JP6543939B2 - 光受信器、光送信器、マルチキャリア光伝送システム、及び、分散補償制御方法 - Google Patents

光受信器、光送信器、マルチキャリア光伝送システム、及び、分散補償制御方法 Download PDF

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Description

本明細書に記載する技術は、光受信器、光送信器、マルチキャリア光伝送システム、及び、分散補償制御方法に関する。
近年、伝送トラフィックの増加に伴い、光伝送システムの大容量化の需要が益々高まっている。また、短距離系伝送システムでは、大容量だけでなく、低コストかつ簡易な構成が求められる。
そのため、離散マルチトーン(DMT:Discrete Multi-tone)変調方式を光伝送システムに適用することが検討されている。DMT変調方式は、直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)技術をベースとしたマルチキャリア伝送技術の1つであり、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)等のDSL技術で利用されている。
DMT変調方式(「マルチキャリア変調方式」と称してもよい。)では、個々のサブキャリアに対して伝送特性に応じたビット数を割り当てる「ビットローディング」と呼ばれる手法を用いる。「伝送特性」は、「受信特性」あるいは「信号品質」と言い換えてもよい。
伝送特性の指標の一例は、信号対雑音比(SNR)やビットエラーレート(BER)等である。伝送特性は、伝送条件と称してもよい。DMT変調方式は、例えば、伝送特性の高いサブキャリアには伝送特性の低いサブキャリアよりも多くのビットを割り当てる。したがって、伝送帯域の周波数利用効率を向上でき、伝送容量の拡大化を図ることが可能である。
DMT変調方式を光伝送システムに導入する場合、光送信器には、半導体レーザによる直接変調方式を用いた電光(E/O)変換器を適用できる。また、光受信器には、PD(フォトディテクタあるいはフォトダイオード)等の受光素子を用いた光電(O/E)変換器を適用できる。
半導体レーザやPDは、汎用的な光デバイスであるため安価である。また、直接変調方式では、光源である半導体レーザの駆動電流を送信データに応じて変調することによって変調信号を生成する。直接変調方式は、光源とは別に光変調器を用いる外部変調方式と比べると高速化は難しいものの、信号光の位相情報を利用しなくてよいので、小型化及び低コスト化が可能である。
したがって、光伝送システムにDMT変調方式を導入することで、周波数利用効率の向上(別言すると、伝送容量の向上)と小型化及び低コスト化とを図ることが可能な光伝送システムを提供することができる。
特開2009−164728号公報 特開2004−236097号公報
F. Devaux et al.、「Simple Measurement of Fiber Dispersion and of Chirp Parameter of Intensity Modulated Light Emitter」、JOURNAL OF LIGHTWAVE TECHNOLOGY, VOL 11, No. 12, December 1993、pp. 1937-40
DMT変調方式では、「ビットローディング」により、伝送帯域における周波数利用効率の向上や伝送容量の拡大化を図ることができるものの、伝送帯域において伝送特性が落ち込む周波数が生じることがある。伝送特性の落ち込みが生じる周波数あるいは周波数領域を「周波数ディップ」と称することがある。
「周波数ディップ」は、例えば、光送信器の光源がもつ周波数特性によって送信信号光に加わる周波数チャープと、伝送信号光が光伝送路から受ける分散と、に起因して生じることがある。
伝送帯域に「周波数ディップ」が生じると、「周波数ディップ」に対応するサブキャリアに対して「ビットローディング」によって割り当て可能なビット数が制限され得る。そのため、伝送帯域における伝送容量が制限され得る。
1つの側面では、本明細書に記載する技術の目的の1つは、マルチキャリア変調方式の伝送帯域において伝送容量の拡大化を図ることにある。
1つの側面として、光受信器は、複数のサブキャリアの伝送特性に応じて前記サブキャリア毎に異なる伝送条件を割り当て可能なマルチキャリア変調方式の光受信器である。当該光受信器は、受信部と、モニタと、制御部と、を備えてよい。受信部は、前記サブキャリア毎に等しい前記伝送条件が割り当てられたトレーニング信号光を光伝送路から受信してよい。モニタは、前記トレーニング信号光の伝送特性をモニタして前記伝送特性に落ち込みが生じる周波数を検出してよい。制御部は、前記検出された周波数に基づいて前記トレーニング信号光が前記光伝送路から受けた分散量を演算し前記演算した分散量に基づいて、前記検出された周波数がマルチキャリア変調信号光の伝送帯域から外れるように、前記マルチキャリア変調信号光が前記光伝送路から受ける分散を補償制御してよい。
また、1つの側面として、光送信器は、送信部と、可変分散補償器と、制御部と、を備えてよい。送信部は、複数のサブキャリアの伝送特性に応じて前記サブキャリア毎に異なる伝送条件を割り当て可能なマルチキャリア変調方式にて変調したマルチキャリア変調信号光を光伝送路に向けて送信してよい。可変分散補償器は、前記マルチキャリア変調信号光の分散を可変の分散補償量にて補償してよい。制御部は、前記送信部にて前記サブキャリア毎に等しい前記伝送条件が割り当てられて前記光伝送路へ送信されたトレーニング信号光の伝送特性に落ち込みが生じた周波数を光受信器で検出し、前記検出された周波数に基づいて前記トレーニング信号光が前記光伝送路から受けた分散量を前記光受信器で演算した結果を受けて、前記検出された周波数が前記マルチキャリア変調信号光の伝送帯域から外れるように、前記マルチキャリア変調信号光が前記光伝送路から受ける分散を補償制御してよい。
更に、1つの側面として、マルチキャリア光伝送システムは、光送信器と、光受信器と、可変分散補償器と、モニタと、制御部と、を備えてよい。光送信器は、複数のサブキャリアの伝送特性に応じて前記サブキャリア毎に異なる伝送条件を割り当て可能なマルチキャリア変調方式にて変調したマルチキャリア変調信号光を光伝送路へ送信してよい。光受信器は、前記マルチキャリア変調信号光を前記光伝送路から受信してよい。可変分散補償器は、前記光受信器又は前記光送信器に備えられてよく、前記光伝送路の分散を可変の分散補償量にて補償することが可能である。モニタは、前記光受信器に備えられてよい。モニタは、前記光送信器が前記サブキャリア毎に等しい前記伝送条件を割り当てて前記光伝送路へ送信したトレーニング信号光の伝送特性をモニタして前記伝送特性に落ち込みが生じる周波数を検出してよい。制御部は、前記検出された周波数に基づいて前記トレーニング信号光が前記光伝送路から受けた分散量を演算し前記演算した分散量に基づいて、前記検出された周波数が前記マルチキャリア変調信号光の伝送帯域から外れるように、前記可変分散補償器の分散補償量を制御してよい。
また、1つの側面として、分散補償制御方法は、複数のサブキャリアの伝送特性に応じて前記サブキャリア毎に異なる伝送条件を割り当て可能なマルチキャリア変調方式の光送信器によって、前記サブキャリア毎に等しい前記伝送条件が割り当てられたトレーニング信号光を光伝送路へ送信してよい。光受信器では、前記トレーニング信号光の伝送特性をモニタして前記伝送特性に落ち込みが生じる周波数を検出してよい。前記検出された周波数に基づいて前記トレーニング信号光が前記光伝送路から受けた分散量を演算し前記演算した分散量に基づいて、前記検出された周波数がマルチキャリア変調信号光の伝送帯域から外れるように、前記マルチキャリア変調信号光が前記光伝送路から受ける分散を補償制御してよい。
1つの側面において、マルチキャリア変調方式の伝送帯域において伝送容量の拡大化を図ることができる。
第1実施形態に係る、DMT変調方式を適用したマルチキャリア光伝送システムの構成例を示すブロック図である。 図1に例示した光送信器におけるDMT変調部の構成例を示すブロック図である。 図1及び図2に例示したDMT変調部によるマルチキャリア変調を概念的に説明する模式図である。 図1に例示した光受信器におけるDMT復調部の構成例を示すブロック図である。 DMT変調信号光の周波数応答特性の一例を示す図である。 DMT変調信号光の周波数応答特性の一例を示す図である。 DMT変調信号光の伝送特性が理想的な特性から劣化する様子を模式的に示す図である。 DMT変調信号光の伝送帯域に生じる周波数ディップの中心周波数に対する残留分散値の変化の一例を示す図である。 図1に例示したマルチキャリア光伝送システムの動作例(分散補償制御方法)を説明するフローチャートである。 図1に例示した光受信器におけるモニタの構成例(検出例1)を示すブロック図である。 図10に例示した構成のモニタによる周波数ディップの検出例1を説明するための模式図である。 図1に例示した光受信器におけるモニタの構成例(検出例2)を示すブロック図である。 図12に例示した構成のモニタによる周波数ディップの検出例2を説明するための模式図である。 図1に例示した光受信器におけるモニタの構成例(検出例3)を示すブロック図である。 図14に例示した構成のモニタによる周波数ディップの検出例3を説明するための模式図である。 図14に例示した構成のモニタによる周波数ディップの検出例3を説明するフローチャートである。 図14〜図16に例示した検出例3の変形例を説明すべく、伝送帯域に複数の周波数ディップが生じるケースを示す図である。 検出例3の変形例を説明するフローチャートである。 第2実施形態に係る、DMT変調方式を適用したマルチキャリア光伝送システムの構成例を示すブロック図である。 図19に例示したマルチキャリア光伝送システムの動作例(分散補償制御方法)を説明するフローチャートである。 第3実施形態に係る、DMT変調方式を適用したマルチキャリア光伝送システムの構成例を示すブロック図である。 図21に例示した光送信器におけるDMT変調部の構成例を示すブロック図である。 図21に例示したマルチキャリア光伝送システムの動作例(プリエンファシス)を説明するフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。また、以下に説明する各種の例示的態様は、適宜に組み合わせて実施しても構わない。なお、以下の実施形態で用いる図面において、同一符号を付した部分は、特に断らない限り、同一若しくは同様の部分を表す。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る、DMT変調方式を適用したマルチキャリア光伝送システムの構成例を示すブロック図である。図1に示すマルチキャリア光伝送システム1は、例示的に、光送信器10と、光ファイバ等の光伝送媒体を用いた光伝送路50を介して光送信器10と接続された光受信器30と、を備えてよい。なお、光伝送路50には、1又は複数の光増幅器が設けられてもよい。
光送信器10は、送信データをDMT変調方式及び直接変調方式にて変調し、得られた送信変調信号光を光伝送路50へ送信する。なお、DMT変調方式は、マルチキャリア変調方式の一例である。送信変調信号光は、DMT変調信号光と称してもよい。DMT変調信号光は、マルチキャリア変調信号光の一例である。
光受信器30は、光伝送路50から受信されるDMT変調信号光を電気信号に変換し、当該電気信号をDMT復調することで受信データを得る。
(光送信器)
光送信器10は、例示的に、DMT変調部11、デジタル−アナログコンバータ(DAC)12、及び、電光変換(E/O)モジュール13を備えてよい。
DMT変調部11は、マルチキャリア変調部の一例であり、電気信号である送信データをDMT変調してDMT変調信号を生成する。DMT変調部11、あるいは、DMT変調部11、DAC12及びE/Oモジュール13を含むブロックは、送信部の一例である、と捉えてもよい。
DMT変調部11は、図2に例示するように、シリアル/パラレル(S/P)変換器111、FECエンコーダ112、コンスタレーションマッパ113、IFFT114、CP付加器115、及び、パラレル/シリアル(P/S)変換器116を備えてよい。
なお、「FEC」は、「Forward Error Correction」の略称であり、「IFFT」は、逆高速フーリエ変換器(Inverse Fast Fourier Transformer)の略称であり、「CP」は、サイクリックプレフィックス(Cyclic Prefix)の略称である。CPは、ガードインターバル(GI)と称されてもよい。
S/P変換器111は、送信信号(「送信データ」と称してもよい。)をS/P変換して送信サブキャリア数に応じた数のパラレルデータを生成する。生成されたパラレルデータは、FECエンコーダ112に入力される。
FECエンコーダ112は、誤り訂正符号器の一例であり、S/P変換器111から入力されたパラレルデータを誤り訂正符号化する。誤り訂正符号には、例示的に、低密度パリティ検査符号(low-density parity-check code, LDPC)やターボ符号等を適用してよい。誤り訂正符号化されたパラレルデータは、コンスタレーションマッパ113に入力される。
コンスタレーションマッパ113は、FECエンコーダ112から入力されたパラレルデータ(デジタルビット列)を、サブキャリア単位で、「コンスタレーション」と称される複素平面(IQ平面)におけるシンボルにマッピングする。
当該マッピングは、サブキャリア変調と称してもよい。サブキャリア配置の一例を図3の(1)に示す。図3の(1)には、周波数領域においてN本(Nは2以上の整数)のサブキャリアが設定された様子を例示している。なお、1〜Nは、サブキャリア番号を示す。図3の(1)の例では、サブキャリア番号が大きいほど周波数が高い。ただし、周波数に対するサブキャリア番号の割り当て順序は、不問でよい。
DMT変調方式では、伝送特性(「受信特性」あるいは「信号品質」と称してもよい。)の高いサブキャリアに対して伝送特性の低いサブキャリアよりも多くのビットを1シンボルに割り当てることができる。
例えば図3の(2)に示すように、周波数によって伝送特性に高低が生じるケースを想定する。この場合、コンスタレーションマッパ113は、図3の(3)に例示するように、伝送特性の高いサブキャリア番号のサブキャリアに、伝送特性の低いサブキャリア番号のサブキャリアよりも多くのビットを1シンボルに割り当ててよい。
なお、割り当てられるビット数がサブキャリア変調の多値度に相当すると捉えてよい。例えば、サブキャリア変調がQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)の場合、多値度は4である。サブキャリア変調がM−QAM(Quadrature Amplitude Modulation)の場合、多値度はM(=16,64,256等)である。
図2に戻り、IFFT114は、コンスタレーションマッパ113にて、サブキャリア毎に、シンボルにマッピングされた周波数領域の信号を、逆高速フーリエ変換(IFFT)処理することにより時間領域の信号に変換する。
CP付加器115は、IFFT114にて時間領域に変換された信号(シンボルデータ)に対してCPを付加する。CPの付加は、例示的に、IFFT処理後のシンボルデータの末尾から所定の長さ分のデータをコピーし、当該シンボルの先頭に付加することであってよい。CPの付加によって、シンボル間干渉が除去あるいは低減される。
P/S変換器116は、CP付加器115にてCPが付加されたシンボルデータをP/S変換してDMT変調信号を生成する。DMT変調信号は、DAC12に入力される。
なお、S/P変換器111、FECエンコーダ112、コンスタレーションマッパ113、IFFT114、CP付加器115、及び、P/S変換器116を含むDMT変調部11は、DSPやFPGAによって実現されてよい。「DSP」は、「Digital Signal Processor」の略称であり、「FPGA」は、「Field-Programmable Gate Array」の略称である。
図1に戻り、DAC12は、上述のようにして生成された、デジタル信号であるDMT変調信号を、アナログ信号に変換してE/Oモジュール13に入力する。
E/Oモジュール13は、DAC12から入力されたDMT変調信号を信号光に変換する。例えば、E/Oモジュール13は、図示を省略した、光源とドライバとを備えてよい。光源とドライバとを含むブロックは、TOSA(Transmitter Optical Sub-Assembly)と称されてよい。
ドライバは、アナログ信号であるDMT変調信号に応じた駆動信号を光源に与える。当該駆動信号に応じて光源の駆動条件(例示的に、バイアス電流及び振幅)が制御される。当該制御に応じて、光源の発光パワーが変動してDMT変調信号光が生成される。
別言すると、E/Oモジュール13は、光源の出力光をDMT変調信号によって直接変調(direct modulation, DM)する。光源は、例示的に、半導体レーザである。半導体レーザは、DMT変調信号によって直接変調されるから、「直接変調レーザ(direct modulation laser, DML)」と称してもよく、ドライバは、DMLを駆動するから、「DMLドライバ」と称してもよい。
上述のようにしてE/Oモジュール13で生成されたDMT変調信号光は、光伝送路50へ送信される。
(光受信器)
次に、図1に例示した光受信器30について説明する。光受信器30は、例示的に、可変分散補償器31、光電変換(O/E)モジュール32、アナログ−デジタルコンバータ(ADC)33、DMT復調部34、モニタ35、演算部36、及び、制御部37を備えてよい。
可変分散補償器31は、例示的に、光学的な分散補償器であり、光伝送路50から受信したDMT変調信号光の分散を、可変の分散補償量にて補償する。分散の補償量は、制御部37によって制御されてよい。可変分散補償器31には、例示的に、チャープドファイバブラッググレーティングや、チャープド回折格子、エタロン、VIPA(Virtually Imaged Phased Array)等を用いた補償器を適用してよい。
ここで、受信DMT変調信号光には、例えば図3の(2)に例示するように、周波数領域において「伝送特性の落ち込み」が生じることがある。周波数領域における「伝送特性の落ち込み」は、「周波数ディップ(Dip)」と称してもよい。
「周波数ディップ」は、例示的に、光送信器10の光源がもつ周波数特性によって送信信号光に加わる周波数チャープのパラメータ(α)と、DMT変調信号が光伝送路50から受ける分散と、に起因して生じ得る。詳細については後述する。なお、周波数チャープのパラメータαを、以下、「チャープパラメータα」と略称することがある。
制御部37は、後述するように、モニタ35にてモニタされた周波数ディップが、DMT変調信号光の伝送帯域から外れるように、可変分散補償器31による分散補償を制御してよい。なお、「モニタ」は、「検出」又は「測定」と称してもよい。また、「DMT変調信号光の伝送帯域」は、便宜的に、「DMT伝送帯域」と略称してもよい。
周波数ディップをDMT伝送帯域から外すことで、DMT伝送帯域において多値度の高い変調方式にて、より多くのビット数を1シンボルに割り当てることが可能なサブキャリア数を増やすことができる。
したがって、マルチキャリア光伝送システム1の伝送容量を増やすことができる。別言すると、DMT伝送帯域に周波数ディップが発生することに起因する伝送容量の制限を解消あるいは緩和することができる。
O/Eモジュール32は、可変分散補償器31にて分散補償された受信DMT変調信号光を電気信号に変換する。そのため、O/Eモジュール32は、例示的に、受光素子の一例であるPD(フォトディテクタあるいはフォトダイオード)を備えてよい。
PDは、受光したDMT変調信号光を、受光パワーに応じた振幅を有する電気信号(例えば、電流信号)に変換する。PDの受光パワーに応じた電流信号は、例えば、トランスインピーダンスアンプ(TIA)によって電圧信号に変換されてよい。PDとTIAとを含むブロックは、ROSA(Receiver Optical Sub-Assembly)と称されてよい。
ADC33は、O/Eモジュール32にて上述のごとく光電変換されて得られるアナログ電気信号をデジタル信号に変換する。
DMT復調部34は、ADC33から入力されたアナログ電気信号をDMT復調して受信データを得る。なお、DMT復調部34、あるいは、O/Eモジュール32、ADC33及びDMT復調部34を含むブロックは、受信部の一例に相当する、と捉えてよい。
DMT復調部34は、例えば図4に示すように、S/P変換器341、CP除去器342、FFT343、コンスタレーションデマッパ344、FECデコーダ345、及び、P/S変換器346を備える。なお、「FFT」は、「高速フーリエ変換器(Fast Fourier Transformer)」の略称である。
S/P変換器341は、ADC33から入力された電気信号をサブキャリア数に応じた数のパラレル信号にS/P変換する。S/P変換により得られたパラレル信号は、CP除去器342に入力される。
CP除去器342は、入力されたパラレル信号から、光送信器10のCP付加器115(図2参照)によってDMT変調信号に付加されたCPを除去する。CPが除去されたパラレル信号(別言すると、受信DMT変調信号)は、FFT343に入力される。
FFT343は、CPが除去された受信DMT変調信号をFFT(Fast Fourier Transform)処理して周波数領域の信号に変換する。FFT処理された受信DMT変調信号は、コンスタレーションデマッパ344に入力される。
コンスタレーションデマッパ344は、FFT343によって得られた周波数領域の信号から、サブキャリア毎に「コンスタレーション」における受信シンボルを識別し、受信シンボルにマッピングされたビットを抽出(デマッピング)する。これにより、受信DMT変調信号が復調される。当該復調は、「サブキャリア復調」あるいは「DMT復調」と称してもよい。サブキャリア復調されたサブキャリア毎の信号(「サブキャリア信号」と称してよい。)は、FECデコーダ345に入力される。
FECデコーダ345は、誤り訂正復号器の一例であり、コンスタレーションデマッパ344にてサブキャリア復調されて得られたサブキャリア信号を誤り訂正復号する。誤り訂正復号の方式は、光送信器10のFECエンコーダ112(図2参照)に適用された誤り訂正符号化方式に対応する方式でよい。
P/S変換器346は、FECデコーダ345で誤り訂正復号されたサブキャリア信号をP/S変換する。これにより、復調及び復号されたシリアル信号の受信信号が得られる。
なお、S/P変換器341、CP除去器342、FFT343、コンスタレーションデマッパ344、FECデコーダ345、及び、P/S変換器346を含むDMT復調部34は、DMT変調部11と同様に、DSPやFPGAによって実現されてよい。
また、DMT変調部11におけるIFFT114(図2参照)、及び、DMT復調部34におけるFFT343(図4参照)は、それぞれ、IDFT及びDFTに代替されてもよい。DFTは、「離散フーリエ変換(Discrete Fourier Transformer)」の略称であり、IDFTは、「逆離散フーリエ変換(Inverse Discrete Fourier Transformer)」の略称である。
図1に例示したモニタ35は、例えば図4に示すように、コンスタレーションデマッパ344からFECデコーダ345に入力される各サブキャリア信号の受信特性を、サブキャリア毎にモニタ(測定)してよい。受信特性の一例は、信号対雑音比(SNR)やビットエラーレート(BER)である。モニタ35は、サブキャリア毎の受信特性を基に、DMT伝送帯域における周波数ディップ(例えば、その中心周波数)を検出する。モニタ35の構成例等の詳細については、後述する。
なお、「周波数ディップ」は、光信号の変調成分である上側波帯成分と下側波帯成分とをPD等の受光素子で強度受信した際に、それぞれの変調成分の光位相が逆位相であるため、各変調成分が打ち消し合って消失することで生じる、と考えられる。
また、モニタ35によるモニタ対象の信号は、図4中に点線で例示するように、FECデコーダ345からP/S変換器346に入力される各サブキャリア信号であってもよい。ただし、FECデコーダ345によるデコード処理には或る程度の時間がかかることが想定されるので、FECデコーダ345に入力される各サブキャリア信号をモニタ対象にした方が、本実施形態に係る制御速度の向上を図ることができる。
次に、図1に例示した演算部36は、モニタ35で検出された周波数ディップの中心周波数を基に、当該周波数ディップをDMT伝送帯域から外すのに足りる分散補償量を算出する。分散補償量の算出例については後述する。
制御部37は、演算部36にて算出された分散補償量に、可変分散補償器31の分散補償量を制御(「設定」と称してもよい。)する。これにより、既述のようにDMT伝送帯域の伝送容量の拡大化を図ることができる。光受信器30にとってみれば、DMT伝送帯域に周波数ディップが生じないので、DMT伝送帯域における受信特性が改善される。
なお、演算部36は、制御部37に組み込まれていてもよい。別言すると、演算部36と制御部37とは、1つの制御ブロック、あるいは、1つの制御回路として一体化されていても構わない。
(分散補償量の算出例)
次に、モニタ35で検出された周波数ディップから、可変分散補償器31に設定される、分散補償量(目標値)を求める例について説明する。まず、光伝送路50を伝送されるDMT変調信号光の周波数応答Iは、下記の数式1によって表すことができる。
Figure 0006543939
なお、数式1において、「m」は「変調度」を表し、「α」は光送信器10の「チャープパラメータ」を表し、「λ」はDMT変調信号光の「波長」を表す。また、「D」は「分散」を表し、「L」は光伝送路50の長さ(「光ファイバ長」と言い換えてもよい。)を表し、「f」は周波数ディップの中心周波数を表し、「c」は「光速」を表す。
図5及び図6に、数式1で表される、DMT変調信号光の周波数応答特性(「伝送特性」と言い換えてよい。)の一例を示す。図5には、分散D=16[ps/nm/km]、光ファイバ長L=40[km]、波長λ=1550[nm]であるときの、異なるチャープパラメータα(α=0、α=1、α=2、α=3)についての周波数応答特性が例示されている。
図5から理解できるように、DMT変調信号光の周波数応答特性は、光送信器10のチャープパラメータαに依存して変化する。別言すると、チャープパラメータαに依存して周波数ディップの発生する周波数が変化する。
一方、図6には、分散D=16[ps/nm/km]、波長λ=1550[nm]、チャープパラメータα=3.25であるときの、異なる光ファイバ長L[km](L=10、L=20、L=40、L=80)についての周波数応答特性が例示されている。
図6から理解できるように、DMT変調信号光の周波数応答特性は、光ファイバ長L(別言すると、DMT変調信号光の伝送距離)にも依存して変化する。例えば図6には、伝送距離が長いほど、DMT伝送帯域に生じ得る周波数ディップの数が増加する傾向にあることが例示されている。
図7に例示するように、DMT伝送帯域において、DMT変調信号光の周波数応答特性は、フラットであるのが理想である。しかし、DMT変調信号光は、光送信器10や光受信器30に用いられる光デバイスの周波数特性によって、例えば高周波数ほど帯域制限を受け易く、伝送特性が低下する傾向にある。
かかる帯域制限に加えて、光送信器10のチャープパラメータαと、DMT変調信号が光伝送路50から受ける分散と、に起因して、周波数ディップがDMT伝送帯域内に発生すると、DMT伝送帯域における伝送容量が更に制限される。
例えば、周波数ディップに相当するサブキャリアのシンボルには、送信データのビットを割り当てられないか、割り当てが可能であるとしても、周波数ディップが生じていないときのビット数よりも少ないビット数の送信データしか割り当てられない(図3参照)。
そこで、例えば、光受信器30において、周波数ディップを検出して、検出した周波数ディップがDMT伝送帯域から外れるように、例えば受信DMT変調信号光の分散補償量を制御することで、伝送容量の制限を解消あるいは緩和できる。
ここで、数式1における、変調度m、波長λ、及び、光速cは、いずれも光受信器30において既知の値であると考えてよい。光送信器10のチャープパラメータαも、光受信器30において既知の値であるとすれば、周波数ディップの中心周波数fが求まることで、分散Dと光ファイバ長Lとの積で表される残留分散値(DL)を、以下の数式2を用いて求めることができる。
Figure 0006543939
なお、数式2において、「f」は、DMT伝送帯域に生じるu番目の周波数ディップの中心周波数(別言すると、数式1の結果がu番目に「0」になる共振周波数)を表す。既述の「f」は「f〜f」のいずれかに相当すると捉えてよい。
したがって、図1に例示した演算部36は、モニタ35によって検出された周波数ディップの中心周波数fを基に、数式2によって、残留分散値を算出することができる。なお、演算部36は、数式2において既知のパラメータを記憶しておくメモリ(図示省略)を備えていてよい。演算部36は、数式2の演算によって、残留分散値を確実に求めることができる。算出された残留分散値は、制御部37に与えられる。なお、図8に、周波数ディップの中心周波数f[GHz]と、残留分散値DL[ps/nm]と、の関係の一例を示す。
制御部37は、演算部36から与えられた残留分散値を基に、周波数ディップをDMT伝送帯域から外すのに足りる分散補償量の目標値を求めることができる。制御部37は、可変分散補償器31の分散補償量が、当該目標値になるように、可変分散補償器31を制御する。
なお、1つの可変分散補償器31では目標の分散補償量が不足するケースが想定される場合には、可変分散補償器31を多段化(マルチステージ化)して、不足分を他の可変分散補償器31で補うようにしてもよい。
(動作例)
次に、図1に例示したマルチキャリア光伝送システム1の、周波数ディップ検出及び分散補償制御に着目した動作例について、図9に例示するフローチャート(処理P11〜P16)を参照して説明する。
まず、周波数ディップの検出は、例えば、プローブ信号光を光送信器10から光受信器30へ送信することで実施できる。「プローブ信号光」は、例示的に、サブキャリア毎に割り当てられた多値度及び光パワーレベルが等しい信号光である(例えば図3の(1)参照)。
サブキャリア毎に割り当てられる「多値度」及び「光パワーレベル」は、いずれもサブキャリア毎に割り当て可能な「伝送条件」の一例である。したがって、「プローブ信号光」は、サブキャリア毎に等しい伝送条件が割り当てられた信号光である、と捉えてもよい。なお、「プローブ信号光」は、「トレーニング信号光」と称してもよい。
光送信器10は、DMT変調部11にて、サブキャリア毎に多値度及びパワーレベルの等しいプローブ信号を生成する。当該プローブ信号は、DAC12にてアナログ信号に変換される。当該アナログ信号に応じた駆動信号がDMLドライバからE/Oモジュール13のDMLに与えられることにより、プローブ信号光が生成されて光伝送路50へ送信される(処理P11)。
光受信器30では、光伝送路50から受信したプローブ信号光がO/Eモジュール32にて電気信号に変換され、当該電気信号がADC33にてデジタル信号に変換され、当該デジタル信号がDMT復調部34にてサブキャリア復調される(処理P12)。
サブキャリア復調された各サブキャリア信号は、図4に例示したように、モニタ35によってモニタされる。モニタ35は、各サブキャリア信号の受信特性(例えば、SNR)を検出し、その検出結果に基づいて、周波数ディップの中心周波数を検出する(処理P13)。なお、モニタ35による周波数ディップの検出方法の具体例については後述する。
モニタ35で検出された周波数ディップの中心周波数を基に、演算部36が、既述の数式2によって、残留分散値(DL)を算出する(処理P14)。
算出された残留分散値を基に、制御部37が、検出された周波数ディップをDMT伝送帯域から外すのに足りる分散補償量の目標値を求める(処理P15)。そして、制御部37は、可変分散補償器31の分散補償量が、当該目標値になるように、可変分散補償器31を制御する(処理P16)。
以上により、光受信器30のDMT伝送帯域における受信特性に周波数ディップは生じなくなる。したがって、光送信器10(DMT変調部11)では、プローブ信号に代えて実際の送信信号を送信するにあたり、DMT伝送帯域において、周波数ディップが発生していたサブキャリアに対して、より多くの送信ビットを割り当てることが許容される。
よって、DMT伝送帯域における周波数ディップの発生に起因する伝送容量の制限が解消あるいは緩和され、DMT伝送帯域の伝送容量の拡大化を図ることができる。
次に、以下では、モニタ35による周波数ディップの検出方法の具体例について、図10〜図15を参照して説明する。
(モニタによる周波数ディップの検出例1)
図10は、モニタ35の構成例を示すブロック図である。図10に例示するように、モニタ35は、微分演算部351と、比較部352と、を備えてよい。
微分演算部351には、例えば、サブキャリアをx(iは、1〜Nのいずれか)で表し、検出されたサブキャリア毎の受信特性(例えば、SNR)をyで表した場合に、以下の数式3で表される、N行2列の行列がモニタデータとして入力される。
Figure 0006543939
なお、サブキャリア(x)の数(N)は、例示的に、64、256、1024等の2のべき乗の値であってよい。
微分演算部351は、例えば図11に示すように、サブキャリア番号「i」を変数として、或るサブキャリア(xi−1)の両隣のサブキャリア(xi−2及びx)間のSNR(yi−2及びy)を比較して、サブキャリアに対するSNRの変化を算出する。サブキャリアに対するSNRの「変化」は、「傾斜」と称してもよい。「傾斜」は、平均値として算出されてよい。「傾斜」の算出は、例示的に、以下の数式4で表すことができる。「N/A」は、「not available」の略である。
Figure 0006543939
なお、上記の例では、1サブキャリア分だけ間を置いた2つのサブキャリア間のSNRを比較しているが、傾斜を求めるのに間を置くサブキャリア数は、1に限られない。2サブキャリア以上間を置いたサブキャリア間のSNRを比較して傾斜を求めてもよい。ただし、間を置くサブキャリア数を増やし過ぎると、傾斜を正確に検出できなくなるため、間を置くサブキャリア数は、傾斜を検出可能な範囲で適切に設定するとよい。
比較部352は、算出された傾斜の値を比較して、例えば、傾斜の符号反転が生じたサブキャリア、あるいは、傾斜が「0」であるサブキャリアを、周波数ディップの生じているサブキャリア(別言すると、周波数ディップの中心周波数)であると判定してよい。周波数ディップが生じていると判定されたサブキャリアの番号が、演算部36に出力される。
以上の検出例1によって、モニタ35は、周波数ディップに対応するサブキャリア番号を簡易な構成で確実に検出することができる。
(モニタによる周波数ディップの検出例2)
上述した周波数ディップの検出例1では、サブキャリア(x)と、サブキャリア毎のSNR(y)と、をパラメータとして、サブキャリアに対するSNRの「傾斜」を算出した。
これに対し、検出例2では、例えば図12及び図13に示すように、DMT伝送帯域における周波数(fi)と、周波数(fi)毎のSNR(yi)と、をパラメータにして、周波数に対するSNRの「傾斜」を算出してよい。なお、周波数f〜fは、例示的に、等間隔の配置であってよいが、等間隔でない配置が排除されるわけではない。
検出例2において、微分演算部351には、例えば、以下の数式5で表される、N行2列の行列がモニタデータとして入力される。
Figure 0006543939
微分演算部351は、図13に例示するように、周波数番号「i」を変数として、隣り合う2つの周波数(fi−1及びf)間のSNR(yi−1及びy)を比較して、周波数に対するSNRの変化(傾斜)を算出する。「傾斜」は、平均値として算出されてよい。「傾斜」の算出は、例示的に、以下の数式6で表すことができる。
Figure 0006543939
比較部352は、算出された傾斜の値を比較して、例えば、傾斜の符号反転が生じた周波数、あるいは、傾斜が「0」である周波数を、周波数ディップの生じている周波数(別言すると、周波数ディップの中心周波数)であると判定してよい。周波数ディップが生じていると判定された周波数が、演算部36に出力される。
以上の検出例2によって、モニタ35は、周波数ディップの中心周波数を簡易な構成で確実に検出することができる。
(モニタによる周波数ディップの検出例3)
上述した検出例1及び2では、微分演算部351によってサブキャリア又は周波数に対するSNRの変化(傾斜)を算出したが、微分演算部351を用いずに、入力モニタデータを、順次、比較することで、「傾斜」を算出してもよい。
例えば、検出例3のモニタ35は、図14に例示するように、比較部353と、記憶部354と、を備えてよい。比較部353に入力されるモニタデータは、検出例1の数式3で表される、サブキャリア(x)及びSNR(y)の行列であってもよいし、検出例2の数式5で表される、周波数(f)及びSNR(y)の行列であってもよい。
比較部353は、例えば図15及び図16に示すように、逐次的に入力されるモニタデータを記憶部354に記憶しながら、SNR(y)を順次に比較してゆくことで、SNR(y)の最小値を検出する。
例えば、比較部353に、モニタデータ(f,y)が入力されると(処理P41)、比較部353は、当該モニタデータ(f,y)を検出値Aとして記憶部354に記憶する(処理P42)。
その後、比較部353に、次のモニタデータ(fi+1,yi+1)が入力されると(処理P43)、比較部353は、記憶部354に記憶したSNR(y)と、入力されたSNR(yi+1)と、を比較して、y>yi+1であるか否かを判定する(処理P44)。
>yi+1であれば(処理P44でYESの場合)、比較部353は、後に入力されたモニタデータ(fi+1,yi+1)を記憶部354に記憶する(別言すると、検出値Aが新しいモニタデータによって更新される)。以上の比較と記憶とが、処理P44にてy≦yi+1(NO)と判定されるまで繰り返される。
処理P44にてNOと判定されると、比較部353は、その時点で記憶部354に記憶されている検出値Aの周波数(又はサブキャリア番号)を演算部36に出力する(処理P45)。
当該周波数(又はサブキャリア番号)は、SNRの最小値に対応する周波数(又はサブキャリア番号)であり、周波数ディップが生じていると判定された周波数(又はサブキャリア番号)である。
(検出例3の変形例)
なお、図14に例示した構成のモニタ35は、DMT伝送帯域に複数の周波数ディップが存在するケースにも対応できる。例示的に、図17に示すように、DMT伝送帯域に、u=0の周波数ディップと、u=1の周波数ディップと、が生じるケースについて検討する。
図17の例では、u=0の周波数ディップは、u=1の周波数ディップに比べて、SNRの落ち込みが緩やかであるため、u=1の周波数ディップよりも中心周波数の検出精度が低下する可能性がある。
そこで、例えば、u=0の周波数ディップは、中心周波数の検出候補から除外してよい。検出候補からの除外には、閾値判定を用いてよい。図17には、SNRについての閾値ythを5[dB]に設定した例が示されている。
図17において、u=0の周波数ディップは、閾値yth=5[dB]を超えているので、検出候補から除外してよい。u=1の周波数ディップは、閾値yth以下であるため、検出候補に含められる。
演算部36(図1参照)は、既述の数式2において、u=1を代入することで、u=1の周波数ディップの中心周波数fu(=f1)に対応する残留分散値(DL)を求めることができる。
図18に、DMT伝送帯域に複数の周波数ディップが生じるケースでのモニタ35(図14参照)の動作例を示す。
図18に例示するように、比較部353に、モニタデータ(f,y)が入力されると(処理P51)、比較部353は、当該モニタデータ(f,y)を検出値Aとして記憶部354に記憶する(処理P52)。
また、比較部353は、入力モニタデータのSNR(y)と閾値(yth)とを比較して、y>ythであるか否かを判定する(処理P53)。
閾値判定の結果、y>ythであれば(処理P53でYESの場合)、当該入力モニタデータは、周波数ディップの検出候補から除外してよいので、次のモニタデータ(fi+1,yi+1)が比較部353に入力される(処理P54)。
比較部353は、y≦ythを満たすモニタデータが入力されるまで(処理P53でNOと判定されるまで)、各入力モニタデータの記憶部354への記憶と閾値判定とを繰り返す。別言すると、周波数ディップの検出候補となるモニタデータが入力されるまで、記憶部353の検出値Aが、新しいモニタデータによって逐次的に更新される。
処理P53においてy≦ythが満たされると(処理P53でNOの場合)、比較部353は、例えば、その後に入力されるモニタデータについて、例えばSNRが最小値となるモニタデータを検出する(処理P55〜P58)。
例えば、比較部353は、y≦ythが満たされた後に入力されたモニタデータ(fi+1,yi+1)を記憶部354に検出値Bとして記憶する(処理P55及びP56)。そして、比較部353は、検出値Bとして記憶したSNR(y)が有れば、当該SNR(y)と、次に入力されたSNR(yi+1)と、を比較して、y>yi+1であるか否かを判定する(処理P57)。
>yi+1であれば(処理P57でYESの場合)、比較部353は、後に入力されたモニタデータ(fi+1,yi+1)を検出値Bとして記憶部354に記憶する(別言すると、検出値Bが新しいモニタデータによって更新される)。以上の比較と記憶とが、処理P57にてy≦yi+1(NO)と判定されるまで繰り返される。
処理P57にてNOと判定されると、比較部353は、その時点で記憶部354に記憶されている検出値Bの周波数(又はサブキャリア番号)を演算部36に出力する(処理P58)。
当該周波数(又はサブキャリア番号)は、閾値判定で検出候補となったモニタデータのうちの、SNRの最小値に対応する周波数(又はサブキャリア番号)であり、周波数ディップが生じていると判定された周波数(又はサブキャリア番号)である。
以上のようにして、DMT伝送帯域に複数の周波数ディップが生じるケースであっても、閾値判定によって、周波数ディップの検出精度を向上することができる。その結果として、制御部37による可変分散補償器31の分散補償量の制御精度も向上できる。したがって、DMT伝送帯域における伝送容量拡大の確実性を高めることができる。
(第2実施形態)
図19は、第2実施形態に係るDMT変調方式を適用したマルチキャリア光伝送システムの構成例を示すブロック図である。図19に例示するマルチキャリア光伝送システム1は、図1に例示した構成に比して、可変分散補償器31及び制御部37が、光受信器30に代えて光送信器10に備えられた点が異なる。
別言すると、第1実施形態では、光受信器30において受信DMT変調信号光に対して分散補償を実施したが、第2実施形態では、光送信器10において送信DMT変調信号光に対して分散補償を実施してよい。
そのため、光受信器30の演算部36は、光送信器10の制御部37と通信可能に接続されてよく、モニタ35のモニタ結果を基に算出した残留分散値(DL)を、制御部37に送信することが可能である。
演算部36と制御部37との間の通信は、「制御通信」と称してもよい。「制御通信」の形態は、特に限定されない。「制御通信」には、光通信を適用してもよいし、その他の有線通信や無線通信を適用してもよい。
(動作例)
以下、第2実施形態のマルチキャリア光伝送システム1の、周波数ディップ検出及び分散補償制御に着目した動作例について、図20に例示するフローチャート(処理P21〜P27)を参照して説明する。
光送信器10は、DMT変調部11にて、サブキャリア毎に多値度及びパワーレベルの等しいプローブ信号を生成する。当該プローブ信号は、DAC12にてアナログ信号に変換される。当該アナログ信号に応じた駆動信号がDMLドライバからE/Oモジュール13のDMLに与えられることにより、プローブ信号光が生成されて光伝送路50へ送信される(処理P21)。なお、プローブ信号光の送信時において、制御部37は、可変分散補償器31の分散補償量を、初期値(例えば、0)に設定してよい。
光受信器30では、光伝送路50から受信したプローブ信号光がO/Eモジュール32にて電気信号に変換され、当該電気信号がADC33にてデジタル信号に変換され、当該デジタル信号がDMT復調部34にてサブキャリア復調される(処理P22)。
サブキャリア復調された各サブキャリア信号は、図4に例示したように、モニタ35によってモニタされる。モニタ35は、各サブキャリア信号の受信特性(例えば、SNR)を検出し、その検出結果に基づいて、周波数ディップの中心周波数を検出する(処理P23)。モニタ35による周波数ディップの検出方法には、図10〜図18に例示した検出例1〜3のいずれを適用してもよい。
モニタ35で検出された周波数ディップの中心周波数を基に、演算部36が、既述の数式2によって、残留分散値(DL)を算出する(処理P24)。
演算部36は、算出した残留分散値を制御通信によって光送信器10の制御部37へ送信する(処理P25)。
光送信器10の制御部37は、演算部36が送信した残留分散値を受信すると(処理P26)、周波数ディップをDMT伝送帯域から外すのに足りる分散補償量の目標値を求める。
そして、制御部37は、可変分散補償器31の分散補償量が、当該目標値になるように、可変分散補償器31を制御する(処理P27)。
以上により、第1実施形態と同様に、光受信器30のDMT伝送帯域における受信特性に周波数ディップは生じなくなる。したがって、光送信器10(DMT変調部11)では、プローブ信号に代えて実際の送信信号を送信するにあたり、DMT伝送帯域において、周波数ディップが発生していたサブキャリアに対して、より多くの送信ビットを割り当てることが許容される。
よって、DMT伝送帯域における周波数ディップの発生に起因する伝送容量の制限が解消あるいは緩和され、DMT伝送帯域の伝送容量の拡大化を図ることができる。
また、第2実施形態では、光送信器10において送信DMT変調信号光の分散補償を行なうため、第1実施形態に比べて、光伝送路50を伝送するDMT変調信号光が受ける光学的な非線形効果の程度を緩和することができる。
別言すると、第2実施形態では、光送信器10での分散補償によって送信DMT変調信号光の波形を崩してピークパワーを下げるので、定性的な傾向として、非線形光学効果の程度を緩和することが可能である。
非線形光学効果は、送信光のピークパワーが高かったり伝送距離が長かったりする「非線形伝送条件」において発生し易いので、第2実施形態は、このような「非線形伝送条件」での伝送に有用であると云える。
なお、第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、実現したい分散補償量に応じて、光送信器10における可変分散補償器31を多段化してよい。
また、図19の例では、図1に例示した構成に対して、可変分散補償器31と制御部37とを光送信器10に移設しているが、演算部36も光送信器10に移設して構わない。あるいは、可変分散補償器31は光送信器31に移設し、演算部36及び制御部37は光受信器30に残すこととしてもよい。いずれにしても、光受信器30と光送信器10との間の制御通信によって、モニタ結果や演算結果等の情報が光受信器30から光送信器10へ提供できればよい。
別言すると、光送信器10に備えられた可変分散補償器31は、光受信器30に備えられたモニタ35のモニタ結果に基づいて、その分散補償量が制御されればよい。当該分散補償量を制御する機能や回路は、光送信器10及び光受信器30のいずれに備えられていてもよいし、光送信器10及び光受信器30に分散して備えられてもよい。
光受信器30に可変分散補償器31の分散補償量を制御する機能や回路が備えられる場合には、当該機能や回路によって、光送信器10に備えられた可変分散補償器31の分散補償量が制御通信によって制御される、と捉えてよい。
(第3実施形態)
図21は、第3実施形態に係るDMT変調方式を適用したマルチキャリア光伝送システムの構成例を示すブロック図である。図21に例示するマルチキャリア光伝送システム1は、図1に例示した構成に比して、光受信器30に、演算部36及び制御部37を備えなくてよい点が異なる。
代替的に、光受信器30のモニタ35が、光送信器10のDMT変調部11と制御通信可能に接続されてよい。モニタ35は、モニタした周波数ディップの中心周波数を示す情報を、制御通信によって、DMT変調部11に送信することができる。
DMT変調部11は、モニタ35から受信した周波数ディップの中心周波数を示す情報に基づいて、当該中心周波数に対応するサブキャリアの例えば送信パワーレベルを増加(別言すると、「プリエンファシス」)してよい。
そのため、第3実施形態のDMT変調部11は、例えば図22に示すように、図2に例示したCP付加器115及びP/S変換器116の間に、プリエンファシス回路117を備えてよい。
プリエンファシス回路117は、例示的に、サブキャリア毎の重み係数乗算器1171を備える。重み係数乗算器1171にてサブキャリア信号に乗じられる重み係数(m)を可変することで、サブキャリア単位で送信パワーレベルを可変することができる。
プリエンファシス回路117は、モニタ35から通知された周波数ディップの中心周波数に対応するサブキャリアの重み係数を、例えば光受信器30のモニタ35で周波数ディップが検出されなくなるような係数に制御する。
別言すると、第3実施形態のDMT変調部11は、光受信器30のモニタ35で検出された周波数ディップが消失するように、該当サブキャリアの送信パワーをデジタル信号処理にて制御(プリエンファシス)する。
(動作例)
以下、第3実施形態のマルチキャリア光伝送システム1の、周波数ディップ検出及び分散補償制御に着目した動作例について、図23に例示するフローチャート(処理P31〜P36)を参照して説明する。
光送信器10は、DMT変調部11にて、サブキャリア毎に多値度及びパワーレベルの等しいプローブ信号を生成する。当該プローブ信号は、DAC12にてアナログ信号に変換される。当該アナログ信号に応じた駆動信号がDMLドライバからE/Oモジュール13のDMLに与えられることにより、プローブ信号光が生成されて光伝送路50へ送信される(処理P31)。
光受信器30では、光伝送路50から受信したプローブ信号光がO/Eモジュール32にて電気信号に変換され、当該電気信号がADC33にてデジタル信号に変換され、当該デジタル信号がDMT復調部34にてサブキャリア復調される(処理P32)。
サブキャリア復調された各サブキャリア信号は、図4に例示したように、モニタ35によってモニタされる。モニタ35は、各サブキャリア信号の受信特性(例えば、SNR)を検出し、その検出結果に基づいて、周波数ディップの中心周波数と落ち込み度(「深さ」又は「レベル」と称してもよい。)を検出する(処理P33)。モニタ35による周波数ディップの検出方法には、図10〜図18に例示した検出例1〜3のいずれを適用してもよい。
モニタ35は、検出した中心周波数と深さとを示す情報を、制御通信によって、光送信器10のDMT変調部11へ送信する(処理P34)。
DMT変調部11は、光受信器30から周波数ディップの中心周波数と深さとを示す情報を受信すると(処理P35)、当該中心周波数に対応するサブキャリアの送信パワーをプリエンファシス回路117によってプリエンファシスする(処理P36)。
例えば、プリエンファシス回路117は、モニタ35で検出された周波数ディップが消失するように、重み係数乗算器1171の重み係数(m)を制御する。別言すると、DMT変調部11は、周波数ディップの生じるサブキャリアに当該周波数ディップの深さに応じた送信パワーの重み付けを与えたDMT変調信号を生成する。
以上のサブキャリア単位のプリエンファシスにより、光受信器30のDMT伝送帯域における受信特性に周波数ディップは生じないか緩和できる。したがって、光送信器10(DMT変調部11)では、プローブ信号に代えて実際の送信信号を送信するにあたり、DMT伝送帯域において、周波数ディップが発生していたサブキャリアに対して、より多くの送信ビットを割り当てることが許容される。
よって、DMT伝送帯域における周波数ディップの発生に起因する伝送容量の制限が解消あるいは緩和され、DMT伝送帯域の伝送容量の拡大化を図ることができる。光受信器30にとってみれば、DMT伝送帯域に周波数ディップが生じないか緩和されるから、受信特性が改善される。
1 マルチキャリア光伝送システム
10 光送信器
11 DMT変調部
111 S/P変換器
112 FECエンコーダ
113 コンスタレーションマッパ
114 IFFT
115 CP付加器
116 P/S変換器
117 プリエンファシス回路
1171 重み係数乗算器
12 DAC
13 E/Oモジュール
30 光受信器
31 可変分散補償器
32 O/Eモジュール
33 ADC
34 DMT復調部
341 S/P変換器
342 CP除去器
343 FFT
344 コンスタレーションデマッパ
345 FECデコーダ
346 P/S変換器
35 モニタ
351 微分演算部
352,353 比較部
354 記憶部
36 演算部
37 制御部
50 光伝送路

Claims (9)

  1. 複数のサブキャリアの伝送特性に応じて前記サブキャリア毎に異なる伝送条件を割り当て可能なマルチキャリア変調方式の光受信器であって、
    前記サブキャリア毎に等しい前記伝送条件が割り当てられたトレーニング信号光を光伝送路から受信する受信部と、
    前記トレーニング信号光の伝送特性をモニタして前記伝送特性に落ち込みが生じる周波数を検出するモニタと、
    前記検出された周波数に基づいて前記トレーニング信号光が前記光伝送路から受けた分散量を演算し前記演算した分散量に基づいて、前記検出された周波数がマルチキャリア変調信号光の伝送帯域から外れるように、前記マルチキャリア変調信号光が前記光伝送路から受ける分散を補償制御する制御部と、を備えた、光受信器。
  2. 前記光伝送路から受信される前記マルチキャリア変調信号光の分散を可変の分散補償量にて補償して前記受信部へ出力する可変分散補償器を備え、
    前記制御部は、
    前記補償制御において、前記可変分散補償器の分散補償量を制御する、請求項1に記載の光受信器。
  3. 前記制御部は、
    前記検出された周波数と、前記トレーニング信号光の波長と、前記トレーニング信号光を送信した光送信器の周波数チャープパラメータと、に基づいて、前記分散量を演算する演算部を備えた、請求項1又は2に記載の光受信器。
  4. 前記制御部は、
    前記トレーニング信号光を送信した光送信器に備えられた、前記光伝送路の分散を可変の分散補償量にて補償する可変分散補償器の前記分散補償量を、前記検出された周波数に基づいて制御する、請求項1に記載の光受信器。
  5. 前記モニタは、
    前記トレーニング信号光の前記伝送特性を周波数で微分することにより前記周波数に対する前記伝送特性の変化を求める微分演算部と、
    前記微分演算部の微分演算結果を比較して、前記変化の符号が反転する周波数、又は、前記変化がゼロとなる周波数を、前記伝送特性に落ち込みが生じる周波数として検出する比較部と、を備えた請求項1〜4のいずれか1項に記載の光受信器。
  6. 前記モニタは、
    前記トレーニング信号光の前記サブキャリア毎の伝送特性を記憶する記憶部と、
    前記記憶部に記憶された伝送特性を比較して、前記伝送特性が最小値を示すサブキャリアに対応する周波数を、前記伝送特性に落ち込みが生じる周波数として検出する比較部と、を備えた、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光受信器。
  7. 複数のサブキャリアの伝送特性に応じて前記サブキャリア毎に異なる伝送条件を割り当て可能なマルチキャリア変調方式にて変調したマルチキャリア変調信号光を光伝送路に向けて送信する送信部と、
    前記マルチキャリア変調信号光の分散を可変の分散補償量にて補償する可変分散補償器と、
    前記送信部にて前記サブキャリア毎に等しい前記伝送条件が割り当てられて前記光伝送路へ送信されたトレーニング信号光の伝送特性に落ち込みが生じた周波数を光受信器で検出し、前記検出された周波数に基づいて前記トレーニング信号光が前記光伝送路から受けた分散量を前記光受信器で演算した結果を受けて、前記検出された周波数が前記マルチキャリア変調信号光の伝送帯域から外れるように、前記マルチキャリア変調信号光が前記光伝送路から受ける分散を補償制御する制御部と、を備えた、光送信器。
  8. 複数のサブキャリアの伝送特性に応じて前記サブキャリア毎に異なる伝送条件を割り当て可能なマルチキャリア変調方式にて変調したマルチキャリア変調信号光を光伝送路へ送信する光送信器と、
    前記マルチキャリア変調信号光を前記光伝送路から受信する光受信器と、
    前記光受信器又は前記光送信器に備えられた、前記光伝送路の分散を可変の分散補償量にて補償する可変分散補償器と、
    前記光受信器に備えられ、前記光送信器が前記サブキャリア毎に等しい前記伝送条件を割り当てて前記光伝送路へ送信したトレーニング信号光の伝送特性をモニタして前記伝送特性に落ち込みが生じる周波数を検出するモニタと、
    前記検出された周波数に基づいて前記トレーニング信号光が前記光伝送路から受けた分散量を演算し前記演算した分散量に基づいて、前記検出された周波数が前記マルチキャリア変調信号光の伝送帯域から外れるように、前記可変分散補償器の分散補償量を制御する制御部と、を備えた、マルチキャリア光伝送システム。
  9. 複数のサブキャリアの伝送特性に応じて前記サブキャリア毎に異なる伝送条件を割り当て可能なマルチキャリア変調方式の光送信器によって、前記サブキャリア毎に等しい前記伝送条件が割り当てられたトレーニング信号光を光伝送路へ送信し、
    光受信器において、前記トレーニング信号光の伝送特性をモニタして前記伝送特性に落ち込みが生じる周波数を検出し、
    前記検出された周波数に基づいて前記トレーニング信号光が前記光伝送路から受けた分散量を演算し前記演算した分散量に基づいて、前記検出された周波数がマルチキャリア変調信号光の伝送帯域から外れるように、前記マルチキャリア変調信号光が前記光伝送路から受ける分散を補償制御する、分散補償制御方法。
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