JP2010205961A - ディスプレイ用フィルターの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い電磁波シールド性と高い反射防止性、及び良好な強度、密着性、光透過性電磁波シールド部材を低コストで製造する方法を提供する。
【解決手段】基材上に導電性メッシュを有し、該導電性メッシュ上に黒色レジスト層を有するディスプレイ用フィルターの製造方法であって、基材上に金属薄膜を積層する工程、金属薄膜上に黒色レジスト材料をメッシュパターン状に印刷して金属薄膜上にメッシュパターン状の黒色レジスト層を形成する工程、黒色レジスト層に覆われていない部分の金属薄膜をエッチングして導電性メッシュを形成する工程、及び黒色レジスト層を加熱して導電性メッシュの側面の少なくとも一部を黒色レジスト層で被覆する工程を、この順に有する、ディスプレイ用フィルターの製造方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、電磁波遮蔽性及び良好な視認性を有する、導電性メッシュ上に黒色レジスト層を有するディスプレイ用フィルターに関する。
液晶ディスプレイ(以下、LCD)、プラズマディスプレイ(以下、PDP)などのディスプレイは、明瞭なフルカラー表示が可能な表示装置である。ディスプレイには、通常、外光の反射の防止、ディスプレイから発生する電磁波の遮蔽、ディスプレイの保護などを目的とした前面フィルターがディスプレイの視認側に配置される。特にPDPはその構造や動作原理上、強度な電磁波が発生するため、人体や他の機器に与える影響が懸念され、日本ではVCCI(情報処理装置等電波障害自主規制協議会)、米国ではFCC(米国連邦通信委員会)等の基準値内に抑えることが規格化されている。
このようにディスプレイから発生する電磁波を遮蔽するために、導電性を有するメッシュや透明導電膜からなる電磁波遮蔽層をディスプレイに設けることが知られている。
また、電磁波遮蔽性に加え、表示画像を視認しやすくするために、導電性メッシュ部分が見えにくく、かつ外光を反射せずに画像コントラストを低下させないことが求められている。
上記課題を満足させるため、導電性メッシュパターンを高精細化する技術、導電性メッシュ部を黒化する技術が開発されている。例えば、基材/透明アンカー層/メッシュパターン状の無電解メッキ層からなり、無電解メッキにより無電解メッキ層下の透明アンカー層が黒色パターン部に変えられている電磁波遮蔽材料が知られている(特許文献1)。また、導電性メッシュ部の表面に酸化銅皮膜を形成したものが知られている(特許文献2)。さらに、金属薄膜上にフォトリソグラフィ法あるいは印刷法を用いてメッシュパターンの黒色レジスト層を形成し、金属薄膜をエッチングした後、黒色レジスト層を除去せずに残す方法が知られている(特許文献3、4)。さらに、透明フィルム上に電離放射線硬化性樹脂によるメッシュ上の凸状パターンを形成し、その表面をメッキ法により黒化処理層を設けたものが知られている(特許文献5)。また、導電性メッシュのすべての面を黒化するものも知られている(特許文献6)。
特開平5−283889号公報 特開昭61−15480号公報 特開平09−293989号公報 再公表特許WO2006/137299号公報 WO2004/093513号公報 特開2002−9484号公報
しかしながら、上記特許文献1〜4の方法では導電性メッシュの側面部まで黒化することができず、側面部の反射によるコントラストの低下については抑制することができない。また、特許文献5及び6では、黒化するためにレジスト剥離工程が増えるなど工程数が増し、コストが高く歩留まりが悪くなる場合がある。
一般的なエッチング法(ウェットエッチング)による導電性メッシュは、金属薄膜上にメッシュパターンのレジスト層を形成し、レジスト層が被覆されていない部分の金属薄膜をエッチングすることによって製造されるが、通常エッチングは金属薄膜の深さ方向と水平方向に等方に進行するので、導電性メッシュの線幅の設計値に対してメッシュパターン状のレジスト層の線幅は大きめに形成される。従って、得られた導電性メッシュの線幅に対してレジスト層の線幅は、通常大きくなっている。このレジスト層の線幅の内で導電性メッシュの線幅からはみ出した部分がオーバーハング部となる。
一般的なエッチング法による導電性メッシュの製造方法では、エッチング後にレジスト層は除去されるが、特許文献3、4のように黒色レジスト層を用いた場合は、除去せずにそのまま残して、導電性メッシュの黒化処理層の代わりとされる。
従って、特許文献3、4にように、黒色レジスト層を用いた場合、導電性メッシュ上には、黒色レジスト層のオーバーハング部もそのまま存在しており、次のような問題があった。即ち、このオーバーハング部は脆く、取り扱い時や後工程において欠落するという問題、及びオーバーハング部分が光透過性を低下させるという問題があった。
特許文献4には、上記のオーバーハング部を超音波や粘着剤で除去するという発明が開示されているが、このオーバーハング部を利用することは記載されていない。
従って、本発明の目的は、上記従来技術の問題点に鑑み、電磁波遮蔽性能を有し、かつ反射防止性と透過性に優れたディスプレイ用フィルターの製造方法を提供することにある。詳細には、黒色レジスト層のオーバーハング部を利用して、導電性メッシュ部の側面を黒色レジスト層のオーバーハング部で被覆することで、上記課題を解決することにある。
本発明の上記目的は、以下の発明によって基本的に達成された。
1) 基材上に導電性メッシュを有し、該導電性メッシュ上に黒色レジスト層を有するディスプレイ用フィルターの製造方法であって、
基材上に金属薄膜を積層する工程、金属薄膜上に黒色レジスト材料をメッシュパターン状に印刷して、金属薄膜上にメッシュパターン状の黒色レジスト層を形成する工程、黒色レジスト層に覆われていない部分の金属薄膜をエッチングして、導電性メッシュを形成する工程、及び黒色レジスト層を加熱して、導電性メッシュの側面の少なくとも一部を黒色レジスト層で被覆する工程を、この順に有する、ディスプレイ用フィルターの製造方法。
2) 前記黒色レジスト層を加熱する工程において、加熱温度が50〜180℃である、前記1)に記載のディスプレイ用フィルターの製造方法。
3) 前記基材上に金属薄膜を積層する工程が、気相製膜法のみによって前記基材上に金属薄膜を積層する工程である、前記1)または2)に記載のディスプレイ用フィルターの製造方法。
本発明によれば、電磁波遮蔽性能を有し、かつ反射防止性と透過性に優れたディスプレイ用フィルターを提供することが出来る。
本発明のレジスト積層導電性メッシュ製造過程の一例の模式断面図。 本発明のレジスト積層導電性メッシュの一例の模式断面図。 本発明のディスプレイ用フィルターの一例の模式断面図。
本発明の製造方法により得られるディスプレイ用フィルターは、基材上に導電性メッシュを有し、更に導電性メッシュ上に黒色レジスト層を有する。ここで、黒色レジスト層は、導電性メッシュを構成する細線上に存在し、細線と細線で囲まれた開口部には存在しない。即ち、導電性メッシュと黒色レジスト層とは、印刷用語で言うところの、見当一致した状態にある。
そして、本発明の製造方法により得られるディスプレイ用フィルターの特徴は、導電性メッシュ上に配置する黒色レジスト層の一部が、導電性メッシュの側面の少なくとも一部を被覆していることにある。即ち、導電性メッシュ上に配置する黒色レジスト層は、導電性メッシュを構成する細線の側面の少なくとも一部をも被覆する。
上記した、導電性メッシュ上に該導電性メッシュと見当一致した黒色レジスト層を配置する態様は、基材上に積層された金属薄膜上に、メッシュパターン状の黒色レジスト層を形成し、次いで、黒色レジスト層に覆われていない部分の金属薄膜をエッチングすることによって得られる。ここで、金属薄膜上への、メッシュパターン状の黒色レジスト層の形成は、印刷よって行われる。上記態様の詳細は後述する。
本発明のディスプレイ用フィルターに用いられる基材としては、プラスチックフィルムが好ましい。かかるプラスチックフィルムを構成する樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂、トリアセチルセルロース等のセルロース樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン等のポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アートン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂及びセルロース樹脂が好ましく、特にポリエステル樹脂が好ましく用いられる。
プラスチックフィルムの厚みとしては、50〜300μmの範囲が適当であるが、コストの観点及び前面フィルターの剛性を確保するという観点から90〜250μmの範囲が特に好ましい。本発明にかかるディスプレイ用フィルターは、基材として1枚のみのプラスチックフィルムを用いるのが好ましい。
本発明に用いられるプラスチックフィルムは、導電性メッシュ等との密着性(接着強度)を強化するためのプライマー層(下引き層、易接着層)を設けておくのが好ましい。つまり基材としては、プライマー層(下引き層、易接着層)を有するプラスチックフィルムとすることが好ましい。
係るプライマー層は、水溶性樹脂もしくは水分散性樹脂を用いたものが一般的に知られており、本発明においても好ましく用いられる。水溶性樹脂もしくは水分散性樹脂としては、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂等が用いられる。プライマー層には、更に架橋剤を含有させるのが好ましく、架橋剤としては、例えば、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物、メラミン化合物等が挙げられる。
プライマー層の厚みは、10〜500nmの範囲が一般的であり、好ましくは20〜300nmの範囲である。プライマー層は、プラスチックフィルムを製造した後、製膜しても良いし、プラスチックフィルムの製造時にインラインで製膜しても良い。
(ディスプレイ用フィルターの製造方法)
以下、本発明のディスプレイ用フィルターの製造方法について、順を追って説明する。
(基材上に金属薄膜を積層する工程(金属薄膜形成工程))
先ず、金属薄膜形成工程で、基材上に金属薄膜を積層する。基材上に金属薄膜を積層する方法としては、基材上に接着剤を介して銅箔等の金属箔を積層する方法、基材上にメッキ法で金属薄膜を積層する方法、基材上に気相製膜法で金属薄膜を積層する方法等が挙げられる。これらの金属薄膜形成方法の中でも、比較的厚みが小さい金属薄膜を、安定的に均一に、かつ低コストで積層することができるという点から、基材上に金属薄膜を積層する工程としては、気相製膜法のみによって基材上に金属薄膜を積層する工程が好ましく用いられる。また、気相製膜法は、基材上に接着剤層を介在せずに金属薄膜を積層することができるので、後述する機能層の塗工工程において均一な塗工性を確保するという観点からも有利であり、上記理由(接着剤を介在しない)により、透明度の高い(ヘイズ値が低い)導電性メッシュを作製することができる。
上記の気相製膜法としては、スパッタリング、イオンプレーティング、電子ビーム蒸着、真空蒸着、化学蒸着等が挙げられ、これらの1あるいは2以上の方法を組み合わせて用いることができる。本発明では、スパッタリング、イオンプレーティング、及び真空蒸着が好ましく、特にスパッタリング及び真空蒸着が好ましい。
金属薄膜を形成する金属としては、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、金、銀、ステンレス、クロム、チタンなどの金属の内、1種または2種以上を組み合わせた合金あるいは多層のものを使用できる。これらの中でも、良好な電磁波シールド性が得られ、メッシュパターン加工が容易で、かつ低価格であるなどの点から、銅が好ましく用いられる。
金属薄膜として銅を用いる場合は、ニッケル、クロム、ニクロム等の金属を下地層として形成した後に、主層として銅層を形成することで金属薄膜を積層することが好ましい(つまりこのような構成の金属薄膜から得られる導電性メッシュは、下地層+銅層の構成である。)。上記の下地層は、本発明に係る金属薄膜の一部であり、その下地層の厚みとしては、5〜100nmの範囲が好ましく、10〜50nmの範囲がより好ましい。上記の下地層を設けることによって、基材と銅層との密着性が向上する。
基材上に形成される金属薄膜の厚みとしては、金属薄膜をエッチング加工して形成される導電性メッシュ上に、機能層を均一に塗工形成するという観点から、金属薄膜の厚みは小さい方が好ましく、従って5μm以下が好ましく、4μm以下がより好ましく、特に3.5μm以下が好ましい。金属薄膜の厚みの下限としては、良好な電磁波遮蔽性能を確保するという観点から、0.3μm以上が好ましく、1μm以上がより好ましく、特に1.5μm以上が好ましい。上記金属薄膜の厚みとは、下地層がある場合は下地層を含んだ厚みである。
(金属薄膜上に、メッシュパターン状の黒色レジスト層を形成する工程(黒色レジスト層の積層工程))
上記のようにして、基材上に金属薄膜を積層した後、金属薄膜上に、印刷法によりメッシュパターン状の黒色レジスト層が形成される。
以下、印刷法によりメッシュパターン状の黒色レジスト層を形成する方法を詳細に述べる。
黒色レジスト層の積層工程では、初めに金属薄膜上に黒色レジスト材料をメッシュパターン状に印刷するが、金属薄膜上に黒色レジスト材料(インキなど)をメッシュパターン状に印刷する方式としては、例えば、凸版式印刷法、平版式印刷法、凹版式印刷法、孔版式印刷法等の印刷法を用いることができる。
上記のメッシュパターンとしては、例えば、正方形、長方形、菱形等の4角形からなる格子状メッシュパターン、三角形、5角形、6角形、8角形、12角形のような多角形からなるメッシュパターン、円形、楕円形からなるメッシュパターン、前記の2以上の形状を複合した複合形状からなるメッシュパターン、及びランダムメッシュパターンが挙げられる。これらの中でも格子状メッシュパターンが、一般的であり、本発明においても好ましく用いられる。
印刷の方法において、黒色レジスト材料を構成する樹脂成分としては、ポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等の材料が好ましく用いられる。また、黒色レジスト材料には、更に架橋剤を含有させても良く、架橋剤としては、例えば、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物、メラミン化合物等が挙げられる。
金属薄膜上に黒色レジスト材料をメッシュパターン状に印刷した後は、黒色レジスト材料は必要に応じて硬化されるが、この黒色レジスト材料を硬化する方法としては、黒色レジスト材料を構成する樹脂が光硬化型の樹脂であれば、光を照射する方法が挙げられ、黒色レジスト材料を構成する樹脂が熱硬化型の樹脂であれば、熱を加える方法が挙げられるが、黒色レジスト材料を構成する樹脂に応じていずれの硬化方法を用いても良い。光を照射する方法や熱を加える方法により黒色レジスト材料を硬化することで、金属薄膜上にメッシュパターン状のより堅牢な黒色レジスト層を形成することができる。
本発明に係る黒色レジスト材料を構成する樹脂成分の含有量は、黒色レジスト材料の全成分100質量%に対して20〜90質量%の範囲が好ましく、30〜80質量%の範囲がより好ましい。樹脂成分の含有量が少なすぎると、黒色レジスト材料の硬化性低下や金属薄膜との接着性低下が起こりやすくなり、また樹脂成分の量が多くなりすぎると、該黒色レジスト材料から得られた黒色レジスト層の光学濃度(OD値)が低くなり、導電性メッシュの金属光沢を十分に抑制することができなくなる。
印刷法により形成されたメッシュパターン状の黒色レジスト層は、後述する黒色レジスト層の加熱工程において、黒色レジスト層のオーバーハング部で導電性メッシュの側面部を効率的に被覆させるために、黒色レジスト層のTgは30〜150℃程度になるように、黒色レジスト層を構成する材料(特に樹脂成分)を選択することが好ましい。
黒色レジスト層のTgが、30℃より低いと、黒色レジスト層の硬度が不足し、後述のエッチング工程に耐えられない場合があり、一方、黒色レジスト層のTgが150℃より高くなると、黒色レジスト層の加熱工程における加熱温度を必要以上に高くする必要があり、基材が熱収縮により変形するという不都合が起こる場合がある。
上記の観点から、黒色レジスト層のTgは、50〜120℃の範囲がより好ましい。
金属薄膜上に積層される黒色レジスト層の厚み(乾燥膜厚)は、導電性メッシュの金属光沢を抑制するのに十分な光学濃度を確保するという観点、及びエッチング性を確保するという観点から、0.1〜5μmの範囲が好ましく、0.1〜2μmの範囲がより好ましい。黒色レジスト層の厚みが0.1μmより小さくなると十分な光学濃度を得るのが難しくなり、厚みが5μmより大きくなると黒色レジスト材料の塗工性や導電メッシュ上への機能層の均一塗工性が悪化する。
本発明に係る黒色レジスト層(以降、単に黒色レジスト層と称す)としては、前述の黒色レジスト材料を構成する樹脂中に、黒顔料、あるいは赤顔料、青顔料及び緑顔料の混合物を含有させた黒色レジスト材料から得ることができる。
黒顔料としては、Color Index No.ピグメントブラック7、カーボンブラック、チタンブラック、金属酸化物等が使用できる。これらの顔料は1種のみで使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用しても良い。
赤顔料としてはColor Index No.ピグメントレッド(以下、PRと略す)9、97、122、123、149、168、177、180、192、215、254等が、緑顔料としてはColor Index No.ピグメントグリーン(以下、PGと略す)7、36等が、青顔料としてはColor Index No.ピグメントブルー(以下、PBと略す)15:3、15:4、15:6、21、22、60、64等が挙げられる。
上記した、黒色レジスト層を得るための顔料としては、チタンブラック、カーボンブラックが好ましく、黒色レジスト材料中に顔料としてチタンブラック、カーボンブラックを含有させることが好ましい。
上記した顔料の粒子径としては、顔料の分散性や黒色レジスト材料の塗工性を考慮して、平均一次粒子径が5〜400nmの範囲のものが好ましく、10〜200nmの範囲のものがより好ましく、特に10〜100nmの範囲のものが好ましい。
上記した顔料の含有量は、黒色レジスト材料の全成分(有機溶剤を除いた不揮発成分総量)100質量%に対して、5〜80質量%の範囲が好ましく、10〜70質量%の範囲がより好ましい。顔料の含有量が少なすぎると、光学濃度(OD値)が低くなり、導電性メッシュの金属光沢を十分に抑制することができなくなる。一方、顔料の含有量が多くなりすぎると、黒色レジスト材料の硬化性低下、金属薄膜との接着性低下、塗工性の低下が起こりやすくなる。
本発明に係る黒色レジスト層は、光学濃度が、0.5以上が好ましく、1.0以上がより好ましい。黒色レジスト層の光学濃度を0.5以上、好ましくは1.0以上にすることによって、導電性メッシュの金属光沢を十分に抑制することができる。
黒色レジスト層の光学濃度の上限は8.0程度であるが、黒色レジスト層の光学濃度を高くすると露光時の感度低下や塗工性の低下を生じるため、光学濃度は5.0以下が好ましく、4.0以下がより好ましい。
ここで、黒色レジスト層の光学濃度(OD値)は、例えば顕微分光器(大塚電子製MCPD2000)を用いて下記の関係式より求めることができる。
光学濃度(OD値) = log10 (I/I)
式中、Iは入射光強度、Iは透過光強度である。
(黒色レジスト層に覆われていない部分の金属薄膜をエッチングして導電性メッシュを形成する工程(エッチング処理工程))
上述のようにして、金属薄膜状にメッシュパターン状の黒色レジスト層を形成した後、黒色レジスト層に覆われていない部分の金属薄膜をエッチング処理(溶解除去)して、導電性メッシュを形成する。
かかるエッチング工程に用いられるエッチング方法としては、ケミカルエッチング法が挙げられる。上記ケミカルエッチングとは、黒色レジスト層で保護された金属薄膜部分以外の不要金属薄膜部分を、エッチング液で溶解し、除去する方法である。上記エッチング法に用いられるエッチング液としては、塩化第二鉄水溶液、塩化第二銅水溶液、アルカリエッチング液等がある。
金属薄膜のエッチングは金属薄膜の深さ方向と水平方向に等方に進行するので、導電性メッシュの線幅の設計値に対して、メッシュパターン状の黒色レジスト層の線幅は大きめに形成される。導電性メッシュの線幅とメッシュパターン状の黒色レジスト層の線幅の関係は、金属薄膜の厚み、エッチング処理条件等によって適宜設定されるが、例えば、厚みが3μmで線幅が20μmの導電性メッシュを製造するには、メッシュパターン状の黒色レジスト層の線幅は、22〜30μm程度に設定される。
上記のようにエッチングして得られた導電性メッシュの細線上には、導電性メッシュの細線の幅方向の両側にそれぞれはみ出した部分を有する黒色レジスト層が存在する。この導電性メッシュの細線からはみ出した部分をオーバーハング部と言う。
図1は、金属薄膜をエッチング処理することによって形成された導電性メッシュと黒色レジスト層の関係を示す模式断面図である。基材4の上に導電性メッシュ31と黒色レジスト層32からなるレジスト積層導電性メッシュ3が形成されている。ここで、符号Oがオーバーハング部である。
(黒色レジスト層を加熱する工程(加熱工程))
上述のようにして、黒色レジスト層に覆われていない部分の金属薄膜をエッチング処理して導電性メッシュを形成した後、黒色レジスト層を加熱する。この加熱により、黒色レジスト層のオーバーハング部が軟化して、導電性メッシュの細線の側面部の少なくとも一部を被覆する。つまり、この工程における黒色レジスト層の加熱により、黒色レジスト層の一部が、導電性メッシュの側面の少なくとも一部を被覆したディスプレイ用フィルターを得ることができる。
図2は、黒色レジスト層が導電性メッシュの細線の側面部を被覆した状態の模式断面である。基材4上に、導電性メッシュ31と黒色レジスト層32からなるレジスト積層導電性メッシュ3が設けられている。そして、導電性メッシュ31の細線の側面部の一部が黒色レジスト層32のオーバーハング部で被覆されている。本発明の製造方法により得られるディスプレイ用フィルターは、導電性メッシュの細線の側面の少なくとも一部を黒色レジスト層で被覆していることが重要であるが、より好ましくは導電性メッシュの全ての細線の側面の少なくとも一部を黒色レジスト層で被覆した態様であり、さらに好ましくは導電性メッシュの全ての細線の側面の全部分を黒色レジスト層で被覆した態様である。
上述したように、この加熱工程によって、黒色レジスト層が導電性メッシュの細線の側面部の少なくとも一部を被覆することにより、導電性メッシュの側面部からの反射が抑制され、それによってディスプレイ用フィルターとしての反射防止性が向上する。
また、加熱工程によりオーバーハング部で導電性メッシュの細線の側面を被覆することによって、オーバーハング部による透過性低下の問題が解消され、それによってディスプレイ用フィルターとしての透過性が改善される。また、オーバーハング部は、後述する機能性表面層を塗工形成する際に、脱落して異物として機能性表面層中に混入したり、塗工性悪化の原因となっていたが、上記の加熱工程によりオーバーハング部で導電性メッシュの側面を被覆することによって、これらの問題が解消した。
かかる加熱工程における加熱方法としては、公知のものを使用することができる。例えば、オーブンやホットプレート、IR加熱機等を用いて連続式あるいはバッチ式で行うことができる。
加熱温度は50〜180℃が好ましく、より好ましくは80〜150℃である。50℃未満では十分な効果は得られず、また180℃より加熱した場合は基材の熱収縮が大きくなる。
加熱温度は、50〜180℃の範囲内において、前述した黒色レジスト層のTgを考慮して設定することが好ましい。即ち、加熱温度は、黒色レジスト層のTgと同等もしくはそれ以上に設定することが好ましい。加熱温度と黒色レジスト層のTgの温度差を大きくするほど、加熱効率がよくなって、短時間で黒色レジスト層のオーバーハング部を導電性メッシュの側面部に被覆させることができるようになる。
上記の観点から、加熱温度は黒色レジスト層のTgより10℃以上高いことがより好ましく、更に20℃以上高いことが好ましい。
また、本発明においては、黒色レジスト層の加熱温度は、黒色レジスト層のTgより低い温度であっても、加熱時間を長くすることによって、黒色レジスト層のオーバーハング部を導電性メッシュの側面部に被覆させることができる。黒色レジスト層のTgとの関係において、加熱温度の下限は、50〜180℃の範囲内で、黒色レジスト層のTgより15℃程度低い温度であることが好ましく、更に10℃程度低い温度であることが好ましい。
(ディスプレイ用フィルターの好ましい形態)
上述した製造方法で作製されたディスプレイ用フィルターを構成する導電性メッシュの厚みは、上述の製造方法において、基材上に形成された金属薄膜の厚みとほぼ同程度となることから、金属薄膜の厚みを調整することによって、所望の厚みの導電性メッシュを得ることができる。
また、上述した製造方法で作製されたディスプレイ用フィルターを構成する導電性メッシュは、ディスプレイ等に組み込んだ場合に、外周の部分がディスプレイ等の枠体に覆われることがある。この場合、外周の部分は光透過性の必要ない部分となる。そのため、このように枠体に覆われる場合には、導電性メッシュの外周部のメッシュパターンは、線幅、開口部の形状、開口率等は特に限定されず任意に設計することができ、また、外周部に関してはメッシュパターンに加工する前の金属薄膜のまま(金属ベタ)であってもよい。
しかしながら、本発明の導電性メッシュを用いたディスプレイ用フィルターを連続生産ラインで効率よく製造するためには、本発明の導電性メッシュのメッシュパターンが途切れることなく連続的に形成されていることが好ましい。上記のメッシュパターンが連続的に形成された、所謂、連続メッシュとは、具体的には、長尺の基材(例えば、長さが30〜3000m)に対して、その長手方向に同一のメッシュパターンが途切れることなく連続して形成されている状態を言い、長尺の基材の幅方向にも連続的に同一メッシュパターンが形成されていることが好ましい。
上記した連続メッシュを用いることにより、様々なサイズのディスプレイへの対応が容易であること、導電性メッシュ及びディスプレイ用フィルターの製造過程において欠陥が発生した場合は、欠陥部分のみの限られた量の廃棄ですむこと等の利点がある。特に、後述する機能層を導電性メッシュ上に連続塗布する場合に、連続メッシュを用いることによって生産効率が大幅に向上する。
(ディスプレイ用フィルター)
本発明のディスプレイ用フィルターを構成する導電性メッシュは、電磁波を発生するプラズマディスプレイ等のディスプレイパネルの前面に配置されるディスプレイ用フィルターに適用することによって大きな効果を発揮する。
また、本発明に係る導電性メッシュは、厚みを小さくしても高い電磁波シールド性が得られるので、後述する機能性表面層を導電性メッシュ及び黒色レジスト層の上に直接に塗工により形成した場合に、均一で平滑な塗工面を得ることができ、結果として均一で平滑な機能性表面層を得ることができる。
本発明のディスプレイ用フィルターは、コストダウンを図るために、基材として1枚のみのプラスチックフィルムを用いた構成にするのが好ましく、この場合、本発明のディスプレイ用フィルターを構成する基材が唯一の基材となる。係るディスプレイ用フィルターの好ましい1つの構成は、本発明のディスプレイ用フィルターを構成する導電性メッシュの黒色レジスト上に、機能性表面層が直接に配置された構成である。ここで、機能性表面層は、ディスプレイ用フィルターをディスプレイの前面に装着したときに、視認側(鑑賞者側)の最表面となる機能層である。
上記機能性表面層(以降、機能層と言う)は、ハードコート機能、反射防止機能、防眩機能、及び防汚機能の中から選ばれる少なくとも1つの機能を有する層であり、好ましくは、ハードコート機能、反射防止機能、及び防眩機能の中から選ばれる少なくとも1つの機能を有する層であり、更に好ましくは、少なくともハードコート機能を有する層である。
本発明に係る機能層は、単一層であっても複数層で構成されていてもよく、また複数の機能を併せ持った層であってもよい。以下に機能層を構成する、反射防止機能、防眩機能、ハードコート機能及び防汚機能を有する層について具体的に説明する。
(反射防止層)
反射防止機能を有する層(反射防止層)は、ディスプレイの画像表示に影響を与える蛍光灯などの外光の反射や映り込みを防止するものである。反射防止層は、表面の視感反射率が5%以下であることが好ましく、4%以下がより好ましく、特に3%以下であることが好ましい。ここで視感反射率は、分光光度計等を使用して可視領域波長(380〜780nm)の反射率を測定し、CIE1931システムに準じて計算された視感反射率(Y)である。
このような反射防止層としては、高屈折率層と低屈折率層とを低屈折率層が視認側になるように2層以上積層したものを用いることができる。高屈折率層の屈折率は1.5〜1.7の範囲が好ましく、特に1.55〜1.69の範囲が好ましい。低屈折率層の屈折率は1.25〜1.49の範囲が好ましく、特に1.3〜1.45の範囲が好ましい。
高屈折率層を形成する材料としては、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレートなどを重合硬化させたもの、あるいはシリコーン系、メラミン系、エポキシ系の架橋性樹脂原料を架橋硬化させたもの等の有機系材料、酸化インジウムを主成分としこれに二酸化チタンなどを少量含ませたもの、あるいはAl2 3 、MgO、TiO2 等の無機系材料が挙げられる。これらの中でも、有機系材料が好ましく用いられる。以下に本発明の高屈折率層の好ましい態様を説明する。
本発明において、高屈折率層は、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、有機シリケート化合物、シリコーン系樹脂、含リン系樹脂、含スルフィド樹脂、含ハロゲン樹脂などの樹脂成分を単体または混合系で用いることが出来るが、特に、硬度と耐久性などの点から、シリコーン系樹脂やアクリル系樹脂を用いるのが好ましい。さらに、硬化性、可撓性および生産性の点から、活性エネルギー線硬化型のアクリル系樹脂、または熱硬化型のアクリル系樹脂が好ましい。特に、(メタ)アクリレート系樹脂は、活性エネルギー線照射によって容易にラジカル重合が起こり、形成される膜の耐溶剤性や硬度が向上するので好ましい。
かかる(メタ)アクリレート系樹脂として、例えばペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、エチレン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス−(2−ヒドロキシエチル)−イソシアヌル酸エステルトリ(メタ)アクリレート等の3官能(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の4官能以上の(メタ)アクリレート等が挙げられる。
高屈折率層には、更にカルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基等の酸性官能基を有する(メタ)アクリレート化合物(モノマー)を使用することができる。具体的には、酸性官能基含有モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸などの不飽和カルボン酸、モノ(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート、ジフェニル−2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート等のリン酸(メタ)アクリル酸エステル、2−スルホエステル(メタ)アクリレート等が挙げられる。その他、アミド結合、ウレタン結合、エーテル結合などの極性を持った結合を有する(メタ)アクリレート化合物を使用することができる。
高屈折率層には、塗布した樹脂成分の硬化を進めるために開始剤を含有させてもよい。該開始剤としては、塗布した樹脂成分を、ラジカル反応、アニオン反応、カチオン反応等による重合および/または架橋反応を開始あるいは促進せしめるものであり、従来から公知の各種光重合開始剤が使用可能である。
かかる光重合開始剤としては、具体的には、ソジウムメチルジチオカーバメイトサルファイド、ジフェニルモノサルファイド、ジベンゾチアゾイルモノサルファイド及びジサルファイド等のサルファイド類や、チオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン誘導体や、ヒドラゾン、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物や、ベンゼンジアゾニウム塩等のジアゾ化合物や、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾフェノン、ジメチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジルアントラキノン、t−ブチルアントラキノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2−クロロアントラキノン等の芳香族カルボニル化合物や、p−ジメチルアミノ安息香酸メチル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、D−ジメチルアミノ安息香酸ブチル、p−ジエチルアミノ安息香酸イソプロピル等のジアルキルアミノ安息香酸エステルや、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の過酸化物や、9−フェニルアクリジン、9−p−メトキシフェニルアクリジン、9−アセチルアミノアクリジン、ベンズアクリジン等のアクリジン誘導体や、9,10−ジメチルベンズフェナジン、9−メチルベンズフェナジン、10−メトキシベンズフェナジン等のフェナジン誘導体や、6,4’,4”−トリメトキシ−2、3−ジフェニルキノキサリン等のキノキサリン誘導体や、2,4,5−トリフェニルイミダゾイル二量体、2−ニトロフルオレン、2,4,6−トリフェニルピリリウム四弗化ホウ素塩、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、3,3’−カルボニルビスクマリン、チオミヒラーケトン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン等が挙げられる。
また、高屈折率層には、上記開始剤の酸素阻害による感度の低下を防止するために、光重合開始剤にアミン化合物を共存させてもよい。このようなアミン化合物としては、例えば、脂肪族アミン化合物や、芳香族アミン化合物等の不揮発性のものであれば、特に限定されないが、例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン等が好ましい。
高屈折率層は、高屈折率化のために、高屈折率成分の分子や原子を含んだ樹脂あるいは金属酸化物微粒子を用いることが好ましい。
上記の屈折率を向上させる樹脂に含まれる分子及び原子としては、F以外のハロゲン原子、S、N、Pの原子、芳香族環等が挙げられる。
上記の金属酸化物微粒子としては、屈折率が1.6〜2.7程度のものが好ましく、例えば、錫含有酸化アンチモン粒子(ATO)、亜鉛含有酸化アンチモン粒子、錫含有酸化インジウム粒子(ITO)、酸化亜鉛/酸化アルミニウム粒子、酸化アンチモン粒子等が挙げられる。これらの中でも、錫含有酸化インジウム粒子(ITO)、錫含有酸化アンチモン粒子(ATO)が好ましく用いられる。
かかる金属酸化物粒子は、平均粒子径(BET法により測定される非表面積(JIS R1626:1996年)に基づく球相当径分布から計算される算術平均粒子径(JIS Z8819−1:1999年およびZ8819−2:2001年)が0.5μm以下の粒子が好適に使用されるが、より好ましくは、0.001〜0.3μm、更に好ましくは0.005〜0.2μmの粒子径のものが用いられる。該平均粒子径が、0.5μmを超えると高屈折率層の透明性を低下させることがあり、0.001μm未満では、該粒子が凝集し易くヘイズ値が増大する場合がある。高屈折率層中の金属酸化物粒子の含有量は、樹脂成分100質量%に対して、0.1〜20質量%の範囲が好ましい。
更に、高屈折率層には、重合禁止剤、硬化触媒、酸化防止剤、分散剤等の各種添加剤を含有することができる。
高屈折率層の厚みは、0.01〜1μmの範囲が好ましく、0.05〜0.5μmの範囲がより好ましい。
反射防止層を構成する低屈折率層は、含フッ素ポリマー、(メタ)アクリル酸の部分または完全フッ素化アルキルエステル、含フッ素シリコーン等の有機系材料、MgF2 、CaF2 、SiO2 等の無機系材料で構成することができる。以下に低屈折率層の好ましい態様を例示する。
低屈折率層の1つの好ましい態様として、MgF2やSiO2等の薄膜を真空蒸着法やスパッタリング、プラズマCVD法等の気相法により形成する方法、或いはSiO2ゾルを含むゾル液からSiO2ゲル膜を形成する方法等が挙げられる。
低屈折率層の他の好ましい態様として、シリカ系微粒子と結合してなるシロキサンポリマーを主成分とする構成を採用することができる。なお、ここで言う「結合」とは、シリカ系微粒子のシリカ成分とマトリックスのシロキサンポリマーが反応して均質化している状態を意味する。シリカ系微粒子と結合してなるシロキサンポリマーは、該シリカ系微粒子の存在下、多官能性シラン化合物を溶剤中、酸触媒により、公知の加水分解反応によって、一旦シラノール化合物を形成し、公知の縮合反応を利用することによって得ることができる。
かかる多官能性シラン化合物としては、多官能性フッ素含有シラン化合物を含むことが低屈折率化、防汚性の点から好ましく、トリフルオロメチルメトキシシラン、トリフルオロメチルエトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリエトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリエトキシシランなどの3官能性フッ素含有シラン化合物、ヘプタデカフルオロデシルメチルジメトキシシランなどの2官能性フッ素含有シラン化合物などが挙げられ、いずれも好適に用いられるが、表面硬度の観点から、トリフルオロメチルメトキシシラン、トリフルオロメチルエトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキシシランが、より好ましい。
また、上述のシリカ系微粒子としては、平均粒子径1nm〜200nmのシリカ系微粒子であることが好ましく、特に好ましくは、平均粒子径1nm〜70nmである。平均粒子径が1nmを下回ると、マトリックス材料との結合が不十分となり、硬度が低下することがある。一方、平均粒子径が200nmを越えると、粒子を多く導入して生じる粒子間の空隙の発生が少なくなり、低屈折率化の効果が十分発現しないことがある。さらに、かかるシリカ系微粒子の中でも、内部に空洞を有する構造のものが、屈折率を低下させるために、特に好ましく使用される。
かかる内部に空洞を有するシリカ系微粒子とは、外殻によって包囲された空洞部を有するシリカ系微粒子、多数の空洞部を有する多孔質のシリカ系微粒子等が挙げられ、いずれも好適に用いられる。このような例としては例えば、特許第3272111号公報に開示されている方法によって製造でき、微粒子内部の空洞の占める体積、すなわち微粒子の空隙率としては、5%以上が好ましく、30%以上がさらに好ましい。空隙率は、例えば、水銀ポロシメーター(商品名:ボアサイザー9320−PC2、(株)島津製作所製)を用いて測定することができる。また、該微粒子自体の屈折率は、1.20〜1.40であるのが好ましく、1.20〜1.35であるのがより好ましい。このようなシリカ系微粒子としては、例えば特開2001−233611号公報に開示されているものや、特許第3272111号公報等の一般に市販されているものを挙げることができる。
低屈折率層の更に他の好ましい態様として、含フッ素化合物及び/または上記の内部に空洞を有するシリカ系微粒子を含有する、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を硬化せしめた樹脂層が挙げられる。
低屈折率層の厚みは、0.01〜0.4μmの範囲が好ましく、0.02〜0.2μmの範囲がより好ましい。
(防眩層)
防眩機能を有する層(防眩層)は、画像のギラツキを防止するものであり、表面に微小な凹凸を有する膜が好ましく用いられる。防眩層としては、例えば、熱硬化型樹脂または光硬化型樹脂に粒子を分散させた塗工液を塗布及び硬化させたもの、あるいは、熱硬化型樹脂または光硬化型樹脂を塗工し、所望の表面状態を有する型を押し付けて凹凸を形成した後に硬化させたものなどが用いられる。防眩層は、ヘイズ値(JIS K 7136;2000年)が0.5〜20%であることが好ましい。
また本発明は、黒色レジスト層の上に機能層が塗工されることが好ましいので、黒色レジスト層下の導電性メッシュのパターンの凹凸を利用して、塗工された機能層表面に凹凸を持たせ、防眩機能を発現することができる。
防眩機能を有効に発現するためには、防眩層表面の中心線平均粗さRa値は、100〜500nmの範囲が好ましい。ここで、中心線平均粗さRa値は、JIS B0601−1982の規定に基づき、表面粗さ測定器SE−3400((株)小坂研究所製)を用いて測定することができる。
防眩層の厚みとしては、0.5〜10μmの範囲が適当であり、1〜8μmの範囲がより好ましい。
本発明の機能層として、反射防止機能と防眩機能を併せ持つ層を用いることは好ましい態様の1つである。
(ハードコート層)
ハードコート機能を有する層(ハードコート層)は、傷防止のために設けられる。ハードコート層は硬度が高いことが好ましく、JIS K5600−5−4(1999年)で定義される鉛筆硬度が、H以上が好ましく、2H以上がより好ましい。上限は9H程度である。
ハードコート層は、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、有機シリケート化合物、シリコーン系樹脂などで構成することができる。特に、硬度と耐久性などの点で、シリコーン系樹脂やアクリル系樹脂が好ましい。さらに、硬化性、可撓性および生産性の点で、活性エネルギー線硬化型のアクリル系樹脂、または熱硬化型のアクリル系樹脂からなるものが好ましい。
活性エネルギー線硬化型のアクリル系樹脂または熱硬化型のアクリル系樹脂とは、重合硬化成分として多官能アクリレート、アクリルオリゴマーあるいは反応性希釈剤を含む組成物である。その他に必要に応じて光開始剤、光増感剤、熱重合開始剤あるいは改質剤等を含有しているものを用いてもよい。
アクリルオリゴマーとは、アクリル系樹脂骨格に反応性のアクリル基が結合されたものを始めとして、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエーテルアクリレートなどであり、また、メラミンやイソシアヌール酸などの剛直な骨格にアクリル基を結合したものなども用いることができる。
また、反応性希釈剤とは、塗布剤の媒体として塗布工程での溶剤の機能を担うと共に、それ自体が一官能性あるいは多官能性のアクリルオリゴマーと反応する基を有し、塗膜の共重合成分となるものである。
また、市販されている多官能アクリル系硬化塗料としては、三菱レイヨン株式会社;(商品名“ダイヤビーム(登録商標)”シリーズなど)、長瀬産業株式会社;(商品名“デナコール(登録商標)”シリーズなど)、新中村株式会社;(商品名“NKエステル”シリーズなど)、大日本インキ化学工業株式会社;(商品名“UNIDIC(登録商標)”シリーズなど)、東亜合成化学工業株式会社;(商品名“アロニックス(登録商標)”シリーズなど)、日本油脂株式会社;(商品名“ブレンマー(登録商標)”シリーズなど)、日本化薬株式会社;(商品名“KAYARAD(登録商標)”シリーズなど)、共栄社化学株式会社;(商品名“ライトエステル”シリーズ、“ライトアクリレート”シリーズなど)などの製品を利用することができる。
ハードコート層形成組成物を構成するアクリル化合物の代表的なものを例示すると、1分子中に3個以上、より好ましくは4個以上、さらに好ましくは5個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する単量体およびプレポリマーの少なくとも1種と、1分子中に1〜2個のエチレン性不飽和二重結合を有する単量体の少なくとも1種とからなる混合物を主たる構成成分とし、活性エネルギー線硬化または熱硬化によって得られるハードコート層が、硬度、耐摩耗性および可撓性に優れている点で好ましく用いられる。(メタ)アクリロイルオキシ基が多すぎる場合には、単量体は高粘度となり取り扱いし難くなり、また、高分子量とならざるを得なくなって塗布液として用いることが困難となるので、1分子中の(メタ)アクリロイルオキシ基は好ましくは10個以下である。
1分子中に3個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する単量体およびプレポリマーとしては、1分子中に3個以上のアルコール性水酸基を有する多価アルコールの該水酸基が、3個以上の(メタ)アクリル酸のエステル化物となっている化合物などを挙げることができる。具体的な例としては、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ペンタエリスリトールトリアクリレートトルエンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ペンタエリスリトールトリアクリレートイソホロンジイソシアネートウレタンプレポリマーなどを用いることができる。これらの単量体およびプレポリマーは、1種または2種以上を混合して使用することができる。特にこれらの内、少なくともひとつの水酸基を有する多官能アクリレート化合物は、後述するイソシアネートとの併用により、ハードコート層と隣接層との接着性を向上させることができるので特に好ましい。
本発明において、ハードコート形成組成物を硬化させる方法としては、例えば、活性エネルギー線として電子線や紫外線を照射する方法や高温加熱法等を用いることができる。これらの方法を用いる場合には、前記ハードコート層形成組成物に、光重合開始剤または熱重合開始剤等を加えることが望ましい。
光重合開始剤としては、前述の高屈折率層に用いられる光重合開始剤と同様の化合物を用いることができる。
また、熱重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキサイドまたはジ−t−ブチルパーオキサイドなどのパーオキサイド化合物などを用いることができる。
本発明において、ハードコート層中には、本発明の効果が損なわれない範囲で、さらに各種の添加剤を必要に応じて配合することができる。例えば、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤などの安定剤、界面活性剤、レベリング剤および帯電防止剤などを用いることができる。
ハードコート層の厚みは、0.5〜10μmが好ましく、より好ましくは1〜8μmである。ハードコート層の厚みが0.5μm未満の場合には十分硬化していても薄すぎるために、表面硬度が十分でなく、傷が付きやすくなる傾向にある。一方、ハードコート層の厚みが10μmを超えると、硬化時の重合収縮により、カールが発生しやすくなる。
ハードコート層には、前述した反射防止層を構成する高屈折率層としての機能を付与することができる。ハードコート層の高屈折率化は、ハードコート層形成用樹脂組成物中に、前述した高屈折率層に用いられる、高屈折率成分の分子や原子を含んだ樹脂、あるいは金属酸化物微粒子を添加することにより図られる。
(防汚層)
防汚機能を有する層(防汚層)は、ディスプレイ用フィルターに、人が指で触ることによって油脂性物質が付着するのを防止したり、大気中のごみや埃が付着するのを防止したり、あるいはこれらの付着物が付着しても除去しやすくするための層である。かかる防汚層としては、例えば、フッ素系コート剤、シリコーン系コート剤、シリコン・フッ素系コート剤等が用いられる。防汚層の厚さは、1〜10nmの範囲が好ましい。
(機能層の構成例)
前述したように本発明の機能層は単一層であっても、複数層であってもよい。複数構成の機能層としては、a)ハードコート層/高屈折率層/低屈折率層、b)高屈折率ハードコート層/低屈折率層、c)ハードコート層/防眩層、d)ハードコート層/防眩性反射防止層、等が例示される。尚、上記a)〜d)の構成において、右側に記載の層が視認側に配置される。防汚層を設ける場合は、視認側の最表面に設けるのが好ましい。
また、機能層が単一層の場合は、複数の機能を併せ持つのが好ましい。かかる単一層の例としては、e)反射防止性ハードコート層(反射防止機能とハードコート機能を有する単一層)、f)防眩性ハードコート層(防眩機能とハードコート機能を有する単一層、g)防眩性反射防止ハードコート層(防眩機能と反射防止機能とハードコート機能を有する単一層)、h)防眩性反射防止層(防眩機能と反射防止機能を有する単一層)、i)防汚性ハードコート層(防汚機能とハードコート機能を有する単一層)等が例示される。
(機能層の塗工形成)
本発明において、機能層は、導電性メッシュ上に形成された黒色レジスト層を被覆するように、直接に塗工形成するのが好ましい。この場合、導電性メッシュと黒色レジスト層からなるメッシュパターンを構成する細線部と、細線に囲まれた開口部とを埋めて、黒色レジスト層を被覆するためには、機能層はある程度の厚みが必要である。しかし、前述したように、比較的厚みの小さい導電性メッシュ(厚みが4μm以下)と比較的厚みの小さい黒色レジスト層(厚みが3μm以下)を用いることによって、機能層の厚みを小さくすることが可能となる。機能層の厚みを小さくすることによって、原材料コストの低減、及び機能層の塗工速度や乾燥速度の増大が図られ、生産コストが大幅に低減する。特に、機能層としてハードコート機能を含む層を塗工形成する場合、機能層の厚みを小さくすることは、ハードコート層の重合収縮によってディスプレイ用フィルターがカールすることを抑制できるという利点がある。
図3は、本発明に係るディスプレイ用フィルターの一例の模式断面図であり、基材4の上に、導電性メッシュと黒色レジスト層からなるレジスト積層導電性メッシュ3が形成され、レジスト積層導電性メッシュ3上に機能層2が積層されている。ここで、機能層2は、レジスト積層導電性メッシュ3を構成する細線部3aに囲まれた開口部3bを埋めて、かつ細線部3aを被覆するように塗工形成されている。
機能層2がレジスト積層導電性メッシュ3を完全に被覆するように機能層2を塗工形成するためには、機能層2の合計厚み(図3の符号N)は、レジスト積層導電性メッシュ3の厚み(図3の符号A)に対して130%以上が好ましく、150%以上がより好ましい。ここで機能層2の合計厚み(N)は、上記したように機能層はレジスト積層導電性メッシュの開口部を埋めてかつ細線部を被覆するように塗工形成されるので、レジスト積層導電性メッシュの厚み(A)(細線部3aの厚みに相当)と細線部上に形成された機能層の厚み(L)との和である。上記したように、レジスト積層導電性メッシュの厚み(A)に対して機能層の合計厚み(N)を大きくすることによってレジスト積層導電性メッシュの凹凸面を十分に埋めて均一化することができる。
上記の観点から、レジスト積層導電性メッシュの厚み(A)は、0.4〜7μmの範囲が好ましく、1〜6μmの範囲がより好ましく、特に1.5〜5μmの範囲が好ましい。また、機能層の合計厚み(N)としては、2〜10μmの範囲が好ましく、特に3〜8μmの範囲が好ましい。また、レジスト積層導電性メッシュの細線部上に形成された機能層の厚み(L)は、0.5〜5μmの範囲が好ましく、1〜4μmの範囲がより好ましい。
上記した、導電性メッシュ、黒色レジスト層、レジスト積層導電性メッシュ及び機能層の厚みは、走査型電子顕微鏡によるディスプレイ用フィルターの拡大断面写真から求めることができる。
レジスト積層導電性メッシュ上に機能層を塗工形成するための塗工方式としては、ディップコーティング法、スピンコート法、スリットダイコート法、グラビアコート法、リーバースコート法、ロッドコート法、バーコート法、スプレー法、ロールコーティング法等の公知のウェットコーティング法を用いることができる。
(他の機能層)
本発明のディスプレイ用フィルターには、更に近赤外線遮蔽機能、色調調整機能、あるいは可視光透過率調整機能を付与するのが好ましい。
近赤外線遮蔽機能は、波長800〜1100nmの範囲における光線透過率の最大値が15%以下となるように調整するのが好ましい。近赤外線遮蔽機能は、基材、機能層、あるいは後述する接着層に近赤外線吸収剤を混錬、分散することによって付与してもよいし、近赤外線遮蔽層を新たに設けてもよい。近赤外線遮蔽機能は、近赤外線吸収剤を用いることによって、あるいは導電性薄膜のような金属の自由電子によって近赤外線を反射する層を設けることによって付与することができる。本発明においては、近赤外線吸収剤を樹脂バインダー中に分散もしくは溶解した塗料を塗布乾燥して形成した近赤外線遮蔽層を用いること、あるいは機能層や接着層に上記近赤外線吸収剤を含有させる態様が好ましく用いられる。近赤外線吸収剤としては、フタロシアニン系化合物、アントラキノン系化合物、ジチオール系化合物、ジイモニウム系化合物等の有機系近赤外線吸収剤、あるいは酸化チタン、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化錫、硫化亜鉛、セシウム含有酸化タングステン等の無機系近赤外線吸収剤を用いることができる。
上記した近赤外線遮蔽層を新たに設ける場合は、基材と導電性メッシュとの間、もしくは基材に対して導電性メッシュとは反対面に、基材に塗工形成して設けることができる。
近赤外線遮蔽機能を基材より視認側に付与する場合は、耐光性に優れる無機系近赤外線吸収剤を用いるのが好ましい。
色調調整機能は、ディスプレイから発光される特定波長の光を吸収して色純度や白色度を向上させるための機能である。特に赤色発光の色純度を低下させるオレンジ光を遮蔽するのが好ましく、波長580〜620nmの範囲に吸収極大を有する色素を含有させるのが好ましい。更に、白色度を向上させるために波長480〜500nmに吸収極大を有する色素を含有させるのが好ましい。色調調整機能は、上記した波長の光を吸収する色素を含有する層を新たに設けてもよいし、上述の近赤外線遮蔽層、機能層あるいは接着層に色素を含有させてもよい。
可視光透過率調整機能は、可視光の透過率を調整するための機能であり、染料や顔料を含有させて調整することができる。可視光透過率調整機能は、基材、近赤外線遮蔽層、機能層、あるいは接着層に付与してもよいし、新たに透過率調整層を設けてもよい。
上述した色調調整機能を有する層及び可視光透過率調整機能を有する層をそれぞれ新たに設ける場合、これらの層は基材と導電性メッシュとの間、もしくは基材に対して導電性メッシュとは反対面に設けることができる。
本発明のディスプレイ用フィルターは、ディスプレイに直接、あるいはガラス板、アクリル板、ポリカーボネート板等の公知の高剛性基板を介して装着することができる。本発明のディスプレイ用フィルターには、ディスプレイあるいは高剛性基板に貼り付けるための接着層を設けるのが好ましい。上記高剛性基板としては、厚みが1〜3mm程度のガラス板が好ましい。
接着層は基材に対して導電性メッシュとは反対面側の最表面に設けられる。接着層には、前述したように近赤外線遮蔽機能、色調調整機能、あるいは可視光透過率調整機能を付与することができる。また、接着層に、ディスプレイを衝撃から保護するための衝撃緩和機能を付与することは好ましい態様である。接着層に衝撃緩和機能を付与するには、接着層の厚みを50μm以上にすることが好ましく、100μm以上がより好ましく、上限の厚みは、接着層のコーティング適性を考慮して500μm以下が好ましい。
接着層には、公知の接着材あるいは粘着材を用いることができる。粘着材としては、アクリル、シリコン、ウレタン、ポリビニルブチラール、エチレン−酢酸ビニルなどが挙げられる。接着材としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、テトラヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、レゾルシン型エポキシ樹脂、ポリオレフィン型エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂、天然ゴム、ポリイソプレン、ポリ−1、2−ブタジエン、ポリイソブテン、ポリブテン、ポリ−2−ヘプチル−1、3−ブタジエン、ポリ−1、3−ブタジエンなどの(ジ)エン類、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリビニルエチルエーテル、ポリビニルヘキシルエーテルなどのポリエーテル類、ポリビニルアセテート 、ポリビニルプロピオネートなどのポリエステル類、ポリウレタン、エチルセルロース、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリロニトリル、ポリスルフォン、フェノキシ樹脂などが挙げられる。
(ディスプレイ用フィルターの構成例)
本発明に係るディスプレイ用フィルターは、基材が1枚のみのプラスチックフィルムから構成されるのが好ましい。係るディスプレイ用フィルターの構成としては、粘着層/近赤外線遮蔽層/プラスチックフィルム/レジスト積層導電性メッシュ/機能層を順に有する構成が好ましい。近赤外線遮蔽層は、色調調整機能を併せ持つのが好ましい。
図3は、上記構成のディスプレイ用フィルターの模式断面図である。図3において、ディスプレイ用フィルター1は、プラスチックフィルムからなる基材4の一方の面にレジスト積層導電性メッシュ3が形成され、レジスト積層導電性メッシュ3上に機能層2が直接に積層されており、基材4の他方の面には近赤外線遮蔽層5及び粘着剤層6が順次積層された構成になっている。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例における各種測定方法及び評価方法は以下の通りである。
(1)黒色レジスト層のTgの測定
ガラス板状に黒色レジスト材料を約1mmの厚みに塗工し、約60℃の熱風で乾燥して黒色レジスト層を製膜した後、この黒色レジスト層を剥離して、示差走査熱量計(DSC)にてJIS K7121(1999)に基づいてTgを測定する。
(2)側面被覆外観観察
拡大断面写真を電界放射型走査電子顕微鏡((株)日本電子製JSM−6700F、加速電圧10kV、観察倍率10000倍)にて撮影し、導電性メッシュの細線の側面の一部を、黒色レジスト層が被覆しているか否かを観察した。
○;黒色レジスト層が、導電性メッシュの細線の側面の少なくとも一部を被覆。
×;黒色レジスト層による導電性メッシュの細線の側面の被覆無し。
(3)反射防止性
島津製作所(株)の分光光度計UV−3150を用いて測定を行った。サンプルは♯320〜400の耐水サンドペーパーを用いて、基材に対して導電性メッシュを有する側の面とは反対側の面に均一に傷をつけ、黒色塗料(黒マジックインキ(登録商標)液)を塗布して、基材に対して導電性メッシュを有する側の面とは反対側の面からの反射を完全になくして、基材に対して導電性メッシュを有する側の表面を積分球に押し当てて測定した。入射角度は5゜であり、検査波長領域は380nm〜780nmで行った。光線反射率は極小値をとった。
(4)光透過性
直読式ヘイズメーター(NDH2000、スガ試験機器製作所)を用いて全光線透過率を測定した。
(実施例1)
以下の要領で、レジスト積層導電性メッシュを作製した。
厚み100μmのPETフィルム(東レ(株)製 ルミラー(登録商標)U426)の片面に銅を真空蒸着(真空度:3×10−3Pa)することにより、厚み3μmの銅層をPETフィルム上に形成した。
次いで、この銅層の表面に、下記の黒色レジスト材料を厚み(乾燥膜厚)が0.5μmとなるようにメッシュパターン状にグラビア印刷機により印刷し、60℃の熱風により乾燥させることで、黒色レジスト層を形成した。この黒色レジスト層の光学濃度(OD値)は、1.7であった。この黒色レジスト層のメッシュパターンの形状は、正方形の格子状で、線幅が26μm、ピッチが250μmであった。
その後、黒色レジスト層で覆われていない部分の銅を、30〜33℃の温度範囲に調節した塩化第2鉄水溶液(42° Be)でエッチングし、線幅が20μm(黒色レジスト層の線幅26μm)、ピッチが250μmの導電性メッシュを形成した。
次いで、IR加熱機により130℃5分間加熱を行った。
<黒色レジスト材料>
三菱化学(株)製カーボンブラック#40を6質量部、ビックケミ・ジャパン(株)製BYK−9077(分散剤)を2質量部、東洋紡(株)製バイロン(登録商標)885(ポリエステル樹脂)のジエチレングリコールジメチルエーテル33質量%溶液を60質量部、及びジエチレングリコールジメチルエーテルを22質量部を秤量し、ペイントシェーカーを用いて5時間分散し、顔料濃度6質量%、固形分濃度28質量%の印刷用インキを調整した。
上記の黒色レジスト材料における黒色顔料の含有比率は、有機溶剤を除く黒色レジスト材料の全成分に対して、21質量%である。
この黒色レジスト材料を用いて形成した黒色レジスト層のTgは、79℃であった。
(実施例2及び3)
銅層の厚み、黒色レジスト層の厚み、黒色レジスト層の光学濃度、導電性メッシュの線幅、ピッチ、及び開口率を変更せず、黒色レジスト層を加熱する工程の加熱条件を変更すること以外は、実施例1に準じて、実施例2及び3のそれぞれの光透過性電磁波シールド部材を作製した。
(比較例1)
銅層の厚み、黒色レジスト層の厚み、黒色レジスト層の光学濃度、導電性メッシュの線幅、ピッチ、及び開口率を変更せず、黒色レジスト層を加熱する工程を省略すること以外は、実施例1に準じて、比較例1のそれぞれの光透過性電磁波シールド部材を作製した。

(評価)
上記のようにして作製したそれぞれのレジスト積層導電性メッシュについて、側面被覆の有無、光透過性、反射防止性を評価した。その結果を表1に示す。
(ディスプレイ用フィルターの作製)
上記で作製した、実施例及び比較例のレジスト積層導電性メッシュを用いて、以下の要領でディスプレイ用フィルターを作製した。
<機能層の塗工>
上記で作製した各サンプルの導電性メッシュ上に、市販のハードコート剤(JSR製“デソライトZ7528”)をイソプロピルアルコールで固形分濃度30%に希釈した塗料を、マイクログラビアコーターで塗工し、80℃で乾燥後、紫外線1.0J/cmを照射して硬化させ、ハードコート層を設けた。
ハードコート層の厚みは、導電性メッシュの細線部上の厚み(L)が3μmになるように調整した。
<機能層の塗工性の評価>
各サンプルの導電性メッシュ上への機能層の塗工性を下記の基準で評価した。その結果を、表1に併せて示す。
○;機能層の塗工面中に異物無し。
×;機能層の塗工面中に異物発生。
<近赤外線遮蔽層の積層>
上記で作製した各サンプルの、導電性メッシュとは反対側のPETフィルム面に、オレンジ光遮蔽機能を併せ持つ近赤外線遮蔽層(近赤外線吸収色素としてのフタロシアニン系色素とジイモニウム系色素、及びオレンジ光吸収色素としてのテトラアザポルフィリン系色素をアクリル系樹脂に混合した塗料を、乾燥膜厚みが12μmになるように塗工した層)を設けた。
<接着層の積層>
セパレートフィルム上に紫外線硬化型ウレタンアクリレート樹脂(日立化成ポリマー(株)製のハイボン(登録商標))をスリットダイコーターで、厚みが100μmになるように塗布した後、UV照射装置を用いて塗布膜を硬化し、続いてセパレートフィルムを貼り付けて、セパレートフィルムにサンドウィッチされた接着層を得た。次に、上記で作製した各サンプルの近赤外線遮蔽層の上に、一方のセパレートフィルムを剥離しながら接着層を積層し、それぞれのディスプレイ用フィルターを得た。
Figure 2010205961
表1の結果から、本発明の実施例は、反射防止性、光透過性、及び機能層の塗工性に優れていることが分かる。
一方、比較例1は、黒色レジスト層の加熱工程を実施していないので、黒色レジスト層の形状変化による、導電性メッシュの細線部(銅線部)の被覆が無く、反射防止性及び光透過性が低下していた。また黒色レジスト層のオーバーハング部の欠落が生じ、機能層の塗工工程において機能層の塗工面に異物が発生した。
1 本発明のディスプレイ用フィルター
2 機能層
3 レジスト積層導電性メッシュ
4 基材
5 近赤外線遮蔽層
6 接着層
31 導電性メッシュ
32 黒色レジスト層
O オーバーハング部
P 導電性メッシュの線ピッチ
W 導電性メッシュの線幅
A 導電性メッシュの厚み
L 導電性メッシュ上のハードコート層厚み
N 基材上のハードコート層厚み

Claims (3)

  1. 基材上に導電性メッシュを有し、該導電性メッシュ上に黒色レジスト層を有するディスプレイ用フィルターの製造方法であって、
    基材上に金属薄膜を積層する工程、金属薄膜上に黒色レジスト材料をメッシュパターン状に印刷して、金属薄膜上にメッシュパターン状の黒色レジスト層を形成する工程、黒色レジスト層に覆われていない部分の金属薄膜をエッチングして、導電性メッシュを形成する工程、及び黒色レジスト層を加熱して、導電性メッシュの側面の少なくとも一部を黒色レジスト層で被覆する工程を、この順に有する、ディスプレイ用フィルターの製造方法。
  2. 前記黒色レジスト層を加熱する工程において、加熱温度が50〜180℃である、請求項1に記載のディスプレイ用フィルターの製造方法。
  3. 前記基材上に金属薄膜を積層する工程が、気相製膜法のみによって前記基材上に金属薄膜を積層する工程である、請求項1または2に記載のディスプレイ用フィルターの製造方法。
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