JP2006300623A - 赤外線センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】赤外線センサにおいて、製造プロセスが簡便で、密着力が良く、低コストで感度の良いセンサを得る。
【解決手段】赤外線を赤外線吸収膜8により吸収して熱に変換し、この熱を熱センサによって検知する赤外線センサ10bにおいて、シリコン酸化膜又はシリコン窒化膜で形成される表面保護膜6の膜厚を領域によって選択的に変え、表面保護膜6自体に赤外線吸収膜8を形成すると共に、赤外線吸収膜8以外の領域は膜厚を薄くし、シリコン基板1上に形成された絶縁膜2の上に、異種金属のポリシリコン膜3とアルミ膜5による熱電対を層間絶縁膜4を挟んで形成し、この熱電対の接合部51を赤外線吸収膜8で覆い、接合部51の下側のシリコン基板1に空洞9を設ける。これにより、サーモパイル型赤外線センサの製造プロセスを簡便にし、センサ10bの密着力と感度を向上する。
【選択図】図4

Description

本発明は、赤外線を吸収する赤外線吸収膜を有するサーモパイル型の赤外線センサに関する。
従来より、赤外線センサは、赤外線の光子としてして作用を利用する量子型センサと、赤外線の熱作用を利用する熱型センサに大別することができる。量子型センサは、検出感度が高く、応答性も速いが、波長依存性があり、センサ部に冷却が必要なため、装置が複雑で高価である。一方、熱型センサは、感度と応答性で劣るが、冷却が不要なため汎用用途では、熱型の赤外線センサがよく用いられる。
熱型の赤外線センサでは、センサ表面に形成した赤外線吸収膜により赤外線を吸収して熱に変換し、この熱を熱センサによって検知する構成が多く取られており、焦電効果を用いる焦電型赤外線センサや熱起電力効果を用いるサーモパイル型センサ等が知られている。焦電型赤外線センサは、焦電素子となるPZT(ジルコン酸チタン酸鉛)などの結晶構造において、その表面電荷が温度変化に対応して変化する焦電効果を利用するセンサである。このセンサは、焦電素子に赤外線の熱が加えられると、内部の分極の大きさが変化し、その変化分が電荷として放出され、この電荷を電圧又は電流として赤外線を検知している。
サーモパイル型センサは、異種金属を繋いだ熱電対において、赤外線の熱によりそれら金属の接合点間に温度差を生じさせ、この温度差により接点間に電位差を発生させる熱起電力効果(ゼーベック効果)を利用して、赤外線を電圧として検知している。より詳細には、サーモパイル型赤外線センサは、受光した赤外線を赤外線吸収膜で熱に変換し、この熱を直列に多数接続された熱電対に加え、発生した温接点部の温度変化を、熱電対により電圧として出力する。このサーモパイルにおいて、赤外線を吸収する赤外線吸収膜は、赤外線吸収膜材料として、赤外線吸収率の高い金黒(金の超微粒子)膜やカーボン膜が多く用いられている。しかし、赤外線吸収膜材料による赤外線吸収膜の形成プロセスにおいては、シリコン基板を異方性エッチングする前に赤外線吸収膜を形成した場合、前記異方性エッチング液により剥離若しくは溶解してしまう可能性があった。そのため、通常赤外線吸収膜は、シリコン基板の異方性エッチング後に形成されることが多い。しかしこの際、赤外線吸収膜下は薄膜のため、赤外線吸収膜形成時の応力などによりメンブレンが破壊してしまう可能性があった。さらに、カーボン等の赤外線吸収膜材料がクリーンルームの内部環境を汚染する可能性があった。
例えば、特許文献1に示されるように、シリコン基板の主表面側に異種材料の金属膜を形成し、シリコン基板を裏面側から異方性エッチングを行って貫通孔を形成後に、スクリーン印刷による赤外線吸収膜形成をクリーンルームの外で行うことで、赤外線吸収膜形成の際に生じていたカーボン膜等によるクリーンルームの内部環境の汚染を防止するものが知られている。
上記特許文献1に示されるものでは、製作プロセスの工程において、金属膜形成のクリーンルーム内工程と、赤外線吸収膜形成のクリーンルーム外工程に分かれる等、製造方法が複雑化し、また密着性が低くなる。
また、特許文献2に示されるように、温度センサと断熱支持脚と赤外線吸収層とが互いに空間的に分離した異なる平面に形成にされたサーモパイル型赤外線センサが知られている。しかし、この特許文献2に示されるものにおいては、赤外線吸収膜を外部環境から保護すると共に機械強度を高めて自立させるための絶縁保護膜が必要とされ、また、赤外線吸収膜自体も強度が必要であった。このため、赤外線吸収膜及びこれを包む強度の強い絶縁保護膜を形成する必要があり、製造工程が多くなると共に、構造が極めて複雑で、コスト高になる。
特開2003−101083号公報 特開2004−317152号公報
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、赤外線吸収膜を、センサを覆う表面保護膜自体に形成することにより、赤外線吸収膜を異方性エッチングの前に製作でき、クリーンルーム内を汚染することなく赤外線吸収膜の形成を可能として、密着性の良い信頼性の高い赤外線センサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、赤外線を赤外線吸収膜により吸収して熱に変換し、この熱を熱センサによって検知する赤外線センサにおいて、前記赤外線吸収膜を、センサを覆う表面保護膜自体に形成したものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載の赤外線センサにおいて、前記表面保護膜は、赤外線吸収領域として必要の無い領域の膜厚が赤外線吸収領域の膜厚よりも薄く形成されたものである。
請求項3の発明は、請求項2に記載の赤外線センサにおいて、前記表面保護膜は、シリコン酸化膜又はシリコン窒化膜により形成されるものである。
請求項4の発明は、請求項2に記載の赤外線センサにおいて、前記表面保護膜を選択的に薄膜化するものである。
請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の赤外線センサにおいて、前記赤外線センサは、サーモパイルとするものである。
請求項1の発明によれば、赤外線吸収膜を表面保護膜自体に形成することにより、表面保護膜が赤外線吸収膜を兼ねることができる。従って、赤外線吸収膜を異方性エッチングの前に製作でき、クリーンルーム内を汚染することなく赤外線吸収膜の形成を可能とし、密着性の良い信頼性の高い赤外線センサを得ることができる。
請求項2の発明によれば、赤外線吸収領域として必要の無い領域の膜厚が赤外線吸収領域の膜厚よりも薄く形成されることにより、赤外線吸収領域のみ温度を上昇させ、赤外線吸収領域として必要の無い領域の温度をできるだけ上昇させないようできる。これにより、両領域の温度差を大きくでき、センサの感度を向上することができる。
請求項3の発明によれば、赤外線吸収膜となる表面保護膜は、シリコン酸化膜又はシリコン窒化膜により形成されることにより、通常の半導体プロセスで製作でき、より汎用性の高い製造方法で生産することができる。
請求項4の発明によれば、赤外線吸収膜を選択的に薄膜化により行うことにより、赤外線の非吸収領域の膜厚を吸収領域の膜厚より薄くするプロセスに、ドライエッチングやウェットエッチング等を使用でき、センサをより簡便に製造することができる。
請求項5の発明によれば、赤外線センサをサーモパイルとしたことにより、金属膜の熱電対で形成されるサーモパイルと赤外線の吸収領域と非吸収領域の形成される表面保護膜を同じ半導体基板上に同じ半導体製造プロセスで簡便に、かつ精度良く形成することができる。
以下、本発明の一実施形態に係る赤外線センサについて図1及び図2を参照して説明する。図1及び図2は本実施形態によるサーモパイル型赤外線センサ10a(以下、赤外線センサと略す)を示す。赤外線センサ10aは、半導体基板であるシリコン基板1をベースに構成される。このシリコン基板1の上面には、酸化膜による絶縁膜2が形成され、その絶縁膜2の上には、第一異種金属層のポリシリコン膜3がパターニングされている。このポリシリコン膜3の上に、層間絶縁膜4が形成され、さらにその上に第二異種金属層のアルミ膜5がパターニングされる。このアルミ膜5は、層間絶縁膜4の一部に開けられた穴を通して、ポリシリコン膜3と接合される。このポリシリコン膜3とアルミ膜5とは、その一部が重なるように交互に多数延設されている。即ち、帯状のポリシリコン膜3と帯状のアルミ膜5とが直列に、かつ、一部が重なるように延設される。また、両端を交互に接続される帯状のポリシリコン膜3とアルミ膜5の上表面側は、表面保護膜6により覆われ、この表面保護膜6には、シリコン酸化膜又はシリコン窒化膜が使用されている。また、赤外線センサ10aから信号を取り出すアルミ電極出力端子11a、11bの部分は、表面保護膜6が除去されている。図1においては、表面保護膜6の図示を省いている。
上記ポリシリコン膜3と帯状のアルミ膜5上に形成された表面保護膜6は、その膜厚dが、例えば、吸収したい赤外線の波長λの1/4の長さをその材料の屈折率nで割った値の膜厚d=λ/4nに形成されている。ポリシリコン膜3とアルミ膜5の重なる第1の接合部51は、赤外線吸収膜を兼ねる表面保護膜6の一部に接合され、赤外線を受けて熱せられる。一方、両者の重なる第2の接合部52は、表面保護膜6との接合点から離れたところに位置される。この接合部51と接合部52が一対をなし、この対が多数接続されて、ゼーベック係数を持つ熱電対群(サーモパイル)が構成される。接合部51が温接点となり、接合部52が冷温点となる。
ポリシリコン膜3とアルミ膜5は、シリコン基板1上で交互に多数直列に延設され、温接点となる各接合部51の下方のシリコン基板1には、空洞9が設けられている。この空洞9は、精度の良い異方性エッチングで形成され、異方性エッチング後のシリコン基板端面12を有する。シリコン基板1の裏面において、エッチング不要の部分には異方性エッチング保護膜7が形成される。
上記表面保護膜6の膜厚を厚さdに形成したことにより、赤外線センサ10a全体を覆う表面保護膜6は、赤外線領域の波長を吸収し易くなる。従って、入射する赤外線は、赤外線吸収膜となる表面保護膜6に吸収され、表面保護膜6内で熱に変換される。従って、表面保護膜6は赤外線を受けると、その温度が上昇する。この熱によりポリシリコン膜3とアルミ膜5との接合部51(温接点)、52(冷接点)間に温度差が生じ、この温度差により各熱電対に起電力が発生する。これらの起電力は、熱電対を直列接続した直列回路の両端であるアルミ電極出力端子11a、11bからセンサ出力として外部に取り出される。また、シリコン基板1に空洞9を設けたことにより、接合部51の温接点の部分は、熱容量が小さくなり保温性が高められる。一方、接合部52の冷接点の部分は、空洞9の存在しないシリコン基板1上に形成されているため、熱伝動の良いシリコン基板1がヒートシンクの役割を果たす。これにより、温接点と冷接点の温度差を低下し難いものとすることができる。
上記の実施形態の赤外線センサ10aにより、赤外線吸収膜を表面保護膜6自体に形成できるので、従来の独立した膜による赤外線吸収膜の形成が不要となると共に、赤外線吸収膜を異方性エッチングの前に製作でき、製造工程を簡便化することができる。また、赤外線吸収膜を表面保護膜6の材料(シリコン酸化膜又はシリコン窒化膜等)で形成することができるので、密着性が良くなり、表面保護膜6と直接接合する熱電対への温度の熱伝導性が向上し、センサ感度を高めることができる。さらに、密着性の弱い黒金や工程汚染の可能性のあるカーボンのような赤外線吸収膜材を用いないので、密着性の低下やクリーンルーム内の汚染等の問題がなくなり、このため、全プロセスをクリーンルーム内のクリーン度の良い環境で製造できるので、デバイスの信頼性を向上することができる。
次に、本発明の第2の実施形態に係る赤外線センサについて図3及び図4を参照して説明する。図3及び図4は本実施形態に赤外線センサ10bの構成を示す。本実施形態の赤外線センサ10bは、表面保護膜6自体に、赤外線吸収領域を形成し、赤外線吸収領域として必要の無い領域の膜厚を赤外線吸収領域の膜厚よりも薄く形成した点で前記実施形態と異なる。
赤外線センサ10bは、上述と同様に、シリコン基板1の上面に、酸化膜による絶縁膜2が形成され、その絶縁膜2の上には、第一異種金属層のポリシリコン膜3がパターニングされている。そして、このポリシリコン膜3の上に、層間絶縁膜4が形成され、さらに、その上に第二異種金属層のアルミ膜5が形成されている。アルミ膜5は、ポリシリコン膜3上の一部に開けられた穴を通して、アルミ膜5と接合されると共に、パターニングされている。なお、図3においては、赤外線吸収膜8以外の表面保護膜6の図示を省いている。
上記ポリシリコン膜3及びアルミ膜5は、表面保護膜6自体に、赤外線吸収領域となる赤外線吸収膜8が形成され、この赤外線吸収膜8はシリコン基板1の中央部において四角形状をなすように配置されている。この表面保護膜6において、赤外線吸収領域として必要の無い領域の膜厚は、赤外線吸収領域の赤外線吸収膜8の膜厚よりも薄く形成されている。即ち、表面保護膜6において、赤外線センサ10bの中心部分近傍における赤外線吸収膜8の膜厚dは、例えば、膜厚d=λ/4nの値に形成され、赤外線を吸収し易くされている。ここで、λは吸収したい赤外線の波長、nは表面保護膜6の材料の屈折率を示す。一方、吸収の必要の無い領域(非吸収領域)では、膜厚dは、膜厚d(λ/4n)より十分薄く形成され、赤外線領域の波長を吸収しないようにされている。
この赤外線吸収膜8の下側には、ポリシリコン膜3とアルミ膜5との電子対の接点として、赤外線を受けて温められる接合部51(温接点)が形成されている。一方、シリコン基板1の周辺部には、赤外線吸収膜8が配置されないように構成され、赤外線により温度が上昇しないように形成されている。従って、この周辺部に位置される電子対の他方の接合部52は赤外線によって温度の上昇しない冷接点となる。この冷接点と温接点との温度差に応じた起電力を発生させることにより、赤外線センサ10bのセンサ検知信号をアルミ電極出力端子11a、11bより外部に取り出すことができる。
上記の構成により赤外線センサ10bは、従来のような赤外線吸収膜を独立に構成する必要がなくなると共に、表面保護膜6の膜厚dを必要な領域のみ厚く、または薄くすることにより、表面保護膜6自体の一部に赤外線吸収膜8を簡単に形成することができる。即ち、必要な領域にのみ選択的に赤外線吸収膜8を形成することができる。従って、赤外線吸収膜8を表面保護膜6上に正確に一体形成できるので、熱電対の温接点である接合部51と冷接点である接合部52に対し、赤外線吸収膜8となる吸収領域と非吸収領域の位置を正確に精度良く合わせることができる。これにより、温接点と冷接点間の温度差をできるだけ大きく取るように構成することができ、センサ感度、センサ精度が向上する。
次に、上記サーモパイル型赤外線センサ10bの製造プロセスについて、図5(a)〜(h)を参照して説明する。図5(a)〜(h)は、プロセスのステップ1からステップ8までを示したものであり、以下、順に各ステップについて説明する。
図5(a)に示すステップ1では、先ずウェハ状のシリコン基板1を用意し、シリコン基板1の表面(上面)に酸化膜で絶縁膜2を形成する。図5(b)に示すステップ2では、絶縁膜2の上に第一異種金属のポリシリコン膜3を成膜する(パターニングする)。図5(c)に示すステップ3では、ポリシリコン膜3上に層間絶縁膜4が形成され、熱電対を形成するポリシリコン膜3とアルミ膜5とを接合させる部分4aでは層間絶縁膜4が除去される。図5(d)に示すステップ4では、アルミ膜5を成膜する(パターニングする)。
図5(e)に示すステップ5では、シリコン酸化膜又はシリコン窒化膜により表面保護膜6を形成し、図5(f)に示すステップ6において、表面保護膜6の赤外線吸収領域以外の非吸収領域の膜厚を選択的に薄膜化(例えば、ドライエッチ又はウエットエッチ使用)することにより赤外線吸収膜8を形成する。このとき、表面保護膜6の膜厚は、保護膜として有効な必要最低限の膜厚以上になるように形成される。図5(g)に示すステップ7では、シリコン基板1の裏面に異方性エッチング保護膜7が形成され、異方性エッチングされる部分は、その保護膜が除去される。そして、図5(h)に示すステップ8において、異方性エッチング液によりシリコン基板1の裏面側がエッチングされ、空洞9が形成され、この空洞9内にはシリコン基板端面12が形成される。このエッチングは、シリコン基板1の絶縁膜2に届くまで行われ、この絶縁膜2はエッチングストッパとしての役目も果たす。
このように、本製造プロセスにより、赤外線センサ10bは、熱電対を異種金属のポリシリコン膜3とアルミ膜5の成膜で形成でき、表面保護膜6をシリコン酸化膜やシリコン窒化膜で形成できるので、通常の半導体プロセスを用いた、より汎用性の高い製造方法で製作することができる。また、樹脂や金黒膜などを用いずに赤外線吸収膜を形成できるので、製造コストのより安価な赤外線センサを作製することができる。さらに、表面保護膜を選択的に薄膜化することにより、サーモパイルの構造に合わせて非吸収領域部分のみ膜厚を吸収領域部分より薄く構成することができ、赤外線吸収領域を限定的に形成することができる。従って、この薄膜化に例えばドライエッチングやウエットエッチングを用いることにより、センサの製造工程をより簡便することができる。
以上述べたように、本実施形態に係る赤外線センサ10a、10bによれば、赤外線吸収膜8を表面保護膜6自体に形成することができるので、表面保護膜6が赤外線吸収膜8を兼ねることができ、製作プロセスを削減でき、製造工程を簡素化できる。また、従来の赤外線吸収膜8の材料である密着性の弱い黒金やクリーンルームを汚染するカーボンを使用せず、赤外線吸収膜8を表面保護膜6材料のシリコン酸化膜又はシリコン窒化膜で形成することにより、クリーンルーム内における赤外線吸収膜8の形成が可能となる。また、赤外線吸収膜8は、熱電対に直接、かつ密着性よく接合されるので、熱電対への温度の熱伝導性が向上し、センサ感度を高めることができる。従って、製造プロセスが簡便で、低コストで感度の良い信頼性の高いセンサを得ることができる。
また、表面保護膜自体に形成される赤外線吸収膜の領域は、膜厚を変えるだけで自由に配置選択できるので、赤外線吸収膜8を表面保護膜6内の任意の領域に簡単に形成することができる。従って、熱電対等の熱センサ部と赤外線吸収膜の位置合わせが精度良く行え、センサの感度及び精度をさらに向上することができる。
さらに、赤外線吸収膜が形成される表面保護膜を、シリコン酸化膜又はシリコン窒化膜で形成し、センサをサーモパイル型で構成することにより、通常の半導体プロセスが使用でき、より汎用性の高い製造方法で生産することが可能となり、製造コストの安価な赤外線センサを得ることができる。
本発明の第1の実施形態に係るサーモパイル型赤外線センサの平面図。 図1のA1−A2線断面図。 本発明の第2の実施形態に係るサーモパイル型赤外線センサの断面図。 図3のB1−B2線断面図。 (a)乃至(h)は、上記赤外線センサの製作プロセスのステップを示す図。
符号の説明
1 シリコン基板
2 絶縁膜
3 ポリシリコン膜(熱センサ)
4 層間絶縁膜
5 アルミ膜(熱センサ)
6 表面保護膜、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜
8 赤外線吸収膜
10a、10b サーモパイル型赤外線センサ(赤外線センサ)
d 膜厚

Claims (5)

  1. 赤外線を赤外線吸収膜により吸収して熱に変換し、この熱を熱センサによって検知する赤外線センサにおいて、
    前記赤外線吸収膜を、センサを覆う表面保護膜自体に形成したことを特徴とする赤外線センサ。
  2. 前記表面保護膜は、赤外線吸収領域として必要の無い領域の膜厚が赤外線吸収領域の膜厚よりも薄く形成されたことを特徴とする請求項1に記載の赤外線センサ。
  3. 前記表面保護膜は、シリコン酸化膜又はシリコン窒化膜により形成されることを特徴とする請求項2に記載の赤外線センサ。
  4. 前記表面保護膜を選択的に薄膜化することを特徴とする請求項2に記載の赤外線センサ。
  5. 前記赤外線センサは、サーモパイルとすることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の赤外線センサ。
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