JP2014109554A - 赤外線センサおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】低コスト且つ薄型・小型・高感度な赤外線センサを構成する。
【解決手段】赤外線センサ101は半導体基板11および赤外線検出部12D,12Rを備えている。半導体基板11の赤外線検出部12D,12Rの下部に空洞11Cが形成されている。赤外線検出部12D,12Rは、NTCサーミスタなどの赤外線検出材料層14と電極層13との積層構造体であり、赤外線検出部12Dの表面には赤外線吸収膜15が形成されている。赤外線検出部12Rの表面には赤外線反射膜16が形成されている。これらの積層体は印刷工法により形成され、一体焼成される。空洞11Cはその後エッチングにより形成される。
【選択図】図1
【解決手段】赤外線センサ101は半導体基板11および赤外線検出部12D,12Rを備えている。半導体基板11の赤外線検出部12D,12Rの下部に空洞11Cが形成されている。赤外線検出部12D,12Rは、NTCサーミスタなどの赤外線検出材料層14と電極層13との積層構造体であり、赤外線検出部12Dの表面には赤外線吸収膜15が形成されている。赤外線検出部12Rの表面には赤外線反射膜16が形成されている。これらの積層体は印刷工法により形成され、一体焼成される。空洞11Cはその後エッチングにより形成される。
【選択図】図1
Description
本発明は、検出すべき赤外線の照射に応じて抵抗値が変化する赤外線検出部を備えた赤外線センサに関する。
代表的な赤外線センサの構造として、(1)半導体基板上にバナジウム酸化物薄膜を半導体プロセスを用いて成膜・パターニングし、抵抗ブリッジ回路を形成したボロメータ型赤外線センサ(例えば特許文献1)、(2)薄板化したバルク焦電セラミックスを用いた焦電型赤外線センサ(例えば特許文献2)、がある。
前記ボロメータ型赤外線センサにおいては、半導体プロセスによって熱検出部(バナジウム酸化物)を形成しているため、小型化・アレイ化しやすく、アレイ化することで1画素当りのコストが低減できる。但し、単体の赤外線センサの用途はアレイ型(高画素)よりも単眼または低画素の方が多い。従来技術で低画素の赤外線センサを作製した場合、1画素当りのコストが高くなるという課題がある。
一方、焦電型赤外線センサにおいては、半導体プロセスを用いず、PZT等のバルク焦電材料を使用しているため、1画素当りのコストは低い。しかし、バルク材料を用いていることにより、検出部の厚みは50μm程度が薄層化の限界であり、高感度化し難いという課題がある。
そこで、本発明の目的は、これらの事情に鑑み、低コスト且つ薄型・小型・高感度な赤外線センサを提供することにある。
(1)本発明の赤外線センサは、半導体基板上に、赤外線検出材料、電極材料および赤外線吸収膜材料が印刷形成された第1の赤外線検出部と、赤外線検出材料、電極材料および赤外線反射膜材料が印刷形成された第2の赤外線検出部とを備え、前記半導体基板の前記第1の赤外線検出部および前記第2の赤外線検出部の下部にエッチングによる空洞がそれぞれ形成されたことを特徴としている。
(2)前記第1の赤外線検出部は、前記赤外線検出材料、電極材料、および赤外線吸収膜材料の印刷積層体が一体焼成されたものであり、前記第2の赤外線検出部は、前記赤外線検出材料、電極材料、および赤外線反射膜材料の印刷積層体が一体焼成されたものであることが好ましい。
(3)本発明の赤外線センサの製造方法は、半導体基板上に、赤外線検出材料、電極材料、赤外線吸収膜材料および赤外線反射膜材料をそれぞれ印刷して、赤外線検出材料、電極材料、および赤外線吸収膜材料による第1の赤外線検出部と、赤外線検出材料、電極材料、および赤外線反射膜材料による第2の赤外線検出部とを形成する工程と、前記半導体基板をエッチングして前記第1の赤外線検出部および前記第2の赤外線検出部の下部に空間を形成する工程と、を備えたことを特徴としている。
本発明によれば、従来の半導体プロセスによるボロメータ型赤外線センサと比較して、低コスト化でき、従来のバルク材料を用いる焦電型赤外線センサと比較して、薄型・小型・高感度化できる。
《第1の実施形態》
図1は第1の実施形態に係る赤外線センサ101の要部断面図である。この赤外線センサ101は、半導体基板(Si基板)11上に第1の赤外線検出部12Dおよび第2の赤外線検出部12Rを備え、半導体基板11の赤外線検出部12D,12Rの下部に空洞11Cがそれぞれ形成されている。
図1は第1の実施形態に係る赤外線センサ101の要部断面図である。この赤外線センサ101は、半導体基板(Si基板)11上に第1の赤外線検出部12Dおよび第2の赤外線検出部12Rを備え、半導体基板11の赤外線検出部12D,12Rの下部に空洞11Cがそれぞれ形成されている。
半導体基板11はSi基板であり、赤外線検出部12D,12Rは、NTCサーミスタなどの赤外線検出材料層14と電極層13との積層構造体である。
赤外線検出部12Dの表面には赤外線吸収膜15が形成されている。赤外線検出部12Rの表面には赤外線反射膜16が形成されている。
空洞11Cは半導体基板11の赤外線検出部12D,12R下部をエッチングすることにより形成されたものである。これにより、赤外線検出部12D,12Rが空洞11Cを覆うブリッジ構造を構成している。
次に、赤外線センサ101の製造方法の例を示す。図2は赤外線センサ101の製造工程を順次示す図である。
(a)先ず、半導体基板11であるSiウエハに酸化膜を形成する。
(b)Mg系サーミスタ等のNTCサーミスタ材料の印刷および電極材料の印刷を繰り返し、積層体を構成する。
(c)前記積層体の表面に酸化物、セラミックス等による赤外線吸収膜15およびAg,Pd等による赤外線反射膜16を印刷形成し、その後、これらの積層体を一括焼成する。
(d)赤外線検出部12D,12Rの近傍からエッチング液が浸入するよう、エッチングレジスト膜の形成およびパターンニングを行い、酸化膜をエッチングした後にその下部のSiをウェットエッチングする。これにより、空洞11Cを形成する。
(e)Si基板にエッチングにより凹部を形成することによって蓋板31を作成し、これをポリイミド樹脂を用いて半導体基板11へ接合する。
(f)所望の赤外線を透過させる光学フィルタ膜32を蓋板31の表面に形成する。
(g)半導体基板11および蓋板31をダイシングして、個片に分割する。
(h)以上の工程で作成した赤外線センサチップをパッケージにダイボンディングし、パッケージ上の端子と半導体基板11上の端子電極とをワイヤ23でワイヤボンディングする。
以上に示したとおり、印刷工法を用いて、印刷とパターニングを同時に行うことにより、また各層を一括焼成することにより、半導体プロセスを用いる場合に比べて、各層毎の成膜・パターニングの工程が不要であり、プロセスコストが削減できる。また、印刷工法を用いた場合、各層厚を1μm程度にまで薄くできるため、バルクセラミックスを用いる場合に比べて小型・高性能化が可能になる。
《第2の実施形態》
第2の実施形態では、赤外線検出材料層14と電極層13との積層構造体からの電極の引き出し構造について具体的に示す。
第2の実施形態では、赤外線検出材料層14と電極層13との積層構造体からの電極の引き出し構造について具体的に示す。
図3は第2の実施形態に係る赤外線センサ102の要部断面図である。この赤外線センサ102は、半導体基板11上に赤外線検出部12D,12Rを備え、半導体基板11の赤外線検出部12D,12Rの下部に空洞11Cが形成されている。
半導体基板11はSi基板であり、赤外線検出部12D,12Rは、NTCサーミスタなどの赤外線検出材料層14と電極層13との積層構造体である。この積層構造体の電極層13は一部が露出するように、電極層および赤外線検出材料層14がパターン化されている。
半導体基板11はパッケージ基板21にダイボンディングされ、パッケージ基板21上の電極と電極層13とはワイヤ22でワイヤボンディングされる。パッケージ基板21上には、赤外線透過フィルタを備えた図外のキャップが被せられる。
《第3の実施形態》
図4は第3の実施形態に係る赤外線センサ103の要部断面図である。この赤外線センサ103は、半導体基板11上に赤外線検出部12D,12Rを備え、半導体基板11の赤外線検出部12D,12Rの下部に空洞11Cが形成されている。図1に示した赤外線センサ101と異なり、半導体基板11上に拡散バリア層17が形成されている。その他の構成は第1の実施形態で図1に示したものと同様である。
図4は第3の実施形態に係る赤外線センサ103の要部断面図である。この赤外線センサ103は、半導体基板11上に赤外線検出部12D,12Rを備え、半導体基板11の赤外線検出部12D,12Rの下部に空洞11Cが形成されている。図1に示した赤外線センサ101と異なり、半導体基板11上に拡散バリア層17が形成されている。その他の構成は第1の実施形態で図1に示したものと同様である。
前記拡散バリア層17は、半導体基板11へ赤外線検出材料や金属が半導体基板11上に拡散するのを防止し、また、外部環境から保護する。例えば窒化シリコン膜をCVD法で堆積させることで形成する。または遷移金属の窒化物(TaN、TiN、NbN)膜を形成してもよい。さらには、半導体基板11の表面を酸化させることによって形成してもよい。
空洞11Cは、拡散バリア層17をエッチングした後にその下部のSiをウェットエッチングすることによって形成する。その他の製造方法については第1の実施形態で示したものと同様である。
11…半導体基板
11C…空洞
12D…第1の赤外線検出部
12R…第2の赤外線検出部
13…電極層
14…赤外線検出材料層
15…赤外線吸収膜
16…赤外線反射膜
21…パッケージ基板
22…ワイヤ
101,102…赤外線センサ
11C…空洞
12D…第1の赤外線検出部
12R…第2の赤外線検出部
13…電極層
14…赤外線検出材料層
15…赤外線吸収膜
16…赤外線反射膜
21…パッケージ基板
22…ワイヤ
101,102…赤外線センサ
Claims (3)
- 半導体基板上に、赤外線検出材料、電極材料および赤外線吸収膜材料が印刷形成された第1の赤外線検出部と、赤外線検出材料、電極材料および赤外線反射膜材料が印刷形成された第2の赤外線検出部とを備え、前記半導体基板の前記第1の赤外線検出部および前記第2の赤外線検出部の下部にエッチングによる空洞がそれぞれ形成されたことを特徴とする赤外線センサ。
- 前記第1の赤外線検出部は、前記赤外線検出材料、電極材料、および赤外線吸収膜材料の印刷積層体が一体焼成されたものであり、前記第2の赤外線検出部は、前記赤外線検出材料、電極材料、および赤外線反射膜材料の印刷積層体が一体焼成されたものである、請求項1に記載の赤外線センサ。
- 半導体基板上に、赤外線検出材料、電極材料、赤外線吸収膜材料および赤外線反射膜材料をそれぞれ印刷して、赤外線検出材料、電極材料、および赤外線吸収膜材料による第1の赤外線検出部と、赤外線検出材料、電極材料、および赤外線反射膜材料による第2の赤外線検出部とを形成する工程と、
前記半導体基板をエッチングして前記第1の赤外線検出部および前記第2の赤外線検出部の下部に空間を形成する工程と、
を備えた赤外線センサの製造方法。
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WO2018012418A1 (ja) * | 2016-07-11 | 2018-01-18 | 株式会社村田製作所 | 焦電センサおよび焦電センサの製造方法 |
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JP2008060488A (ja) * | 2006-09-04 | 2008-03-13 | Kansai Paint Co Ltd | 片面電極型熱電変換モジュール |
WO2011024724A1 (ja) * | 2009-08-28 | 2011-03-03 | 株式会社村田製作所 | サーミスタ及びその製造方法 |
WO2012114874A1 (ja) * | 2011-02-24 | 2012-08-30 | 株式会社村田製作所 | 電子部品の実装構造 |
-
2012
- 2012-12-04 JP JP2012265599A patent/JP2014109554A/ja active Pending
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JPWO2018012418A1 (ja) * | 2016-07-11 | 2019-03-28 | 株式会社村田製作所 | 焦電センサおよび焦電センサの製造方法 |
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