JP2020144811A - 配線体及びタッチセンサ - Google Patents

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健史 塩尻
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Abstract

【課題】 斜め方向の視認性の向上を図ることができる配線体を提供する。【解決手段】 配線体10は、金属粒子P1及びバインダ樹脂B1を含有する第1の導体線321と、黒色粒子PBを含有し、第1の導体線321上に設けられた第1の黒色層322と、を備える第1の線状体32を備え、下記(1)式を満たす。WBM1>WCM1…(1)但し、上記(1)式において、WBM1は、第1の黒色層322において最も幅が広い部分の幅であり、WCM1は、第1の導体線321において最も幅が広い部分の幅である。【選択図】 図3

Description

本発明は、配線体及びタッチセンサに関するものである。
黒化層と、黒化層の直上に形成された導電性組成物層と、を備える電磁波シールド材が知られている(例えば特許文献1参照)。この電磁波シールド材は、PDP(Plasma Display Panel)などのディスプレイの前面に配置する用途に用いられる。
特開2010−258325号
上記の電磁波シールド材では、ディスプレイを正面から見ると、黒化層により導電性組成物層が視認され難くなっている。しかしながら、黒化層の幅が、導電性組成物層の幅より小さいか、又は、導電性組成物層の幅と同等となっているため、ディスプレイを斜めの方向から見た場合に、導電性組成物層が視認されてしまう場合がある、という問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、斜め方向の視認性の向上を図ることができる配線体、及び、それを備えたタッチセンサを提供することである。
[1]本発明に係る配線体は、金属粒子及び第1のバインダ樹脂を含有する導体線と、黒色粒子を含有し、前記導体線上に設けられた黒色層と、を備える線状体を備え、下記(1)式を満たす配線体である。
BM>WCM …(1)
但し、上記(1)式において、WBMは、前記黒色層において最も幅が広い部分の幅であり、WCMは、前記導体線において最も幅が広い部分の幅である。
[2]上記発明において、前記配線体は、下記(2)式を満たしていてもよい。
Bm≧WCM …(2)
但し、上記(2)式において、WBmは、前記黒色層において最も幅が狭い部分の幅である。
[3]上記発明において、前記配線体は、下記(3)式を満たしていてもよい。
>T …(3)
但し、上記(3)式において、Tは前記導体線の厚さであり、Tは前記黒色層の厚さである。
[4]上記発明において、前記黒色層は、前記導体線と接触する第1の面と、前記第1の面の反対側に位置する第2の面と、を含み、前記第1の面の面粗さは、前記第2の面の面粗さよりも大きくてもよい。
[5]上記発明において、前記黒色層は、導電性を有していてもよい。
[6]上記発明において、前記黒色層は、カーボンを含有していてもよい。
[7]上記発明において、前記導体線は、前記金属粒子の粒径は、前記黒色粒子の粒径よりも大きくてもよい。
[8]上記発明において、前記導体線に含有される一部の前記金属粒子は、前記黒色層を貫通して前記黒色層から露出していてもよい。
[9]上記発明において、前記配線体は、前記線状体が埋設された第1の樹脂層と、前記黒色層及び前記第1の樹脂層を覆う第2の樹脂層と、をさらに備えていてもよい。
[10]本発明に係るタッチセンサは、上記の配線体を備え、前記黒色層は、前記導体線より被検出体側に配置されているタッチセンサである。
本発明では、上記(1)式のように、黒色層の最大幅WBMが、導体線の最大幅WCMより大きいため、配線体を斜めから見た場合であっても、導体線が視認され難い。従って、本発明によれば、斜め方向の視認性の向上を図ることができる。
図1は、本発明の実施形態におけるタッチパネルを示す平面図である。 図2は、図1のII-II線に沿った断面図である。 図3は、図2のIII部を示す拡大断面図である。 図4は、本発明の実施形態における線状体の変形例を示す拡大断面図である。 図5は、本発明の実施形態における配線体の製造方法を説明する断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施形態におけるタッチパネル1を示す平面図であり、図2は図1のII-II線に沿った断面図であり、図3は図2のIII部を示す拡大断面図である。なお、図1では、便宜上、第3の樹脂層60(図2参照)と、透明接着層70(図2参照)と、カバー部材80(図2参照)の図示を省略している。
図1及び図2に示すタッチパネル1は、表示装置90と、タッチセンサ2とを備えている。表示装置90は、映像等を表示する電子装置であり、このような表示装置90としては、特に限定されないが、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、又は電子ペーパ等を例示することができる。
タッチパネル1は、表示装置90と配線体10との間に、透明接着層を有していてもよい。透明接着層としては、特に限定されないが、OCA(Optical Clear Adhesive)、OCR(Optical Clear Resin)などの粘着剤を用いることができる。
タッチセンサ2は、配線体10と、透明接着層70と、カバー部材80と、を備えている。本実施形態におけるタッチセンサ2が本発明におけるタッチセンサの一例に相当し、本実施形態における配線体10が本発明における配線体の一例に相当する。
本実施形態の配線体10は、図1及び図2に示すように、投影型の静電容量方式のタッチセンサを構成しており、タッチ位置を検出する機能を有する入力装置として用いられる。配線体10の一方の面には表示装置90が取り付けられている。配線体10は、この表示装置90の表示領域に対応するように配置された検出電極と駆動電極(後述する第1の電極パターン31及び第2の電極パターン51)を有しており、この2つの電極の間には、外部回路(不図示)から所定電圧が周期的に印加されている。
カバー部材80は、図2に示すように、可視光線を透過することが可能な透明部81と、可視光線を遮蔽する遮蔽部(不図示)とを備えている。透明部81は、矩形状に形成され、表示装置90の表示領域に対応するように配置されている。遮蔽部は、透明部の周囲に矩形枠状に形成されており、表示装置90の表示領域に重ならないように配置されている。
カバー部材80を構成する透明な材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド樹脂(PI)、ポリエーテルイミド樹脂(PEI)、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、液晶ポリマー(LCP)、シクロオレフィンポリマー(COP)、シリコーン樹脂(SI)、アクリル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、又はガラス等を用いることができる。
また、遮蔽部は、カバー部材80の裏面の外周部に、例えば、黒色のインクを塗布することにより形成されている。本実施形態では、図2に示すように、このカバー部材80に外部導体F(指F)が接触する。このカバー部材80が配線体10を支持できる程度の剛性を有していてもよい。
カバー部材80は透明接着層70を介して配線体10の他方の面に取り付けられている。本実施形態の配線体10と透明接着層70は、表示装置90の視認性を確保するため、全体的に透明性(透光性)を有するように構成されている。透明接着層70としては、特に限定されないが、OCA(Optical Clear Adhesive)、OCR(Optical Clear Resin)などの粘着剤を用いることができる。
配線体10は、図1及び図2に示すように、第1の樹脂層20と、第1の導体部30と、第2の樹脂層40と、第2の導体部50と、第3の樹脂層60と、を備えている。本実施形態における第1の樹脂層20が本発明における第1の樹脂層の一例に相当する場合、本実施形態における第2の樹脂層40が本発明における第2の樹脂層の一例に相当する。本実施形態における第2の樹脂層40が本発明における第1の樹脂層の一例に相当する場合、本実施形態における第3の樹脂層60が本発明における第2の樹脂層の一例に相当する。
本実施形態では、第1の導体部30が第1の樹脂層20上に配置されていると共に、第2の導体部50が第2の樹脂層40上に配置されている。そして、第2の樹脂層40が第1の導体部30を覆うように第1の樹脂層20に積層されており、第3の樹脂層60が第2の導体部50を覆うように第2の樹脂層40に積層されている。
また、本実施形態では、第2の導体部50は、第1の導体部30よりも、外部導体Fが接触する側に近い位置に配設されている。つまり、第1の導体部30が表示装置側90に位置し、第2の導体部50が操作者側(外部導体Fが接触する面側)に位置している。
図1に示すように、第1の樹脂層20は矩形状の外形を有している。第1の樹脂層20は、第1の導体部30と表示装置90との間に介在しており、第1の導体部30と表示装置90とを相互に接着して固定している。また、本実施形態では、配線体10と表示装置90が直接接着されているがこれに限定されず、配線体10と表示装置90との間に空間を有していてもよい。
この第1の樹脂層20は、図2に示すように、一方側の第1の主面21に第1の凹部22が形成されている。この第1の凹部22は、表示装置90側(図1中の−Z方向)に向かって凹んでいる。第1の凹部22は、表示装置90側(図1中の−Z方向)に向かって幅狭となる凹状の曲面を有している。
この第1の凹部22は、第1の導体部30を構成する第1の線状体32(後述)に対応するように、平面視において線状に設けられている。なお、第1の樹脂層20は、第1の凹部22を有していなくともよく、この場合には、第1の主面21上に第1の導体部30が形成される。
第1の樹脂層20は、透明性と電気絶縁性を有する樹脂材料で構成されている。このような樹脂材料としては、例えば、UV硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、及び熱可塑性樹脂を挙げることができ、より具体的には、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ビニル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂等を例示することができる。また、第1の樹脂層20は、光学等方性を有する樹脂から構成されていてもよい。
第1の導体部30は、第1の樹脂層20の第1の凹部22内に設けられていることで、第1の樹脂層20に埋設されている。図1に示すように、第1の導体部30は、複数の第1の電極パターン31と、複数の第1の引出線33と、複数の第1の端子部34と、を含んでいる。
第1の電極パターン31は、透過平面視(配線体10を上方又は下方(配線体10の主面に対する法線方向であり、図1に示す例ではZ方向)において、カバー部材80の透明部81と重なる領域に形成されている。また、それぞれの第1の電極パターン31は、図中X方向に延在している。そして、複数の第1の電極パターン31は、図中Y方向に並べられている。
第1の電極パターン31は、相互に交差する複数の第1の線状体32から構成されたメッシュパターンを有している。それぞれの第1の線状体32は、平面視において、直線状に延在している。なお、第1の線状体32の形状は、線状であれば直線状に限定されず、例えば、曲線状、馬蹄状、ジグザグ線状等であってもよい。
また、本実施形態では、第1の電極パターン31の外形は、略三角形の部分と、略菱形の部分とを組み合わせた平面形状となっているが、これに限定されない。例えば、第1の電極パターン31の外形は、帯状であってもよい。この場合においても、第1の電極パターン31は、複数の第1の線状体32から構成されたメッシュパターンを有する。本実施形態における第1の樹脂層20が本発明における第1の樹脂層の一例に相当する場合、本実施形態における第1の線状体32が本発明における線状体の一例に相当する。
図3に示すように、第1の線状体32は、第1の導体線321と、第1の黒色層322と、を備えている。本実施形態における第1の導体線321が本発明における導体線の一例に相当し、本実施形態における第1の黒色層322が本発明における黒色層の一例に相当する。
第1の導体線321は、第1の凹部22の底部221側に設けられており、第1の凹部22の内面に沿ったテーパ形状を有している。また、第1の導体線321は、第1の接触面321aと、第2の接触面321bと、を有している。
第1の接触面321aは、第1の凹部22内において第1の黒色層322と接触している。この第1の接触面321aは、第2の接触面321b側に凹んだ凹形状を有している。第1の接触面321aは、第2の接触面321b側に突出した曲面であり、第2の接触面321b側に向かって漸次的に幅狭となるテーパ形状を有している。
第2の接触面321bは、第1の凹部22内において第1の樹脂層20と接触している。この第2の接触面321bは、第1の凹部22の内面に沿った平面であり、第1の接触面321aから離れる方向に向かって漸次的に幅狭となるテーパ形状を有している。第2の接触面321bは、第1の接触面321aから離れるに従って互いに接近する二つの平面と、当該平面同士を接続する曲面と、を有している。なお、第1の線状体32の下面(第2の接触面321b)の曲面は平面となっていてもよい。この場合、第1の樹脂層20の第1の凹部22の内面の底部も平面となる。
このような第1の導体線321は、第1の黒色層322と接触している部分において、最も広い幅WCM1を有している。すなわち、図3のような第1の線状体32の幅方向に沿った断面において、第1の接触面321aで最も広い幅WCM1を有している。
この第1の導体線321は、複数の金属粒子Pと、金属粒子P同士を結着するバインダ樹脂Bとを含んでいる。第1の導体線321は、導電性ペーストを印刷して硬化させることで形成されている。導電性ペーストの具体例としては、金属粒子P及びバインダ樹脂Bを、水、もしくは溶剤、及び各種添加剤に混合して構成されたものを例示することができる。本実施形態における金属粒子P1が本発明における金属粒子の一例に相当し、本実施形態におけるバインダ樹脂Bが第1のバインダ樹脂の一例に相当する。
金属粒子Pを構成する材料の具体例としては、銀、銅、ニッケル、スズ、ビスマス、亜鉛、インジウム、又は、パラジウム等を例示することができる。この中でも、特に、電気抵抗率がより小さい銀を用いることが好ましい。なお、金属粒子を構成する材料として、金属塩を用いてもよい。金属塩の具体例としては、上述の金属の塩を挙げることができる。
バインダ樹脂Bの具体例としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ビニル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、又は、フッ素樹脂等を挙げることができる。溶剤の具体例としては、α-テルピネオール、ブチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトール、1−デカノール、ブチルセルソルブ、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、又は、テトラデカン等を挙げることができる。
第1の黒色層322は、第1の凹部22の上部222側に設けられており、第1の凹部22の内面に沿ったテーパ形状を有している。この第1の黒色層322は、第1の凹部22において、第1の導体線321上に設けられており、第1の導体線321を覆っている。また、第1の黒色層322は、第1の凹部22内において、第2の樹脂層40によって覆われている。この第1の黒色層322は、第1の導体線321よりも低い反射率を有している。
第1の黒色層322は、第3の接触面322aと、第4の接触面322bと、第1の側面322cと、第2の側面322dと、を有している。第3の接触面322aは、第1の導体線321と接触している。一方で、第4の接触面322bは、第3の接触面322aの反対側に位置しており、第2の樹脂層40と接触している。第1本実施形態における第3の接触面322aが本発明における第1の面の一例に相当し、本実施形態における第4の接触面322bが本発明における第2の面の一例に相当する。
第1の黒色層322の第3の接触面322aは、第1の導体線321に向かって突出した凸形状を有している。この第3の接触面322aは、第1の導体線321側に湾曲した曲面であり、第1の導体線321側に向かって漸次的に幅狭となるテーパ形状を有している。
このように、第3の接触面322aが凸形状を有していることで、第3の接触面322aが平坦である場合と比較して、第1の導体線321との接触面積を増加させることができる。よって、第1の黒色層322と第1の導体線321との間の接着力をより向上させることができるため、第1の線状体32の耐久性をより向上させることができる。
一方で、第4の接触面322bは、第3の接触面322aの反対側に位置しており、第2の樹脂層40と接触している。この第4の接触面322bは、ほとんど湾曲していない略平坦な面であり、上述の第3の接触面322aよりも曲率が小さい面である。なお、本実施形態では、第4の接触面322bは略平坦な面となっているが、第4の接触面322bは第3の接触面322a側に突出する凹状の曲面であってもよい。
第1の側面322c及び第2の側面322dは、第3の接触面322aと、第4の接触面322bと、の間に位置するとともに、これらを接続している。第1の側面322c及び第2の側面322dは、それぞれ、第1の導体線321の第2の接触面321bと滑らかに繋がっており、連続した平面となっている。
第1の黒色層322は、第4の接触面322bから第3の接触面322aに向かって漸次的に幅狭となっている。そのため、第1の黒色層322は、第4の接触面322bにおいて最も広い幅WBM1を有しているとともに、第3の接触面322aにおいて最も狭い幅WBm1を有している。
本実施形態において、下記(1)式のように、第1の黒色層322において最も幅が広い部分の幅WBM1は、第1の導体線321において最も幅が広い部分の幅WCM1よりも広くなっている。また、第1の導体線321をより視認され難くするために、下記(2)式のように幅WBM1をWCM1の1.05倍以上とすることが好ましく、下記(3)式のように幅WBM1をWCM1の1.1倍以上とすることが特に好ましい。また、第1の黒色層322自体もより視認され難くするために、下記(4)式のように幅WBM1をWCM1の1.5倍以下とすることが好ましく、下記(5)式のように幅WBM1をWCM1の1.3倍以下とすることが特に好ましい。
BM1>WCM1 …(1)
BM1≧1.05×WCM1 …(2)
BM1≧1.1×WCM1 …(3)
1.5×WCM1≧WBM1 …(4)
1.3×WCM1≧WBM1 …(5)
さらに、本実施形態のように、第1の黒色層322において最も幅が狭い部分の幅WBm1は、第1の導体線321において最も幅が広い部分の幅WCM1以上であることが好ましい(即ち、下記(6)式を満たすことが好ましい)。第1の黒色層322の最小幅WBm1が、第1の導体線321の最大幅WCM1以上であれば、第1の黒色層322によって第1の導体線321をより視認され難くすることができる。
Bm1≧WCM1 …(6)
なお、本実施形態では、第1の導体線321の第2の接触面321bの一部と、第1の黒色層322の第1及び第2の側面322c、322dと、が連続した平面を形成しているため、第1の黒色層322の最小幅WBm1が、第1の導体線321の最大幅WCM1と等しくなっているが、これに限定されない。例えば、第2の接触面321bと第1及び第2の側面322c、322dとの間を段差等により不連続とすることで、第1の黒色層322の最小幅WBm1を、第1の導体線321の最大幅WCM1より大きくしてもよい。
本実施形態では、第1の導体線321の第2の接触面321bの一部と、第1の黒色層322の第1及び第2の側面322c、322dと、が曲面ではなく平面となっていることで、第1の線状体32の側面における光の散乱を抑制し、視認性をより向上させることができる。さらに、第2の接触面321bにおいて、平面同士が曲面で繋がっていることで、第1の導体線321は角部を有していない。よって、第1の線状体32の耐久性を向上させることができる。
また、図3の第1の線状体32の幅方向に沿った断面において、第1の黒色層322の厚さTB1は、下記(7)式のように、第1の導体線321の厚さTC1よりも小さいことが好ましい。第1の黒色層322の厚さTB1を第1の導体線321の厚さTC1よりも小さくすることで、第1の線状体32の電気的抵抗値の増大を抑制することができる。また、第1の黒色層322の厚さTB1を、下記(8)式のように、厚さTC1の1/5倍以上とすることが好ましく、下記(9)式のように、厚さTC1の1/2倍以上とすることがより好ましい。このような厚さを有することで、第1の黒色層322を光がより透過し難くなるため、第1の導体線321がより視認され難くなる。
C1>TB1 …(7)
C1>TB1≧1/5×TC1 …(8)
C1>TB1≧1/2×TC1 …(9)
また、特に限定されないが、第1の導体線321の厚さTC1は、1.5μm以上2.5μm以下であることが好ましい。第1の黒色層322の厚さTB1は、0.3μm以上1.0μm以下であることが好ましい。
なお、第1の導体線321の厚さTC1は、以下のように算出できる。すなわち、まず、第1の導体線321の幅方向断面を長手方向に沿って複数作製する。次に、各幅方向断面において、第1の導体線321の中で、第1の凹部22の深さが最も深い点(例えば、図3の断面においては、第2の接触面321bの曲面の頂点)に位置している部分の厚さを測定する。そして、当該測定された各断面における厚さの平均値を、第1の導体線321の厚さTC1とする。第1の黒色層322の厚さTB1は、第1の導体線321の厚さTC1と同様に測定できる。つまり、まず、第1の黒色層322の幅方向断面を長手方向に沿って複数作製する。次に、各幅方向断面において、第1の黒色層322の中で、第1の凹部22の深さが最も深い点に対応する部分の厚さを測定する。そして、当該測定された各断面における厚さの平均値を、第1の黒色層322の厚さTB1とする。
また、本実施形態では、第3の接触面322aの面粗さRaは、0.1μm〜3μm程であり、第4の接触面322bの面粗さRaは、0.005μm〜0.03μm程である。従って、第3の接触面322aの面粗さRaは、第4の接触面322bの面粗さRaよりも大きくなっている。このように、操作者側に位置する第4の接触面322bの面粗さが相対的に小さいことで、第4の接触面322bにおける乱反射を抑制できるため、第4の接触面322bの反射ムラが視認され難く、タッチパネル1の視認性が向上する。
さらに、第4の接触面322bの面粗さRaは、第1の側面322cの面粗さRa及び第2の側面322dの面粗さRaよりも大きくなっているとともに、第1の導体線321の第2の接触面321bの面粗さRaよりも大きくなっている。これにより、第1の黒色層322により視認性を向上させたうえで、第4の接触面322bにおける第2の樹脂40との接着力を向上させることができる。
なお、上記の面粗さRaは、JIS法(JIS B0601(2013年3月21日改正))に定義される「算術平均粗さRa」である。この「算出平均粗さRa」とは、断面曲線から長波長成分(うねり成分)を遮断して求められる粗さパラメータのことをいう。断面曲線からのうねり成分の分離は、形体を求めるのに必要な測定条件(たとえば対象物の寸法等)に基づいて行われる。
この第1の黒色層322は、複数の黒色粒子Pと、黒色粒子P同士を結着するバインダ樹脂Bとを含んでいる。第1の黒色層322は、黒色ペーストを印刷して硬化させることで形成されている。黒色ペーストの具体例としては、黒色粒子P及びバインダ樹脂Bを、水、もしくは溶剤、及び各種添加剤に混合して構成されたものを例示することができる。本実施形態の黒色粒子Pが、本発明における黒色粒子の一例に相当する。なお、第1の黒色層322からバインダ樹脂Bを省略してもよい。
第1の黒色層322は、第1の線状体32の抵抗の増大を抑制する観点から導電性を有していることが好ましいが、第2の黒色層322が導電性を有していなくてもよい。本実施形態では、黒色粒子Pとして、導電性を有するとともに、第1の導体線321を構成する金属粒子Pよりも反射率の小さい粒子を用いる。この黒色粒子Pの具体例としては、カーボン系材料を挙げることができる。より具体的には、カーボン系材料としては、グラファイト、カーボンブラック(ファーネスブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック)、カーボンナノチューブ、及び、カーボンナノファイバ等を例示することができる。あるいは、黒色粒子Pとして、カーボン系材料に代えて黒色の金属酸化物の粒子を用いてもよい。金属酸化物の具体例としては、例えば、酸化チタンなどを用いることができる。また、金属酸化物を含有する第1の黒色層322は、第1の凹部22の上部222側の金属粒子Pを酸化処理することで形成することができる。
また、黒色粒子Pの粒子径(平均粒径)は、金属粒子Pの粒子径(平均粒径)よりも小さいことが好ましい。黒色粒子Pの粒子径が相対的に小さいことで、第1の黒色層322において、黒色粒子Pの密度を高めることができる。その結果、第1の黒色層322の透光性をより小さくすることが可能となるため、第1の導体線321がより視認され難くなる。
また、上述の第1の黒色層322の第3の接触面322aの面粗さは、第1の導体線321の金属粒子Pの一部によって規定されている。換言すれば、第3の接触面322aは、第1の導体線321のバインダ樹脂Bから突出した金属粒子Pによって形成された凹凸と相補的な凹凸を有している。一方で、第4の接触面322bの面粗さは、黒色粒子Pの一部によって規定されている。
このように、第4の接触面322bの面粗さRaを第3の接触面322aの面粗さRaよりも小さくすることで、第4の接触面322bにおける乱反射を抑制することができる。従って、第4の接触面322bにおける反射ムラを抑制することができ、タッチパネル1の視認性をより向上させることができる。
バインダ樹脂Bとしては、第1の導体線321に含まれるバインダ樹脂Bと略同一の温度で硬化する樹脂材料を用いることが好ましい。具体例としては、例えば、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、又は、フェノール樹脂等を用いることができる。溶剤の具体例としては、α-テルピネオール、ブチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトール、1−デカノール、ブチルセルソルブ、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、又は、テトラデカン等を挙げることができる。
なお、本実施形態において、第1の黒色層322の色は、第1の導体線321よりも反射率が低く、光沢が少ない色であればよく、黒色のみに限定されず、黒色に近い暗色であってもよく、例えば、黒色に近い紺色であってもよい。
また、本実施形態では、第1の黒色層322が黒色粒子Pを含有しているがこれに限定されない。例えば、上述の黒色ペーストに代えて、黒色のインクを用いて第1の黒色層322を形成することで、第1の黒色層322が黒色粒子Pの代わりに黒色の顔料を含有していてもよい。この場合には、黒色の顔料が本発明における黒色粒子の一例に相当する。また、第1の黒色層322が黒色粒子Pに加えてさらに黒色顔料を含有していてもよい。
図1に戻り、第1の引出線33は、それぞれ、第1の電極パターン31と、第1の端子部34と、を電気的に接続している。特に限定されないが、この第1の引出線33を、上述の第1の線状体32から構成してもよいし、第1の引出線33の低抵抗化の観点から、上述の第1の黒色層が省略され、第1の導体線321のみから構成されていてもよい。第1の引出線33の低抵抗化の観点から、第1の引出線33の線幅は、上記の第1の導体線321において最も幅が広い部分の幅WCM1よりも大きいことが好ましい。なお、本実施形態では、第1の引出線33の平面形状は、帯状であってもよいし、メッシュ形状であってもよい。
第1の端子部34も、第1の線状体32から構成されていてもよいし、第1の端子部34の低抵抗化の観点から、上述の第1の黒色層322が省略され、第1の導体線321のみから構成されていてもよい。なお、配線体10が有する第1の引出線33及び第1の端子部34の数は、第1の電極パターン31の数に応じて設定される。
図4は、本発明の実施形態における線状体の変形例を示す拡大断面図である。この変形例のように、第1の黒色層322の一部の厚さが薄くなっていてもよく、当該厚さが薄い部分において、第1の導体線321に含まれる金属粒子Pが第1の黒色層322を貫通していてもよい。これによって、第1の導体線321に含まれる金属粒子Pが第1の黒色層322から露出している。
また、図4において、第1の黒色層322を貫通する金属粒子Pは省略されていてもよい。すなわち、第1の黒色層322が一部に貫通孔を有しており、当該貫通孔に第2の樹脂層40が入り込んでいてもよい。これにより、第1の黒色層322と第2の樹脂層40の接着力を向上させることができる。
金属粒子Pが第1の黒色層322を貫通し、第2の樹脂層40に侵入することで、投錨効果が生じるため、第1の線状体32と第2の樹脂層との接着力を向上させることができる。
図1に戻り、第2の樹脂層40は、第1の樹脂層20と同様に、矩形状の外形を有している。第2の樹脂層40は、透明性と電気絶縁性を有する樹脂材料で構成されている。このような樹脂材料としては、例えば、上記の第1の樹脂層20を構成する樹脂材料と同様の材料を用いることができる。
図1及び図2に示すように、第2の樹脂層40は、第1の導体部30を覆うように第1の樹脂層20上に設けられている。この第2の樹脂層40には、切欠部45が形成されている。この切欠部45からは、複数の第1の端子部34が露出している。
図2に示すように、第2の樹脂層40は、第2の平坦部411と、第1の凸部412と、を有している。第2の平坦部411は、第1の樹脂層20と接触する第2の主面41と、第3の樹脂層と接触する第3の主面42と、を有している。
図3に示すように、第1の凸部412は、第2の主面41に設けられている。第1の凸部412は、第1の平坦部411から第1の線状体32に向かって突出する部分であり、第1の樹脂層20の第1の凹部22内に位置している。この第1の凸部412は、第1の線状体32の第1の黒色層322を覆っている。このような第1の凸部412によって、第1の線状体32の応力に対する耐久性を向上させることができる。
一方、第3の主面42には、第2の凹部422が形成されている。この第2の凹部422は、透過平面視において、上述の第1の凹部22と重ならないように配置されている。第2の凹部422は、第1の樹脂層20に向かって凹んでいるとともに、第1の凹部22と同様の形状を有している。
図1及び図2に示すように、第2の導体部50は、第2の樹脂層40の第2の凹部422内に設けられていることで、第2の樹脂層40に埋設されている。図1に示すように、第2の導体部50は、複数の第2の電極パターン51と、複数の第2の引出線53と、複数の第2の端子部54と、を含んでいる。
第2の電極パターン51は、透過平面視において、カバー部材80の透明部81と重なる領域に形成されている。また、それぞれの第2の電極パターン51は、図中Y方向に延在している。そして、複数の第2の電極パターン51は、図中X方向に並べられている。
第2の電極パターン51は、相互に交差する複数の第2の線状体52から構成されたメッシュパターンを有している。なお、本実施形態では、第2の電極パターン51の外形は、上述の第1の電極パターンと同様の平面形状となっているが、これに限定されない。
図2に示すように、第2の線状体52は、第2の導体線521と、第2の黒色層522と、を備えており、この第2の線状体52の断面形状は、基本的に第1の線状体32と同様となっている(図3参照)。本実施形態における第2の樹脂層40が本発明における第1の樹脂層の一例に相当する場合、本実施形態における第2の線状体52が本発明における線状体の一例に相当し、本実施形態における第2の導体線521が本発明における導体線の一例に相当し、本実施形態における第2の黒色層522が本発明における黒色層の一例に相当する。第2の線状体52は、直線状に限定されず、例えば、曲線状、馬蹄状、ジグザグ線状等であってもよい。
また、第2の導体線521は、第5の接触面521aにおいて第2の黒色層522に接触しており、第6の接触面521bにおいて第2の樹脂層40と接触している。
第5の接触面521aは、第6の接触面521b側に凹んだ凹形状を有している。第5の接触面521aは、第6の接触面521b側に湾曲した曲面であり、第6の接触面521b側に向かって漸次的に幅狭となるテーパ形状を有している。
第2の黒色層522は、第7の接触面522aにおいて第2の導体線521と接触しており、第8の接触面522bにおいて第3の樹脂層60と接触している。第7の接触面522aは、第2の導体線521に向かって突出した凸形状を有している。この第7の接触面522aは、第2の導体線521側に湾曲した曲面であり、第2の導体線521側に向かって漸次的に幅狭となるテーパ形状を有している。
このように、第7の接触面522aが凸形状を有していることで、第7の接触面522aが平坦である場合と比較して、第2の導体線521との接触面積を増加させることができる。よって、第2の黒色層522と第2の導体線521との間の接着力をより向上させることができるため、第2の線状体52の耐久性をより向上させることができる。
一方で、この第8の接触面522bは、ほとんど湾曲していない略平坦な面であり、上述の第7の接触面522aよりも曲率が小さい面である。
本実施形態において、下記(10)式のように、第2の黒色層522において最も幅が広い部分の幅WBM2は、第2の導体線521において最も幅が広い部分の幅WCM2よりも広くなっている。また、第2の導体線521をより視認され難くするために、下記(11)式のように幅WBM2をWCM2の1.05倍以上とすることが好ましく、下記(12)式のように幅WBM2をWCM2の1.1倍以上とすることが特に好ましい。また、第2の黒色層522自体もより視認され難くするために、下記(13)式のように幅WBM1をWCM1の1.5倍以下とすることが好ましく、下記(14)式のように幅WBM1をWCM1の1.3倍以下とすることが特に好ましい。
BM2>WCM2 …(10)
BM2≧1.05×WCM2 …(11)
BM2≧1.1×WCM2 …(12)
1.5×WCM1≧WBM1 …(13)
1.3×WCM1≧WBM1 …(14)
さらに、本実施形態のように、第2の黒色層522において最も幅が狭い部分の幅WBm2は、第2の導体線521において最も幅が広い部分の幅WCM2以上であることが好ましい(即ち、下記(15)式を満たすことが好ましい)。第2の黒色層522の最小幅WBm2が、第2の導体線521の最大幅WCM2以上であれば、第2の黒色層522によって第2の導体線521をより視認され難くすることができる。
Bm2≧WCM2 …(15)
また、図2の第2の線状体52の幅方向に沿った断面において、第2の黒色層522の厚さTB2は、下記(16)式のように、第2の導体線521の厚さTC2よりも小さいことが好ましい。第2の黒色層522の厚さTB2を第2の導体線521の厚さTC2よりも小さくすることで、第2の線状体52の電気的抵抗値の増大を抑制することができる。また、第2の黒色層522の厚さTB2を、下記(17)式のように、厚さTC2の1/5倍以上とすることが好ましく、下記(18)式のように、厚さTC2の1/2倍以上とすることがより好ましい。このような厚さを有することで、第2の黒色層522を光がより透過し難くなるため、第2の導体線521がより視認され難くなる。厚さTC2は、上述の厚さTC1と同様の方法で算出することができ、TB2は、上述の厚さTC2と同様の方法で算出することができる。
C2>TB2 …(16)
C2>TB2≧1/5×TC2 …(17)
C2>TB2≧1/2×TC2 …(18)
また、特に限定されないが、第2の導体線521の厚さTC2は、1.5μm以上2.0μm以下であることが好ましい。第2の黒色層522の厚さTB2は、0.7μm以上1.0μm以下であることが好ましい。
また、本実施形態では、第7の接触面522aの面粗さRaは、0.1μm〜3μm程である。第8の接触面522bの面粗さRaは、0.005μm〜0.03μm程である。従って、第7の接触面522aの面粗さRaは、第8の接触面522bの面粗さRaよりも大きくなっている。このように、操作者側に位置する第8の接触面522bの面粗さが相対的に小さいことで、第8の接触面522bにおける乱反射を抑制できるため、第8の接触面522bのムラが視認され難く、タッチパネル1の視認性が向上する。
さらに、第1の黒色層322と同様に、第8の接触面522bの面粗さRaは、第2の黒色層522の側面の面粗さRaよりも大きくなっているとともに、第2の導体線521の第6の接触面521bの面粗さRaよりも大きくなっている。これにより、第2の黒色層522により視認性を向上させたうえで、第8の接触面522bにおける第3の樹脂60との接着力を向上させることができる。また、このような第2の線状体52を構成する材料としては、第1の線状体と同様の材料を用いることができる。
図1に戻り、第2の引出線53は、それぞれ、第2の電極パターン51と、第2の端子部54と、を電気的に接続している。特に限定されないが、この第2の引出線53を、上述の第2の線状体52から構成してもよいし、第2の引出線53の低抵抗化の観点から、上述の第2の黒色層を省略し、第2の導体線521のみから構成してもよい。第2の引出線53の低抵抗化の観点から、第2の引出線53の線幅は、上記の第2の導体線521において最も幅が広い部分の幅WCM2よりも大きいことが好ましい。
なお、本実施形態では、第2の引出線53の平面形状は、帯状であってもよいし、メッシュ形状であってもよい。第2の端子部54も、第2の線状体52から構成されていてもよいし、第2の導体線521のみから構成してもよい。なお、配線体10が有する第2の引出線53及び第2の端子部54の数は、第2の電極パターン51の数に応じて設定される。
第3の樹脂層60は、特に図示しないが、第1の樹脂層20及び第2の樹脂層40と同様に、矩形状の外形を有している。この第3の樹脂層60は、第2の平坦部601と、第2の凸部602と、を有している。第2の平坦部は、第2の樹脂層40に接触する第4の主面61を有しており、第2の凸部602はこの第4の主面61に設けられている。また、第2の凸部602は、第1の凸部412と同様の断面形状を有している。
すなわち、この第2の凸部602は、第2の平坦部601から第2の線状体52に向かって突出する部分であり、第2の樹脂層20の第2の凹部422内に位置している。この第2の凸部602は、第2の線状体52の第2の黒色層522を覆っている。このような第2の凸部602によって、第2の線状体52の応力に対する耐久性を向上させることができる。なお、第2の平坦部601の第5の主面62には、凹部は形成されておらず、当該第5の主面62は平坦部となっている。第3の樹脂層60を構成する材料としては、第1の樹脂層20及び第2の樹脂層40と同様の材料を用いることができる。
以上のように、本実施形態では、反射率が低い第1の黒色層322が、第1の導体線321上に設けられているため、タッチパネル1を正面方向から見た場合に、第1の導体線321への入射光及び第1の導体線321からの反射光を第1の黒色層322により遮蔽することができる。そのため、タッチパネル1は、正面からの視認性に優れている。
また、本実施形態では、上記(1)式のように、第1の黒色層322において最も幅が広い部分の幅WBM1は、第1の導体線321において最も幅が広い部分の幅WCM1よりも広くなっている。従って、タッチパネル1を斜めから見た場合であっても、第1の導体線321への入射光及び第1の導体線321からの反射光を第1の黒色層322により遮蔽することができる。そのため、タッチパネル1を斜め方向から見た場合であっても、第1の導体線321が視認され難くなっており、正面方向の視認性のみならず、斜め方向の視認性にも優れている。
さらに、本実施形態の第1及び第2の黒化層322,522は、エッチングやめっきではなく、印刷によって作製することができる(後述)。よって、本実施形態では、微細な配線を簡便な方法で精度よく作製することができる。
また、第2の線状体52においても同様に、上記(8)式のように、第2の黒色層522において最も幅が広い部分の幅WBM2は、第2の導体線521において最も幅が広い部分の幅WCM2よりも広くなっている。従って、タッチパネル1を斜め方向から見た場合であっても、第2の導体線521も視認され難くなっており、正面方向の視認性のみならず、斜め方向の視認性にも優れている。
次に、上記のタッチパネル1の製造方法について、図5(a)〜図5(g)を参照しながら説明する。図5(a)〜図5(g)は本実施形態における配線体10の製造方法を示す断面図である。この製造方法では、第3の樹脂層60側から配線体10を作製する。なお、配線体10の製造方法は、以下に説明する方法に限定されず、例えば、インプリント法を用いて配線体10を形成してもよい。
まず、図5(a)に示すように、凹パターン101が形成された凹版100を準備する。この凹版100を構成する材料としては、ニッケル、シリコン、ガラス類、有機シリカ類、グラッシーカーボン、熱可塑性樹脂、又は、光硬化性樹脂等を例示することができる。なお、離型性を向上するために、炭素系材料、シリコーン系材料、フッ素系材料、セラミック系材料、又は、アルミニウム系材料等からなる離型層(不図示)を凹パターン101の表面に予め形成しておくことが好ましい。
次いで、上記の凹版100の凹パターン101に第2の導体線521の前駆体である導電性材料530を充填する。凹パターン101に充填される導電性材料530としては、上述の導電性ペーストを用いる。導電性材料530の充填方法としては、例えば、ディスペンス法、インクジェット法、スクリーン印刷法を挙げることができる。或いは、導電性材料530の充填方法として、スリットコート法、バーコート法、ブレードコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スピンコート法での塗工の後に、凹パターン101以外に塗工された導電性材料530を拭き取る、掻き取る、吸い取る、貼り取る、洗い流す、若しくは、吹き飛ばす方法も挙げることができる。
次に、図5(b)に示すように、導電性材料530を乾燥若しくは加熱する。導電性材料530の乾燥若しくは加熱条件は、当該導電性材料530の組成等に応じて適宜設定することができる。この乾燥若しくは加熱条件により、導電性材料530が体積収縮し、第2の導体線521の凹凸状の第5の接触面521aが形成される。この際、導電性材料530の上面を除く外面は、凹パターン101に沿った形状に形成される。なお、導電性材料530の処理方法は加熱に限定されない。赤外線、紫外線、レーザー光等のエネルギー線を照射してもよいし、乾燥のみでもよい。また、これらの2種以上の処理方法を組合せてもよい。
次に、図5(c)に示すように、凹パターン101内の導電性材料530上に第2の黒色層522の前駆体である黒色材料540を充填する。凹パターン101に充填される黒色材料540としては、上述の黒色ペーストを用いる。黒色材料540の充填方法としては、上記の導電性材料530の充填方法と同様の方法を用いることができる。
次に、図5(d)に示すように、凹パターン101内の黒色材料540を硬化させる。この時、導電性材料530も同時に硬化させてもよい。この硬化処理により、黒色材料540が体積収縮し、第2の黒色層522の凹凸状の第8の接触面522bが形成される。また、黒色材料540の下面は、第5の接触面521a(図5(b)参照)に沿った形状に形成される。また、黒色材料540の側面は、凹パターン101に沿った形状に形成される。
次いで、図5(e)に示すように、第3の樹脂層60を形成するための樹脂材料160を凹版100上に塗布する。このような樹脂材料160としては、上述した第1の樹脂層20を構成する材料と同様の材料を用いる。樹脂材料160の塗布方法としては、スクリーン印刷法、スプレーコート法、バーコート法、ディップ法、インクジェット法等を例示することができる。この塗布により、第2の導体部50(第2の線状体51、第2の引出配線53、及び、第2の端子54)が形成された凹パターン101に樹脂材料160が入り込む。
次いで、図5(f)に示すように、樹脂材料160上に基材5を載置する。この配置は、樹脂材料160と基材5との間に気泡が入り込むことを抑制するために、真空下で行うことが好ましい。そして、樹脂材料160を硬化させることで、第2の凸部602(図2参照)を有する第3の樹脂層60を形成する。樹脂材料160を硬化させる方法としては、紫外線、赤外線レーザー光等のエネルギー線照射、加熱、加熱冷却、乾燥等を例示することができる。
なお、本実施形態では、樹脂材料160を凹版100に塗布した後に基材5を積層しているが、特にこれに限定されない。例えば、樹脂材料160を基材5に予め塗布しておき、当該基材5を凹版100に載置してもよい。
次いで、図5(g)に示すように、基材5、第3の樹脂層60、及び、第2の導体部50を凹版100から離型する。これにより、中間体3を得ることができる。
第2の樹脂層40及び第1の導体部30も凹版を用いて形成することができる。すなわち、先ず、図5(a)〜図5(d)と同様の要領で、第1の導体部30を形成する。次いで、中間体3の第2の導体部50が形成されている側と、第1の導体部30が充填された凹版とを、第2の樹脂層40の前駆体となる樹脂材料を介して接着する。次いで、当該樹脂材料を硬化させて第2の樹脂層40を形成した後に、第1の導体部30及び第2の樹脂層40と共に凹版から中間体3を離型する。次いで、中間体3の第1の導体部30が形成されている側の主面に、第1の樹脂層20の前駆体となる樹脂材料を塗布し、当該樹脂材料を硬化することで第1の樹脂層20を形成する。このようにして配線体10を作製することができる。
次いで、第3の樹脂層60上に、透明接着層70を介してカバー部材80を貼り付ける。次いで、第1の樹脂層20から基材5を剥離した後に、第1の樹脂層20側に表示装置90を設置する。以上により、本実施形態のタッチパネル1を得ることができる。
なお、以上に説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、上述の実施形態では、第1の電極パターン31がダイアモンド形状のパターンを有しているが、第1の電極パターン31のパターン形状は、特にこれに限定されない。例えば、第1の電極パターンが、第1の線状体32から構成される帯状パターンを有していてもよい。また、複数の第1の電極パターン31の間にダミーパターンを形成してもよい。同様に、複数の第2の電極パターン51の間にダミーパターンを形成してもよい。また、ダミーパターンが上述の黒色層を備えていてもよい。
また、上述の実施形態では、配線体は、タッチセンサに用いられるとして説明したが、特にこれに限定されない。例えば、配線体に通電して抵抗加熱等で発熱させることにより当該配線体をヒーターとして用いてもよい。また、配線体の導体部の一部を接地することにより当該配線体を電磁遮蔽シールドとして用いてもよい。また、配線体をアンテナとして用いてもよい。この場合、配線体を実装する実装対象が本発明の支持体の一例に相当する。また、配線体はスイッチに用いることができる。
1…タッチパネル
2…タッチセンサ
3…中間体
5…基材
10…配線体
20…第1の樹脂層
21…第1の主面
22…第1の凹部
221…底部
222…上部
30…第1の導体部
31…第1の電極パターン
32…第1の線状体
321…第1の導体線
321a…第1の接触面
321b…第2の接触面
322…第1の黒色層
322a…第3の接触面
322a…第1本実施形態における第3の接触面
322b…第4の接触面
322c…第1の側面
322d…第2の側面
33…第1の引出線
34…第1の端子部
40…第2の樹脂層
41…第2の主面
42…第3の主面
411…第1の平坦部
412…第1の凸部
422…第2の凹部
45…切欠部
50…第2の導体部
51…第2の電極パターン
52…第2の線状体
521…第2の導体線
521a…第5の接触面
521b…第6の接触面
522…第2の黒色層
522a…第7の接触面
522b…第8の接触面
53…第2の引出線
54…第2の端子部
60…第3の樹脂層
61…第4の主面
62…第5の主面
601…第2の平坦部
602…第2の凸部
70…透明接着層
71…透明部
80…カバー部材
81…透明部
90…表示装置
100…凹版
101…凹パターン
160…樹脂材料
530…導電性材料
540…黒色材料
F…外部導体

Claims (10)

  1. 金属粒子及び第1のバインダ樹脂を含有する導体線と、黒色粒子を含有し、前記導体線上に設けられた黒色層と、を備える線状体を備え、
    下記(1)式を満たす配線体。
    BM>WCM …(1)
    但し、上記(1)式において、WBMは、前記黒色層において最も幅が広い部分の幅であり、WCMは、前記導体線において最も幅が広い部分の幅である。
  2. 請求項1に記載の配線体であって、
    前記配線体は、下記(2)式を満たす配線体。
    Bm≧WCM …(2)
    但し、上記(2)式において、WBmは、前記黒色層において最も幅が狭い部分の幅である。
  3. 請求項1又は2に記載の配線体であって、
    前記配線体は、下記(3)式を満たす配線体。
    >T …(3)
    但し、上記(3)式において、Tは前記導体線の厚さであり、Tは前記黒色層の厚さである。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の配線体であって、
    前記黒色層は、
    前記導体線と接触する第1の面と、
    前記第1の面の反対側に位置する第2の面と、を含み、
    前記第1の面の面粗さは、前記第2の面の面粗さよりも大きい配線体。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の配線体であって、
    前記黒色層は、導電性を有している配線体。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の配線体であって、
    前記黒色層は、カーボンを含有している配線体。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の配線体であって、
    前記金属粒子の粒径は、前記黒色粒子の粒径よりも大きい配線体。
  8. 請求項7に記載の配線体であって、
    前記導体線が含有する一部の前記金属粒子は、前記黒色層を貫通して前記黒色層から露出している配線体。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の配線体であって、
    前記配線体は、
    前記線状体が埋設された第1の樹脂層と、
    前記黒色層及び前記第1の樹脂層を覆う第2の樹脂層と、をさらに備える配線体。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の配線体を備え、
    前記黒色層は、前記導体線より被検出体側に配置されているタッチセンサ。
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