JP6541066B2 - 圧力センサ - Google Patents
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従来の圧力センサにおいて、引用文献1のものは、図7の圧力センサと同様にセンサ部とIC部は、半導体基板の同じ平面に形成され、引用文献2では半導体基板を積み重ねて形成されている。
本発明の圧力センサの製造方法の一態様は、半導体基板の表面領域に、センサ機能を有するピエゾ薄膜からの出力を信号処理する信号処理回路を形成後、当該信号処理回路をパッシベーション膜で被覆保護する工程と、前記パッシベーション膜上に、前記ピエゾ薄膜を形成する工程とを具備し、前記信号処理回路と、前記パッシベーション膜と、前記ピエゾ薄膜とが積層される積層方向視において、前記ピエゾ薄膜が形成された領域であるセンサ部のうち少なくとも一部と、前記信号処理回路が形成された領域である信号処理部のうち少なくとも一部とが重なり合うことを特徴としている。前記パッシベーション膜は、プラズマCVD(plasma enhanced CVD)により形成されたシリコン窒化膜から構成されているようにしても良い。前記パッシベーション膜は、表面を平坦化処理しても良い。
この実施例の圧力センサ20は、図1に示すように、半導体基板10と、この半導体基板10上に形成されたセンサ機能を有するピエゾ薄膜1と、半導体基板10の表面領域に形成され、ピエゾ薄膜1からの出力を信号処理する信号処理回路とを有している。図ではピエゾ薄膜1の形成された領域をセンサ部といい、信号処理回路が形成された領域をIC部もしくは信号処理部という。
プラズマCVD法は、形成しようとする薄膜材料を構成する元素からなる化合物のガスを基板上に供給し、気相または基板表面における化学反応で解離、反応させて所望の薄膜を得る方法であり、ガス分子を励起する励起源にプラズマ放電を用いるのがプラズマCVDという。
次に、図3を参照して圧力センサの使用方法を説明する。
センサチップ20を搭載するセンサ容器30は、図に示すように、底部に圧力を検知する開孔を有している。チップ20は、容器30の底面にOリングを介して載置される。そして、開口部から嵌合されたチップ押さえとOリングとによってチップ20は容器30に固定される。このような圧力センサ20は、外部の圧力変動を容器30底部に設けた開孔を介して検出する。
この実施例における半導体基板10は、P型シリコン半導体を用いる。図に示すように、半導体基板10にはn型拡散領域をソース、ドレインとするMOSトランジスタ15を含むトランジスタ等が形成され、これらは信号処理回路として用いられる集積回路を構成している。信号処理回路が形成された半導体基板10の上には、回路内の素子間を電気的に接続する配線あるいはピエゾ薄膜1からのセンサ信号を信号処理回路の内部に導く配線、信号処理回路の出力を外部に導く配線等が多層配線13として形成されている。
最上層の多層配線13上には絶縁膜であるバッファ層12を介してパッシベーション膜11が形成される。パッシベーション膜11は、シリコン窒化膜からなり、プラズマCVD法により形成される。例えば、反応ガスとしてシラン及びアンモニアの混合ガスあるいはシラン及びアンモニア及び窒素の混合ガスを用いて保護絶縁膜であるシリコン窒化膜から構成されたパッシベーション膜11が形成される。
以上、この実施例の圧力センサは、感度を十分維持しながら小型化が可能であり、IC機能(集積回路)が形成され、安定したパッシベーション膜の上にピエゾ薄膜を形成することにより経年的に安定な特性を有することが可能になる。プラズマ窒化膜は、ひずみは大きいが安定性が高く、水分を遮断する機能が高いので、前述のような特性が得られる。
まず、半導体基板10の表面領域に信号処理回路を形成後当該信号処理回路をパッシベーション膜11で被覆保護する。
次に、ピエゾ薄膜1をパッシベーション膜11上にDCマグネトロンスパッタリング法などにより成膜する。次に、この成膜を所定の形状(図2参照)にパターニングしてから、半導体基板10の裏面を、図5の矢印に示すように、バックグラインドによって薄化し、これによって圧力センサのセンサ感度を適宜調整する。バックグラインド(BG)による薄化は、現在の半導体技術では、15μm程度の厚さまで可能である。
この実施例における半導体基板10は、P型シリコン半導体を用いる。図4と同様に、半導体基板10にはn型拡散領域をソース、ドレインとするMOSトランジスタ15を含むトランジスタ等が形成され、これらは信号処理回路として用いられる。信号処理回路が形成された半導体基板10の上には、回路内の多層配線13が形成されている。最上層の多層配線13上にはバッファ層12を介してパッシベーション膜11が形成される。パッシベーション膜11は、シリコン窒化膜からなり、プラズマCVD法により形成される。
以上、この実施例の圧力センサは、感度を十分維持しながら小型化が可能であり、IC機能(集積回路)が形成され、安定したパッシベーション膜の上にピエゾ薄膜を形成することにより経年的に安定な特性を有することが可能になる。また、パッシベーション膜を平坦化して、その上にピエゾ薄膜を形成するので、特性変化の少ない均一な製品が得られる。
10・・・半導体基板
11・・・パッシベーション膜
12・・・バッファ層
13・・・配線
14・・・層間絶縁膜
15・・・MOSトランジスタ
20・・・チップ
30・・・容器
Claims (5)
- 半導体基板と、
前記半導体基板上に形成され、センサ機能を有するピエゾ薄膜と、
前記半導体基板の表面領域に形成され、前記ピエゾ薄膜からの出力を信号処理する信号処理回路と、
前記信号処理回路を被覆保護するパッシベーション膜とを具備し、
前記信号処理回路と、前記パッシベーション膜と、前記ピエゾ薄膜とが積層される積層方向視において、前記ピエゾ薄膜が形成された領域であるセンサ部のうち少なくとも一部と、前記信号処理回路が形成された領域である信号処理部のうち少なくとも一部とが重なり合う
圧力センサ。 - 前記パッシベーション膜は、プラズマCVD法により形成されたシリコン窒化膜である
請求項1に記載の圧力センサ。 - 半導体基板の表面領域に、センサ機能を有するピエゾ薄膜からの出力を信号処理する信号処理回路を形成後、当該信号処理回路をパッシベーション膜で被覆保護する工程と、
前記パッシベーション膜上に、前記ピエゾ薄膜を形成する工程とを具備し、
前記信号処理回路と、前記パッシベーション膜と、前記ピエゾ薄膜とが積層される積層方向視において、前記ピエゾ薄膜が形成された領域であるセンサ部のうち少なくとも一部と、前記信号処理回路が形成された領域である信号処理部のうち少なくとも一部とが重なり合う
圧力センサの製造方法。 - 前記パッシベーション膜は、表面を平坦化処理する
請求項3に記載の圧力センサの製造方法。 - 前記ピエゾ薄膜を形成する工程の後、前記半導体基板に対してバックグラインドを行って薄化する工程をさらに有する
請求項3又は請求項4に記載の圧力センサの製造方法。
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