JP6561713B2 - 伝送装置及び伝送システム - Google Patents

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Description

本件は、伝送装置及び伝送システムに関する。
離散マルチトーン(DMT: Discrete Multi-Tone)変調方式の伝送方法は、例えばVDSL(Very high bit rate Digital Subscriber Line)などのアクセス系のメタル回線などに用いられている。近年、ネットワークのトラフィックの増加に伴い、DMT変調方式の光伝送技術への適用が研究開発されている。
DMT変調方式は、直交周波数多重(OFDM: Orthogonal Frequency Division Multiplexing)技術に基づくマルチキャリア伝送技術である。DMT変調方式では、周波数の異なる複数のサブキャリア(SC: Subcarrier(搬送波))にデータをそれぞれ割り当て、割り当てたデータを、SCごとの伝送特性に応じた多値度及び信号パワーに基づいて変調し、DMT信号として伝送する。なお、各SCのデータに用いられる多値変調方式としては、例えばQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)やQAM(Quadrature Amplitude Modulation)が挙げられる。
しかし、DMT信号は、伝送路上の波長分散、または波長分散と送信器の周波数チャープの相互作用の影響により周波数特性にディップが生ずる。DMT信号は、ディップにより特定の周波数成分が消失する(以下、「フェーディング」現象と表記)と、受信側の信号対雑音比(以下、「SNR」(Signal-Noise Ratio)と表記)が劣化するため、DMT信号の伝送容量及び伝送距離が低下する。
これに対し、発明者は、例えば、フェーディングの影響が低減されるようにDMT信号の光スペクトル波形の一方の側波帯を除去すること(例えば特許文献1)や、光送信器などの光デバイスの応答の非線形性をデジタルフィルタなどで補償すること(例えば特許文献2)を試みた。
特開平11−205240号公報 米国特許出願公開第2013/0272719号明細書
しかし、光スペクトル波形の一方の側波帯を除去した場合、周波数特性のディップの発生は防止されるが、光スペクトルの幅が半減するため、全体的にSNRが低下し、伝送容量及び伝送距離が改善されなかった。また、非線形性の補償は、特定の周波数成分が消失しているために効果がなかった。
そこで本件は上記の課題に鑑みてなされたものであり、伝送特性が改善された伝送装置及び伝送システムを提供することを目的とする。
本明細書に記載の伝送装置は、OFDMにより符号化された電気信号から変換された光信号の一方の側波帯のスペクトル成分の少なくとも一部を除去することにより、スペクトル補正を行う波形整形部と、前記波形整形部によりスペクトル補正が行われた前記光信号を前記電気信号に変換する変換部と、前記変換部により変換された前記電気信号に対して非線形歪みを補償する非線形補償部とを有する。
本明細書に記載の伝送システムは、光信号を送信する第1伝送装置と、前記光信号を受信する第2伝送装置とを有し、前記第1伝送装置は、OFDM信号を生成する生成部と、前記OFDM信号を前記光信号に変換する第1変換部と、前記第1変換部により変換された前記光信号の一方の側波帯のスペクトル成分の少なくとも一部を除去することにより、スペクトル補正を行う波形整形部とを有し、前記第2伝送装置は、前記波形整形部によりスペクトル補正が行われた前記光信号を電気信号に変換する第2変換部と、前記第2変換部の変換により得られた前記OFDM信号に対して非線形歪みを補償する非線形補償部とを有する。
本明細書に記載の他の伝送システムは、光信号を送信する第3伝送装置と、前記光信号を受信する第4伝送装置とを有し、前記第3伝送装置は、OFDM信号を生成する生成部と、前記OFDM信号を前記光信号に変換する第3変換部とを有し、前記第4伝送装置は、前記第3伝送装置から伝送された前記光信号の一方の側波帯のスペクトル成分の少なくとも一部を除去することにより、スペクトル補正を行う波形整形部と、前記波形整形部によりスペクトル補正が行われた前記光信号を電気信号に変換する第4変換部と、前記第4変換部の変換により得られた前記OFDM信号に対して非線形歪みを補償する非線形補償部とを有する。
伝送特性が改善される。
伝送システムの比較例を示す構成図である。 プローブ信号の一例を示す図である。 プローブ信号の伝送特性の一例を示す図である。 サブキャリアへの多値度及び信号パワーの割り当ての一例を示す図である。 伝送距離が0(km)の場合のDMT信号のSNR特性を示す図である。 伝送距離が80(km)の場合のDMT信号のSNR特性を示す図である。 距離に応じたディップの発生例を示す図である。 光スペクトルのVSB(Vestigial Side Band)整形の一例を示す図である。 VSB整形を行った場合及びVSB整形を行っていない場合のDMT信号のSNR特性を示す図である。 非線形補償を行った場合及び非線形補償を行っていない場合のDMT信号のSNR特性を示す図である。 伝送システムの第1実施例を示す構成図である。 非線形補償を行う前及び非線形補償を行った後のVSB整形済みのDMT信号のSNR特性を示す図である。 送信パワーに対するDMT信号のビットエラーレートの変化を示す図である。 伝送距離に対するDMT信号のビットエラーレートの変化を示す図である。 伝送システムの第2実施例を示す構成図である。 VSB整形のみを用いる伝送システムの一例を示す構成図である。 VSB整形の後に非線形補償を行う伝送システムの一例を示す構成図である。 非線形補償の後にVSB整形を行う伝送システムの一例を示す構成図である。 図11(a)〜図11(c)の各構成例に対応するDMT信号のSNR特性を示す図である。 非線形補償部の一例を示す構成図である。 非線形補償部の他例を示す構成図である。 第1実施例の伝送システムの変形例を示す構成図である。 伝送システムの制御処理の一例を示すフローチャートである。 第2実施例の伝送システムの変形例を示す構成図である。 第2実施例の伝送システムの変形例を示す構成図である。 第2実施例の伝送システムの変形例を示す構成図である。 第2実施例の伝送システムの変形例を示す構成図である。 光増幅器を実装した伝送システムの一例を示す構成図である。 フィルタの機能に応じた非線形ノイズ及びASE(Amplified Spontaneous Emission)ノイズの雑音量の対比を示す図である。 スペクトル補正手段の対比を示す図である。
図1は伝送システムの比較例を示す構成図である。伝送システムは、光ファイバなどの伝送路90を介して接続された送信装置1a及び受信装置2aを有する。送信装置1aは、他装置から入力されたクライアント信号からDMT変調方式に基づきDMT信号を生成して受信装置2aに送信する。受信装置2aは、送信装置1aから伝送路90を介してDMT信号を受信して元のクライアント信号に復号化する。なお、送信装置1a及び受信装置2aは伝送装置の一例である。なお、DMT変調方式は、OFDM変調方式に基づくものであり、DMT信号はOFDM信号の一例である。
送信装置1aは、符号化部10と、デジタル−アナログ変換部(DA(Digital-Analog))11と、電気−光変換部(E/O)12と、制御部19とを有する。符号化部10は、シリアル−パラレル変換部(S/P(Serial/Parallel))100と、マッピング部101と、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)部102と、パラレル−シリアル変換部(P/S(Parallel/Serial))とを有する。
符号化部10は、クライアント信号をDMT変調することにより符号化してDMT信号を生成する。なお、DMT信号は、複数のサブキャリア(以下、「SC」と表記)を含むマルチキャリア信号である。
S/P100は、クライアント信号のシリアルデータをDMT信号内のSCと同数のパラレルデータに変換する。マッピング部101は、SCごとに割り当てられた多値度及び信号パワーに基づき、各SCにパラレルデータをマッピングする。IFFT部102は、マッピングの完了した各SCを高速逆フーリエ変換することによりDMT信号を生成する。P/S103は、DMT信号のパラレルデータをシリアルデータに変換してDA11に出力する。
DA11は、DMT信号をデジタル信号からアナログ信号に変換してE/O12に出力する。E/O12は、第1変換部及び第3変換部の一例であり、DMT信号を電気信号から光信号(以下、「光DMT信号」と表記)に変換する。E/O12は、例えばLD(Laser Diode)によりDMT信号を光変調して伝送路90に出力する。なお、E/O12は、LDとニオブ酸リチウム(LiNbO)光変調器、もしくは電界吸収型光変調器等の光変調器を用いた構成により、電気信号から光信号に変換しても良い。
制御部19は、送信装置1aの全体的な制御を行う。制御部19は、受信装置2aと制御信号を送受信することにより制御を行う。例えば、制御部19は、受信装置2aからプローブ信号の伝送特性の測定結果を受信し、測定結果に基づき各SCへの多値度及び信号パワーを割り当てる。プローブ信号は、信号パワーが同一の複数のSCから構成された試験信号の一例であり、伝送システムの運用開始前に受信装置2aに送信される。
受信装置2aは、光−電気変換部(O/E)22と、アナログ−デジタル変換部(AD(Analog-Digital))21と、復号化部20と、制御部29とを有する。復号化部20は、シリアル−パラレル変換部(S/P)200と、デマッピング部201と、FFT(Fast Fourier Transform)部202と、パラレル−シリアル変換部(P/S)203とを有する。
O/E22は、送信装置1aから伝送路90を介して伝送された光DMT信号を電気信号(DMT信号)に変換する。AD21は、電気信号に変換されたDMT信号をアナログ信号からデジタル信号に変換して復号化部20に出力する。
復号化部20は、DMT信号を復号化して元のクライアント信号を再生する。S/P200は、DMT信号のシリアルデータをDMT信号内のSCごとのパラレルデータに変換する。FFT部202は、各SCのパラレルデータを高速フーリエ変換することによりIFFT部102の変換前のデータに復元してデマッピング部201に出力する。
デマッピング部201は、各SCのパラレルデータをデマッピング処理することにより、クライアント信号のデータを取得する。P/S203は、クライアント信号のパラレルデータをシリアルデータに変換する。このようにして再生されたクライアント信号は他装置に出力される。なお、符号化部10及び復号化部20は、例えばDSP(Digital Signal Processor)により構成される。
制御部29は、受信装置2aの全体的な制御を行う。制御部29は、送信装置1aと制御信号を送受信することにより制御を行う。例えば、制御部29は、送信装置1aから受信したプローブ信号の伝送特性を測定し、その測定結果を送信装置1aに送信する。
図2(a)にはプローブ信号の一例が示されている。図2(a)において、横軸は周波数を示し、縦軸は信号パワーを示す。
プローブ信号は、クライアント信号のデータを含まないマルチキャリア信号であり、多値度及び信号パワーの等しい複数のSCから構成される。送信装置1aの制御部19は、伝送システムの運用が開始される前に、プローブ信号が受信装置2aに送信されるように制御を行う。
図2(b)にはプローブ信号の伝送特性の一例が示されている。図2(b)において、横軸は周波数を示し、縦軸は伝送特性を示す。
受信装置2aの制御部29は、プローブ信号の伝送特性を測定する。伝送特性は、SNRやビットエラーレートなどの信号品質を表す。本例では、周波数が高いほど伝送特性が低下している。このため、信号品質は、周波数が高いほど低く、周波数が低いほど高いと判定される。制御部29は、伝送特性の測定結果を、制御信号に含めて送信装置1aの制御部19に送信する。
図2(c)にはSCへの多値度及び信号パワーの割り当ての一例が示されている。図2(c)において、横軸は周波数を示し、縦軸は信号パワーを示す。
各SCは、図2(b)に示された伝送特性に基づき多値度及び信号パワーが割り当てられる。各SCのデータは、割り当てられた多値度に応じた変調手段により変調される。このような変調手段としては、QAMやQPSKが挙げられる。比較的に伝送特性の低いSCのデータ(ハッチング付きのSC参照)には、例えばQPSKが用いられる。
図3(a)には、伝送距離が0(km)の場合のDMT信号のSNR特性が示されている。また、図3(b)には、伝送距離が80(km)の場合のDMT信号のSNR特性が示されている。図3(a)及び図3(b)において、横軸は周波数(GHz)を示し、縦軸はSNR(dB)を示す。
図3(a)及び図3(b)を対比すると理解されるように、DMT信号は、伝送距離が長くなると、伝送路90内の波長分散、または波長分散とE/O12の周波数チャープの相互作用の影響により周波数特性にディップDが生ずる。DMT信号は、ディップDにより特定の周波数成分が消失すると、受信装置2aにおけるSNR特性が劣化するため、DMT信号の伝送容量及び伝送距離が低下する。
図4には距離に応じたディップの発生例が示されている。図4は、一例としてシングルモードファイバの伝送路90の伝送距離を10(km)、20(km)、40(km)、及び80(km)とした場合の周波数(GHz)に対する相対強度(dB)を示す。図4から理解されるように、伝送距離が長いほど、ディップの発生箇所が増加する。
fuL=(c/2Dλ)×{1+2u−(2/π)arctan(α)}・・・(1)
ディップDが発生する周波数fu(u=1,2,3,・・・)は、上記の式(1)で算出される。式(1)において、変数Lは伝送距離であり、変数cは光速(約30万(km/s))であり、変数Dは波長分散値である。また、変数λは光DMT信号の波長であり、変数αは周波数チャープである。なお、波長分散値Dは、シングルモードファイバの場合、17(ps/nm/km)であり、周波数チャープαは、送信器であるE/O12の固有値である。
また、変数uは、ディップDの番号である。図4には、伝送距離が80(km)の場合を例として、u=0〜3のディップDの周波数f0〜f3が示されている。
ディップDによるSNR特性の劣化を回避するため、例えば、フェーディングの影響が低減されるようにDMT信号の光スペクトル波形の一方の側波帯を除去することが考えられる。例えば、図1の符号P1の位置において、光スペクトル波形から残留側波帯(VSB)をフィルタにより除去するVSB整形を行ってもよい。
図5(a)は、光スペクトルのVSB整形の一例が示されている。図5(a)において、横軸は波長(nm)を示し、縦軸は強度(dB)を示す。本例では、正面視で光スペクトル波形の右側部分Gxが除去されている。
VSB整形は、例えば、フィルタの透過帯域を制御することにより行われる。このとき、フィルタの透過帯域のエッジ周波数(波長νeに対応)は、DMT信号の伝送特性において、SNRが所定の基準値から一定レベルだけ低下する周波数に基づき決定される。
また、図5(b)には、VSB整形を行った場合及びVSB整形を行っていない場合のDMT信号のSNR特性が示されている。図5(b)において、横軸は周波数(GHz)を示し、縦軸はSNR(dB)を示す。符号Gaは、VSB整形を行った場合のSNR特性を示し、符号Gbは、VSB整形を行っていない場合のSNR特性を示す。なお、SNR特性は、伝送距離が80(km)のときのものであり、VSB整形を行っていない場合のSNR特性Gbは、図3(b)に示されたものと同一である。
SNR特性Gaを参照すると理解されるように、VSB整形を行った場合、周波数特性のディップDの発生は防止される。しかし、VSB整形により光スペクトルの幅が半減するため、SNR特性Gbと対比すると全体的にSNRが低下し、伝送容量及び伝送距離は改善されない。
また、ディップDによるSNR特性の劣化を回避する他の手法として、例えば、光送信器などの光デバイスの応答の非線形性をデジタルフィルタなどで補償することも考えられる。例えば、図1の符号P2の位置において、DMT信号に対して非線形補償を行ってもよい。
図6には、非線形補償を行った場合及び非線形補償を行っていない場合のDMT信号のSNR特性が示されている。図6において、横軸は周波数(GHz)を示し、縦軸はSNR(dB)を示す。符号Gdは、非線形補償を行った場合のSNR特性を示し、符号Gcは、非線形補償部を行っていない場合のSNR特性を示す。なお、SNR特性は、伝送距離が80(km)のときのものであり、非線形補償部を行っていない場合のSNR特性Gcは、図3(b)に示されたものと同一である。
SNR特性Gc,Gdの対比から理解されるように、非線形補償は、特定の周波数成分が消失しているために効果がない。
そこで、実施例では、DMT信号に対してスペクトル補正を行い、スペクトル補正によるSNR特性の非線形応答が補償されるようにDMT信号に対して非線形補償を行うことで、伝送特性を改善する。
図7は、伝送システムの第1実施例を示す構成図である。図7において、図1と共通する構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
伝送システムは、第3伝送装置の一例である送信装置1aと、第4伝送装置の一例である受信装置2bとを有する。送信装置1aは、伝送路90を介して受信装置2bに光DMT信号を送信し、受信装置2bは、送信装置1aから光DMT信号を受信する。
送信装置1aは、上述したように、符号化部10と、DA11と、E/O12と、制御部19とを有する。なお、符号化部10は、DMT信号を生成する生成部の一例であり、E/O12は、DMT信号を光信号に変換する第3変換部の一例である。
受信装置2bは、波形整形部23と、O/E22と、AD21と、非線形補償部24と、復号化部20と、制御部29bとを有する。波形整形部23は、送信装置1aから伝送された光DMT信号に対してスペクトル補正を行う。より具体的には、波形整形部23は、光DMT信号の一方の側波帯のスペクトル成分の少なくとも一部を除去することにより、スペクトル補正を行う。これにより、上記のディップDの発生が抑制され、フェーディングの影響が低減される。なお、光DMT信号は、送信装置1aにおいてDMT変調により符号化された電気信号から変換されたものである。
本例では、波形整形部23として、上記のVSB整形を行うフィルタを挙げるが、これに限定されない。例えば、波形整形部23は、VSB整形に代えて、光スペクトル波形のSSB(Single Side Band)を除去するSSB整形を行ってもよい。この場合、波形整形部23としては、フィルタまたはSSB変調器が使用される。
O/E22は、第4変換部の一例であり、波形整形部23によりスペクトル補正が行われた光DMT信号を電気信号に変換する。非線形補償部24は、O/E22の変換により得られたDMT信号に対して非線形歪みを補償する。非線形補償部24は、後述するように、信号の時間領域に適用されるデジタルフィルタであり、波形整形部23のスペクトル補正によるSNR特性の非線形応答が補償されるようにDMT信号に対して非線形補償を行う。また、制御部29bは、プローブ信号の伝送特性の測定結果に基づき波形整形部23のフィルタの透過帯域を制御する。
図8には、非線形補償を行う前及び非線形補償を行った後のVSB整形済みのDMT信号のSNR特性が示されている。図8において、横軸は周波数(GHz)を示し、縦軸はSNR(dB)を示す。
符号Geは、非線形補償を行う前のVSB整形済みのDMT信号のSNR特性を示し、符号Gfは、非線形補償を行った後のVSB整形済みのDMT信号のSNR特性を示す。SNR特性Ge,Gfを対比すると理解されるように、DMT信号に非線形補償を行うことによりSNR特性が改善される(矢印参照)。したがって、以下に述べるように、DMT信号のビットエラーレートも改善される。
図9(a)には送信パワーに対するDMT信号のビットエラーレートの変化が示されている。図9(a)において、横軸はE/O12のパワー、つまり光DMT信号の送信パワー(dBm)を示し、縦軸はビットエラーレートを示す。
また、図9(a)において、白い三角形のマーク(「△」参照)は、VSB整形と非線形補償の両方とも行わない場合のビットエラーレートを示し、黒い三角形のマーク(「▲」参照)は、VSB整形は行わないが、非線形補償は行う場合のビットエラーレートを示す。さらに、白い丸のマーク(「○」参照)は、VSB整形は行うが、非線形補償は行わない場合のビットエラーレートを示し、黒い丸のマーク(「●」参照)は、VSB整形と非線形補償の両方とも行う場合(実施例)のビットエラーレートを示す。
VSB整形と非線形補償の両方とも行う場合(「●」参照)、ビットエラーレートは、送信パワーの広い範囲X(>10(dB))において、FEC(Forward Error Correction)の基準に従う所定の閾値Rthを下回る。このため、送信パワーの有効範囲が拡大される。これに対し、他の場合では、エラーレートが閾値Rth以下となる範囲が存在しない。
一方、図9(b)には伝送距離に対するDMT信号のビットエラーレートの変化が示されている。図9(a)において、横軸は光DMT信号の伝送距離(km)を示し、縦軸はビットエラーレートを示す。なお、各マーク(「△」、「▲」、「○」、「●」参照)の意味は上述した通りである。
VSB整形と非線形補償の両方とも行う場合(「●」参照)、ビットエラーレートは、0〜100(km)の伝送距離において閾値Rth以下となる。これに対し、非線形補償のみを行った場合(「▲」参照)、ビットエラーレートが閾値Rth以下となる伝送距離は0〜40(km)しかなく、さらに、VSB整形と非線形補償の両方とも行わない場合(「△」参照)、上記の伝送距離は0〜5(km)程度である。
このように、VSB整形と非線形補償の両方とも行うこととで、有効な伝送距離が、VSB整形と非線形補償の両方とも行わない場合の約20倍(=100÷5)になる。
第1実施例において、波形整形部23は受信装置2bに設けたが、これに限定されず、以下に述べるように送信装置1aに設けられもよい。
図10は、伝送システムの第2実施例を示す構成図である。図10において、図1と共通する構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
伝送システムは、第1伝送装置の一例である送信装置1cと、第2伝送装置の一例である受信装置2cとを有する。送信装置1cは、伝送路90を介して受信装置2cに光DMT信号を送信し、受信装置2cは、送信装置1cから光DMT信号を受信する。
送信装置1cは、符号化部10と、DA11と、E/O12と、波形整形部13と、制御部19cとを有する。なお、E/O12は、DMT信号を光DMT信号に変換する第1変換部の一例である。
波形整形部13は、E/O12により変換された光DMT信号に対してスペクトル補正を行う。より具体的には、波形整形部13は、光DMT信号の一方の側波帯のスペクトル成分の少なくとも一部を除去することにより、スペクトル補正を行う。これにより、上記のディップDの発生が抑制され、フェーディングの影響が低減される。
本例では、波形整形部13として、上記のVSB整形を行うフィルタを挙げるが、これに限定されない。例えば、波形整形部13は、VSB整形に代えて、光スペクトル波形のSSBを除去するSSB整形を行ってもよい。この場合、波形整形部13としては、フィルタまたはSSB変調器が使用される。また、制御部19cは、プローブ信号の伝送特性の測定結果を受信装置2cの制御部29cから受信し、測定結果に基づき波形整形部13のフィルタの透過帯域を制御する。
受信装置2cは、O/E22と、AD21と、非線形補償部24と、復号化部20と、制御部29cとを有する。O/E22は、第2変換部の一例であり、波形整形部13によりスペクトル補正が行われた光DMT信号を電気信号に変換する。
本実施例によると、第1実施例と同様に、波形整形部13のVSB整形により低下したSNR特性が非線形補償部24により補償されるため、上述した内容と同様の効果が得られる。このように、DMT信号に対し、先にスペクトル補正を行い、次に非線形補償を行うことにより、伝送特性が改善される。以下にスペクトル補正及び非線形補償の実行順序を対比して説明する。
図11(a)は、VSB整形のみを用いる伝送システムの一例を示す構成図である。図11(b)は、VSB整形の後に非線形補償を行う伝送システムの一例を示す構成図である。図11(c)は、非線形補償の後にVSB整形を行う伝送システムの一例を示す構成図である。
図11(a)〜図11(c)には、DMT信号または光DMT信号が通過する機能部のみが示されている。図11(a)〜図11(c)において、図7と共通する構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。なお、図11(b)の構成は、図7に示された第1実施例の構成である。
また、図12には、図11(a)〜図11(c)の各構成例に対応するDMT信号のSNR特性が示されている。図12において、横軸は周波数(GHz)を示し、縦軸はSNR(dB)を示す。
符号G1は、図11(a)の構成例の場合のSNR特性を示し、符号G2は、図11(b)の構成例の場合のSNR特性を示す。さらに、符号G3は、図11(c)の構成例の場合のSNR特性を示す。
図12から理解されるように、図11(b)の構成例の場合のSNR特性G2が最も良好である。したがって、DMT信号の伝送特性を改善するには、先にスペクトル補正を行い、次に非線形補償を行うことが効果的である。次に、非線形補償部24の構成例を説明する。
図13Aは、非線形補償部24の一例を示す構成図である。DMT信号は、入力xとして非線形補償部24に入力され、出力yとして非線形補償部24から出力される。
非線形補償部24は、遅延部240,241と、加算器242〜244と、二乗器245〜247と、合計器248とを有する。遅延部240,241は、互いに直列に接続され、入力xに対して一定の遅延時間τをそれぞれ与える。これにより、非線形補償部24内には、遅延時間τのない入力x−1と、遅延時間τが与えられた入力xと、遅延時間2×τが与えられた入力xが存在する。
加算器243は、入力xから入力x−1を減算して二乗器245に出力する。加算器242は、入力x1から入力x-1を減算して二乗器246に出力する。加算器244は、入力x1から入力x0を減算して二乗器247に出力する。二乗器245〜247は、入力値を二乗して出力する。
合計器248は、入力x-1と係数C-1の乗算値、二乗器245の出力値と係数C0,-1の乗算値、入力x0と係数C0の乗算値、二乗器246の出力値と係数C1,-1の乗算値、入力x1と係数C1の乗算値、二乗器247の出力値と係数C1,0の乗算値の合計値を出力yとして算出する。
非線形補償部24は、上記の式(2)のように表される。ただし、図13Aに示された非線形補償部24は、式(2)においてN=1としたものである。また、係数C,Cl,kは、制御部29b,29cによりプローブ信号の伝送特性に基づいて決定及び設定がなされる。なお、係数Cは線形の重み係数であり、係数Cl,kは非線形な重み係数である。
また、図13Bは、非線形補償部24の他例を示す構成図である。図13Bは、上記の式(2)の第2項に適用される補選系補償回路の一例である。DMT信号は、入力xとして非線形補償部24に入力され、出力yとして非線形補償部24から出力される。
非線形補償部24は、遅延部240a,241aと、乗算器242a〜247aと、合計器248aとを有する。遅延部240a,241aは、互いに直列に接続され、入力xに対して一定の遅延時間τをそれぞれ与える。これにより、非線形補償部24内には、遅延時間τのない入力xtと、遅延時間τが与えられた入力xt-1と、遅延時間2×τが与えられた入力xt-2が存在する。
乗算器242aは、入力xt同士を乗算して合計器248aに出力し、乗算器243aは、入力xtと入力xt-1を乗算して合計器248aに出力する。乗算器244aは、入力xt-1同士を乗算して合計器248aに出力し、乗算器245aは、入力xtと入力xt-2を乗算して合計器248aに出力する。乗算器247aは、入力xt-2同士を乗算して合計器248aに出力し、乗算器246aは、入力xt-2と入力xt-1を乗算して合計器248aに出力する。
合計器248は、入力xtと係数V(1) 0の乗算値、入力xt-1と係数V(1) 1の乗算値、入力xt-2と係数V(1) 2の乗算値、及び乗算器242a〜247aの出力値と係数V(2) 0,0〜V(2) 2,2の各乗算値の合計値を出力yとして算出する。
上記の式(3)は、2次のボルテラ級数に基づくデジタルフィルタの級数表現である。式(3)において、係数V(1) kは1次の非線形補償係数(非線形な重み係数)であり、係数V(2) k,lは2次の非線形補償係数である。なお、次数は2次に限定されない。
このように、非線形補償部24は、多項式構造に基づくデジタルフィルタである。このため、非線形補償部24は、図8を参照して述べたように、波形整形部13,23のスペクトル補正によるSNR特性の非線形応答をより効果的に補償することができる。
また、図9(b)を参照すると理解されるように、伝送距離が40(km)未満である場合、DMT信号に対して非線形補償だけ行えば、VSB整形なしでも、エラーレートを閾値Rth以下とすることができる(「▲」参照)。したがって、波形整形部13,23は、以下に述べるように、伝送距離に応じてVSB整形の実行と非実行を切り替えてもよい。
図14は、第1実施例の伝送システムの変形例を示す構成図である。図14において、図7と共通する構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
本例において、受信装置2bの制御部29bは、SNR測定部290と、距離算出部291と、波形整形指示部292とを有する。SNR測定部290は、伝送特性測定部の一例であり、プローブ信号の伝送特性を測定する。より具体的には、SNR測定部290は、非線形補償部24のプローブ信号のSNR特性を測定し、ディップDが発生した周波数fuの情報を距離算出部291に通知する。
距離算出部291は、算出部の一例であり、SNR特性の測定結果から光DMT信号の伝送距離に関するパラメータを算出する。より具体的には、距離算出部291は、SNR測定部290から通知された周波数fuから、上記の式(1)を用いて伝送距離Lを算出する。距離算出部291は、算出した伝送距離Lを波形整形指示部292に通知する。
波形整形指示部292は、伝送距離Lに応じて波形整形部23に波形整形を指示する。より具体的には、波形整形指示部292は、伝送距離Lが40(km)未満である場合、波形整形部23にVSB整形を行わないように指示し、伝送距離Lが40(km)以上である場合、波形整形部23にVSB整形を行うように指示する。
波形整形部23は、波形整形指示部292の指示に従って、伝送距離Lが40(km)未満である場合、VSB整形を行わずに、光DMT信号の全帯域を透過させ、伝送距離Lが40(km)以上である場合、光DMT信号に対してVSB整形を行う。すなわち、波形整形部23は、伝送距離Lに関するパラメータに応じて、光DMT信号の一方の側波帯のスペクトル成分の少なくとも一部を除去する動作と、光DMT信号の全帯域を透過させる動作を切り替える。
このように、本例では、伝送距離Lが40(km)未満である場合、VSB整形が行われないため、低消費電力化及び制御時間の短縮が可能である。なお、伝送距離Lに関するパラメータとしては、伝送距離Lに限定されず、例えば残留分散値(=伝送距離L×波長分散値D)が用いられてもよい。また、伝送距離Lの比較対象値は、本例では40(km)としたが、設計に応じて決定されればよい。以下に、本例における伝送システムの制御処理について述べる。
図15は、伝送システムの制御処理の一例を示すフローチャートである。まず、送信装置1aは、伝送路90を介してプローブ信号を受信装置2bに送信する(ステップSt1)。なお、プローブ信号は、送信装置1a内で生成されたものでもよいし、外部から送信装置1aに入力されたものでもよい。
次に、受信装置2bは、送信装置1aから伝送されたプローブ信号を受信する(ステップSt2)。次に、受信装置2bの復号化部20は、プローブ信号を復号化する(ステップSt3)。次に、受信装置2bのSNR測定部290は、プローブ信号のSNR特性を含む伝送特性を測定し(ステップSt4)、SNR特性に基づき、ディップDが発生した周波数fuを検出する(ステップSt5)。次に、距離算出部291は、周波数fuの情報に基づき、式(1)から伝送距離Lを算出する(ステップSt6)。
波形整形指示部292は、伝送距離Lが40(km)以上である場合(ステップSt7のNo)、波形整形部23にVSB整形を指示する(ステップSt8)。また、波形整形指示部292は、伝送距離Lが40(km)未満である場合(ステップSt7のYes)、波形整形部23に光DMT信号の全帯域を透過するように指示する(ステップSt12)。
次に、受信装置2bの制御部29bから送信装置1aの制御部19にSNR特性などの伝送特性の測定結果が通知される(ステップSt9)。次に、送信装置1aの制御部19は、通知された測定結果に基づき、各SCに多値度及び信号パワーを割り当てる(ステップSt10)。次に、送信装置1a及び受信装置2bは運用を開始する(ステップSt11)。つまり、送信装置1a及び受信装置2bは、クライアント信号のデータを含むDMT信号の伝送を開始する。このようにして、伝送システムの制御処理は行われる。
上記のような制御処理は、図10に示された第2実施例の伝送システムにおいても同様に行うことが可能である。
図16は、第2実施例の伝送システムの変形例を示す構成図である。図16において、図10及び図14と共通する構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
受信装置2cは、O/E22と、AD21と、非線形補償部24と、復号化部20と、制御部29cと、送信器28とを有する。送信器28は、光ファイバなどの伝送路91を介して、波形整形指示部292の指示を含む制御信号を送信装置1cに送信する。なお、本例において、制御信号の伝送路91は、光DMT信号の伝送路90とは別に設けられていると仮定する。
送信装置1cは、符号化部10と、DA11と、E/O12と、波形整形部13と、制御部19cと、受信器18とを有する。制御部19cは、波形整形指示部292の指示を受け付ける指示受付部190を有する。受信器18は、受信装置2cの送信器28から制御信号を受信し、指示受付部190に出力する。
指示受付部190は、波形整形指示部292の指示に基づき波形整形部13を制御する。波形整形部13は、指示に従って、伝送距離Lが40(km)未満である場合、VSB整形を行わずに、光DMT信号の全帯域を透過させ、伝送距離Lが40(km)以上である場合、光DMT信号に対してVSB整形を行う。すなわち、波形整形部13は、伝送距離Lに関するパラメータに応じて、光DMT信号の一方の側波帯のスペクトル成分の少なくとも一部を除去する動作と、光DMT信号の全帯域を透過させる動作を切り替える。
上記に構成によると、図14の伝送システムと同様に、伝送距離Lが40(km)未満である場合、VSB整形が行われないため、低消費電力化及び制御時間の短縮が可能である。なお、本例において、制御信号の伝送路91は、光DMT信号の伝送路90とは別に設けられているが、以下に述べるように、制御信号を光DMT信号と共通の伝送路90に伝送してもよい。
図17は、第2実施例の伝送システムの変形例を示す構成図である。図17において、図16と共通する構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
受信装置2cは、O/E22と、AD21と、非線形補償部24と、復号化部20と、制御部29cと、送信器28と、合波部27とを有する。合波部27は、例えば光カプラであり、O/E22及び送信器28と伝送路90の間に接続されている。合波部27は、伝送路90からの光DMT信号をO/E22に導き、送信器28からの制御信号を伝送路90に導く。
送信装置1cは、符号化部10と、DA11と、E/O12と、波形整形部13と、制御部19cと、受信器18と、合波部17とを有する。合波部17は、例えば光カプラであり、波形整形部13及び受信器18と伝送路90の間に接続されている。合波部17は、波形整形部13からの光DMT信号を伝送路90に導き、伝送路90からの制御信号を受信器18に導く。
上記の構成によると、波形整形指示部292の指示は、制御信号として、送信器28から、光DMT信号と共通の伝送路90を介して受信器18に伝送されるため、図16の実施例と比較すると、伝送路91の施設コストが低減される。なお、合波部17,27としては、光カプラに限定されず、光サーキュレータ、波長多重フィルタ、及びFBG(Fiber Bragg Grating)などが用いられてもよい。
また、図10に示された第2実施例の伝送システムにおいて、送信装置1cの光DMT信号の送信パワーをビットエラーレートに基づいて制御してもよい。
図18は、第2実施例の伝送システムの変形例を示す構成図である。図18において、図10と共通する構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
受信装置2cは、O/E22と、AD21と、非線形補償部24と、復号化部20と、制御部29cと、送信器28aとを有する。制御部29cは、BER測定部293と、比較部294とを有する。
BER測定部293は、エラーレート測定部の一例であり、復号化部20により復号化されたクライアント信号のデータに基づき、DMT信号のビットエラーレートを測定する。測定されたビットエラーレートの特性としては、例えば図9(a)の黒丸のマークのものが挙げられる。比較部294は、BER測定部293が測定したビットレートを閾値Rthと比較して、その比較結果を制御信号に含めて送信器28aに出力する。
送信器28aは、光ファイバなどの伝送路91を介して、制御信号を送信装置1cに送信する。なお、本例において、制御信号の伝送路91は、光DMT信号の伝送路90とは別に設けられていると仮定する。
送信装置1cは、符号化部10と、DA11と、E/O12と、波形整形部13と、制御部19cと、受信器18aとを有する。制御部19cは、E/O12の変換により得られる光DMT信号の出力パワー、つまり送信パワーを制御するパワー制御部191を有する。受信器18aは、受信装置2cの送信器28aから制御信号を受信し、パワー制御部191に出力する。
パワー制御部191は、制御信号からビットエラーレートの測定結果を取得し、その測定結果に基づき送信パワーを制御する。例えば、パワー制御部191は、図9(a)に示されたビットエラーレート特性について、送信パワーを、ビットエラーレートが最小値となる値Pmに制御してもよい。これにより、環境条件の変化に対する送信パワーの変動耐力(マージン)を向上させることができる。
また、パワー制御部191は、図9(a)に示されたビットエラーレート特性について、送信パワーを、ビットエラーレートが閾値Rth以下となる範囲X内における最小値Psに制御することにより、消費電力を低減してもよい。
このように、本例において、パワー制御部191は、ビットエラーレート(BER: Bit error rate)測定部293により測定されたエラーレートに基づき、E/O12の変換により得られる光信号のパワーを制御することにより、送信装置1cの性能を改善できる。なお、本例において、制御信号の伝送路91は、光DMT信号の伝送路90とは別に設けられているが、以下に述べるように、制御信号を光DMT信号と共通の伝送路90に伝送してもよい。
図19は、第2実施例の伝送システムの変形例を示す構成図である。図19において、図18と共通する構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
受信装置2cは、O/E22と、AD21と、非線形補償部24と、復号化部20と、制御部29cと、送信器28aと、合波部27aとを有する。合波部27aは、例えば光カプラであり、O/E22及び送信器28aと伝送路90の間に接続されている。合波部27aは、伝送路90からの光DMT信号をO/E22に導き、送信器28aからの制御信号を伝送路90に導く。
送信装置1cは、符号化部10と、DA11と、E/O12と、波形整形部13と、制御部19cと、受信器18aと、合波部17aとを有する。合波部17aは、例えば光カプラであり、波形整形部13及び受信器18aと伝送路90の間に接続されている。合波部17aは、波形整形部13からの光DMT信号を伝送路90に導き、伝送路90からの制御信号を受信器18aに導く。
上記の構成によると、比較部294の比較結果は、制御信号として、送信器28aから、光DMT信号と共通の伝送路90を介して受信器18aに伝送されるため、図18の実施例と比較すると、伝送路91の施設コストが低減される。なお、合波部17a,27aとしては、光カプラに限定されず、光サーキュレータ、波長多重フィルタ、及びFBGなどが用いられてもよい。
上述した伝送システムには、光DMT信号の伝送距離を延ばすために光増幅器が実装されてもよい。
図20(a)は、光増幅器を実装した伝送システムの一例を示す構成図である。本例の伝送システムは、一例として、図10の構成例に基づく構成を挙げる。図20(a)において、図10と共通する構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。なお、図20(a)には、DMT信号または光DMT信号の経路上の構成のみが示されている。
送信装置1dは、符号化部10と、DA11と、E/O12と、光増幅器15と、フィルタ16と、可変光減衰器(VOA: Variable Optical Attenuator)14とを有する。受信装置2dは、光増幅器25と、フィルタ26と、O/E22と、AD21と、非線形補償部24と、復号化部20とを有する。なお、符号Pa〜Pcは、後述する光DMT信号の波形の検出される位置を示す。
光増幅器15,25は、例えばEDFA(Erbium Doped Fiber Amplifier)であり、光DMT信号を増幅する。光増幅器15,25は、ノイズであるASE光を出力する。フィルタ16,26は、光DMT信号をフィルタリングする。VOA14は、送信装置1dのフィルタ16の後段に設けられ、光増幅器15により増幅された光DMT信号を減衰させる。
送信装置1dにおいて、光増幅器15はE/O12の後段に接続され、フィルタ16は光増幅器15の後段に接続されている。また、受信装置2dにおいて、光増幅器25は伝送路90に接続され、フィルタ26は光増幅器25の後段に接続されている。
フィルタ16,26は、上記のVSB整形を行うか、または光DMT信号の全帯域を透過させる(以下、「DSB(Double Side Band)整形」と表記)。受信装置2dで受信されるDMT信号に重畳される雑音としては、上記のASEノイズと、送信パワーに依存する非線形ノイズが存在し、その雑音量は、以下に述べるように、フィルタ16,26のVSB整形及びDSB整形の組み合わせに応じて異なる。
図20(b)には、フィルタ16,26の機能に応じた非線形ノイズ及びASEノイズの雑音量の対比が示されている。「フィルタ16」及び「フィルタ26」は、フィルタ16,26の機能(VSB整形またはDSB整形)を示し、「位置Pa」〜「位置Pc」は、図20(a)の位置Pa〜Pcにおける光DMT信号の光スペクトルの波形を示す。
光スペクトルの波形において、横軸は波長λを示し、縦軸は信号パワーを示す。また、符号Baはフィルタ16の透過帯域の範囲を示し、符号Bcはフィルタ26の透過帯域の範囲を示す。符号znは非線形ノイズを示し、符号zaはASEノイズを示す。
「非線形ノイズ」は非線形ノイズの雑音量の比を示し、「ASEノイズ」はASEノイズの雑音量の比を示す。非線形ノイズ及びASEノイズの雑音量の比は、フィルタ16,26がDSB整形を行う場合、基準値の「1」になると仮定する。
また、フィルタ16がVSB整形を行い、フィルタ26がDSB整形を行う場合、非線形ノイズの雑音量の比は、位置Pbの波形では、VSB整形により光スペクトルが約半分になるために0.5となる。しかし、非線形ノイズ及びASEノイズの雑音量は、O/E22における強度検波の影響により折り返されて2倍となる(「2倍」参照)。このため、最終的に非線形ノイズの雑音量の比は1(=0.5×2)となり、ASEノイズの雑音量の比は2(=1×2)となる。
また、フィルタ16がDSB整形を行い、フィルタ26がVSB整形を行う場合、フィルタ16のDSB整形により非線形ノイズがそのまま受信装置2dに伝送されるため、非線形ノイズの雑音量は1となる。また、ASEノイズの雑音量の比は、フィルタ16,26の透過帯域Ba,Bcに依存するため、1となる。
また、フィルタ16,26がVSB整形を行う場合、送信装置1d及び受信装置2dの両方において光スペクトルが半減するため、非線形ノイズの雑音量の比は0.5となる。一方、ASEノイズの雑音量の比は1となる。
このように、フィルタ16,26がVSB整形を行う場合、非線形ノイズ及びASEノイズの雑音量が他の場合より低減される。フィルタ16,26がVSB整形を行う場合、フィルタ16,26は波形整形部13,23に相当する。すなわち、フィルタ16は、第1フィルタの一例であり、光DMT信号の一方の側波帯のスペクトル成分の少なくとも一部を除去する。一方、フィルタ26は、第2フィルタの一例であり、光DMT信号の一方の側波帯のスペクトル成分の少なくとも一部を除去する。
さらに、光増幅器15は、第1光増幅器の一例であり、E/O12により光信号に変換されたDMT信号を、フィルタ16によりスペクトル補正が行われる前に増幅する。光増幅器25は、第2光増幅器の一例であり、光DMT信号を、O/E22により電気信号に変換される前に増幅する。
上述した実施例では、光DMT信号の伝送路90中のスペクトル補正手段として、VSB整形を挙げたが、これに限定されない。以下に、各種のスペクトル補正手段を互いに対比して説明する。
図21には、スペクトル補正手段の対比が示されている。図21において、各スペクトル補正手段の「ロス」、「構成」、「遅延」、「補償量」、及び「実装」が対比されている。
「ロス」は、該当するスペクトル補正手段を用いた場合の光DMT信号のパワーの損失を示す。「構成」は、該当するスペクトル補正手段を実現する構成の複雑さを示す。「遅延」は、該当するスペクトル補正手段を用いた場合の光DMT信号の遅延量を示す。「補償量」は、該当するスペクトル補正手段の補償量について示す。「実装」は、該当するスペクトル補正手段の実装可能な伝送装置の種別を示す。伝送装置の種別として、「送」は送信装置1a,1c,1dを表し、「受」は受信装置2b,2c,2dを表し、「中継」は中継装置を表す。
スペクトル補正手段としては、VSB整形(フィルタ)、SSB整形(フィルタ)、SSB整形(移相法)、DCF(Dispersion Compensating Fiber)、VIPA(Virtually Imaged Phased Array)、FBG、位相共役(OPC: Optical Phase Conjugation)、光フーリエ変換(OFT : Optical Fourier Transform)が挙げられる。このうち、VSB整形(フィルタ)は上述した手段であり、SSB整形(フィルタ)は、光DMT信号の一方の側波帯のスペクトル成分の全てをフィルタリングにより除去する手段である。なお、SSB整形(移相法)は、SSB変調器を用いた手段である。
VSB整形(フィルタ)、SSB整形(フィルタ)、及びFBGは、他の手段よりロスが小さいという利点がある。VSB整形(フィルタ)、SSB整形(フィルタ)、DCF、及びFBGは、他の手段より構成が簡易という利点がある。VSB整形(フィルタ)、SSB整形(フィルタ)、SSB整形(移相法)、VIPA、及びFBGは、他の手段より遅延が小さいという利点がある。なお、DCFは、遅延が上記の各手段中で最も大きい。
また、DCF、FBG、及び位相共役の補償量は固定であるが、VIPAの補償量は可変である。さらに、VSB整形(フィルタ)、SSB整形(フィルタ)、SSB整形(移相法)、及び光フーリエ変換は、補償量が不問であるという利点がある。
また、位相共役は中継装置にしか実装できず、光フーリエ変換は受信装置2b,2c,2dにしか実装できない。しかし、VSB整形(フィルタ)、SSB整形(フィルタ)、SSB整形(移相法)、VIPA、及びFBGは、送信装置1a,1c,1d及び受信装置2b,2c,2dの何れにも実装できるという利点がある。
これまで述べたように、実施例に係る受信装置2bは、波形整形部23と、O/E22と、非線形補償部24とを有する。波形整形部23は、光DMT信号に対してスペクトル補正を行う。光DMT信号は、DMT変調により符号化された電気信号から変換されたものである。O/E22は、波形整形部23によりスペクトル補正が行われた光DMT信号を電気信号に変換する。非線形補償部24は、O/E22により変換された電気信号(DMT信号)に対して非線形歪みを補償する。
上記の構成によると、波形整形部23は、他装置から伝送された光DMT信号に対してスペクトル補正を行うため、光DMT信号の周波数特性のディップDの発生が抑制される。また、非線形補償部24は、O/E22により変換されたDMT信号に対して非線形歪みを補償するため、波形整形部23のスペクトル補正により低下したSNR特性が補償される。
したがって、実施例に係る受信装置2bによると、伝送特性が改善される。
また、実施例に係る伝送システムは、光DMT信号を送信する送信装置1cと、光DMT信号を受信する受信装置2cとを有する。送信装置1cは、符号化部10と、E/O12と、波形整形部13とを有する。
符号化部10は、DMT信号を生成する。E/O12は、DMT信号を光信号に変換する。波形整形部13は、E/O12により変換された光信号に対してスペクトル補正を行う。
受信装置2cは、O/E22と、非線形補償部24とを有する。O/E22は、波形整形部13によりスペクトル補正が行われた光DMT信号を電気信号に変換する。非線形補償部24は、O/E22の変換により得られたDMT信号に対して非線形歪みを補償する。
実施例に係る伝送システムは、上記の受信装置2bと同様の構成を含むので、上述した内容と同様の作用効果を奏する。
また、他の実施例に係る伝送システムは、光DMT信号を送信する送信装置1aと、光DMT信号を受信する受信装置2bとを有する。送信装置1aは、符号化部10と、E/O12とを有する。符号化部10は、DMT信号を生成する。E/O12は、DMT信号を光信号に変換する。
受信装置2cは、波形整形部23と、O/E22と、非線形補償部24とを有する。波形整形部23は、送信装置1aから伝送された光DMT信号に対してスペクトル補正を行う。O/E22は、波形整形部23によりスペクトル補正が行われた光DMT信号を電気信号に変換する。非線形補償部24は、O/E22の変換により得られた電気信号に変換されたDMT信号に対して非線形歪みを補償する。
他の実施例に係る伝送システムは、上記の受信装置2bと同様の構成を含むので、上述した内容と同様の作用効果を奏する。
上述した実施形態は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
なお、以上の説明に関して更に以下の付記を開示する。
(付記1) OFDMにより符号化された電気信号から変換された光信号に対してスペクトル補正を行う波形整形部と、
前記波形整形部によりスペクトル補正が行われた前記光信号を前記電気信号に変換する変換部と、
前記変換部により変換された前記電気信号に対して非線形歪みを補償する非線形補償部とを有することを特徴とする伝送装置。
(付記2) 前記波形整形部は、前記光信号の一方の側波帯のスペクトル成分の少なくとも一部を除去することにより、スペクトル補正を行うことを特徴とする付記1に記載の伝送装置。
(付記3) 前記光信号の伝送特性を測定する伝送特性測定部と、
該測定結果から前記光信号の伝送距離に関するパラメータを算出する算出部とを、さらに有し、
前記波形整形部は、前記パラメータに応じて、前記光信号の一方の側波帯のスペクトル成分の少なくとも一部を除去する動作と、前記光信号の全帯域を透過させる動作を切り替えることを特徴とする付記2に記載の伝送装置。
(付記4) 前記非線形補償部は、ボルテラ級数の多項式構造に基づくデジタルフィルタであることを特徴とする付記1乃至3の何れかに記載の伝送装置。
(付記5) 光信号を送信する第1伝送装置と、
前記光信号を受信する第2伝送装置とを有し、
前記第1伝送装置は、
OFDM信号を生成する生成部と、
前記OFDM信号を前記光信号に変換する第1変換部と、
前記第1変換部により変換された前記光信号に対してスペクトル補正を行う波形整形部とを有し、
前記第2伝送装置は、
前記波形整形部によりスペクトル補正が行われた前記光信号を電気信号に変換する第2変換部と、
前記第2変換部の変換により得られた前記OFDM信号に対して非線形歪みを補償する非線形補償部とを有することを特徴とする伝送システム。
(付記6) 前記波形整形部は、前記光信号の一方の側波帯のスペクトル成分の少なくとも一部を除去することにより、スペクトル補正を行うことを特徴とする付記5に記載の伝送システム。
(付記7) 前記第2伝送装置は、前記光信号のエラーレートを測定するエラーレート測定部を、さらに有し、
前記第1伝送装置は、前記エラーレート測定部により測定されたエラーレートに基づき、前記第1変換部の変換により得られる前記光信号のパワーを制御するパワー制御部を、さらに有することを特徴とする付記6に記載の伝送システム。
(付記8) 前記パワー制御部は、前記光信号のパワーを、前記エラーレートが所定値以下となる範囲内における最小値に制御することを特徴とする付記7に記載の伝送システム。
(付記9) 前記第1伝送装置は、前記第1変換部により前記光信号に変換された前記OFDM信号を、前記波形整形部によりスペクトル補正が行われる前に増幅する第1光増幅器を、さらに有し、
前記波形整形部は、前記光信号の一方の側波帯のスペクトル成分の少なくとも一部を除去する第1フィルタであり、
前記第2伝送装置は、
前記光信号を、前記第2変換部により電気信号に変換される前に増幅する第2光増幅器と、
前記第2光増幅器により増幅された前記光信号の一方の側波帯のスペクトル成分の少なくとも一部を除去する第2フィルタとを有することを特徴とする付記6乃至8の何れかに記載の伝送システム。
(付記10) 前記第2伝送装置は、
前記光信号の伝送特性を測定する伝送特性測定部と、
該測定結果から前記光信号の伝送距離に関するパラメータを算出する算出部とを、さらに有し、
前記波形整形部は、前記パラメータに応じて、前記光信号の一方の側波帯のスペクトル成分の少なくとも一部を除去する動作と、前記光信号の全帯域を透過させる動作を切り替えることを特徴とする付記6乃至9の何れかに記載の伝送システム。
(付記11) 前記非線形補償部は、ボルテラ級数の多項式構造に基づくデジタルフィルタであることを特徴とする付記5乃至10の何れかに記載の伝送システム。
(付記12) 光信号を送信する第3伝送装置と、
前記光信号を受信する第4伝送装置とを有し、
前記第3伝送装置は、
OFDM信号を生成する生成部と、
前記OFDM信号を前記光信号に変換する第3変換部とを有し、
前記第4伝送装置は、
前記第3伝送装置から伝送された前記光信号に対してスペクトル補正を行う波形整形部と、
前記波形整形部によりスペクトル補正が行われた前記光信号を電気信号に変換する第4変換部と、
前記第4変換部の変換により得られた前記OFDM信号に対して非線形歪みを補償する非線形補償部とを有することを特徴とする伝送システム。
(付記13) 前記波形整形部は、前記光信号の一方の側波帯のスペクトル成分の少なくとも一部を除去することにより、スペクトル補正を行うことを特徴とする付記12に記載の伝送システム。
(付記14) 前記第2伝送装置は、
前記光信号の伝送特性を測定する伝送特性測定部と、
該測定結果から前記光信号の伝送距離に関するパラメータを算出する算出部とを、さらに有し、
前記波形整形部は、前記パラメータに応じて、前記光信号の一方の側波帯のスペクトル成分の少なくとも一部を除去する動作と、前記光信号の全帯域を透過させる動作を切り替えることを特徴とする付記13に記載の伝送システム。
(付記15) 前記非線形補償部は、ボルテラ級数の多項式構造に基づくデジタルフィルタであることを特徴とする付記12乃至14の何れかに記載の伝送システム。
1a,1c 送信装置
2a,2b,2c 受信装置
10 符号化部
12 E/O
13,23 波形整形部
16,26 フィルタ
22 O/E
24 非線形補償部
25,26 光増幅器
90,91 伝送路
191 パワー制御部
290 SNR測定部
291 距離算出部
292 波形整形指示部
293 BER測定部
294 比較部

Claims (8)

  1. OFDMにより符号化された電気信号から変換された光信号の一方の側波帯のスペクトル成分の少なくとも一部を除去することにより、スペクトル補正を行う波形整形部と、
    前記波形整形部によりスペクトル補正が行われた前記光信号を前記電気信号に変換する変換部と、
    前記変換部により変換された前記電気信号に対して非線形歪みを補償する非線形補償部とを有することを特徴とする伝送装置。
  2. 前記光信号の伝送特性を測定する伝送特性測定部と、
    該測定結果から前記光信号の伝送距離に関するパラメータを算出する算出部とを、さらに有し、
    前記波形整形部は、前記パラメータに応じて、前記光信号の一方の側波帯のスペクトル成分の少なくとも一部を除去する動作と、前記光信号の全帯域を透過させる動作を切り替えることを特徴とする請求項に記載の伝送装置。
  3. 前記非線形補償部は、ボルテラ級数の多項式構造に基づくデジタルフィルタであることを特徴とする請求項1または2の何れかに記載の伝送装置。
  4. 光信号を送信する第1伝送装置と、
    前記光信号を受信する第2伝送装置とを有し、
    前記第1伝送装置は、
    OFDM信号を生成する生成部と、
    前記OFDM信号を前記光信号に変換する第1変換部と、
    前記第1変換部により変換された前記光信号の一方の側波帯のスペクトル成分の少なくとも一部を除去することにより、スペクトル補正を行う波形整形部とを有し、
    前記第2伝送装置は、
    前記波形整形部によりスペクトル補正が行われた前記光信号を電気信号に変換する第2変換部と、
    前記第2変換部の変換により得られた前記OFDM信号に対して非線形歪みを補償する非線形補償部とを有することを特徴とする伝送システム。
  5. 前記第2伝送装置は、前記光信号のエラーレートを測定するエラーレート測定部を、さらに有し、
    前記第1伝送装置は、前記エラーレート測定部により測定されたエラーレートに基づき、前記第1変換部の変換により得られる前記光信号のパワーを制御するパワー制御部を、さらに有することを特徴とする請求項に記載の伝送システム。
  6. 前記パワー制御部は、前記光信号のパワーを、前記エラーレートが所定値以下となる範囲内における最小値に制御することを特徴とする請求項に記載の伝送システム。
  7. 前記第1伝送装置は、前記第1変換部により前記光信号に変換された前記OFDM信号を、前記波形整形部によりスペクトル補正が行われる前に増幅する第1光増幅器を、さらに有し、
    前記波形整形部は、前記光信号の一方の側波帯のスペクトル成分の少なくとも一部を除去する第1フィルタであり、
    前記第2伝送装置は、
    前記光信号を、前記第2変換部により電気信号に変換される前に増幅する第2光増幅器と、
    前記第2光増幅器により増幅された前記光信号の一方の側波帯のスペクトル成分の少なくとも一部を除去する第2フィルタとを有することを特徴とする請求項4乃至6の何れかに記載の伝送システム。
  8. 光信号を送信する第3伝送装置と、
    前記光信号を受信する第4伝送装置とを有し、
    前記第3伝送装置は、
    OFDM信号を生成する生成部と、
    前記OFDM信号を前記光信号に変換する第3変換部とを有し、
    前記第4伝送装置は、
    前記第3伝送装置から伝送された前記光信号の一方の側波帯のスペクトル成分の少なくとも一部を除去することにより、スペクトル補正を行う波形整形部と、
    前記波形整形部によりスペクトル補正が行われた前記光信号を電気信号に変換する第4変換部と、
    前記第4変換部の変換により得られた前記OFDM信号に対して非線形歪みを補償する非線形補償部とを有することを特徴とする伝送システム。
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