JP6542476B2 - 共重合体及びその製造方法、並びに共重合体組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、共重合体及びその製造方法、並びに該共重合体を含む共重合体組成物に関する。
携帯電話、スマートフォン等の携帯機器や自動車の電化によって電子部品の需要が増加している。中でも、受動部品である積層セラミックコンデンサ(「MLCC」と呼ばれている。)は、スマートフォン1台あたり数百個が使用されており、需要が急増している。
MLCCの製造の一例を挙げると次のとおりである。まず、誘電体セラミックペーストを離形性シート上に塗布することにより、誘電体層を有するグリーンシートを作製する。次いで、誘電体層上に電極ペースト(「導電性ペースト」とも呼ばれることがある。)を印刷して電極パターン(電極層)を形成する。さらに、誘電体層と電極層との積層体を離形性シートから剥離し、該積層体の複数を積層、圧着した後にチップ状に切断する。次いで、得られたチップを数百℃〜1000℃又はそれ以上に加熱して焼成を行い、誘電体層と電極層とが多層に積層された焼結体チップを作製する。最後に、外部電極等の形成を行う。
近年益々、チップの小サイズ化、及びこれに伴う、チップを構成する前記した各層の薄膜化、印刷される電極パターンの微細化が進んでいる。このような背景の下、各層間の密着性向上や、使用するペーストの優れた印刷性が強く求められている。
チップインダクター、チップ抵抗体等の他の電子部品も、MLCCと同様のプロセスによって製造される。また、シリコン系等の太陽電池の製造プロセスにも、集電極の形成において電極ペーストを用いた印刷、焼成工程が含まれている。
MLCC等の電子部品の製造に使用されるセラミックペースト及び電極ペーストは、高分子材料であるバインダーと有機溶剤とを含み、そこに無機粒子が均一に分散された樹脂組成物である。無機粒子として、セラミックペーストではチタン酸バリウム等の誘電体粒子が用いられ、電極ペーストではニッケル等の導電性金属粒子が用いられる。また従来、バインダーとして、セラミックペーストでは主にポリビニルブチラールが用いられ、電極ペーストでは主にエチルセルロースが用いられてきた〔特公平04−049766号公報(特許文献1)〕。
特公平04−049766号公報 特許第4347440号公報 特許第5299904号公報 国際公開第2015/107811号
セラミックペーストや電極ペーストのようなペースト、特にそれに含まれるバインダーには、例えば次のような課題がある。
1)熱分解性(燃焼性)の向上。焼成による熱分解処理後においてもカーボン等の灰分が残存していると、MLCCの電気特性を悪化させたり層間の剥離を引き起こしてしまう。
2)印刷性の向上。昨今、スクリーン印刷によって形成される電極パターンの微細化や薄膜化が進んでおり、パターンサイズは100μmを下回るようになっている。このため、電極ペーストにおいては、いわゆる糸曳現象を生じないバインダーが求められる。糸曳現象とは、バインダーポリマーの影響で印刷する工程において用いるペースト等が伸長して細い糸を曳く現象であり、欠陥品を生じる原因となる。
3)無機粒子の均一分散性、膜強度(ペーストから形成される層の強度)及び各層間の密着性の向上。これらは、チップを構成する各層の薄膜化に伴う要求特性である。
上記課題を解決するために、バインダーについて様々な検討が従来なされている。例えば、特許第4347440号公報(特許文献2)及び特許第5299904号公報(特許文献3)には、電極ペーストにおいて、エチルセルロースにポリビニルブチラールをブレンドすることで膜強度等の物性を改善する技術が開示されている。また国際公開第2015/107811号(特許文献4)には、エチルセルロースとポリビニルブチラールとこれらを結合させる結合剤との反応生成物をバインダーとすることが記載されている。
特許文献2及び3に記載されるエチルセルロースとポリビニルブチラールとをブレンドしたバインダーは、これら2種のポリマーの相溶性が悪く、金属、セラミック、ガラス等の無機粒子を混合してペーストとしたときの無機粒子の分散性が低い。その結果、塗布膜に欠陥が生じたり、塗布膜の均一性が低下したりしやすい。
一方、特許文献4ではエチルセルロースとポリビニルブチラールとを化学的に結合させることにより相溶性を改善しているが、これら2種のポリマー間の結合効率が高くないために、なお塗布膜の均一性に改善の余地がある。
本発明の目的は、熱分解性、密着性、塗布膜質、及び印刷性が良好なバインダー、並びにそれを含む組成物を提供することにある。
本発明は、以下に示す共重合体及びその製造方法、並びに共重合体組成物を提供する。
[1] 重合性不飽和基を有するセルロース系重合性化合物由来の構成単位(a)と、重合性不飽和基を有するポリビニルアセタール系重合性化合物由来の構成単位(b)とを含む、共重合体。
[2] 前記構成単位(a)及び前記構成単位(b)以外の他の構成単位(c)をさらに含む、[1]に記載の共重合体。
[3] 前記セルロース系重合性化合物が有する前記重合性不飽和基の数は、1分子あたり平均10個以下である、[1]又は[2]に記載の共重合体。
[4] 前記ポリビニルアセタール系重合性化合物が有する前記重合性不飽和基の数は、1分子あたり平均10個以下である、[1]〜[3]のいずれかに記載の共重合体。
[5] 重合性不飽和基を有するセルロース系重合性化合物と、重合性不飽和基を有するポリビニルアセタール系重合性化合物とを、有機溶剤中、重合開始剤の存在下に重合させる工程を含む、共重合体の製造方法。
[6] [1]〜[4]のいずれかに記載の共重合体と、無機粒子と、有機溶剤と、
を含む、共重合体組成物。
熱分解性、密着性、塗布膜質、及び印刷性が良好な共重合体、並びにそれを含む共重合体組成物を提供することができる。該共重合体によれば、強度の高い膜を形成し得る。該共重合体をバインダーとして含む共重合体組成物は、セラミックペーストや電極ペースト等のペースト(又はスラリー)として好適である。該ペースト(又はスラリー)は、電子部品や基板等の製造に使用することができる。
以下、実施の形態を示して本発明を詳細に説明する。
なお、本明細書において「A〜B」(A及びBは数値である。)との記載は、特記ない限り「A以上B以下」を表す。
<共重合体>
本発明に係る共重合体は、共重合体組成物(ペースト又はスラリー)のバインダーとして好適に用いられるポリマー材料であり、重合性不飽和基を有するセルロース系重合性化合物由来の構成単位(a)と、重合性不飽和基を有するポリビニルアセタール系重合性化合物由来の構成単位(b)とを含む。セルロース系重合性化合物及びポリビニルアセタール系重合性化合物は、重合性不飽和基によって重合し、共重合体においてそれぞれ構成単位(a)及び構成単位(b)を形成する。共重合体は、1種又は2種以上の構成単位(a)を含むことができ、また、1種又は2種以上の構成単位(b)を含むことができる。
〔1〕構成単位(a)
構成単位(a)を形成する重合性不飽和基を有するセルロース系重合性化合物は、重合性不飽和基を有するセルロース誘導体である。セルロース誘導体とは、天然高分子であるセルロースが有するヒドロキシ基の一部に化学修飾を施した変性セルロースをいう。ヒドロキシ基の化学修飾としては、特に制限されないが、ヒドロキシ基のアルキルエーテル化、ヒドロキシアルキルエーテル化、エステル化等を挙げることができる。セルロース誘導体は、1分子中に少なくとも1つのヒドロキシ基を有する。セルロース誘導体は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
セルロース誘導体としては、メチルセルロース、エチルセルロース、プロピルセルロース、ブチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシブチルメチルセルロース、酢酸セルロース(アセチルセルロース、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース等)、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、ニトロセルロース等を挙げることができる。
重合性不飽和基を有するセルロース系重合性化合物を効率良く製造する観点から、セルロース誘導体は、有機溶剤に溶解可能なものであることが好ましい。有機溶剤に対する溶解度の高さから、セルロース誘導体は、エチルセルロースであることがより好ましい。
セルロース誘導体は、その分子量によって膜強度や溶液時の粘度に影響を及ぼす。そのため、セルロース誘導体の数平均分子量は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)による標準ポリスチレン換算値で、0.5万〜15万の範囲であることが好ましく、1万〜10万の範囲であることがより好ましい。数平均分子量が0.5万未満であると溶液粘度が極端に低くなり共重合体組成物(ペースト又はスラリー)の粘度調整が困難となり、また、共重合体組成物を塗布、乾燥してなる膜の強度や密着性が低下するおそれがある。一方で、数平均分子量が15万を超えると溶液粘度が極端に大きくなり、共重合体組成物の粘度調整が困難となり得、また印刷性が低下するおそれがある。
セルロース誘導体は、1分子中に少なくとも1つのヒドロキシ基を有する。このヒドロキシ基は、重合性不飽和基の導入に利用することができる。重合性不飽和基の具体例は重合性炭素−炭素二重結合であり、この好適な例は(メタ)アクリレート基((メタ)アクリロイルオキシ基)、ビニル基、アリル基である。本明細書において「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及び/又はメタクリレートを意味し、(メタ)アクリル、(メタ)アクリロイル等というときの「(メタ)」も同様の趣旨である。
例えば、セルロース誘導体のヒドロキシ基に、当該ヒドロキシ基と反応可能な基及び重合性不飽和基を有する化合物を反応させることによってセルロース誘導体に重合性不飽和基を導入することができ、これにより重合性不飽和基を有するセルロース系重合性化合物を得ることができる。ヒドロキシ基と反応可能な基としては、カルボキシル基、酸無水物基、酸塩化物基、イソシアネート基、ハロゲン基(ハロゲン原子)等を挙げることができる。
ヒドロキシ基と反応可能な基及び重合性不飽和基を有する化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、4−ビニル安息香酸、4−エテニル安息香酸等の重合性不飽和基を有する有機酸;当該有機酸の無水物;当該有機酸の酸塩化物;2−イソシアナトエチル(メタ)アクリレート等のイソシアネート基含有(メタ)アクリレート、ハロゲン基を有するビニル誘導体、ハロゲン基を有するアリル誘導体が挙げられる。ヒドロキシ基と反応可能な基及び重合性不飽和基を有する化合物は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
セルロース誘導体のヒドロキシ基と、当該ヒドロキシ基と反応可能な基及び重合性不飽和基を有する化合物との反応(エステル化反応、ウレタン化、エーテル化反応等)においては、従来公知の方法や反応条件を採用することができる。反応触媒(有機金属化合物、金属、アミン、縮合剤等)を用いることも有効である。
セルロース系重合性化合物が有する重合性不飽和基の数は、1分子あたり平均10個以下であることが好ましい。重合性不飽和基の数が1分子あたり平均10個を超えると、共重合体の製造においてゲル化及びこれに伴う有機溶剤への不溶化を生じやすくなる。ゲル化した共重合体は、ペースト又はスラリーのバインダーとしては好ましくない。セルロース系重合性化合物が有する重合性不飽和基の数は、1分子あたり平均8個以下であってもよく、5個以下であってもよく、3個以下であってもよく、2個以下であってもよく、1個であってもよい。
〔2〕構成単位(b)
構成単位(b)を形成する重合性不飽和基を有するポリビニルアセタール系重合性化合物は、重合性不飽和基を有するポリビニルアセタールである。ポリビニルアセタールは通常、ビニルアセタール/ビニルアルコール/酢酸ビニルのモノマー単位から構成されるポリマーであり、ポリビニルアルコールをアセタール化することによって得ることができる。具体的には、ポリビニルアルコールをブチラール化したもの(ポリビニルブチラール)、ポリビニルアルコールをホルマール化したもの(ポリビニルホルマール)等を挙げることができる。
ポリビニルアセタールは市販品であってもよく、ブチラール化度、ホルマール化度、アセチル基量、ヒドロキシ基量や分子量等の異なる各種ポリビニルアセタールが積水化学工業社、クラレ社、イーストマンケミカル社等から販売されている。ポリビニルアセタールは、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
重合性不飽和基を有するポリビニルアセタール系重合性化合物を効率良く製造する観点から、ポリビニルアセタールは、有機溶剤に溶解可能なものであることが好ましい。有機溶剤に対する溶解度の高さから、ポリビニルアセタールは、ポリビニルブチラールであることがより好ましい。
ポリビニルアセタールは、その分子量によって膜強度や溶液時の粘度に影響を及ぼす。そのため、ポリビニルアセタールの数平均分子量は、GPCによる標準ポリスチレン換算値で、0.5万〜15万の範囲であることが好ましく、1万〜10万の範囲であることがより好ましい。数平均分子量が0.5万未満であると溶液粘度が極端に低くなり共重合体組成物(ペースト又はスラリー)の粘度調整が困難となり、また、共重合体組成物を塗布、乾燥してなる膜の強度や密着性が低下するおそれがある。一方で、数平均分子量が15万を超えると溶液粘度が極端に大きくなり、共重合体組成物の粘度調整が困難となり得、また印刷性が低下するおそれがある。
ポリビニルアセタールは、1分子中に少なくとも1つのヒドロキシ基を有する。一般的には、ポリビニルアセタールは、ポリマーを構成するビニルアルコール単位として20〜40モル%のヒドロキシ基を有する。このヒドロキシ基は、重合性不飽和基の導入に利用することができる。重合性不飽和基の具体例は重合性炭素−炭素二重結合であり、この好適な例は(メタ)アクリレート基((メタ)アクリロイルオキシ基)、ビニル基、アリル基である。
例えば、ポリビニルアセタールのヒドロキシ基に、当該ヒドロキシ基と反応可能な基及び重合性不飽和基を有する化合物を反応させることによってポリビニルアセタールに重合性不飽和基を導入することができ、これにより重合性不飽和基を有するポリビニルアセタール系重合性化合物を得ることができる。ヒドロキシ基と反応可能な基としては、カルボキシル基、酸無水物基、酸塩化物基、イソシアネート基、ハロゲン基(ハロゲン原子)等を挙げることができる。ヒドロキシ基と反応可能な基及び重合性不飽和基を有する化合物の具体例は、上記「〔1〕構成単位(a)」の項で挙げた化合物と同様である。ヒドロキシ基と反応可能な基及び重合性不飽和基を有する化合物は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリビニルアセタールのヒドロキシ基と、当該ヒドロキシ基と反応可能な基及び重合性不飽和基を有する化合物との反応(エステル化、ウレタン化、エーテル化反応等)においては、従来公知の方法や反応条件を採用することができる。反応触媒(有機金属化合物、金属、アミン、縮合剤等)を用いることも有効である。
ポリビニルアセタール系重合性化合物が有する重合性不飽和基の数は、1分子あたり平均10個以下であることが好ましい。重合性不飽和基の数が1分子あたり平均10個を超えると、共重合体の製造においてゲル化及びこれに伴う有機溶剤への不溶化を生じやすくなる。ゲル化した共重合体は、ペースト又はスラリーのバインダーとしては好ましくない。ポリビニルアセタール系重合性化合物が有する重合性不飽和基の数は、1分子あたり平均8個以下であってもよく、5個以下であってもよく、3個以下であってもよく、2個以下であってもよく、1個であってもよい。
〔3〕他の構成単位(c)
共重合体は、構成単位(a)及び構成単位(b)以外の他の構成単位(c)をさらに含むことができる。共重合体は、1種又は2種以上の構成単位(c)を含むことができる。構成単位(c)をさらに含有させることにより、上記した2種の重合性化合物の共重合効率が高まったり、共重合体の有機溶剤への溶解性や、共重合体組成物(ペースト又はスラリー)における無機粒子の分散性の調整が容易になることがある。
構成単位(c)を形成するモノマーとしては、(メタ)アクリレート((メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物)を挙げることができる。(メタ)アクリレートは、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルへキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル基の炭素数が1〜20のアルキル(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリルモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のN,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート;2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート等の酸基含有(メタ)アクリレート;メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート等のアルキレンオキサイド部位の繰り返し数が1〜30であるアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート;テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等のその他の単官能(メタ)アクリレートが挙げられる。
(メタ)アクリレートの他の例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド部位の繰り返し数が2〜30のポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等の2官能(メタ)アクリレート;ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の3官能以上の(メタ)アクリレートを挙げることができる。
構成単位(c)を形成するモノマーは、(メタ)アクリレート以外のモノマーであってもよい。(メタ)アクリレート以外のモノマーとしては、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニルベンゼン等の芳香族ビニル系モノマー;エチレン、プロピレン等のオレフィン系モノマー;(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン等の(メタ)アクリルアミド類;(メタ)アクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸等の酸類;N−ビニルピロリドン、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、(メタ)アクリロニトリル、塩化ビニル、酢酸ビニル等が挙げられる。
多官能モノマーを用いる場合は、共重合体の製造においてゲル化を生じない程度の量とすることが好ましい。
〔4〕共重合体の構成
共重合体に含有される構成単位(a)と構成単位(b)との含有量比は、質量基準で、好ましくは10:90〜90:10の範囲であり、より好ましくは20:80〜80:20の範囲であり、さらに好ましくは25:75〜75:25の範囲である。構成単位(a)と構成単位(b)との含有量比が上記範囲であることにより、構成単位(a)と構成単位(b)とを含む共重合体であることによる所期の効果(良好な熱分解性、密着性、塗布膜質、及び印刷性の兼備)をより効果的に得ることができる。構成単位(a)が上記範囲より少ないと、共重合体組成物(ペースト又はスラリー)の印刷性が低下する可能性がある。構成単位(b)が上記範囲より少ないと、共重合体組成物から形成される膜の強度、密着性及び/又は熱分解性が低下する可能性がある。
共重合体が他の構成単位(c)を含む場合、その含有量は、構成単位(a)と構成単位(b)との合計含有量100質量部に対して、0.1〜200質量部であることが好ましく、100質量部以下であることがより好ましく、50質量部以下であることがさらに好ましい。構成単位(c)が上記範囲であれば、構成単位(a)と構成単位(b)とを含む共重合体であることによる所期の効果(良好な熱分解性、密着性、塗布膜質、及び印刷性の兼備)が確保されやすい。構成単位(c)の含有量が200質量部を超えると、共重合体組成物(ペースト又はスラリー)の印刷性が低下したり、共重合体組成物から形成される膜の強度が低下したりする可能性がある。
共重合体の数平均分子量は、GPCによる標準ポリスチレン換算値で、1万〜20万であることが好ましく、1万〜15万であることがより好ましく、2万〜12万であることがさらに好ましい。共重合体の数平均分子量が1万未満であると、共重合体組成物(ペースト又はスラリー)としての粘度が低くなり、また塗布膜の強度や密着性が低下するおそれがある。一方で20万を超えると粘度が高くなりすぎる傾向があり、また印刷性が低下する傾向がある。
<共重合体の製造方法>
〔1〕セルロース系重合性化合物及びポリビニルアセタール系重合性化合物の製造
共重合体の構成単位(a)を形成する重合性不飽和基を有するセルロース系重合性化合物及び構成単位(b)を形成する重合性不飽和基を有するポリビニルアセタール系重合性化合物は、上述のように、それぞれセルロース誘導体、ポリビニルアセタールのヒドロキシ基と、当該ヒドロキシ基と反応可能な基及び重合性不飽和基を有する化合物とを反応させることによって得ることができる。
上記反応は、例えば、エステル化反応、ウレタン化反応、エーテル化反応である。当該反応においては、従来公知の方法や反応条件を採用することができる。反応触媒(有機金属化合物、金属、アミン、縮合剤等)を用いることも有効である。
エステル化反応は、例えば、縮合剤を用いて行うことができる。縮合剤としては、カルボジイミド、ジフェニルリン酸アジド、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、BOP試薬等を挙げることができる。縮合剤は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。中でも、カルボジイミドは、汎用性や反応性に優れ、低温条件で、また反応環境下の水分の影響を受けずに反応を進行させることができるため好適である。
カルボジイミドとしては、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−N’−エチルカルボジイミド、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−N’−エチルカルボジイミドメチオダド等が挙げられる。中でも、入手性の観点から、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミドが好適である。また、カルボジイミドを使用する場合には、反応促進剤として塩基であるジメチルアミノピリジンやトリエチルアミンをカルボジイミドに対して0.01モル%〜10モル%の範囲で併用することも好ましい。
ウレタン化反応は、例えば、反応触媒を用いて行うことができる。反応触媒としては、ジラウリン酸ジオクチルスズ、ジブチルスズジラウレート、スタナスオクトエート、ジブナフテン酸亜鉛等の有機金属化合物;1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7(DBU)又はその塩;1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン、PMDETA(N,N,N’,N’’,N’’−ペンタメチルジエチレントリアミン)、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N−メチルジシクロヘキシルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン等のアミン化合物が挙げられる。
エーテル化反応は、KOH、NaOH等のアルカリ金属の水酸化物;NaHやKH等の水素化アルカリ金属を反応触媒として用いることで効率的に実施できる。
セルロース誘導体、ポリビニルアセタールのヒドロキシ基と、当該ヒドロキシ基と反応可能な基及び重合性不飽和基を有する化合物との反応は、非プロトン性の有機溶剤中で行うことが好ましい。
非プロトン性の有機溶剤としては、酢酸エチル、酢酸ブチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、トルエン、キシレン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、エチルラクテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(ブチルカルビトールアセテート)、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジアセテート、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、ジヒドロターピニルアセテート等が挙げられる。有機溶剤は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
セルロース誘導体、ポリビニルアセタールのヒドロキシ基と、当該ヒドロキシ基と反応可能な基及び重合性不飽和基を有する化合物との反応の温度は、例えば、0℃〜100℃程度である。重合性不飽和基の導入量は、NMR分析等で測定可能である。縮合剤としてカルボジイミドを用いる場合は、あらかじめ重合性不飽和基を有する化合物とカルボジイミドとを反応させた後に添加してもよい。またカルボジイミドを用いた場合には、副生成物としてウレアが生成し、それが不溶化する場合もあるが、必要に応じてろ過精製や再沈殿精製を行ってもよい。
セルロース誘導体やポリビニルアセタールへの重合性不飽和基の導入量は、セルロース誘導体やポリビニルアセタールの1分子が有するヒドロキシ基の数、ヒドロキシ基と反応可能な基及び重合性不飽和基を有する化合物、縮合剤等の使用量等によって調整することができる。セルロース誘導体やポリビニルアセタールの1分子が有するヒドロキシ基の数は、セルロース誘導体やポリビニルアセタールに含まれるヒドロキシ基の含有率、セルロース誘導体やポリビニルアセタールの分子量等によって調整できる。
セルロース誘導体及びポリビニルアセタールへの重合性不飽和基の導入は、1)それぞれ個別に行ってもよいし、あるいは、2)あらかじめセルロース誘導体とポリビニルアセタールとを混合し、この混合物に対してヒドロキシ基と反応可能な基及び重合性不飽和基を有する化合物を反応させることにより行ってもよい。
上記2)の場合におけるセルロース誘導体とポリビニルアセタールとの混合比率は、上述の「共重合体に含有される構成単位(a)と構成単位(b)との含有量比」と同様であることが好ましい。また、上記2)の場合においても、セルロース誘導体及びポリビニルアセタールのそれぞれについて、重合性不飽和基の数が1分子あたり平均10個以下となるように重合性不飽和基を導入することが好ましい。
〔2〕共重合体の製造
重合性不飽和基を有するセルロース系重合性化合物、重合性不飽和基を有するポリビニルアセタール系重合性化合物、及び任意で使用される構成単位(c)を形成するモノマーを含むモノマー組成物を共重合させることにより共重合体を得ることができる。この共重合反応は、例えば、有機溶剤中、ラジカル重合開始剤の存在下に、好ましくは非酸素雰囲気下にて加熱することによって行われる。共重合反応に使用可能な有機溶剤の具体例は、上記〔1〕で例示した非プロトン性の有機溶剤に加えてプロトン性有機溶剤が使用可能であり、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ベンジルアルコール、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ターピネオール、ジヒドロターピネオール等が挙げられる。有機溶剤は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ラジカル重合開始剤としては、従来公知のもの(例えば過酸化物系やアゾ系)を用いることができる。ラジカル重合開始剤の使用量は、モノマーの総量100質量%に対して、例えば0.001〜5%の範囲である。
共重合反応溶液中における全モノマーの合計濃度は、好ましくは5〜70質量%である。共重合反応の温度は、例えば、40℃〜120℃程度である。
共重合反応後、必要に応じて、貧溶媒による沈殿精製等の通常のポリマー精製処理を実施してもよい。精製処理により、未反応モノマーや副生成物を除去することができ、固体状態の共重合体を得ることもできる。
<共重合体組成物>
本発明に係る共重合体組成物は、上記共重合体であるバインダーと、無機粒子と、有機溶剤とを含み、種々のペースト又はスラリー、特に電子部品や、電子機器の部材を製造するための焼成型のペースト又はスラリーとして好適である。なお、ペーストとスラリーとの間に明確な区別はないが、主に粘度の点から区別されており、前者の方が高粘度である。
例えば、本発明に係る共重合体組成物は、各種電子部品の回路や電極パターン、誘電体層、蛍光体層等を形成するためのペースト又はスラリーとして好適に用いることができる。また、該共重合体組成物の製造中間体ともなり得る、バインダーと有機溶剤とを含む共重合体組成物も本発明に属する。
共重合体組成物に含まれる無機粒子を構成する無機材料としては、導電性無機材料、セラミック、ガラス、顔料、蛍光体等が挙げられる。導電性無機材料としては、例えば、金、銀、銅、白金、パラジウム、ニッケル、アルミニウム、タングステン、鉄等の金属;銀−パラジウム合金等の前記金属のいずれかを含む合金;ITO等からなる金属酸化物;炭素粉末等が挙げられる。セラミックとしては、例えば、チタン酸バリウム、酸化チタン、アルミナ、ジルコニア、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、炭化ケイ素、及びフェライト等の磁性セラミック等が挙げられる。ガラスとしては、二酸化ケイ素を含むもの(通常は、これを主成分とするもの)が挙げられ、その融点は特に制限されない。無機粒子の粒子径は、通常20nm〜1mmの範囲である。無機粒子は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
共重合体組成物に含まれる有機溶剤としては、上記<共重合体の製造方法>〔1〕、〔2〕で例示した有機溶剤の1種又は2種以上を用いることができる。有機溶剤は、バインダーを溶解可能な溶剤であり、印刷ペースト用途においては高沸点であることが好ましい。
共重合体組成物は、必要に応じて添加剤をさらに含むことができる。添加剤としては、界面活性剤、粘度調整剤、消泡剤、レベリング剤、安定剤、可塑剤、湿潤剤、色素、ポリマー粒子等を含む。添加剤は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。また、共重合体組成物は、上述の共重合体以外の重合体をバインダーとして含み得る。
共重合体組成物における無機粒子(2種以上の無機粒子を含有する場合はその合計含有量)とバインダーとの含有量比は、質量基準で、通常100:1〜100:50であり、共重合体組成物の粘度や無機粒子の分散性等の観点から、好ましくは100:5〜100:30である。有機溶剤(2種以上の有機溶剤を含有する場合はその合計含有量)の含有量は、バインダー100質量部に対して、通常100質量部〜10000質量部である。共重合体組成物が添加剤を含有する場合、その含有量(2種以上の添加剤を含有する場合はその合計含有量)は、バインダー100質量部に対して、通常0.1〜30質量部である。
無機粒子、有機溶剤に溶解したバインダー(共重合体)、及び必要に応じて使用される添加剤を、3本ロールミル、ボールミル、メディアミル、ホモジナイザー等の分散装置を用いて混合し、無機粒子を均一に分散させることによって共重合体組成物を調製することができる。
共重合体組成物を基材等に塗工した後、続く焼成によって有機溶剤を揮発させるとともに、バインダーを熱分解させることにより、無機粒子による層又はパターン等を形成することができる。共重合体組成物の塗工方法としては、スクリーン印刷、ダイコート印刷、ドクターブレード印刷、ロールコート印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、インクジェット印刷、ディスペンス印刷、キャスト法、ディップ塗装等が挙げられ、中でもスクリーン印刷、ディップ塗装が好適である。焼成により得られる層又はパターンは通常、無機粒子の焼結体からなる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。例中、含有量ないし使用量を表す%及び部は、特記ない限り質量基準である。
(合成例1:セルロース系重合性化合物(a1)の合成)
エチルセルロース(ダウケミカル社製の「エトセルSTD−100」、数平均分子量Mn(GPCによる標準ポリスチレン換算値):63400、置換度(DS値、エーテル化度):2.52)を用意し、乾燥させた。なお、置換度2.52とは、1個のグルコース環に存在する3個のヒドロキシ基のうち平均して2.52個がエチルエーテル化されており、0.48個のヒドロキシ基が残存しているという意味である。数平均分子量Mn及び置換度から計算される一分子中の平均ヒドロキシ基数は、約131である。
上記乾燥させたエチルセルロース100部を酢酸エチル400部に溶解させた。得られた溶液に、エチルセルロース一分子に対して平均2個の導入量に相当するメタクリル酸0.27部、縮合剤としてのジイソプロピルカルボジイミド0.4部、反応促進剤としてのジメチルアミノピリジン0.004部を添加し、温度30℃で24時間撹拌して反応を行った。その後、酢酸エチルを留去することにより、固体として、エチルセルロースにメタクリレート基が導入されたセルロース系重合性化合物(a1)を得た。
得られた固体の一部をFT−IR及びH−NMRで分析したところ、エステル結合の生成が確認されるとともに、仕込んだメタクリル酸と同モル量のメタクリレート基がエチルセルロースに導入されていることが確認された。
(合成例2:セルロース系重合性化合物(a2)の合成)
エチルセルロース(ダウケミカル社製の「エトセルSTD−10」、数平均分子量Mn(GPCによる標準ポリスチレン換算値):22800、置換度:2.52)を用意し、乾燥させた。数平均分子量Mn及び置換度から計算される一分子中の平均ヒドロキシ基数は、約47である。
上記乾燥させたエチルセルロース100部を酢酸エチル400部に溶解させた。得られた溶液に、エチルセルロース一分子に対して平均3個の導入量に相当する2−イソシアナトエチルメタクリレート(昭和電工社製の「カレンズMOI」)2.05部、触媒としてのジラウリン酸ジオクチルスズ0.01部を添加し、温度60℃で5時間撹拌して反応を行った。その後、酢酸エチルを留去することにより、固体として、エチルセルロースにメタクリレート基が導入されたセルロース系重合性化合物(a2)を得た。
得られた固体の一部をFT−IR及びH−NMRで分析したところ、ウレタン結合の生成が確認されるとともに、仕込んだ2−イソシアナトエチルメタクリレートと同モル量のメタクリレート基がエチルセルロースに導入されていることが確認された。
(合成例3:セルロース系重合性化合物(a3)の合成)
エチルセルロース(ダウケミカル社製の「エトセルSTD−200」、数平均分子量Mn(GPCによる標準ポリスチレン換算値):80700、置換度:2.52)を用意し、乾燥させた。数平均分子量Mn及び置換度から計算される一分子中の平均ヒドロキシ基数は、約167である。
上記乾燥させたエチルセルロース100部を酢酸エチル400部に溶解させた。得られた溶液に、エチルセルロース一分子に対して平均1個の導入量に相当するメタクリル酸0.11部、縮合剤としてのジイソプロピルカルボジイミド0.16部、反応促進剤としてのジメチルアミノピリジン0.0016部を添加し、温度30℃で24時間撹拌して反応を行った。その後、酢酸エチルを留去することにより、固体として、エチルセルロースにメタクリレート基が導入されたセルロース系重合性化合物(a3)を得た。
得られた固体の一部をFT−IR及びH−NMRで分析したところ、エステル結合の生成が確認されるとともに、仕込んだメタクリル酸と同モル量のメタクリレート基がエチルセルロースに導入されていることが確認された。
(合成例4:セルロース系重合性化合物(a4)の合成)
エチルセルロース(ダウケミカル社製の「エトセルSTD−100」、数平均分子量Mn(GPCによる標準ポリスチレン換算値):63400、置換度:2.52)を用意し、乾燥させた。数平均分子量Mn及び置換度から計算される一分子中の平均ヒドロキシ基数は、約131である。
上記乾燥させたエチルセルロース100部を酢酸エチル400部に溶解させた。得られた溶液に、エチルセルロース一分子に対して平均5個の導入量に相当するメタクリル酸0.68部、縮合剤としてのジイソプロピルカルボジイミド0.99部、反応促進剤としてのジメチルアミノピリジン0.001部を添加し、温度30℃で24時間撹拌して反応を行った。その後、酢酸エチルを留去することにより、固体として、エチルセルロースにメタクリレート基が導入されたセルロース系重合性化合物(a4)を得た。
得られた固体の一部をFT−IR及びH−NMRで分析したところ、エステル結合の生成が確認されるとともに、仕込んだメタクリル酸と同モル量のメタクリレート基がエチルセルロースに導入されていることが確認された。
(合成例5:セルロース系重合性化合物(a5)の合成)
エチルセルロース(ダウケミカル社製の「エトセルSTD−45」、数平均分子量Mn(GPCによる標準ポリスチレン換算値):56500、置換度:2.52)を用意し、乾燥させた。数平均分子量Mn及び置換度から計算される一分子中の平均ヒドロキシ基数は、約117である。
上記乾燥させたエチルセルロース100部を酢酸エチル400部に溶解させた。得られた溶液に、エチルセルロース一分子に対して平均3個の導入量に相当するメタクリル酸0.46部、縮合剤としてのジイソプロピルカルボジイミド0.67部、反応促進剤としてのジメチルアミノピリジン0.0067部を添加し、温度30℃で24時間撹拌して反応を行った。その後、酢酸エチルを留去することにより、固体として、エチルセルロースにメタクリレート基が導入されたセルロース系重合性化合物(a5)を得た。
得られた固体の一部をFT−IR及びH−NMRで分析したところ、エステル結合の生成が確認されるとともに、仕込んだメタクリル酸と同モル量のメタクリレート基がエチルセルロースに導入されていることが確認された。
(合成例6:セルロース系重合性化合物(a6)の合成)
エチルセルロース(ダウケミカル社製の「エトセルSTD−4」、数平均分子量Mn(GPCによる標準ポリスチレン換算値):13700、置換度:2.52)を用意し、乾燥させた。数平均分子量Mn及び置換度から計算される一分子中の平均ヒドロキシ基数は、約28である。
上記乾燥させたエチルセルロース100部を酢酸エチル400部に溶解させた。得られた溶液に、エチルセルロース一分子に対して平均10個の導入量に相当するメタクリル酸6.26部、縮合剤としてのジイソプロピルカルボジイミド9.18部、反応促進剤としてのジメチルアミノピリジン0.09部を添加し、温度30℃で24時間撹拌して反応を行った。その後、酢酸エチルを留去することにより、固体として、エチルセルロースにメタクリレート基が導入されたセルロース系重合性化合物(a6)を得た。
得られた固体の一部をFT−IR及びH−NMRで分析したところ、エステル結合の生成が確認されるとともに、仕込んだメタクリル酸と同モル量のメタクリレート基がエチルセルロースに導入されていることが確認された。
(合成例7:ポリビニルアセタール系重合性化合物(b1)の合成)
ポリビニルブチラール(積水化学社製の「BM−S」、数平均分子量Mn(GPCによる標準ポリスチレン換算値):53000、ヒドロキシ基量:約22モル%)を用意し、乾燥させた。乾燥させたポリビニルブチラール100部を酢酸エチル400部に溶解させた。得られた溶液に、ポリビニルブチラール一分子に対して平均2個の導入量に相当するメタクリル酸0.32部、縮合剤としてのジイソプロピルカルボジイミド0.48部、反応促進剤としてのジメチルアミノピリジン0.0048部を添加し、温度30℃で24時間撹拌して反応を行った。その後、酢酸エチルを留去することにより、固体として、ポリビニルブチラールにメタクリレート基が導入されたポリビニルアセタール系重合性化合物(b1)を得た。
得られた固体の一部をFT−IR及びH−NMRで分析したところ、エステル結合の生成が確認されるとともに、仕込んだメタクリル酸と同モル量のメタクリレート基がポリビニルブチラールに導入されていることが確認された。
(合成例8:ポリビニルアセタール系重合性化合物(b2)の合成)
ポリビニルブチラール(積水化学社製の「BL−S」、数平均分子量Mn(GPCによる標準ポリスチレン換算値):23000、ヒドロキシ基量:約22モル%)を用意し、乾燥させた。乾燥させたポリビニルブチラール100部を酢酸エチル400部に溶解させた。得られた溶液に、ポリビニルブチラール一分子に対して平均3個の導入量に相当する2−イソシアナトエチルメタクリレート(昭和電工社製の「カレンズMOI」)2.02部、触媒としてのジラウリン酸ジオクチルスズ0.01部を添加し、温度60℃で5時間撹拌して反応を行った。その後、酢酸エチルを留去することにより、固体として、ポリビニルブチラールにメタクリレート基が導入されたポリビニルアセタール系重合性化合物(b2)を得た。
得られた固体の一部をFT−IR及びH−NMRで分析したところ、ウレタン結合の生成が確認されるとともに、仕込んだ2−イソシアナトエチルメタクリレートと同モル量のメタクリレート基がポリビニルブチラールに導入されていることが確認された。
(合成例9:ポリビニルアセタール系重合性化合物(b3)の合成)
ポリビニルブチラール(積水化学社製の「BH−S」、数平均分子量Mn(GPCによる標準ポリスチレン換算値):66000、ヒドロキシ基量:約22モル%)を用意し、乾燥させた。乾燥させたポリビニルブチラール100部を酢酸エチル400部に溶解させた。得られた溶液に、ポリビニルブチラール一分子に対して平均1個の導入量に相当するメタクリル酸0.13部、縮合剤としてのジイソプロピルカルボジイミド0.19部、反応促進剤としてのジメチルアミノピリジン0.002部を添加し、温度30℃で24時間撹拌して反応を行った。その後、酢酸エチルを留去することにより、固体として、ポリビニルブチラールにメタクリレート基が導入されたポリビニルアセタール系重合性化合物(b3)を得た。
得られた固体の一部をFT−IR及びH−NMRで分析したところ、エステル結合の生成が確認されるとともに、仕込んだメタクリル酸と同モル量のメタクリレート基がポリビニルブチラールに導入されていることが確認された。
(合成例10:ポリビニルアセタール系重合性化合物(b4)の合成)
ポリビニルブチラール(積水化学社製の「BM−S」、数平均分子量Mn(GPCによる標準ポリスチレン換算値):53000、ヒドロキシ基量:約22モル%)を用意し、乾燥させた。乾燥させたポリビニルブチラール100部を酢酸エチル400部に溶解させた。得られた溶液に、ポリビニルブチラール一分子に対して平均5個の導入量に相当するメタクリル酸0.81部、縮合剤としてのジイソプロピルカルボジイミド1.19部、反応促進剤としてのジメチルアミノピリジン0.012部を添加し、温度30℃で24時間撹拌して反応を行った。その後、酢酸エチルを留去することにより、固体として、ポリビニルブチラールにメタクリレート基が導入されたポリビニルアセタール系重合性化合物(b4)を得た。
得られた固体の一部をFT−IR及びH−NMRで分析したところ、エステル結合の生成が確認されるとともに、仕込んだメタクリル酸と同モル量のメタクリレート基がポリビニルブチラールに導入されていることが確認された。
(合成例11:ポリビニルアセタール系重合性化合物(b5)の合成)
ポリビニルブチラール(積水化学社製の「BM−S」、数平均分子量Mn(GPCによる標準ポリスチレン換算値):53000、ヒドロキシ基量:約22モル%)を用意し、乾燥させた。乾燥させたポリビニルブチラール100部を酢酸エチル400部に溶解させた。得られた溶液に、ポリビニルブチラール一分子に対して平均3個の導入量に相当するメタクリル酸0.48部、縮合剤としてのジイソプロピルカルボジイミド0.72部、反応促進剤としてのジメチルアミノピリジン0.0072部を添加し、温度30℃で24時間撹拌して反応を行った。その後、酢酸エチルを留去することにより、固体として、ポリビニルブチラールにメタクリレート基が導入されたポリビニルアセタール系重合性化合物(b5)を得た。
得られた固体の一部をFT−IR及びH−NMRで分析したところ、エステル結合の生成が確認されるとともに、仕込んだメタクリル酸と同モル量のメタクリレート基がポリビニルブチラールに導入されていることが確認された。
(合成例12:ポリビニルアセタール系重合性化合物(b6)の合成)
ポリビニルブチラール(積水化学社製の「BL−S」、数平均分子量Mn(GPCによる標準ポリスチレン換算値):23000、ヒドロキシ基量:約22モル%)を用意し、乾燥させた。乾燥させたポリビニルブチラール100部を酢酸エチル400部に溶解させた。得られた溶液に、ポリビニルブチラール一分子に対して平均10個の導入量に相当するメタクリル酸3.74部、縮合剤としてのジイソプロピルカルボジイミド5.49部、反応促進剤としてのジメチルアミノピリジン0.055部を添加し、温度30℃で24時間撹拌して反応を行った。その後、酢酸エチルを留去することにより、固体として、ポリビニルブチラールにメタクリレート基が導入されたポリビニルアセタール系重合性化合物(b6)を得た。
得られた固体の一部をFT−IR及びH−NMRで分析したところ、エステル結合の生成が確認されるとともに、仕込んだメタクリル酸と同モル量のメタクリレート基がエチルセルロースに導入されていることが確認された。
(合成例13:セルロース系重合性化合物(a7)とポリビニルアセタール系重合性化合物(b7)との混合物の合成)
エチルセルロース(ダウケミカル社製の「エトセルSTD−100」、数平均分子量Mn(GPCによる標準ポリスチレン換算値):63400、置換度:2.52)を用意し、乾燥させた。また、ポリビニルブチラール(積水化学社製の「BM−S」、数平均分子量Mn(GPCによる標準ポリスチレン換算値):53000、ヒドロキシ基量:約22モル%)を用意し、乾燥させた。
上記乾燥させたエチルセルロース50部及び上記乾燥させたポリビニルブチラール50部を酢酸エチル400部に溶解させた。得られた溶液に、エチルセルロース一分子及びポリビニルブチラール一分子のそれぞれに対して平均2個の導入量に相当するメタクリル酸0.30部、縮合剤としてのジイソプロピルカルボジイミド0.44部、反応促進剤としてのジメチルアミノピリジン0.0044部を添加し、温度30℃で24時間撹拌して反応を行った。その後、酢酸エチルを留去することにより、固体として、エチルセルロースにメタクリレート基が導入されたセルロース系重合性化合物(a7)とポリビニルブチラールにメタクリレート基が導入されたポリビニルアセタール系重合性化合物(b7)との混合物を得た。
得られた固体の一部をFT−IR及びH−NMRで分析したところ、エステル結合の生成が確認されるとともに、仕込んだメタクリル酸と同モル量のメタクリレート基がエチルセルロース及びポリビニルブチラールに導入されていることが確認された。
(合成例14:セルロース系重合性化合物(a8)とポリビニルアセタール系重合性化合物(b8)との混合物の合成)
エチルセルロース(ダウケミカル社製の「エトセルSTD−10」、数平均分子量Mn(GPCによる標準ポリスチレン換算値):22800、置換度:2.52)を用意し、乾燥させた。また、ポリビニルブチラール(積水化学社製の「BL−S」、数平均分子量Mn(GPCによる標準ポリスチレン換算値):23000、ヒドロキシ基量:約22モル%)を用意し、乾燥させた。
上記乾燥させたエチルセルロース50部及び上記乾燥させたポリビニルブチラール50部を酢酸エチル400部に溶解させた。得られた溶液に、エチルセルロース一分子及びポリビニルブチラール一分子のそれぞれに対して平均3個の導入量に相当するメタクリル酸1.13部、縮合剤としてのジイソプロピルカルボジイミド1.65部、反応促進剤としてのジメチルアミノピリジン0.016部を添加し、温度30℃で24時間撹拌して反応を行った。その後、酢酸エチルを留去することにより、固体として、エチルセルロースにメタクリレート基が導入されたセルロース系重合性化合物(a8)とポリビニルブチラールにメタクリレート基が導入されたポリビニルアセタール系重合性化合物(b8)との混合物を得た。
得られた固体の一部をFT−IR及びH−NMRで分析したところ、エステル結合の生成が確認されるとともに、仕込んだメタクリル酸と同モル量のメタクリレート基がエチルセルロース及びポリビニルブチラールに導入されていることが確認された。
(合成例15:セルロース系重合性化合物(a9)とポリビニルアセタール系重合性化合物(b9)との混合物の合成)
エチルセルロース(ダウケミカル社製の「エトセルSTD−4」、数平均分子量Mn(GPCによる標準ポリスチレン換算値):13700、置換度:2.52)を用意し、乾燥させた。また、ポリビニルブチラール(積水化学社製の「BL−S」、数平均分子量Mn(GPCによる標準ポリスチレン換算値):23000、ヒドロキシ基量:約22モル%)を用意し、乾燥させた。
上記乾燥させたエチルセルロース50部及び上記乾燥させたポリビニルブチラール50部を酢酸エチル400部に溶解させた。得られた溶液に、エチルセルロース一分子及びポリビニルブチラール一分子のそれぞれに対して平均2個の導入量に相当するメタクリル酸0.30部、縮合剤としてのジイソプロピルカルボジイミド0.44部、反応促進剤としてのジメチルアミノピリジン0.0044部を添加し、温度30℃で24時間撹拌して反応を行った。その後、酢酸エチルを留去することにより、固体として、エチルセルロースにメタクリレート基が導入されたセルロース系重合性化合物(a9)とポリビニルブチラールにメタクリレート基が導入されたポリビニルアセタール系重合性化合物(b9)との混合物を得た。
得られた固体の一部をFT−IR及びH−NMRで分析したところ、エステル結合の生成が確認されるとともに、仕込んだメタクリル酸と同モル量のメタクリレート基がエチルセルロース及びポリビニルブチラールに導入されていることが確認された。
(合成例16:セルロース系重合性化合物(a10)とポリビニルアセタール系重合性化合物(b10)との混合物の合成)
エチルセルロース(ダウケミカル社製の「エトセルSTD−100」、数平均分子量Mn(GPCによる標準ポリスチレン換算値):63400、置換度:2.52)を用意し、乾燥させた。また、ポリビニルブチラール(積水化学社製の「BH−S」、数平均分子量Mn(GPCによる標準ポリスチレン換算値):66000、ヒドロキシ基量:約22モル%)を用意し、乾燥させた。
上記乾燥させたエチルセルロース50部及び上記乾燥させたポリビニルブチラール50部を酢酸エチル400部に溶解させた。得られた溶液に、エチルセルロース一分子及びポリビニルブチラール一分子のそれぞれに対して平均2個の導入量に相当するメタクリル酸0.27部、縮合剤としてのジイソプロピルカルボジイミド0.4部、反応促進剤としてのジメチルアミノピリジン0.004部を添加し、温度30℃で24時間撹拌して反応を行った。その後、酢酸エチルを留去することにより、固体として、エチルセルロースにメタクリレート基が導入されたセルロース系重合性化合物(a10)とポリビニルブチラールにメタクリレート基が導入されたポリビニルアセタール系重合性化合物(b10)との混合物を得た。
得られた固体の一部をFT−IR及びH−NMRで分析したところ、エステル結合の生成が確認されるとともに、仕込んだメタクリル酸と同モル量のメタクリレート基がエチルセルロース及びポリビニルブチラールに導入されていることが確認された。
(合成例17:セルロース系重合性化合物(a11)とポリビニルアセタール系重合性化合物(b11)との混合物の合成)
エチルセルロース(ダウケミカル社製の「エトセルSTD−200」、数平均分子量Mn(GPCによる標準ポリスチレン換算値):80700、置換度:2.52)を用意し、乾燥させた。また、ポリビニルブチラール(積水化学社製の「BH−S」、数平均分子量Mn(GPCによる標準ポリスチレン換算値):66000、ヒドロキシ基量:約22モル%)を用意し、乾燥させた。
上記乾燥させたエチルセルロース50部及び上記乾燥させたポリビニルブチラール50部を酢酸エチル400部に溶解させた。得られた溶液に、エチルセルロース一分子及びポリビニルブチラール一分子のそれぞれに対して平均2個の導入量に相当するメタクリル酸0.24部、縮合剤としてのジイソプロピルカルボジイミド0.35部、反応促進剤としてのジメチルアミノピリジン0.004部を添加し、温度30℃で24時間撹拌して反応を行った。その後、酢酸エチルを留去することにより、固体として、エチルセルロースにメタクリレート基が導入されたセルロース系重合性化合物(a11)とポリビニルブチラールにメタクリレート基が導入されたポリビニルアセタール系重合性化合物(b11)との混合物を得た。
得られた固体の一部をFT−IR及びH−NMRで分析したところ、エステル結合の生成が確認されるとともに、仕込んだメタクリル酸と同モル量のメタクリレート基がエチルセルロース及びポリビニルブチラールに導入されていることが確認された。
1.バインダー(共重合体)の合成
<実施例1:共重合体(1)の合成>
重合反応容器内に、合成例1で得られたセルロース系重合性化合物(a1) 10部、合成例7で得られたポリビニルアセタール系重合性化合物(b1) 10部、及び有機溶剤としてのジヒドロターピニルアセテート80部を添加、混合し、60℃に加熱して回転翼で撹拌して溶解させた。溶解後に窒素置換を行って系内の酸素を除去し、重合開始剤としてのアゾイソブチロニトリル(AIBN)0.01部を混合して70℃で5時間反応を行って、共重合体(1)を含有する液(バインダー溶液)を得た。
得られた共重合体(1)の分子量をGPC装置で測定したところ、数平均分子量(標準ポリスチレン換算値)は71000であった。この値は、原料として用いたエチルセルロースの数平均分子量及びポリビニルブチラールの数平均分子量よりも大きいことから、上記反応によって重合が進行していることが確認できた。
共重合体(1)の数平均分子量は、次の条件で測定した(以下の実施例で得られた共重合体の数平均分子量についても同様)。
GPC装置:東ソー社製「HLC−8320GPC」、
カラム:TSKgel GMHXL、
測定温度(設定温度):30℃、
移動相:テトラヒドロフラン。
<実施例2:共重合体(2)の合成>
重合反応容器内に、合成例1で得られたセルロース系重合性化合物(a1) 10部、合成例7で得られたポリビニルアセタール系重合性化合物(b1) 10部、イソブチルメタクリレート1.0部、及び有機溶剤としてのジヒドロターピニルアセテート80部を添加、混合し、60℃に加熱して回転翼で撹拌して溶解させた。溶解後に窒素置換を行って系内の酸素を除去し、重合開始剤としてのアゾイソブチロニトリル(AIBN)0.01部を混合して70℃で5時間反応を行って、共重合体(2)を含有する液(バインダー溶液)を得た。
得られた共重合体(2)の分子量をGPC装置で測定したところ、数平均分子量(標準ポリスチレン換算値)は72000であった。この値は、原料として用いたエチルセルロースの数平均分子量及びポリビニルブチラールの数平均分子量よりも大きいことから、上記反応によって重合が進行していることが確認できた。
<実施例3:共重合体(3)の合成>
合成例1で得られたセルロース系重合性化合物(a1)を5部、合成例7で得られたポリビニルアセタール系重合性化合物(b1)を15部使用したこと以外は実施例1と同様にして、共重合体(3)を含有する液(バインダー溶液)を得た。
得られた共重合体(3)の分子量をGPC装置で測定したところ、数平均分子量(標準ポリスチレン換算値)は73000であった。この値は、原料として用いたエチルセルロースの数平均分子量及びポリビニルブチラールの数平均分子量よりも大きいことから、上記反応によって重合が進行していることが確認できた。
<実施例4:共重合体(4)の合成>
合成例1で得られたセルロース系重合性化合物(a1)を15部、合成例7で得られたポリビニルアセタール系重合性化合物(b1)を5部使用したこと以外は実施例1と同様にして、共重合体(4)を含有する液(バインダー溶液)を得た。
得られた共重合体(4)の分子量をGPC装置で測定したところ、数平均分子量(標準ポリスチレン換算値)は70000であった。この値は、原料として用いたエチルセルロースの数平均分子量及びポリビニルブチラールの数平均分子量よりも大きいことから、上記反応によって重合が進行していることが確認できた。
<実施例5:共重合体(5)の合成>
重合反応容器内に、合成例2で得られたセルロース系重合性化合物(a2) 10部、合成例8で得られたポリビニルアセタール系重合性化合物(b2) 10部、及び有機溶剤としてのジヒドロターピニルアセテート80部を添加、混合し、60℃に加熱して回転翼で撹拌して溶解させた。溶解後に窒素置換を行って系内の酸素を除去し、重合開始剤としてのアゾイソブチロニトリル(AIBN)0.01部を混合して70℃で5時間反応を行って、共重合体(5)を含有する液(バインダー溶液)を得た。
得られた共重合体(5)の分子量をGPC装置で測定したところ、数平均分子量(標準ポリスチレン換算値)は42000であった。この値は、原料として用いたエチルセルロースの数平均分子量及びポリビニルブチラールの数平均分子量よりも大きいことから、上記反応によって重合が進行していることが確認できた。
<実施例6:共重合体(6)の合成>
重合反応容器内に、合成例2で得られたセルロース系重合性化合物(a2) 10部、合成例8で得られたポリビニルアセタール系重合性化合物(b2) 10部、イソブチルメタクリレート2部、及び有機溶剤としてのジヒドロターピニルアセテート80部を添加、混合し、60℃に加熱して回転翼で撹拌して溶解させた。溶解後に窒素置換を行って系内の酸素を除去し、重合開始剤としてのアゾイソブチロニトリル(AIBN)0.01部を混合して70℃で5時間反応を行って、共重合体(6)を含有する液(バインダー溶液)を得た。
得られた共重合体(6)の分子量をGPC装置で測定したところ、数平均分子量(標準ポリスチレン換算値)は45000であった。この値は、原料として用いたエチルセルロースの数平均分子量及びポリビニルブチラールの数平均分子量よりも大きいことから、上記反応によって重合が進行していることが確認できた。
<実施例7:共重合体(7)の合成>
合成例2で得られたセルロース系重合性化合物(a2)の代わりに合成例1で得られたセルロース系重合性化合物(a1)を使用したこと以外は実施例5と同様にして、共重合体(7)を含有する液(バインダー溶液)を得た。
得られた共重合体(7)の分子量をGPC装置で測定したところ、数平均分子量(標準ポリスチレン換算値)は68000であった。この値は、原料として用いたエチルセルロースの数平均分子量及びポリビニルブチラールの数平均分子量よりも大きいことから、上記反応によって重合が進行していることが確認できた。
<実施例8:共重合体(8)の合成>
合成例8で得られたポリビニルアセタール系重合性化合物(b2)の代わりに合成例7で得られたポリビニルアセタール系重合性化合物(b1)を使用したこと以外は実施例5と同様にして、共重合体(8)を含有する液(バインダー溶液)を得た。
得られた共重合体(8)の分子量をGPC装置で測定したところ、数平均分子量(標準ポリスチレン換算値)は56000であった。この値は、原料として用いたエチルセルロースの数平均分子量及びポリビニルブチラールの数平均分子量よりも大きいことから、上記反応によって重合が進行していることが確認できた。
<実施例9:共重合体(9)の合成>
重合反応容器内に、合成例13で得られたエチルセルロースにメタクリレート基が導入されたセルロース系重合性化合物(a7)とポリビニルブチラールにメタクリレート基が導入されたポリビニルアセタール系重合性化合物(b7)との混合物20部、イソブチルメタクリレート0.2部、及び有機溶剤としてのジヒドロターピニルアセテート80部を添加、混合し、60℃に加熱して回転翼で撹拌して溶解させた。溶解後に窒素置換を行って系内の酸素を除去し、重合開始剤としてのアゾイソブチロニトリル(AIBN)0.01部を混合して70℃で5時間反応を行って、共重合体(9)を含有する液(バインダー溶液)を得た。
得られた共重合体(9)の分子量をGPC装置で測定したところ、数平均分子量(標準ポリスチレン換算値)は72000であった。この値は、原料として用いたエチルセルロースの数平均分子量及びポリビニルブチラールの数平均分子量よりも大きいことから、上記反応によって重合が進行していることが確認できた。
<実施例10:共重合体(10)の合成>
合成例13で得られた混合物の代わりに合成例14で得られたエチルセルロースにメタクリレート基が導入されたセルロース系重合性化合物(a8)とポリビニルブチラールにメタクリレート基が導入されたポリビニルアセタール系重合性化合物(b8)との混合物を使用したこと以外は実施例9と同様にして共重合体(10)を含有する液(バインダー溶液)を得た。
得られた共重合体(10)の分子量をGPC装置で測定したところ、数平均分子量(標準ポリスチレン換算値)は48000であった。この値は、原料として用いたエチルセルロースの数平均分子量及びポリビニルブチラールの数平均分子量よりも大きいことから、上記反応によって重合が進行していることが確認できた。
<実施例11:共重合体(11)の合成>
セルロース系重合性化合物(a1)の代わりに合成例3で得られたセルロース系重合性化合物(a3)を使用し、ポリビニルアセタール系重合性化合物(b1)の代わりに合成例9で得られたポリビニルアセタール系重合性化合物(b3)を使用したこと以外は実施例1と同様にして共重合体(11)を含有する液(バインダー溶液)を得た。
得られた共重合体(11)の分子量をGPC装置で測定したところ、数平均分子量(標準ポリスチレン換算値)は78000であった。この値は、原料として用いたエチルセルロースの数平均分子量及びポリビニルブチラールの数平均分子量よりも大きいことから、上記反応によって重合が進行していることが確認できた。
<実施例12:共重合体(12)の合成>
重合反応容器内に、合成例3で得られたセルロース系重合性化合物(a3) 10部、合成例9で得られたポリビニルアセタール系重合性化合物(b3) 10部、イソブチルメタクリレート0.2部、及び有機溶剤としてのジヒドロターピニルアセテート80部を添加、混合し、60℃に加熱して回転翼で撹拌して溶解させた。溶解後に窒素置換を行って系内の酸素を除去し、重合開始剤としてのアゾイソブチロニトリル(AIBN)0.01部を混合して70℃で5時間反応を行って、共重合体(12)を含有する液(バインダー溶液)を得た。
得られた共重合体(12)の分子量をGPC装置で測定したところ、数平均分子量(標準ポリスチレン換算値)は80000であった。この値は、原料として用いたエチルセルロースの数平均分子量及びポリビニルブチラールの数平均分子量よりも大きいことから、上記反応によって重合が進行していることが確認できた。
<実施例13:共重合体(13)の合成>
イソブチルメタクリレートの添加量を0.2部に変更したこと以外は実施例2と同様にして共重合体(13)を含有する液(バインダー溶液)を得た。
得られた共重合体(13)の分子量をGPC装置で測定したところ、数平均分子量(標準ポリスチレン換算値)は72000であった。この値は、原料として用いたエチルセルロースの数平均分子量及びポリビニルブチラールの数平均分子量よりも大きいことから、上記反応によって重合が進行していることが確認できた。
<実施例14:共重合体(14)の合成>
イソブチルメタクリレートの代わりにメチルメタクリレートを使用したこと以外は実施例13と同様にして共重合体(14)を含有する液(バインダー溶液)を得た。
得られた共重合体(14)の分子量をGPC装置で測定したところ、数平均分子量(標準ポリスチレン換算値)は73000であった。この値は、原料として用いたエチルセルロースの数平均分子量及びポリビニルブチラールの数平均分子量よりも大きいことから、上記反応によって重合が進行していることが確認できた。
<実施例15:共重合体(15)の合成>
セルロース系重合性化合物(a1)の代わりに合成例4で得られたセルロース系重合性化合物(a4)を使用し、ポリビニルアセタール系重合性化合物(b1)の代わりに合成例10で得られたポリビニルアセタール系重合性化合物(b4)を使用したこと以外は実施例1と同様にして共重合体(15)を含有する液(バインダー溶液)を得た。
得られた共重合体(15)の分子量をGPC装置で測定したところ、数平均分子量(標準ポリスチレン換算値)は78000であった。この値は、原料として用いたエチルセルロースの数平均分子量及びポリビニルブチラールの数平均分子量よりも大きいことから、上記反応によって重合が進行していることが確認できた。
<実施例16:共重合体(16)の合成>
重合反応容器内に、合成例4で得られたセルロース系重合性化合物(a4) 10部、合成例10で得られたポリビニルアセタール系重合性化合物(b4) 10部、メチルメタクリレート5.0部、及び有機溶剤としてのジヒドロターピニルアセテート80部を添加、混合し、60℃に加熱して回転翼で撹拌して溶解させた。溶解後に窒素置換を行って系内の酸素を除去し、重合開始剤としてのアゾイソブチロニトリル(AIBN)0.01部を混合して70℃で5時間反応を行って、共重合体(16)を含有する液(バインダー溶液)を得た。
得られた共重合体(16)の分子量をGPC装置で測定したところ、数平均分子量(標準ポリスチレン換算値)は81000であった。この値は、原料として用いたエチルセルロースの数平均分子量及びポリビニルブチラールの数平均分子量よりも大きいことから、上記反応によって重合が進行していることが確認できた。
<実施例17:共重合体(17)の合成>
セルロース系重合性化合物(a1)の代わりに合成例5で得られたセルロース系重合性化合物(a5)を使用し、ポリビニルアセタール系重合性化合物(b1)の代わりに合成例11で得られたポリビニルアセタール系重合性化合物(b5)を使用したこと以外は実施例1と同様にして共重合体(17)を含有する液(バインダー溶液)を得た。
得られた共重合体(17)の分子量をGPC装置で測定したところ、数平均分子量(標準ポリスチレン換算値)は68000であった。この値は、原料として用いたエチルセルロースの数平均分子量及びポリビニルブチラールの数平均分子量よりも大きいことから、上記反応によって重合が進行していることが確認できた。
<実施例18:共重合体(18)の合成>
重合反応容器内に、合成例5で得られたセルロース系重合性化合物(a5) 10部、合成例11で得られたポリビニルアセタール系重合性化合物(b5) 10部、イソブチルメタクリレート3.0部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート2.0部、及び有機溶剤としてのジヒドロターピニルアセテート80部を添加、混合し、60℃に加熱して回転翼で撹拌して溶解させた。溶解後に窒素置換を行って系内の酸素を除去し、重合開始剤としてのアゾイソブチロニトリル(AIBN)0.01部を混合して70℃で5時間反応を行って、共重合体(18)を含有する液(バインダー溶液)を得た。
得られた共重合体(18)の分子量をGPC装置で測定したところ、数平均分子量(標準ポリスチレン換算値)は70000であった。この値は、原料として用いたエチルセルロースの数平均分子量及びポリビニルブチラールの数平均分子量よりも大きいことから、上記反応によって重合が進行していることが確認できた。
<実施例19:共重合体(19)の合成>
セルロース系重合性化合物(a1)の代わりに合成例6で得られたセルロース系重合性化合物(a6)を使用し、ポリビニルアセタール系重合性化合物(b1)の代わりに合成例12で得られたポリビニルアセタール系重合性化合物(b6)を使用したこと以外は実施例1と同様にして共重合体(19)を含有する液(バインダー溶液)を得た。
得られた共重合体(19)の分子量をGPC装置で測定したところ、数平均分子量(標準ポリスチレン換算値)は56000であった。この値は、原料として用いたエチルセルロースの数平均分子量及びポリビニルブチラールの数平均分子量よりも大きいことから、上記反応によって重合が進行していることが確認できた。
<実施例20:共重合体(20)の合成>
重合反応容器内に、合成例15で得られたエチルセルロースにメタクリレート基が導入されたセルロース系重合性化合物(a9)とポリビニルブチラールにメタクリレート基が導入されたポリビニルアセタール系重合性化合物(b9)との混合物20部、イソブチルメタクリレート0.1部、及び有機溶剤としてのジヒドロターピニルアセテート80部を添加、混合し、60℃に加熱して回転翼で撹拌して溶解させた。溶解後に窒素置換を行って系内の酸素を除去し、重合開始剤としてのアゾイソブチロニトリル(AIBN)0.01部を混合して70℃で5時間反応を行って、共重合体(20)を含有する液(バインダー溶液)を得た。
得られた共重合体(20)の分子量をGPC装置で測定したところ、数平均分子量(標準ポリスチレン換算値)は30500であった。この値は、原料として用いたエチルセルロースの数平均分子量及びポリビニルブチラールの数平均分子量よりも大きいことから、上記反応によって重合が進行していることが確認できた。
<実施例21:共重合体(21)の合成>
重合反応容器内に、合成例16で得られたエチルセルロースにメタクリレート基が導入されたセルロース系重合性化合物(a10)とポリビニルブチラールにメタクリレート基が導入されたポリビニルアセタール系重合性化合物(b10)との混合物20部、イソブチルメタクリレート0.2部、及び有機溶剤としてのジヒドロターピニルアセテート80部を添加、混合し、60℃に加熱して回転翼で撹拌して溶解させた。溶解後に窒素置換を行って系内の酸素を除去し、重合開始剤としてのアゾイソブチロニトリル(AIBN)0.01部を混合して70℃で5時間反応を行って、共重合体(21)を含有する液(バインダー溶液)を得た。
得られた共重合体(21)の分子量をGPC装置で測定したところ、数平均分子量(標準ポリスチレン換算値)は59000であった。この値は、原料として用いたエチルセルロースの数平均分子量及びポリビニルブチラールの数平均分子量よりも大きいことから、上記反応によって重合が進行していることが確認できた。
<実施例22:共重合体(22)の合成>
重合反応容器内に、合成例17で得られたエチルセルロースにメタクリレート基が導入されたセルロース系重合性化合物(a11)とポリビニルブチラールにメタクリレート基が導入されたポリビニルアセタール系重合性化合物(b11)との混合物20部、イソブチルメタクリレート0.2部、及び有機溶剤としてのジヒドロターピニルアセテート80部を添加、混合し、60℃に加熱して回転翼で撹拌して溶解させた。溶解後に窒素置換を行って系内の酸素を除去し、重合開始剤としてのアゾイソブチロニトリル(AIBN)0.01部を混合して70℃で5時間反応を行って、共重合体(22)を含有する液(バインダー溶液)を得た。
得られた共重合体(22)の分子量をGPC装置で測定したところ、数平均分子量(標準ポリスチレン換算値)は63000であった。この値は、原料として用いたエチルセルロースの数平均分子量及びポリビニルブチラールの数平均分子量よりも大きいことから、上記反応によって重合が進行していることが確認できた。
<比較例1>
エチルセルロース(ダウケミカル社製の「エトセルSTD−100」)10部、及びポリビニルブチラール(積水化学社製の「BM−S」)10部を、ジヒドロターピニルアセテート113.3部に溶解して、バインダー溶液を調製した。
<比較例2>
エチルセルロース(ダウケミカル社製の「エトセルSTD−10」)10部、及びポリビニルブチラール(積水化学社製の「BL−S」)10部を、ジヒドロターピニルアセテート113.3部に溶解して、バインダー溶液を調製した。
<比較例3>
エチルセルロース(ダウケミカル社製の「エトセルSTD−100」)20部を、ジヒドロターピニルアセテート113.3部に溶解して、バインダー溶液を調製した。
<比較例4>
ポリビニルブチラール(積水化学社製の「BM−S」)20部を、ジヒドロターピニルアセテート113.3部に溶解して、バインダー溶液を調製した。
<比較例5>
エチルセルロース(ダウケミカル社製の「エトセルSTD−10」)20部を、ジヒドロターピニルアセテート113.3部に溶解して、バインダー溶液を調製した。
<比較例6>
ポリビニルブチラール(積水化学社製の「BL−S」)20部を、ジヒドロターピニルアセテート113.3部に溶解して、バインダー溶液を調製した。
<比較例7>
エチルセルロース(ダウケミカル社製の「エトセルSTD−100」)10部、及びポリビニルブチラール(積水化学社製の「BH−S」10部を、ジヒドロターピニルアセテート113.3部に溶解して、バインダー溶液を調製した。
<比較例8>
エチルセルロース(ダウケミカル社製の「エトセルSTD−200」)10部、及びポリビニルブチラール(積水化学社製の「BH−S」)10部を、ジヒドロターピニルアセテート113.3部に溶解して、バインダー溶液を調製した。
<比較例9>
エチルセルロース(ダウケミカル社製の「エトセルSTD−200」)20部を、ジヒドロターピニルアセテート113.3部に溶解して、バインダー溶液を調製した。
<比較例10>
ポリビニルブチラール(積水化学社製の「BH−S」)20部を、ジヒドロターピニルアセテート113.3部に溶解して、バインダー溶液を調製した。
<比較例11>
合成例1で得られたエチルセルロースにメタクリレート基が導入されたセルロース系重合性化合物(a1) 10部、及び合成例7で得られたポリビニルブチラールにメタクリレート基が導入されたポリビニルアセタール系重合性化合物(b1) 10部を有機溶剤としてのジヒドロターピニルアセテート113.3部に溶解して、バインダー溶液を調製した。本比較例では重合反応を実施せずにその影響を把握した。
<比較例12>
合成例13で得られたセルロース系重合性化合物(a7)とポリビニルアセタール系重合性化合物(b7)との混合物20部を有機溶剤としてのジヒドロターピニルアセテート113.3部に溶解して、バインダー溶液を調製した。本比較例では重合反応を実施せずにその影響を把握した。
実施例、比較例で得られたバインダーの組成を表1にまとめた。表1に示される略称の詳細は次のとおりである。
iBMA: イソブチルメタクリレート、
MMA : メチルメタクリレート、
HEMA: 2−ヒドロキシエチルメタクリレート。
Figure 0006542476
2.バインダーの評価
実施例、比較例で得られたバインダー及びそれを含むペーストについて、次の評価を行った。結果を表2に示す。
〔1〕熱分解性の評価
バインダーの乾燥固体サンプル10mgを、TG/DTA熱分析装置(セイコーインスツルメンツ株式会社製の「EXSTAR TG/DTA6200」)にて、窒素雰囲気下、10℃/minの昇温速度で500℃まで加熱したときの残渣量を測定し、次の評価基準に基づいてバインダーの熱分解性を評価した。残渣量(質量%)とは、上記乾燥固体サンプルの質量を100質量%としたときの測定後の残渣の量を示す。
(熱分解性の評価基準)
A:残渣量が1質量%以下である、
B:残渣量が1質量%を超え、3質量%以下である、
C:残渣量が3質量%を超える。
〔2〕ポリビニルブチラールに対する密着性の評価
バインダーを電極ペーストに使用するケースを想定し、グリーンシートに対する密着性の評価を下記のモデル実験により実施した。
接着層が形成されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(総厚み100μm)の接着層上に、実施例、比較例で得られたバインダー溶液を、厚みギャップ90μmのブレードコーターで塗布後、加熱乾燥させることにより、厚み約10μmのバインダー層を有するフィルムを作製した。一方で、グリーンシート用バインダーのモデル材料としてのポリビニルブチラール(積水化学社製の「BH−S」)をトルエンに溶解させ、15質量%の溶液を調製した。これを前記と同様に接着層が形成されたPETフィルムの接着層上に塗布後、加熱乾燥させることにより、厚み約10μmのポリビニルブチラール層を有するフィルムを作製した。得られた各フィルムから幅2cm、長さ8cmの短冊状サンプルを切り出した。
バインダー層を有するフィルムサンプルのバインダー層上に、ポリビニルブチラール層を有するフィルムサンプルのポリビニルブチラール層を長手方向にずらして重ね合わせた。重ね合わせた部分の面積は、長手方向2cm×幅2cmとした。重ね合わせた部分の中央に1cm×2cm(面積2cm)の加熱板を押し当て、温度130℃、圧力2kgの条件で5分間熱圧着して、重ね合わせた部分を部分的に接着させた。
(株)島津製作所製の引張試験機(AG−10N)を用いてn=3で接着させたサンプルを長手方向に引張って破断強度を測定し、次の評価基準に基づいてポリビニルブチラールに対する密着性を評価した。
(密着性の評価基準)
A:破断強度が100N以上である、
B:破断強度が100N未満、50N以上である、
C:破断強度が50N未満である。
〔3〕樹脂組成物(ペースト)の調製及び塗布膜質の評価
実施例、比較例で得られたバインダー溶液にジヒドロターピニルアセテートを加えて、バインダー濃度を15質量%に調整した。次いで、無機粒子としてのNi粒子(JFEミネラル社製の「NFP201S」、平均粒径0.2μm)100質量部、及び上記バインダー溶液25質量部を3本ロールミルで混合して、ペーストを得た。
得られたペーストを、厚みギャップ30μmのブレードコーターでガラス基板上に塗布し、加熱乾燥後の塗布膜を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、次の評価基準に基づいて塗布膜質を評価した。走査型電子顕微鏡には、日本電子社製「JSM−7800F」を用い、倍率5000倍で塗布膜を観察した。
(塗布膜質の評価基準)
A:1μmを超えるサイズの欠陥(穴)が認められない、
B:1μmを超えるサイズの欠陥(穴)が認められる。
〔4〕スクリーン印刷性の評価
上記〔3〕で調製したペーストを、マイクロテック印刷装置(MT−320シリーズ)を用い、メッシュ#500(中沼アートスクリーン製)をスクリーン版として、L/S=100μm/100μmのストライプ状パターンをPETフィルム上に印刷した。印刷パターンを顕微鏡で観察し、次の評価基準に基づいてスクリーン印刷性を評価した。なお、糸曳欠陥とは、印刷時にスクリーン印刷版が被印刷体から引き離される段階でペースト等が伸長して細い糸を曳く現象によって印刷欠陥を生じるものである。この現象が起こると、印刷パターンのエッジ部から繊維状の異物が形成されてしまって電気的短絡が起こる、印刷パターン形状が不均一になることで要求特性が得られない等の問題を引き起こす。
(スクリーン印刷性の評価基準)
A:エッジ部に糸曳欠陥がない、
B:エッジ部に糸曳欠陥がある。
Figure 0006542476
実施例1〜22のバインダーは、熱分解性、密着性、塗布膜質及びスクリーン印刷性の各項目で良好な評価を示した。一方、比較例1〜12ではこれらの評価項目全てを満足することはできなかった。
今回開示された実施の形態及び実施例はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態及び実施例ではなく請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味、及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

Claims (6)

  1. 重合性不飽和基を有するセルロース系重合性化合物由来の構成単位(a)と、重合性不飽和基を有するポリビニルアセタール系重合性化合物由来の構成単位(b)とを含む、共重合体。
  2. 前記構成単位(a)及び前記構成単位(b)以外の他の構成単位(c)をさらに含む、請求項1に記載の共重合体。
  3. 前記セルロース系重合性化合物が有する前記重合性不飽和基の数は、1分子あたり平均10個以下である、請求項1又は2に記載の共重合体。
  4. 前記ポリビニルアセタール系重合性化合物が有する前記重合性不飽和基の数は、1分子あたり平均10個以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の共重合体。
  5. 重合性不飽和基を有するセルロース系重合性化合物と、重合性不飽和基を有するポリビニルアセタール系重合性化合物とを、有機溶剤中、重合開始剤の存在下に重合させる工程を含む、共重合体の製造方法。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の共重合体と、無機粒子と、有機溶剤と、
    を含む、共重合体組成物。
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