以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るタッチセンサ1を示す平面図、図2はそのタッチセンサ1を示す分解斜視図、図3は本発明の一実施形態に係る配線体4を示す平面図である。
本実施形態の第1の配線体4を備えるタッチセンサ1は、投影型の静電容量方式のタッチパネルセンサであり、例えば、表示装置(不図示)等と組み合わせて、タッチ位置を検出する機能を有する入力装置として用いられる。表示装置としては、特に限定されず、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、電子ペーパー等を用いることができる。このタッチセンサ1は、相互に対向して配置された検出電極と駆動電極(後述する電極51と電極81)を有しており、この2つの電極の間には、外部回路(不図示)から所定電圧が周期的に印加されている。
このようなタッチセンサ1では、例えば、操作者の指(外部導体)がタッチセンサ1に接近すると、この外部導体とタッチセンサ1との間でコンデンサ(静電容量)が形成され、2つの電極間の電気的な状態が変化する。タッチセンサ1は、2つの電極間の電気的な変化に基づいて、操作者の操作位置を検出することができる。
図1及び図2に示すように、タッチセンサ1は、基材3と、第1の配線体4と、第2の配線体7とを備えた配線基板から構成されている。このタッチセンサ1は、上記表示装置の視認性を確保するために、全体的に透明性(透光性)を有するように構成されている。本実施形態における「タッチセンサ1」が本発明における「タッチセンサ」、「配線基板」の一例に相当する。また、本実施形態における「第1の配線体4」、「第2の配線体7」が本発明における「配線体」の一例に相当する。
基材3は、可視光線が透過可能であると共に第1の配線体4を支持する透明な基材である。こうした基材3を構成する材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド樹脂(PI)、ポリエーテルイミド樹脂(PEI)、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、液晶ポリマー(LCP)、シクロオレフィンポリマー(COP)、シリコーン樹脂(SI)、アクリル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、グリーンシート、ガラス等を例示できる。この基材3に、易接着層や光学調整層が形成されていてもよい。本実施形態における「基材3」が本発明における「支持体」の一例に相当する。
第1の配線体4は、導体部5と、樹脂層6とを備えている。導体部5は樹脂層6に支持されている。導体部5は、複数の検出用の電極51と、複数の引き出し配線52と、複数の端子53とを有している。なお、この導体部5が有する電極51の数は、特に限定されず、任意に設定することができる。また、導体部5が有する引き出し配線52の数や端子53の数は、電極51の数に応じて設定される。
図3に示すように、それぞれの電極51は、第1の配線511Aと第2の配線511Bとを交差させて構成されており、全体として四角形を繰り返す網目形状を有している。また、それぞれの電極51は、図中Y方向に延在しており、複数の電極51は、図中X方向に並列されている。それぞれの電極51の長手方向一端には引き出し配線52の一端が接続されている。また、各引き出し配線52の他端には端子53が設けられている。この端子53が外部回路に電気的に接続される。なお、以下の説明では、必要に応じて「第1の配線511A」及び「第2の配線511B」を「配線511」と総称する。
本実施形態の電極51では、以下のように、配線511を配する。第1の配線511Aは、X方向に対して+45°傾斜した方向(以下、単に「第1の方向」との称する。)に沿って直線状に延びている。当該複数の第1の配線511Aは、この第1の方向に対して直交する方向(以下、単に「第2の方向」とも称する。)に等ピッチP1で並べられている。これに対し、第2の配線511Bは、第2の方向に沿って直線状に延びており、当該複数の第2の配線511Bは、第1の方向に等ピッチP2で並べられている。そして、これら第1及び第2の配線511A,511Bが互いに直交することで、四角形状の単位網目を繰り返す網目状の電極51が形成されている。
なお、電極51の構成は、特に上述に限定されない。たとえば、本実施形態では、第1の配線511AのピッチP1と第2の配線511BのピッチP2とを同一として正方形になっているが(P1=P2)、特にこれに限定されず、第1の配線511AのピッチP1と第2の配線511BのピッチP2とを異ならせてもよい(P1≠P2)。
また、本実施形態では、第1の配線511Aの延在方向である第1の方向は、X方向に対して+45°傾斜した方向とされている。また、第2の配線511Bの延在方向である第2の方向は、第1の方向に対して直交する方向とされている。しかしながら、この第1及び第2の方向(すなわち、X軸に対する第1の方向の角度やX軸に対する第2の方向の角度)は、任意に設定することができる。
また、上記網目状の電極51の単位網目の外形は、次のような幾何学模様であってもよい。すなわち、網目状の電極51の単位網目の形状が、正三角形、二等辺三角形、直角三角形等の三角形でもよいし、平行四辺形、台形等の四角形でもよい。また、単位網目の形状が、六角形、八角形、十二角形、二十角形等のn角形や、円、楕円、星型等でもよい。
このように、網目状の電極51として、種々の図形単位を組み合わせて得られる幾何学模様を、当該網目状の電極51の単位網目の形状として用いることができる。また、本実施形態では、配線511は、直線状とされているが、特にこれに限定されず、たとえば、曲線状、馬蹄状、ジグザグ線状等にしてもよい。
図4は、図3のIV-IV線に沿った断面図であり、電極51及び樹脂層6の一部を配線511の延在方向に対して実質的に直交する方向に沿って切断した場合の断面形状を示している。樹脂層6は、第1の配線体4の導体部5と基材3との間に設けられる絶縁層である。この樹脂層6は、略一定の厚さで形成された平坦部61と、当該平坦部61上に形成された支持部62とから構成されている。支持部62は、平坦部61と配線511との間に形成されており、平坦部61から離れる方向(図4中上側方向)に向かって突出するように形成されている。
この樹脂層6は、支持部62の上面(図3中上側の面)621において、配線511と接している。この支持部62は、配線611の延在方向に沿って延在しており、当該延在方向に対して実質的に直交する方向に沿って切断した場合の断面において、平坦部61から離れるに従って、相互に接近するように傾斜する一対の側面622を有している。本実施形態における「樹脂層6」が本発明における「樹脂層」の一例に相当する。
一方、配線511は、平坦な頂面51Aと、支持部62の上面621と接する底面51Bと、一対の側面51Cとを有している。一対の側面51Cは、平坦部61から離れるに従って相互に接近するように傾斜するテーパ面である。この側面51Cと支持部62の側面622とは相互に連続的につながっている。
なお、本実施形態における配線511の底面51Bの面粗さは、配線511と支持部62とを強固に固定する観点から、頂面51Aの面粗さに対して相対的に粗いことが好ましい。具体的には、底面51Bの面粗さRaが0.1〜3.0μm程度であるのに対し、頂面51Aの面粗さRaが0.001〜1.0μm程度となっていることが好ましく、当該頂面51Aの面粗さRaが0.001〜0.3μmであることがさらにより好ましい。なお、このような面粗さは、JIS法(JIS B0601(2013年3月21日改正))により測定することができる。
図5は、図3のV−V線に沿った断面図である。図3及び図5に示すように、引き出し配線52は、太幅配線521と、接続部522とから構成されている。
太幅配線521は、電極51の一端に対して離間して設けられており、いわゆるベタパターンで構成されている。この太幅配線521は、線幅がW1の太幅部5211と、線幅がW2(<W1)の細幅部5212とを備えている。電極51の一端から端子53に向かって、太幅部5211、細幅部5212の順序で設けられており、細幅部5212の一端は、太幅部5211に電気的に接続され、細幅部5212の他端は、端子53に電気的に接続されている。なお、太幅配線521を、ベタパターンに代えてメッシュパターンで構成してもよい。
太幅配線521の線幅W1、W2は、電極51の配線511の線幅W3に対して相対的に大きくなっている。例えば、電極51の配線511の線幅W3は、50nm〜10μm、好ましくは500nm〜5μmであるのに対して、太幅配線521の線幅W1、W2は、10μm〜1000μm、好ましくは30μm〜100μmである。
太幅配線521の厚さT1(図5参照)は、電極51の配線511の厚さT2(図4参照)の2〜20倍である。例えば、電極51の配線511の厚さT2は、5μm〜20μm、好ましくは5μm〜10μmであるのに対して、太幅配線521の厚さT1は、10μm〜100μm、好ましくは20μm〜50μmである。
ここで、太幅配線521は、図5に示すように、樹脂層6の平坦部61に埋設されており、樹脂層6の厚み方向において、太幅配線521の頂面521Aの位置は、平坦部61の頂面の位置と一致している。それにより、樹脂層6の厚み方向において、太幅配線521の頂面521Aの位置は、電極51の配線511の頂面51Aより低くなっている。また、樹脂層6の厚み方向において、太幅配線521の底面521Bの位置は、電極51の配線511の底面51Bの位置よりも低くなっている。
太幅配線521の頂面521Aは、平坦な形状を有しているのに対し、太幅配線521の底面521Bは、頂面521A側に凹んだ凹形状を有している。また、太幅配線521の側面521Cは、外側に突出するように湾曲した凸形状を有している。さらに、太幅配線521は、頂面521Aから突出する凸部521Dを有しており、この凸部521Dは、接続部522の配線5221(後述)に対応するように線状に延在している。
なお、本実施形態における太幅配線521の底面521Bの面粗さは、太幅配線521と樹脂層6とを強固に固定する観点から、頂面521Aの面粗さに対して相対的に粗いことが好ましい。具体的には、底面521Bの面粗さRaが0.1〜20.0μm程度であるのに対し、頂面521Aの面粗さRaが0.01〜3.0μm程度となっていることが好ましい。なお、このような面粗さは、JIS法(JIS B0601(2013年3月21日改正))により測定することができる。
接続部522は、電極51と同様、第1の配線5221Aと第2の配線5221Bとを交差させて構成されており、全体として四角形を繰り返す網目形状を有している。また、この接続部522は、電極51の一端から太幅配線521の太幅部5211の上方まで延在している。このような接続部522の一端は、電極51の一端と電気的に接続され、接続部522の底面522Bは、太幅配線521の太幅部5211と電気的に接続されている。すなわち、この接続部522を介して、電極51と太幅配線521とが電気的に接続されている。なお、接続部522を、メッシュパターン等の所定のパターンに代えて、いわゆるベタパターンで構成してもよい。なお、以下の説明では、必要に応じて「第1の配線5221A」及び「第2の配線5221B」を「配線5221」と総称する。
図3に示すように、接続部522の幅W4は、太幅部5211の線幅W1より小さく、細幅部5212の線幅W2と同等である。また、図5に示すように、接続部522の配線5221の線幅W5は、電極51の配線511の線幅W3より大きくなっている。なお、接続部522の配線5221の線幅W5と電極51の配線511の線幅W3とは同一でもよい。また、接続部522はメッシュパターンであることは必須ではなく、いわゆるベタパターンであってもよい。
接続部522の底面522Bは、太幅配線521の凸部521Dの上面521Eと接している。また、樹脂層6の厚み方向において、接続部522の頂面522Aの位置は、電極51の配線511の頂面51Aの位置と一致している。また、樹脂層6の厚み方向において、接続部522の底面522Bの位置は、電極51の配線511の底面51Bの位置とほぼ一致している。
接続部522の配線5221が有する一対の側面522Cは、電極51の配線511の一対の側面51Cと同様、平坦部61から離れるに従って相互に接近するように傾斜するテーパ面である。
図6は、接続部522と太幅配線521との境界を拡大して示す断面図である。この図に示すように、接続部522の底面522Bは、頂面522A側に凹んだ凹形状を有しており、太幅配線521の凸部521Dの上面521Eは、接続部522の底面522Bの凹形状に対応する凸形状を有している。
ここで、接続部522に含まれる導電性粒子R1の粒径r1と、太幅配線521に含まれる導電性粒子R2の粒径r2とは、下記の(1)式の関係を満たしている。
r1≦r2 …(1)
即ち、接続部522と太幅配線521との境界では、接続部522に含まれる粒径r1の導電性粒子R1と、当該導電性粒子R1と同径か導電性粒子R1よりも大径で太幅配線521に含まれる粒径r2の導電性粒子R2とが接触することにより、接続部522と太幅配線521とが電気的に接続されている。なお、本実施形態において、「導電性粒子R1、R2の粒径」とは、当該導電体(具体的には接続部522や太幅配線521)に含まれる導電性粒子の平均粒径を意味する。ここで、導電性粒子の平均粒径は、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)を用いることで求められる。具体的には、SEMやTEMにより測定された複数(少なくとも、100個)の導電性粒子CPの粒径の算術平均値を、当該導電性粒子CPの平均粒径とする。なお、導電性粒子CPの形状が、短径と長径とを有する楕円体形状、棒状、又は、アスペクト比の概念を含む形状である場合は、当該導電性粒子CPの粒径として長手方向の辺(或いは、径)を測定する。
本実施形態における「配線511」が本発明における「パターン配線」の一例に相当し、本実施形態における「引き出し配線52」が本発明における「引き出し配線」の一例に相当し、本実施形態における「太幅配線521」が本発明における「太幅配線」の一例に相当する。また、本実施形態における「太幅配線521の頂面521Aの位置」が本発明における「太幅配線の頂面の位置」の一例に相当し、本実施形態における「配線511の頂面51Aの位置」が本発明における「パターン配線の頂面の位置」の一例に相当する。さらに、本実施形態における「太幅配線521の底面521Bの位置」が本発明における「引き出し配線の底面の位置」及び「太幅配線の底面の位置」の一例に相当し、本実施形態における「配線511の底面51Bの位置」が本発明における「パターン配線の底面の位置」の一例に相当する。
また、本実施形態における「接続部522」が本発明における「接続部」の一例に相当し、本実施形態における「太幅配線521の底面521B」が本発明における「太幅配線の底面」の一例に相当し、本実施形態における「太幅配線521の頂面521A」が本発明における「太幅配線の頂面」の一例に相当する。また、本実施形態における「導電性粒子R1」が本発明における「接続部に含まれる導電性粒子」の一例に相当し、本実施形態における「導電性粒子R2」が本発明における「太幅配線に含まれる導電性粒子」の一例に相当する。
本実施形態の導体部5の電極51、及び接続部522は、導電性ペーストを凹版11(後述)を用いて印刷して硬化させることで形成されている。この電極51を構成する導電性ペーストの具体例としては、導電性粉末もしくは金属塩が、バインダ樹脂、水もしくは溶剤、および各種添加剤を混合して構成される導電性ペーストを例示することができる。導電性粉末としては、銀、銅、ニッケル、スズ、ビスマス、亜鉛、インジウム、パラジウム等の金属や、グラファイト等を挙げることができる。金属塩としては、これら金属の塩を挙げることができる。また、導電性ペーストに含まれるバインダ樹脂としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ビニル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等を例示することができる。導電性ペーストに含まれる溶剤としては、α-テルピネオール、ブチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトール、1−デカノール、ブチルセルソルブ、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、テトラデカン等を例示することができる。なお、上述の導電性ペーストに代えて、バインダ樹脂を含まない導電性ペーストを用いて電極51、接続部522、端子53を構成してもよい。
本実施形態の導体部5の太幅配線521は、後述するスクリーン印刷等を用いて導電性ペーストを印刷して硬化させることで形成されている。本実施形態の太幅配線521、及び端子53を構成する導電性ペーストと、電極51、及び接続部522を構成する導電性ペーストとは、含まれる導電性粒子の粒径が異なる。なお、電極51、及び接続部を構成する導電性ペーストと同一の組成の導電性ペーストを用いて太幅配線521、及び端子53を形成してもよく、電極51、及び接続部522を構成する導電性ペーストとは組成が異なる導電性ペーストを用いて太幅配線521、及び端子53を形成してもよい。
本実施形態の樹脂層6は、可視光線が透過可能な透明性(透光性)を有する材料により構成されている。こうした透明な樹脂層6を構成する材料としては、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ビニル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂等のUV硬化性樹脂、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂等を例示することができる。なお、樹脂層6に透明性が要求されない場合には、樹脂層6を構成する材料として、不透明な樹脂を使用してもよい。
図1及び図2に示すように、第2の配線体7は、第1の配線体4の上に形成されている。この第2の配線体7は、導体部8と、樹脂層9とを備えている。導体部8は樹脂層9に支持されている。導体部8は、複数の検出用の電極81と、複数の引き出し配線82と、複数の端子83とを有している。なお、この導体部8が有する電極81の数は、特に限定されず、任意に設定することができる。また、導体部8が有する引き出し配線82の数や端子83の数は、電極81の数に応じて設定される。
それぞれの電極81は、第1の配線体4のそれぞれの電極51に対して直交する方向(図中X方向)に延在しており、複数の電極81は、図中Y方向に並列されている。電極81の構成は、第1の配線体4の電極51と同様である。また、それぞれの電極81の長手方向一端には引き出し配線82の一端が接続されている。引き出し配線82の構成は、第1の配線体4の引き出し配線52と同様である。また、それぞれの引き出し配線82の他端には端子83が設けられている。この端子83が外部回路に電気的に接続される。また、樹脂層9の構成は、第1の配線体4の樹脂層6と同様である。
次に、本実施形態における第1の配線体4の製造方法の第1実施例について説明する。図7(A)〜(G)は、本実施形態における第1の配線体4の製造方法の第1実施例を説明するための断面図である。
まず、図7(A)に示すように、太幅配線521を除く導体部5の形状に対応する形状の凹部111が形成された凹版11を作製する。凹版11を構成する材料としては、シリコン、ニッケル、二酸化珪素等のガラス類、セラミック類,有機シリカ類、グラッシーカーボン、熱可塑性樹脂、光硬化性樹脂等を例示することができる。
凹部111の断面形状は、底部に向かうに従って幅が狭くなるテーパ形状になっている。このような凹部111の幅は、配線511、5221の線幅W3、W5に対して相対的に大きく、また、凹部111の深さは、配線511、5221の厚さに対して相対的に大きくなっている。
なお、凹部111の表面には、離型性を向上させるために、黒鉛系材料、シリコーン系材料、フッ素系材料、セラミック系材料、アルミニウム系材料等からなる離型層(図示省略)を予め形成することが好ましい。
次に、図7(B)に示すように、凹版11の凹部111に導電性材料12を充填する。導電性材料12としては、上述したような導電性ペーストを用いる。また、導電性材料12を凹版11の凹部111に充填する方法としては、例えばディスペンス法、インクジェット法、スクリーン印刷法、ステンシルマスク印刷法、凸版印刷法、凹版印刷法等の印刷方法を挙げることができる。もしくはスリットコート法、バーコート法、ブレードコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スピンコート法での塗工の後に凹部111以外に塗工された導電性材料12をふき取るもしくは掻き取る、吸い取る、貼り取る、洗い流す、吹き飛ばす方法を挙げることができる。導電性材料12の組成や凹版11の形状等に応じて適宜使い分けることができる。
次に、図7(C)に示すように、凹部111に導電性材料12が充填された凹版11の上面に導電性材料13を印刷する。本実施形態では、導電性材料13として、導電性材料12とは導電性粒子の粒径の異なるものを用いる。なお、導電性材料13として、電極51、接続部522、端子53を構成する導電性ペーストと同一の組成の導電性ペーストを用いてもよく、電極51、接続部522、端子53を構成する導電性ペーストとは組成が異なる導電性ペーストを用いてもよい。
導電性材料13を凹版11の上面に印刷する方法としては、例えばディスペンス法、インクジェット法、スクリーン印刷法、ステンシルマスク印刷法、凸版印刷法、凹版印刷法等の印刷方法を挙げることができる。
次に、図7(D)に示すように、凹部111に充填された導電性材料12と凹版11の上面に印刷された導電性材料13とを、同時に乾燥または加熱する。導電性材料12を乾燥または加熱して硬化させることにより、凹部111内に電極51、接続部522、端子53を形成する。一方、導電性材料13を乾燥または加熱して硬化させることにより、凹版11の上面に太幅配線521を形成する。導電性材料12、13の加熱条件は、導電性材料12、13の組成等に応じて適宜設定することができる。なお、導電性材料12、13を硬化させる処理方法は、加熱や乾燥には限定されず、赤外線、紫外線、レーザ光、電子線等のエネルギ線を照射する方法も例示することができる。
ここで、乾燥または加熱処理により、導電性材料12に体積収縮が生じる。この際、凹部111に充填された導電性材料12の高さが、凹部111の深さ未満に減少し、該導電性材料12の頂面の幅が、凹部111の開口幅未満に減少する。これにより、凹部111の開口近傍には、導電性材料12が存在しない凹部が形成される。また、導電性材料12の底面は、凹部111の底面に沿って平坦になり、導電性材料12の側面は、凹部111の側面に沿ってテーパ形状になる。それに対して、導電性材料12の頂面の形状は、凹部111の形状に影響されない。これにより、導電性材料12の頂面には微細な凹凸形状が形成される。
また、乾燥または加熱処理により、導電性材料13にも体積収縮が生じる。この際、凹版11の上面に形成された導電性材料13の底面は、凹版11の上面に沿って平坦になるのに対して、導電性材料13の頂面及び側面の形状は、凹版11の形状に影響されない。導電性材料13の頂面には下側に凹んだ凹形状が形成される。また、導電性材料13の側面には外側に突出した湾曲形状が形成される。
ここで、接続部522を形成する導電性材料12が充填された凹部111では、開口近傍に形成された凹部に導電性材料13が侵入する。これにより、凹部111内に、接続部522を形成する導電性材料12と、太幅配線521を形成する導電性材料13との境界が形成される。
なお、導電性材料12を乾燥等により導体化させたものを、以後、電極51、接続部522、端子53と記載する。また、導電性材料13を乾燥等により導体化させたものを、以後、太幅配線521と記載する。
次に、図7(E)に示すように、樹脂層6を形成するための樹脂材料14を凹版11上に塗布する。このような樹脂材料14としては、上述した樹脂層6を構成することが可能な透明な樹脂材料を用いる。また、樹脂材料14を凹版11上に塗布する方法としては、スクリーン印刷法、スプレーコート法、バーコート法、ディップ法、インクジェット法、を例示することができる。この塗布により、凹部111の開口近傍の凹部に樹脂材料14が入り込む。また、この塗布により、樹脂材料14に太幅配線521が埋設される。
次に、図7(F)に示すように、凹版11上に塗布された樹脂材料14の層の上に基材3を配置する。本工程は、樹脂材料14と基材3との間に気泡が入り込むことを抑制するために、真空下で行うことが好ましい。基材3の材料は上述したものを例示できる。
次に、樹脂材料14を硬化させる。樹脂材料14を硬化させる方法としては、紫外線、赤外線レーザ光等のエネルギ線照射、加熱、加熱冷却、乾燥等を例示することができる。なお、樹脂材料14を硬化させたものを、以後、樹脂層6と記載する。
次に、図7(G)に示すように、基材3、樹脂層6及び導体部5を凹版11から離型することにより、樹脂層6及び導体部5を基材3に追従させて凹版11から剥離させる。以上により、電極51、接続部522、端子53、及び太幅配線521とから構成される導体部5と、この導体部5を支持する樹脂層6とを備える第1の配線体4を得ることができる。
なお、特に図示しないが、第1の配線体4を形成した後、第1の配線体4上に第2の配線体7を形成することにより、本実施形態のタッチセンサ1を得ることができる。第2の配線体7は、第1の配線体4の形成方法と同様の方法により形成することができる。
次に、本実施形態における第1の配線体4の製造方法の第2実施例について説明する。上述の第1実施例では、第1の導電性材料12と第2の導電性材料13とを同一の工程で硬化させたが、本実施例では、第1の導電性材料12と第2の導電性材料13とを別々の工程で硬化させる。図8(A)〜(H)は、本実施形態における第1の配線体4の製造方法の第2実施例を説明するための断面図である。なお、第1実施例と同様の事項については繰り返しての説明は省略し、第1実施例でした説明を援用する。
まず、図8(A)に示すように、凹版11を作製する。この凹版11を作製する工程は、第1実施例と同様である。次に、図8(B)に示すように、凹版11の凹部111に導電性材料12を充填する。この導電性材料12を充填する工程は、第1実施例と同様である。
次に、図8(C)に示すように、凹部111に充填された導電性材料12を、乾燥、加熱またはエネルギ線の照射により硬化させることにより、凹部111内に電極51、接続部522、端子53を形成する。
次に、図8(D)に示すように、凹部111に電極51、接続部522、及び端子53が形成された凹版11の上面に導電性材料13を印刷する。次に、図8(E)に示すように、凹版11の上面に印刷された導電性材料13を、乾燥、加熱またはエネルギ線の照射により硬化させることにより、凹版11の上面に太幅配線521を形成する。
次に、図8(F)に示すように、樹脂層6を形成するための樹脂材料14を凹版11上に塗布する。この樹脂層6を塗布する工程は、第1実施例と同様である。次に、図8(G)に示すように、凹版11上に塗布された樹脂材料14の層の上に基材3を配置する。その後、樹脂材料14を硬化させる。この基材3を配置し、樹脂材料14を硬化させる工程は、第1実施例と同様である。
その後、図8(H)に示すように、基材3、樹脂材料14及び導体部5を凹版11から離型することにより、樹脂材料14及び導体部5を基材3に追従させて凹版11から剥離させる。以上により、電極51、接続部522、端子53、及び太幅配線521とから構成される導体部5と、この導体部5を支持する樹脂層6とを備える第1の配線体4を得ることができる。
以下、本実施形態に係る第1の配線体4の作用について説明する。
図9は、第1の比較例に係る第1の配線体40を示す断面図である。なお、上記実施形態に係る第1の配線体4と同様の構成には同一の符号を付し、上記実施形態でした説明を援用する。
図9に示すように、本比較例に係る第1の配線体40は、上記実施形態における引き出し配線52に代えて引き出し配線520を備えている。この引き出し配線520は、上記実施形態における引き出し配線52の太幅配線521と同様に、電極51の配線511と比較して太幅(例えば、30μm以上)である。また、引き出し配線520と電極51の配線511とは、同じ厚さで形成されている。
樹脂層6の厚さ方向において、引き出し配線520の頂面520Aの位置と、電極51の配線511の頂面51Aの位置とは一致している。また、樹脂層6の厚さ方向において、引き出し配線520の底面520Bの位置と、電極51の配線511の底面51Bの位置も一致している。
引き出し配線520は、電極51の配線511と同一工程で形成されている。即ち、凹版に、電極51の配線511を形成するための凹部と、引き出し配線520を形成するための凹部とを形成し、これらの凹部に導電性材料を充填して硬化させることにより、引き出し配線520は配線511と同一工程で形成されている。
ここで、凹版に形成する凹部の深さを異ならせるためには、複雑な製造プロセスを経る必要がある。そのため、本比較例では、凹版に形成する凹部の深さを同一として、微細な電極51の配線511と、太幅の引き出し配線520とを同じ厚さで形成している。なお、配線511と引き出し配線520との厚さは、両者の中間的な厚さ(例えば5μm〜10μm)である。
しかしながら、このような厚さで電極51の配線511を形成した場合には、配線511のアスペクト比が高くなり、配線511が倒壊する可能性が生じる。一方、引き出し配線520は、薄い配線になることから断面積が小さくなり、高抵抗となる。また、引き出し配線520を形成するための凹版の凹部が、太幅であるにもかかわらず浅い断面形状になることから、導電性材料を凹部に充填する工程において導電性材料の充填不良が生じ、その充填不良に起因して引き出し配線520が破断する可能性が生じる。
即ち、比較例に係る第1の配線体40の構成及び製造方法を採用した場合、電極51の配線511の寸法設計は、引き出し配線520の寸法により制約され、逆に、引き出し配線520の寸法設計は、電極51の配線511の寸法により制約されることになる。
それに対して、本実施形態に係る第1の配線体4では、樹脂層6の厚さ方向において、引き出し配線52の太幅配線521が、電極51の配線511に対して相対的に低い位置に設けられている。それにより、電極51の配線511と太幅配線521とを別の工程で形成することができる。本実施形態では、電極51の配線511は、凹版11の凹部111に導電性材料12を充填して硬化させることにより形成し、太幅配線521は、凹版11の上面に導電性材料13を印刷して硬化させることにより形成した。そのため、電極51の配線511の寸法設計は、太幅配線521の寸法による制約を受けず、太幅配線521の寸法設計は、電極51の配線511の寸法による制約を受けない。従って、電極51の配線511のアスペクト比を低くするような配線511の寸法設計や、太幅配線521を線幅に対して十分に厚くするような太幅配線521の寸法設計が可能になる。よって、電極51の配線511の倒壊や太幅配線521の破断を防止でき、太幅配線521の高抵抗化を抑制できる。
図10は、第2の比較例に係る第1の配線体40´を示す断面図である。なお、上記実施形態に係る第1の配線体4と同様の構成には同一の符号を付し、上記実施形態でした説明を援用する。
図10に示すように、本比較例に係る第1の配線体40´は、上記実施形態における引き出し配線52に代えて引き出し配線520´を備えている。この引き出し配線520´は、上記実施形態における引き出し配線52の太幅配線521と同様に、電極51の配線511と比較して太幅(例えば、30μm以上)である。また、この引き出し配線520´は、電極51の配線511と比較して相対的に大きな厚さ(例えば、20μm以上)で形成されている。
樹脂層6の厚さ方向において、引き出し配線520´の頂面520A´の位置は、電極51の配線511の頂面51Aの位置に対して相対的に高くなっている。また、引き出し配線520´の底面520B´の位置は、樹脂層6の平坦部61の上面の位置と一致しており、樹脂層6の厚さ方向において、引き出し配線520´の底面520B´の位置は、電極51の配線511の底面51Bの位置よりも低くなっている。
引き出し配線520´は、凹版を使用して電極51の配線511を形成し、さらに樹脂層6を形成した後に、樹脂層6上に導電性材料を印刷して硬化させることにより形成されている。
しかしなから、このような方法で引き出し配線520´を形成する場合、樹脂層6上に印刷した導電性材料を硬化させる際に、樹脂層6を加熱する必要がある。その結果、樹脂層6が変形する可能性がある。
さらに、本比較例に係る第1の配線体40´では、樹脂層6の厚さ方向において、引き出し配線520´の頂面520A´の位置が、電極51の配線511の頂面51Aの位置に対して相対的に高くなる。それにより、第1の配線体40´の厚さが増大し、タッチセンサの全体の厚さが増大する。また、第1の配線体40´の頂面に凹凸が生じるので、第1の配線体40´の上に第2の配線体を積層することが難しくなる。
それに対して、本実施形態に係る第1の配線体4では、樹脂層6の厚さ方向において、接続部522の頂面522A(即ち、引き出し配線52の頂端)の位置が、電極51の配線511の頂面51A(即ち、電極51の頂端)の位置と一致し、太幅配線521の頂面521Aの位置が、樹脂層6の上面の位置と一致し、太幅配線521の底面521B(即ち、引き出し配線52の底端)の位置が、電極51の配線511の底面51B(即ち、電極51の底端)の位置に対して相対的に低くなっている。それにより、引き出し配線52の厚さにより第1の配線体4の厚さが増大することを防止でき、引き出し配線52の厚さによりタッチセンサ1の全体の厚さが増大することを防止できる。また、引き出し配線52により第1の配線体4の頂面に凹凸が生じることを抑制できるので、第1の配線体4の上に第2の配線体7を積層することに支障はなく、良好な積層体であるタッチセンサ1を得ることができる。
また、本実施形態に係る第1の配線体4では、樹脂層6に埋設された太幅配線521と、そのような太幅配線521に対して上側に位置する電極51の配線511とを、接続部522により電気的に接続する。ここで、樹脂層6の厚さ方向において、接続部522の頂面522Aの位置は、電極51の配線511の頂面51Aの位置に対して相対的に高くならないようになっている。それにより、太幅配線521と電極51の配線511との電気的接続を確保しつつ、第1の配線体4の厚みの増大を抑制することができる。
また、本実施形態に係る第1の配線体4では、太幅配線521に含まれる導電性粒子R2の粒径r2が、接続部522の配線5221に含まれる導電性粒子R1の粒径r1と同じか、導電性粒子R1の粒径r1に対して相対的に大きくなっている。
ここで、図6に示すように、太幅配線521と接続部522との境界では、太幅配線521側の粒径r2の導電性粒子R2に対して、接続部522側の粒径r1(≦r2)の導電性粒子R1が接触する。これにより、太幅配線521に含まれる導電性粒子R2の粒径r2を導電性粒子R1の粒径r1と同じか大きくした場合であっても、太幅配線521側の導電性粒子R2と接続部522側の導電性粒子R1との接触面積を確保することができ、太幅配線521と接続部522との電気的接続を確保することができる。
また、本実施形態に係る第1の配線体4では、太幅配線521の底面521Bの面粗さは、太幅配線521の頂面521Aの面粗さに対して相対的に粗くなっている。それにより、太幅配線521の底面521Bと樹脂層6との密着性を向上でき、これらの剥離を抑制できる。
また、本実施形態に係る第1の配線体4では、太幅配線521の底面521Bは上側に凹んだ凹形状を有し、さらに、太幅配線521の側面521Cは、外側に突出するように湾曲した凸形状を有している。それにより、太幅配線521と樹脂層6との接触面積を増大することができ、これらの剥離を抑制できる。
また、本実施形態に係る第1の配線体4では、電極51の配線511が、底端から頂端に向かうに従って漸次的に幅が狭くなるテーパ形状を有している。ここで、配線511と樹脂層6の平坦部61との間には支持部62が介在している。この支持部62は、凹版11の凹部111に充填した導電性材料12が硬化する際に体積収縮することにより凹部111に生じた凹み部分に樹脂材料14が侵入してできたものである。この構造により、電極51の配線511の線幅を減少させることができ、電極51を視認し難くすることができる。
また、本実施形態に係る第1の配線体4では、電極51の配線511が、上記テーパ形状を有していると共に、接続部522の配線5221も、底端から頂端に向かうに従って漸次的に幅が狭くなるテーパ形状を有している。それにより、凹版11の凹部111内で導電性材料12、13を硬化させて得られた配線511、5221を凹版11から離型する際に、配線511、5221を凹部111から容易に剥離させることができる。
また、本実施形態に係る第1の配線体4の製造方法では、凹版11の凹部111に導電性材料12を充填して硬化させることにより、電極51を形成し、凹版11の表面に導電性材料13を印刷して凹版11上で導電性材料13を硬化させることにより、太幅配線521を形成する。これにより、樹脂層6の無い状態で、印刷された導電性材料13に対して乾燥、加熱またはエネルギ線の照射を行うことができるので、樹脂層6を加熱することなく、印刷された導電性材料13を硬化させて太幅配線521を形成することができる。また、太幅配線521を形成した後の凹版11上に、樹脂層6を形成することにより、太幅配線521が樹脂層6に埋設された第1の配線体4を得ることができる。
なお、以上に説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、上記の実施形態では、太幅配線521を樹脂層6に埋設し、その太幅配線521と電極51とを電気的に接続する接続部522を設けたが、これは必須ではない。樹脂層6の厚み方向において、太幅配線521の頂面521Aの位置と、電極51の頂面51Aの位置とが一致し、太幅配線521と電極51とが、直接、電気的に接続されるように、引き出し配線52を構成してもよい。
また、例えば、接続部522の配線5221の線幅を電極51の配線511の線幅に対して相対的に太くしたが、これは必須ではない。配線5221と配線511とは同じ線幅であってもよい。また、接続部522は、凹版11を用いて形成したが、印刷して硬化させることにより形成してもよい。
また、たとえば、タッチセンサ1から基材3を省略してもよい。この場合において、たとえば、樹脂層6の下面に剥離シートを設け、実装時に当該剥離シートを剥がして実装対象(フィルム、表面ガラス、偏光板、ディスプレイ等)に接着して実装する形態として配線体又は配線基板を構成してもよい。なお、この形態では、「実装対象」が本発明の「支持体」の一例に相当する。また、第1の配線体4を覆う第2の配線体7を介して、上述の実装対象に接着して実装する形態として配線体又は配線基板を構成してもよい。
また、上述の実施形態のタッチセンサ1は、2層の導体層からなる投影型の静電容量方式のタッチパネルセンサであるが、特にこれに限定されず、1層の導体層からなる表面型(容量結合型)静電容量方式のタッチパネルセンサにも、本発明を適用することができる。
また、上述の実施形態では、配線体又は配線基板は、タッチパネルセンサに用いられるとして説明したが、特にこれに限定されない。たとえば、配線体に通電して抵抗加熱等で発熱させることにより当該配線体をヒーターとして用いてもよい。また、配線体の導体層の一部を接地することにより当該配線体を電磁遮蔽シールドとして用いてもよい。また、配線体をアンテナとして用いてもよい。この場合、配線体を実装する実装対象が本発明の「支持体」の一例に相当する。