前記第1の支持絶縁層は、前記被覆絶縁層から露出した第1の露出領域を有し、前記第1の導体部は、前記第1の露出領域上に設けられた第1の端子を含み、前記第1の露出領域は、前記被覆絶縁層及び前記第1の端子から露出した第1の露出面を有し、前記被覆絶縁層は、前記第1の支持絶縁層と接触する第1の主面と、前記第1の主面とは反対側の第2の主面と、を有しており、前記第1の露出面の面粗さは、前記第2の主面の面粗さよりも粗い配線体である。
[2]上記発明において、前記第1の露出面の面粗さRaは、下記の(1)式を満たしてもよい。
10nm≦Ra≦100nm …(1)
[3]上記発明において、前記第2の主面の面粗さRaは、下記の(2)式を満たしてもよい。
Ra≦5nm …(2)
[4]上記発明において、前記第1の支持絶縁層は、層状に延在する第1の本体部と、前記第1の本体部から前記被覆絶縁層に向かって突出する第1の突出部と、を含み、前記第1の導体部は、前記第1の突出部上に設けられており、前記第1の露出面は、前記第1の本体部の表面であってもよい。
[5]上記発明において、前記第1の支持絶縁層は、前記被覆絶縁層が積層された第1の積層領域を有し、前記第1の積層領域は、前記被覆絶縁層が接触している第1の積層面を有しており、前記第1の積層面の面粗さは、前記第2の主面の面粗さよりも粗くてもよい。
[6]上記発明において、前記配線体は、前記第1の支持絶縁層が積層された第2の支持絶縁層と、前記第1の支持絶縁層と前記第2の支持絶縁層との間に設けられた第2の導体部と、を有し、前記第2の支持絶縁層は、前記被覆絶縁層及び前記第1の支持絶縁層から露出した第2の露出領域を有しており、前記第2の導体部は、前記第2の露出領域上に設けられた第2の端子を含み、前記第2の露出領域は、前記被覆絶縁層、前記第1支持絶縁層、及び、前記第2の端子から露出した第2の露出面を有しており、前記第2の露出面の面粗さは、前記第2の主面の面粗さよりも粗くてもよい。
[7]上記発明において、前記第2の露出面の面粗さRaは、下記の(3)式を満たしてもよい。
10nm≦Ra≦100nm …(3)
[8]上記発明において、前記第2の支持絶縁層は、層状に延在する第2の本体部と、前記第2の本体部から前記被覆絶縁層に向かって突出する第2の突出部と、を含み、前記第2の導体部は、前記第2の突出部上に設けられており、前記第2の露出面は、前記第2の本体部の表面であってもよい。
[9]上記発明において、前記第2の支持絶縁層は、前記第1の支持絶縁層が積層された第2の積層領域を有し、前記第2の積層領域は、前記第1の支持絶縁層が接触している第2の積層面を有しており、前記第2の積層面の面粗さは、前記第2の主面の面粗さよりも粗くてもよい。
[10]本発明に係る配線板は、上記の配線体と、前記配線体を支持する支持体と、を備えた配線板である。
[11]上記発明において、前記配線板は、接続端子を有する接続配線体と、前記配線体と前記接続配線体を接続する導電性接着層と、を有しており、前記第1の端子と前記接続端子とが前記導電性接着層を介して電気的に接続されていてもよい。
[12]本発明に係るタッチセンサは、上記の配線板を備えているタッチセンサである。
本発明によれば、第1の支持絶縁層の第1の露出面の面粗さが、被覆絶縁層の第2の主面の面粗さより粗くなっている。このため、配線体と接続配線体との密着性が向上するので、接続配線体の剥離の発生を抑制することができる。一方、被覆絶縁層の第2の主面においては光の散乱等が抑えられるので、配線体の視認性の向上を図ることができる。
図1は、本発明の実施形態におけるタッチセンサを示す平面図である。 図2は、本発明の実施形態における配線板を示す分解斜視図である。 図3は、図1のIII部の拡大平面図である。 図4は、図3のIV-IV線に沿った断面図である。 図5は、本発明の実施形態における第1の導体線を示す図であり、図1におけるV-V線に沿った断面図である。 図6は、図1のVI部の拡大平面図である。 図7は、図6のVII-VII線に沿った断面図である。 図8(a)〜図8(e)は、本発明の実施形態における配線体の製造方法を説明するための断面図(その1)である。 図9(a)〜図9(h)は、本発明の実施形態における配線体の製造方法を説明するための断面図(その2)である。 図10は、本発明の実施形態における配線体と接続配線体の接続方法について説明するための断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本実施形態におけるタッチセンサを示す平面図であり、図2は実施形態における配線板を示す分解斜視図であり、図3は図1のIII部の拡大平面図であり、図4は図3のIV-IV線に沿った断面図であり、図5は本実施形態における第1の導体線を示す断面図であり、図6は図1のVI部の拡大平面図であり、図7は図6のVII-VII線に沿った断面図である。
本実施形態の配線板2を備えるタッチセンサ1は、図1に示すように、投影型の静電容量方式のタッチパネルセンサであり、例えば、表示装置(不図示)等と組み合わせて、タッチ位置を検出する機能を有する入力装置として用いられる。表示装置としては、特に限定されず、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、又は、電子ペーパ等を用いることができる。
このタッチセンサ1は、表示装置に映し出される画像を表示できる表示領域Z(図1中の一点鎖線の内側の領域)と、当該表示領域Zを囲む非表示領域Z(図1中の一点鎖線の外側の領域)と、を有している。表示領域Zには、表示装置に映し出される画像と重なるように検出電極と駆動電極(後述する第1の電極44及び第2の電極54)が配置されており、この2つの電極44,54間には、外部回路(不図示)から所定電圧が周期的に印加されている。一方、非表示領域Zには、これら電極44,54に接続された引出配線(後述する第1及び第2の引出配線45,55)や端子(後述する第1及び第2の端子46,56)が配置されている。
このようなタッチセンサ1では、例えば、操作者の指(外部導体)がタッチセンサ1に接近すると、この外部導体とタッチセンサ1との間でコンデンサ(電気容量)が形成され、2つの電極44,54間の電気的な状態が変化する。タッチセンサ1は、2つの電極44,54間の電気的な変化に基づいて、操作者の操作位置を検出することができる。本実施形態における「タッチセンサ1」が本発明における「タッチセンサ」の一例に相当し、本実施形態における「配線板2」が本発明における「配線板」の一例に相当する。
この配線板2は、図1及び図2に示すように、配線体3と、加飾部7と、接着部8と、基材9と、を備えている。本実施形態の配線板2は、上記表示装置の視認性を確保するために、全体的に透明性(透光性)を有するように構成されている。なお、図1においては、本実施形態の配線板2の構成を分かり易く説明するため、+Z方向側に位置する第1の導体部43を実線で表示し、−Z方向側に位置する第2の導体部53(第2の端子56を除く。)を破線で表示している。第1及び第2の導体部43,53については、後に説明する。
配線体3は、図2に示すように、第1の積層部4と、第2の積層部5とを有している。本実施形態の配線体3では、基材9側から、第2の積層部5、第1の積層部4、及び、オーバコート6が順次積層されている。本実施形態における「配線体3」が本発明における「配線体」の一例に相当し、本実施形態における「オーバコート6」が本発明における「被覆絶縁層」の一例に相当する。
第1の積層部4は、図2〜図4に示すように、第1の樹脂部41と、当該第1の樹脂部41上に設けられた第1の導体部43とを有している。本実施形態における「第1の樹脂部41」が本発明における「第1の支持絶縁層」の一例に相当し、本実施形態における「第1の導体部43」が本発明における「第1の導体部」の一例に相当する。
第1の樹脂部41は、第1の導体部43を保持するために設けられている。この第1の樹脂部41は、樹脂材料等の電気絶縁性を有する材料から構成されている。この第1の樹脂部41を構成する具体的な材料としては、UV硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、又は、熱可塑性樹脂等を例示することができ、より具体的には、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ビニル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、又は、ポリイミド樹脂等を例示することができる。
図4に示すように、第1の樹脂部41は、第1の本体部411と、第1の突出部412とを有している。第1の本体部411は、第1の樹脂部41において層状(膜状)に延在している部分であり、略平坦なシート状(フィルム状)の形状を有している。特に限定されないが、この第1の本体部411の表面411aの面粗さRaは、10nm以上であり100nm以下であることが好ましい(10nm≦Ra≦100nm)。なお、第1の本体部411の表面411aの面粗さが、規則的な周期(周期性)を有していてもよい。第1の樹脂部41は、タッチセンサ1における2つの電極44,54間に存在する誘電体として機能する。この第1の樹脂部41の厚みを調整することで、タッチセンサ1の検出感度を調整する。なお、図4においては、本実施形態の第1の積層部4の構成を分かり易く説明するために、第1の本体部411の表面411aの凹凸形状を誇張して図示している。
なお、このような面粗さは、JIS法(JIS B0601(2013年3月21日改正))により測定することができる。後述する第2の樹脂部51の第2の本体部511の表面511aの面粗さRaやオーバコート6の第2の主面63の面粗さRaも、この第1の本体部411の表面411aの面粗さRaと同様の方法により測定することができる。因みに、JIS法(JIS B0601(2013年3月21日改正))に記載されるように、ここでの「面粗さRa」とは「算術平均粗さRa」のことをいう。
第1の突出部412は、第1の本体部411上に当該第1の本体部411と一体的に形成されている。この第1の突出部412は、第1の導体部43を構成する第1の導体線42に対応して設けられており、当該第1の導体線42を支持している。この第1の突出部412は、第1の導体線42の幅方向の断面において、第1の本体部411からオーバコート6に向かって突出している。
第1の突出部412は、第1の導体線42(具体的には、第1の導体部接触面421(後述))と接触する第1の樹脂部接触面413を有している。この第1の樹脂部接触面413は、図4に示すように、凹凸形状を有する第1の導体部接触面421に対して相補的となる凹凸形状を有している。なお、図4においては、本実施形態の第1の積層部4の構成を分かり易く説明するために、第1の樹脂部接触面413及び第1の導体部接触面421の凹凸形状を誇張して図示している。
第1の樹脂部41上には、複数の第1の導体線42が設けられており、当該複数の第1の導体線42により第1の導体部43が構成されている。この第1の導体部43は、複数の第1の電極44と、複数の第1の引出配線45と、複数の第1の端子46とを有している。
第1の電極44は、図1の拡大図に示すように、直線状に延在する第1の導体線42を相互に交差させることで形成された網目形状を有している。なお、第1の導体線42は、曲線状、馬蹄状、ジグザグ線状等であってもよい。また、第1の導体線42の延在方向に沿って、当該第1の導体線42の幅が変化してもよい。
それぞれの第1の電極44は、図中X方向に延在しており、複数の第1の電極44は、図中Y方向に並列されている。それぞれの第1の電極44の長手方向一端には、第1の引出配線45が接続されている。それぞれの第1の引出配線45は、それぞれの第1の電極44の長手方向一端から配線体3の外縁近傍まで延びている。図3に示すように、それぞれの第1の引出配線45の他端には、第1の端子46が設けられている。後述するように、この第1の端子46は、導電性接着剤400を介して、接続配線体300と接続される(図10参照)。
なお、本実施形態における接続配線体300は、フレキシブルプリント基板(FPC)であるが、リジッド基板、リジッドフレックス基板、或いは、メンブレン基板等の他のタイプの配線板を、接続配線体300として用いてもよい。また、導電性接着剤400の具体例としては、異方導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)や異方導電ペースト(ACP:Anisotropic Conductive Paste)等を例示することができる。本実施形態における接続配線体300が本発明における接続配線体の一例に相当し、本実施形態における導電性接着剤400が本発明における導電性接着層の一例に相当する。
第1の電極44の網目形状を構成するそれぞれの編目の形状は、特に限定されない。例えば、正三角形、二等辺三角形、直角三角形等の三角形でもよいし、平行四辺形、台形等の四角形でもよい。また、網目の形状が、六角形、八角形、十二角形、二十角形等のn角形や、円、楕円、星形等でもよい。このように、種々の図形単位を繰り返して得られる幾何学模様を、第1の電極44の編目の形状として用いることができる。また、本実施形態では、第1の引出配線45及び第1の端子46は所謂ベタパターンであるが、第1の引出配線45及び第1の端子46が、第1の電極44と同様の網目形状を有してもよい。
第1の導体線42は、バインダ樹脂と、当該バインダ樹脂中に分散された導電性粒子(導電性粉末)とから構成されている。導電性粒子としては、金属材料やカーボン系材料を挙げることができる。より具体的には、金属材料としては、銀、銅、ニッケル、スズ、ビスマス、亜鉛、インジウム、又は、パラジウム等を例示することができる。また、カーボン系材料としては、グラファイト、カーボンブラック(ファーネスブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック)、カーボンナノチューブ、又は、カーボンナノファイバ等を例示することができる。なお、導電性粒子に代えて、上述の金属系材料の塩である金属塩を用いてもよい。
バインダ樹脂としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ビニル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、又は、フッ素樹脂等を例示することができる。なお、第1の導体線42を構成する材料からバインダ樹脂を省略してもよい。
このような第1の導体線42は、導電性ペーストを塗布して硬化させることで形成されている。導電性ペーストの具体例としては、導電性粒子、バインダ樹脂、水若しくは溶剤、及び各種添加剤を混合して構成する導電性ペーストを例示することができる。導電性ペーストに含まれる溶剤としては、α―テルピネオール、ブチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトール、1―デカノール、ブチルセルソルブ、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、又は、テトラデカン等を例示することができる。
本実施形態の第1の導体線42の断面形状について、図5を参照しながら、詳細に説明する。本実施形態の第1の導体線42は、図5に示すように、当該第1の導体線42の幅方向の断面において、第1の導体部接触面421と、第1の導体部頂面422と、第1の導体部側面423とを有している。
第1の導体部接触面421は、第1の樹脂部接触面413と接触している面である。この第1の導体部接触面421は、凹凸形状を有している。この凹凸形状は、第1の導体部接触面421の面粗さに基づいて形成されている。
第1の導体部頂面422は、第1の導体線42において第1の導体部接触面421と反対側の面である。本実施形態の第1の導体部頂面422は、直線状の第1の頂面平坦部422aを含んでいる。本実施形態では、第1の導体部頂面422の略全体が、第1の頂面平坦部422aで構成されている。
第1の導体部側面423は、第1の導体部接触面421と第1の導体部頂面422との間に介在している。第1の導体部側面423は、一方の端部423aで第1の導体部頂面422とつながり、他方の端部423bで第1の導体部接触面421とつながっている。第1の導体部側面423と、第1の突出部412の側面とは連続的につながっている。
本実施形態では、第1の導体線42における2つの第1の導体部側面423は、オーバコート6に接近するに従って第1の導体線42の中心に接近するように傾斜している。すなわち、第1の導体線42は、当該第1の導体線42の幅方向の断面において、オーバコート6に接近するに従って幅狭となるテーパ形状を有している。
第1の導体部側面423は、第1の側面平坦部423cを含んでいる。第1の側面平坦部423cは、第1の導体線42の幅方向の断面において、第1の導体部側面423に存在する直線状の部分である。本実施形態の第1の導体部側面423は、その両端423a,423bを通る仮想直線(不図示)上を延在する面であるため、当該第1の導体部側面423の略全体が第1の側面平坦部423cとなっている。
第1の導体線42と第1の樹脂部41とを強固に固定する観点から、第1の導体部接触面421の面粗さは、第1の導体部頂面422の面粗さよりも大きい(粗い)ことが好ましい。本実施形態では、第1の導体部頂面422が第1の頂面平坦部422aを含んでいることから、上記第1の導体線42における面粗さの相対的関係(第1の導体部接触面421の面粗さに対して第1の導体部頂面422の面粗さが相対的に小さい関係)が成立している。
具体的には、第1の導体部接触面421の面粗さRaが0.1μm〜3μmであるのに対して、第1の導体部頂面422の面粗さRaが0.001μm〜1.0μmとなっていることが好ましい。なお、第1の導体部接触面421の面粗さRaは0.1μm〜0.5μmであることがより好ましく、第1の導体部頂面422の面粗さRaは、0.001μm〜0.3μmであることがより好ましい。また、第1の導体部接触面421の面粗さに対する第1の導体部頂面422の面粗さの関係が、0.01〜1未満であることが好ましく、0.1〜1未満であることがより好ましい。また、第1の導体部頂面422の面粗さは、第1の導体線42の幅(最大幅)の1/5以下であることが好ましい。
なお、このような面粗さも、上述のJIS法(JIS B0601(2013年3月21日改正))により測定することができる。第1の導体部接触面421の面粗さや第1の導体部頂面422の面粗さの測定は、第1の導体線42の幅方向に沿って行ってもよいし、第1の導体線42の延在方向に沿って行ってもよい。
本実施形態では、第1の導体部側面423も第1の側面平坦部423cを含んでいる。このため、第1の導体部頂面422と同様、第1の導体部接触面421の面粗さが第1の導体部側面423の面粗さよりも大きく(粗く)なっている。第1の導体部側面423の面粗さRaとしては、第1の導体部接触面421の面粗さRaが0.1μm〜3μmであるのに対して、0.001μm〜1.0μmであることが好ましく、0.001μm〜0.3μmであることがより好ましい。第1の導体部側面423の面粗さの測定は、第1の導体線42の幅方向に沿って行ってもよいし、第1の導体線42の延在方向に沿って行ってもよい。
上述した第1の導体部接触面421と当該第1の導体部接触面421以外の他の面422,423との面粗さの相対的関係を有する第1の導体線42の形状の一例を、図5を参照しながら説明する。
図5に示すように、導電性粒子Mとバインダ樹脂Bとにより構成される第1の導体線42の第1の導体部接触面421では、第1の導体線42の幅方向の断面において、導電性粒子Mの一部がバインダ樹脂Bから突出している。これにより、第1の導体部接触面421は、凹凸形状を有している。
一方、第1の導体線42の第1の導体部頂面422及び第1の導体部側面423では、第1の導体線42の幅方向の断面において、導電性粒子M同士の間にバインダ樹脂Bが入り込んでいる。第1の導体部頂面422及び第1の導体部側面423上では、導電性粒子Mの僅かな露出部分が点在しているが、バインダ樹脂Bが導電性粒子Mを覆っている。これにより、第1の導体部頂面422に第1の頂面平坦部422aが含まれ、第1の導体部側面423に第1の側面平坦部423cが含まれている。
この場合、第1の導体部接触面421の面粗さは、第1の導体部頂面422の面粗さよりも大きく(粗く)、また、第1の導体部側面423の面粗さよりも大きい(粗い)。なお、第1の導体部側面423において、バインダ樹脂Bが導電性粒子Mを覆っていることで、隣り合う第1の導体線42同士の間における電気絶縁性が向上し、マイグレーションの発生が抑制される。
なお、導体線の形状(導体部接触面、導体部頂面、及び導体部側面の態様)は、特に上述に限定されない。また、第1の導体部43において、第1の電極44を構成する第1の導体線42と、第1の引出配線45を構成する第1の導体線42と、第1の端子46を構成する第1の導体線42とは、相互に同じ形状であってもよいし、異なる形状であってもよい。
また、例えば、第1の電極44を構成する第1の導体線42の幅と、第1の引出配線45を構成する第1の導体線42の幅と、第1の端子46を構成する第1の導体線42の幅とが、相互に同じであってもよいし、異なっていてもよい。また、第1の電極44を構成する第1の導体線42の高さと、第1の引出配線45を構成する第1の導体線42の高さと、第1の端子46を構成する第1の導体線42の高さとが、相互に同じであってもよいし、異なっていてもよい。
第2の積層部5は、図2、図6及び図7に示すように、第2の樹脂部51と、当該第2の樹脂部51上に設けられた第2の導体部53とを有している。本実施形態における「第2の樹脂部51」が本発明における「第2の支持絶縁層」の一例に相当し、本実施形態における「第2の導体部53」が本発明における「第2の導体部」の一例に相当する。
第2の樹脂部51は、第2の本体部511と、第2の突出部512と、を有している。第2の本体部511は、第2の樹脂部51において層状に延在している部分であり、略平坦なシート状の形状を有している。特に限定されないが、この第2の本体部511の表面511aの面粗さRaは、10nm以上であり100nm以下であることが好ましい(10nm≦Ra≦100nm)。なお、第2の本体部511の表面511aの面粗さが、規則的な周期を有していてもよい。また、図7においては、本実施形態の第2の積層部5の構成を分かり易く説明するために、第2の本体部511の表面511aの凹凸形状を誇張して図示している。
第2の突出部512は、第2の本体部511上に当該第2の本体部511と一体的に形成されている。この第2の突出部512は、第2の導体部53を構成する第2の導体線52に対応して設けられており、当該第2の導体線52を支持している。この第2の突出部512は、第2の導体線52の幅方向の断面において、第2の本体部511からオーバコート6側に向かって突出している。
第2の突出部512は、第2の導体線52(具体的には、第2の導体部接触面521)と接触する第2の樹脂部接触面513を有している。この第2の樹脂部接触面513は、図7に示すように、凹凸形状を有する第2の導体部接触面521に対して相補的となる凹凸形状を有している。図7においては、本実施形態の第2の積層部5の構成を分かり易く説明するために、第2の樹脂部接触面513及び第2の導体部接触面521の凹凸形状を誇張して図示している。
図1及び図2に示すように、第2の樹脂部51上には、複数の第2の導体線52が設けられ、当該複数の第2の導体線52により第2の導体部53が構成されている。第2の導体部53は、第2の電極54と、第2の引出配線55と、第2の端子56とを有している。
第2の電極54は、網目形状を有している。それぞれの第2の電極54は、図中Y方向に延在しており、複数の第2の電極54は、図中X方向に並列されている。それぞれの第2の電極54の長手方向一端には第2の引出配線55が接続されている。それぞれの第2の引出配線55は、それぞれの第2の電極54の長手方向一端から配線体3の外縁近傍まで延びている。それぞれの第2の引出配線55の他端には、第2の端子56が設けられている。後述するように、この第2の端子56は、導電性接着剤400を介して、接続配線体300と接続される。
本実施形態の第2の導体線52は、上述の第1の導体線42と基本的な構成は同じである。従って、第1の導体部接触面421を第2の導体部接触面521に、第1の導体部頂面422を第2の導体部頂面522に、第1の導体部側面423を第2の導体部側面523に、それぞれ読み替えて、繰り返しの説明を省略し、第1の導体線42の説明を援用する。
図2に示すように、以上に説明した第2の積層部5の上に第1の積層部4が積層されており、当該第1の積層部4の上にオーバコート6が積層されている。この際、オーバコート6の切欠61を介して、第1の積層部4の一部がオーバコート6から露出している。また、オーバコート6の切欠61と第1の積層部4の切欠416を介して、第2の積層部5の一部がオーバコート6及び第1の積層部4から露出している。
具体的には、図3及び図4に示すように、オーバコート6は、第1の導体部43を覆うように第1の樹脂部41の第1の積層領域414に積層されている。この第1の積層領域414では、第1の導体部43が形成されていない第1の積層面414aにオーバコート6が直接接触している。この第1の積層面414aは上述の第1の本体部411の表面411aの一部を構成しているので、この第1の積層面414aが10nm以上100nm以下の面粗さRaを有していることが好ましい(10nm≦Ra≦100nm)。
同様に、図6及び図7に示すように、第1の積層部4は、第1の樹脂部41が第2の導体部53を覆うように、第2の樹脂部51の第2の積層領域514に積層されている。この第2の積層領域514では、第2の導体部53が形成されていない第2の積層面514aに第1の樹脂部41が直接接触している。この第2の積層面514aは上述の第2の本体部511の表面511aの一部を構成しているので、この第2の積層面514aが10nm以上100nm以下の面粗さRaを有していることが好ましい(10nm≦Ra≦100nm)。
一方、第1の積層部4の切欠416は、略U字形状を有しており、第2の積層部5の第2の露出領域515に対応するように第1の樹脂部41に形成されている。また、オーバコート6の切欠61も、略U字形状を有しており、第1の積層部4の第1の露出領域415と第2の積層部5の第2の露出領域515に対応するように形成されている。オーバコート6の切欠61は、第1の樹脂部41の切欠416よりも大きな幅を有しており、オーバコート6の切欠61は第1の樹脂部41の切欠416を包含している(図1参照)。
第1の露出領域415には、第1の導体部43の第1の端子46が設けられており、第2の露出領域515には、第2の導体部53の第2の端子56が設けられている。そして、第1の導体部43の第1の端子46は、オーバコート6の切欠61を介して、当該オーバコート6から外部に露出している。また、第2の導体部53の第2の端子56は、切欠416及び切欠61を介して、第1の樹脂部41及びオーバコート6から外部に露出している。
本実施形態では、第1の露出領域415において第1の端子46が形成されていない第1の露出面415aが、上述の第1の本体部411の表面411aの一部を構成しているので、この第1の露出面415aが10nm以上100nm以下の面粗さRaを有していることが好ましい(10nm≦Ra≦100nm)。
また、本実施形態では、第2の露出領域515において第2の端子56が形成されていない第2の露出面515aが、上述の第2の本体部511の表面511aの一部を構成しているので、この第2の露出面515aが10nm以上100nm以下の面粗さRaを有していることが好ましい(10nm≦Ra≦100nm)。
オーバコート6は、樹脂材料等の電気絶縁性を有する材料から構成されている。このオーバコート6を構成する具体的な材料としては、UV硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、又は、熱可塑性樹脂等を例示することができ、より具体的には、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ビニル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、又は、ポリイミド樹脂等を例示することができる。
このオーバコート6の第2の主面63は、5nm以下の面粗さRaを有している(Ra≦5nm)。なお、オーバコート6の第1の主面62は、配線体3の第1の樹脂部41に接触する面であるのに対し、オーバコート6の第2の主面63は、当該第1の主面62の反対側の面であり、特に図示しない表示装置に対向する面である。
従って、本実施形態では、第1の樹脂部41の第1の露出面415aの面粗さRaが、オーバコート6の第2の主面63の面粗さRaよりも大きく(粗く)なっている(Ra>Ra)。同様に、第2の樹脂部51の第2の露出面515aの面粗さRaも、オーバコート6の第2の主面63の面粗さRaよりも大きく(粗く)なっている(Ra>Ra)。
また、本実施形態では、第1の樹脂部41の第1の積層面414aの面粗さRaが、オーバコート6の第2の主面63の面粗さRaよりも大きく(粗く)なっている(Ra>Ra)。同様に、第2の樹脂部51の第2の積層面514aの面粗さRaも、オーバコート6の第2の主面63の面粗さRaよりも大きく(粗く)なっている(Ra>Ra)。
加飾部7は、タッチセンサ1の外観意匠の向上を図るため、視認不要な部品を隠すために設けられる。このような加飾部7を構成する材料としては、光(可視光線)を透過しない、或いは、光(可視光線)を減衰させることができる材料を用いる。具体的には、例えば、カーボンブラック、酸窒化チタン、又は、チタンブラック等の遮光材を含む黒色感光性樹脂組成物を、加飾部7として用いることができる。
この加飾部7は、配線体3の外縁に沿って枠状に形成され、その略中央に矩形状の開口を有している。本実施形態の加飾部7は、第2の樹脂部51の下面に直接形成されている。
平面視において、加飾部7と重なる部分は外部から視認できなくなる。この加飾部7と重なる範囲がタッチセンサ1の非表示領域Zを構成する。一方、平面視において、加飾部7の略中央の開口と重なる部分は可視光線が透過する。この加飾部7の略中央の開口と重なる範囲がタッチセンサ1の表示領域Zを構成する。
接着部8は、配線体3を基材9に貼り付けるために用いられる。このような接着部8としては、アクリル樹脂系接着剤、ウレタン樹脂系接着剤、又は、ポリエステル樹脂系接着剤等の公知の光学用透明接着剤(OCA:Optical Clear Adhesive)を用いることができる。本実施形態の接着部8は、加飾部7も覆っている。
基材9は、可視光線が透過可能であるとともに、配線体3を支持する透明な板状の基材である。この基材9を構成する材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド樹脂(PI)、ポリエーテルイミド樹脂(PEI)、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、液晶ポリマー(LCP)、シクロオレフィンポリマー(COP)、シリコーン樹脂(SI)、アクリル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、又は、ガラス等を例示できる。この基材9に、易接着層や光学調整層が形成されていてもよい。本実施形態における「基材9」が本発明における「支持体」の一例に相当する。
次に本実施形態における配線体3の製造方法について、図8(a)〜図9(h)を参照しながら説明する。図8(a)〜図9(h)は本実施形態における配線体の製造方法を説明するための断面図である。
先ず、図8(a)に示すように、第2の導体線52に対応した形状を有する凹部101が形成された凹版100に導電性材料110を充填する。凹版100の凹部101に充填される導電性材料110としては、上述の導電性ペーストを用いる。凹版100を構成する材料としては、シリコン、ニッケル、ガラス類、セラミック類,有機シリカ類、グラッシーカーボン、熱可塑性樹脂、又は、光硬化性樹脂等を例示することができる。なお、凹部101の表面には、離型性を向上させるため、黒鉛系材料、シリコーン系材料、フッ素系材料、セラミック系材料、アルミニウム系材料等からなる離型層(図示省略)を予め形成しておくことが好ましい。
導電性材料110を凹版100の凹部101に充填する方法としては、例えば、ディスペンス法、インクジェット法、又は、スクリーン印刷法を挙げることができる。或いは、凹部101への導電性材料110の充填方法として、スリットコート法、バーコート法、ブレードコート法、ディップコート法、スプレーコート法、又は、スピンコート法での塗工の後に、凹部101以外に塗工された導電性材料110を拭き取る、掻き取る、吸い取る、貼り取る、洗い流す、又は、吹き飛ばす方法を挙げることができる。
次に、図8(b)に示すように、凹部101に充填した導電性材料110を加熱して硬化させる。これにより、第2の導体部53が形成される。導電性材料110の加熱の条件は、導電性材料110の組成等に応じて適宜設定することができる。
ここで、加熱の処理により、導電性材料110に体積収縮が生じる。この際、導電性材料110のうち凹部101の内壁面に接する部分は、当該凹部101の内壁面の形状が転写され、平坦な形状となる。一方、導電性材料110のうち凹部101の内壁面と接しない部分は、当該凹部101の内壁面の形状の影響を受けない。このため、導電性材料110のうち凹部101の内壁面と接しない部分には、微細な凹凸形状が形成される。
なお、導電性材料110の処理方法は、特に加熱に限定されない。赤外線、紫外線、レーザ光等のエネルギ線を照射してもよいし、乾燥のみでもよい。また、これらの2種以上の処理方法を組み合わせてもよい。
次に、図8(c)に示すように、第2の樹脂部51を形成するための樹脂材料120を凹版100上に塗布する。このような樹脂材料120としては、上述した第2の樹脂部51を構成する樹脂材料を用いる。樹脂材料120を凹版100上に塗布する方法としては、スクリーン印刷法、スプレーコート法、バーコート法、ディップ法、又は、インクジェット法を例示することができる。この塗布により、上述の導電性材料110の体積収縮により凹部101内に生じた間隙に、樹脂材料120が入り込む。
次に、図8(d)に示すように、基板130を凹版100上に配置して、基板130と凹版100との間に樹脂材料120を介在させた状態で、基板130を凹版100に押し付けた後に、樹脂材料120を硬化させる。樹脂材料120を硬化させる方法としては、紫外線、赤外線レーザ光等のエネルギ線照射、加熱、加熱冷却、乾燥等を例示することができる。これにより、第2の樹脂部51が形成される。
この際、本実施形態では、凹版100の表面102が、10nm以上100nm以下の面粗さを有していることが好ましい。これにより、第2の樹脂部51において第2の積層面514a及び第2の露出面515aを含む第2の本体部511の表面511aに、10nm以上100nm以下の面粗さRaを付与することができる(10nm≦Ra≦100nm)。
なお、第2の樹脂部51の形成方法は特に上述に限定されない。例えば、樹脂材料120を基板130上に略均一に塗布したものを準備し、当該樹脂材料120が凹版100の凹部101に入り込むように当該基板130を凹版100に押し付け、その状態を維持したまま樹脂材料120を硬化させることにより、第2の樹脂部51を形成してもよい。
次に、図8(e)に示すように、第2の導体部53(導電性材料110)及び第2の樹脂部51(樹脂材料120)を含む第1の中間体140と、当該第1の中間体140に密着する基板130とを一体的に凹版100から剥離する。
次に、図9(a)に示すように、第1の導体線42に対応した形状を有する凹部151が形成された凹版150を準備する。この凹版150を構成する材料としては、凹版100を構成する材料と同様のものを用いる。上述の凹版100と同様、凹版150の表面に離型層(不図示)を予め形成しておいてもよい。
次に、図9(b)に示すように、凹版150の凹部151に第1の導体部43を形成するため導電性材料160を充填した後、当該導電性材料160を加熱して硬化させる。これにより、第1の導体部43が形成される。導電性材料160としては、上述の導電性ペーストを用いる。導電性材料160を凹部151に充填する方法としては、導電性材料を凹部101に充填する方法と同様の方法を用いる。導電性材料160を硬化させる方法としては、導電性材料110を硬化させる方法と同様の方法を用いる。
次に、図9(c)に示すように、第1の樹脂部41を形成するため樹脂材料170を、第2の導体部53を覆うように第1の中間体140上に塗布する。樹脂材料170としては、第1の樹脂部41を構成する材料を用いる。このような樹脂材料170を塗布する方法としては、上述の樹脂材料120を塗布する方法と同様の方法を用いる。
次に、図9(d)に示すように、第1の中間体140を凹版150上に配置して、樹脂材料170が凹版150の凹部151(具体的には、導電性材料160の体積収縮により生じた空隙)に入り込むように当該第1の中間体140を凹版150に押し付けた後、樹脂材料170を硬化させる。これにより、第1の樹脂部41が形成されると共に、当該第1の樹脂部41を介して第1の中間体140と第1の導体部43とが相互に接着固定される。
この際、本実施形態では、凹版150の表面152が、10nm以上100nm以下の面粗さを有していることが好ましい。これにより、第1の樹脂部41において、第1の積層面414a及び第1の露出面415aを含む第1の本体部411の表面411aに、10nm以上100nm以下の面粗さRaを付与することができる(10nm≦Ra≦100nm)。
なお、当該加圧は加圧ローラー等を用いて行うことができる。樹脂材料170を硬化させる方法としては、上述の樹脂材料120を硬化させる方法と同様の方法を用いる。
次に、図9(e)に示すように、第1の中間体140、第1の樹脂部41(樹脂材料170)、及び、第1の導体部43(導電性材料160)を含む第2の中間体180と、当該第2の中間体180に密着した基板130とを一体的に凹版150から剥離する。
次に、図9(f)に示すように、オーバコート6を形成するため、樹脂材料190を、第1の導体部43を覆うように第2の中間体180上に塗布する。樹脂材料190を構成する材料としては、上述のオーバコート6を構成する材料を用いる。樹脂材料190を塗布する方法としては、スクリーン印刷やダイコーティング法を用いて行う。
次に、図9(g)に示すように、樹脂材料190を介して、基板130側とは反対側から第2の中間体180に基板200を押し付ける。そして、樹脂材料190を介して基板200を第2の中間体180に押し付けた状態で樹脂材料190を硬化させる。樹脂材料190を硬化させる方法としては、上述の樹脂材料120を硬化させる方法と同様の方法を用いる。これにより、オーバコート6が形成される。
ここで、基板200としては、フロート法等で製造されたガラス基材(イーグルXG、コーニング社製)の表面に離型層を形成したものを用いる。離型層としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素系樹脂や、パーフルオロアルキル基含有シラン(FAS)などのシラン系材料などを用いる。このような基板200の主面のうち樹脂材料190と対向する側の主面201の面粗さRaは、5nm以下であることが好ましい。これにより、オーバコート6の第2の主面63に、5nm以下の面粗さRaを付与することができる(Ra≦5nm)。
次に、図9(h)に示すように、基板130を第2の中間体180から剥離すると共に、基板200を第2の中間体180から剥離する。これにより、配線体3を得ることができる。なお、基板130の剥離と基板200の剥離の前後関係は特に限定されない。
以上のように配線体3を得た後、スクリーン印刷により加飾部7を第2の樹脂部51の下面に形成する。次いで、接着部8を形成するための透明接着剤を介した状態で基材9を第2の樹脂部51の下面側から配線体3に押し付け、当該透明接着剤を硬化させることで、配線板2を得ることができる。
本実施形態の配線体3、配線板2、及び、タッチセンサ1は、以下の効果を奏する。図10は本実施形態における配線体とFPCの接続方法について説明するための断面図である。
一般に、配線体の表面(特に、表裏の主面)を平滑にすることで光の散乱等が抑えられ視認性が向上する。従って、視認性を向上する観点から、配線体の表面は、面粗さの小さい平滑な面であることが望ましい。しかしながら、導電性接着剤を介して配線体を接続配線体に接続する場合、当該接続配線体に対向する部分の配線体の表面まで平滑にすると、当該配線体と接続配線体との密着力が低くなってしまい、接続した後に接続配線体が配線体から意図せず剥離してしまうおそれがある、という問題がある。
これに対し、本実施形態では、第1の樹脂部41の第1の露出面415aの面粗さRaが、オーバコート6の第1の主面62の面粗さRaよりも粗くなっている(Ra>Ra)。これにより、図10に示すように、導電性接着剤400を介して配線板2に接続配線体300を接続する際に、第1の樹脂部41における導電性接着剤400との接触面積を増加させることができるので、配線体3と接続配線体300の密着力の向上を図ることができる。一方、オーバコート6の第1の主面62においては光の散乱等が抑えられるので、配線体3の視認性の向上を図ることができる。なお、導電性接着剤400を介して配線板2に接続配線体300が接続されると、当該導電性接着剤400を介して、配線板2の端子46,56と、接続配線体300の接続端子301とが電気的に接続される。
特に、第1の樹脂部41の第1の露出面415aの面粗さRaを10nm以上100nm以下とする一方(10nm≦Ra≦100nm)、オーバコート6の第2の主面63の面粗さRaを5nm以下とすることで(Ra≦5nm)、上記効果がより顕著となる。
同様に、第2の樹脂部51の第2の露出面515aの面粗さRaが、オーバコート6の第2の主面63の面粗さRaよりも粗くなっている(Ra>Ra)。これにより、導電性接着剤400を介して配線板2に接続配線体300を接続する際に、第2の樹脂部51における導電性接着剤400との接触面積を増加させることができるので、配線体3と接続配線体300の密着力の向上を図ることができる。一方、オーバコート6の第1の主面62においては光の散乱等が抑えられるので、配線体3の視認性の向上を図ることができる。
特に、第2の樹脂部51の第2の露出面515aの面粗さRaを10nm以上100nm以下とする一方(10nm≦Ra≦100nm)、オーバコート6の第2の主面63の面粗さRaを5nm以下とすることで(Ra≦5nm)、上記効果がより顕著となる。
さらに、本実施形態では、第1の樹脂部41の第1の積層面414aの面粗さRaがオーバコート6の第2の主面63よりも粗くなっている(Ra>Ra)。これにより、第1の樹脂部41の第1の積層面414aにおけるオーバコート6との接触面積を増加させることができるので、第1の樹脂部41とオーバコート6の密着力を向上させることができる。
同様に、本実施形態では、第2の樹脂部51の第2の積層面514aの面粗さRaがオーバコート6の第2の主面63よりも粗くなっている(Ra>Ra)。これにより、第2の樹脂部51の第2の積層面514aにおける第1の樹脂部41との接触面積を増加させることができるので、第1の樹脂部41と第2の樹脂部51の密着力を向上させることができる。
なお、以上に説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。従って、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、第1の樹脂部41に第1の突出部412を形成せずに、第1の本体部411に第1の導体部43を直接形成してもよい。同様に、第2の樹脂部51に第2の突出部512を形成せずに、第2の本体部511に第2の導体部53を直接形成してもよい。
また、本実施形態のタッチセンサ1は、2つの積層部4,5を有する配線体3を備えた投影型の静電容量方式のタッチパネルセンサであるが、特にこれに限定されない。例えば、1つの積層部からなる表面型(容量結合型)静電容量方式のタッチパネルセンサにも、本発明を適用することができる。
さらに、上述の実施形態では、配線体又は配線板をタッチセンサに用いるように説明したが、配線体又は配線板の用途は特にこれに限定されない。例えば、配線体に通電して抵抗加熱等で発熱させるにより、当該配線体をヒーターとして用いてもよい。この場合、導電性粒子としては、比較的電気抵抗値の高いカーボン系材料を用いることが好ましい。また、配線体の導体部の一部を接地することにより、当該配線体を電磁遮蔽シールドとして用いてもよい。また、配線体をアンテナとして用いてもよい。これらの場合には、配線体を実装する実装対象が本発明の「支持体」の一例に相当する。
1…タッチセンサ
2…配線板
3…配線体
4…第1の積層部
41…第1の樹脂部
411…第1の本体部
411a…表面
412…第1の突出部
413…第1の樹脂部接触面
414…第1の積層領域
414a…第1の積層面
415…第1の露出領域
415a…第1の露出面
416…切欠
42…第1の導体線
421…第1の導体部接触面
422…第1の導体部頂面
422a…第1の頂面平坦部
423…第1の導体部側面
423a,423b…端部
423c…第1の側面平坦部
43…第1の導体部
44…第1の電極
45…第1の引出配線
46…第1の端子
5…第2の積層部
51…第2の樹脂部
511…第2の本体部
511a…表面
512…第2の突出部
513…第2の樹脂部接触面
514…第2の積層領域
514a…第2の積層面
515…第2の露出領域
515a…第2の露出面
52…第2の導体線
521…第2の導体部接触面
522…第2の導体部頂面
523…第2の導体部側面
53…第2の導体部
54…第2の電極
55…第2の引出配線
56…第2の端子
6…オーバコート
61…切欠
62…第1の主面
63…第2の主面
7…加飾部
8…接着部
9…基材
100…凹版
101…凹部
102…表面
110…導電性材料
120…樹脂材料
130…基板
131…主面
140…第1の中間体
150…凹版
151…凹部
152…表面
160…導電性材料
170…樹脂材料
180…第2の中間体
190…樹脂材料
200…基板
201…主面
300…接続配線体
301…接続端子
400…導電性接着剤

Claims (12)

  1. 第1の支持絶縁層と、
    前記第1の支持絶縁層上に設けられた第1の導体部と、
    前記第1の導体部を覆うように、前記第1の支持絶縁層に積層された被覆絶縁層と、を備え、
    前記第1の支持絶縁層は、前記被覆絶縁層から露出した第1の露出領域を有し、
    前記第1の導体部は、前記第1の露出領域上に設けられた第1の端子を含み、
    前記第1の露出領域は、前記被覆絶縁層及び前記第1の端子から露出した第1の露出面を有し、
    前記被覆絶縁層は、
    前記第1の支持絶縁層と接触する第1の主面と、
    前記第1の主面とは反対側の第2の主面と、を有しており、
    前記第1の露出面の面粗さは、前記第2の主面の面粗さよりも粗い配線体。
  2. 請求項1に記載の配線体であって、
    前記第1の露出面の面粗さRaは、下記の(1)式を満たす配線体。
    10nm≦Ra≦100nm …(1)
  3. 請求項1又は2に記載の配線体であって、
    前記第2の主面の面粗さRaは、下記の(2)式を満たす配線体。
    Ra≦5nm …(2)
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の配線体であって、
    前記第1の支持絶縁層は、
    層状に延在する第1の本体部と、
    前記第1の本体部から前記被覆絶縁層に向かって突出する第1の突出部と、を含み、
    前記第1の導体部は、前記第1の突出部上に設けられており、
    前記第1の露出面は、前記第1の本体部の表面である配線体。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の配線体であって、
    前記第1の支持絶縁層は、前記被覆絶縁層が積層された第1の積層領域を有し、
    前記第1の積層領域は、前記被覆絶縁層が接触している第1の積層面を有しており、
    前記第1の積層面の面粗さは、前記第2の主面の面粗さよりも粗い配線体。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の配線体であって、
    前記配線体は、
    前記第1の支持絶縁層が積層された第2の支持絶縁層と、
    前記第1の支持絶縁層と前記第2の支持絶縁層との間に設けられた第2の導体部と、を有し、
    前記第2の支持絶縁層は、前記被覆絶縁層及び前記第1の支持絶縁層から露出した第2の露出領域を有しており、
    前記第2の導体部は、前記第2の露出領域上に設けられた第2の端子を含み、
    前記第2の露出領域は、前記被覆絶縁層、前記第1の支持絶縁層、及び、前記第2の端子から露出した第2の露出面を有しており、
    前記第2の露出面の面粗さは、前記第2の主面の面粗さよりも粗い配線体。
  7. 請求項6に記載の配線体であって、
    前記第2の露出面の面粗さRaは、下記の(3)式を満たす配線体。
    10nm≦Ra≦100nm …(3)
  8. 請求項6又は7に記載の配線体であって、
    前記第2の支持絶縁層は、
    層状に延在する第2の本体部と、
    前記第2の本体部から前記被覆絶縁層に向かって突出する第2の突出部と、を含み、
    前記第2の導体部は、前記第2の突出部上に設けられており、
    前記第2の露出面は、前記第2の本体部の表面である配線体。
  9. 請求項6〜8のいずれか一項に記載の配線体であって、
    前記第2の支持絶縁層は、前記第1の支持絶縁層が積層された第2の積層領域を有し、
    前記第2の積層領域は、前記第1の支持絶縁層が接触している第2の積層面を有しており、
    前記第2の積層面の面粗さは、前記第2の主面の面粗さよりも粗い配線体。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の配線体と、
    前記配線体を支持する支持体と、を備えた配線板。
  11. 請求項10に記載の配線板であって、
    前記配線板は、
    接続端子を有する接続配線体と、
    前記配線体と前記接続配線体を接続する導電性接着層と、を有しており、
    前記第1の端子と前記接続端子とが前記導電性接着層を介して電気的に接続されている配線板。
  12. 請求項10又は11に記載の配線板を備えたタッチセンサ。
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